JP2007230725A - 無動力降下搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被搬送物が重量物であっても、より安全に荷受台によって搬送することができる無動力搬送装置を提供する。
【解決手段】上部に配置した回転体12に巻回されると共に回転体から下方に延在する牽引部材2と、牽引部材に連結され、水平方向に延出して被搬送物wを載置する板状の載置部4及び載置部の基端部から上方及び/又は下方に延在する板状の載置姿勢保持部5を有する荷受台3と、載置姿勢保持部の上下方向に隔てた少なくとも2箇所の両側部にそれぞれ設けられた複数のローラとを有する無動力降下搬送装置とした。この複数のローラとして、載置部の先端部側から前方板体71に案内される前方ローラ及び前方板体に対向して配設された後方板体72に案内される後方ローラを設け、載置姿勢保持部の上部の両側部に、後方ローラ51bより前方ローラ51aを、下部の両側部に、前方ローラ52aより後方ローラ52bをそれぞれ多数配設した。
【選択図】図1
【解決手段】上部に配置した回転体12に巻回されると共に回転体から下方に延在する牽引部材2と、牽引部材に連結され、水平方向に延出して被搬送物wを載置する板状の載置部4及び載置部の基端部から上方及び/又は下方に延在する板状の載置姿勢保持部5を有する荷受台3と、載置姿勢保持部の上下方向に隔てた少なくとも2箇所の両側部にそれぞれ設けられた複数のローラとを有する無動力降下搬送装置とした。この複数のローラとして、載置部の先端部側から前方板体71に案内される前方ローラ及び前方板体に対向して配設された後方板体72に案内される後方ローラを設け、載置姿勢保持部の上部の両側部に、後方ローラ51bより前方ローラ51aを、下部の両側部に、前方ローラ52aより後方ローラ52bをそれぞれ多数配設した。
【選択図】図1
Description
本発明は、被搬送物を上段から下段に順次搬送することが可能な無動力降下搬送装置に関するものである。
一般に、工場等の搬送ラインにおいては、被搬送物を他のベルトコンベヤよりも一段低いベルトコンベヤが設置されている場合があり、この場合には上段のベルトコンベヤと、それより一段低い下段のベルトコンベヤとの間に降下搬送装置を設ける必要がある。
この降下搬送装置としては、通常、上段のベルトコンベヤから被搬送物を荷受けするとともに、当該被搬送物を下方に搬送して下段のベルトコンベヤに荷渡しする荷受台と、この荷受台を上下に移動可能にする上下移動機構と、この上下移動機構を介して荷受台を上下に駆動するモータや空圧シリンダ等とにより構成することになる。
ところが、上記降下搬送装置においては、モータや空圧シリンダ等の人工的なエネルギ(例えば、電力や空圧等)を利用する装置を備えることになるので、構造が複雑になると共に、当該装置に対して電力や空圧等の人工的なエネルギを供給する必要が生じるという問題があった。
このため、出願人は、先に出願した特願2004−328619号において、上下移動機構として、上部に配置された回転体と、この回転体に下方から巻き回されるとともに、回転体の回転とともに上下移動する牽引部材と、この牽引部材に連結され、牽引部材とともに上下移動することにより被搬送部材を搬送する荷受台と、この荷受台を上下方向に案内する案内部材とを有する降下搬送装置を提案している。
この荷受台は、上記被搬送物を載置する水平な板状の載置部と、この載置部から下方に延在して、上記載置部を水平に支持する板状の載置姿勢保持部と、この載置姿勢保持部の上端部の両側部及び下端部の両側部にそれぞれ設けられたローラとにより概略構成されている。
この荷受台は、上記被搬送物を載置する水平な板状の載置部と、この載置部から下方に延在して、上記載置部を水平に支持する板状の載置姿勢保持部と、この載置姿勢保持部の上端部の両側部及び下端部の両側部にそれぞれ設けられたローラとにより概略構成されている。
この降下搬送装置によれば、上記荷受台は、上記回転体の回転に伴って上記ローラが上記案内部材に案内されつつ、牽引部材とともに降下し、上段のベルトコンベヤから下段のベルトコンベヤに無動力にて被搬送物を降下搬送することができる。
しかしながら、上記被搬送物が重量物になるに連れ、載置部の先端部に作用する荷重が増加することにより、ローラと案内部材との間に作用する力が増加し、上記降下搬送において上記荷受台の姿勢が不安定になり易いという欠点がある。
