JP2007231646A - 建物の基礎の鉄筋構造及び鉄筋組立体の組立方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】戸建家屋の基礎用鉄筋組立体の剪断筋の端部を確実に定着させ、剪断強度を十分に発揮できるようにする。
【解決手段】平行で水平な一対の主筋31A,31Bを、垂直な剪断筋33の端部付近の部位と交差させ、剪断筋33を両側から挟み付ける。剪断筋33の端部には、一対の主筋の各々の配置側に突出する凸部34を設ける。凸部34は、好ましくは剪断筋33の全周にわたって径方向外側へ突出する環状をなしている。
【選択図】図3

Description

この発明は、例えば3階建ての戸建家屋等の建物の基礎に適用される鉄筋構造及び鉄筋組立体の組立方法に関する。
この種の建物の基礎用鉄筋は、水平に延びる主筋に垂直な剪断筋を交差させて溶接してある。剪断筋の端部は、U字状、L字状、ないしはレ字状に折り曲げられ、定着用のフックになっている。このフックが基礎コンクリートに定着されることにより剪断筋が剪断力を担うようになっている。
特開平09−060006号公報
剪断筋の端部がU字状、L字状、ないしはレ字状のフックになっていると剪断筋と主筋の溶接がしづらい。また、主筋の溶接部分の強度が溶接時の熱により低下することが考えられる。そうすると主筋が溶接部分で切断するおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、戸建家屋等の建物の基礎用鉄筋の剪断筋の性能をフックや溶接に依らずに発揮できるようにすることにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る建物の基礎の鉄筋構造は、水平な主筋と垂直な剪断筋を備え、前記剪断筋の端部に凸部を設けたものである。前記主筋は、一対をなし、前記剪断筋の端部付近の部位を両側から挟み付けるようにして平行に配置されているのが好ましく、前記剪断筋の端部の凸部は、前記一対の主筋の各々の配置側に突出しているのが好ましい。
これによって、凸部とコンクリートの間に支圧力を発現させることができるだけでなく、凸部が一対の主筋で両側から拘束され、主筋の長手方向に沿う広い範囲にわたってコンクリート支圧を発現させることができ、剪断筋の端部を確実に定着させることができる。この結果、剪断筋が剪断応力に対し十分に抵抗でき、剪断筋の性能をフックや溶接に依らずに十分に発揮させることができる。
前記凸部が、前記剪断筋の端部の全周にわたって径方向外側へ突出する環状をなしているのが好ましい。この環状凸部は、剪断筋の本体部より断面積が大きい。
これによって、剪断筋の端部の全周にわたって支圧力を発現させることができ、コンクリートのコーン耐力を発現させることができる。また、剪断筋の向きにかかわらず凸部を一対の主筋で両側から拘束でき、主筋の長手方向に沿うコンクリート支圧を確実に発現させることができる。この結果、剪断筋の端部を確実に定着させることができ、剪断筋が剪断応力に対し一層十分に抵抗することができる。
前記剪断筋の端部が、拡径加工されることにより、前記環状凸部が前記剪断筋に一体形成されていることが好ましい。
前記剪断筋の端部に雄ネジを刻設し、この雄ネジにナットを螺合し、このナットを前記環状凸部としてもよい。
前記剪断筋が、ネジ鉄筋であり、このネジ鉄筋の端部にナットが螺合されており、このナットに前記環状凸部となるプレートが径方向外側へ突出するように設けられていてもよい。
前記一対の主筋のうち一方の主筋が、前記剪断筋に溶接され、他方の主筋が、前記剪断筋又は前記一方の主筋に結束されていることが好ましい。これによって、施工性を向上させることができる。
前記剪断筋が、前記一対の主筋の延び方向に離れて複数配置されており、
隣り合う剪断筋のうち一方が、一方の主筋と溶接されるとともに他方の主筋とは溶接されず、前記隣り合う剪断筋のうち他方が、前記他方の主筋と溶接されるとともに前記一方の主筋とは溶接されていないことにしてもよい。
