JP2007228978A - 有機肥料を用いた植物の栽培方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 土壌を用いずに、有機肥料によって植物を栽培する方法を提供する。
【解決手段】 有機肥料及び無機成分供給資材と接触させた水を植物に吸収させて栽培することを特徴とする植物の栽培方法。
【選択図】 図1
【解決手段】 有機肥料及び無機成分供給資材と接触させた水を植物に吸収させて栽培することを特徴とする植物の栽培方法。
【選択図】 図1
Description
本発明は、土壌を用いずに、有機肥料によって植物を栽培する方法に関する。
従来の有機農法による作物栽培方法は、土壌に無機肥料(化学肥料)を使用せずに、有機肥料を施肥するものである。しかし、土壌中には害虫や病原菌が発生することが少なくなく、収穫量や品質に支障をきたすことがあった。
一方、土壌を用いない養液栽培法にあっては、病害虫の発生は極めて少ないが無機肥料だけを、あるいは、一部だけを有機肥料を用いるために、いわゆる有機栽培法による作物を得ることはできなかった。
一方、土壌を用いない養液栽培法にあっては、病害虫の発生は極めて少ないが無機肥料だけを、あるいは、一部だけを有機肥料を用いるために、いわゆる有機栽培法による作物を得ることはできなかった。
従来の有機栽培法に土壌が不可欠なのは、土壌にはカルシウム、マグネシウム、鉄、ケイ素などの有機肥料にはあまり含まれない成分が潤沢に含まれており、作物がこれらの養分を欲するからである。従って、土壌以外の天然培地でカルシウム、マグネシウム、鉄、ケイ素などの供給が可能であれば、あとは窒素、リン、カリウムに富む有機肥料を付与すれば土壌を用いなくても栽培が可能である。
本発明は、このような技術的背景の下になされたものであり、土壌を用いずに、有機肥料によって植物を栽培する方法を提供することを目的とする。
本発明は、このような技術的背景の下になされたものであり、土壌を用いずに、有機肥料によって植物を栽培する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、土壌の代わりに、カルシウム、マグネシウム、鉄、ケイ素などを水中に溶出させ得る資材を用いることにより、土壌を用いずに有機作物の栽培が可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、有機肥料及び無機成分供給資材とを接触させた水を植物に吸収させて栽培することを特徴とする植物の栽培方法である。
即ち、本発明は、有機肥料及び無機成分供給資材とを接触させた水を植物に吸収させて栽培することを特徴とする植物の栽培方法である。
本発明の栽培方法により、土壌を用いることなく、有機作物を得ることが可能になる。この方法は、土壌を用いないので、害虫や病原菌の発生率を大幅に減少させることができる。また、付加する肥料や水の量を調節することで養分濃度の変更が容易である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の植物の栽培方法は、有機肥料及び無機成分供給資材と接触させた水を植物に吸収させて栽培することを特徴とするものである。
具体的な栽培方法としては、例えば、以下の(1)、(2)及び(3)の方法を例示できる。
本発明の植物の栽培方法は、有機肥料及び無機成分供給資材と接触させた水を植物に吸収させて栽培することを特徴とするものである。
具体的な栽培方法としては、例えば、以下の(1)、(2)及び(3)の方法を例示できる。
(1)栽培槽内に貯められた水に有機肥料及び無機成分供給資材を投入し、この水に植物の根部を接触させて栽培する方法(以下、「水耕法」という。)
(2)無機成分供給資材からなり、水及び有機肥料を含む固形培地に、植物の根部を接触させて栽培する方法(以下、「固形培地耕法」という。)
