JP2007226664A - 半導体集積回路の論理合成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電源電圧制御を行う半導体集積回路の論理合成において、電源電圧の異なる動作モードの全てに応じた最適化を行う。
【解決手段】遅延時間比算出部310に遅延ライブラリ311を入力し電源電圧1に対する電源電圧2の遅延時間比を算出し、制約比算出部320に最適化制約321を入力し電源電圧1に対する電源電圧2の信号伝播遅延時間の上限の比である制約比を算出し、比較部330で遅延時間比と制約比を比較し、遅延時間比が大きい場合は電源電圧1における遅延ライブラリの遅延時間と最適化制約の信号伝播遅延時間の上限を用い、遅延時間比が小さい場合は電源電圧2における遅延ライブラリの遅延時間と最適化制約の信号伝播遅延時間の上限を用いることを決定し、決定された遅延時間と信号伝播遅延時間の上限を用いてネットリスト生成を行う。
【選択図】図2
【解決手段】遅延時間比算出部310に遅延ライブラリ311を入力し電源電圧1に対する電源電圧2の遅延時間比を算出し、制約比算出部320に最適化制約321を入力し電源電圧1に対する電源電圧2の信号伝播遅延時間の上限の比である制約比を算出し、比較部330で遅延時間比と制約比を比較し、遅延時間比が大きい場合は電源電圧1における遅延ライブラリの遅延時間と最適化制約の信号伝播遅延時間の上限を用い、遅延時間比が小さい場合は電源電圧2における遅延ライブラリの遅延時間と最適化制約の信号伝播遅延時間の上限を用いることを決定し、決定された遅延時間と信号伝播遅延時間の上限を用いてネットリスト生成を行う。
【選択図】図2
Description
本発明はレジスタトランスファーレベルまたはゲートレベルの機能記述から半導体集積回路を生成する論理合成方法に関し、特に消費電力を低減する電源電圧制御を行う半導体集積回路を生成する論理合成方法に関する。
半導体集積回路の消費電力を削減する方法として、低い周波数で動作するときは電源電圧を低くするように制御することで動作時の電源電流を削減する方法が採用されている。動作モードに応じて電源電圧レベルの制御を行うことで、モードごとに動作時の電源電流を削減する技術も開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−363374号公報
しかしながら、論理合成により電源電圧制御を行う半導体集積回路を生成する場合に、従来の論理合成では電源電圧の異なる動作モードの全てに応じた最適化を行うことができないため、通常モードで論理合成を行い、周波数を下げたモードでは信号伝播遅延時間の上限値を超えない範囲で電源電圧を下げることしかできなかった。あるいは、電源電圧をある値まで下げたときには十分に低い周波数で動作させることしかできなかった。
また、低電圧になるときのセルの遅延値の変動分を考慮し、信号伝播経路ごとに信号伝播遅延時間の上限値が最も小さくなるモードの最適化制約を選択して論理合成を行えば、電源電圧制御を行う半導体集積回路の最適化された論理合成は可能ではあるが、最適化制約の作成に多くの工数がかかる上に、その確認が困難であるという問題があった。また、Vtの異なるセルを混在して使用する場合は、Vtが異なるセルの遅延値の変動分は大きく異なるため、最適化制約の作成がさらに困難になる。
本発明は、電源電圧制御を行う半導体集積回路の論理合成において、複数の電源電圧条件に対応した最適化制約の作成とその確認を容易にすることを目的とする。
本発明の論理合成方法は、ハードウェア記述情報と、論理素子の複数の電源電圧条件に対応した遅延データを付与する遅延ライブラリと、複数の電源電圧条件に対応して信号伝播時遅延間の上限を規定した最適化制約とを入力し、複数の動作条件に応じて異なる電源電圧条件で動作するネットリストを生成するものである。上記構成によれば、最適化制約を電源電圧条件ごとに作成できるため、複数の電源電圧条件ごとに動作条件を設定することができ、最適化制約の作成や確認が困難になることはない。
