JP2007228332A - 周波数ずれ検出装置及び方法、並びに周波数ずれ検出用プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 パイロットシンボルを検出する前に特定の信号パターンを検出し、そのパターンより周波数推定を行う。
【解決手段】 ディジタル信号を用いて、情報の通信を行うディジタル通信装置において、ディジタル信号である入力信号と、受信側に保有する制御チャンネルの固定パターンとを相関する相関器5と、前記相関器5による相関処理により得られる相関ピーク値の瞬時位相を計算する位相計算部7と、前記位相計算部7から出力される瞬時位相の情報に基づいて周波数を推定する周波数推定部8を有している。
【選択図】 図1
【解決手段】 ディジタル信号を用いて、情報の通信を行うディジタル通信装置において、ディジタル信号である入力信号と、受信側に保有する制御チャンネルの固定パターンとを相関する相関器5と、前記相関器5による相関処理により得られる相関ピーク値の瞬時位相を計算する位相計算部7と、前記位相計算部7から出力される瞬時位相の情報に基づいて周波数を推定する周波数推定部8を有している。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ディジタル通信装置、例えば固定系市町村防災ディジタルシステムにおける周波数推定を、特にフォーマットに配置されたパイロットシンボルを使用せずに行う方式に関する。
例えば、固定系市町村防災ディジタルシステムにおいては、使用する周波数が60MHzであるのに対して周波数偏差としては±3ppmが許容されている。この±3ppmを周波数に換算すると、±180Hzとなる。
前記ディジタルシステムに使用されている変調方式は16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、絶対位相方式であるため、同期検波が必要となり、周波数偏差をキャンセルするAFC(Auto Frequency Control)技術、また、同期検波のために基地局の搬送波の位相に追従するAPC(Auto Phase Control)技術が使用される。
また、前記固定系市町村防災ディジタルシステムではTDMA(Time Decision Multi Access)方式のため、制御チャネルが間欠的に送信される。従来のAFC方式として通常、逓倍方式、逆変調方式、再変調方式などが使用されるが、この技術にはある程度の連続的な信号が必要な場合があり、間欠送信のシステムに適用するのは難しい。このため、制御チャネル内のパイロットシンボルが配置され、パイロットシンボルを使用することにより、周波数もしくは位相を推定する。
特開2001−285138号
特開2002−290488号
特開2003−69546号
特開2005−79632号
しかし、このパイロットシンボルの配置は、上述したとおり±3ppmの周波数ずれが許容されるシステムにより検出できないため、別の方式が求められる。これを具体的に説明する。
固定系市町村防災ディジタルシステムのエアーフォーマットは図2に示されている。図2(a)に示すように、基地局からは80msecを1フレームとし、その1フレームを6スロット(0〜5)に分割し、その分割したフレームのスロット0の位置に制御チャネルSを常時送信している。
前記制御チャネルSは、各子局に対する制御情報を内包する。すなわち、前記制御チャネルSは図2(a)に示すように、パイロットシンボルP1とパイロットシンボルP2を有し、その間に、AGCプリアンブルAPと、シンクワードSWと、チャネル情報CIと、制御情報CACを含んでいる。
上述した先行例においては、制御チャネルS内に含まれるパイロットシンボルP1又はP2を利用して、伝播路上のフェージングによる振幅変動、位相変動を補正している。
図2(a)のように、パイロットシンボルP1,P2間の間隔は11.28msecあり、これを周波数で換算すると、88.58Hzとなる。標本化定理により、検出に必要なサンプリングは、検出すべき信号の最低2倍が必要となるため、パイロットシンボルP1,P2の間隔から検出できる周波数ずれは44.29Hzまでとなる。
