JP2007231037A - 湿気硬化型ウレタン接着剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】
接着性、作業性、耐浸食性に優れ、且つTVOCが極めて少なく、建材用接着剤、特に床用接着剤として好適に用いられる湿気硬化型ウレタン接着剤組成物を提供する。
【解決手段】
(A)活性イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー、及び(B)125℃で3時間の加熱減量が0.1質量%以下であるリシノール酸誘導体、を含有する湿気硬化型ウレタン接着剤組成物である。前記リシノール酸誘導体(B)が、グリセリルトリアセチルリシノレート及び/又はブチルアセチルリシノレートであることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、湿気硬化型ウレタン接着剤組成物に関し、特に、床暖房施工時に用いる床用接着剤として好適に用いられる湿気硬化型ウレタン接着剤組成物に関する。
従来、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを含有するウレタン樹脂組成物は、接着剤、シーラント、塗料、コーティング剤等と広く産業界で使用されている。このウレタン樹脂組成物は、空気中の水分とイソシアネート基が反応し、架橋硬化する。従って、1液湿気硬化型として用いることができ、使用前に硬化剤を配合するタイプの2液型ウレタン樹脂組成物に比べて、作業性に優れている。
前記ウレタン樹脂組成物は、建築用接着剤としても用いられているが、一般的に、このウレタン接着剤組成物は、粘度を調整し作業性を向上させるために可塑剤や有機溶剤等が配合されている。上記有機溶剤としては、トルエン、キシレン、酢酸エチル、アセトン等の溶剤が使用されており、前記可塑剤としてはDOP(フタル酸ジオクチル)、DBP(フタル酸ジブチル)、DOA(アジピン酸ジオクチル)等が使用されているが、これらは揮発性有機化合物(VOC)であり、シックハウス問題やシックスクール問題の要因の一つとして指摘されている。従って、VOCを含まない又は総揮発性化合物(TVOC)が極めて少なく、且つ接着性及び作業性に優れたウレタン系接着剤が強く望まれてきた。
一方、近年、電熱線や温水管等を床に設置した床暖房システムを備えた住宅が増加している。この床暖房システムでは、電熱線や温水管等で発熱した熱が床下へ逃げるのを防止するため、断熱材等を設置し熱効率を向上させる手法が行われている。床暖房構造体としては、例えば、合成樹脂製温水管等の暖房配管を備えた発熱パネル上に床材を設置したものが一般的であり、前記床材としては、遮音性や吸音性の向上の為、合板等の床材の裏面に発泡体、例えばポリオレフィン系発泡体、が貼り合わされた複合フローリング材も使用されている。特許文献1では、発熱パネルと床材との接着に用いる接着剤として湿気硬化型ウレタン系接着剤が記載されている(例えば、特許文献1等参照)。
しかしながら、温水床暖房システムにおいては、床暖房の発熱パネルの熱によって、接着剤からラジカルが発生し、暖房配管が劣化するという問題があった。特に、暖房配管がポリエチレン製管の場合、ポリエチレンの劣化が著しいという問題があった。さらに、揮発性有機化合物を含む接着剤においては床暖房温水マットを接着する際、マットを溶かすという問題も発生した。
特開2002−129136号公報
本発明は、接着性、作業性、耐浸食性に優れ、且つTVOCが極めて少なく、建材用接着剤、特に床用接着剤として好適に用いられる湿気硬化型ウレタン接着剤組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の湿気硬化型ウレタン接着剤組成物は、(A)活性イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー、及び(B)125℃で3時間の加熱減量が0.1質量%以下であり、下記式(1)、(2)又は(3)で示されるリシノール酸誘導体、を含有することを特徴とする。
Figure 2007231037
[前記式(1)中、R1は炭素数2以上のアルキル基であり、R2はアルキル基である。]
Figure 2007231037
[前記式(2)中、R3は2価の炭化水素基であり、2個のR4はそれぞれ独立してアルキル基である。]
Figure 2007231037
[前記式(3)中、R5は3価の炭化水素基であり、3個のR6はそれぞれ独立してアルキル基である。]
前記リシノール酸誘導体(B)が、グリセリルトリアセチルリシノレート及び/又はブチルアセチルリシノレートであることが好ましい。
本発明の湿気硬化型ウレタン接着剤組成物は、(C)炭酸カルシウムを更に含有することが好適である。また、本発明の湿気硬化型ウレタン接着剤組成物は、(D)硬化触媒を更に含有することが好ましい。
本発明の湿気硬化型ウレタン接着剤組成物は、床用接着剤として特に好適に用いることができる。
本発明の床暖房装置の施工方法は、仕上げ床材と床暖房パネルとを前記本発明の湿気硬化型接着剤組成物を用いて接着することを特徴とする。