さらに本発明は、上記論理合成方法において、前記遅延ライブラリの第1の電源電圧における遅延時間に対する第2の電源電圧における遅延時間の比である遅延時間比を算出する第1の処理と、前記最適化制約の第1の電源電圧における信号伝播遅延時間の上限に対する第2の電源電圧における信号伝播遅延時間の上限の比である制約比を算出する第2の処理と、前記遅延時間比が前記制約比より大きい場合は前記遅延ライブラリの第1の電源電圧における遅延時間と前記最適化制約の第1の電源電圧における信号伝播遅延時間の上限を用いることを決定し、前記遅延時間比が前記制約比より小さい場合は前記遅延ライブラリの第2の電源電圧における遅延時間と前記最適化制約の第2の電源電圧における信号伝播遅延時間の上限を用いることを決定する第3の処理と、前記第3の処理で決定された前記遅延ライブラリの遅延時間と前記最適化制約の信号伝播遅延時間の上限を用いてネットリスト生成を行う第4の処理とを備えたものである。上記構成によれば、一方の電源電圧におけるライブラリの遅延時間と最適化制約の信号伝播遅延時間の上限値を用いて論理合成したものは、もう一方の電源電圧における信号伝播時間が信号伝播遅延時間の上限値に収まるため、複数の電源電圧条件に対応した最適化制約を満たすネットリストを作成することが可能になる。
さらに本発明は、上記論理合成方法において、前記ハードウェア記述情報の信号伝播経路ごとに信号伝播遅延時間の上限が設定される場合に、前記第2の処理は前記信号伝播経路ごとに前記制約比を算出し、前記伝播経路ごとに前記第3の処理を行うものである。上記構成によれば、複数のクロックが入力されるような機能記述情報において、動作モードごとの周波数の変動割合が一定でない場合でも、信号伝播経路ごとに遅延ライブラリの遅延時間と最適化制約の信号伝播遅延時間の上限値を設定できるため、電源電圧条件に対応した全ての最適化制約を満たすネットリストを作成することが可能になる。
さらに本発明は、上記論理合成方法において、前記遅延時間比が論理素子の種類ごとに複数の値を持ち、前記制約比と前記遅延時間比の大小関係が不定となる場合に、前記制約比が全ての遅延時間比に対して大きくなるように前記第1の電源電圧における信号伝播時間の上限を低く再設定して第3の処理を行うものである。上記構成によれば、第1の電源電圧におけるライブラリの遅延時間と最適化制約の信号伝播遅延時間の上限値を用いて論理合成したものは、第2の電源電圧における信号伝播時間が信号伝播遅延時間の上限値に収まるため、複数の電源電圧条件に対応した最適化制約を満たすネットリストを作成することが可能になる。
さらに本発明は、上記論理合成方法において、前記遅延時間比が論理素子の種類ごとに複数の値を持ち、前記制約比と前記遅延時間比の大小関係が不定となる場合に、前記制約比が全ての遅延時間比に対して大きくなるように前記第2の電源電圧における信号伝播時間の上限を高く再設定して第3の処理を行うものである。上記構成によれば、第2の電源電圧におけるライブラリの遅延時間と最適化制約の信号伝播遅延時間の上限値を用いて論理合成したものは、第1の電源電圧における信号伝播時間は信号伝播遅延時間の上限値に収まるため、電源電圧条件に対応した最適化制約を満たすネットリストを作成することが可能になる。
さらに本発明は、上記論理合成方法において、前記第1の電源電圧における信号伝播時間の上限を低く再設定して生成するネットリストと、前記第2の電源電圧における信号伝播時間の上限を高く再設定して生成するネットリストに対して、信号伝播時遅延間の上限を超えないもの、あるいは両方超える場合は超える値の小さいもの、あるいは両方超えない場合は面積の小さいものを選択するものである。上記構成によれば、第1、第2それぞれの電源電圧における信号伝播時間を信号伝播遅延時間の上限値に収めることができ、かつ過剰にならない最適化制約を求めることができる。
