JP2017193516A - 農作物の成長促進方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】化学肥料などに依存せずに、各種の土壌の条件に対して、化学肥料に依存せず農作物の生産性を高く保ち、副作用なく持続的に安定な農業を行うために、液肥として土壌に加えることによって土壌の改善を行い、持続的に、農作物の成長促進を行うことを可能にする。【解決手段】乳酸菌類発酵液にテラヘルツ波を発生させる物質を加えた液体を作り、それを水で希釈して液肥として土壌に散布する。乳酸菌発酵液にテラヘルツ波を発生させる物質を加えた液体を作り、それを作物の種まき前1週間以上前に撒布して、除草効果を発揮させる。光合成菌、麦飯石微粉末、鉱物ミネラル粉末、キチンキトサン又はカニ、エビ殻微粉末、竹炭粉末、珊瑚微粉末、植物酵素の1つあるいは2つ以上を加える。菌類の増殖、活性化をテラヘルツ波を発生する鉱物(天照石、モナザイト、甦生石など)を粉状、あるいはセラミックスボールのような成型物にしたものを液中に浸漬して行う。【選択図】図1

Description

本発明は、土壌を各種農作物の栽培に適し、かつ副作用の少ない持続性のあるものにして、農作物の成長を促進するための方法に関する。
農作物栽培のために重要なものの一つが土壌である。土壌は、植物に対して、水の供給、肥料分の供給、植物と共生する微生物などが活動する場の提供などの役割をする。土壌にこのような機能を十分に持たせるために添加されるものとして、まず、ある条件以上の肥料効果を持つものが肥料と呼ばれている。また、肥料効果はその条件を満足しないが、植物の栽培に効果のあるものが、堆肥、腐植土、土壌改良材などのさまざまな名称で呼ばれている。このほかに液体状態で加えるものは液肥と呼ばれている。植物栽培のために土壌に要求される成分としては、肥料の3要素としてのチッソ、リン酸、カリ、2次要素としてのマグネシウム、カルシウム、イオウ、さらには微量必要元素としてマンガン、ホウ素、鉄、銅、亜鉛、モリブデン、塩素などが知られている。なお、これらは必要量以上存在すればいいというのではなく、それぞれ適正量が、あるバランスをもって存在していることが求められる。従来の肥料の中心をなしてきた化学肥料は、必要とする元素を供給するという点では的確な効果を有するが、肥料に随伴していた酸性成分などが土壌に残存することによる土壌酸性化などの問題をともなっている。したがって、長期的な視点から見れば、出来るだけその使用量を減らすことが望まれる。
これに対して、家畜糞などを発酵させて成分を調整したものが堆肥である。適正な条件で作られた堆肥は、チッソ、リン酸、カリウムなどの肥料成分を含むものとして、また土壌の物理特性を改善するものとして用いられる。しかし、堆肥化時の発酵の挙動は原料の組成や温度条件などの影響を受ける。発酵が不十分なまま得られた堆肥を土壌に施用すると、土壌中でバクテリアが急激に繁殖することによって作物の根が障害を受けるという根やけという現象や窒素飢餓を引き起こすことがある。このように堆肥は品質がばらつきやすいので、一般的には農家では使いにくいという問題があり、有機農法用として拡大が期待されながらも、化学肥料になかなかに取って代われないという状況にある。また、堆肥の製造条件によっては、雑草などの種や有害な細菌類が残存することが問題になる。最近、廃棄物の有効利用という観点からも、家畜糞の有効利用の拡大が要望されているが、上記の課題を克服できていない状況にあり、現在の堆肥は製造しても用途を拡大できにくい状況にある。また、最近、バイオベッド農法と呼ばれる、共存する微生物を制御する方法も注目されているが、まだ技術が体系化されていない状況にある。