本発明の床暖房装置は、仕上げ床材と床暖房パネルとを前記本発明の湿気硬化型接着剤組成物を用いて接着してなる床暖房装置である。
本発明によれば、接着性、作業性、耐浸食性に優れ、且つTVOCが極めて少ない湿気硬化型ウレタン接着剤組成物を得ることができる。本発明の湿気硬化型接着剤組成物は、建材用接着剤として好適であり、特に、単層または複合フローリング材等の仕上げ床材とスレート板やコンクリート等の下地材との接着、又は仕上げ床材と床暖房パネルとの接着に使用される床用接着剤として好適に用いられる。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、これらは例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうまでもない。
本発明の湿気硬化型ウレタン接着剤組成物は、(A)ポリイソシアネート化合物及び/又はウレタンプレポリマー、及び(B)125℃で3時間の加熱減量が0.1質量%以下であるリシノール酸誘導体を含有してなる。
本発明に用いられる活性イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(A)とは、水酸基(OH)を2個以上有するポリオールとイソシアネート基(NCO)を2個以上有するポリイソシアネート化合物とをイソシアネート基が過剰となるように、即ちNCO/OH当量比が、1より大となるように反応させることにより得られる。その反応条件としては、例えばNCO/OH当量比2.0〜15.0の割合、より好ましくは2.0〜8.0の割合にて、窒素又はドライエアー気流中で70〜100℃で数時間反応させることにより製造される。得られたNCO含有プレポリマーの通常のNCO含有量としては5〜25重量%の範囲である。
上記ポリオールとしては、特に限定されるものではないが、活性水素基を2個以上有する活性水素含有化合物であればよく、一般にポリエーテルポリオールまたはポリエステルポリオールが好ましく用いられ、特にポリエーテルポリオールが好適である。
より具体的には、例えば、ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等のジオール類、グリセリン、トリメチロールプロパン等のトリオール類、アンモニア、エチレンジアミン等のアミン類の1種または2種以上の存在下にプロピレンオキサイド及び/又はエチレンオキサイドを開環重合させて得られるランダムまたはブロック共重合体等のポリエーテルポリオールが挙げられる。またポリエステルポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4ブタンジオール、ネオペンチルグリコール等の存在下にアジピン酸、セバチン酸、テレフタル酸等を重縮合させて得られる共重合体等のポリエステルポリオール等があり、その他ビスフェノールA、ヒマシ油のラムエステル等の活性水素基2個以上を有する低分子活性水素化合物が挙げられる。上記化合物としては、通常分子量が100〜7000、1分子中のOH基が2〜4個のものが好ましく使用できる。
上記ポリイソシアネート化合物としては、具体的には、例えばジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシレンジイソシアネート(XDI)、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート類のほか、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、リジンメチルエステルジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート類、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート類が挙げられるが、これらの中では毒性や価格面等の点からMDIの使用が好ましい。
本発明に用いられるリシノール酸誘導体(B)とは、下記式(1)、(2)又は(3)で示されるリシノール酸誘導体において、125℃×3時間の加熱減量が0.1質量%以下の化合物である。
Figure 2007231037
[前記式(1)中、R1は炭素数2以上のアルキル基、好ましくは炭素数2以上10以下のアルキル基、より好ましくはブチル基であり、R2はアルキル基、好ましくは炭素数1以上10以下のアルキル基、より好ましくはメチル基である。]
Figure 2007231037
[前記式(2)中、R3は2価の炭化水素基、好ましくは炭素数2以上10以上のアルキレン基であり、2個のR4はそれぞれ独立してアルキル基、好ましくは炭素数1以上10以下のアルキル基、より好ましくはメチル基である。]
Figure 2007231037
[前記式(3)中、R5は3価の炭化水素基、好ましくは炭素数3以上10以下の3価の脂肪族炭化水素基であり、3個のR6はそれぞれ独立してアルキル基、好ましくは炭素数1以上10以下のアルキル基、より好ましくはメチル基である。]
前記リシノール酸誘導体(B)としては、特に下記式(4)で示されるブチルアセチルリシノレート、又は下記式(5)で示されるグリセリルトリアセチルリシノレートが好適である。
Figure 2007231037