これによって、一方の主筋とそれに溶接された剪断筋からなる第1部分組立体と、他方の主筋とそれに溶接された剪断筋からなる第2部分組立体とが出来る。これら2つの部分組立体の作成を工場にて行なうことにすれば、現場ではこれら部分組立体を合わせることによって、鉄筋組立体を容易に作ることができる。
前記一対の主筋どうしの間に架け渡され、これら主筋どうしの間隔が広がるのを阻止する主筋拘束部材を設けることが好ましい。これによって、剪断筋の端部の凸部と主筋を確実に拘束でき、主筋の長手方向に沿うコンクリート支圧を確実に発現させることができ、剪断筋の剪断強度を確実に発揮させることができる。
前記主筋拘束部材が、前記一対の主筋及び剪断筋と交差する向きに延びて前記一対の主筋間に架け渡される架け渡し部と、この架け渡し部の両端にそれぞれ連なり各主筋の剪断筋側とは反対側の側部に宛がわれる一対の脚部とを有していることが好ましい。これによって、容易かつ安価に製造でき、前記一対の主筋どうしの間に架け渡す作業も容易化できる。前記主筋拘束部材は、U字状をなしていてもよく、Π字状をなしていてもよい。
前記主筋拘束部材の一対の脚部は、両方ともほぼ上下に延びていてもよい。
前記主筋拘束部材の一対の脚部のうち一方が、ほぼ上下に延び、他方が、先端部に向かうにしたがって前記一方の脚部の側へ傾けられていてもよい。これによって、一対の主筋をよりしっかりと拘束することができる。
前記主筋拘束部材が、一対をなし、これら一対の主筋拘束部材が、前記剪断筋を前記主筋の延び方向に挟むことが好ましい。これによって、剪断筋の端部の凸部と主筋を一層確実に拘束でき、剪断筋の剪断強度を一層確実に発揮させることができる。
前記主筋の端部と中間部のうち端部の剪断筋にのみ、前記凸部を設けることにしてもよい。一般に、主筋の端部では剪断応力が相対的に大きく主筋の中間部では剪断応力が相対的に小さい。
また、本発明は、鉄筋組立体の組立方法であって、
水平に配置されるべき第1、第2主筋と、垂直に配置されるべき第1、第2剪断筋とを用意し、
第1剪断筋の端部の外周には一側部と他側部に突出する凸部を形成し、
第1主筋を第1剪断筋の端部付近の前記一側部と交差させて溶接して第1部分組立体を形成しておき、
第2剪断筋の端部の外周には一側部と他側部に突出する凸部を形成し、
第2主筋を第2剪断筋の端部付近の前記他側部と交差させて溶接して第2部分組立体を形成しておき、
その後、第1剪断筋と第2剪断筋が互いに前記第1、第2主筋の長手方向にずれるようにして、第1剪断筋の端部付近の前記他側部に第2主筋を当て、第2剪断筋の端部付近の前記一側部に第1主筋を当てことにより、第1部分組立体と第2部分組立体を合わせた組立体を構成することを特徴とする。
第1、第2部分組立体の作成は工場にて行なうことにすれば、現場では、これら部分組立体を合わせることにより鉄筋組立体を容易に作ることができる。
前記第1、第2主筋及び剪断筋と交差する向きに延びる架け渡し部と、この架け渡し部の両端にそれぞれ連なる一対の脚部とを有する主筋拘束部材を用意し、
前記第1部分組立体と第2部分組立体を合わせた後、前記主筋拘束部材の架け渡し部を前記第1、第2主筋間に架け渡し、各脚部を各主筋の剪断筋側とは反対側の側部に宛がうことが好ましい。
本発明によれば、剪断筋の端部を確実に定着させることができ、剪断応力に対し十分に抵抗させることができ、剪断筋の性能をフックや溶接に依らずに十分に発揮させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
図1及び図2は、例えば3階建て戸建建物の布基礎1を示したものである。
布基礎1は、水平なベース部11と、このベース部11から垂直に立ち上がる立ち上がり部12とを有して、断面逆T字状をなしている。
布基礎1のコンクリート1Cには鉄筋組立体2が埋設されている。
鉄筋組立体2は、ベース部11に対応するベース組立体20と、立ち上がり部12に対応する立ち上がり組立体30とを備えている。