化学肥料に依存しないで作物の栽培を促進しようとする方法として、特許文献1には、リンゴの絞り滓を混合して蓄糞有機材料を発酵させて堆肥化する方法が示されている。特許文献2には園芸栽培用の混合用土に陽イオン置換された人工ゼオライト混合して過剰施肥による肥料焼けや、栽培植物による産出される有機酸を吸着または中和して担子菌類の増殖を抑制し、根腐れを防止する方法が示されている。ゼオライトは吸収力、吸着力、脱臭力を利用して、堆肥の消臭、発酵促進材として使用されている。また、堆肥や肥料に混ぜて施すと、保肥性やリン酸の利用効率がよく高まることが知られている。特許文献3には、樹木の枝葉を短期間で完熟状態に堆肥化できる方法として、枝葉材に刈芝または雑草、米ぬか、発酵菌および水分を添加して混合攪拌した後、かに殻を添加してから発酵工程に移る方法が示されている。かに殻などの甲殻類外皮は粉砕するとチッソ、リン酸を含む普通肥料に利用できること、未粉砕でも特殊肥料に使われることが知られている。特許文献4には、有機性廃棄物に火山灰、軽石粉末、酸化アルミニウム、酸化鉄、カオリナイトおよび酸性白土からなる群から選ばれる1種または2種以上の無機触媒を添加して加熱乾燥処理した後、150〜200℃で8〜40時間保持する熱処理を行って有機質肥料を製造整する方法が示されている。特許文献5には生ゴミを炭化するステップと、炭化した生ゴミにEM菌を配合するステップを有する肥料生成方法が示されている。特許文献6には、バーク堆肥などの有機質土壌改良材、光合成細菌、菌根菌、根粒菌、放射菌のうちから選ばれる少なくとも1種からなる植物生育促進用微生物などからなる緑化資材が示されている。特許文献6には、家畜糞を堆肥化過程を経ないで燃焼し、過剰に持ち込まれたチッソを系外に排出し、その過程で発生するエネルギーを発電に活用し、さらに生成した家畜糞燃焼灰と鉱酸を反応された肥料組成物を得る方法が示されている。特許文献7には、土壌の団粒構造化に必要な資材を過不足なく含む土壌改良材として、土壌の粒子をつなぐためのシルト・粘土分を含む泥土や焼却灰などの繋ぎ材料、有機物分解菌などの生育場所となる珪藻土やそれを高熱処理したものなどの多孔質資材、有機物を分解するための分解菌やバクテリアなどの微生物、および堆肥や合成肥料などの有機物を混合し、これにセメント系などの固化材を混入して硬化させ粒状としたものが示されている。草木灰はカリウム、カルシウムなどを含むことから、土壌に全面に梳きこむなどの元肥としての使用、あるいはカリを含むことから追肥として使用することが知られている。しかし、草木灰は、アンモニア性窒素を含んだ肥料と混合使用すると、アンモニアの揮発を促進したり、水溶性リン酸を含んだ肥料と混合すると、リン酸の不溶化を起こすこと、カリウムが過剰になると、カルシウム、マグネシウムの吸収を阻害するなどの過剰障害を起こすことも知られている。また、一般に堆肥化の過程ではアルカリ性が強すぎると微生物の活動を阻害すると考えられていた。また、木炭は多孔質で吸着性を有することから、土壌に添加すると土壌の透水性および保水性の改善、陽イオンの交換能力の向上、有害微生物の吸着固定などの機能を有し、土壌改善効果を持つことが知られている。また、特許文献8においては、本発明と同一の発明者による、蓄糞、鶏糞などの家畜排泄物を主原料として有効利用し、化学肥料に依存することなく、各種の栽培植物および使用時期に応じた適正な機能を持った栽培用素材が示されている。
食糧資源の安定確保は重要な課題であるが、20世紀の後半以降の「品種改良」、「農薬と肥料の大量使用」を軸とする単位面積あたりの収穫量を上げるという方策は行きづまりの様相を呈しており、環境負荷が小さく、かつ農業の生産性を高位に保つ方策が求められている。そのためには、各種の生物の機能を総合的に組み合わせて、永続性のあるシステムを作り上げることが望まれている。これに対して、これまで要素技術についてはいくつかの方法が示されているが、総合的に、効率と永続性を発揮できるものは確立されていない状況にある。
特開2004−196580号公報 特開2002−84877号公報 特開2000−239084号公報 特開2004−168614号公報 特開2001−302378号公報 特開2006−297187号公報 特開2003−327963号公報 特開2009−280472号公報
本発明は、各種の土壌の条件に対して、化学肥料に依存せず農作物の生産性を高く保ち、副作用なく長期的に安定な農業を行うための方法に関するものである。
上記の課題を解決するための具体的手段の第1は、乳酸菌類の発酵液にテラヘルツ波を発生する物質を加えた液体を作り、それを水で希釈して液肥として土壌に散布することである。
