JP4374023B2 - 放送信号の時刻測定装置、この時刻測定装置を用いた送信装置及び中継装置、及び遅延時間測定装置 - Google Patents

放送信号の時刻測定装置、この時刻測定装置を用いた送信装置及び中継装置、及び遅延時間測定装置 Download PDF

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Description

この発明は、例えば地上波デジタル放送の送信局または中継局に用いられ、地上波デジタル放送信号の受信時刻または送信時刻を測定するための放送信号の時刻測定装置、この時刻測定装置を用いた送信装置及び中継装置、及び遅延時間測定装置に関する。
地上波デジタル放送は、OFDM伝送方式の特徴である耐マルチパス性能を利用して複数の送信局が同一送信周波数を共有し、指定のタイミング範囲で送信することにより同一周波数妨害を生じることなく広範囲のサービスエリアを複数送信局でカバーできるという特徴を有している。
このように同一放送サービスを行う複数の送信局が、同一周波数で送信するような送信ネットワークはSFN(単一周波数ネットワーク:Single Frequency Network)と呼ばれデジタル放送を特徴づける技術要素となっている(例えば特願平11−373532号。)。このSFN技術により、放送のための周波数を大幅に節約することが可能となる。しかしながら、上記SFNを成立させるためには、複数の送信局が所定の送信タイミング誤差範囲で放送信号を送信することが前提となっており、各送信局の送信タイミングをネットワークとして管理する技術が極めて重要となっている。
OFDM伝送方式をベースとした地上波デジタル放送の場合、一般的にガードインターバル長を超えない範囲の同一送信波形を有する複数波は相互に干渉しないと言う特徴がある。従って上記SFNを構成する複数送信局からの電波は所定のサービスエリア内の受信点において受信タイミング差が前記ガードインターバル長以内となるよう送信時刻を管理する必要がある。広範囲なサービスエリア内で上記受信タイミング条件を成立させるためには、送信タイミングは極めて高精度の管理が要求される。
しかしながら、地上波デジタル放送信号の送信出力は雑音のような波形をしており、送信出力からその送信時刻を直接測定することは困難であった。
そこで、電波産業会(以下ARIB:Association of Radio Industry and Business)では、複数の送信局で送信タイミングを管理するため、スタジオから送信所に送られる放送用デジタル信号(以下放送TS:Transport Stream)にOFDMフレーム同期タイミングを示す信号を挿入し、各送信所において上記挿入信号を検出し、そのタイミングを別に準備されるGPS(Global Positioning System)受信機などで生成した時刻信号で測定し各送信所の送信時刻を管理する方法を標準として定めている(ARIB 標準ARIBSTD−B31付属書3.14.1頁。)。
上記方法は、各送信所に備えられたOFDM変調器等の信号処理遅延時間が既知であれば、各送信所において上記挿入信号を検出し、この検出タイミングに信号処理遅延時間を加えることにより、スタジオからの放送用デジタル信号の送信時刻を推定できるという利点がある。しかしながら、例えば異なる製造業者が製作したOFDM変調器をSFNの中で混在させた場合、信号処理遅延時間を厳密に管理することが極めて困難である。また、送信所内の信号線路の改修などを行った場合に伝送遅延時間が変わる可能性があり、実際の送信時刻が想定値からずれるという問題も生じることになる。
一方、地上波デジタル放送受信機の技術を利用して送信時刻を推定する方法も提案されている。しかしながら、この方法では、受信機内の復調器の信号処理遅延時間を正確に測定することが困難である。また、受信機において、シンボル同期検出に相関演算を用いて行っているが、この相関出力は雑音やマルチパスの影響を受けやすく、このため測定誤差を生じやすい。
また、OFDM信号のパイロット信号から遅延プロファイルを求めることにより、送信時刻を推定する方法も考えられるが、この遅延プロファイルからは相対遅延時間差しか得ることができず、異なる場所に設置される送信機の間の相対遅延時間を測定するためには、送信所から測定点までの伝播遅延を正確に知る必要がある。しかしながら、地上波はマルチパスが多く、環境条件で伝送路特性が変わるため、送信所から測定点までの伝播プロファイルを正確に知ることが困難である。さらに、基準となる電波が必要なため、基準局及び被測定局の設置場所を考慮する必要があり、測定のための事前調査など煩雑な作業が必要となる。
以上のように、現在地上波デジタル放送信号の送信時刻を測定する有効な手段はなく、複数送信所の送信時刻を正確に把握しネットワークの管理を行うことが必要なSFNの構築が困難である。特に送信所の改修などを行う場合、使用する機器によっては信号処理遅延時間が異なる可能性もあり、改修後にサービスエリアの状態を確認する必要があり、ネットワーク管理の煩雑さや管理費用が増大するという問題を有している。
そこで、この発明の目的は、簡易な測定装置で高精度かつ実運用状態のままで、放送信号の受信時刻または送信時刻を測定し得る放送信号の時刻測定装置、この時刻測定装置を用いた送信装置及び中継装置、及び遅延時間測定装置を提供することにある。
この発明は、互いに直交関係にある複数のサブキャリアそれぞれに既知の振幅・位相特性を有する基準キャリアシンボル信号が一定の周波数間隔及び一定のOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)シンボル間隔で繰り返し乗せられ、かつOFDM方式によりモード及びガードインターバル長が既知であるデジタル放送信号を受信し、この受信信号についての到来時刻を測定する時刻測定装置であって、受信信号を1シンボル分遅延して遅延前後の前記ガードインターバルの相関をとり、この相関結果に基づいて、OFDMシンボルタイミング信号を生成し、前記生成されたOFDMシンボルタイミング信号を基準として前記受信信号をFFT(Fast Fourier Transformation)処理するために必要なFFTウインドウ信号を生成するウインドウ生成手段と、前記FFTウインドウ信号に基づいて、前記受信信号をFFT処理するFFT手段と、前記FFTウインドウ信号生成時の基準時刻情報を取得する時刻情報取得手段と、前記FFT手段の出力から前記基準キャリアシンボル信号を抽出するキャリアシンボル抽出手段と、このキャリアシンボル抽出手段で抽出された基準キャリアシンボル信号が属するOFDMシンボル信号と前記FFTウインドウ信号との時間差を測定する測定手段と、前記時刻情報取得手段で得られた基準時刻情報及び前記測定手段により測定された時間差に基づいて、前記到来時刻を求める演算手段とを具備したことを特徴とする。
また、この発明は、送信側となる演奏所で伝送信号を伝送路へ送出し、受信側となる送信局で前記伝送路からの伝送信号を受信しOFDM変調装置にて変調出力する伝送システムで送信局として用いられる送信装置であって、時刻測定装置と、前記OFDM変調装置の前段に設けられ、前記OFDM変調装置の入力信号を任意の遅延量で遅延する遅延装置と、前記時刻測定装置による測定結果に基づいて、前記遅延装置の遅延量を制御する遅延制御手段とを具備したことを特徴とする。
また、この発明は、送信側でOFDM変調装置にて伝送信号を変調して伝送路へ送出し、受信側となる中継局で前記伝送路からのOFDM変調信号を受信し再送信する伝送システムで中継局として用いられる中継装置であって、時刻測定装置と、前記OFDM変調信号を任意の遅延量で遅延する遅延装置と、前記時刻測定装置による測定結果に基づいて、前記遅延装置の遅延量を制御する遅延制御手段とを具備したことを特徴とする。