(3)水耕法において、栽培槽内に貯められた水の中に有機物起源の泡を生じさせて栽培する方法(以下、「起泡水耕法」という。)
本発明の植物の栽培方法は、植物一般に適用することができる。具体的にはスイカ、レタス、パセリ、トマト、メロン、ほうれん草、唐辛子などを適用対象とすることができるが、これらに限定されるわけではない。
(2)無機成分供給資材からなり、水及び有機肥料を含む固形培地に、植物の根部を接触させて栽培する方法(以下、「固形培地耕法」という。)
(3)水耕法において、栽培槽内に貯められた水の中に有機物起源の泡を生じさせて栽培する方法(以下、「起泡水耕法」という。)
本発明の植物の栽培方法は、植物一般に適用することができる。具体的にはスイカ、レタス、パセリ、トマト、メロン、ほうれん草、唐辛子などを適用対象とすることができるが、これらに限定されるわけではない。
有機肥料は、窒素、リン及びカリウムなどを植物に提供できるものであればどのようなものでもよく、地上および海中の植物遺体あるいはてん草、甘草、大麦、クコ、ドクダミ等の薬草やこれら植物質を腐朽させた堆肥の他、動物排泄物の堆積物やこれを腐朽させた厩肥や、これらを発酵させた発酵液およびその沈でん物あるいは乾燥物の他、食品残渣や食品製造時の廃材料の他に農林業及び建築業などでの有機質肥料の他、汚泥やスラッジなども用いる事ができる。このような有機肥料には、窒素、リン、カリウムなどの他、アミノ酸や単糖および多糖類、油脂、リン脂質等の起泡物質も含まれ、作物の生育を良好なものにする。
有機肥料には、固形、粉体、液体などのものがあるが、本発明では、これらのいずれを用いてもよい。上述の水耕法に従い、固形の有機肥料を水に投入する場合、肥料を透水性の袋に詰め、肥料成分が徐々に溶出するようにしてもよい。透水性の袋としては、紙製の袋でもよいが、0.01〜3ミリメッシュ(より好ましくは0.1〜0.5ミリメッシュ)程度の化学繊維製不織布の袋が好ましい。
無機成分供給資材は、有機肥料にはあまり含まれず、なおかつ植物の生育に必要な成分を水中に溶出させ得るものであればどのようなものでもよいが、カルシウム供給資材、マグネシウム供給資材、鉄供給資材、及びケイ素供給資材からなる混合資材を用いるのが好ましい。
無機成分供給資材は、有機肥料にはあまり含まれず、なおかつ植物の生育に必要な成分を水中に溶出させ得るものであればどのようなものでもよいが、カルシウム供給資材、マグネシウム供給資材、鉄供給資材、及びケイ素供給資材からなる混合資材を用いるのが好ましい。
カルシウム供給資材は、水中にカルシウムを溶出させ得るものであればどのようなものでもよく、サンゴ砂、石灰岩、石膏、貝殻、リン鉱石(フッ素アパタイト、アパタイト)、ドロマイト、貝化石、ケイ灰石などを用いることができる。サンゴ砂は、サンゴ礁群付近に存在する海サンゴ(アラゴナイト型サンゴ化石)を用いるのが好ましいが、サンゴ礁が陸化して形成された山サンゴ(カルサイト系サンゴ化石)を用いてもよい。サンゴ砂(海サンゴ)やこれを焼成したものは、カルシウムが炭酸カルシウムとして70〜80%含まれる他、マグネシウムも酸化マグネシウムとして1〜9%程度含まれており、鉄も10〜300ppm程度含まれている。従って、サンゴ砂は、カルシウム供給資材としてだけでなく、マグネシウム及び鉄供給資材としても使用できる。また、サンゴ砂には、マンガンとホウ素もそれぞれ1〜100ppm含まれる他、銅や亜鉛がそれぞれ1〜20ppm含まれており、サンゴ砂が溶解した場合にはこれらが養分となりえて、作物生育上都合がよい。サンゴ砂の粒径は問わないが、1〜30mm程度が特によい。ちなみに、マンガンの供給資材として炭酸マンガン鉱石や二酸化マンガン鉱石も利用しうる。