具体的手段の第2は、乳酸菌発酵液にテラヘルツ波を発生する物質を加えた液体を作り、それを水で希釈することなく農作物の種蒔き前1週間以上前に撒布して、除草効果を発揮させることである。
具体的手段の第3は、0007又は0008において、液体に光合成菌を加えたものとして用いることである。
具体的手段の第4は、0007乃至0009において、液体に麦飯石微粉末を加えたものとして用いることである。
具体的手段の第5は、0007乃至0010において、液体に鉱物ミネラル粉末を加えたものとして用いることである。
具体的手段の第6は、0007乃至0011において、液体にキチンキトサン又はカニ、エビ殻微粉末を加えてものとして用いることである。
具体的手段の第7は、0007乃至0012において、液体に竹炭の粉末を加えてものとして用いることである。
具体的手段の第8は、0007乃至0013において、液体に珊瑚微粉末を加えたものとして用いることである。
具体的手段の第9は、0007乃至0014において、液体に植物酵素を加えたものとして用いることである。
具体的手段の第10は、0007乃至0015において用いる菌類の培養、増殖、活性化を、液に種菌、菌類のえさとなる物質、さらにテラヘルツ波を発生する物質を加えて行うことである。
具体的手段の第11は、0007乃至0016において各種の菌の培養・増殖する時に、テラヘルツ波を加えるために、テラヘルツ波を発生する鉱物を粉状、あるいはセラミックスボールのような成型物にしたものを液中に浸漬することである。
具体的手段の第12は、0007乃至0017において、テラヘルツ波を発生する鉱物として、原子番号が57以上の元素が1種あるいはそれ以上含まれているもの、とくに好ましくはランタノイド系元素、アクチノイド系元素が含まれているものを用いることである。
具体的手段の第13は、0007乃至0018において、テラヘルツ波を発生する鉱物として天照石、モナザイト、甦生石のいずれか、あるいはその混合物を用いることである。
0007において、栽培作物の種蒔き直前又は双葉発生後撒布することによって、作物の成長促進、収穫量アップが可能になる。0008において、種蒔きの一週間以上前に撒布することで、まず、雑草及びその種を腐食するため除草効果があり、それに続いて作物種蒔き後は、0007と同じ効果が得られる。0009の光合成菌の添加により土壌を団粒構造にするため空気が土に入り込み、農作物の発根を助ける効果が加わる。0010の麦飯石添加により、ミネラル分の供給、および多孔質であるため有害物の吸着などの効果が加わる。0011,0012によって、作物のミネラルの吸収を増長し植物本来の力を引き出し連作、病気に対して強くなる効果が加わる。0013によって、竹炭は内部にコロニーを形成し土中菌などの菌類の住みかを作るとともに土中の有害菌殺菌作用が加わる。0014の珊瑚微粉末添加によりカルシウムの補給やバランスのとれたミネラル供給による作物成長助長効果が加わる。0015の植物酵素の添加により、栽培植物がミネラルなどを効率的に成長促進に利用できるようになる。0016乃至0019によって、菌類の増殖や活性化を効率的に促進することができる。
本発明における菌類の増殖に用いる装置の1例を示す図である。
本発明での農作物成長促進用液(以下、液肥と呼ぶ)を構成する基本条件の第1は、乳酸菌類発酵液である。乳酸菌は代謝により乳酸を生成する細菌類の総称である。ヨーグルト、乳酸菌飲料、漬け物など食品の発酵に寄与するが、一部の乳酸菌は生物体内に常在して、他の病原微生物から生体を守り、恒常性維持に役立っている。本発明の乳酸菌類とは、とくに農作物栽培に好ましい影響を及ぼすEM菌、乳酸菌、納豆菌のうちの1つ、あるいは2つ以上を指す。このような乳酸菌類を培養、増殖した液を乳酸菌類発酵液と呼ぶ。
