JPH01141526A - 植物栽培土壌 - Google Patents

植物栽培土壌

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JPH01141526A
JPH01141526A JP62298175A JP29817587A JPH01141526A JP H01141526 A JPH01141526 A JP H01141526A JP 62298175 A JP62298175 A JP 62298175A JP 29817587 A JP29817587 A JP 29817587A JP H01141526 A JPH01141526 A JP H01141526A
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JP
Japan
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heat storage
storage material
resin
latent heat
pellets
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Application number
JP62298175A
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English (en)
Inventor
Akira Horie
堀江 旭
Yoshihiko Shigeno
滋野 嘉彦
Kenji Kaneoka
金岡 賢司
Mitsugi Aoki
青木 貢
Mikio Sei
三喜男 清
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、潜熱蓄熱材を利用した植物栽培土壌に関す
る。
〔背景技術〕
野菜や花の温室栽培を行ったり熱帯地方産の観葉植物を
育てる場合、植物を寒さから守る必要があり、そのため
に、潜熱蓄熱材を利用することが行われている。たとえ
ば、特開昭59−106234号公報は、温室栽培で夜
間の暖房に必要な熱源のランニングコストを低減するた
めに潜熱蓄熱材を利用するシステムを開示している。第
6図はこのシステムを示している。このシステムでは、
温室111内部の地面に、潜熱蓄熱材112を入れた蓄
熱槽113が設けられ、温室111内から同蓄熱槽11
3を通って温室内土壌114の下方を廻ったのち温室1
11内に戻る空気通路115が形成されており、ファン
116の働きで空気通路115に空気を流すことにより
、昼間の余剰熱を蓄熱槽113に貯え、夜間に放熱して
温室111内と土壌114を暖めて、植物117を育成
するものである。
特開昭57−16626号公報は、趣味用の鉢植え栽培
に潜熱蓄熱材を利用する技術を開示1.7ている。第7
図は、この利用技術を示している。植木鉢121は、そ
の壁122が二重構造になっていて、その内部に潜熱蓄
熱材123が封入されている。この植木鉢121は、昼
間、太陽熱や暖房熱を吸収して蓄熱し、夜間に放熱し2
て、植物124が植えられた土壌125の温度低下を防
ぐ。
潜熱蓄熱材は、放熱温度がほぼ一定しており、かつ、蓄
熱密度が大きいという特性を有することから、上記のよ
うに利用されているのであるが、利用形態によれば、上
記のごとく、専用の蓄熱槽や植木鉢が必要となり、面倒
である。
〔発明の目的〕
この発明は、このような事情に鑑み、手軽に潜熱蓄熱材
を植物栽培に利用できるよ・うにした植物栽培土壌を提
供するものである。
〔発明の開示〕
上記目的を達成するため、この発明は、潜熱蓄熱材を含
有するペレットからなる植物栽培土壌を要旨とする。
以下にこれを、その実施例を表す図面を参照しつつ、詳
しく説明する。