これに対して、固定系市町村防災ディジタルシステムにおいて、周波数偏差は周波数帯の±3ppmまでは許容されている。現在使用されている周波数帯は60MHzのため、周波数ずれは最大180Hzまで許容されてしまう。仮に44Hzの周波数ずれがある場合のパイロットシンボルの位相の動きは図7(a)に示す座標軸上及び図9(b)に示す時間軸上において、P1からP2までおよそ180度程度動くこととなる。また、88Hzの周波数ずれがある場合のパイロットシンボルの位相の動きは図9(a)及び(b)に示すように、P1からP2までおよそ360度程度動くこととなる。また、176Hzの周波数ずれがある場合のパイロットシンボルの位相の動きは図9(a)及び(b)に示すように、P1からP2までおよそ720度程度動くこととなる。
したがって、パイロットシンボルに注目した場合、88Hzの周波数ずれがあるのか、又は176Hzの周波数ずれがあるのかを判別することができず、このため、周波数ずれを検出できなくなる。このため、パイロットシンボルに基いて周波数ずれを検出することは不可能となる。
以上述べたような問題が存在するため、システムとして最大値の周波数ずれが存在する場合、なんらかの別の方式を採用する必要がある。
本発明の目的は、パイロットシンボルを検出する前に特定の信号パターンを検出し、そのパターンより周波数推定を行う周波数ずれ検出装置及び方法、並びに周波数ずれ検出用プログラムを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る周波数ずれ検出装置は、ディジタル信号を用いて、情報の通信を行うディジタル通信装置において、
ディジタル信号である入力信号と、受信側に保有する制御チャンネルの固定パターンとを相関する相関器と、前記相関器による相関処理により得られる相関ピーク値の瞬時位相を計算する位相計算部と、前記位相計算部から出力される瞬時位相の情報に基づいて周波数を推定する周波数推定部を有することを特徴とするものである。
ディジタル信号である入力信号と、受信側に保有する制御チャンネルの固定パターンとを相関する相関器と、前記相関器による相関処理により得られる相関ピーク値の瞬時位相を計算する位相計算部と、前記位相計算部から出力される瞬時位相の情報に基づいて周波数を推定する周波数推定部を有することを特徴とするものである。
本発明に係る周波数ずれ検出装置を使って周波数ずれを検出する方法は、ディジタル信号である入力信号と、受信側に保有する制御チャンネルの固定パターンとを相関する相関ステップと、前記相関処理により得られる相関値情報に基づいて、前記固定パターンの検出タイミングの瞬時位相を計算する位相計算ステップと、前記瞬時位相の情報を得て、固定時間において前記瞬時位相が動いた関係から周波数を推定する周波数推定ステップを実行することを特徴とするものである。
以上では、本発明をハードウェアとして構築したが、本発明は、ソフトウェアとして構築してもよいものである。本発明に係る周波数ずれ検出用プログラムは、ディジタル信号を用いて、情報の通信を行うディジタル通信装置を構成するコンピュータに、
ディジタル信号である入力信号と、受信側に保有する制御チャンネルの固定パターンを相関する機能と、前記相関器による相関処理により得られる相関ピーク値間の瞬時位相を計算する機能と、前記位相計算部から出力される瞬時位相の情報に基づいて周波数を推定する機能を実行させる構成として構築する。
ディジタル信号である入力信号と、受信側に保有する制御チャンネルの固定パターンを相関する機能と、前記相関器による相関処理により得られる相関ピーク値間の瞬時位相を計算する機能と、前記位相計算部から出力される瞬時位相の情報に基づいて周波数を推定する機能を実行させる構成として構築する。
以上説明したように、本発明によれば、パイロットシンボルを検出する前に特定の信号パターンを検出し、そのパターンより周波数推定を行うため、例えば固定系市町村防災ディジタルシステムの基地局と子局側に実装された水晶発振器の周波数ずれが、無線信号内にあるパイロットシンボルの間隔データに基づいて検出できない程度まで生じている場合であっても、安定した周波数ずれを検出することができる。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて詳細に説明する。