また、この発明は、時刻測定装置を用いて前記デジタル放送信号を処理する信号処理系統の遅延時間を測定する遅延時間測定装置であって、デジタル放送信号を直接時刻測定装置に入力し、該入力信号の送信時刻を測定する第1の時刻測定手段と、前記デジタル放送信号を前記信号処理系統を介して前記時刻測定装置に入力し、該入力信号の送信時刻を測定する第2の時刻測定手段と、前記第1及び第2の測定手段による測定結果に基づいて遅延時間を求める演算手段とを具備したことを特徴とする。
また、この発明は、複数の地点から同一のデジタル放送信号を送信または中継再送する伝送システムの各送信局または中継局に設置される時刻測定装置を用いて前記伝送システムの伝送遅延時間を測定する遅延時間測定装置であって、各送信局または中継局で測定された前記デジタル放送信号の送信時刻情報を収集する収集手段と、この収集手段による収集結果に基づいて伝送遅延時間を求める演算手段とを具備したことを特徴とする。
さらに、この発明は、互いに直交関係にある複数のサブキャリアそれぞれに既知の振幅・位相特性を有する基準キャリアシンボル信号が一定の周波数間隔及び一定のOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)シンボル間隔で繰り返し乗せられ、かつOFDM方式によりモード及びガードインターバル長が既知であり、しかもフレーム同期を特定するTMCC(Transmission Mode Configuration Control)信号が付加されたデジタル放送信号を受信し、この受信信号についての到来時刻を測定する時刻測定装置であって、前記受信信号を1シンボル分遅延して遅延前後の前記ガードインターバルの相関をとり、この相関結果に基づいて、OFDMシンボルタイミング信号を生成し、前記生成されたOFDMシンボルタイミング信号を基準として前記受信信号をFFT(Fast Fourier Transformation)処理するために必要なFFTウインドウ信号を生成するウインドウ生成手段と、前記FFTウインドウ信号に基づいて、前記受信信号をFFT処理するFFT手段と、前記FFTウインドウ信号生成時の基準時刻情報を取得する時刻情報取得手段と、前記FFT手段の出力から前記TMCC信号を抽出し、当該TMCC信号からフレーム同期信号を検出する検出手段と、前記基準時刻情報と前記フレーム同期信号に同期した前記FFTウインドウ信号との時間差を測定する測定手段と、前記FFT手段の出力から前記基準キャリアシンボル信号を抽出するキャリアシンボル抽出手段と、このキャリアシンボル抽出手段により抽出された基準キャリアシンボル信号から遅延プロファイルを求める遅延プロイファイル演算手段と、前記遅延プロファイルに基づいて、前記測定手段により測定された時間差を補正することで前記到来時刻を求める補正手段とを具備したことを特徴とする。
図1は、この発明の第1の実施形態に係わる時刻測定装置の構成を示すブロック図である。 図2は、この発明の第1の実施形態に係わる時刻測定装置の詳細構成を示すブロック図である。 図3は、以前に考えられていた第1の方式により送信時刻の測定方法を実施すべく伝送システムの概略構成図である。 図4は、図2のシステムで生成されるTSパケットの構造を示す図。 図5は、第1の方式により送信時刻の測定方法を実施すべく他の伝送システムの概略構成図。 図6は、以前に考えられていた第2の方式により送信時刻の測定方法を実施すべくデジタル放送受信機のブロック図。 図7は、OFDM信号の構造を示す図。 図8は、OFDM信号の構造を示す図。 図9は、OFDM信号の周波数特性図。 図10は、遅延プロファイルを示す図。 図11は、以前考えられていた遅延プロファイル測定を実施するためのブロック図。 図12は、以前考えられていた遅延プロファイル測定を実施するための他のブロック図。 図13は、本第1の実施形態の説明図。 図14は、OFDM信号を構成する各サブキャリアを示す図。 図15は、FFTウインドウ先頭位置における各サブキャリア位相特性の一例を示す図。 図16は、本第1の実施形態において隣接サブキャリア間の位相差分演算を行う他の構成を示すブロック図。 図17は、第1の実施形態で使用するパイロット信号の配置例を示す図。 図18は、この発明の第2の実施形態に係わる時刻測定装置の適用例を示すブロック図。 図19は、この発明の第3の実施形態に係わる時刻測定装置の適用例を示すブロック図。 図20は、この発明の第4の実施形態に係わる時刻測定装置を示すブロック図。 図21は、この発明の第5の実施形態に係わる時刻測定装置の適用例を示すブロック図。 図22は、この発明の第6の実施形態に係わるSFNの概略構成図。 図23は、この発明の第7の実施形態に係わる時刻測定装置を示すブロック図。
以下、この発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明の第1の実施形態に係わる時刻測定装置141の構成を示すブロック図である。この時刻測定装置141は、送信所100に設置される。
送信所100は、同期装置101と、OFDM変調装置(OFDM MOD)102と、アップコンバータ(U/C)103と、送信装置(TX)104と、方向性結合器(方結)105とを備えている。
図1において、スタジオから到来した放送TS信号は、同期装置101で受信検波されるとともに、フレーム同期信号が検出されて、OFDM変調装置102に入力される。OFDM変調装置102は、同期装置101の出力をOFDM信号に変換する。このOFDM信号は、アップコンバータ103により中間周波数(IF)帯から無線周波数(RF)帯に周波数変換され、送信装置104で電力増幅された後、方向性結合器105を介して送信アンテナ106から所定の領域に向けて送出される。また、送信装置104で電力増幅されたRF帯のOFDM信号は、方向性結合器105を介して時刻測定装置141に入力される。
時刻測定装置141は、OFDM復調部111と、SP(Scattered Pilot)解析部112と、受信タイミング測定部113と、送信指定時刻演算部114とを備えている。
OFDM復調部111は、受信したOFDM信号を復調すると共に、フレーム同期信号、FFTウインドウ信号、AC(Auxiliary Channel)信号、SP(Scattered Pilot)信号を復調する。このうち、パケット、AC信号、SP信号はSP解析部112に出力され、フレーム同期信号及びFFTウインドウ信号は受信タイミング測定部113に出力される。
SP解析部112は、SP信号を補間して逆フーリエ変換することでFFTウインドウ信号を基準とした周波数特性信号を生成し、この周波数特性信号から遅延プロファイルを求め、この遅延プロファイルからFFTウインドウに対する受信信号の相対遅延時間情報を演算する。
受信タイミング測定部113において、GPS受信機115により取得された基準時刻信号を用いてFFTウインドウのタイミング時刻を測定し、相対遅延時間差を加算することでフーリエ変換器入力端における受信OFDM信号のシンボルタイミングを測定する。
送信指定時刻演算部114には、格納手段としてのデータテーブル1141が設けられている。そして、データテーブル1141には、記憶部118から出力されたデータが記憶される。記憶部118には、予め測定された受信入力端からフーリエ変換器入力端までの遅延時間情報とOFDM信号の信号レベルとの対応関係を表すテーブル1181が設けられている。すなわち、記憶部118は、別途提供される信号レベル情報に基づいて、テーブル1181から対応する遅延時間情報を読み出して送信指定時刻演算部114に出力する。すると、データテーブル1141は、記憶部118から出力された遅延時間情報を格納する。