ベース組立体20は、布基礎1の幅方向を向くベース筋21と、布基礎1の延び方向を向くベース補助筋22とを有している。
図3に示すように、立ち上がり組立体30は、主筋31(ヨコ筋)と、腹筋32と、剪断筋33(タテ筋)とを有している。これら鉄筋31,32,33は、リブ30aとフシ30b(図4)を有する一般的な異形鉄筋にて構成されている。
主筋31は、布基礎1の延び方向と同じ水平方向に延びており、立ち上がり組立体30の上側部と下側部にそれぞれ一対ずつ平行に配置されている。対をなす主筋31の一方には符号に「A」を付し、他方には符号に「B」を付す。
腹筋32は、主筋31と平行に延びており、立ち上がり組立体30の中間の高さに1本配置されている。
剪断筋33は、垂直に延びており、主筋31及び腹筋32と交差している。剪断筋33は、布基礎1の延び方向に間隔を置いて複数配置されている。
図3及び図4に示すように、各剪断筋33の両端部には、それぞれ凸部34が設けられている。凸部34は、剪断筋33の全周にわたって径方向外側に突出し、環状をなしている。環状凸部34は、剪断筋33の上下両端部をコブ状に拡径加工することにより構成され、剪断筋33の本体部33aと一体をなしている。環状凸部34の最大断面の直径は、主筋31A,31Bの対向面どうし間の離間距離より大きく、好ましくは、剪断筋本体部33aの鉄筋母材の外径の1.5〜3倍である。
剪断筋33の端部付近の本体部33aと環状凸部34とで作る角の部位の両側に、一対の主筋31A,31Bが宛がわれ、これら主筋31A,31Bによって剪断筋33が両側から挟み付けられている。凸部34は、一対の主筋31A,31Bの各々の配置側に突出し、両主筋31A,31Bに係止された状態になっている。
剪断筋33と一方の主筋31Aは、溶接にて連結されている。他方の主筋31Bは、剪断筋33に番線(図示せず)にて結束されているが、剪断筋33だけでなく主筋31Aとも番線結束してもよく、剪断筋33を介さずに主筋31Aと番線結束してもよい。主筋31Bについても剪断筋33と溶接にて連結することにしてもよい。
剪断筋本体33aの中間部に腹筋32が溶接にて連結されている。
上記構成の鉄筋組立体2は、番線結束される主筋31Bを除き、工場にて加工され、組み立てられる。剪断筋33の端部には加圧・加熱等にて拡径処理を施し、環状凸部34を一体形成する。この剪断筋33と主筋31A及び腹筋32をスポット溶接にて連結する。スポット溶接に代えて半自動溶接やアーク溶接を行ってもよい。剪断筋33の端部はU字状等のフックにはなっていないので、剪断筋33と主筋31Aの溶接作業がしやすい。環状凸部34が剪断筋33の全方向に突出されているので、剪断筋33の向きに拘わらず環状凸部34を一対の主筋31A,31Bに確実に係着させることができる。
完成した鉄筋組立体2(主筋31Bを除く)は、工場から戸建建物の施工現場へ搬送する。そして、布基礎1用の型枠内に配置するとともに、主筋31Bを配筋し、番線結束する。次いで、コンクリート1Cを打設し、鉄筋組立体2をコンクリート1C中に埋設する。これにより、布基礎1が出来上がる。
上記構成の布基礎1によれば、環状凸部34によって剪断筋33の端部の全周にわたってコンクリートとの支圧力を発現させることができ、コンクリート1Cのコーン耐力を発現させることができる。加えて、環状凸部34が一対の主筋31A,31Bで両側から拘束され、主筋31A,31Bの長手方向に沿う広い範囲にわたってコンクリート支圧を発現させることができる。これによって、剪断筋33の端部を確実に定着させることができる。この結果、剪断筋33が剪断応力に対し十分に抵抗して剪断強度を確実に担うようにすることができ、剪断筋33の性能をフックや溶接に依らずに十分に発揮させることができる。
そのため、剪断筋33と主筋31の溶接強度は、運搬時やコンクリート1C打設時に連結状態を維持し得る程度であればよく、応力伝達される程の溶接強度を要しない。したがって、主筋31が強度低下を来たすまで溶接する必要がなく、主筋31が溶接箇所において切断されるおそれを回避することができる。また、溶接にバラツキがあっても問題ない。