さらに本発明は、任意の複数通りの電源電圧における遅延時間を持つ遅延ライブラリと前記複数通りの電源電圧における信号伝播時間の上限を持つ最適化制約に対して、最初の2つの電源電圧の選択に続き順次1つの電源電圧を選択することにより、上記論理合成方法のいずれかの前記第1から第3の処理を行う手順を繰り返し適用し、前記複数通りの電源電圧における前記第4の処理に用いる遅延ライブラリの遅延時間と前記最適化制約の信号伝播遅延時間の上限を決定するものである。上記構成によれば、複数の電源電圧条件に対応した全ての最適化制約を満たす遅延ライブラリの遅延時間と最適化制約の信号伝播時間の上限値を決定することができるため、複数の電源電圧条件に対応した全ての最適化制約を満たすネットリストを作成することが可能になる。
本発明によれば、複数の電源電圧条件に対応した全ての最適化制約を満たす遅延ライブラリの遅延時間と最適化制約の信号伝播時間の上限値を信号伝播経路ごとに決定することができるため、複数の電源電圧条件に対応した全ての最適化制約を満たすネットリストを作成することが可能になる。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1にかかる論理合成方法を示すブロック図である。図1において、論理合成部110は遅延ライブラリ111、最適化制約112、RTL113を入力として論理合成を行い、ネットリスト114を出力する。
図1は本発明の実施の形態1にかかる論理合成方法を示すブロック図である。図1において、論理合成部110は遅延ライブラリ111、最適化制約112、RTL113を入力として論理合成を行い、ネットリスト114を出力する。
最適化制約112は電源電圧条件ごとに信号伝播経路の伝播遅延時間の上限値などを記述する。図2は最適化制約の実施例を示す表である。表の2段目は通常の電源電圧3.0Vでは100MHzで動作させる必要があることを示し、表の3段目は電源電圧2.5Vでは50MHzで動作させる必要があることを示し、表の4段目は電源電圧2.0Vでは1MHzで動作させる必要があることを示している。
本実施形態によれば、最適化制約を電源電圧条件ごとに作成できるため、電源電圧条件ごとに動作条件を設定することができ、最適化制約の作成や最適化制約の確認を容易に行うことができる。
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2にかかる論理合成方法を示すブロック図である。本実施形態は論理合成を行うために用いる最適化制約とセル遅延値の決定方法を示すものであり、遅延時間比算出部310、制約比算出部320、比較部330から構成される。
図3は本発明の実施の形態2にかかる論理合成方法を示すブロック図である。本実施形態は論理合成を行うために用いる最適化制約とセル遅延値の決定方法を示すものであり、遅延時間比算出部310、制約比算出部320、比較部330から構成される。
遅延時間比算出部310は遅延ライブラリ311を読み込み、第1の電源電圧におけるセルの遅延時間に対する第2の電源電圧におけるセルの遅延時間の比である遅延時間比312を算出する。制約比算出部320は最適化制約321を読み込み、第1の電源電圧における伝播遅延時間の上限値に対する第2の電源電圧における伝播遅延時間の上限値の比である制約比322を算出する。比較部は遅延時間比312と制約比322を比較し、遅延時間比312の方が大きい場合は第1の電源電圧における遅延ライブラリの遅延時間と最適化制約の伝播遅延時間の上限値を用い、遅延時間比312の方が小さい場合は第2の電源電圧における遅延ライブラリの遅延時間と最適化制約の伝播遅延時間の上限値を用いることを決定し、選択後最適化制約331として出力する。