本発明の実施形態として、本発明を固定系市町村防災ディジタルシステムに適用した例を説明する。固定系市町村防災ディジタルシステムの基地局から送信されるディジタル号は図2(a)に示すようにフレームフォーマットされ、図2(b)に示すように16QAMQuadrature Amplitude Modulation)変調マッピングされている。通常、図2(a)に示すフレームフォーマットのスロット0の位置に制御チャネルSを送信し、子局を制御するようにしている。図2(a)に示す制御チャネルS以外のスロット1〜5は待ち受け時に送信されることはない。
図2(a)に示すように、制御チャネルS上には、AGC(Auto Gain Control)用としてのAGCプリアンブルAP、同期信号であるシンクワードSW、チャネル情報CI、制御情報であるCAC、伝播路における振幅変動、位相変動に追従するための固定的なパイロットシンボルP1,P2が配置されている。パイロットシンボルP1,P2はデータで1010であり、16進数ではA、図2(b)に示す16QAMマッピングでは左下に配置されている。
制御チャネルS内の詳細なフォーマットを図3に示す制御チャネル内の固定パターンの配置で説明する。AGCプリアンブルAPは、1スロット内の150シンボルに対して64シンボル割り当てられており、制御チャネルSの前半に配置される。AGCプリアンブルAPは、固定パターン(Fixed Pattern)FPを6.4回繰り返しており、各固定パターンFPは10シンボルから構成されている。前記固定パターンFPの10シンボルは、16進数にて「20A800080A」となる。前記固定パターンFP同士の間隔は888μsecであり、これを周波数で変換すると、1.125KHzとなる。
次に、本発明の実施形態に係る周波数ずれ検出装置の構成を図1に基づいて説明する。
本発明の実施形態に係る周波数ずれ検出装置は図1に示すように、RF部2と、ADC3と、同期検波部4と、相関器5と、AP検出部6と、位相計算部7と、周波数推定部8を有している。
RF部2は、基地局から送信される制御チャネルSを受信して、この制御チャネルの信号に対して周波数変換を行う機能を有している。ADC3は、前記RF部2により周波数変換されたアナログ信号(制御チャネル情報)をディジタル信号に変換する機能を有している。
同期検波部4は、前記ADC3によりディジタル信号に変換された信号(制御チャネル情報)に含まれる制御チャネルSのシンクワードSWを認識し、その同期信号である前記シンクワードSWに基づいて同期検波する機能を有している。前記同期検波部4は、最初にADC3からディジタル信号を受け取った際に、そのディジタル信号の周波数ずれが検出されていないため、完全な同期検波を行うことはできず、後述する周波数推定部8からフィードバック情報が入力した際に、周波数ずれをキャンセルして、前記シンクワードSWに基づいて完全な同期検波を行うように構成されている。したがって、同期検波部4は、最初にADC3からディジタル信号が入力した際に、このディジタル信号をスルーするのみであり、周波数推定部8からの情報を得た後に完全な同期検波を行うこととなる。
相関器5は、同期検波部4から出力される信号を受け取り、その信号に含まれる制御情報CACを認識して、その制御情報CACの下に、前記同期検波部4から出力される信号(入力信号)と、受信側に保有する制御チャネルSの固定パターンFPとを相関する機能を有している。具体的に説明すると、前記相関器5は、基地局からの送信タイミングの下に送信される制御チャネルSに含まれる固定パターン(前記入力信号)と、受信側に保有する制御チャネルSの固定パターンFPとを相関する機能を有している。この相関の処理を具体的に説明する。
図4(a)に示す入力信号がADC3から同期検波部4を通して入力すると、前記相関器5は、保有している10シンボルのAGCプリアンブルパターン内の固定パターンと、前記入力信号に含まれるAGCプリアンブルパターン内の固定パターンとを比較する。前記入力信号に固定パターンが含まれていると、10シンボルが全て一致することになるため、相関器5の相関出力は最も大きくなる。入来する入力信号において、10シンボルの固定パターンは図3に示すように、AGCプリアンブル内に6回繰り返されているため、相関器5による相関のピークは図4(b)に示すように、6回出力されることとなる。
前記相関器5は、次の式に基づいて、図4(a)に示す入力信号と、受信機側で保有している10シンボルの固定パターン同士をスライディングさせて絶対値を計算して相互相関の出力値を求める。