さらには、上記荷受台は、漸次、重力によって加速しつつ降下し、上記下段のベルトコンベヤに対応する位置において停止する際に、加速されたままのスピードにおいて急停止するため、強い振動を受けてしまうという欠点がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、被搬送物が重量物であっても、降下搬送において荷受台の搬送姿勢が安定し、かつ下段のベルトコンベヤに対応する位置において停止する際に強い振動を受けることがなく、より安全に荷受台によって被搬送物を搬送することができる無動力降下搬送装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、装置本体の上部に配置した回転体に巻回されると共に当該回転体から下方に延在し、上記回転体の回転に伴って上下に移動する牽引部材と、この牽引部材に連結され、当該牽引部材と共に上下に移動するとともに、水平方向に延出して被搬送物を載置する板状の載置部及びこの載置部の基端部から上方及び/又は下方に延在して、上記載置部を上記水平に支持する板状の載置姿勢保持部を有する荷受台と、上記載置姿勢保持部の上下方向に隔てた少なくとも2箇所の両側部にそれぞれ設けられた複数のローラと、上記装置本体に、上記牽引部材に沿って上下方向に配設され、これらの複数のローラを上記載置部の先端部側から案内する前方板体及び上記複数のローラを挟むようにしてこの前方板体に対向して配設された後方板体を有する案内レールとを有し、上記載置部上に供給された上記被搬送物を降下搬送するとともに、上記載置部の先端部前方に向けて上記被搬送物を搬出する無動力降下搬送装置であって、上記複数のローラは、それぞれ前方板体に案内される前方ローラと、後方板体に案内される後方ローラとを有してなり、上記載置姿勢保持部の上部の両側部においては、上記前方ローラが上記後方ローラより多数配設されており、かつ上記載置姿勢保持部の下部の両側部においては、上記後方ローラが上記前方ローラより多数配設されていることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の無動力降下搬送装置において、上記載置部は、上記載置保持部に連結されて上記基端部から水平方向に延出する支持部材と、上記被搬送物が載置されるとともに、先端部が上記支持部材の先端部と回動自在に連結されることにより上記基端部が上記支持部材に対して接離自在に設けられた載置部材とを備えてなり、かつ上記装置本体の搬出位置に臨む位置には、降下する上記載置部材の上記基端部を上記搬出位置に至る前に係止することにより、上記支持部材の降下に伴って当該載置部材を、その先端部が下方となるように傾斜させる係止部材が設置されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の無動力降下搬送装置において、上記牽引部材は、上記荷受台と上記回転体を介して相対する対向部に、上記荷受台に対応する重量を有するカウンタウエイトが連結されていることを特徴とするものである。
請求項1ないし3のいずれか一項に記載の発明によれば、上段から被搬送物が供給された荷受台は、載置姿勢保持部の上下方向に隔てた少なくとも2箇所の両側部にそれぞれ設けられた複数のローラを、それぞれ案内レールに当接させつつ、降下搬送される。その際、上記被搬送物の載置により牽引部材との連結部回りに発生する回転モーメント力により、上記載置姿勢保持部の上部においては載置部の先端部前方に向けた押圧力が作用し、上記載置姿勢保持部の下部においては、これとは逆の載置部の基端部後方に向けた押圧力が作用する。
これに対して、載置姿勢保持部の上部の両側部においては、それぞれ上記後方板体に案内される後方ローラよりも前方板体に案内される前方ローラを多数配設したため、上記載置姿勢保持部の上部に作用する上記押圧力を前方板体に当接する多数の前方ローラにより分散、支持することができる。このため、被搬送物が重量物である場合にも、前方ローラの回転軸の位置が前方板体側に移動することを防止でき、上記前方ローラの回転が抑制されることを防ぐことができるとともに、前方ローラと前方板体との間の摩擦力が増大することを防止できる。
また、同様に、載置姿勢保持部の下部の両側部においては、それぞれ上記前方ローラよりも後方ローラを多数配設したため、上記載置姿勢保持部の下部に作用する上記押圧力を後方板体に当接する多数の後方ローラにより分散、支持することができる。これにより、被搬送物が重量物である場合にも、後方ローラの回転軸の位置が後方板体側に移動することを防止できるため、後方ローラの回転が抑制されることを防ぐことができるとともに、後方ローラと後方板体との間の摩擦力が増大することを防止でき、その結果、上記荷受台を滑らかに降下搬送させることができる。