図4は論理セルの遅延時間の電源電圧依存性を示すグラフである。これを用いて本実施形態について具体的に説明する。第1の電源電圧を3.0V、第2の電源電圧を2.5Vとしたとき、論理セルの遅延時間比はグラフより1.5であることが分かる。制約比が1.5以上の場合、例えば電源電圧3.0Vのときは100MHzで動作させ、電源電圧2.5Vのときは50MHzで動作させるネットリストを作成するには、電源電圧3.0Vにおける遅延ライブラリの遅延値と最適化制約を使用すればよい。電源電圧3.0Vのとき100MHzで動作するように合成されたネットリストは、電源電圧2.5Vのとき伝播遅延時間が1.5倍になるが、その上限値が2倍であるので電源電圧2.5Vのとき50MHzで動作することがわかる。
本実施形態によれば、一方の電源電圧におけるライブラリの遅延時間と最適化制約の信号伝播遅延時間の上限値を用いて論理合成したものでは、もう一方の電源電圧における信号伝播時間が信号伝播遅延時間の上限値に収まるため、複数の電源電圧条件に対応した最適化制約を満たすネットリストを作成することが可能になる。
(実施の形態3)
図5は本発明の実施の形態2にかかる論理合成方法を示すブロック図である。本実施形態は複数の最適化制約が与えられた場合に、論理合成を行うために用いる最適化制約とセル遅延値の決定方法を示すものであり、実施の形態2と同様に、遅延時間比算出部310、制約比算出部320、比較部330から構成される。
図5は本発明の実施の形態2にかかる論理合成方法を示すブロック図である。本実施形態は複数の最適化制約が与えられた場合に、論理合成を行うために用いる最適化制約とセル遅延値の決定方法を示すものであり、実施の形態2と同様に、遅延時間比算出部310、制約比算出部320、比較部330から構成される。
本実施形態では複数の最適化制約521が制約比算出部320に入力され、最適化制約ごとに制約比322を出力し、比較部330により最適化制約ごとに第1、第2のいずれの電源電圧のものを用いるかを決定し、選択後最適化制約331として出力する。本実施形態によれば、複数のクロックが入力されるような機能記述において、動作モードごとの周波数の変動の割合が一定でない場合でも、信号伝播経路ごとに遅延ライブラリの遅延時間と最適化制約の信号伝播遅延時間の上限値を設定できるため、電源電圧条件に対応した全ての最適化制約を満たすネットリストを作成することが可能になる。
(実施の形態4)
図6は本発明の実施の形態4にかかる論理合成方法を示すブロック図である。本実施形態は論理素子の種類ごとに遅延特性が異なる場合に、論理合成を行うために用いる最適化制約とセル遅延値を決定する第1の方法を示すものであり、遅延時間比算出部310、制約比算出部320、比較部330、第1制約変更部640から構成される。
図6は本発明の実施の形態4にかかる論理合成方法を示すブロック図である。本実施形態は論理素子の種類ごとに遅延特性が異なる場合に、論理合成を行うために用いる最適化制約とセル遅延値を決定する第1の方法を示すものであり、遅延時間比算出部310、制約比算出部320、比較部330、第1制約変更部640から構成される。
遅延時間比算出部310で算出される遅延時間比312が論理素子の種類ごとに複数の値を持つため、比較部で遅延時間比312の値と制約比322の値を比較したときに、どちらの電源電圧を用いるかを決定することができない場合が生じる。そこで、第1制約変更部640は遅延時間比312と最適化制約321を入力として、第2の電源電圧における最適化制約の伝播遅延時間の上限値と、遅延時間比312の最大値の逆数との積を、第1の電源電圧における変更後最適化制約641として算出する。
図7は論理セルの遅延時間の電源電圧依存性を示すグラフである。これを用いて本実施形態について具体的に説明する。第1の電源電圧を3.0V、第2の電源電圧を2.5Vとしたとき、各論理セルA、Bの遅延時間比はグラフからそれぞれ1.5、2.5であることが分かる。電源電圧が3.0Vのときは100MHzで動作させ、電源電圧が2.5Vのときは50MHzで動作させ、制約比が2.0となるときのネットリストを作成する場合に、電源電圧3.0Vの遅延ライブラリの遅延値と最適化制約を用いた場合も、電源電圧2.5Vの遅延ライブラリの遅延値と最適化制約を用いた場合も、他方の電源電圧で動作するネットリストができあがるとは限らない。
