JP2007229657A - 有機物含有液の発酵槽投入方法及び処理装置 - Google Patents

有機物含有液の発酵槽投入方法及び処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】有機物含有液の安定した発酵処理を安全に維持できる有機物含有液の発酵槽投入方法及び処理装置を提供する。
【解決手段】微生物との接触により有機物含有液Sを分解する発酵槽1に、被処理液Sを下部から抜き出し頂部に分散配置した複数の吐出口8へ戻すポンプ6付き外付け循環路5を設け、循環路5上に発酵槽1の液面レベルLの高さの液溜タンク10を接続する。被処理液Sを液溜タンク10経由で循環路5に供給し、循環路5の循環液Sと共に複数の吐出口8から発酵槽1に投入して循環させる。好ましくは、液溜タンク10内に発酵槽1内の上部空間4と連通する頂部空間13を設け、被処理液Sを液溜タンク10の頂部空間13に取り入れ底部から循環路5に供給する。更に、液溜タンク10の頂部及び底部を循環路5のポンプ下流側5b及び上流側5aに接続し、被処理液Sをポンプ下流側5bから液溜タンク10内に引き込んだ循環液Sと混合してポンプ上流側5aへ供給する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機物含有液の発酵槽投入方法及び処理装置に関し、とくに有機物含有液をメタン発酵微生物群との接触により分解する発酵槽へ被処理有機物含有液を投入する方法及びその方法の実施に使用する有機物含有液の処理装置に関する。
本発明は、有機性廃棄物の粉砕スラリー等をメタン発酵微生物群との接触により分解してバイオガスをエネルギーとして回収する廃棄物再資源化型のメタン発酵施設等に有効に利用することができる。
循環型社会の形成を目指して、従来は焼却・埋立て処分されてきた一般家庭やホテル・レストラン等から排出される生ごみ、食品工場等から排出される食品製造残さ、農業・林業・水産・畜産施設や工場等から排出される動植物性残さ等の有機性廃棄物からメタン発酵処理によりエネルギーを回収する再資源化技術が開発され普及が進められている。例えば特許文献1及び2は、有機性廃棄物をスラリー状に微破砕した上でメタン発酵微生物群(以下、分解微生物という)が付着した担体を配設したバイオリアクター(以下、発酵槽という)に投入し、分解微生物が活性を示す温度で廃棄物スラリーを分解微生物と接触させて分解する有機性廃棄物の処理方法を開示する。また特許文献3は、有機性廃棄物スラリーを発酵槽へ送ってバイオガスと残留有機物とに変換し、バイオガスから燃料電池等により電力エネルギーを回収し、残留有機物から肥料・飼料を回収するシステムを開示する。特許文献1〜3の方法は、下水処理場やし尿処理場等において有機性廃水等からメタン発酵を利用してエネルギーを回収する場合にも適用可能である。
特許文献1〜3のメタン発酵処理では、有機性廃棄物の粉砕スラリーや有機性廃水等(以下、これらを纏めて有機物含有液Sという)を効率的・安定的にメタン発酵するため、発酵槽内の有機物含有液(発酵液)Sを適当に攪拌して均一にすると共に最適な発酵温度に保持する必要がある。様々な攪拌方法を採用できるが、例えば小型の発酵槽1では、図5(C)に示すように発酵槽1の上部に攪拌翼46付き攪拌機45を設け、発酵槽1内の有機物含有液Sを攪拌翼46の回転により攪拌する方法が採用されている。これに対し大型の発酵槽1や微生物固定床2(図4参照)を設けた発酵槽1では、図5(A)及び(B)に示すように発酵槽1にポンプ6付き外付け循環路5を設け、発酵槽1内の有機物含有液Sを循環路5経由の循環により攪拌する方法(循環型攪拌法)が採用されている。
図5(A)は、発酵槽1内の有機物含有液Sを下部から抜き出し上部へ戻すことにより、発酵槽1内に下向流を形成しつつ有機物含有液Sを循環させる(図中の斜線付き矢印参照、下向流式の循環型攪拌法)。これに対し同図(B)は、発酵槽1内の有機物含有液Sを上部から抜き出し下部へ戻すことにより、発酵槽1内に上向流を形成しつつ有機物含有液Sを循環させる(図中の斜線付き矢印参照、上向流式の循環型攪拌法)。同図(A)の下向流式は、有機物含有液Sの表面にできるスカム層を破壊することができ、発酵槽1内に発生したバイオガスの上昇流(図中の白抜き矢印参照)との交差により有機物含有液Sの効果的な攪拌が期待できる等の点で、同図(B)の上向流式よりも優れている。