第3図は、この発明に用いる潜熱蓄熱材含有ペレット1
の断面を示す。このベレソI・は、潜熱蓄熱材11を樹
脂被膜12で被覆してペレット化したものである。第4
図は、別の潜熱蓄熱材中有ペレット2を示し、このペレ
ット2は、架橋ポリオレフィン樹脂粒子等の骨材(担体
)に潜熱蓄熱材を含浸させたもの(潜熱蓄熱材含有粒子
)21を樹脂被膜22で被覆してなるものである。
潜熱蓄熱材としては、たとえば、結晶性の長鎖アルキル
ハイドロカーボン、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、
および、高級脂肪族アルコールなどの結晶質有機物質か
らなるもののほか、無機系物質からなるものも用いられ
る。結晶性有機系蓄熱材は、無機水和塩系蓄熱材に見ら
れるような相分離や過冷却といった問題がない。潜熱蓄
熱材の融点は、植物を寒さから保護するという目的から
、5〜20℃であることが望ましい。この温度範囲に融
点を有する潜熱蓄熱材としては、無機水和塩系の硫酸ナ
トリウム10水塩混合塩(たとえば、松下技研■製)、
油脂系のサーモトフブ13(旭電化工業−の商品名)や
炭素数14〜17のパラフィン類等が知られている。こ
れらのうち、油脂系やパラフィン系蓄熱材は、樹脂被膜
が破れて土壌中に染み出しても、バクテリアにより分解
されるため、土壌を汚染することがない。
樹脂被膜を構成する樹脂としては、潜熱M@材の膨張や
収縮によって生じる応力を吸収できるような柔軟性のあ
る熱可塑性樹脂であることが望ましい。樹脂被覆は、オ
リフィス法や相分離法等のマイクロカプセル作製法が利
用できる。樹脂被膜は、蓄熱材がペレット内部からしみ
出してくるという問題を解消することも出来る。そのた
め、ペレット中への潜熱蓄熱材含有率を高めることを可
能とさせる。
骨材(担体)としては、バーミキュライトや活性炭のよ
うな連続多孔性粒子のほか、架橋ポリオレフィン樹脂粒
子等も用いられる。パラフィン系あるいは油脂系の潜熱
蓄熱材中に架橋ポリオレフィン樹脂粒子、たとえば架橋
ポリエチレン粒子を入れて、ポリエチレンの融点以上に
加熱すると、架橋ポリエチレン粒子が潜熱蓄熱材を吸収
し膨潤するため、高い割合で潜熱蓄熱材を含むペレット
が得られやすい。この方法は、潜熱蓄熱材含有率が低い
という従来の問題を大いに解消することができる。
ペレット1 (2)の大きさは、通常、土と混合して栽
培土壌とすることから、粒径1〜20+m程度が望まし
い、ペレットの形状は、球状または円柱状が一般的であ
るが、これらに限定する趣旨ではなく、偏平な形状、繊
維状、立方体状、直方体状、不定形などであってもよい
。ペレットの形状としでは、樹脂被膜の厚みを均一にし
たり、コーティングをしやす(したりするという点から
、シャープな角のない形状が好ましい。
つぎに、第4図の形のペレット2について、より詳しく
述べる。
このものは、第1図のものに比して骨材の分だけ潜熱蓄
熱材の含有量が減少し有利であるとともに、骨材を有す
ることから固形体として取り扱うことができるので、樹
脂被膜の形成を、流動気床法、噴霧造粒法等の安価なコ
ーティング法によって行うことができて、便利でもある
。骨材は、このように機械的強度があるため、ペレット
形状を保持し、骨材がない場合のように蓄熱材が流れ出
すといった問題を生じさせない。骨材による強度向上は
、土壌としての手荒な取扱いにも好都合である。
骨材(担体)として用いるポリオレフィン樹脂は、特に
限定されないが、特開昭62−187782号公報など
にも記載されているように、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブテン(ポリブチレンも含める)、結晶性ポ
リスチレン、ポリ (4−メチル−ペンテン−1)など
である。ポリオレフィン樹脂の架橋は、特開昭62−1