送信指定時刻演算部114は、データテーブル1141に格納された遅延時間情報を受信OFDM信号のシンボルタイミング時刻情報から減算することにより、測定装置入力端におけるOFDM信号のシンボル送信時刻、つまり受信OFDM信号の到来時刻を求める。
以上は、シンボル送信時刻の測定について説明したが、OFDM復調部111から出力されるフレーム同期信号のタイミングを用いてシンボルタイミングの中からOFDMフレーム先頭のシンボル送信時刻を特定し、これをOFDM信号のフレーム送信時刻とすることができる。フレーム送信時刻の測定を可能とすることにより、1シンボル以上の遅延の測定も可能となる。
図2は、OFDM復調部111の具体的構成を示すブロック図である。
OFDM復調部111に入力されたOFDM信号は、前置増幅器1111にて電力増幅され、周波数変換器1112により無線周波数(RF)帯から中間周波数(IF)帯に周波数変換され、IF信号となる。このIF信号はフィルタ1113によって所定の周波数成分が抽出された後、IF増幅器1114によって所定の振幅レベルに安定化される。IF増幅器1114の出力は、A/D(アナログ/デジタル)変換器1115によりデジタルIF信号に変換された後、直交復調部1116で直交復調され、複素形式のデジタルベースバンド信号I1,Q1となる。ここで得られたデジタルベースバンド信号I1,Q1は、ウインドウ生成手段を構成するシンボルタイミング生成器1117,FFT処理器1118及び周波数同期検出器1119にそれぞれ供給される。
シンボルタイミング生成器1117は、RAMメモリまたはFIFOメモリを用いてデジタルベースバンド信号I1,Q1を1シンボル遅延し、遅延前後の複素相関演算を行い、OFDMシンボルタイミングを検出し、この検出結果に基づいてFFT処理器1118に対するFFT処理に必要なFFTウインドウ信号を生成して、このFFTウインドウ信号をFFT処理器1118及び受信タイミング測定部113に供給する。
FFT処理器1118は、デジタルベースバンド信号I1,Q1とFFTウインドウ信号とを入力し、FFTウインドウ信号に従ってデジタルベースバンド信号I1,Q1に対しFFT処理を施すことにより、時間軸信号から周波数軸信号に変換し、周波数軸信号を周波数同期検出器1119,フレーム同期検出器1120及びキャリアシンボル抽出手段を構成するキャリアシンボル抽出器1122にそれぞれ出力する。
キャリアシンボル抽出器1122は、FFT処理器1118から出力される周波数軸信号から、予め周波数軸上に配置されている、SP信号を抜き出し、このSP信号をSP解析部112に出力する。
周波数同期検出器1119は、FFT処理器1118から出力される周波数軸信号から、予め周波数軸上に配置されている、CP信号を抜き出し、このCP信号に従ってデジタルベースバンド信号I1,Q1を周波数同期検波するものであって、その同期検波出力は直交復調部1116の局部発振制御に供される。
フレーム同期検出器1120は、FFT処理器1118から出力される周波数軸信号から、予め周波数軸上に配置され、OFDMフレーム同期を特定するTMCC信号を抜き出すもので、このTMCC信号からOFDMフレーム同期信号を検出し、その検出結果はフレームタイミング生成器1121に供給される。
フレームタイミング生成器1121は、フレーム同期検出器1120から出力されるOFDMフレーム同期信号に基づいて、OFDMフレームタイミング信号を生成して、そのOFDMフレームタイミング信号を受信タイミング測定部113に出力する。
次に、以上の構成における動作について説明する。
まず、放送用OFDM信号の送信時刻を測定するために、以前は3つの方式が考えられていた。
(第1の方式)
第1の方式は、送信所内の各機器の遅延時間が既知である場合に、この遅延時間を示す情報をOFDM信号中に挿入して送信所に送信することで、送信所内でタイミングを制御できる方式である。
スタジオ1では、図3に示すように、同期信号生成部3から発生されるフレーム同期タイミングを多重化装置2に送出し、多重化装置2にて図4に示すTSパケット中の所定の位置にフレーム先頭フラグとして多重する。フレーム先頭フラグが多重された放送TS信号は無線もしくは光伝送路11を介して送信所22に送られる。送信所22においては、フレーム同期検出回路23によって上記フレーム先頭フラグを検出し、別途GPS受信機24などから生成される基準時刻情報と比較し、フレーム先頭が所定の送信時刻に送出されるように遅延回路25を制御する。遅延回路25でタイミングを制御された放送TS信号は、次段のOFDM変調器26によって、放送用OFDM信号に生成され、送信機27に供給される。
ここで、OFDM変調器26、送信機27などの信号処理や伝送遅延時間を予め測定しておき、その時間を補正して送信時刻を制御することが必要である。しかしながら、このような方法で送信時刻を推定した場合、例えば異なる製造業者が製作したOFDM変調器26をSFNの中で混在させた場合、前記信号処理遅延時間を厳密に管理することは極めた困難である。また、送信所内の信号線路の改修などを行った場合伝送遅延時間が変わる可能性もあり、実際の送信時刻が想定値からずれる、というような問題も生じる。
さらに、図5に示すように、OFDM変調器26をスタジオ1に設置し、OFDM変調された信号を無線または光伝送路11で送信所22に送る場合、伝送路での遅延時間が無視できない量となり、回線を構成する機器などの改修・交換時にネットワーク内の送信タイミングを所定の誤差内に維持することが困難である。
(第2の方式)
一方、図6に示すように、地上波デジタル放送受信機の技術を利用して送信信号の時刻を推定する方法も考えられる。図6において、放送信号はチューナ31において所定の中間周波数もしくはベースバンド周波数に変換される。中間周波数もしくはベースバンド周波数は、A/D変換器32でデジタル信号に変換された後、次段のFFT変換器36においてOFDM復調される。
TMCC復調部37は、OFDM復調出力からTMCCキャリアを検出し、このTMCCキャリアに基づきOFDMフレーム同期ワードを検出する。
一方、A/D変換器32の出力は、1シンボル遅延回路33、相関演算回路34およびシンボル同期検出回路35で構成されるシンボル同期検出部に供給される。
OFDM信号は、図7に示すようにOFDM変調器においてシンボルの前側にシンボル後半部分をコピーした信号がガードインターバルとして付加されている。従って、図8に示すように、受信信号とそれを1シンボル遅延した信号との相関演算を行うとガードインターバル周期の期間に強い相関が現れることになり、これによりOFDMシンボルタイミングを検出することができる。
そこで、シンボル同期検出部35は、上記相関演算出力を用いてOFDMシンボルタイミングを検出する。このOFDMフレームタイミングとOFDMシンボルタイミングをGPS受信機38で生成される時刻信号と比較することにより放送信号の受信タイミングを測定することが可能となる。
しかしながら、上記第2の方式では、次のような理由から高い精度で送信時刻を測定するには困難である。
すなわち、図8(c)に示すように、相関出力は急峻なピークを持たないため相関演算出力の検出設定レベルによりタイミング位置がずれやすい。従って、受信レベルにより、タイミングに誤差が生じる危険性がある。また、相関演算出力の波形は雑音が重畳された場合、その影響でタイミングに誤差が生じる。さらに、放送波中継局における受信信号は一般にマルチパスの影響を受けるため、相関演算出力が理想的な三角形とならないため、タイミングに誤差を生じる。