さらに、載置姿勢保持部は、その上部の両側部及び下部の両側部にそれぞれ前方ローラ及び下方ローラを配設したため、当該上部の両側部及び下部の両側部の4点において、それぞれ少なくとも3個のローラを用いて支持することにより荷受台の姿勢を固定することができる。このため、載置部の姿勢を保持した状態において降下搬送することができるため、より荷受台の降下搬送姿勢を安定させることができる。加えて、載置姿勢保持部は、被搬送物が載置されていない状態においても荷受台の姿勢を保持したまま上方に移動させることができる。
特に、請求項2に記載の発明によれば、上記載置姿勢保持部に連結されて上記基端部から水平方向に延出する支持部材と、先端部が上記支持部材の先端部と回動自在に連結されることにより基端部が上記支持部材に対して接離自在に設けられた載置部材とによって載置部を構成し、かつ装置本体の搬出位置に臨む位置には、降下する載置部材の基端部を搬出位置に至る前に係止する係止部材を設けたため、荷受台が被搬送物を搬出する際に、載置部材の基端部が係止部材に係止された状態においてさらに降下する。これにより、荷受台は、被搬送物の荷重によって下方に作用する力の一部が基端部側において係止部材によって分担して支持されるため、降下速度を減速させることができ、停止する際の衝撃を抑制することができる。
次いで、載置部材は、漸次、支持部材のみが降下することにより、基端部側において相対的に上方に変位することによって先端部が下方になるように傾斜し、被搬送物が先端部前方に搬出されるため、搬出時の衝撃を減少させ、被搬送物を安全に搬出することができる。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、牽引部材には、上記荷受台と上記回転体を介して相対する対向部に、上記荷受台に対応する重量を有するカウンタウエイトとを連結したため、被搬送物が載置部の先端部前方に搬出された後、対向部にカウンタウエイトの荷重が作用することによって牽引部材の荷受台の連結部が上昇し、無動力にて上記荷受台を上方に移動させることができる。このため、人工的なエネルギーを不要とし、装置本体を簡易な構造にすることができる。
本発明に係る無動力降下搬送装置の最良の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
本実施形態の無動力降下搬送装置は、図1及び図2に示すように、床上に水平に載置された平面方向に移動自在な厚板状の基台1と、この基台1の外周部に対向して立設された2本の支柱10と、これらの支柱10の上端部同士及び下端部同士にそれぞれ1本づつ水平に架け渡されたスプロケット軸11と、これらのスプロケット軸11の両端部にそれぞれ介装された1対のスプロケット12と、この上下1対のスプロケット12に対してそれぞれ1本づつ巻回されたチェーン2(牽引部材)とにより装置本体が構成されている。
そして、これらのチェーン2間に、被搬送物wを載置する荷受台3が配設されており、この荷受台3は、支柱10に対して図1中左側に設置された第1のベルトコンベヤ91から供給された被搬送物wを降下搬送し、第1のベルトコンベヤ91よりも下方であって、かつ支柱10に対して図1中右側に設置された第2のベルトコンベヤ92に搬出するようになっている。
この荷受台3は、水平に延在し、被搬送物wが載置可能である平板状の載置部4と、この載置部4の第1のベルトコンベヤ91側の基端部から略直角に垂下し、載置部4を水平に支持する平板状の載置姿勢保持部5とにより概略構成されている。
そして、これらの載置部4及び載置姿勢保持部5の接合部には、両者を略直角に維持するための補強用ブラケット31が設けられている。また、載置姿勢保持部5の上端部の両側部には、それぞれ側方に向けて突出するピンが設けられており、このピンが左右側方に位置するチェーン2の穴にそれぞれ挿通されることにより、荷受台3が上端部のスプロケット軸11の両端部に介装された上部スプロケット12aを介して第1のベルトコンベヤ91側に上下に向けて延在するチェーン2に連結されている。
上記載置部4は、図3及び図4に示すように、載置姿勢保持部5との接合部において、載置姿勢保持部5の両側部から第2のベルトコンベヤ92側に向けてそれぞれ水平に延出する2本の棒状部材からなる外枠(支持部材)41を有している。また、第1のベルトコンベヤ91から第2のベルトコンベヤ92に向けて複数の回転ローラ42aが並列に配設された細長状部材42が並列に一方の支柱2から他方の支柱2に向けて等間隔に複数(図では6本)配設されるとともに、当該細長状部材42に交差する方向に延在する棒状部材43によって一体化された載置部材44を有している。