87782号公報などにも記載されているように、電子
線照射やγ線照射、過酸化物処理、シラン架橋等の公知
・周知の方法によって行うことができる。
架橋されたポリオレフィン樹脂の架橋度は、キシレン抽
出によるゲル含有量(ゲル残留量)が10〜90重量%
(以下、特に断らない限り、単に「%」と記す)である
ように調節されることが好ましく、30〜50%であれ
ばより好ましい。ゲル含有量が10%未満であると、潜
熱蓄熱材含有粒子が柔らか(粘りのあるもの(たとえば
、「もち状」)となり、互いにくっつきやすくなること
がある。また、ゲル含有量が90%を越えると、ワック
スの含浸が難しくなることがある。
ポリオレフィン樹脂としては、架橋の容易さ、含浸メし
やすさ、入手の容易さからポリエチレンが好ましい。
蓄熱材の含浸は、たとえば、融解した蓄熱材を架橋ポリ
オレフィン樹脂の結晶融点以上の温度に加温し、この中
に架橋ポリオレフィン樹脂ペレットを入れて加熱攪拌を
続け、架橋ポリオレフィン樹脂ペレット中にN熱材を含
浸することにより行うが、他の方法により行ってもよい
上記のワックスなど、ポリオレフィン樹脂との相溶性が
良いN熱材を用いると、蓄熱材が架橋ポリオレフィン樹
脂粒子中に浸透して同粒子を膨潤させ、同粒子中に固定
される。所望の時間、加熱攪拌した後、潜熱蓄熱材含有
架橋ポリオレフィン樹脂粒子(潜熱蓄熱材含有粒子)を
蓄熱材中から取り出す。N熱材の含浸量は、架橋ポリオ
レフィン樹脂粒子の架橋度、含浸温度、時間により変化
するが、架橋ポリオレフィン樹脂粒子および含浸された
蓄熱材の合計型1100%に対して40〜85%とする
のが好ましい。
N熱材のしみ出し防止等を目的とする被覆樹脂としては
、(a)蓄熱材を含浸した架橋ポリオレフィン樹脂粒子
の表面にピンホールレスの連続した塗膜を形成できるこ
と(製膜性を有すること) 、(blN熱材として上記
ワックスを用いる場合には、蓄熱材が無極性の長鎖アル
キル基を全成分または主成分とするので、含浸されてい
る蓄熱材のしみ出しを防止するワックスバリア性に優れ
た有極性の樹脂であること、(C)温度変化による蓄熱
材の凝固−融解に伴うペレットの膨張収縮に耐え、かつ
、ペレットの取り扱い時にペレット同士またはペレット
と周りの物体との衝突による衝撃、擦傷に耐える機械的
強度を有すること、がそれぞれ必要である。
そして、このような樹脂被膜を潜熱蓄熱材含有粒子1個
1個に独立して形成する方法としては、いわゆる流動コ
ーティング法が有用である。流動コーティング法は、空
気流などの気流により、潜熱蓄熱材含有粒子を1個1個
独立して流動させ、この流動状態の潜熱蓄熱材含有粒子
に、蓄熱材のしみ出し防止樹脂のコーテイング液をスプ
レー塗装し、揮散させるなどして溶剤を除去し、潜熱蓄
熱材含有粒子表面に樹脂被膜を形成するという方法であ
る。この方法よれば、均一またはほぼ均一の厚みを有す
るしみ出し防止樹脂層が、潜熱蓄熱材含有粒子表面全体
に形成される。溶剤を揮散させるための空気流としては
、温風ないしは熱風が用いられるが、これらに限らない
。気流の温度は、溶剤により異なるが、コーテイング液
が潜熱蓄熱材含有粒子に塗装される前に乾いて粉になら
ないような温度を上限とし、塗装された潜熱蓄熱材含有
粒子が乾燥しないうちにそれら同士の凝隼が起こらない
ような温度を下限とするのが好ましい。流動コーティン
グを行う装置としては、種々のタイプのものが市販され
ている。たとえば、富士産業−の研究・開発用流動層式
乾燥・造粒・コーティング装置AEROMATICAG
、流動造粒コーテイング機FD−3−5(3121) 
、ドリアコーター、大川原製作所の流動層造粒コーテイ
ング機フローコーター、スーパー造粒コーティング装置
スパイラフロー、菊水製作所のVGココ−−などがある
樹脂被膜の厚みは、特に限定する趣旨ではないが、0.