一対の主筋31A,31Bで軸力を担っているので、各主筋31A,31Bは小径化することができる。
次に本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において既述の実施形態と重複する構成に関しては図面に同一符号を付して説明を省略する。
図5に示すように、主筋31A,31Bが、剪断筋33の端部に上下2段になって配置されていてもよい。主筋31A,31Aについては2段とも工場で剪断筋33と溶接しておくとよい。主筋31B,31Bについては2段とも現場で番線結束するとよい。
図6に示す鉄筋組立体2には、主筋拘束部材40が付加されている。主筋拘束部材40は、上側の主筋31A,31Bと下側の主筋31A,31Bにそれぞれ対応して上下に配置されている。これら主筋拘束部材40は、適宜の長さの鉄筋を折曲することにより構成されている。図7に示すように、上側の主筋拘束部材40は、一対の主筋31A,31B及び剪断筋33と交差する水平方向に延びる架け渡し部41と、この架け渡し部41の両端部から下方に延びる一対の脚部42,42とを有し、Π字状をなしている。この上側主筋拘束部材40の架け渡し部41が、上側の主筋31A,31Bの上側部間に架け渡され、脚部42が、各上側主筋31A,31Bの外側部(剪断筋33の側とは反対側の側部)に宛がわれている。図6に示すように、上側主筋拘束部材40は、1つの剪断筋33の上端部を主筋31の延び方向に挟むように剪断筋33ごとに前後に一対ずつ設けられている。
図6に示すように、下側の主筋拘束部材40は、上側の主筋拘束部材40を上下逆さまにしたものであり、水平方向に延びる架け渡し部41と、この架け渡し部41の両端部から上方に延びる一対の脚部42,42とを有し、逆Π字状をなしている。この下側主筋拘束部材40の架け渡し部41が、下側の主筋31A,31Bの下側部間に架け渡され、脚部42が、各下側主筋31A,31Bの外側部(剪断筋33の側とは反対側の側部)に宛がわれている。下側主筋拘束部材40は、1つの剪断筋33の下端部を主筋31の延び方向に挟むように剪断筋33ごとに前後に一対ずつ設けられている。
主筋拘束部材40は、戸建建物の施工現場において鉄筋組立体2に主筋31Bを取り付ける際に主筋31Bと一緒に番線結束してもよく、主筋31Bの取り付け後に一対の主筋31A,31Bに被せるようにして取り付けてもよい。
主筋拘束部材40によって、主筋31A,31Bの間隔が広がるのが阻止されている。ひいては、剪断筋33の端部と主筋31A,31Bを確実に拘束でき、主筋31A,31Bの長手方向に沿うコンクリート支圧を確実に発現させることができる。この結果、剪断筋33の剪断強度を確実に発揮させることができる。
図6及び図7に示す主筋拘束部材40の架け渡し部41は、水平にほぼ真っ直ぐ延びていたが、図8に示すように、架け渡し部41を半円状にし、主筋拘束部材40全体をU字状(ないしは逆U字状)に構成してもよい。
図6及び図7に示す主筋拘束部材40の一対の脚部42,42は、両方とも真っ直ぐ垂直に延びていたが、図9に示すように、一対の脚部42,42のうち一方の脚部42Aは、垂直をなす一方、他方の脚部42Bは、先端部に向かうにしたがって前記一方の脚部42Aの側へ近づくように斜めになっていてもよい。これによって、一対の主筋31A,31Bをよりしっかりと拘束することができる。脚部42Bの傾斜角度は、主筋拘束部材40を一対の主筋31A,31Bの外側に嵌め込む操作に支障がない程度であればよい。
主筋拘束部材40を設置する段階では、図6〜8に示すように、両方の脚部42,42が真っ直ぐ上下に向くようにしておき、設置後、脚部42を反対側の脚部42の側へ曲げることにしてもよい。その場合、1つの脚部42だけでなく両方の脚部42,42をそれぞれ反対側へ曲げることにしてもよい。
