JP2007227147A - 金属リチウム二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】負極にリチウムもしくはリチウム合金を利用しても、充放電サイクル特性が良く、ならびに充放電の繰り返しにより内部短絡が起きない電池を提供する。
【解決手段】酸化状態において下記化学式(I)で示されるオキソアンモニウムカチオン(ニトロキシルカチオン)部分構造をとり、還元状態において下記化学式(II)で示されニトロキシルラジカル部分構造をとるニトロキシル高分子を正極中に含有し、その2つの状態間で電子の授受を行う反応式(A)で示される反応を正極の電極反応として用いる二次電池において、正極を導電性物質とニトロキシル高分子からなる下層1-2と、導電性物質を含まないニトロキシル高分子を主成分とする上層1-1という構造とする。
Figure 2007227147

【選択図】なし

Description

本発明は、サイクル特性に優れたリチウムまたはリチウム合金を負極に用いる金属リチウム二次電池に関する。
リチウムは、最も電気化学ポテンシャルが低く、同時に極めて小さな電気化学当量(大きな質量当たりの容量)をもつ。そのため、金属リチウムを負極に用いたリチウム二次電池は大きなエネルギー密度を持つことが期待できる。金属リチウムを負極に用いたリチウムニ次電池(以下、金属リチウム二次電池という)の開発は1970年頃より行われているが、現在まで商品化されたものはない。一般的に市販されているリチウム二次電池は、リチウムイオン二次電池であり、負極に炭素、正極に遷移金属酸化物リチウム化合物を用いたものである。金属リチウムニ次電池の商品化が遅れている原因は、充放電を繰り返すと負極表面にデンドライト(金属リチウムの樹脂状析出物)が生成するという大きな問題に直面したからである。デンドライトは、充電時にリチウムイオンが還元されて生成する金属リチウムが負極表面に局所的に析出する現象である。成長が進むとデンドライトは負極から剥がれ、放電に寄与できない部分(デッドリチウム)が生じる。そのためサイクルを重ねると放電容量は急激に低下する。またデンドライトはセパレーターを突き破る場合があり、その結果、正負極の内部短絡(ショート)を起こし、電池動作しなくなる。さらに、正負極の内部短絡が原因となり、電池内の有機溶媒に着火して、発火事故が発生するなど安全性や信頼性に関わる重大な問題を引き起こす場合がある。
このような金属リチウム二次電池におけるデンドライトの問題を解決するため、従来、負極のリチウム電極の改質が提案されている。例えば、リチウム金属として、アモルファスリチウム或いはアモルファスリチウム合金からなる層を設けた負極を用いるもの(特許文献1)、さらには、エネルギー密度、起電力に優れ、サイクル寿命にも優れたリチウム電池を提供するため、負極のリチウム金属又はリチウム合金の表面に疎水性物質層を形成する方法(特許文献2)などが挙げられる。しかしながら、これらにおいても、サイクル寿命が市販化に十分とはいえず、さらなる改良が求められていた。
一方、本発明者らは、エネルギー密度が高く、高容量で安定性に優れた二次電池を提供するため、活物質に有機ラジカル化合物の酸化還元反応を用いる電池を提案している。たとえば、特許文献3には、ニトロキシドラジカル化合物、アリールオキシラジカル化合物および特定のアミノトリアジン構造を有する高分子化合物などのラジカル化合物を正極材料として用いる電池が開示されている。
又、特許文献4に記載されている有機ラジカル化合物の酸化還元反応を用いる電池では、ニトロキシル高分子と炭素(導電付与剤)を混合した正極が用いられている。
特開平7−296812号公報 特開2002−15728号公報 特開2002−151084号公報 特開2002−304996号公報
負極にリチウムもしくはリチウム合金を利用し、正極に有機ラジカルを用いた電池においても、充放電を繰り返すと、負極表面のデンドライトが成長し、セパレーターを突き破る場合がある。その結果、正負極の内部短絡(ショート)を起こす可能性がある。本発明では、負極にリチウムもしくはリチウム合金を利用しても、充放電サイクル特性が良く、ならびに充放電の繰り返しにより内部短絡が起きない電池を提供することを目的とする。