si;入力信号の固定パターンの実数成分
sq;入力信号の固定パターンの虚数成分
ri;受信機側が保有する固定パターンの実数成分
rq;受信機柄が保有する固定パターンの虚数成分
si;入力信号の固定パターンの実数成分
sq;入力信号の固定パターンの虚数成分
ri;受信機側が保有する固定パターンの実数成分
rq;受信機柄が保有する固定パターンの虚数成分
図5に示すように、前記相関器5は、入力信号を10シンボル時間動かし、相関出力を得る。前記相関器5は、0のとき、受信機側の固定パターンと入力信号の固定パターンが完全に一致するため、ピーク値を示す相関出力値を出力する。前記AGCプリアンブルAPの固定パターンFPの相関を図6に示す。図6において、横軸はシンボルずれを示し、縦軸は相関値の絶対値を示している。図6に示すように、本発明の実施形態においては、相関によるピーク値を1として正規化し、次の高い信号を0.2に設定し、伝播路推定を実現可能にしている。入来する入力信号が最初の固定パターンから順番に入来してきたとき、相関器5の相関出力は図7(a),(b)に示すようになる
前記AGCプリアンブルAPの固定パターンFP同士は10シンボルのそれぞれに対して相互相関されるため、相関値のピークは、10シンボル毎に出現するものであり、しかも、AGCプリアンブルAPは、10シンボルを6.4回繰り返しているため、相関値のピークは、6回検出される。相関器5は、前記10シンボルの信号を検出し、相互相関することにより、10シンボルの固定周期を検出することとなる。また、相関値のピークは10シンボル毎に出現するため、相関値ピーク間の時間は888μsecとなり、これを周波数に変換すると、1.125KHzとなる(図3参照)。このため、標本化定理により、562.5Hzまでであれば、周波数ずれを検出可能となる。
AP検出部6は、前記相関器5からの相互相関処理による結果を受け取り、その信号に含まれる制御情報CACを認識して、その制御情報CACの下に、前記相関器5から出力される相互相関処理の結果に対してスレショホールドを設定し、そのスレショホールドの下で相関値が6回出力されるかを検出する機能を有している。AP検出部6は、相関値が6回検出された場合に、相関値情報を後述の位相計算部7に出力する。AP検出部6は、ノイズレベルでの検出による誤動作を防止するため、相関値が6回連続して検出したときのみを有効として相関値情報を出力する。
位相計算部7は、前記AP検出部6から相関値情報を受け取ると、その信号に含まれる制御情報CACを認識して、その制御情報CACの下に、相関値のピーク値の瞬時位相を計算する機能を有している。具体的に説明すると、位相計算部7は、前記相関器5から出力される相関出力のピーク時の入力信号の位相を計算することにより、相関器5から出力される10シンボルの固定周期の瞬時位相を取得することとなる。
周波数推定部8は、前記位相計算部7から瞬時位相差の情報を受け取ると、その位相差と時間との関係に基づいて周波数を推定する機能を有している。具体的に説明すると、周波数は1秒間に繰り返される波の数であるから、瞬時位相差と時間の関係から周波数を推定することは可能である。そこで、周波数推定部8は、前記位相計算部7から出力される瞬時位相と、記憶している正規の瞬時位相との差を計算し、固定時間における位相の動きから周波数を推定する機能を有している。
次に、本発明の実施形態に係る周波数ずれ検出装置を用いて、基地局から送信される制御チャネルSを子局が受信した際における周波数ずれを検出する方法を図8に基づいて説明する。
子局が、基地局から送信された制御チャネルSの情報をアンテナ1で受信した場合、その受信信号は入力信号としてRF部2に入力する。RF部2は、アンテナ1から入来した入力信号に対して周波数変換の処理を行う。RF部2は、周波数変換の処理を行った入力信号をADC3に出力する。
ADC3は、RF部2からの出力信号を受け取ると、その信号がアナログ信号であるため、前記アナログ信号をディジタル変換して、そのディジタル信号を同期検波部4に出力する。
同期検波部4は、ADC3からディジタル信号を受け取る。しかし、最初にADC3からディジタル信号を受け取った時点において未だ周波数ずれが検出されていないため、同期検波部4は、前記ディジタル信号に対して同期検波を行わずに、周波数ずれをもつ前記ディジタル信号を相関器5に出力する。