図10及び図11に示す実施形態では、鉄筋組立体の立ち上がり組立体30が、第1部分組立体301と第2部分組立体302に分割されている。第1部分組立体301は、水平な上下2本の第1主筋31Aと、垂直な複数の第1剪断筋331と、水平な腹筋32を含んでいる。剪断筋331の上下端部付近の一側部に主筋31Aが宛がわれ、溶接されている。剪断筋331の長手方向の中間部に腹筋32が宛がわれ、溶接されている。剪断筋331の上下両端部には環状凸部34(一側部と他側部に突出する凸部)が形成されている。第1部分組立体301における剪断筋331の配置間隔は、第1実施形態(図3)の鉄筋組立体2の剪断筋33の配置間隔の約2倍になっている。
第2部分組立体302は、水平な上下2本の第2主筋31Bと、垂直な複数の第2剪断筋332を含んでいる。剪断筋332の上下端部付近の他側部(第1部分組立体302において剪断筋331に主筋31Aが宛がわれている側とは反対側)に主筋31Bが宛がわれ、溶接されている。剪断筋332の上下両端部には環状凸部34(一側部と他側部に突出する凸部)が形成されている。第2部分組立体302における剪断筋332の配置間隔は、第1部分組立体301における剪断筋331の配置間隔とほぼ同じになっている。また、第2部分組立体302における剪断筋332の配置位置は、第1部分組立体301の剪断筋331に対し、主筋31A,31Bの長手方向にほぼ半ピッチ(剪断筋331,332の配置間隔のほぼ半分)ずれている。
したがって、鉄筋組立体の立ち上がり組立体30において、隣り合う剪断筋331,332のうち一方331は、一方の主筋31Aと溶接されるとともに他方の主筋31Bとは溶接されていない。また、他方の剪断筋332は、前記他方の主筋31Bと溶接されるとともに前記一方の主筋31Aとは溶接されていない。
上記の第1部分組立体301と第2部分組立体302とは、工場においてそれぞれ組み立てられる。
そして、建物の基礎の施工現場へ搬送される。この施工現場において、両部分組立体301,302を向かい合わせ、しかも、第1部分組立体301の第1剪断筋331と第2部分組立体302の第2剪断筋332を主筋31A,31Bの長手方向にずらし、2つの第1剪断筋331,331のちょうど中間のあたりに第2剪断筋332がそれぞれ位置するようにする。そして、第1剪断筋331の端部付近の他側部(第1主筋31Aの宛てがわれた側とは反対側)に第2部分組立体302の第2主筋31Bを宛て、第2剪断筋332の端部付近の一側部(第2主筋31Bの宛てがわれた側とは反対側)に第1部分組立体301の第1主筋31Aを宛てる。
その後、主筋拘束部材40を用いて第1部分組立体301と第2部分組立体302どうしを拘束する。これによって、立ち上がり組立体30を容易に製作することができる。
第1、第2部分組立体301,302どうしの拘束は、番線結束にて行なってもよい。
本発明が適用される戸建建物用の基礎は、布基礎1に限られない。また、凸部34は、剪断筋33の両端部に限られず、何れか一端部にだけ設けることにしてもよい。
例えば、図12に示す実施形態では、戸建建物用の基礎がベタ基礎にて構成されている。このベタ基礎用の鉄筋組立体2Xは、剪断筋33の下端部が折曲されて水平になり、この水平部分がベース筋21を構成している。剪断筋33の上端部にだけ環状凸部34が設けられている。
剪断筋33の定着部としての凸部は、剪断筋33の端部をコブ状に拡径加工した環状凸部34に限られない。
例えば、図13の変形例では、剪断筋33の端部に雄ネジ33bを刻設し(同図(a))、これにナット35を螺合してある(同図(b))。ナット35は、剪断筋33より大径になっている。このナット35が剪断筋33の端部の環状凸部を構成している。ナット35の端面と剪断筋33の周面とで作る角に一対の主筋31A,31Bが両側から宛がわれている。