図4(A)は、有機物含有液SからバイオガスGを回収する従来のメタン発酵処理システムの一例を示す。スラリータンク等の貯留タンク30に蓄えた有機物含有液Sを、スラリー専用の回転式ポンプ、スクリュー型ポンプ、チューブポンプ等のポンプ31により、供給路32経由で発酵槽1の頂部の投入口33へ適当な流量で投入する。図示例の発酵槽1は嫌気状態に保持された気密槽であり、内部に分解微生物が付着した固定床2を有し、下部の抜出口3と上部の吐出口8との間に外付け循環路5を設けている。発酵槽1に投入された有機物含有液Sは、下向流式の循環型攪拌法で攪拌されながら発酵槽1内に所要時間滞留し、分解微生物との接触によりバイオガスGと処理液Wとに分解される。処理後の処理液Wは発酵槽1の底部から排出され、必要に応じて二次処理施設で高度処理したのち下水道や河川に放流される。発酵槽1内の有機物含有液Sの滞留時間は、ポンプ31の供給流量と処理液Wの排出流量とにより調節できる。発酵槽1内で生成されたバイオガスGは、必要に応じて脱硫機36で脱硫したのち処理系外へ回収する。
特許第2708087号公報 特開10−005718号公報 特許第3064272号公報
しかし、図4(A)のメタン発酵処理システムにおいて、図3(A)のように発酵槽1への有機物含有液Sの投入口33が一箇所であると、投入した有機物含有液Sが投入口33の直下に滞留し、発酵槽1内で安定したメタン発酵処理を維持できない場合がある。有機物含有液S中の有機物が分解されて最終的なガス生成物Gができるまでのメタン発酵処理の反応工程は、大きく三段階に分けることができる。第一段階では、分解微生物中の加水分解菌により有機物が加水分解されて低分子量の有機物に分解される(加水分解反応)。第二段階では、分解微生物中の酸発酵菌により低分子量の有機物が酢酸等の有機酸に分解される(酸発酵反応)。最終段階において、分解微生物中のメタン生成菌により有機酸がメタンと二酸化炭素とに分解される(メタン生成反応)。これらの反応のうち加水分解反応・酸発酵反応は比較的容易に進行するが、メタン生成反応はメタン生成菌の利用する蟻酸や酢酸等の有機酸濃度が高くなり過ぎると阻害を受ける。有機物含有液Sを一箇所の投入口33から発酵槽1へ投入した場合、有機物含有液Sが投入口33の直下の液面Fに集中的に供給されることとなり、そこで微生物反応が局所的に進み有機物含有液S内に局所的な有機酸濃度の上昇やpHの低下を生じるため、微生物が死滅して微生物反応の効率が低下する場合がある。
図4(A)の発酵槽1内における有機物含有液Sの局所的な滞留を避けるため、図3(B)のように発酵槽1への有機物含有液Sの供給路32に複数の出口8を設け、有機物含有液Sを各出口8に均等に分配して発酵槽1内の液面Fの全体に分散する方法が考えられる。ただしこの方法では、有機物含有液Sが固形分を多量に含み高粘度である場合に、閉塞を避けるため発酵槽1の供給路32及び複数の出口8の配管径をある程度大きくし、大径の供給路32から複数の出口8へ均等に分配するため有機物含有液Sを十分な流量で供給する必要がある。実際のメタン発酵施設では有機物含有液Sの発生量(例えば、有機性廃棄物の回収量)が少なく、複数の出口8へ均等に分配できる程度の供給流量を確保することが難しい場合も多い。有機物含有液Sを大量の水で希釈すれば、粘度を下げると同時に流量を上げて有機物含有液Sを分散し易くすることが可能であるが、水量が増えるためバイオガスGの回収効率が低下し、回収効率を上げるため発酵槽1の容量を大きくする必要が生じる。また、ランニングコスト(例えば、発酵槽1の加熱等に要するエネルギーや循環ポンプ6の容量が大きくなり動力にかかるコスト)の増大を招く。
特許文献1は、図4(B)に示すように、有機物含有液Sを発酵槽1の循環路5に供給する方法を開示している。供給路32aの有機物含有液Sを循環路5中の有機物含有液S(以下、循環液Sということがある)と混合した上で発酵槽1に投入すれば、供給路32aの有機物含有液Sの流量が少ない場合でも循環路5中の流量が十分あるため、有機物含有液Sを循環液Sと混合しつつ複数の出口8に均等に分配することが可能である。