そのため、受信機の再生OFDMシンボルタイミングをそのまま送信時刻測定に使用する場合、前記のような外部要因による誤差を生じやすいという問題点を有している。
(第3の方式)
一方、OFDM信号の特長を生かしてマルチパス波の遅延時間を測定する技術も実用化されている。
図9はマルチパス波が存在する場合のOFDM信号の周波数特性を示している。一方、図10はそのときの遅延プロファイルを示している。
周波数特性のディップの周波数間隔fd(Hz)は、マルチパス波の遅延時間td(秒)の逆数となっている。このような周波数特性は、OFDM信号に挿入されたSP信号を測定することにより得られる。さらに、遅延プロファイルは上記周波数特性を直交変換することにより得られる。この場合の主波とマルチパス波の遅延時間差測定はかなり高い精度で可能なことが知られている(理論的にはサンプリング周波数ftの逆数の2倍の測定分解能が得られる。日本のデジタル放送の場合、ft=8.126MHzなので、測定分解能は約250nsとなる)。
この遅延プロファイル測定技術を用い、例えば図11に示すように、異なる経路の間の遅延時間差を測定することは可能である。また、OFDM変調器48およびOFDM変調器49の信号処理遅延時間が所定範囲内であれば、図12に示すような測定系統で個別のOFDM変調器の相対処理遅延時間差を測定することは可能である。
この第3の方式は、例えば工場において複数の伝送機器の遅延時間差を測定するときなどには有効であるが、異なる場所に設置される送信機の間の相対遅延時間を測定するためには、送信所から測定点までの伝播遅延を正確に知る必要がある。しかしながら地上波はマルチパスが多くまた、環境条件でその特性が変わるため、送信所から測定点までの伝播プロファイルを正確に知ることは困難である。また、基準となる電波が必要なため、基準局と被測定局の両方に電波が受信できる場所を選定する必要があり、測定のための事前調査など煩雑な作業が必要である。このような点から、各送信所での送信時刻を測定する装置としては不向きである。
(本第1の実施形態における動作)
以下、第1の実施形態について説明する。
図13は、OFDM復調部111における受信OFDM信号とFFT復調を行うためのFFTウインドウのタイミング関係を示したものである。
ここで、OFDM信号を構成する各サブキャリアの位相とFFTウインドウの関係について説明する。
OFDM信号は一般に[1]式のように表される。
k:伝送帯域下端のサブキャリア番号を0とする全帯域のサブキャリア番号
n:シンボル番号
K:サブキャリア総数
Ts:シンボル期間長
Tg:ガード期間長
Tu:有効シンボル長
fc:RF中心周波数
Kc:RF信号の中心周波数に対応するサブキャリア番号
c(n,k):シンボル番号、サブキャリア番号kに対応するキャリアシンボルの変調成分(複素座標表現)
Ψ(n,k,t):シンボル番号、サブキャリア番号kに対応するキャリアシンボルの複素演算子(単位振幅で位相回転を複素表示)
Figure 0004374023
[1]式において、Ψ(n,k,t)=0とおいているのは、時刻tがn番目のシンボルの範囲外(すなわちt<nTs,(n+1)Ts≦t)にある場合は、(n−1)もしくは(n+1)番目のシンボルとして扱うための手法である。
従って、各サブキャリアの位相角を求める場合は、n番目のシンボルの範囲内(nTs≦t<(n+1)Ts)で考えていけばよい。
従って、[1]式より、各キャリアシンボルの位相角Φ(n,k,t)は次式で表される。
Figure 0004374023
[2]式は、有効シンボルの先頭位置(t=Tg+nTs)では、全てのサブキャリアの位相が0に揃うことを示している。
図14は、OFDM信号を構成する各サブキャリアの状態を示したものである。ここではわかりやすくするため、変調成分c(n,k)は、全てのn,kに対して1となる場合を示している。
図14(a)において、タイミングが前記有効シンボルの先頭位置に対応している。
ここで、OFDM信号をFFT復調するためのFFTウインドウの先頭位置が上記図13に示すように前記OFDM信号の有効シンボル先頭位置より−td1だけずれているものとする(ここで、マイナスは時間が先行していることを示す)。この場合、前記FFTウインドウの先頭位置は図14(b)で示したタイミングとなる。
図14からわかるように、FFTウインドウの先頭位置においては、各サブキャリアの位相は中心周波数からの差に比例して進む。従ってFFTウインドウの先頭位置における各サブキャリアの位相は[2]式より、次のように与えられる。
Figure 0004374023
[3]式からわかるように、各サブキャリアの位相は中心周波数からの差(k−Kc)に比例していることがわかる。図15(a)に周波数と位相の関係を示す。なお、図15において縦軸は位相の遅れを示すものとし、プラスになるほど位相が遅れるものとする。
また、無線工学分野では周波数が変化した場合の位相の変化率(1/2π*dΦ/df)が伝送系の遅延時間を与えることが知られている。
[3]式より、隣接サブキャリア間の相対位相差ΔΦは次式で与えられる
Figure 0004374023
上記[4]式で与えられるΔΦは図15(a)の直線の傾きを表している。
OFDM信号のサブキャリア間の周波数間隔Δfは、有効シンボル長Tuの逆数として与えられる。
従って、[4]式より遅延時間Δtは次式のように求められる。
Figure 0004374023
式[5]からわかるように、FFTウインドウにより切り出されたOFDM信号をフーリエ変換して得られる各サブキャリアの位相よりもとまる遅延時間ΔtはFFTウインドウの先頭位置とOFDM信号の有効シンボル先頭位置の時間差−td1である。
ここで、基準時刻信号を用いて前記FFTウインドウの先頭位置の時刻twを測定し、前記twに前記−td1を減算することにより、OFDM信号の受信時刻trを求めることが出来る。
tr=tw−(−td1) [6]
FFTウインドウは、前記図8に示したように、ガードインターバル部分の相関演算から求めることが一般的であり、前述のように雑音、受信レベル、マルチパスなどの影響で変動しやすい。
ここで式[6]の中のtwが変動した場合について説明する。
上記図13において、FFTウインドウ位置がΔtwだけずれた場合(先行した場合)、受信OFDM信号の有効シンボル先頭位置との相対時間差−td1が(−td1−Δtw)に変化する。
従って、[4]式によって求めるΔtは次式のように変化する。
Δt=−td1−Δtw [7]
これらの結果を[6]式に代入することにより、FFTウインドウがずれた場合の受信時刻の演算結果は次式のように求められる。
Figure 0004374023
[8]式からわかるように、提案する時刻測定装置141によれば、FFTウインドウの再生タイミングが受信状態により変動しても、その変動分を受信信号の有効シンボル先頭位置とFFTウインドウの先頭位置の相対時間差情報により相殺するため、受信状態に係わらず受信OFDM信号の有効シンボル先頭位置の時刻を正確に測定することが可能である。
なお、上記受信OFDM信号の有効シンボル先頭位置とFFTウインドウの先頭位置の相対時間差td1を測定する装置としては、図16に示すように構成することもできる。すなわち、FFT処理器121で処理されたI,Q信号は、座標変換器122に供給される。この座標変換器122は直交座標で表されるIQ信号を極座標で表される振幅・角度信号(r,φ)に変換するもので、この座標変換器122の出力は1キャリア遅延器123及び位相差分演算器124にそれぞれ供給される。