そこで、電源電圧が3.0Vのときの周波数を50MHz×2.5=125MHzとタイミング制約を変更する。電源電圧3.0Vのとき125MHzで動作するように合成されたネットリストは、電源電圧2.5Vのとき伝播遅延時間が1.5、2.5倍になるが、その上限値が2.5倍であるので電源電圧2.5Vのときに50MHzで動作することができる。
本実施形態によれば、遅延時間比が論理素子の種類ごとに異なる値となる場合でも、ある電源電圧条件に対応した最適化制約を満たすように論理合成を行うことで、他の電源電圧条件に対応した最適化制約も満たすネットリストを生成することが可能になる。
(実施の形態5)
図8は本発明の実施の形態5にかかる論理合成方法を示すブロック図である。本実施形態は論理素子の種類ごとに遅延特性が異なる場合に、論理合成を行うために用いる最適化制約とセル遅延値を決定する第2の方法を示すものであり、遅延時間比算出部310、制約比算出部320、比較部330、第2制約変更部850から構成される。
図8は本発明の実施の形態5にかかる論理合成方法を示すブロック図である。本実施形態は論理素子の種類ごとに遅延特性が異なる場合に、論理合成を行うために用いる最適化制約とセル遅延値を決定する第2の方法を示すものであり、遅延時間比算出部310、制約比算出部320、比較部330、第2制約変更部850から構成される。
遅延時間比算出部310で算出される遅延時間比312が論理素子の種類ごとに複数の値を持つため、比較部で遅延時間比312の値と制約比322の値を比較したときに、どちらの電源電圧を用いるかを決定することができない場合が生じる。そこで、第2制約変更部850は遅延時間比312と最適化制約321を入力として、第1の電源電圧における最適化制約の伝播遅延時間の上限値と、遅延時間比312の最小値との積を、第2の電源電圧における変更後最適化制約851として算出する。
ここで、図7に示した論理セルの遅延時間の電源電圧依存性を示すグラフを再び用いて、本実施形態について具体的に説明する。第1の電源電圧を3.0V、第2の電源電圧を2.5Vとしたとき、各論理セルA、Bの遅延時間比はグラフからそれぞれ1.5、2.5であることが分かる。電源電圧が3.0Vのときは100MHzで動作させ、電源電圧が2.5Vのときは50MHzで動作させ、制約比が2.0となるときのネットリストを作成する場合に、電源電圧3.0Vの遅延ライブラリの遅延値と最適化制約を用いた場合も、電源電圧2.5Vの遅延ライブラリの遅延値と最適化制約を用いた場合も、他方の電源電圧で動作するネットリストができあがるとは限らない。
そこで、電源電圧2.5Vのときの周波数を100MHz÷1.5=67MHzとタイミング制約を変更する。電源電圧2.5Vのとき67MHzで動作するように合成されたネットリストは、電源電圧3.0Vのとき伝播遅延時間の上限が1/1.5になるが、伝播遅延時間が1/1.5、1/2.5であるので電源電圧3.0Vのときに100MHzで動作することができる。
本実施形態によれば、遅延時間比が論理素子の種類ごとに異なる値となる場合でも、ある電源電圧条件に対応した最適化制約を満たすように論理合成を行うことで、他の電源電圧条件に対応した最適化制約も満たすネットリストを生成することが可能になる。
(実施の形態6)
図9は本発明の実施の形態6にかかる論理合成方法を示すブロック図である。本実施形態は論理素子の種類ごとに遅延特性が異なる場合に、論理合成を行うために用いる最適化制約とセル遅延値を決定する方法として実施の形態4と実施の形態5を併せたものであり、遅延時間比算出部310、実施の形態4と同じ第1制約変更部640、実施の形態5と同じ第2制約変更部850、仮合成部960、合成結果比較部970から構成される。
図9は本発明の実施の形態6にかかる論理合成方法を示すブロック図である。本実施形態は論理素子の種類ごとに遅延特性が異なる場合に、論理合成を行うために用いる最適化制約とセル遅延値を決定する方法として実施の形態4と実施の形態5を併せたものであり、遅延時間比算出部310、実施の形態4と同じ第1制約変更部640、実施の形態5と同じ第2制約変更部850、仮合成部960、合成結果比較部970から構成される。