しかし、図4(B)のような下向流式の循環型攪拌法では、循環路5のポンプ上流側に発酵槽1の水圧が加わっており、循環路5のポンプ下流側にも水圧とポンプ圧力とが加わっており、循環路5が常に加圧された状態となっている。このため図示例のように有機物含有液Sの供給路32aを循環路5に直接接続すると、何らかの原因で供給ポンプ31が停止した場合や供給路32aにシール漏れ等が生じた場合に、循環路5内の循環液Sが供給路32a側に逆流して外部に漏れ出す重大事故を起こす危険がある。供給路32aに循環液Sの逆流防止用の逆止弁を設置したとしても、有機物含有液Sに多量に含まれる固形分が逆止弁を閉塞して逆止弁が十分に機能しないおそれがある。また、同図に点線で示すように供給路32bを循環路5との接続点より高く保持したとしても、サイフォン現象により循環液Sが供給路32a側へ逆流する可能性があり、やはり循環液Sの外部漏れを確実に防止することは困難である。
そこで本発明の目的は、有機物含有液の安定した発酵処理を安全に維持できる有機物含有液の発酵槽投入方法及び処理装置を提供することにある。
図1の実施例を参照するに、本発明による有機物含有液の発酵槽投入方法は、分解微生物を保持し微生物との接触により有機物含有液Sを分解する発酵槽1に槽1内の有機物含有液Sを下部から抜き出し頂部に分散配置した複数の吐出口8へ戻すポンプ6付き外付け循環路5を設け、被処理有機物含有液Sを発酵槽1の液面レベルLの高さに保持した液溜タンク10を介して循環路5に供給し且つ循環路5の循環液Sと共に複数の吐出口8から発酵槽1内に投入するものである。
好ましくは、液溜タンク10内に発酵槽1内の上部空間4と連通する頂部空間13を設け、被処理有機物含有液Sを液溜タンク10の頂部空間13に取り入れ液溜タンク10の底部から循環路5に供給する。更に好ましくは、液溜タンク10の頂部及び底部を循環路5のポンプ下流側5b及び上流側5aに接続し、被処理有機物含有液Sを循環路5のポンプ下流側5bから液溜タンク10内に引き込んだ循環液Sと混合して循環路5のポンプ上流側5aへ供給する。
また図1の実施例を参照するに、本発明による有機物含有液の処理装置は、分解微生物を保持し微生物との接触により有機物含有液Sを分解する発酵槽1、発酵槽1内の有機物含有液Sを下部から抜き出し頂部に分散配置した複数の吐出口8へ戻すポンプ6付き外付け循環路5、発酵槽1の液面レベルLの高さに保持され且つ底部が循環路5に接続された液溜タンク10、及び液溜タンク10の頂部に接続された被処理有機物含有液Sの供給路32を備えたものである。
好ましくは、液溜タンク10内の頂部と発酵槽5内の上部空間4とを連通する均圧路18を設ける。更に好ましくは、液溜タンク10の底部を循環路5のポンプ上流側5aに接続し、液溜タンク10の頂部に循環路5のポンプ下流側5bから循環液Sを引き込む調節弁16付き引込路15を設ける。
本発明による有機物含有液の発酵槽投入方法及び処理装置は、被処理有機物含有液Sを発酵槽1の液面レベルLの高さに保持した液溜タンク10を介して発酵槽1の外付け循環路5に供給し、循環路5の循環液Sと共に発酵槽1の頂部に分散配置した複数の吐出口8を介して発酵槽1内に投入するので、次の顕著な効果を奏する。
(イ)被処理有機物含有液Sを複数の吐出口8から発酵槽1内の液面に分散して投入するので、発酵槽1内における有機物含有液Sの局所的な滞留を避け、発酵槽1内の安定した発酵を維持できる。
(ロ)被処理有機物含有液Sを循環路5内の大量の循環液Sと共に発酵槽1に投入するので、有機物含有液Sが少量であっても、それを複数の吐出口8に均等に分散して発酵槽1内に投入できる。
(ハ)液溜タンク10内に発酵槽1内の上部空間4と連通する頂部空間13を設け、被処理有機物含有液Sの供給路32を液溜タンク10の頂部空間13に接続すると共に液溜タンク10の底部を循環路5と接続することにより、循環路5から供給路32への有機物含有液Sの逆流を頂部空間13によって有効に防止することができる。