相関器5は、同期検波部4から出力される信号を受け取り、その信号に含まれる制御情報CACを認識して、その制御情報CACの下に、前記同期検波部4から出力される信号(入力信号)と、受信側に保有する制御チャネルSの固定パターンFPとを相互相関する。相関器5による一連の動作を具体的に説明する。
基地局から制御チャネルSが送信されない場合には、AGCプリアンブルAPが検出されないため、相関器5は、相互相関を行う信号であるAGCプリアンブルAPを受け取らないため、相互相関処理を行えず、AGCプリアンブルAPを含む制御チャネルSの入来まで待機する(図8、ステップS1 NO)。
子局が、基地局からの制御チャネルSを受信すると、ADC3でディジタル変換されたAGCプリアンブルAPが同期検波部4による同期検波処理を経ずに相関器5に入力する(図8、ステップS1 YES)。したがって、処理がステップS1からステップS2に移行する。
処理がステップS2に移行すると、相関器5は、基地局からの送信タイミングの下に送信される制御チャネルSに含まれる固定パターンと、受信側に保有する制御チャネルSの固定パターンFPとを相互相関する。この相互相関の処理を具体的に説明する。
相関器5は、前記AGCプリアンブルAPの固定パターンFDの10シンボルの信号を検出し、相互相関し、10シンボルの固定周期を検出する。相関器5による相関結果の相関値ピークは、10シンボル毎に出現するものであり、しかも、AGCプリアンブルAPは、10シンボルを6.4回繰り返しているため、相関値のピークは図4に示すように6回出力される。相関器5は、相互相関処理が完了すると、その相関結果をAP検出部6に出力することにより、処理がステップ2からステップ3に移行する。
処理がステップS3に移行すると、AP検出部6は、相関器5から出力される相関処理結果に相関値ピークが6回含まれているか否かを検出する(図8、ステップS3)。この段階において、AP検出部6は、相関結果に6回の相関値ピークが含まれていない場合に、処理を停止して、次に相関器5から相関結果が入力するまで待機する(図8、ステップS3 NO)。
AP検出部6は、相関処理結果に相関値ピークが6回含まれていると判断した場合に、スレショホールドを設定し、その設定したスレショホールド以上の相関値ピークを認識した場合に、相関結果を位相計算部7に出力する(図8、ステップS3 YES)。これにより、処理がステップS3かステップS4に移行する。
処理がステップS4に移行すると、位相計算部7は、AP検出部6からの出力信号を受け取って、相関器5にて検出された10シンボルの固定周期の瞬時位相を計算する(図8、ステップS4)。ステップS4の処理が終了すると、処理はステップS5に移行する。
ステップS5において、周波数推定部8は、前記位相計算部7で計算された瞬時位相の情報を得て、10シンボルの固定周期の時間の中で位相がどれだけ動いたかの関係から周波数を推定する。この場合、AGCプリアンブルAPが10シンボルを6.4回繰り返す信号構造になっているため、10シンボルの固定周期の時間中に位相がどれだけ動いたかの関係から周波数を推定する処理は、10シンボルの固定周期毎に行われる(図8、ステップS5)。
周波数推定部8は、周波数を推定した場合に、その周波数ずれの情報を同期検波部4にフィードバックする。これにより、処理がステップS5からステップS6に移行する。
処理がステップS6に移行すると、同期検波部4は、周波数推定部8からフィードバックされる周波数ずれの情報を受け取って、周波数を周波数ずれ分だけシフトし、周波数ずれをキャンセルする。この状態において、基地局から信号が送信させると、制御チャネルSに含まれるパイロットシンボルP1,P2を検出して、完全な同期処理を実行する。
図7(a)及び(b)に、44Hzの周波数ずれと88Hzの周波数ずれとの場合におけるAGCプリアンブルを検出したときの位相の動きを示している。
図7(a)に示すように、本発明の実施形態では、44Hzの周波数ずれがある場合に、相関器5による相関のピークからピークまでが14°毎に位相が動くことになるため、周波数推定部8は、周波数を推定することができる。図7(a)に示す例では、AGCプリアンブルAPを検出した時点をP1とし、6回検出される相関値ピークの時点をAP1,AP2,AP3,AP4,AP5及びAP6とすると、P1とAP1の間の角度が14°となり、以後、AP2とAP3、AP3とAP4、AP4とAP5、AP5とAP6の間がそれぞれ14°となり、P1〜AP6まで14°毎に位相が動くこととなる。