本発明の液肥を構成する基本条件の第2は、液体にテラヘルツ波を発生させる物質を加えることである。テラヘルツ波とは、周波数が0.1〜10THzの領域の電磁波で、電波と、光の一種である赤外線の中間の領域にあり、光と電波の性質を併せもっている。これを生体に照射することによって生体を活性化することができる。テラヘルツ波の発生法としては、ジャオロトロン、後進波管、遠赤外線レーザー、量子カスケードレーザー、自由電子レーザー、シンクロトロン放射、フォトミキシングソースなどがある。また、いくつかの物質からも発生するが、ほとんどの場合にきわめて微弱である。したがって、これまで、菌類に効率的に作用させて増殖、あるいは土壌中での菌類の働きをいかにして増進するかが課題であった。それに対して、本発明では、原子番号が57以上の元素、とくに好ましくは、ランタノイド系元素、アクチノイド系元素が1種あるいはそれ以上含まれている鉱物を用いる。これらの条件を満足する天然鉱物として、大分県高千穂峡から産出する天照石、モナザイト、甦生石などがある。これらの条件を満足する鉱物の1種あるいは2種以上を粉状にして、あるいは粉状物にしたものを多孔質のセラミックスボールのようなセラミックス成型物にして液中に浸漬する。成型物にする時には、これらの鉱物の微粉に、シリカ分を主体とする粗めの粉を混合してボンドを加えて、たとえば、直径2〜6mmの球状として、250℃以上、600℃以下の温度で焼成する。これによって、セラミックボールの表面や内部に形成される微細空間が、菌類などがテラヘルツ波を受けて活性化し効率的に増殖、あるいは機能する場として有効に利用されるという効果が得られる。なお、球状でなくても、成型されていれば同様の機能を発揮できる。
本発明では、これらのテラヘルツ波を発生する物質は液肥に加えること、または、液肥に加える菌類の増殖促進用に用いられる。まず、液肥に加える場合には、量としては、希釈前の液肥のうちの3〜20重量%が適当である。これによって、撒布前および希釈して土壌に撒布後の菌類の活性度を高く保つことによって、本発明の目的である農産物の成長促進作用を高く保つことができる。
これとは別に、これらのテラヘルツ波を発生する物質を、液肥に用いる乳酸菌類、すなわちEM菌、乳酸菌、納豆菌などを含む発酵液を作る時、あるいはそれに加える光合成菌、などの菌類を増殖する時に用いることができる。それに用いる装置の1例を図1に示す。タンクには約2tの液体を収めることができる。タンク1の材料としては、ステンレス鋼製のものが適している。そのタンクには、攪拌装置2、目視用の窓3、温度調整装置4、原料投入5、液の取り出し口6などが取り付けられている。タンクの中の水に、テラヘルツ波を発生するもの、増殖しようとする菌類の種菌、および菌類のえさになる物質としてアルギン酸や昆布など多糖類で食物繊維を含む物質、糖蜜などを加える。そして、液の温度を20〜40℃の範囲に調整しながら攪拌を行う。液の温度が20℃未満だと菌類の増殖速度が小さく、一方、40℃を越えると菌類の損傷が進むのでいずれも好ましくない。とくに好ましい温度範囲は35±4℃である。この適正な処理日数は、たとえば2〜4日である。
このようにして得られた液肥の使用方法の第1は、水で500〜1000倍に希釈して、農産物の種蒔き直前、又は双葉が出てから撒布することである。これによって農産物の成長促進の効果が得られる。この場合に、堆肥などの有機肥料と併用するとさらに効果的である。
本発明によって得られた液肥の使用方法の第2は、液肥を水で希釈することなく、あるいは水で希釈するにしても10倍以下の状態で、農作物の種蒔きの一週間前までに、土壌に撒布することである。この液は、原液に近いほど雑草及びその種を腐食する作用が大きいので除草効果を発揮させることができる。その撒布後、1週間以上経ってから、農作物の種蒔きを行えば、0025と同じ液肥効果が得られる。
本発明の効果をさらに高めるための補助的な方法の第1は、光合成菌を加えることである。光合成菌とは、酸素非発生型光合成をする細菌の総称であり、紅色細菌や紅色非硫細菌、緑色硫黄細菌、緑色非硫黄細菌などがある。これらの菌の1つあるいは2つ以上を加えると、土壌を団粒構造にするため空気が土に入やすくなりの農作物の発根を助けるなどの効果がある。添加量は、希釈前の液肥のうちの、5〜30重量%が適当である。