(ニ)液溜タンク10に中和剤等の分解処理添加剤を流入させることにより、被処理有機物含有液Sと共に添加剤を発酵槽1内の液面に均等に分散投入することができる。
(ホ)液溜タンク10の頂部及び底部を循環路5のポンプ下流側5b及び上流側5aと接続することにより、被処理有機物含有液Sを循環路5のポンプ下流側5bから引き込んだ循環液Sとの混合により粘度を十分低下させた上で循環路5のポンプ上流側5aに供給することが可能となる。
(ヘ)また、液溜タンク10と発酵槽1とを液面レベル高さで連結し、循環路5のポンプ下流側5bに切替弁20経由で異物タンク21を接続することにより、発酵槽1内の液面の浮遊異物を液溜タンク10経由で異物タンク21へ排出することが可能となる。
図1は、有機性廃棄物の粉砕スラリーである有機物含有液Sを分解微生物との接触により分解してバイオガスGを回収する本発明の処理装置の一実施例を示す。図示例の処理装置は、分解微生物を保持する発酵槽1と、発酵槽1内の有機物含有液Sを下向流式(図5(A)参照)で循環させるポンプ6付き外付け循環路5と、循環路5に接続された液溜タンク10とを有する。
図示例の発酵槽1は、図4に示した従来の発酵槽と同様の気密槽であり、内部に微生物固定床4を有し、固定床4に上述した加水分解菌、酸発酵菌、メタン生成菌等が含まれる分解微生物を保持させる。固定床4は分解微生物が高濃度に付着可能な適当な担体、例えばガラス繊維製又は炭素繊維製の中空筒状担体を規則的に並べたものである。ただし、本発明の適用対象の発酵槽1は分解微生物を保持していれば足り、固定床4を有する発酵槽1に限定されない。
図示例の循環路5は、循環ポンプ6と、循環ポンプ6の一端を発酵槽1の下部抜出口3に接続するポンプ上流路5aと、循環ポンプ6の他端を発酵槽1の頂部に接続するポンプ下流路5bと、ポンプ下流路5bの発酵槽側端に取り付けた分散吐出器7とを有する。分散吐出器7は、図3(B)に示すように、発酵槽1の頂面9に分散配置された複数の吐出口8を有する。発酵槽1内の有機物含有液Sを、循環ポンプ6により抜出口3からポンプ上流路5a経由で抜き出し、ポンプ下流路5b経由で分散吐出器7へ送り、分散吐出器7の複数の吐出口8から発酵槽1内へ戻すことにより循環させる。循環路5内の循環液Sが複数の吐出口8に均等に分配されるように、循環ポンプ6により循環路5内の循環液Sの流量を調整することができる。
図示例の液溜タンク10は、発酵槽1の液面レベルLの高さに保持され、被処理有機物含有液Sの供給路32に連なる頂部の流入口11と、循環路5に連なる底部の流出口12とを有する。また液溜タンク10は、流入口11から流入する有機物含有液Sにより充満しない容量とし、タンク内に溜まる有機物含有液Sの液面とタンク頂部の流入口11との間に頂部空間13を設ける。液溜タンク10内に設けた頂部空間13により、供給路32内の有機物含有液Sと循環路5内の循環液Sとを液溜タンク10で一旦切断(縁切り)し、循環路5から供給路32への液漏れ又は液流出を防止することができる。
好ましくは、液溜タンク10を密閉タンクとし、液溜タンク10内の頂部と発酵槽5内の上部空間4とを連通する均圧路18を設ける。発酵槽5内の上部空間4は発酵時の生成バイオガスGにより高圧となり得るが、液溜タンク10を密閉タンクとして均圧路18により液溜タンク10の頂部空間13と発酵槽1の上部空間4とを同圧とすれば、液溜タンク10内の液面レベルを常に発酵槽1内の液面レベルLと一致させることができる。ただし、液溜タンク10の密閉は本発明に必須ではなく、液溜タンク10は上述した頂部空間13を形成できるものであれば足り、例えば頂部開放タンクとしてもよい。
また図示例では、液溜タンク10の底部を循環路5のポンプ上流側5aより上方レベルに保持し、液溜タンク10の底部の流出口12を流出路17経由で循環路5のポンプ上流側5aに接続し、液溜タンク10内の有機物含有液Sを重力により循環路5のポンプ上流側5aに流下させている。液溜タンク10の配置レベルは図示例に限定されるものではなく、液溜タンク10と循環路5との間に適当なポンプを設けてもよい。ただし、有機物含有液Sが固形分を多量に含み高粘度である場合は、流出路17内を低圧で流下する有機物含有液Sによって流出路17が閉塞するおそれがある。