そして、上記外枠41の先端部と上記載置部材44の先端部とがピン45により連結されており、載置姿勢保持部5との接合部(基端部)において、載置部材44が外枠41から離間して、上方に移動可能になっている。また、上記載置部材44を構成している各細長状部材42は、それぞれ第1のベルトコンベヤ91側に突出するフック42bが設けられている。
一方、上記載置姿勢保持部5は、上記接合部(上部)の両側部にそれぞれ複数(図中3個)のローラ51が設けられるとともに、上記下端部(下部)の両側部にそれぞれ複数(図中3個)のローラ52が設けられている。
ところで、基台1の両側部には、それぞれ複数のローラ51、52を挟むようにして断面コ字形状の案内レール7がチェーン2に沿って上下方向に立設されており、この案内レール7は、複数のローラ51、52を第2のベルトコンベヤ92側(載置部4の先端部側)から案内する前方板体71と、複数のローラ51、52を第1のベルトコンベヤ91側から案内する後方板体72とが対向して配設されている。
そして、上記3個のローラ51は、そのうち2個が第2のベルトコンベヤ92側に配設された前方ローラ51aであるとともに、残部の1個が第1のベルトコンベヤ91側に配設された後方ローラ51bであり、上下方向に向けて、中央部に後方ローラ51bが配設されるとともに、この後方ローラ51bを挟むようにして前方ローラ52aが均等に配設されている。
また、上記3個のローラ52は、そのうち2個が第1のベルトコンベヤ91側に配設された後方ローラ52bであるとともに、残部の1個が第2のベルトコンベヤ92側に配設された前方ローラ52aであり、上下方向に向けて、中央部に前方ローラ52aが配設されるとともに、この前方ローラ52aを挟むようにして後方ローラ52bが均等に配設されている。
そして、前方ローラ51a、52aは、それぞれ前方板体71に当接しつつ回転するようになっているとともに、後方ローラ51b、52bは、それぞれ後方板体72に当接しつつ回転するようになっている。
また、上記3個のローラ52は、そのうち2個が第1のベルトコンベヤ91側に配設された後方ローラ52bであるとともに、残部の1個が第2のベルトコンベヤ92側に配設された前方ローラ52aであり、上下方向に向けて、中央部に前方ローラ52aが配設されるとともに、この前方ローラ52aを挟むようにして後方ローラ52bが均等に配設されている。
そして、前方ローラ51a、52aは、それぞれ前方板体71に当接しつつ回転するようになっているとともに、後方ローラ51b、52bは、それぞれ後方板体72に当接しつつ回転するようになっている。
これにより、被搬送物wの載置によりピン回りに回転方向に向けて作用するモーメント力によって、載置姿勢保持部5の載置部4との接合部に作用する力が前方板体71に当接する2個の前方ローラ51aにより分散、支持される。同様に、載置姿勢保持部5の下端部に作用する力も後方板体72に当接する2個の後方ローラ52bにより分散、支持されるため、後方ローラ52bの回転が抑制され、また後方ローラ52b及び後方板体72間の摩擦力の増加が阻止されることにより、荷受台3の降下搬送が円滑に行われる。
また、上記後方板体72には、第2のベルトコンベヤ92に臨む位置であって、かつ第2のベルトコンベヤ92に対応する位置の上方に、水平な棒状部材17(係止部材)が連結部材17aを介して接合されている。
このため、荷受台3は、図5に示すように、チェーン2とともにが降下し、被搬送物wの搬出位置に至る前に、この棒状部材17にフック42bが係止され、この状態においてさらに降下する。これにより、被搬送物wの搬出方向の後方部において外枠41が下方に移動して載置部材44が相対的に上方に変位することによって、載置部材44の被搬送物wの載置面の先端部が下方となるように傾斜して、被搬送物wを先端部前方に向けて搬出するようになっている。
さらに、上記下端部のスプロケット軸11は、チェーン2の上下移動が高速であることにより、スプロケット12の回転速度が設定値よりも速くなった際、スプロケット12の回転を抑制するトルクダンパー18が連結されている。
他方、上記上部スプロケット12aを介して第2のベルトコンベヤ92側(対向部)に上下に向けて延在するチェーン2に、それぞれカウンタウエイト80載置用の平板矩形状のウエイト台81が連結されている。このウエイト台81は、それぞれチェーン2から側方に向けて延出し、その上にカウンタウエイト80が載置されている。
そして、ウエイト台81がチェーン2とともに上下移動するようになっており、基台1の両側部であって、かつ支柱10に対し第2のベルトコンベヤ92側に、ウエイト台81の角隅部に沿って、3本の断面L字状の案内軸82aがそれぞれ立設されている。これらの3本の案内軸82aは、それぞれ上端部及び下端部が連結部材82bにより連結されており、この連結部材82bとともにウエイト案内部材82を構成している。