1キャリア遅延器123は、例えばRAMメモリあるいはFIFOメモリを用いて、振幅・角度信号を1キャリア分遅延するもので、その遅延出力は位相差分演算器124に供給される。この位相差分演算器124は、1キャリア遅延器123の入力信号と出力信号とを入力し、既知の変調成分を有するキャリアシンボルの位相差を求める。この位相差データは、遅延時間演算器125で周波数差で除算される。これにより、FFTウインドウ信号に対する受信信号の相対遅延時間情報を簡単に求めることができる。
ここで、OFDM信号に埋め込まれた分散パイロット信号は変調成分が既知であり、かつ周波数方向、時間方向に一定の間隔で配置されているため前記分散パイロット信号を用いて前記相対時間差td1を求めることがもっとも容易である。参考のため、OFDM信号に多重されているパイロット信号の様相を図17に示す。
各サブキャリアの相対位相差を求める場合、上記のように変調成分が既知のシンボルを使用すればよい。従って分散パイロット信号以外に連続パイロット信号やAC(Auxiliary Channel)信号を用いることも可能である。但し、連続パイロット信号やAC信号は分散パイロット信号に比べ、配置されている周波数間隔が広いため、td1が大きい場合はアンビギュイティを生じるので演算時に注意が必要である。
なお、AC信号は2値の位相変調(BPSK)がかかっているので、あらかじめ変調成分を除去しておく必要がある。
送信機出力端における測定のように、OFDM信号が比較的ひずみが少ない場合には前述のように簡易な差分法で相対時間差を求めることが出来るが、例えば中継放送局において測定するような場合はマルチパスの影響が無視できなくなる。
被測定信号にマルチパスがある場合の各サブキャリアの振幅は上記図9のような周波数特性を示す。また各サブキャリアの位相は上記図14(b)に示すように、周波数―位相特性が直線状にならない。このような場合、相対時間差を求めるには次のいずれかの方法による。
(1)複数のサブキャリア間で相対位相差を測定し、その平均値を求め周波数に対する変化率を演算して相対時間差を求める方法。
(2)分散パイロット信号をサンプル点として求めた周波数特性を逆フーリエ変換し遅延プロファイルを求める方法。
非測定信号にマルチパスがある場合の遅延プロファイル演算結果は、上記図10のようになる。ここで演算された遅延プロファイルの時間軸基準(t=0)はFFTウインドウの先頭のタイミングとなるため、主波(図10では(a)と表示)の遅延時間td1がFFTウインドウ先頭と受信信号の主波成分の有効シンボル先頭の相対時間差を示すことになる。このように遅延プロファイル演算を用いると非測定信号にマルチパス成分がある場合、主波とマルチパス波の有効シンボル先頭の相対時間差が分離して表示されるため、容易にFFTウインドウ先頭位置に対する主波のシンボル先頭位置の相対時間差を求めることができる。
以上は、FFT処理部入力端におけるOFDM信号の有効シンボル先頭位置の受信時刻を測定する方法について説明した。ここではOFDMシンボル信号の時間基準点を有効シンボル先頭位置とした場合のFFTウインドウ先頭位置に対する遅延時間差の測定方法を説明したが、OFDMシンボル信号の時間基準をガードインターバルを含む全シンボルの先頭位置と規定した場合は、前記測定結果に有効シンボル先頭位置から全シンボル先頭位置の時間差Tgを差し引くことでOFDMシンボル信号の遅延時間差を求めることが出来る。全シンボル先頭位置を時間基準とする場合、trを求める式は、次のように変更される。
tr=tw−(−td1)−Tg
一方、本提案の時刻測定装置141を送信時刻tmの測定に使用する場合には、次式に示すように受信入力端子−FFT処理器1118間の信号処理遅延時間tfを補正する必要がある。
tm=tr−tf [9]
受信入力端子−FFT処理器1118の間の信号処理遅延の主な要因は、前置増幅器1111、周波数変換器1112、フィルタ1113、IF増幅器1114等の遅延である。一般に動作レベルが大きく変化しない場合は信号処理遅延時間は殆ど変化しないので、受信入力端子−FFT処理器1118間の遅延時間tfをあらかじめ測定して送信指定時刻演算部114内のデータテーブル1141に格納しておき、測定された受信時刻trに[9]式の補正を施せば、時刻測定装置141として使用することができる。
前記信号処理遅延時間の測定には、ネットワークアナライザのようにアナログ信号の遅延時間測定に使用される一般計測器の使用が可能である。
また、広い受信レベル範囲での測定に使用する場合で増幅器や利得制御回路の動作点変更による信号処理遅延時間変動が懸念される場合には、前記測定において受信レベルを変えて遅延時間を測定して記憶部118内のテーブル1181に登録しておき、測定のたびに受信レベルを測定してテーブル1181から対応する遅延時間情報を読み出すことでより高い精度での時間測定が可能となる。
以上は、OFDM信号のシンボル先頭の送信乃至は受信時刻測定方法について説明したが、例えば離れた送信所で独立に送信時刻を測定し、測定結果を比較して相対遅延時間差を求めるような場合、両者の遅延時間が1シンボル以上に及ぶ場合も想定される。
そのような場合には、OFDM信号に重畳されているTMCCサブキャリアをFFT処理し、フレーム先頭に配置されたフレーム同期信号を検出してフレーム先頭シンボルを特定し、その受信乃至は送信時刻を測定することができる。
なお、日本および欧州の地上デジタル放送方式では、前記フレーム同期信号にodd、evenを示す符号が付与されているので、この識別符号を利用することで最大2フレームの期間の受信乃至は送信時刻の測定がアンビギュイティなしで可能となる。
(第2の実施形態)
図18は、この発明の第2の実施形態に係わる時刻測定装置141の適用例を示すブロック図である。なお、図18において、上記図1と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
すなわち、この第2の実施形態では、OFDM変調装置102の前段に、放送TS信号を遅延する遅延装置116を設けるようにしている。そして、送信時刻測定部114は、測定した放送用OFDM信号の送信時刻情報を遅延装置116に送出する。遅延装置116は、遅延制御部1161を設けている。遅延制御部1161は、送信指定時刻測定部114から与えられる送信時刻情報に基づいて、遅延装置116の遅延時間を制御する。すると、遅延装置116は、入力されたTS信号を制御された遅延時間遅延して出力する。
従って、上記第2の実施形態によれば、送信指定時刻測定部114により測定された放送用OFDM信号の送信時刻情報を遅延装置116に送出して、指定された送信時刻に合致させるように遅延時間を制御しているので、上記ARIBSTD−B31に規定されたフレーム同期信号を検出する必要がなくなり、簡易なシステムでSFNを構築することができる。
(第3の実施形態)
図19は、この発明の第3の実施形態に係わる時刻測定装置141の適用例を示すブロック図である。なお、図19において、上記図18と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