5μm〜300μmが好ましく、5〜20Oprnがよ
り好ましい。被n会が薄すぎると、被膜の機械的強度の
低下が問題となり、必要以上に厚くしてもワックスバリ
ア性が向上せず、コスト高番ごなる上、蓄熱材の容禎率
が低くなるという不利益も生じる。
樹脂被膜は、必ずしも、その内側の潜熱蓄熱材含有粒子
と密着または接着している必要はなく、たとえば、蓄熱
材含有粒子の収縮に伴って収縮しなくてもよい。
コーテイング液として、しみ出し防止樹脂を有機溶剤に
溶解してなる液を用いる場合、その樹脂としては、上述
のごとく、ワックスバリア性、機械的性質に優れている
ほか、揮発性の有機溶剤に熔解し、製膜性に優れたもの
でなければならない。蓄熱材として上記ワックスを用い
る場合には、蓄熱材が無極性の長鎖アルキル基を全成分
または主成分とするので、ワックスバリア性の点からは
有極性の樹脂が好ましい。このような性能を満足する樹
脂としては、たとえば、ポリカーボネート樹脂、ポリウ
レタン樹脂(ウレタンエラストマーも含む)、メタクリ
ル樹脂、ポリフェニレンオキサイド、変性ポリフェニレ
ンオキサイド(変性PPE)、ポリスルホン、ニトリル
ゴムの各単独物または2種以上のブレンド体が有用であ
る。
前記有機溶剤としては、前記しみ出し防止樹脂の良溶剤
で、かつ、揮発性の点からは沸点が150℃以下の溶剤
が好ましい。たとえば、テトラヒドロフラン(THF)
、ジクロロメタンなどが用いられるが、これらに限定さ
れない。
他方、コーテイング液としてエマルジョンを用いる場合
、樹脂エマルジョンは、水を媒体としているので、一般
にポリオレフィン樹脂粒子のような疎水性表面には濡れ
性が悪(、均一なコーティングが難しいと考えられた。
しかし、意外なことに、ある種の樹脂を主成分とするエ
マルジョンを用い、流動コーティングを行うと、均一被
膜を形成することが可能であることを見出した。
エマルジョン樹脂は、一般に単一モノマーから構成され
ているのではなく、骨格モノマー(ポリマー成分の大部
分を占め、ヤング率、耐水性などの主要物性を決める)
、接着上ツマ−(カルボキシル基、アミノ基など接着性
に寄与する基を持つ七ツマ−)、橋かけ七ツマ−(ビニ
ル基を2個以上もつモノマーで、重合により粒子内部で
橋かけポリマーを生じる)、反応性モノマー(重合中、
および、エマルジョンを貯蔵している間はほとんど反応
しないが、被膜形成後、加熱などの処理をすると橋かけ
する)、安定化モノマー(親水性モノマーで、共重合し
てエマルジョンの安定化に役立つ)等があり、これらの
モノマーの組み合わせによって所望の性能のエマルジョ
ンが設計されている。さらに、このエマルジョンを塗料
化するために、顔料、分散剤、増粘剤、その他の添加剤
が一般に添加されている。骨格モノマーそのものも、各
種七ツマ−が共重合されている場合が多い。
コーテイング液に用いるエマルジョンとしては、たとえ
ば、次のような樹脂骨格のエマルジョンが好ましいが、
これらに限定するものではない。
すなわち、樹脂骨格の主成分が、エポキシ樹脂、ウレタ
ン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、NBR(、
:I−リルゴム)、塩化ビニリデン樹脂、または、これ
ら各樹脂の変性物であるエマルジョンである。これらの
エマル・−2ヲンは、それぞれ、単独で、変性されて、
あるいは、混合しで用いられる。なお、ここで、エマル
ジョンとは、本来の意味でのエマルジョンだけでなく、
サスペンション、ディスバージョン、ラテックス等と称
されるものをも含む。
エポキシ樹脂エマルジョンは、エポキシ樹脂を主成分と
するエマルジョンで、その合成例は、たとえば、特開昭
53−47454号公報、特開昭54−30249号公
報に記載されている。市販品としては、たとえば、大日
本インキ化学工業■から「パテラコールE−385Jと
いう名前で出ている、変性エポキシ樹脂水性ディスバー
ジョンがある。
ウレタン樹脂エマルジョンには、たとえば、ポリエーテ