そして、ウエイト台81がチェーン2とともに上下移動するようになっており、基台1の両側部であって、かつ支柱10に対し第2のベルトコンベヤ92側に、ウエイト台81の角隅部に沿って、3本の断面L字状の案内軸82aがそれぞれ立設されている。これらの3本の案内軸82aは、それぞれ上端部及び下端部が連結部材82bにより連結されており、この連結部材82bとともにウエイト案内部材82を構成している。
上述の無動力降下搬送装置を用いて、上記被搬送物wとして20kg〜30kgの重量物を降下搬送する場合の作用について説明する。
まず、第1のベルトコンベヤ91から被搬送物wが供給された荷受台3は、前方ローラ51a、52aが前方板体71に案内されるとともに、後方ローラ51b、52bが後方板体72に案内されることにより、載置部材44が水平に支持された状態において、降下する。
次いで、荷受台3は、載置部材44のフック42bが棒状部材17に係止されつつ、降下する。このため、漸次、降下速度が減速するとともに、載置姿勢保持部5及び外枠41のみが降下し、搬出方向後方部側において載置部材44が相対的に上昇する。
すると、漸次、載置部材44が先端部に向けて下方に傾斜し、被搬送物wが、その重量によって回転ローラ42aを第1のベルトコンベヤ91から第2のベルトコンベヤ92に向けて回転させるとともに、この回転ローラ42aの回転によって搬出される。
次いで、被搬送物wが搬出された荷受台3は、カウンタウエイト80よりも軽量になるため、第1のベルトコンベヤ91に対応する位置まで上昇する。
これにより、荷受台3は、第1のベルトコンベヤ91から供給された被搬送物wを、第2のベルトコンベヤ92に降下搬送する。
これにより、荷受台3は、第1のベルトコンベヤ91から供給された被搬送物wを、第2のベルトコンベヤ92に降下搬送する。
上述の無動力降下搬送装置によれば、載置姿勢保持部5の載置部4との接合部の両側部
に、それぞれ2個の前方ローラ51aと1個の後方ローラ51bとを設けたため、被搬送物wが載置によりピン回りに発生する回転モーメントによって、載置姿勢保持部5の載置部4との接合部に作用する押圧力を前方板体71に当接する2個の前方ローラ51aにより分散、支持することができる。このため、被搬送物が重量物である場合にも、前方ローラ51aの回転軸の位置が前方板体71側に移動することを防止でき、その結果、前方ローラ51aの回転が抑制されることを防ぐことができるとともに、前方ローラ51aと前方板体71との間の摩擦力が増大することを防止できる。
に、それぞれ2個の前方ローラ51aと1個の後方ローラ51bとを設けたため、被搬送物wが載置によりピン回りに発生する回転モーメントによって、載置姿勢保持部5の載置部4との接合部に作用する押圧力を前方板体71に当接する2個の前方ローラ51aにより分散、支持することができる。このため、被搬送物が重量物である場合にも、前方ローラ51aの回転軸の位置が前方板体71側に移動することを防止でき、その結果、前方ローラ51aの回転が抑制されることを防ぐことができるとともに、前方ローラ51aと前方板体71との間の摩擦力が増大することを防止できる。
同様に、載置姿勢保持部5の下端部の両側部に、それぞれ1個の前方ローラ52aと2個の後方ローラ52bとを設けたため、被搬送物wが載置されることによって、載置姿勢保持部5の下端部に作用する押圧力を後方板体72に当接する2個の後方ローラ52bにより分散、支持することができる。これにより、被搬送物が重量物である場合にも、後方ローラ52bの回転軸の位置が後方板体72側に移動することを防止することができるため、後方ローラ52bの回転が抑制されることを防ぐことができるとともに、後方ローラ52bと後方板体72との間の摩擦力が増大することを防止でき、その結果、荷受台3を滑らかに降下搬送させることができる。
さらに、載置姿勢保持部5は、載置部4との接合部の両側部にそれぞれ2個の前方ローラ51a及び1個の後方ローラ51bを配設するとともに、下端部の両側部にそれぞれ2個の後方ローラ52b及び1個の前方ローラ52aを配設したため、当該載置部4との接合部の両側部及び当該下端部の両側部の4点において、それぞれ3個のローラ51、52を用いて支持することにより荷受台3の姿勢を固定することができる。このため、載置部4の姿勢を保持した状態において降下搬送することができ、より荷受台の降下搬送姿勢を安定させることができる。加えて、被搬送物wが載置されていない状態においても荷受台3の姿勢を保持したまま上昇させることができる。