マグネシウム供給資材としては、橄欖岩(MgOとして40〜50%程度含有)や、これよりも風化が進んだ蛇紋岩(MgOとして40%程度含有)などを用いることができる。粒径は問わないが1〜30mm程度が好ましい。また、ドロマイトや海水やにがり、キーゼル石も利用しうる。
鉄供給資材としては、上述の橄欖岩(Fe2O3として6〜8%程度含有)や蛇紋岩(Fe2O3として6〜8%程度含有)などを用いることができるが、砂鉄、鉄鉱石、も利用しうる。
ケイ素供給資材としては、ケイ砂を利用することができる。ケイ砂は石英を粉砕したものの他、川砂を用いることも可能で、その粒径は1〜30mm程度が適当である。また、ケイ灰石も利用しうる。
鉄供給資材としては、上述の橄欖岩(Fe2O3として6〜8%程度含有)や蛇紋岩(Fe2O3として6〜8%程度含有)などを用いることができるが、砂鉄、鉄鉱石、も利用しうる。
ケイ素供給資材としては、ケイ砂を利用することができる。ケイ砂は石英を粉砕したものの他、川砂を用いることも可能で、その粒径は1〜30mm程度が適当である。また、ケイ灰石も利用しうる。
無機成分供給資材の具体例としては、サンゴ砂、橄欖岩、及びケイ砂の混合資材を例示することでき、その混合比(質量比)は、サンゴ砂:橄欖岩:ケイ砂=3:1〜3:1〜9程度が適当である。
無機成分供給資材は、天然水、地下水、又は水道水と接触させることにより、目的の成分を溶出せしめることができるが、この水に酸(主として天然の酸)を混合すると、溶出量を増大せしめ、水のpHの調整とあいまって、養分吸収が良好となって作物生育がさらに向上する場合がある。ここで言う酸とは、木や竹や籾殻を原料とした、炭焼き時に発生する煙や蒸気を冷却してえられる木酢液や竹酢液や籾殻酢液などの他、動植物質を発酵させて産出される酢酸・乳酸の他、植物の果実に含まれるクエン酸・シュウ酸・アスコルビン酸なども利用できる。例えば竹酢液では水1Lに対して、1〜10mLを添加するのがよい。
無機成分供給資材は、天然水、地下水、又は水道水と接触させることにより、目的の成分を溶出せしめることができるが、この水に酸(主として天然の酸)を混合すると、溶出量を増大せしめ、水のpHの調整とあいまって、養分吸収が良好となって作物生育がさらに向上する場合がある。ここで言う酸とは、木や竹や籾殻を原料とした、炭焼き時に発生する煙や蒸気を冷却してえられる木酢液や竹酢液や籾殻酢液などの他、動植物質を発酵させて産出される酢酸・乳酸の他、植物の果実に含まれるクエン酸・シュウ酸・アスコルビン酸なども利用できる。例えば竹酢液では水1Lに対して、1〜10mLを添加するのがよい。
上述した無機成分供給資材だけでは、必要な微量元素が十分に確保できない作物を栽培する場合は、海水を補うことによってモリブデン、ニッケル、その他種々な微量元素の補充が可能となる。混入量は水1Lに対して1〜20mLが適当である。
上述した固形培地耕法の場合、固形培地中に自然界に存在する土壌以外の土壌改良資材、即ち分解途中のまま堆積した植物遺体のミズゴケや泥炭の他、石炭や亜炭を材料にした腐食酸などの土壌改良資材を添加してもよい。また、鉱物と有機質を機能的につなげる物として水を吸収して膨張するベンナイトや孔ゲキ率が70〜95%もあるパーライトを混合して、培地の含水率を調整することも有効である。ちなみに5〜10mm径のサンゴと1〜3mm径のケイ砂と2〜6mm径の橄欖岩を2:1:1の体積比で混合すると35%程度の孔ゲキができる。この孔ゲキ率はそれぞれの鉱物の粒径や混合比で調整することが可能で、気相率や含水率も調節可能である。
以下に、上述した水耕法、固形培地耕法および起泡水耕法を、図1、図2および図3を用いて説明する。なお、これらの図に示された方法は、本発明の一態様を示すに過ぎず、本発明の範囲がこれらの図に示された方法に限定されるわけではない。