本発明の効果をさらに高めるための補助的な方法の第2は、0025で述べた液体に麦飯石の微粉末を加えることである。麦飯石は、石英斑岩の一種であるが、熱水作用、風化作用などを受けて、多孔質で吸着作用があり、ミネラル溶出量の多い、淡黄色のものである。本発明においてこれを加えることは、多孔質であることと、ミネラル含有量が多いことから農作物へのミネラル分の供給、および多孔質であるため有害物質の吸着などの効果がある。農作物のミネラルの吸収を促進することによって、植物本来の力を引き出して連作や病気に対して強くする効果がある。添加量は、希釈前の液肥のうちの3〜17重量%が適当である。
本発明の効果をさらに高めるための補助的な方法の第3は、麦飯石の代わりに、あるいは麦飯石に加えて、その他の鉱物、たとえば各種の火山灰、あるいは植物の燃焼灰をミネラル源として加えることである。効果は0029と同様である。添加量は、希釈前の液肥のうちの、3〜20重量%が適当である。
本発明の効果をさらに高めるための補助的な方法の第4は液肥にキチン、キトサン又はカニ、エビ殻微粉末を加えることである。キチンはN−アセチル−ベータ−D−グルコサミンが1−4結合したムコ多糖であり、一方、キトサンはキチンを脱N−アセチル化した物質である。これらは節足動物、軟体動物、外こう動物、菌類の主要な構造多糖体であり、白色、無定形粉末、繊維状のものである。本発明では、このキチン、キトサンを含むものを、粉砕し必要に応じて精製処理したもの、あるいはそれらを含むカニ、エビ殻に微粉末を、希釈前の液肥のうちの3〜16重量%を占めるように添加する。これによって含まれているキチン、キトサン成分の機能で、好気性菌の発酵作用を阻害する雑菌の活動を抑えるなどの効果が得られる。
本発明の効果をさらに高めるための補助的な方法の第5は、液肥に炭素質の微粉末、とくに好ましくは竹炭粉末を加えることである。炭素質は、その比表面積の大きさを利用して乳酸菌類および土中菌の住みかを提供し活性に保つ作用をする。とくに竹炭の場合には内部にコロニーを形成して菌類に住みかを提供するとともに、土中の有害菌殺菌の効果が加わる。その効果を発揮させるためには竹炭の場合には、微粉砕して希釈前の液肥のうちの3〜14重量%を添加するのが適当である。
本発明の効果をさらに高めるための補助的な方法の第6は、液肥に珊瑚の微粉末を加えることである。炭酸カルシウム分を主成分とするカルシウム化合物の鉱石の微粉は散布後の土壌中で菌類の活性化を通して、また、農作物に直接作用して、農作物の成長を助長することができる。炭酸カルシウムを含むものであっても大理石のように高温高圧下で結晶化が進みすぎているものの場合は、本発明が目的とする土壌中で菌類を活性化する効果が小さいのに対し、隆起性サンゴ礁起因のものなどは反応性に富んでいる。本発明でとくに好ましいのは沖縄の隆起性サンゴ礁を粉にしたものである。これを用いた場合には、カルシウムの補給は元より含むミネラルのバランスが良好なため、農産物の成長促進を助長することができる。そのための添加量は、希釈前の液肥のうちの、5〜30重量%が適当である。
本発明の効果をさらに高めるための補助的な方法の第7は、液肥に植物酵素を含むものを加えることである。植物酵素を含むものとして用いられるものとしては、竹から抽出された液、あるいは各種の植物に発酵作用を加えて得られたもの、たとえば万田酵素と呼ばれているものなどがある。竹は特に成長が早い植物であるが、それには成長ホルモンと呼ばれる成長促進剤が作用している。本発明では、この成長促進効果を持つものを抽出して用いる。そのために用いる原料は、3月から6月の間に採取したタケノコ、茎、根などである。これを破砕し、たとえば水につけて7日間以上置くと、目的とする成分が水に溶出する。本発明では、この溶出液を、希釈前の液肥に5〜30重量%が添加するのが適当である。
本発明の方法は、農作物栽培用の液肥として、元肥、追肥に、独立して用いることができるが、土壌の条件などによっては、必要により他の肥料、たとえば堆肥、腐植土、土壌改良材などと併用することによってさらに効果を上げることもできる。
本発明で用いる乳酸菌類発酵液の製造および光合成菌の増殖を、図1に示すステンレス鋼製のタンクに、水2000リットル、直径2〜4mmのセラミックボール(天照石とモザナイトを重量比で1:1に混合、粉砕して成型したもの)100kgを入れて行った。