遅延時間比算出部310で算出される遅延時間比312が論理素子の種類ごとに複数の値を持ち、比較部での遅延時間比312の値と制約比322の値の比較において、どちらの電源電圧を用いるかを決定することができない場合に、第1制約変更部640は第1の電源電圧における変更後第1最適化制約641を算出し、第2制約変更部850は第2の電源電圧における変更後第2最適化制約851を算出する。
仮合成部960は、第1の電源電圧における変更後第1最適化制約641と第2の電源電圧における変更後第2最適化制約851をそれぞれ用いて論理合成を行い、変更後第1最適化制約を満たすネットリスト961と、変更後第2最適化制約を満たすネットリスト962を生成する。
合成結果比較部970は、変更後第1最適化制約を満たすネットリスト961と、変更後第2最適化制約を満たすネットリスト962に対して、それぞれの最適化制約の信号伝播時遅延間の上限を超えないもの、あるいは両方超える場合は超える値の小さいもの、あるいは両方超えない場合は面積の小さいものを選択し、そのネットリストを生成した最適化制約を、最適化に用いる変更後最適化制約971として出力する。
本実施形態によれば、遅延時間比が論理素子の種類ごとに複数の値を持つ場合でも、ある電源電圧条件に対応した最適化制約を満たすように論理合成を行うことで、他の電源電圧条件に対応した最適化制約も満たすネットリストを生成することが可能になる。また実施の形態4または実施の形態5に比べて同等または緩い最適化制約を用いることができる。
(実施の形態7)
図10は本発明の実施の形態7にかかる論理合成方法を示すブロック図である。図10において、最適化制約決定部120は遅延ライブラリ111、最適化制約112を入力として最適化制約の選択、変更を行い、出力最適化制約121を出力する。
図10は本発明の実施の形態7にかかる論理合成方法を示すブロック図である。図10において、最適化制約決定部120は遅延ライブラリ111、最適化制約112を入力として最適化制約の選択、変更を行い、出力最適化制約121を出力する。
最適化制約決定部120は遅延ライブラリ111と最適化制約112を読み込み、第1の電源電圧におけるセルの遅延時間、第2の電源電圧におけるセルの遅延時間、第1の電源電圧における伝播遅延時間の上限値、第2の電源電圧における伝播遅延時間の上限値について実施の形態2から実施の形態6までのいずれかの処理を行う。次に、出力された最適化制約を用いて、第3の電源電圧におけるセルの遅延時間、第3の電源電圧における伝播遅延時間の上限値について実施の形態2から実施の形態6までのいずれかの処理を行う。これを第Nの電源電圧におけるセルの遅延時間、第Nの電源電圧における伝播遅延時間の上限値まで繰り返すことで出力最適化制約121を出力する。
本実施形態によれば、任意の複数通りの電源電圧における遅延時間を持つ遅延ライブラリと、同数の電源電圧における信号伝播時間の上限を持つ最適化制約に対しても、複数の電源電圧条件に対応した全ての最適化制約も満たすネットリストを生成することが可能になる。
本発明の論理合成方法は、消費電力を低減するための電源電圧制御を行う半導体集積回路を生成する論理合成方法として有用である。
110 論理合成部
111、311 遅延ライブラリ
112、321、521 最適化制約
113 RTL
114 ネットリスト
120 最適化制約決定部
121 出力最適化制約
310 遅延時間比算出部
312 遅延時間比
320 制約比算出部
322 制約比
330 比較部
331 選択後最適化制約
640 第1制約変更部
641 変更後第1最適化制約
850 第2制約変更部
851 変更後第2最適化制約
960 仮合成部
961 変更後第1最適化制約を満たすネットリスト
962 変更後第2最適化制約を見たすネットリスト