本発明者らが、鋭意検討した結果、酸化状態において下記化学式(I)で示されるオキソアンモニウムカチオン(ニトロキシルカチオン)部分構造をとり、還元状態において下記化学式(II)で示されニトロキシルラジカル部分構造をとるニトロキシル高分子を正極中に含有し、その2つの状態間で電子の授受を行う反応式(A)で示される反応を正極の電極反応として用いる金属リチウム二次電池において、正極を導電性物質とニトロキシル高分子からなる下層と、導電性物質を含まないニトロキシル高分子を主成分とする上層という構造とすることで、負極にリチウムもしくはリチウム合金を用いても、内部短絡が起きないことを見出した。
Figure 2007227147
これは、負極側にある正極表面が導電性物質を含まないニトロキシル高分子を主成分とする層のみからなり、この層が絶縁体であるために、デンドライトの形成により負極の金属リチウムがセパレーターを突き破ったとしても内部短絡が起きないからである。
本発明により、ニトロキシルラジカルを正極活物質に用いた二次電池において、負極に金属リチウムもしくは金属リチウム合金を用いた場合でも、デンドライトの形成による内部短絡の可能性がなくなる。その結果、安全な二次電池となる。
図1に本発明の正極の一実施形態の構成を示す。上層1-1は導電性物質を含まないニトロキシル高分子を主成分とする層、下層1-2は導電性物質とニトロキシル高分子からなる層からなり、これらがアルミ箔2上に形成されている。図2に本発明の二次電池の一実施形態の構成を示す。示された電池は、正極1と金属リチウム負極5とを電解質を含むセパレーター6を介して対向するように重ね合わせた構成を有している。ステンレス外装体(負極側)1とステンレス外装体(正極側)7との間には、両者の電気的接触を防ぐ目的で、プラスチック樹脂等の絶縁性材料からなる絶縁パッキン4が配置される。なお、固体電解質やゲル電解質を用いる場合は、セパレーターに代えてこれら電解質を電極間に介在させる形態にすることもできる。また正負極を直接接合させることもできる。
[1]正極活物質
本発明における電極の活物質とは、充電反応および放電反応等の電極反応に直接寄与する物質のことであり、電池システムの中心的役割を果たすものである。
本発明では、正極活物質として還元状態において式(I)で表されるニトロキシドラジカル、酸化状態において式(II)で表されるオキソアンモニウム(ニトロキシドカチオン)を部分構造として分子中に有する高分子化合物を用いることができる。
このようなニトロキシル高分子としては、前記特許文献3や特許文献4に開示されるニトロキシル高分子が使用できるが、平衡状態におけるスピン濃度(ESRスペクトル)が1020spin/g以上である状態が1秒以上継続されるものが好ましい。中でも、還元状態において下記一般式(1)もしくは(2)で示される環状ニトロキシル構造を含む高分子化合物であることが好ましい。
Figure 2007227147
(式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Yは−COO−又は−O−を表し、nは繰り返し単位数を示す。)
これら化合物の代表的な構造を下記に示す。
Figure 2007227147
本発明の高分子化合物は、分子量は500以上であることが好ましく、さらには5000以上であることがより好ましい。これは、分子量500以上であると電池用電解液に溶解しづらくなり、さらに分子量5000以上になるとほぼ不溶となるからである。重合体の形状としては鎖状、分岐状、網目状のいずれでもよい。また、架橋剤で架橋したような構造でもよい。
また、本発明の電池の一つの極において、正極活物質である還元状態において式(I)で表されるニトロキシドラジカル、酸化状態において式(II)で表されるオキソアンモニウム(ニトロキシドカチオン)を部分構造として分子中に有する高分子化合物は、単独で用いることができるが、二種類以上を組み合わせて用いても良い。また、他の活物質と組み合わせて用いても良い。
導電性物質を含まない正極上層の厚みは、あまりに薄すぎると負極で発生したデンドライトが正極下層と接触することを十分に防止できず、短絡を引き起こすことがあるため、好ましくは3μm以上、より好ましくは10μm以上とするのがよい。又、上限は特に規定されないが、あまり厚すぎても電池厚みが厚くなり、電池容量の低下を来す場合があるため、好ましくは200μm以下、より好ましくは100μm以下である。
[2]正極下層用導電性物質
