JP2007225486A - 赤外線分析計の光源の製造方法とその製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光源ケースにガスが封入される赤外線分析計の光源の製造方法において、光源の抵抗の立ち上がり波形と立下り波形の基準波形をあらかじめ求めておき、光源の波形が基準波形と所定許容差内で一致するように、前記光源ケースに封入されるガスの濃度あるいは混合比を調整して封入することを特徴とする赤外線分析計の光源の製造方法である。
【選択図】図1
Description
図に示されるように、赤外線光源1から発せられた赤外光は、分配セル2により2つに分割され、それぞれ基準セル3および試料セル4に入射する。基準セル3には不活性ガスなど、測定対象成分を含まないガスが封入されている。
また、試料セル4には試料ガスが流通する。このため、分配セル2で2つに分けられた赤外光は、試料セル4側でのみ測定対象成分による吸収を受け、検出器5に到達する。
また、検出器5内には、測定対象と同じ成分を含むガスが封入されており、基準セル3および試料セル4からの赤外光が入射すると、封入ガス中の測定対象成分が赤外光を吸収することで、基準側室51内および試料側室52内で、それぞれガスが熱膨張する。
すなわち、赤外光をオンオフするために回転セクタを用いると共に、光源変動の影響を除去するために、共通の光源からの光を試料セルと基準セルとに分けて入射させている。
熱応答性に優れた赤外線光源の一例を示す構成図である。図において、(a)は平面図、(b)はそのA−A’断面図である。
図に示されるように、赤外線光源1はシリコン基板10に形成された凹部11の上部に、マイクロブリッジ状のフィラメント12が支持されるように構成されている。
また、その製造においては、半導体プロセスを利用するので、特性の揃った高性能な赤外線光源を低コストで大量に生産することができる。
この場合は、濃度一定のクリプトンガス22が封入されている。
光源チップ23は、赤外線光源1のケース21の一方の面に設けられている。
窓24は、赤外線光源1のケース21の他方の面に設けられている。
この場合は、弗化カルシュウム(CaF2)材が使用されている。
従来においては、赤外線光源1の封入ガスの濃度が一定なため、赤外線光源1の製作時に発生するバラツキを排除することができず、光源の応答特性(立ち上がり・下がり)が変化する。
光源ケースにガスが封入される赤外線分析計の光源の製造方法において、光源の抵抗の立ち上がり波形と立下り波形の基準波形をあらかじめ求めておき、光源の波形が基準波形と所定許容差内で一致するように、前記光源ケースに封入されるガスの濃度あるいは混合比を調整して封入することを特徴とする。
光源ケースにガスが封入される赤外線分析計の光源の製造方法において、光源電圧に対して、光源抵抗の波形の立ち上がり・下がりを確認しながらガス濃度可変装置にて光源の封入ガス濃度を調整する。光源抵抗の波形の挙動(立ち上がり・下がり)が基準波形と許容差内で一致したところでガスの封入を止め光源のガス封入を完了する。上記を特徴とする。
熱的特性が異なる複数の混合ガスが満たされたもしくは真空の光源ケース内に前記ガスが封入されたことを特徴とする。
前記熱的特性が異なる複数の混合ガスは、窒素とクリプトンの混合ガスが使用されたことを特徴とする。
前記封入ガスは、クリプトンガスが使用されたことを特徴とする。
光源ケースにガスが封入される赤外線分析計の光源の製造装置において、前記赤外線分析計の光源に光源駆動信号を印加する光源駆動制御手段と、前記光源駆動信号に基づく前記赤外線分析計の光源の光源電圧と光源抵抗の波形をチェックする波形モニタ手段と、前記光源ケースにガスの濃度あるいは混合比を調整して供給し前記波形モニタ装置での光源の抵抗の立ち上がり波形と立下り波形が所定の基準波形の許容差内で一致した際に前記ガスの供給を停止し前記光源ケースへのガスの封入を完了するガス供給手段とを具備したことを特徴とする。
熱的特性が異なる複数の混合ガスが満たされたもしくは真空の光源ケース内に前記ガスが封入されたことを特徴とする。
前記熱的特性が異なる複数の混合ガスは、窒素とクリプトンの混合ガスが使用されたことを特徴とする。
前記封入ガスは、クリプトンガスが使用されたことを特徴とする。
最終的に、封入ガスの濃度により、出力応答特性が調整されたので、出力応答特性のバラツキが低減できる赤外線分析計の光源の製造方法が得られる。
熱的特性が異なる複数の混合ガスが満たされたもしくは真空の光源ケース内に、ガスが封入されたので、ガスの封入が確実にできる赤外線分析計の光源の製造方法が得られる。