条件a;EM菌の種菌100g。
条件b;EM菌、乳酸菌、納豆菌を等量ずつ混合した種菌100g
条件c:光合成菌の紅色細菌の種菌100g
これに、糖蜜、植物繊維を含む? .を1.5kg加え、攪拌して液温度は32±3℃に保って、3日間、種々の条件で処理を行って、次の増殖比を得た
条件a;増殖比 95(比較;セラミックボールなしの場合;増殖比 15)
条件b:増殖比 140(比較;セラミックボールなしの場合;増殖比 24)
条件c;増殖比 125(比較;セラミックボールなしの場合;増殖比 22)
セラミックボールの使用により、菌類の増殖比が6倍前後に増加している。なお、このセラミックボールは繰り返し使用しても効果は維持される。
用いた液肥は、実施例1の条件aによって作られたものに,テラヘルツ波を発生させる物質としてモザナイトの微粉を7重量%加えたものである。これを用いて以下の諸条件でごまの栽培を行って収獲量を調査した。なお、液肥の使用量(1ヘクタールあたり500リットル)は共通である。
条件d;雑草を取らず、液肥は希釈せず、種蒔きの14日前に撒布
条件e:雑草を取らず、液肥は水で700倍に希釈して、種蒔きの前日に撒布
条件f;雑草を取らず、液肥は用いず、種蒔きを実施
条件g;雑草を取って、液肥を水で700倍に希釈して、種蒔きの前日に撒布
耕作の状況は以下の通りであった。
条件d;条件gに比べて、開花;ほぼ同じ時期、収穫量;ほぼ同じ
条件e:条件gに比べて、開花;ほぼ同じ時期、収穫量;85%
条件f;条件gに比べて、開花;3週間遅れ、収穫量:45%
条件dでの雑草を取らずに、高い収穫量が得られている。
用いた液肥は、実施例1の条件bによって作られたものに,テラヘルツ波を発生させる物質としてモザナイトの微粉を7重量%加えたものである。これに以下の条件i〜nのように添加物を加え、それらを実施例1の条件gによって、ごま栽培に用いた。液肥の使用量(1ヘクタールあたり500リットル)は共通である。
条件h;さらなる添加物なし
条件i:条件hに光合成菌の紅色細菌を含む液を希釈前の液肥に11重量%添加
条件j;条件iにさらに麦飯石の微粉を希釈前の液肥に8重量%添加
条件k;条件jにさらにカニ殻微粉を希釈前の液肥に10重量%添加
条件l;条件kにさらに竹炭微粉を希釈前の液肥に11重量%添加
条件m:条件lにさらに珊瑚微粉を希釈前の液肥に9重量%添加
条件n;条件mにさらに竹の抽出液を希釈前の液肥に12重量%添加
条件p;液肥の使用なし
耕作の状況は以下の通りであった。
条件i:条件hに比べて 開花;ほぼ同じ時期、収穫量;8%増し
条件j;条件hに比べて 開花;ほぼ同じ時期、収穫量;12%増し
条件k;条件hに比べて 開花;ほぼ同じ時期、収穫量;15%増し
条件l;条件hに比べて 開花;3日早い、収穫量;18%増し
条件m:条件hに比べて 開花;5日早い、収穫量;20%増し
条件n;条件hに比べて 開花;7日早い、収穫量;23%増し
条件p;条件hに比べて;開花;3週間遅れ、収穫量;58%減
用いた液肥は、実施例1の条件bによって作られたものに,テラヘルツ波を発生させる物質として天照石とモザナイトの微粉を4重量%ずつ加えたものである。これに以下の条件のように添加物を加え、それらを実施例1の条件gによって、トマト栽培に用いた。液肥の使用量(1ヘクタールあたり500リットル)は共通である。
条件q;さらなる添加物なし
条件r:条件qにさらに竹の抽出液を希釈前の液肥に12重量%添加
条件s;条件rにさらに珊瑚微粉を希釈前の液肥に9重量%添加
条件t;条件sにさらに竹炭微粉を希釈前の液肥に11重量%添加
条件u;条件tにさらにさらにカニ殻微粉を希釈前の液肥に10重量%添加
条件v:条件yにさらに木質燃焼の灰を希釈前の液肥に10重量%添加
条件w;条件vにさらに光合成菌の紅色細菌を含む液を希釈前の液肥に11重量%添加
条件x:液肥の使用なし
耕作の状況は条件qに比べて以下の通りであった。
条件r:条件qに比べて、開花;1週間早い、収穫量;8%増し
条件s;条件qに比べて、開花;1週間早い、収穫量;15%増し
条件t;条件qに比べて、開花;2週間早い、収穫量;20%増し