ル、ポリエステルとジイソシアナートから得られるプレ
ポリマーを場合により、界面活性剤を用いて乳化した後
、1.2−ジアミンのごとき2官能性化合物で鎖伸長し
た樹脂や、ブしトノクイソシアナー トと、イソシアナ
ート基と反応性を有する官能基(たとえば、水酸基)を
持った樹脂の混合体からなる熱硬化型樹脂を主成分とす
るエマルジョンなどがあり、その合成例は、特開昭50
−14727号公報、特開昭57−159858号公報
、特開昭58−132051号公報に記載されている。
市販品としては、たとえば、大日本インキ化学工業−か
ら1ボンデイツクシリーズ」という名前で出ている水分
散型ウレタン、「ハイトランシリーズ」とい・う名前で
出ているアイオノマー型水性ウレタンなどがある。
ポリエステル樹脂エマルジョンとしては、たとえば、大
日本インキ化学工業11から「ファインテフクスESシ
リーズ」という名前で出ている芳香族ポリエステルアイ
オノマー水性ディスバージョンなどが使用される。
アクリル系エマルジョンとしては、たとえば、大日本イ
ンキ化学工業(1′@から「ボンコート」の商品名で市
販されている各種のコポリマー樹脂エマルジョンなどが
使用される。
NBR系エマルジョンは、アクリロニトリル−ブタジェ
ンを主成分とするもので、たとえば、大日本インキ化学
工業側から「ラックスター」の商品名で市販されている
カルボキシル化NBRなどが使用される。
塩化ビニリデン樹脂エマルジョンは、たとえば、県別化
学工業(樽から「フレハロンラテックス」の商品名で市
販されている塩化ビニリデン樹脂エマルジョンなどが使
用される。
これらのエマルジョンは、主成分である樹脂が有極性の
ものであるので、ワックスバリア性に優れている。上記
各種エマルジョンの中から、50〜80℃の乾燥温度で
造膜し、得られた被膜の機械的性質が優れているものを
選択することが好ましい。
なお、市販のエマルジョンは、一般に造膜性を良くする
ために、同じタイプの樹脂であっても品番により乾燥被
膜が粘着性を有する(クツキーである)ことがある。こ
のようなエマルジョンをこの発明に用いると、流動コー
ティング時に、樹脂被膜同士が粘着することにより被膜
が潜熱蓄熱材含有粒子から剥離したり、潜熱M熱材含有
粒子が流動しなくなったりすることがある。このような
ことを防ぐため、乾燥被膜が粘着性を有しないような品
番のエマルジョン市販品を選択することが好ましい。あ
るいは、粘着性を有しない品番のエマルジョンを、粘着
性のある乾燥被膜を与えるエマルジョンと混合し、粘着
性を減少させることが好ましい。もちろん、混合に際し
ては、混合エマルジョンが安定となる組み合わせを選択
するのが好ましいことは言うまでもない。
ところで、流動コーティングに際し、架橋ポリオレフィ
ン樹脂ペレットに含浸されている蓄熱材の融点が流動コ
ーティング時の乾燥温度よりも高い場合には問題がない
。しかし、M熱材の融点が、乾燥温度よりも低い場合(
通常、このような場合が多い)には、潜熱蓄熱材含有粒
子表面に付着した蓄熱材が融解している。このため、潜
熱蓄熱材含有粒子がくっつきやすくなり、流動が回能に
なり、かつ、部分的に形成されたコーティング被膜が潜
熱蓄熱材含有粒子から剥がれやすくなり、したがって、
潜熱蓄熱材含有粒子表面を樹脂被膜でカプセル化するこ
とができないという問題が生じてくることがある。特に
、N熱材の含浸量が高い場合、潜熱蓄熱材含有粒子の表
面にa熱材のしみ出しが多く、コーティングがうまくい
かないことがある。
発明者らの研究によれば、これらの不都合を避けるため
には、次の3つの方法が有効であることがわかった。
第1は、流動コーティングの前に、潜熱蓄熱材含有粒子
上に付着しているN熱材を溶剤により洗い流して除去す
るという処理を行うことである。
このとき使用する溶剤としては、蓄熱材の溶解性が高(
、かつ、揮発性に富んだ溶剤が好ましい。
たとえば、アセトン、MEK (メチルエチルケトン)
などのケトン系溶剤、ジクロロメタン、トリクロロエチ
レン(たとえば、東亜合成化学工業−の「トリクレン」