望ましくは、図示例のように液溜タンク10の頂部を循環路5のポンプ下流側5bの下方レベルに保持し、液溜タンク10の頂部に循環路5のポンプ下流側5bから循環液Sを引き込む調節弁16付き引込路15を設ける。循環路5の循環液Sは発酵が進んでいるため有機物が90%程度分解されており、供給路32の被処理有機物含有液Sに比し粘土が1/10程度となっている。液溜タンク10において、供給路32の有機物含有液Sを循環路5のポンプ下流側5bから引き込んだ循環液Sと混合し、有機物含有液Sの粘度を下げて循環路5のポンプ上流側5aへ流下させることにより、流出路17の閉塞を防止する。流出路17に流下させる有機物含有液Sの粘度は、調節弁16による循環液Sの引き込み量により調整可能である。
被処理有機物含有液Sは、貯留タンク30から供給ポンプ31及び供給路32を介して適当な流量で液溜タンク10の頂部の流入口11へ導かれ、液溜タンク10内の頂部空間13に供給される。液溜タンク10において、有機物含有液Sの粘度を引込路15から引き込んだ循環液Sと混合することにより調節する。粘度調節後の有機物含有液Sを、底部の流出口12から流出路17経由で循環路5へ流下させる。例えば供給ポンプ31による供給流量を、流出路17への流下流量と引込路15からの循環液Sの引込量との関係を考慮して、例えば液溜タンク10内の液面がほぼ中間高さ位置となるように調整する。有機物含有液Sを液溜タンク10内の頂部空間13に供給することにより、たとえ供給ポンプ31の故障等が発生した場合等でも、液溜タンク10内の頂部空間13により、循環路5の有機物含有液Sが供給路32aへ逆流したりサイフォン現象により流入したりする事態を確実に防止できる。
循環路5に供給された有機物含有液Sは、循環ポンプ6により循環路5内の循環液Sと共に発酵槽1の頂部の分散吐出器7へ送られる。図示例の循環路5にはポンプ下流側5bに熱交換器35が接続されており、循環路5内の循環液Sは熱交換器35において適当な高温流体Hとの熱交換により最適な発酵温度に加熱される。また、循環路5内の循環液Sの流量は複数の吐出口8へ均等に分配されるように調整されている。循環路5に供給された有機物含有液Sは循環液Sと共に熱交換器35において加熱されたのち複数の吐出口8から発酵槽1内の液面Fの全体に分散して投入される。有機物含有液Sを液面全体に分散して投入することにより、発酵槽1内における局所的な有機酸濃度の上昇やpHの低下を防止し、発酵槽1内の発酵処理を安定的に促進できる。
こうして本発明の目的である「有機物含有液の安定した発酵処理を安全に維持できる有機物含有液の発酵槽投入方法及び処理装置」の提供を達成することができる。
図2は、本発明による有機物含有液Sの処理装置の他の実施例を示す。同図の液溜タンク10は中和剤や微量栄養剤等の分解処理添加剤の供給口28を有し、供給口28を添加剤輸送路27経由で添加剤タンク26に接続している。必要に応じて添加剤タンク26から液溜タンク10へ添加剤を供給することにより、有機物含有液Sと共に添加剤を発酵槽1の頂部の分散吐出器7へ送り、発酵槽1内の液面Fの全体に分散して投入することができる。添加剤輸送路27に適当な調節弁又はポンプを設けることにより、添加剤の添加量を調節することができる。
また図2の実施例では、発酵槽1と液溜タンク10とを開閉弁23付き異物排出路24により液面レベルLの高さで連結し、循環路5のポンプ下流側5bに切替弁20経由で異物タンク21を接続し、開閉弁23の開放と切替弁20の切り替えとにより発酵槽1の液面Fの浮遊異物(例えば、微細なプラスチック・発酵が困難な繊維類等)を液溜タンク10経由で異物タンク21に排出可能としている。この場合、均圧路18により液溜タンク10内の頂部空間13と発酵槽5内の上部空間4とを連通することにより、液溜タンク10内の液面レベルを発酵槽1内の液面レベルLと一致させることができる。異物排出路24は、様々な異物を排出できるように適当な管径とすることができ、好ましくは異物により閉塞しにくい十分大きな管径とする。通常の処理運転時は、開閉弁23を閉鎖すると共に切替弁20により循環ポンプ6と分散吐出器7とを接続する。必要に応じて適宜に開閉弁23を開放すると共に切替弁20により循環ポンプ6と異物タンク21とを接続し、発酵槽1の液面Fの浮遊異物を液溜タンク10、流出路17、循環路5のポンプ上流側5a、循環ポンプ6、循環路5のポンプ下流側5b、切替弁20及び異物搬送路22を介して異物タンク21へ搬送する。