正極の下層に用いる導電性化合物としては、銅、鉄、金、白金、ニッケルなどの金属酸化物粒子、炭素、および導電性高分子等を用いることができる。導電性高分子にはポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリアニリン、ポリピロール等が挙げられる。本発明ではこれらの導電性物質を単独、もしくは組み合わせて使用することもできる。これら導電性物質の含有率は、好ましくは5質量%以上、80質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以上、60質量%以下である。
正極下層の厚みは、特に制限されず、必要な電池容量が確保できる厚みとすればよい。通常、30μm以上、200μm以下、好ましくは50μm以上、150μm以下とすればよい。
[3]負極
また、負極としてはリチウム金属やリチウム合金を用いることができる。リチウム合金としては、リチウム金属に、Al,Pb,Sn,In,Bi,Ag,Ba,Ca,Hg,Pd,Pt,Sr,Te等を混合して2元又は3元以上に合金化したもの、或いはこれらにSi,Cd,Zn,La等を添加したものなどが挙げられる。リチウム合金中のリチウム含有量としては30質量%以上であることが好ましい。動作電圧やエネルギー密度の観点からは、リチウム金属を用いることが好ましい。これらの形状としては特に限定されず、例えばリチウム金属では薄膜状のものに限らず、バルク状のもの、粉末を固めたもの、繊維状のもの、フレーク状のもの等であっても良い。また、これらのリチウム金属及びリチウム合金はそれぞれ単独の形状、もしくは複数の形状を組み合わせて使用できる。
[4]結着剤
電極の各構成材料間の結びつきを強めるために、結着剤を用いることもできる。このような結着剤としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフロライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフロライド−テトラフルオロエチレン共重合体、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、部分カルボキシ化セルロース、各種ポリウレタン等が挙げられる。
[5]集電体およびセパレーター
負極集電体、正極集電体として、ニッケルやアルミニウム、銅、金、銀、アルミニウム合金、ステンレス、炭素等からなる箔、金属平板、メッシュ状などの形状のものを用いることができる。また、集電体に触媒効果を持たせたり、活物質と集電体とを化学結合させたりしてもよい。これら集電体は、電池外装体を兼ねる場合もある。一方、上記の正極、および負極が接触しないようにポリエチレン、ポリプロピレン等からなる多孔質フィルム、セルロース膜、不織布などのセパレーターを用いることもできる。
[6]電解質
本発明において、電解質は、負極と正極の両極間の荷電担体輸送を行うものであり、一般には20℃で10-5〜10-1S/cmのイオン伝導性を有していることが好ましい。電解質としては、例えば電解質塩を溶剤に溶解した電解液を利用することができる。電解質塩として、例えばLiPF6、LiClO4、LiBF4、LiCF3SO3、Li(CF3SO22N、Li(C25SO22N、Li(CF3SO23C、Li(C25SO23C等の従来公知の材料を用いることができる。
また、電解液に溶剤を用いる場合、溶剤としては例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶媒を用いることができる。これらの溶剤を単独もしくは2種類以上混合して用いることもできる。
さらに、本発明では電解質として固体電解質を用いることもできる。これら固体電解質に用いられる高分子化合物としては、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−モノフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン三元共重合体等のフッ化ビニリデン系重合体や、アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体、アクリロニトリル−メチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル−エチルメタクリレート共重合体、アクリロニトリル−エチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体、アクリロニトリル−アクリル酸共重合体、アクリロニトリル−ビニルアセテート共重合体等のアクリルニトリル系重合体、さらにポリエチレンオキサイド、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体、これらのアクリレート体やメタクリレート体の重合体などが挙げられる。これらの高分子化合物に電解液を含ませてゲル状にしたものを用いても、高分子化合物のみをそのまま用いても良い。