など)などのハロゲン化炭化水素系溶剤などが挙げられ
る。潜熱蓄熱材含有粒子をこれらの溶剤に浸漬したのち
、粗いフィルターで濾過することにより容易に、表面に
付着した蓄熱材を取り除くことができる。
第2の方法は、流動コーティングの前に、潜熱蓄熱材含
有粒子を遠心分離にかけ、その表面に付着しているN熱
材を除去することである。遠心分離は、潜熱蓄熱材含有
粒子の温度を蓄熱材の融点以上の温度に保ち、公知また
は周知の方法で行うことができる。この場合、遠心分離
は、蓄熱材の融点以上の温度で行うことが好ましい。
第3の方法は、微粉末を潜熱蓄熱材含有粒子にまぶし、
その上に付着した蓄熱材を微粉末に吸収させることによ
り、潜熱蓄熱材含有粒子の付着性をなくす方法である。
微粉末としては、粒径が500μm以下のものが好まし
く、蓄熱材に対して不溶性を持つものが好ましい。たと
えば、カオリン、ケイ砂、タルク、パーライト、ベント
ナイトなどの鉱物、ホワイトカーボン、カーボンブラッ
ク、鉛白、二酸化チタン、チタンブラックなどの無機顔
料、フタロシアニンブルー、キナクリドンなどの有機顔
料、塩化ビニル樹脂パウダー(塩ビパウダー)、ポリア
ミド樹脂(「ナイロン」という商品名で市販されている
ものなど)パウダーなどのポリマー微粉末などがあり、
それぞれ単独でまたは2種以上併せて用いられる。
これら第1ないし第3のいずれかの処理を行ってから、
樹脂コーテイング液を流動コーティングにより塗装する
と、架橋ポリオレフィン樹脂粒子表面のべとつきがない
ので、粒子の流動が妨げられず、互いに(つつくことが
防がれる。このため、潜熱蓄熱材含有粒子上に、連続し
た樹脂被膜を容易に形成することができる。
ペレットの樹脂被膜は、つぎにみるように、潜熱蓄熱材
の滲出防止効果を有する。
(ペレットの作製) 架橋ポリエチレン樹脂粒子(粒子サイズ:約l鰭φ×1
fl)の融点以上の温度(150℃)のワックス中にそ
の粒子を入れ、加熱攪拌してワックスを含浸させた後、
メツシュ状フィルターで吸引濾過して取り出し、ワック
ス含浸量が75%と80%の潜熱@p材含有粒子を得た
第1表に記載の樹脂を所定量の溶剤に溶解し、コーテイ
ング液を調製した。
富士産業■の流動コーティングテスト機(エロコーター
)を用い、潜熱蓄熱材含有粒子200〜300gをコー
テイング機内に入れ、第1表記載の温度の熱風を風量1
00〜120m/分で通して潜熱蓄熱材含有粒子を流動
させ、この状態でコーテイング液をスプレー塗布して潜
熱蓄熱材含有粒子表面に第1表に示す膜厚の被膜を形成
し、ペレットA’−A’を作製した。
他方、上記で得た潜熱蓄熱材含有粒子の表面に樹脂被膜
を形成せず、そのままで、ペレソl−B’〜B1とした
各ペレットの潜熱蓄熱材滲出量は、第1表にみるとおり
である。
つぎに、この発明にかかる植物栽培土壌の実際の利用例
について述べる。
第1図は、この植物栽培土壌を温室で使用した状態を示
し、前記ペレット1(2)を普通の±3に混合して植物
栽培土壌4とし、これに植物5を植えた。土中には、温
室6内の空気を循環させる送風経路7と送風ファン8が
設けである。日中は温かい温室内の空気を土中の送風経
路7に循環させることで、ベレッ)1(2)に熱を貯え
、夜間放熱することにより、植物5を寒さから守る。こ
のシステムは、第6図に示した従来のシステムに比べて
特別な蓄熱槽が不要となる利点を有する。
第2図は、植木鉢9の±3に前記ペレットl (2)を
混合して植物栽培土壌4とした例を示し、日中の太陽熱
や暖房熱でペレッl−1(2)に蓄熱し、夜間、温度が
低下した時に放熱して、植物5を寒さから守る。このシ
ステムは、第7図に示し従来の技術と比べて特別な植木
鉢が不要となる利点を有する。
ペレットは単品で使用しても良い。
この発明にかかる植物栽培土壌の温熱効果を第5図に基
づき説明する。油脂系潜熱蓄熱材サーモトフブ13(旭
電化工業■、融点13℃)を含有する蓄熱ペレットを土
と混合して、この発明の植物栽培土壌とし、これをプラ
スチック製4号鉢に入れた。この植木鉢を冬期20℃に