図14の変形例では、剪断筋をネジ鉄筋33Xにて構成し(同図(a))、その端部に定着部として定着金物36を設けてある。定着金物36は、プレート37とナット38を一体に有している。図14(b)に示すように、ナット38が、ネジ鉄筋からなる剪断筋33Xの端部に螺合されている。ナット38は、剪断筋33Xより大径になっている。プレート37は、ナット38より大面積であり、ナット38の全周の径方向外側にフランジ状に突出している。プレート37が、剪断筋33の端部の環状凸部を構成している。ナット38の周面に一対の主筋31A,31Bが両側から宛がわれている。各主筋31A,31Bとナット38及び剪断筋33とは、番線にて結束されている。なお、ナット38の溶接性に問題がなければ、主筋31A,31Bのうち何れか一方を工場でナット38と溶接し、他方の主筋を現場で番線結束することにしてもよい。
図15の変形例では、平鋼板39が剪断筋33の端部に突き当てられ、溶接又は圧接にて連結されている。平鋼板39の面積は、剪断筋33の断面積より十分に大きい。この平鋼板39が、環状凸部を構成し、剪断筋33の端部を基礎コンクリート1Cに定着する定着部となっている。平鋼板39は円形であってもよく、四角形であってもよく、その他の形状をなしていてもよい。平鋼板39と剪断筋33の周面とで作る角に一対の主筋31A,31Bが両側から宛がわれている。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、改変をなすことができる。
例えば、本発明の基礎が適用される戸建建物は、3階建てに限られず、4階建て以上であってもよく2階建てや平屋等であってもよい。
凸部34は、少なくとも一対の主筋31A,31Bの対向方向すなわち主筋31A,31Bの配置側に突出されていればよい。
鉄筋31,32,33の配置位置、本数、太さ等は適宜変更できる。
主筋31は、剪断筋33より大径になっていてもよく、剪断筋33と同径でもよく、剪断筋33より小径でもよい。
主筋拘束部材40は、主筋31の延び方向に剪断筋33から離して配置してもよい。
上記実施形態では、主筋31A,31Bが、剪断筋の環状凸部から若干上下に離れては位置されていたが、剪断筋の環状凸部にくっつけるように配置してもよい。
布基礎の正面断面図である。 布基礎の平面図である。 上記布基礎の鉄筋組立体の斜視図である。 上記鉄筋組立体の剪断筋の定着部を拡大して示す正面図である。 剪断筋に主筋をダブル配筋した変形例を示す正面図である。 鉄筋組立体に主筋拘束部材を付加した実施形態を示す斜視図である。 上記主筋拘束部材を有する鉄筋組立体の上側部分を拡大して示す正面図である。 上記主筋拘束部材の変形例に係る鉄筋組立体の上側部分の正面図である。 上記主筋拘束部材の変形例に係る鉄筋組立体の上側部分の正面図である。 第1部分組立体と第2部分組立体からなる立ち上がり組立体の分解斜視図である。 上記第1、第2部分組立体の分解平面図である ベタ基礎用の鉄筋組立体の正面図である。 剪断筋の定着部の変形例を示す正面図である。 剪断筋の定着部の変形例を示す正面図である。 剪断筋の定着部の変形例を示す正面図である。
符号の説明
1 布基礎
1C 基礎コンクリート
2 布基礎用鉄筋組立体
2X ベタ基礎用鉄筋組立体
11 ベース部
12 立ち上がり部
20 ベース組立体
21 ベース筋
22 ベース補助筋
30 立ち上がり組立体
31 主筋
31A 第1主筋
31B 第2主筋
32 腹筋
33,33X 剪断筋
33a 剪断筋の本体部
34 環状の凸部(コブ状の端太部)
33b 雄ネジ
35 ナット(環状凸部)
36 定着金物
37 プレート(環状凸部)
38 ネジ鉄筋に螺合されるナット
39 平鋼板(剪断筋の端部の環状凸部)
40 主筋拘束部材
41 架け渡し部
42,42A,42B 脚部
301 第1部分組立体
302 第2部分組立体
331 第1剪断筋
332 第2剪断筋

Claims (13)

  1. 水平な一対の主筋と垂直な剪断筋を備え、
    前記一対の主筋が、前記剪断筋の端部付近の部位を両側から挟み付けるようにして平行に配置され、