Figure 2007231037
本発明に用いられるリシノール酸誘導体(B)は、125℃で3時間処理した場合の加熱減量が0.1質量%以下であり、該加熱減量は好ましくは0.05質量%以下、さらに好ましくは0.01質量%未満である。
前記リシノール酸誘導体(B)の配合割合は特に限定されないが、前記ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対し、1〜100質量部配合することが好ましく、より好ましくは3〜50質量部、さらに好ましくは5〜30質量部配合する。前記リシノール酸誘導体は、1種のみで使用しても良く、2種以上併用しても良い。
本発明の湿気硬化型ウレタン接着剤組成物において、作業性の向上のために、炭酸カルシウム(C)をさらに配合することが好ましい。該炭酸カルシウムは、コロイド、重質・軽質炭酸カルシウムのいずれを用いても良く、表面処理された炭酸カルシウムを用いても良い。特に、経済性と取り扱い易さより、重質炭酸カルシウムを配合することが好ましく、含水率を0.3%以下に調整した重質炭酸カルシウムが更に好ましい。
前記炭酸カルシウム(C)の配合割合は特に限定されないが、前記ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対し、0〜500質量部配合することが好ましく、より好ましくは50〜500質量部、さらに好ましくは100〜300質量部配合する。上記炭酸カルシウムは単独で用いても良く、2種以上配合しても良い。炭酸カルシウムを2種以上配合する場合、粒径の異なるものを配合することもできる。
本発明の湿気硬化型ウレタン接着剤組成物に、硬化触媒(D)をさらに配合することが好ましい。該硬化触媒(D)は、ウレタンプレポリマーの硬化を促進するための触媒であり、例えば、有機金属化合物やアミン類等が挙げられる。
前記有機金属化合物としては、例えば、オクチル酸錫、ナフテン酸錫等の2価の有機錫化合物;ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジステアレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジバーサテート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ビス(トリエトキシシリケート)、ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物等の4価の有機錫化合物;オクチル酸鉛、ナフテン酸鉛等の有機酸鉛塩;テトラ−n−ブチルチタネート、テトラプロピルチタネート等のチタン酸エステル類;オクチル酸ビスマス、ネオデカン酸ビスマス、ロジン酸ビスマス等の有機ビスマス化合物;オクチル酸ジルコニウム等の有機ジルコニウム化合物;ナフテン酸コバルト等の有機コバルト化合物;有機亜鉛化合物;有機マンガン化合物;有機鉄化合物;ジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)等の錫系キレート化合物、ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトナート)、チタンテトラキス(アセチルアセトナート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトナート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アセチルアセトンコバルト、アセチルアセトン鉄、アセチルアセトン銅、アセチルアセトンマグネシウム、アセチルアセトンビスマス、アセチルアセトンニッケル、アセチルアセトン亜鉛、アセチルアセトンマンガン等の各種金属のキレート化合物が挙げられる。これらのうち、反応速度が高く、毒性及び揮発性の比較的低い液体である点から有機錫化合物や金属キレート化合物が好ましく、錫系キレート化合物がより好ましい。
前記アミン類としては、例えば、ブチルアミン、オクチルアミン等の第1級アミン類、ジブチルアミン、ジオクチルアミン等の第2級アミン類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等の第1級、第2級アミン類、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエチレンジアミン、N−エチルモルフォリン等の第3級アミン類、或いはこれらのアミン類とカルボン酸等の塩類が挙げられる。
前記硬化触媒(D)の配合割合は特に限定されないが、ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対して、0.01〜10質量部配合することが好ましく、0.01〜5質量部配合することがより好ましく、0.03〜2.5質量部配合することが更に好ましい。
本発明の湿気硬化型ウレタン接着剤組成物には、上記した成分に加えて、必要に応じて、潜在性硬化剤、接着付与剤、物性調整剤、充填剤、揺変剤、脱水剤(保存安定性改良剤)、粘着付与剤、垂れ防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤、着色剤、ラジカル重合開始剤などの各種添加剤やアルコール等の各種溶剤を配合してもよい。