暖房した部屋に置いて蓄熱させた後、暖房を切り、土の
温度変化を調べた。折線11は蓄熱ペレットを混合した
土壌の温度、折線12は比較のための普通の土だけを入
れた土壌の温度、折線13は室温である。
図にみるように、この発明にかかる植物栽培土壌は、普
通の土に比べ、8時間後で約3.5℃高い温度を維持し
、植物を寒さから守る働きを有する。
〔発明の効果〕
この発明によれば、潜熱蓄熱材含有のペレットを植物栽
培用の土壌としてそのまま使用するので、特別の設備を
要せずして蓄熱の効果を示し、植物を寒さから守ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明にかかる植物栽培土壌の使用例を示
1゛説明図、第2図は、この発明にかかる植物栽培土壌
の別の使用例を示す説明図、第3図は、この発明に用い
る蓄熱材含有ペレットを示す断面図、第4図は、この発
明に用いる別の蓄熱材含有ペレットを示す断面図、第5
図は、この発明の効果を示す温度グラフ、第6図は、従
来例を示す説明図、第7図は、別の従来例を示す説明図
である。 1 (2)・・・蓄熱材含有べ【/ソ)4・・・植物栽
培土壌 代理人 弁理士  松 本 武 彦 第1図 第2図 第3図      第4図 15図 時間(hr) 第6図 第7図 −手蜀旨石正書(自発) 昭和63年 3月 41 、  \ 特許庁長官殿                ジ1、
事件の表示 昭和62年特im2981.75’+ 3゜補正をする者 事件との関係   特許出願人 住   所    大阪府門真市大字門真1048番地
名 称(5お)松下電]:1株式会r(二代表者 9W
M貨 二 好俊夫 4、代理人 な   し 6゜補正の対象 明細書・ 7、 補正の内容 (1)明細書第6頁第1行ないL7第3行に[ことも・
・・さ(する」とあるを、「、二とができる」と訂正す
る。 (2)  明細書第6頁第7行ムこ「潜熱m熱材」とあ
るを、「潜熱m熱材(以下、「゛ワックス」と総称する
)Jと訂正する。 (3)明細W第6頁第13行に「従来の問題」とあるを
、「連続多孔性粒子の問題」と訂正する。 (4)明細書第7頁第6行ないし第8行に1第1図・・
・ともに」とあるを、「第3図のものに比して骨材の分
だけ潜熱蓄熱材の含有量が減少するが」と訂正する。 (5)明細書第7頁第11行に「便利でもある」とある
を、「便利である」と訂正する。 (6)明細書第7頁第13行に「蓄熱材が流れ」とある
を、「、樹脂被膜が破れ、M熱材がすべて流れ」と訂正
する。 (7)明細書第10頁第9行に「がそれぞれ」とあるを
、「(d)窒素、リン酸、カリ、石灰等の肥料に対しお
かされないこと、がそれぞれ」と訂正する。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)潜熱蓄熱材を含有するペレットからなる植物栽培
    土壌。
  2. (2)ペレットが骨材に潜熱蓄熱材を含浸させたもので
    ある特許請求の範囲第1項記載の植物栽培土壌。
  3. (3)ペレットが表面を樹脂被膜で被覆されたものであ
    る特許請求の範囲第1項または第2項記載の植物栽培土
    壌。
  4. (4)ペレットが粒径1〜20mmものである特許請求
    の範囲第1項ないし第3項のいずれかに記載の植物栽培
    土壌。
  5. (5)潜熱蓄熱材が結晶質有機系物質である特許請求の
    範囲第1項ないし第4項のいずれかに記載の植物栽培土
    壌。
  6. (6)潜熱蓄熱材の融点が5〜20℃である特許請求の
    範囲第1項ないし第5項のいずれかに記載の植物栽培土
    壌。
  7. (7)土と混合して使用される特許請求の範囲第1項な
    いし第6項のいずれかに記載の植物栽培土壌。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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