また、荷受台3は、載置姿勢保持部5に連結されて基端部から水平方向に延出する外枠41と、複数の回転ローラ42aが配設された複数の細長状部材42からなる載置部材44とにより載置部4を構成し、細長状部材42の第1のベルトコンベヤ91側に突出するフック42bを設け、かつ第2のベルトコンベヤ92に臨む位置に棒状部材54を設けたため、被搬送物wを搬出する際に、フック42bが棒状部材54に係止された状態においてさらに降下する。これにより、被搬送物wの荷重によって下方に作用する力の一部が基端部側において棒状部材54によって吸収されるため、降下速度を抑制することができ、停止する際の衝撃を抑制することができる。
次いで、載置部材44は、漸次、外枠41のみが降下することにより、被搬送物wの搬出方向後方部において載置部材44が相対的に上方に変位することによって先端部が下方に向けて傾斜し、被搬送物wが先端部前方に搬出されるため、搬出時の衝撃を減少させ、被搬送物を安全に搬出することができる。
さらに、上部スプロケット12aを介して第2のベルトコンベヤ92側に上下に向けて延在するチェーン2に、荷受台3に対応する重量を有するカウンタウエイト80を連結したため、被搬送物wが載置部4の先端部前方に搬出された後、カウンタウエイト80の荷重が作用することによってチェーン2の荷受台3の連結部が上昇し、無動力にて荷受台3を上方に移動させることができる。
w 被搬送物
2 チェーン(牽引材)
3 荷受台
4 載置部
5 載置姿勢保持部
7 案内レール
12 スプロケット(回転体)
51a 52a 前方ローラ
51b 52b 後方ローラ
71 前方板体
72 後方板体
2 チェーン(牽引材)
3 荷受台
4 載置部
5 載置姿勢保持部
7 案内レール
12 スプロケット(回転体)
51a 52a 前方ローラ
51b 52b 後方ローラ
71 前方板体
72 後方板体
Claims (3)
- 装置本体の上部に配置した回転体に巻回されると共に当該回転体から下方に延在し、上記回転体の回転に伴って上下に移動する牽引部材と、
この牽引部材に連結され、当該牽引部材と共に上下に移動するとともに、水平方向に延出して被搬送物を載置する板状の載置部及びこの載置部の基端部から上方及び/又は下方に延在して、上記載置部を上記水平に支持する板状の載置姿勢保持部を有する荷受台と、
上記載置姿勢保持部の上下方向に隔てた少なくとも2箇所の両側部にそれぞれ設けられた複数のローラと、
上記装置本体に、上記牽引部材に沿って上下方向に配設され、これらの複数のローラを上記載置部の先端部側から案内する前方板体及び上記複数のローラを挟むようにしてこの前方板体に対向して配設された後方板体を有する案内レールとを有し、上記載置部上に供給された上記被搬送物を降下搬送するとともに、上記載置部の先端部前方に向けて上記被搬送物を搬出する無動力降下搬送装置であって、
上記複数のローラは、それぞれ前方板体に案内される前方ローラと、後方板体に案内される後方ローラとを有してなり、
上記載置姿勢保持部の上部の両側部においては、上記前方ローラが上記後方ローラより多数配設されており、かつ上記載置姿勢保持部の下部の両側部においては、上記後方ローラが上記前方ローラより多数配設されていることを特徴とする無動力降下搬送装置。 - 上記載置部は、上記載置保持部に連結されて上記基端部から水平方向に延出する支持部材と、上記被搬送物が載置されるとともに、先端部が上記支持部材の先端部と回動自在に連結されることにより上記基端部が上記支持部材に対して接離自在に設けられた載置部材とを備えてなり、かつ上記装置本体の搬出位置に臨む位置には、降下する上記載置部材の上記基端部を上記搬出位置に至る前に係止することにより、上記支持部材の降下に伴って当該載置部材を、その先端部が下方となるように傾斜させる係止部材が設置されていることを特徴とする請求項1に記載の無動力降下搬送装置。
- 上記牽引部材は、上記荷受台と上記回転体を介して相対する対向部に、上記荷受台に対応する重量を有するカウンタウエイトが連結されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の無動力降下搬送装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006054780A JP2007230725A (ja) | 2006-03-01 | 2006-03-01 | 無動力降下搬送装置 |
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2006
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