また、図7(b)に示すように、本発明の実施形態では、88Hzの周波数ずれがある場合に、相関器5による相関のピークからピークまでが30°毎に位相が動くことになるため、周波数推定部8は、周波数を推定することができる。図7(b)に示す例では、AGCプリアンブルAPを検出した時点をP1とし、6回検出される相関値ピークの時点をAP1,AP2,AP3,AP4,AP5及びAP6とすると、P1とAP1の間の角度が30°となり、以後、AP2とAP3、AP3とAP4、AP4とAP5、AP5とAP6の間がそれぞれ30°となり、P1〜AP6まで30°毎に位相が動くこととなる。
これに対して、従来例では、パイロットシンボルを検出しているため、44Hzの周波数ずれがある場合に、パイロットシンボルの位相の動きは図9(a)及び(b)に示すように、P1からP2までおよそ180度程度動くこととなる。また、176Hzの周波数ずれがある場合のパイロットシンボルの位相の動きは図9(a)及び(b)に示すように、P1からP2までおよそ720度程度動くこととなる。
したがって、従来例のようにパイロットシンボルに注目した場合、88Hzの周波数ずれがあるのか、又は176Hzの周波数ずれがあるのかを判別することができず、このため、周波数ずれを検出できなくなる。
しかしながら、本発明の実施形態においては、図7(a)及び(b)に示すように、AGCプリアンブルAPに含まれる固定パターンFPの相関ピーク値を検出し、かつ、その相関ピーク値が所定回数、実施形態では6回検出されることを条件として周波数ずれを検出する。そのため、本発明の実施形態では、相関ピーク値相互間の角度が、例えば14°か、30°かを判定することにより、例えば44Hzか、88Hzのいずれの周波数ずれであるかを容易に判別することができる。
さらに、AGCプリアンブルAPの固定パターンFP同士は10シンボルのそれぞれに対して相互相関されるため、相関値のピークは、10シンボル毎に出現するものであり、しかも、AGCプリアンブルAPは、10シンボルを6.4回繰り返しているため、相関値のピークは、6回検出される。相関器5は、前記10シンボルの信号を検出し、相互相関することにより、10シンボルの固定周期を検出することとなる。また、相関値のピークは10シンボル毎に出現するため、相関値ピーク間の時間は888μsecとなり、これを周波数に変換すると、1.125KHzとなる(図3参照)。このため、標本化定理により、562.5Hzまでであれば、周波数ずれを検出することができる。
なお、本発明に係る周波数ずれ検出装置を図1に示すようにハードウェアとして構築したが、これに限られるものではなく、ソフトウェアとして構築してもよいものである。
ソフトウェアとして構築した本発明の実施形態に係る周波数ずれ検出用プログラムは図8に示すフロートチャートに従って、ディジタル信号を用いて、情報の通信を行うディジタル通信装置を構成するコンピュータに、ディジタル信号である入力信号と、受信側に保有する制御チャンネルの固定パターンとを相互相関する機能と、前記相関器による相関処理により得られる相関ピーク値間の瞬時位相を計算する機能と、前記位相計算部から出力される瞬時位相の情報に基づいて周波数を推定する機能を実行させる構成として構築されるものである。
また、本発明の実施形態として、固定系市町村防災ディジタルシステムに適用した例を示したが、これに限られるものではない。要は、図2に示す、制御チャネルSを使って基地局から子局を制御する方式の通信形態を取る構成のものであれば、本発明を適用することができるものである。
以上説明したように、本発明によれば、受信信号が入力されていない時は相関が検出できないため周波数推定が行われず、誤動作を防止することができ、しかも、基地局より制御チャネルを受信した場合は相関が検出されパイロットシンボルを検出する前に周波数ずれを計算でき、また、パイロットシンボルを使用した周波数推定以上の能力を有することができる。
1 アンテナ
2 RF部
3 ADC
4 同期検波部
5 相関器
6 AP検出部
7 位相計算部
8 周波数推定部
2 RF部
3 ADC
4 同期検波部
5 相関器
6 AP検出部
7 位相計算部
8 周波数推定部