本発明の湿気硬化型ウレタン接着剤組成物は、各種被着体に対する接着性に優れており、特に、建材用接着剤として好適に用いられる。特に、木材、塩ビ樹脂、ポリオレフィン樹脂(ポリエチレン,ポリプロピレン,エチレン酢酸ビニル共重合体など)、ポリオレフィン樹脂発泡体(炭酸カルシウムなどの充填剤含有品を含む)等の単体または複合された各種仕上げ床材と下地材(合板、スレート板、石膏ボード、ケイカル板、モルタル、コンクリートなど)との接着、並びに前記各種仕上げ床材と床暖房パネルとの接着に適用できるが、ポリオレフィン樹脂発泡体で裏打ちされた複合フローリング材等の仕上げ床材と床暖房パネルとの接着に用いられる床用接着剤として特に好適である。
本発明の床暖房装置は、仕上げ床材と床暖房パネルとを前記本発明の湿気硬化型接着剤組成物を用いて接着してなる床暖房装置である。前記仕上げ床材としては特に限定されず、例えば、JAS 木材 木−(2)で規定される単層又は複合フローリング材等が挙げられる。
本発明の床暖房装置の施工方法は、仕上げ床材と床暖房パネルとを前記本発明の湿気硬化型接着剤組成物を用いて接着することを特徴とする。前記湿気硬化型接着剤組成物の上記基材に対する塗布量は特に限定されないが、固形分換算で100〜900g/m2塗布することが一般的であり、好ましくは300〜700g/m2である。塗布方法としては、特に限定されないが、通常、櫛目ゴテが使用される。接着剤組成物の塗布部位は、仕上げ床材と床暖房パネルのどちらでも良い。塗布方法としては、例えば、床暖房パネルに本発明の接着剤組成物を塗布し、その上に前記仕上げ床材を貼り合わせ、通常1〜7日間養生することにより接着剤が湿気硬化して接着が完了する。
以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、これらの実施例は例示的に示されるもので限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもない。
(合成例1)
温度計を備えた攪拌機中に、分子量2000のポリプロピレングリコール(三井武田ケミカル(株)製、商品名Diol-2000)67.7質量部を脱水処理した後、4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート32.3質量部を添加し、窒素気流下70〜90℃で3時間反応させて、末端イソシアネート含有量が8質量%のウレタンプレポリマーAを得た。
(合成例2)
温度計を備えた攪拌機中に、分子量2000のポリプロピレングリコール(三井武田ケミカル(株)製、商品名Diol-2000)79.1質量部を脱水処理した後、キシリレンジイソシアネート20.9質量部を添加し、窒素気流下70〜90℃で3時間反応させて、末端イソシアネート含有量が6質量%のウレタンプレポリマーBを得た。
(実施例1)
表1に示した如く、合成例1で得られたウレタンプレポリマーA100質量部に、グリセリルトリアセチルリシノレート(伊藤製油(株)製、商品名リックサイザーGR−301)15質量部、重質炭酸カルシウム(白石カルシウム(株)製、商品名ホワイトンSB)150質量部、表面処理炭酸カルシウム(白石カルシウム(株)製、商品名白艶華CCR−B)50質量部、安定剤(4−トルエンスルホニルイソシアネート)3質量部、及び硬化触媒(ジブチル錫ジラウレート)0.3質量部を添加し、窒素気流下90℃で攪拌混合し一液湿気硬化型ウレタン接着剤組成物を得た。
Figure 2007231037
表1における各配合物質の配合割合は質量部で示され、*1〜*8は次の通りである。
*1)合成例1で得たウレタンプレポリマーA
*2)合成例2で得たウレタンプレポリマーB
*3)グリセリルトリアセチルリシノレート:伊藤製油(株)製、商品名リックサイザーGR−301(アセチル化リシノール酸トリグリセリド、125℃×3時間の加熱減量0.01%未満)
*4)ブチルアセチルリシノレート:伊藤製油(株)製、商品名リックサイザーC−401(125℃×3時間の加熱減量0.05%)
*5)重質炭酸カルシウム:白石カルシウム(株)製、商品名ホワイトンSB
*6)脂肪酸表面処理炭酸カルシウム:白石カルシウム(株)製、商品名白艶華CCR−B
*7)硬化触媒:ジブチル錫ジラウレート
*8)安定剤:4−トルエンスルホニルイソシアネート
前記得られた接着剤組成物に対して下記試験を行った。結果を表2に示す。
Figure 2007231037
1.接着性試験
JIS A5430に規定するスレート板に、塗布量が約550g/m2となるように、櫛目ゴテを用いて前記得られた接着剤組成物を塗布後、裏打ちなしの木質床材(裏面が木材)(A)又はオレフィン系発泡体が裏打ちされた床材(B)を貼り合わせ、23℃55%RH条件下で7日間放置した。その後、前記床材を剥がし、スレート板と床材との接着強度を評価した。評価基準は下記の通りである。
○:床材の剥離操作により床材が材料破壊する。
△:床材の剥離操作により床材が材料破壊するが、一部、スレート板と床材との界面でも剥離する。
×:床材の剥離操作により、スレート板と床材とが界面剥離する。
2.作業性試験