図1は、水耕法を模式的に表したものである。栽培槽1内には水2が蓄えられており、この水2の中に無機成分供給資材3と有機肥料4が投入されている。有機肥料4は、透水性の袋5につめられている。植物6は、フロート7によって支持されており、根部のみが水2に漬かっている。投入された無機成分供給資材3と有機肥料4からは植物の生育に必要な成分が溶出し、この成分は、根部を介して植物6に吸収される。
図1は、水耕法を模式的に表したものである。栽培槽1内には水2が蓄えられており、この水2の中に無機成分供給資材3と有機肥料4が投入されている。有機肥料4は、透水性の袋5につめられている。植物6は、フロート7によって支持されており、根部のみが水2に漬かっている。投入された無機成分供給資材3と有機肥料4からは植物の生育に必要な成分が溶出し、この成分は、根部を介して植物6に吸収される。
図2は、固形培地耕法を模式的に表したものである。栽培槽1内には無機成分供給資材3からなる固形培地が入っている。この固形培地は、有機肥料4を含んでいる。植物6の根部は、固形培地中に伸びており、植物6を支えている。この固形培地に散水した場合、その水の中に無機成分供給資材3と有機肥料4から植物の生育に必要な成分が溶出する。この成分は、根部を介して植物6に吸収される。
図3は、起泡水耕法を模式的に表したものである。栽培槽1内は水2の他に、泡8で満たされている。この泡8は、カラギーナンなどの多糖類やアルギン酸などの有機物起源の起泡物質から生じたものである。この泡8により、栽培槽内の水量を減少させることができ、水耕法や固形培地法よりも栽培設備が軽量化される。
図3は、起泡水耕法を模式的に表したものである。栽培槽1内は水2の他に、泡8で満たされている。この泡8は、カラギーナンなどの多糖類やアルギン酸などの有機物起源の起泡物質から生じたものである。この泡8により、栽培槽内の水量を減少させることができ、水耕法や固形培地法よりも栽培設備が軽量化される。
〔実施例1〕
レタス(四季用秀水(トキタ種苗))を用いて、種々な栽培法による比較試験を行った。即ち、土壌に固型有機肥料を施用する有機土耕栽培法の他、土壌に化学肥料溶液(培養液)を施用する養液土耕法、ならびに通常の化学肥料溶液を用いた水耕栽培法でレタスを育てた。これらの一般的な栽培法に対して、固型有機肥料に化学肥料成分を含まない水道水を浸して、土壌を使わずに栽培する方法を比較検討した。この他に、栽培床に土壌の代わりにサンゴ砂とケイ砂とカンラン岩の混合培地を用い、化学肥料溶液を供給する方法と、今回発明したサンゴ砂とケイ砂とカンラン岩の混合培地に固型有機肥料を設置し、これに化学肥料を含まない水道水を散水して栽培する方法も試みた。なお、用いた化学肥料溶液は園芸試験場処方の(N16me/L,P4me/L,K8me/L,Ca8me/L,Mg4me/L)の1/3単位(電気伝導率0.94,pH7.3)であり、固形培地肥料には有機肥料(N:P:Kをそれぞれ5%含有)を1株あたり4g施用した。
レタス(四季用秀水(トキタ種苗))を用いて、種々な栽培法による比較試験を行った。即ち、土壌に固型有機肥料を施用する有機土耕栽培法の他、土壌に化学肥料溶液(培養液)を施用する養液土耕法、ならびに通常の化学肥料溶液を用いた水耕栽培法でレタスを育てた。これらの一般的な栽培法に対して、固型有機肥料に化学肥料成分を含まない水道水を浸して、土壌を使わずに栽培する方法を比較検討した。この他に、栽培床に土壌の代わりにサンゴ砂とケイ砂とカンラン岩の混合培地を用い、化学肥料溶液を供給する方法と、今回発明したサンゴ砂とケイ砂とカンラン岩の混合培地に固型有機肥料を設置し、これに化学肥料を含まない水道水を散水して栽培する方法も試みた。なお、用いた化学肥料溶液は園芸試験場処方の(N16me/L,P4me/L,K8me/L,Ca8me/L,Mg4me/L)の1/3単位(電気伝導率0.94,pH7.3)であり、固形培地肥料には有機肥料(N:P:Kをそれぞれ5%含有)を1株あたり4g施用した。