すなわち、この第3の実施形態では、スタジオ−送信所間でIF伝送を行う場合に、送信所のアップコンバータ103の前段に、IF信号を遅延する遅延装置116を設けるようにしている。この遅延装置116には、中間周波数帯で動作するものが用いられる。そして、送信指定時刻演算部114は、測定した放送用OFDM信号の送信時刻情報を遅延装置116に送出する。遅延装置116は、遅延制御部1161を設けている。遅延制御部1161は、送信指定時刻測定部114から与えられる送信時刻情報に基づいて、遅延装置116の遅延時間を制御する。すると、遅延装置116は、入力されたTS信号を制御された遅延時間遅延して出力する。
従って、上記第3の実施形態によれば、上記第2の実施形態と同様の効果が得られる。また、IF伝送方式に対応するものであるが、親局からの放送波を受信し再送信する放送波中継放送方式の送信所の送信時刻制御にもそのまま適用することが可能である。さらに、スタジオ−送信所間の伝送方式に係わらず同じ測定方法で送信出力端の送信時刻を測定できるため、SFNを形成する各送信所の形態に係わらず同一データ形式でのネットワークの測定管理が可能となり、ネットワークを構築する際に状況に応じた適切な形態の送信局が選定可能となる。また、データの測定管理が送信所の形態に係わらず同一形式となるため管理が極めて容易となる。
(第4の実施形態)
この発明の第4の実施形態は、上記第1乃至第3の実施形態による時刻測定装置141を利用して伝送システムの遅延時間差を測定するものである。
図20は、この発明の第4の実施形態に係わる送信時刻測定装置の適用例を示すブロック図である。なお、図20において、上記図1と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
すなわち、この第4の実施形態は、IF伝送方式の送信所の入力から出力までの遅延時間の測定を行う実施形態である。本発明の時刻測定装置141の入力端に設置された切替器133は、送信所の入力と出力を切替えるものである。
まず、切替器133で分配器117の出力信号を選択し、時刻測定装置141によりその分配器117の出力信号の送信時刻を測定し、測定結果をt1とする。次に、切替器133で方向性結合器105の出力信号を選択し、時刻測定装置141により方向性結合器105の出力信号の送信時刻を測定し、測定結果をt2とする。
すると、時刻測定装置141は、測定結果t1から測定結果t2を差し引くことで、送信所内の処理にかかる遅延時間tdを求めることができる。つまり、時刻測定装置141は、遅延時間差の測定装置としても利用することができる。
(第5の実施形態)
図21は、この発明の第5の実施形態に係わる時刻測定装置141の適用例を示すブロック図である。なお、図21において、上記図1と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
すなわち、この第5の実施形態では、同期装置101によりTS信号に挿入されたフレーム先頭フラグを検出する。検出されたフレーム先頭フラグは、入力TS信号のOFDMフレームタイミング信号として時刻測定装置141内の受信タイミング測定部115に送られる。受信タイミング測定部113では、OFDMフレームタイミングの時刻t2を、測定した方向性結合器105の出力の送信時刻t1から差し引くことにより、送信所における遅延時間tdを求めることができる。この場合、被測定伝送システムに含まれるOFDM変調器102などの機器を含めた遅延時間の測定となる。
なお、上記第4及び第5の実施形態は、同一の送信所における遅延時間測定を行う例であるが、SFN実現のためにはSTLなどの伝送システムを含めたトータルの遅延量を把握する必要がある。
(第6の実施形態)
この発明の第6の実施形態は、SFNを形成する伝送装置および送信所のトータルの遅延を測定するものである。
図22は、この発明の第6の実施形態に係わるSFNの概略構成図である。
図22中の送信時刻測定装置163、174−1、174−2の詳細構成は図1に示した時刻測定装置と同一である。スタジオ151において、放送TS信号は多重化装置161で生成されOFDM変調器162に送出される。OFDM変調器162は、TS信号を受けてOFDM放送信号を生成する。
スタジオ151に設置された送信時刻測定装置163は、OFDM変調器162の出力のOFDMフレームタイミングを検出し、その検出時の時刻を送信時刻t0として測定する。測定された送信時刻情報は、遅延時間測定装置164に供給される。
一方、OFDM変調器162の出力は、STL送信装置165−1,165−2を介してそれぞれ送信所152−1,152−2に送られる。送信所(#1)152−1に設置された送信時刻測定装置174−1は、送信装置172−1の出力の送信時刻t1を測定し、その測定データをスタジオ151内の遅延時間測定装置164に送出する。また、送信所(#2)152−2に設置された送信時刻測定装置174−2は、送信装置172−2の出力の送信時刻t2を測定し、その測定データをスタジオ151内の遅延時間測定装置164に送出する。
遅延時間測定装置164は、単なる演算回路で各送信時刻データより、トータルの遅延量td1およびtd2を次式を用いて演算する。なお、td1はスタジオ151のOFDM変調器162の出力から送信所152−1の送信装置172−1の出力までの総遅延量である。一方、td2は同様にOFDM変調器162の出力から送信所152−2の送信装置172−2の出力までの総遅延量である。
td1=t1−t0
td2=t2−t0
上記第6の実施形態は、無線STLがIF伝送方式の場合を事例として示したが、OFDM変調器を送信所に設置し、STL回線でTS信号を伝送するTS伝送方式の場合には送信時刻測定装置163の代わりに同期装置101を用い、TS信号中のフレーム先頭フラグを検出しその時刻データを送信時刻t0として遅延時間測定装置164に供給することにより、IF伝送方式の場合と同様にSTL装置および回線を含む総遅延量を測定することができる。なお、上記フレーム先頭フラグを多重化装置が出力する場合には、直接そのタイミングをt0として使用することにより、上記同期装置101を省略することができる。
(第7の実施形態)
第7の実施形態は、例えば第6の実施形態において、STL回線(#1)とSTL回線(#2)の相対遅延時間差がシンボル間隔を超えるような場合は、前記第1の実施形態で示した時刻測定装置では測定するキャリアシンボルを特定できなくなるため、基準時刻に対する遅延時間測定の誤差を生じる。このような場合は、フレーム先頭のキャリアシンボルを識別して基準時刻に対する遅延時間を測定することにより、前記誤差を防止できる。
なお、ここでは第6の実施形態を例に取り説明したが、他の実施形態についても同様な効果を得ることが出来る。
図23は、この発明の第7の実施形態に係わる時刻測定装置を示すブロック図である。
図23において、到来したOFDM信号は、受信回路211により受信され、デジタル信号に変換された後、同期再生器212及びFFT処理器213にそれぞれ供給される。
同期再生器212は、RAMメモリまたはFIFOメモリを用いてデジタル信号を1シンボル遅延し、遅延前後の複素相関演算を行って、OFDMシンボルタイミングを検出し、この検出結果に基づいてFFT処理器213に対するFFT処理に必要なFFTウインドウ信号を生成して、このFFTウインドウ信号をFFT処理器213及び時間差測定器214に供給する。
FFT処理器213は、デジタル信号とFFTウインドウ信号とを入力し、FFTウインドウ信号に従ってデジタル信号に対しFFT処理を施すことにより、時間軸信号から周波数軸信号に変換し、周波数軸信号をTMCC抽出器215及びキャリアシンボル抽出手段を構成するSP抽出器216にそれぞれ出力する。
TMCC抽出器215は、FFT処理器213から出力される周波数軸信号から、予め周波数軸上に配置され、OFDMフレーム同期を特定するTMCC信号を抜き出すもので、このTMCC信号からOFDMフレーム同期信号を検出し、その検出結果は同期再生器212に供給される。