JIS A5536に準拠し、23℃及び5℃の条件下で、標準節目ゴテを用いて前記得られた接着剤組成物を塗布する際の節目ゴテのコテさばき性について評価した。評価基準は下記の通りである。
◎:抵抗感がなく、櫛目ゴテのさばきが非常に軽い。
○:抵抗感が少なく、櫛目ゴテのさばきが軽い。
△:やや抵抗感があり、櫛目ゴテのさばきがやや重く感じられる。
×:抵抗感が強く、櫛目ゴテのさばきが重い。
3.配管の耐劣化性試験
内径7mm、長さ10cmの架橋ポリエチレン製配管を軸方向に半裁し、ダンベル状3号形(JIS K6251)に打ち抜いたものを試験体(初期の試験体)とした。
前記初期の試験体の引張伸び率Aを、引張速度50mm/分の条件で引張試験機にて測定した。なお、引張伸び率は下記式にて算出した。
引張伸び率(%)=[(試験片切断時の試験体の長さ−初期の試験体の長さ)/初期の試験体の長さ]×100。
また、前記初期の試験体の中央部表面に、前記得られた接着剤組成物を均一に塗布し、23℃で1日以上養生した。その後、この試験体を強制通風循環式オーブンに2000時間放置した(オーブンの運転条件:温度140℃、空気置換率5回/時間)。2000時間後、試験体をオーブンから取り出し、23℃で1日放置して冷却した。その後、引張速度50mm/分の条件で、引張試験機を用いて前記試験体が破断するまでの引張伸び率Bを測定した。
前記引張伸び率Aと前記引張伸び率Bの比率[(引張伸び率B/引張伸び率A)×100]を算出し、下記評価基準で評価した。
○:60%以上、△:50%以上60%未満、×:50%未満。
4.耐浸食性試験
JIS A5547、5.8項の浸食性に準拠して試験を行った。評価基準は下記の通りである。
○:外観上、発泡体の溶解などの異常が全く確認されない。
△:一部溶解による発泡体の浸食が確認される。
×:激しく溶解などの異常が確認される。
5.VOC試験
JIS A1901に準拠して試験を行った。総揮発性有機化合物(TVOC)が200μg/m3未満を○、200μg/m3以上400μg/m3以下を△、400μg/m3を超える場合を×として評価した。
(実施例2〜7)
表1に示す如く配合物質及び配合割合を変更した以外は実施例1と同様に実験を行った。結果を表2に示す。
(比較例1〜6)
表3に示す如く配合物質及び配合割合を変更した以外は実施例1と同様に実験を行った。結果を表4に示す。
Figure 2007231037
表3における各配合物質の配合割合は質量部で示され、*1、*5、*7及び*8は表1と同じであり、*9及び*10は次の通りである。
*9)PPG:旭硝子ウレタン(株)製、商品名PF716(末端封止ポリプロピレングリコール)
*10)メチルアセチルリシノレート:伊藤製油(株)製、商品名リックサイザーC−101(125℃×3時間の加熱減量0.20%)
Figure 2007231037
表2及び表4に示した如く、加熱減量0.01%未満のグリセリルトリアセチルリシノレートを用いた実施例1〜6及び加熱減量0.05%のブチルアセチルリシノレートを用いた実施例7では、良好な接着性及び作業性を有し、更に配管の耐劣化性、耐浸食性、VOC性能が優れていた。

Claims (7)

  1. (A)活性イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー、及び
    (B)125℃で3時間の加熱減量が0.1質量%以下であり、下記式(1)、(2)又は(3)で示されるリシノール酸誘導体、を含有することを特徴とする湿気硬化型ウレタン接着剤組成物。
    Figure 2007231037
    [前記式(1)中、R1は炭素数2以上のアルキル基であり、R2はアルキル基である。]
    Figure 2007231037
    [前記式(2)中、R3は2価の炭化水素基であり、2個のR4はそれぞれ独立してアルキル基である。]
    Figure 2007231037
    [前記式(3)中、R5は3価の炭化水素基であり、3個のR6はそれぞれ独立してアルキル基である。]
  2. 前記リシノール酸誘導体(B)が、グリセリルトリアセチルリシノレート及び/又はブチルアセチルリシノレートであることを特徴とする請求項1記載の湿気硬化型ウレタン接着剤組成物。
  3. (C)炭酸カルシウムを更に含有することを特徴とする請求項1又は2記載の湿気硬化型ウレタン接着剤組成物。
  4. (D)硬化触媒を更に含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の湿気硬化型ウレタン接着剤組成物。
  5. 床用接着剤として用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の湿気硬化型ウレタン接着剤組成物。
  6. 仕上げ床材と床暖房パネルとを請求項1〜5のいずれか1項記載の湿気硬化型接着剤組成物を用いて接着することを特徴とする床暖房装置の施工方法。
  7. 仕上げ床材と床暖房パネルとを請求項1〜5のいずれか1項記載の湿気硬化型接着剤組成物を用いて接着してなる床暖房装置。
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