Claims (8)
- ディジタル信号を用いて、情報の通信を行うディジタル通信装置において、
ディジタル信号である入力信号と、受信側に保有する制御チャンネルの固定パターンとを相関する相関器と、
前記相関器の相関処理により得られる相関ピーク値の瞬時位相を計算する位相計算部と、
前記位相計算部から出力される瞬時位相の情報に基づいて周波数を推定する周波数推定部を有することを特徴とする周波数ずれ検出装置。 - 前記相関器は、前記入力信号の制御チャネルに含まれる固定パターンを相互相関する対象として選定する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の周波数ずれ検出装置。
- 前記固定パターンは、前記制御チャネルに含まれるAGCプリアンブルの固定パターンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の周波数ずれ検出装置。
- 前記周波数推定部は、前記瞬時位相と時間の関係から周波数を推定する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の周波数ずれ検出装置。
- ディジタル信号を用いて、情報の通信を行うディジタル通信方法において、
ディジタル信号である入力信号と、受信側に保有する制御チャンネルの固定パターンとを相関する相関ステップと、
前記相関処理により得られる相関値情報に基づいて、前記固定パターンの検出タイミングの瞬時位相を計算する位相計算ステップと、
前記瞬時位相の情報を得て、固定時間において前記瞬時位相が動いた関係から周波数を推定する周波数推定ステップを実行することを特徴とする周波数ずれ検出方法。 - 前記制御チャネルに含まれるパターンシンボルを検出する前に前記入力信号を検出して、相関処理を行うことを特徴とする請求項5に記載の周波数ずれ検出方法。
- 前記位相計算ステップにおいて、
スレショホールド以上の相関値情報に対して瞬時位相の計算を行うことを特徴とする請求項5に記載の周波数ずれ検出方法。 - ディジタル信号を用いて、情報の通信を行うディジタル通信装置を構成するコンピュータに、
ディジタル信号である入力信号と、受信側に保有する制御チャンネルの固定パターンとを相関する機能と、
前記相関器による相関処理により得られる相関ピーク値間の瞬時位相を計算する機能と、
前記位相計算部から出力される瞬時位相の情報に基づいて周波数を推定する機能を実行させることを特徴とする周波数ずれ検出用プログラム。
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JP2006047917A JP2007228332A (ja) | 2006-02-24 | 2006-02-24 | 周波数ずれ検出装置及び方法、並びに周波数ずれ検出用プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006047917A JP2007228332A (ja) | 2006-02-24 | 2006-02-24 | 周波数ずれ検出装置及び方法、並びに周波数ずれ検出用プログラム |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014165863A (ja) * | 2013-02-27 | 2014-09-08 | Panasonic Corp | 受信装置及び受信方法 |
US9712316B2 (en) | 2013-02-27 | 2017-07-18 | Panasonic Corporation | Reception apparatus, phase error estimation method, and phase error correction method |
-
2006
- 2006-02-24 JP JP2006047917A patent/JP2007228332A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014165863A (ja) * | 2013-02-27 | 2014-09-08 | Panasonic Corp | 受信装置及び受信方法 |
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