SP抽出器216は、FFT処理器213から出力される周波数軸信号から、予め周波数軸上に配置されている、SP信号を抜き出し、このSP信号を遅延プロファイル演算器217に出力する。
遅延プロファイル演算器217は、SP抽出器216により抽出されたSP信号から受信回路211の出力と同期再生器212の出力との時間差に対応する遅延プロファイルを求める。
時間差測定器214は、GPS受信機218により取得された基準時刻信号と同期再生器212の出力との時間差を測定し、この測定結果を遅延時間補正器219に出力する。
遅延時間補正器219は、上記遅延プロファイルに基づいて、時間差測定器214から出力される時間差情報を補正して、上記OFDM信号の到来時刻を求める。
このように上記第7の実施形態にあっても、上記第1の実施形態と同様な作用効果が得られる。
(その他の実施形態)
この発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。上記第1の実施形態では、予め測定された受信入力端からフーリエ変換器入力端までの遅延時間情報とOFDM信号の信号レベルとの対応関係を表すテーブルを用いてOFDM信号のシンボル送信時刻を求める例について説明した。しかしこれに限ることなく、例えばネットワークアナライザなどの汎用測定器で測定した情報を取得するようにしてもよい。
上記第2の実施形態では、OFDM変調装置の前段に遅延装置を設ける例について説明したが、これに限ることなくOFDM変調装置の後段に遅延装置を設けるようにしてもよい。
また、上記第3の実施形態では、アップコンバータの前段に遅延装置を設ける例について説明したが、これに限ることなくアップコンバータまたは送信装置の後段に遅延装置を設けるようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、GPS衛星からの信号を受信して基準時刻情報を生成する例について説明したが、これに限ることなく、GPS以外のシステムを利用してもよい。
また、上記第4及び第5の実施形態では、送信所の入力信号と出力信号とを用いて、伝送遅延時間を測定する例について説明したが、入力信号及び出力信号のいずれか一方について送信時刻が既知であれば、この既知の送信時刻と測定により得られる送信時刻との差を求めることにより、送信所内の系統障害発生時等の影響を受けることなく簡単に伝送遅延時間を測定できる。さらに、第6の実施形態においても、事前に遅延時間を測定しておき、この既知となる遅延時間と、実際に測定した送信所間の遅延時間との差を求めることで、差が許容範囲内に入っている場合にシステムが正常に動作していることを確認でき、これにより測定上の信頼性を高めることができる。
さらに、地上波デジタル放送に限らず、衛星から到来する放送波を使用したシステムにも実施できる。
その他、システム構成、スタジオ及び送信所の構成、中継局の構成、時刻測定装置の構成、送信時刻の測定方法及び伝送遅延時間の測定方法等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。

Claims (20)

  1. 互いに直交関係にある複数のサブキャリアそれぞれに既知の振幅・位相特性を有する基準キャリアシンボル信号が一定の周波数間隔及び一定のOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)シンボル間隔で繰り返し乗せられ、かつOFDM方式によりモード及びガードインターバル長が既知であるデジタル放送信号を受信し、この受信信号についての到来時刻を測定する時刻測定装置であって、
    前記受信信号を1シンボル分遅延して遅延前後の前記ガードインターバルの相関をとり、この相関結果に基づいて、OFDMシンボルタイミング信号を生成し、前記生成されたOFDMシンボルタイミング信号を基準として前記受信信号をFFT(Fast Fourier Transformation)処理するために必要なFFTウインドウ信号を生成するウインドウ生成手段(1117)と、
    前記FFTウインドウ信号に基づいて、前記受信信号をFFT処理するFFT手段(1118)と、
    前記FFTウインドウ信号生成時の基準時刻情報を取得する時刻情報取得手段(113)と、
    前記FFT手段の出力から前記基準キャリアシンボル信号を抽出するキャリアシンボル抽出手段(1122)と、
    このキャリアシンボル抽出手段で抽出された基準キャリアシンボル信号が属するOFDMシンボル信号と前記FFTウインドウ信号との時間差を測定する測定手段(112,113)と、
    前記時刻情報取得手段(113)で得られた基準時刻情報及び前記測定手段(112,113)により測定された時間差に基づいて、前記到来時刻を求める演算手段(114)とを具備したことを特徴とする時刻測定装置。
  2. 前記デジタル放送信号がフレーム構造をとり、当該デジタル放送信号にフレーム同期を特定するTMCC(Transmission Mode Configuration Control)信号が付加されているとき、
    前記FFT手段の出力から前記TMCC信号を抽出し、当該TMCC信号からフレーム同期信号を検出する検出手段(1120)をさらに備え、
    前記演算手段(114)は、前記基準時刻情報、前記時間差及び前記フレーム同期信号に基づいて前記到来時刻を求めることを特徴とする請求項1記載の時刻測定装置。
  3. 前記演算手段(114)は、
    前記受信信号を入力するための入力端子から前記FFT手段までの処理に要する信号処理遅延時間情報を格納する格納手段(1141)をさらに備え、
    前記到来時刻から前記信号処理遅延時間情報を差し引くことで、前記デジタル放送信号の送信時刻を求めることを特徴とする請求項1記載の時刻測定装置。
  4. 前記演算手段(114)は、
    入力端子から前記FFT手段(1118)までの信号処理遅延時間情報と入力信号レベルとの関係を表すテーブルを格納する格納手段(1181)と、
    別途提供される入力信号レベルに基づいて、該当する信号処理遅延時間情報を読み出し出力する出力手段(118)とを備えることを特徴とする請求項3記載の時刻測定装置。
  5. 前記キャリアシンボル抽出手段(1122)は、前記基準キャリアシンボル信号として分散パイロット信号を抽出し、
    前記測定手段(112,113)は、前記分散パイロット信号が含まれるサブキャリアの位相を測定し、前記サブキャリア位相の周波数軸方向の変化を微分演算することにより得られる前記サブキャリアが属するOFDMシンボルと前記FFTウインドウ信号との間の相対遅延時間情報を用いることを特徴とする請求項1記載の時刻測定装置。
  6. 前記測定手段(112,113)は、前記分散パイロット信号を標本点としてIFFT処理を行うことにより、前記FFTウインドウ信号に対する受信信号の相対遅延時間情報を求めることを特徴とする請求項5記載の時刻測定装置。
  7. 前記測定手段(112,113)は、前記複数のサブキャリアの相対遅延時間の平均値を求め、この平均値を前記受信信号全体の相対遅延時間情報とすることを特徴とする請求項5記載の時刻測定装置。
  8. 前記キャリアシンボル抽出手段(1122)は、前記基準キャリアシンボル信号として連続パイロット信号を抽出することを特徴とする請求項1記載の時刻測定装置。
  9. 前記キャリアシンボル抽出手段(1122)は、前記基準キャリアシンボル信号としてAC(Auxiliary Channel)信号の変調成分を除去した信号を抽出することを特徴とする請求項1記載の時刻測定装置。