    前記剪断筋の端部には、前記一対の主筋の各々の配置側に突出する凸部が設けられていることを特徴とする建物の基礎の鉄筋構造。
  2. 前記凸部が、前記剪断筋の端部の全周にわたって径方向外側へ突出する環状をなしていることを特徴とする請求項1に記載の鉄筋構造。
  3. 前記剪断筋の端部が、拡径加工されることにより、前記環状凸部が前記剪断筋に一体形成されていることを特徴とする請求項2に記載の鉄筋構造。
  4. 前記剪断筋の端部に雄ネジを刻設し、この雄ネジにナットを螺合し、このナットを前記環状凸部とすることを特徴とする請求項2に記載の鉄筋構造。
  5. 前記剪断筋が、ネジ鉄筋であり、このネジ鉄筋の端部にナットが螺合されており、このナットに前記環状凸部となるプレートが径方向外側へ突出するように設けられていることを特徴とする請求項2に記載の鉄筋構造。
  6. 前記一対の主筋のうち一方の主筋が、前記剪断筋に溶接され、他方の主筋が、前記剪断筋又は前記一方の主筋に結束されていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の鉄筋構造。
  7. 前記剪断筋が、前記一対の主筋の延び方向に離れて複数配置されており、
    隣り合う剪断筋のうち一方が、一方の主筋と溶接されるとともに他方の主筋とは溶接されず、前記隣り合う剪断筋のうち他方が、前記他方の主筋と溶接されるとともに前記一方の主筋とは溶接されていないことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の鉄筋構造。
  8. 前記一対の主筋どうしの間に架け渡され、これら主筋どうしの間隔が広がるのを阻止する主筋拘束部材を設けたことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の鉄筋構造。
  9. 前記主筋拘束部材が、前記一対の主筋及び剪断筋と交差する向きに延びて前記一対の主筋間に架け渡される架け渡し部と、この架け渡し部の両端にそれぞれ連なり各主筋の剪断筋側とは反対側の側部に宛がわれる一対の脚部とを有していることを特徴とする請求項8に記載の鉄筋構造。
  10. 前記主筋拘束部材の一対の脚部のうち一方が、ほぼ上下に延び、他方が、先端部に向かうにしたがって前記一方の脚部の側へ傾けられていることを特徴とする請求項9に記載の鉄筋構造。
  11. 前記主筋拘束部材が、一対をなし、これら一対の主筋拘束部材が、前記剪断筋を前記主筋の延び方向に挟むことを特徴とする請求項8〜10の何れかに記載の鉄筋構造。
  12. 水平に配置されるべき第1、第2主筋と、垂直に配置されるべき第1、第2剪断筋とを用意し、
    第1剪断筋の端部の外周には一側部と他側部に突出する凸部を形成し、
    第1主筋を第1剪断筋の端部付近の前記一側部と交差させて溶接して第1部分組立体を形成しておき、
    第2剪断筋の端部の外周には一側部と他側部に突出する凸部を形成し、
    第2主筋を第2剪断筋の端部付近の前記他側部と交差させて溶接して第2部分組立体を形成しておき、
    その後、第1剪断筋と第2剪断筋が互いに前記第1、第2主筋の長手方向にずれるようにして、第1剪断筋の端部付近の前記他側部に第2主筋を当て、第2剪断筋の端部付近の前記一側部に第1主筋を当てことにより、第1部分組立体と第2部分組立体を合わせた組立体を構成することを特徴とする鉄筋組立体の組立方法。
  13. 前記第1、第2主筋及び剪断筋と交差する向きに延びる架け渡し部と、この架け渡し部の両端にそれぞれ連なる一対の脚部とを有する主筋拘束部材を用意し、
    前記第1部分組立体と第2部分組立体を合わせた後、前記主筋拘束部材の架け渡し部を前記第1、第2主筋間に架け渡し、各脚部を各主筋の剪断筋側とは反対側の側部に宛がうことを特徴とする請求項12に記載の鉄筋組立体の組立方法。
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