条件u;条件qに比べて、開花;2週間日早い、収穫量;23%増し
条件v:条件qに比べて、開花;3週間早い、収穫量;25%増し
条件w;条件qに比べて、開花;3週間早い、収穫量;33%増し
条件x:条件qに比べて、開花;3週間遅れ、収穫量;62%減
実施例3の条件iと、堆肥を使用した条件y,条件zの比較を行った。耕作物はごまである。
条件y:条件iに加えて堆肥;550kg/ヘクタール
条件z:堆肥;550kg/ヘクタールのみ
耕作の状況は条件iに比べて以下の通りであった。
条件y:条件iに比べて、開花;ほぼ同じ、収穫量;15%増し
条件z;条件iに比べて、開花;3日遅れ、収穫量;5%減
本発明の方法を、単独、あるいは必要によって堆肥などの有機肥料との併用することによって、土壌の改善を行い作物の成長促進を行うことができ、化学肥料に依存せずに持続的に農作物の成長促進が可能になる。
1:タンク
2:攪拌装置、
3:目視用の窓
4:温度調整装置
5:原料投入口
6:液の取り出し口
7:セラミックボールのようなセラミックス成型物

Claims (13)

  1. 乳酸菌類の発酵液にテラヘルツ波を発生する物質を加えた液体を作り、それを水で希釈して液肥として土壌に散布することを特徴とする農作物の成長促進方法。
  2. 乳酸菌類発酵液にテラヘルツ波を発生する物質を加えた液体を作り、それを水で希釈することなく農作物の種まき前1週間以上前に撒布して除草効果も発揮させることを特徴とする農作物の成長促進法。
  3. 請求項1又は請求項2において、液体に光合成菌を加えること特徴とする農作物の成長促進法。
  4. 請求項1乃至請求項3において、液体に麦飯石微粉末を加えること特徴とする農作物の成長促進法。
  5. 請求項1乃至請求項4において、液体に鉱物ミネラル粉末を加えること特徴とする作物の成長促進法。
  6. 請求項1乃至請求項5において、液体にキチンキトサン又はカニ、エビ殻微粉末を加えること特徴とする農作物の成長促進法。
  7. 請求項1乃至請求項6において、液体に竹炭粉末を加えること特徴とする農作物の成長促進方法。
  8. 請求項1乃至請求項7において、液体に珊瑚微粉末を加えることを特徴とする農作物の成長促進法。
  9. 請求項1乃至請求項8において、液体に植物酵素を加えることを特徴とする農作物の成長促進法。
  10. 請求項1乃至請求項9において、用いる菌類の増殖を、液に種菌、菌類のえさとなる物質、さらにテラヘルツ波を発生する物質を加えて行うことを特徴とする農作物の成長促進法。
  11. 請求項1乃至請求項10において、各種の菌の培養・増殖、活性化のために、テラヘルツ波を加えるために、テラヘルツ波を発生する鉱物を粉状、あるいはセラミックスボールのような成型物にしたものを液中に浸漬することを特徴とする農作物の成長促進法。
  12. 請求項1乃至請求項11において、テラヘルツ域波を発生する鉱物として、原子番号が57以上の元素が1種あるいはそれ以上含まれているもの、とくに好ましくはランタノイド系元素、アクチノイド系元素が含まれているものを用いることを特徴とする農作物の成長促進法。
  13. 請求項1乃至請求項12において、テラヘルツ波を発生する鉱物として天照石、モナザイト、甦生石のいずれか、あるいはその混合物を用いることを特徴とする農作物の成長促進法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108250002A (zh) * 2018-04-14 2018-07-06 潍坊奥丰作物植保服务有限公司 一种含中草药的复合微生物菌剂及其制备方法
CN112515077A (zh) * 2020-12-11 2021-03-19 上海植酵盛生物科技有限公司 功能性黑枸杞发酵饮品及其制备方法和应用
KR102342529B1 (ko) * 2021-05-20 2021-12-23 농업회사법인 가온 주식회사 밀웜 키토산·석회물질·어류부산물로 이루어진 친환경 비료 조성물 및 이에 제조방법

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