  10. 送信側となる演奏所で伝送信号を伝送路へ送出し、受信側となる送信局で前記伝送路からの伝送信号を受信しOFDM変調装置(102)にて変調出力する伝送システムで送信局として用いられる送信装置であって、
    前記請求項1記載の時刻測定装置(111,112,113,114)と、
    前記OFDM変調装置(102)の前段に設けられ、前記OFDM変調装置(102)の入力信号を任意の遅延量で遅延する遅延装置(116)と、
    前記時刻測定装置(111,112,113,114)による測定結果に基づいて、前記遅延装置(116)の遅延量を制御する遅延制御手段(1161)とを具備したことを特徴とする送信装置。
  11. 送信側となる演奏所で伝送信号を伝送路へ送出し、受信側となる送信局で前記伝送路からの伝送信号を受信しOFDM変調装置(102)にて変調出力する伝送システムで送信局として用いられる送信装置であって、
    前記請求項1記載の時刻測定装置(111,112,113,114)と、
    前記OFDM変調装置(102)の後段に設けられ、前記OFDM変調装置(102)の出力信号を任意の遅延量で遅延する遅延装置(116)と、
    前記時刻測定装置(111,112,113,114)による測定結果に基づいて、前記遅延装置(116)の遅延量を制御する遅延制御手段(1161)とを具備したことを特徴とする送信装置。
  12. 送信側でOFDM変調装置にて伝送信号を変調して伝送路へ送出し、受信側となる中継局で前記伝送路からのOFDM変調信号を受信し再送信する伝送システムで中継局として用いられる中継装置であって、
    前記請求項1記載の時刻測定装置(111,112,113,114)と、
    前記OFDM変調信号を任意の遅延量で遅延する遅延装置(116)と、
    前記時刻測定装置(111,112,113,114)による測定結果に基づいて、前記遅延装置(116)の遅延量を制御する遅延制御手段(1161)とを具備したことを特徴とする中継装置。
  13. 送信側で伝送信号を伝送路へ送出し、受信側となる中継局で前記伝送路からの伝送信号を受信しOFDM変調装置(102)にて変調し再送信する伝送システムに用いられる中継装置であって、
    前記請求項1記載の時刻測定装置(111,112,113,114)と、
    前記OFDM変調装置(111,112,113,114)の後段に設けられ、前記OFDM変調装置(102)の出力信号を任意の遅延量で遅延する遅延装置(116)と、
    前記時刻測定装置による測定結果に基づいて、前記遅延装置(116)の遅延量を制御する遅延制御手段(1161)とを具備したことを特徴とする中継装置。
  14. 請求項1記載の時刻測定装置を用いて前記デジタル放送信号を処理する信号処理系統の遅延時間を測定する遅延時間測定装置であって、
    前記デジタル放送信号を直接時刻測定装置(141)に入力し、該入力信号の送信時刻を測定する第1の時刻測定手段と、
    前記デジタル放送信号を前記信号処理系統(103,104,105)を介して前記時刻測定装置(141)に入力し、該入力信号の送信時刻を測定する第2の時刻測定手段と、
    前記第1及び第2の測定手段による測定結果に基づいて遅延時間を求める演算手段(114)とを具備したことを特徴とする遅延時間測定装置。
  15. 前記第1の時刻測定手段は、所定の切替タイミングで前記信号処理系統の入力信号と出力信号とを選択的に導出する切替器(133)を用いて、前記デジタル放送信号を切替器(133)を介して前記時刻測定装置(111,112,113,114)に入力し、
    前記第2の時刻測定手段は、前記信号処理系統の出力信号を前記切替器(133)を介して前記時刻測定装置(111,112,113,114)に入力するようにしたことを特徴とする請求項14記載の遅延時間測定装置。
  16. 前記第1の時刻測定手段は、前記デジタル放送信号を前記時刻測定装置(141)の信号処理手段(113)に直接入力し、
    前記第2の時刻測定手段は、前記信号処理系統(102、103、104、105)の出力信号を前記時刻測定装置(141)の信号処理手段に直接入力するようにしたことを特徴とする請求項14記載の遅延時間測定装置。
  17. 前記演算手段は、前記第1及び第2の時刻測定手段のいずれか一方で得られる測定結果と、別途提供される測定結果とに基づいて遅延時間を求めることを特徴とする請求項14記載の遅延時間測定装置。
  18. 複数の地点から同一のデジタル放送信号を送信または中継再送する伝送システムの各送信局または中継局に設置される前記請求項1記載の時刻測定装置を用いて前記伝送システムの伝送遅延時間を測定する遅延時間測定装置であって、
    各送信局または中継局で測定された前記デジタル放送信号の送信時刻情報を収集する収集手段(174−1,174−2)と、
    この収集手段(174−1,174−2)による収集結果に基づいて伝送遅延時間を求める演算手段(164)とを具備したことを特徴とする遅延時間測定装置。
  19. 前記演算手段(164)で得られる伝送遅延時間と、別途提供される伝送遅延時間との差分を求める差分演算手段をさらに備えることを特徴とする請求項18記載の遅延時間測定装置。
  20. 互いに直交関係にある複数のサブキャリアそれぞれに既知の振幅・位相特性を有する基準キャリアシンボル信号が一定の周波数間隔及び一定のOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)シンボル間隔で繰り返し乗せられ、かつOFDM方式によりモード及びガードインターバル長が既知であり、しかもフレーム同期を特定するTMCC(Transmission Mode Configuration Control)信号が付加されたデジタル放送信号を受信し、この受信信号についての到来時刻を測定する時刻測定装置であって、
    前記受信信号を1シンボル分遅延して遅延前後の前記ガードインターバルの相関をとり、この相関結果に基づいて、OFDMシンボルタイミング信号を生成し、前記生成されたOFDMシンボルタイミング信号を基準として前記受信信号をFFT(Fast Fourier Transformation)処理するために必要なFFTウインドウ信号を生成するウインドウ生成手段(212)と、
    前記FFTウインドウ信号に基づいて、前記受信信号をFFT処理するFFT手段(213)と、
    前記FFTウインドウ信号生成時の基準時刻情報を取得する時刻情報取得手段(218)と、
    前記FFT手段(213)の出力から前記TMCC信号を抽出し、当該TMCC信号からフレーム同期信号を検出する検出手段(215)と、
    前記基準時刻情報と前記フレーム同期信号に同期した前記FFTウインドウ信号との時間差を測定する測定手段(214)と、
    前記FFT手段(213)の出力から前記基準キャリアシンボル信号を抽出するキャリアシンボル抽出手段(216)と、
    このキャリアシンボル抽出手段(216)により抽出された基準キャリアシンボル信号から遅延プロファイルを求める遅延プロイファイル演算手段(217)と、
    前記遅延プロファイルに基づいて、前記測定手段(214)により測定された時間差を補正することで前記到来時刻を求める補正手段(219)とを具備したことを特徴とする時刻測定装置。
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