[7]電池形状
本発明において、電池の形状は特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。電池形状としては、電極積層体、あるいは巻回体を金属ケース、樹脂ケース、あるいはアルミニウム箔などの金属箔と合成樹脂フィルムからなるラミネートフィルム等によって封止したもの等が挙げられ、円筒型、角型、コイン型、およびシート型等で作製されるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[8]電池の製造方法
電池の製造方法としては特に限定されず、材料に応じて様々な方法を用いることができる。例えば、正極活物質となるニトロキシル高分子及び導電性物質に溶剤を加えスラリー状にして電極集電体に塗布し、加熱もしくは常温で溶剤を揮発させて正極下層を形成し、続いて、導電性物質を含まないニトロキシル高分子に同様に溶剤を加えてスラリー状にして正極下層上に塗布し、加熱もしくは常温で溶剤を揮発させて正極上層を形成したのちに、対極である金属リチウム又はリチウム合金からなる負極を、必要によりセパレーターを挟んで積層または巻回して外装体で包み、電解液を注入して封止するといった方法である。スラリー化のための溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒、N−メチルピロリドン等のアミン系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系炭化水素等が挙げられる。
電池を製造する際には、活物質として前記式(1)、または式(2)で表される構造を分子中に有する重合体そのものを用いて電池を製造する場合と、電極反応によって前記化合物に変化する化合物を用いて電池を製造する場合とがある。このような電極反応によって前記化合物に変化する化合物の例としては、前記ニトロキシルラジカル化合物を還元したアニオン体とリチウムイオンやナトリウムイオンといった電解質カチオンとからなるリチウム塩やナトリウム塩、あるいは、前記ニトロキシルラジカル化合物を酸化したカチオン体とPF6 -やBF4 -といった電解質アニオンとからなる塩などが挙げられる。
本発明において、電極からのリードの取り出し、外装等のその他の製造条件は電池の製造方法として従来公知の方法を用いることができる。
以下、本発明の詳細について実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
微粉化した下記式(a)で表されるポリラジカル化合物(可溶部分子量:1000)1.2g、導電性物質として炭素粉末1.2g、カルボキシメチルセルロース(CMC)100mg、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)25mgと水8mlをホモジナイザーにて攪拌し、均一なペーストを調製した。このスラリーを電極作製用コーターにてアルミ箔(厚さ20μm)上に塗布し、さらに80℃で3分間乾燥し、厚さ100μmの下層を形成した。
微粉化した下記式(a)で表されるポリラジカル化合物2.4g、カルボキシメチルセルロース(CMC)100mg、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)25mgと水8mlをホモジナイザーにて攪拌し、均一なペーストを調製した。このスラリーを電極作製用コーターにて下層(100μm)を形成済みのアルミ箔上に塗布し、さらに80℃で3分間乾燥し、下層100μm、上層20μmの厚さを持つ正極を形成した。
Figure 2007227147
次に、得られた正極を直径12mmの円状に打ち抜き、これに電解液に浸して、電極中の空隙に電解液を染み込ませた。電解液としては、1.0mol/LのLiPF6電解質塩を含むエチレンカーボネート/ジエチルカーボネート混合溶液(混合比3:7)を用いた。電解液を含浸させた電極に、電解液を含浸させたポリプロピレン多孔質フィルムセパレーターを積層した。さらに負極となるリチウム張り合わせ銅箔(リチウム厚30μm)を積層し、これをステンレス製コイン型電池外装体に入れ、かしめ機によって圧力を加え、密閉型のコイン型電池とした。