本発明の一実施例の説明図である。 本発明の他の実施例の説明図である。 本発明で用いる分散配置の複数の吐出口の説明図である。 従来の有機物含有液の発酵槽投入方法の説明図である。 発酵槽内の有機物含有液の攪拌方法の説明図である。
符号の説明
1…発酵槽 2…微生物担体
3…抜出口 4…上部空間
5…循環路 5a…ポンプ上流側
5b…ポンプ下流側 6…循環ポンプ
7…分散吐出器 8…吐出口
9…頂壁 10…液溜タンク
11…流入口 12…流出口
13…頂部空間 14…取入口
15…引込路 16…調節弁
17…流出路 18…均圧路
20…切替弁 21…異物タンク
22…異物搬送路 23…開閉弁
24…異物排出路 26…添加剤タンク
27…添加剤輸送路 28…添加剤供給口
30…貯留タンク 31…供給ポンプ
32…供給路 33…投入口
35…熱交換器 36…脱硫機
45…攪拌機 46…攪拌翼
F…液面 G…バイオガス
H…高温流体 L…水位レベル
S…有機物含有液 W…処理水

Claims (10)

  1. 分解微生物を保持し微生物との接触により有機物含有液を分解する発酵槽に槽内の有機物含有液を下部から抜き出し頂部に分散配置した複数の吐出口へ戻すポンプ付き外付け循環路を設け、被処理有機物含有液を発酵槽の液面レベル高さに保持した液溜タンクを介して循環路に供給し且つ循環路の循環液と共に前記複数の吐出口から発酵槽内に投入してなる有機物含有液の発酵槽投入方法。
  2. 請求項1の方法において、前記液溜タンク内に発酵槽内の上部空間と連通する頂部空間を設け、被処理有機物含有液を液溜タンクの頂部空間に取り入れ液溜タンクの底部から循環路に供給してなる有機物含有液の発酵槽投入方法。
  3. 請求項1又は2の方法において、前記液溜タンクに分解処理添加剤を供給し、被処理有機物含有液を添加剤と共に発酵槽内に投入してなる有機物含有液の発酵槽投入方法。
  4. 請求項1から3の何れかの方法において、前記液溜タンクの頂部及び底部を循環路のポンプ下流側及び上流側に接続し、被処理有機物含有液を循環路のポンプ下流側から液溜タンク内に引き込んだ循環液と混合して循環路のポンプ上流側へ供給してなる有機物含有液の発酵槽投入方法。
  5. 請求項4の方法において、前記発酵槽と液溜タンクとを液面レベル高さの開閉弁付き異物排出路で連結し、前記循環路のポンプ下流側に切替弁経由で異物タンクを接続し、前記開閉弁の開放と前記切替弁の切り替えとにより発酵槽内の液面の浮遊異物を液溜タンク経由で異物タンクに排出してなる有機物含有液の発酵槽投入方法。
  6. 分解微生物を保持し微生物との接触により有機物含有液を分解する発酵槽、発酵槽内の有機物含有液を下部から抜き出し頂部に分散配置した複数の吐出口へ戻すポンプ付き外付け循環路、発酵槽の液面レベル高さに保持され且つ底部が循環路に接続された液溜タンク、及び液溜タンクの頂部に接続された被処理有機物含有液の供給路を備えてなる有機物含有液の処理装置。
  7. 請求項6の装置において、前記液溜タンク内の頂部と発酵槽内の上部空間とを連通する均圧路を設けてなる有機物含有液の処理装置。
  8. 請求項6又は7の装置において、前記液溜タンクに分解処理添加剤の供給口を設けてなる有機物含有液の処理装置。
  9. 請求項6から8の何れかの装置において、前記液溜タンクの底部を循環路のポンプ上流側に接続する流出路、及び前記液溜タンクの頂部に循環路のポンプ下流側から循環液を引き込む調節弁付き引込路を設けてなる有機物含有液の処理装置。
  10. 請求項9の装置において、前記循環路のポンプ下流側に切替弁経由で接続された異物タンク、及び発酵槽と液溜タンクとを液面レベル高さで連結する開閉弁付き異物排出路を設けてなる有機物含有液の処理装置。
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