供試レタスにはバーミキュライト床に播種後、20日間経たレタス(四季用秀水:トキタ種苗(株))を用い、上述のように種々な栽培法で、その後さらに20日間育てつづけた。用いた培養液および水道水は1株あたり1リットルとし、必要に応じて適宜補充した。培地を用いる試験区にあっては、1株あたり、土は黒土2kg(約2リットル)、砂礫混合物にあってはサンゴ砂:ケイ砂:カンラン岩の混合割合を1:3:1として2kg(約1リットル)用いた。栽培途中の培養液のECはすべてEC0.9程度で変動がなくpHも7.0〜7.3であったが、25日目になって砂礫混合培地内のpHが7.8を超えたため、この区では竹酢液((株)木炭屋)を水1Lあたりに1mL加えてpH7.0に調整した。表1に播種後40日目のレタスの生重量を示す。この結果よれば、天然の砂礫混合培地に有機肥料だけを用いた場合(72g)でも、化学肥料を用いた場合(76g)に劣らない収量を得られることがわかる。
〔実施例2〕
ホウレンソウを用いた例を示す。
栽培の方法や肥料の使用法はレタスと同様であるが、砂礫混合培地の組成をホウレンソウが好む微アルカリ性になるように変更した。即ち、重量比でサンゴ砂:ケイ砂:カンラン岩を3:1:1とした。これによって培養液や水のpHは7.5程度で管理しやすくなった。また、はじめの水および培養液の施肥量を半減し、砂礫混合培地や有機肥料が水没しないように工夫した。これによって肥料成分の過剰の溶出をおさえることができた。
ホウレンソウを用いた例を示す。
栽培の方法や肥料の使用法はレタスと同様であるが、砂礫混合培地の組成をホウレンソウが好む微アルカリ性になるように変更した。即ち、重量比でサンゴ砂:ケイ砂:カンラン岩を3:1:1とした。これによって培養液や水のpHは7.5程度で管理しやすくなった。また、はじめの水および培養液の施肥量を半減し、砂礫混合培地や有機肥料が水没しないように工夫した。これによって肥料成分の過剰の溶出をおさえることができた。
栽培は、ホウレンソウ(おかめ法連草((株)アタリア農園))を用い、バーミキュライトに播種し、10日後にレタスと同様の試験区で栽培し、播種後45日目に収穫した。ただし36日目頃に有機肥料区の菜緑が黄化するカリウム欠乏症状がみられはじめたので、カリウム含有率の高い(K2Oとして50%)有機肥料を1株あたり0.2g追加した。また、pHが8を超えたため海水を電気分解して得られた酸性水(pH3)を培養液量の1/200量補充して、pHを7.5とした。表2に播種後45日目のホウレンソウの生重量を示す。
これによると砂礫混合培地に化学肥料を溶解した培養液を施肥した試験区(52g)で最も生育がよい傾向があるものの、土を用いることなく、天然の砂礫混合培地と100%天然有機質肥料と水道水だけをもちいた試験区のホウレンソウ(46g)もこれに劣らぬ生育を示し、むしろ土壌を用いた有機栽培法(38g)よりも良好であった。
1 培養槽
2 水
3 無機成分供給資材
4 有機肥料
5 透水性の袋
6 植物
7 フロート
8 泡
2 水
3 無機成分供給資材
4 有機肥料
5 透水性の袋
6 植物
7 フロート
8 泡
Claims (2)
- 橄欖岩、蛇紋岩、及びドロマイトからなる群から選ばれる少なくとも1種のマグネシウム供給資材を含む砂礫混合物、水並びに有機肥料からなる固形培地に、植物の根部を接触させ、固形培地中のpHを7〜8に調整して植物を栽培することを特徴とする植物の栽培方法。
- 橄欖岩、蛇紋岩、及びドロマイトからなる群から選ばれる少なくとも1種のマグネシウム供給資材、サンゴ砂及びケイ砂を含む砂礫混合物、水並びに有機肥料からなる固形培地に、植物の根部を接触させ、固形培地中のpHを7〜8に調整して植物を栽培することを特徴とする植物の栽培方法。
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