以上のように作製したコイン型電池に対して、0.113mA(正極面積あたり0.1mA/cm2)の定電流で電圧が4.2Vになるまで充電し、その後、0.113mAの定電流で2.5Vまで放電を行った。その結果、放電時において3.55V付近に電圧平坦部が見られた。活物質あたりの放電容量密度は118mAh/gであった。同様に、4.2〜2.5Vの範囲で充放電を100回繰り返した。その結果、100回の充放電すべてにおいて、放電時に3.5V付近で電圧が一定になり、(300回目の放電容量)/(1回目の放電容量)は91.5%であった。
(実施例2〜4)
実施例1で作製したコイン型電池を、電流量を0.565mA、1.13mA、3.39mAと変え充放電試験を行った。
結果を下記の表にまとめた。
Figure 2007227147
(実施例5)
実施例1と同様に、ただし正負極間にセパレーターを積層しないで、コイン型電池を作製した。このコイン型電池を、0.113mA(正極面積あたり0.1mA/cm2)の定電流で電圧が4.2Vになるまで充電し、その後、0.113mAの定電流で2.2Vまで放電を行った。その結果、放電時において3.5V付近に電圧平坦部が見られた。活物質あたりの放電容量密度は106mAh/gであった。同様に、4.2〜2.2Vの範囲で充放電を50回繰り返した。その結果、50回の充放電すべてにおいて、放電時に3.5V付近で電圧が一定になり、(100回目の放電容量)/(1回目の放電容量)は90.6%であった。
(比較例1)
実施例1と同様にして、但し、正極上層を形成せずに密閉型のコイン型電池を作製した。このコイン型電池を、0.113mA(正極面積あたり0.1mA/cm2)の定電流で電圧が4.2Vになるまで充電し、その後、0.113mAの定電流で2.5Vまで放電を行った。その結果、放電時において3.55V付近に電圧平坦部が見られた。活物質あたりの放電容量密度は112mAh/gだった。同様に、4.2〜2.5Vの範囲で充放電を300回繰り返した。その結果、300回の充放電を繰り返すにつれ動作電圧は低下し、300回目で3.35Vとなった。また、放電容量も低下していき、(300回目の放電容量)/(1回目の放電容量)は33.8%だった。
本発明の正極の一実施形態の構成を示す概略断面図である。 本発明の電池の構成の一例を示す概念図である。
符号の説明
1-1 上層(ニトロキシル高分子)
1-2 下層(ニトロキシル高分子/導電性物質混合層)
1 正極
2 アルミ箔
3 ステンレス外装体(負極側)
4 絶縁パッキン
5 金属リチウム負極(ディスク状)
6 セパレーターアルミ箔
7 ステンレス外装体(正極側)

Claims (4)

  1. 還元状態において化学式(I)で表されるニトロキシルラジカル部分構造をとり、酸化状態において化学式(II)で表されるオキソアンモニウムカチオン(ニトロキシルカチオン)部分構造をとるニトロキシル高分子を正極中に含有し、その2つの状態間で電子の授受を行う下記反応式(A)で示される反応を正極の電極反応として用いる二次電池において、正極が導電性物質とニトロキシル高分子からなる下層と、導電性物質を含まないニトロキシル高分子を主成分とする上層からなり、負極がリチウムもしくはリチウム合金からなることを特徴とする金属リチウム二次電池。
    Figure 2007227147
  2. 前記ニトロキシル高分子が、還元状態において下記一般式(1)もしくは(2)で示される環状ニトロキシル構造を含む高分子化合物であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
    Figure 2007227147

    (式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Yは−COO−又は−O−を表し、nは繰り返し単位数を示す。)
  3. 正極における下層の導電性物質の含有率が80質量%以下5質量%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の二次電池。
  4. 正極と負極が直接接していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の二次電池。
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