970 合成結果比較部
971 最適化に用いる変更後最適化制約
111、311 遅延ライブラリ
112、321、521 最適化制約
113 RTL
114 ネットリスト
120 最適化制約決定部
121 出力最適化制約
310 遅延時間比算出部
312 遅延時間比
320 制約比算出部
322 制約比
330 比較部
331 選択後最適化制約
640 第1制約変更部
641 変更後第1最適化制約
850 第2制約変更部
851 変更後第2最適化制約
960 仮合成部
961 変更後第1最適化制約を満たすネットリスト
962 変更後第2最適化制約を見たすネットリスト
970 合成結果比較部
971 最適化に用いる変更後最適化制約
Claims (7)
- ハードウェア記述情報と、論理素子の複数の電源電圧条件に対応した遅延データを付与する遅延ライブラリと、複数の電源電圧条件に対応して信号伝播時遅延間の上限を規定した最適化制約とを入力し、複数の動作条件に応じて異なる電源電圧条件で動作するネットリストを生成する論理合成方法。
- 前記遅延ライブラリの第1の電源電圧における遅延時間に対する第2の電源電圧における遅延時間の比である遅延時間比を算出する第1の処理と、前記最適化制約の第1の電源電圧における信号伝播遅延時間の上限に対する第2の電源電圧における信号伝播遅延時間の上限の比である制約比を算出する第2の処理とを実行し、前記遅延時間比が前記制約比より大きい場合は前記遅延ライブラリの第1の電源電圧における遅延時間と前記最適化制約の第1の電源電圧における信号伝播遅延時間の上限を用いることを決定し、前記遅延時間比が前記制約比より小さい場合は前記遅延ライブラリの第2の電源電圧における遅延時間と前記最適化制約の第2の電源電圧における信号伝播遅延時間の上限を用いることを決定する第3の処理を実行し、前記第3の処理で決定された前記遅延ライブラリの遅延時間と前記最適化制約の信号伝播遅延時間の上限を用いてネットリスト生成を行う第4の処理を実行する請求項1記載の論理合成方法。
- 前記ハードウェア記述情報の信号伝播経路ごとに信号伝播遅延時間の上限が設定される場合に、前記第2の処理は前記信号伝播経路ごとに前記制約比を算出し、前記伝播経路ごとに前記第3の処理を行う請求項2記載の論理合成方法。
- 前記遅延時間比が論理素子の種類ごとに複数の値を持ち、前記制約比と前記遅延時間比の大小関係が不定となる場合に、前記制約比が全ての遅延時間比に対して大きくなるように前記第1の電源電圧における信号伝播時間の上限を低く再設定して第3の処理を行う請求項2または3記載の論理合成方法。
- 前記遅延時間比が論理素子の種類ごとに複数の値を持ち、前記制約比と前記遅延時間比の大小関係が不定となる場合に、前記制約比が全ての遅延時間比に対して大きくなるように前記第2の電源電圧における信号伝播時間の上限を高く再設定して第3の処理を行う請求項2または3記載の論理合成方法。
- 請求項4記載の論理合成方法により前記第1の電源電圧における信号伝播時間の上限を低く再設定して生成するネットリストと、請求項5記載の論理合成方法により前記第2の電源電圧における信号伝播時間の上限を高く再設定して生成するネットリストに対して、信号伝播時遅延間の上限を超えないものを選択し、両方超える場合は超える値の小さいものを選択し、または両方超えない場合は面積の小さいものを選択する論理合成方法。
- 任意の複数通りの電源電圧における遅延時間を持つ遅延ライブラリと前記複数通りの電源電圧における信号伝播時間の上限を持つ最適化制約に対して、最初の2つの電源電圧の選択に続き順次1つの電源電圧を選択することにより、請求項2から請求項6のいずれかに記載の前記第1から第3の処理を行う手順を繰り返し適用し、前記複数通りの電源電圧における前記第4の処理に用いる遅延ライブラリの遅延時間と前記最適化制約の信号伝播遅延時間の上限を決定する論理合成方法。
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