熱的特性が異なる複数の混合ガスは、窒素とクリプトンの混合ガスが使用されたので、赤外光の吸収の影響が少なく、測定精度が向上できる赤外線分析計の光源の製造方法が得られる。
封入ガスは、クリプトンガスが使用されたので、赤外光の吸収の影響が少なく、測定精度が向上できる赤外線分析計の光源の製造方法が得られる。
光源ケースにガスが封入される赤外線分析計の光源の製造装置において、赤外線分析計の光源に光源駆動信号を印加する光源駆動制御手段と、光源駆動信号に基づく赤外線分析計の光源の光源電圧と光源抵抗の波形をチェックする波形モニタ手段と、光源ケースにガスの濃度あるいは混合比を調整して供給し波形モニタ装置での光源の抵抗の立ち上がり波形と立下り波形が所定の基準波形の許容差内で一致した際にガスの供給を停止し光源ケースへのガスの封入を完了するガス供給手段とが設けられたので、最終的に、封入ガスの濃度により、出力応答特性が調整され、出力応答特性のバラツキが低減できる赤外線分析計の光源の製造装置が得られる。
熱的特性が異なる複数の混合ガスが満たされたもしくは真空の光源ケース内に、ガスが封入されたので、ガスの封入が確実にできる赤外線分析計の光源の製造装置が得られる。
熱的特性が異なる複数の混合ガスは、窒素とクリプトンの混合ガスが使用されたので、赤外光の吸収の影響が少なく、測定精度が向上できる赤外線分析計の光源の製造装置が得られる。
封入ガスは、クリプトンガスが使用されたので、赤外光の吸収の影響が少なく、測定精度が向上できる赤外線分析計の光源の製造装置が得られる。
図1は本発明の一実施例の要部構成説明図、図2は図1の要部構成説明図である。
図1に戻って、光源駆動制御装置32は、赤外線分析計の光源31に光源駆動信号を印加する。
波形モニタ装置33は、光源駆動信号に基づく、赤外線分析計の光源31の光源電圧と光源抵抗の波形をチェックする。
また、光源ケース21内には、前もって、真空312にされている。
光源駆動制御装置32にて、光源31をON,OFFさせる。
そのときに得られる光源電圧V1と光源抵抗Ω1を波形モニタ装置33に取り込みチェックする。
光源抵抗Ω1の波形の挙動(立ち上がり・下がり)が基準波形と許容差内で一致したところで供給ガスを止め、光源ケース21にガス32を封入する。
最終的に、封入ガス32の濃度により、出力応答特性が調整されたので、出力応答特性のバラツキが低減できる赤外線分析計の光源の製造方法とその製造装置が得られる。
本実施例においては、
図3において、赤外線分析計の光源41は、図4に示す如く、光源ケース21にガス411が封入される。
波形モニタ装置43は、光源駆動信号に基づく、赤外線分析計の光源41の光源電圧と光源抵抗の波形をチェックする。
また、光源ケース21内には、前もって、熱的特性が異なる複数の混合ガスが満たされたもしくは真空412の光源ケース21内に、ガス32が封入される。
また、上記、熱的特性が異なる複数の混合ガスは、窒素とクリプトンの混合ガスが使用されている。
光源駆動制御装置42にて、光源41をON,OFFさせる。
そのときに得られる光源電圧V2と光源抵抗Ω2を波形モニタ装置43に取り込みチェックする。
光源抵抗Ω2の波形の挙動(立ち上がり・下がり)が基準波形と許容差内で一致したところで供給ガスを止め、光源ケース21にガス32を封入する。
最終的に、封入ガス411の濃度あるいは混合比により、出力応答特性が調整されたので、出力応答特性のバラツキが低減できる赤外線分析計の光源の製造方法とその製造装置が得られる。
なお、前述の実施例においては、窒素ガス442が使用されていると説明したが、これに限ることはなく、例えば、不活性ガスであっても良い。
したがって本発明は、上記実施例に限定されることなく、その本質から逸脱しない範囲で更に多くの変更、変形をも含むものである。
2 分配セル
3 基準セル
4 試料セル
5 検出器
51 基準側室
52 試料側室
53 フローセンサ
6 回転セクタ
7 信号処理回路
8 同期モータ
9 トリマ
10 シリコン基板
11 凹部
12 フィラメント
13 二酸化シリコン
14 多結晶シリコン層
15 二酸化シリコン
16a 電極
16b 電極
21 ケース
22 濃度一定のクリプトンガス
23 光源チップ
24 窓
31 赤外線分析計の光源
311 ガス
312 真空
32 光源駆動制御装置
33 波形モニタ装置
34 ガス供給手段
341 クリプトンガス
342 ガス濃度可変装置
41 赤外線分析計の光源
411 ガス
412 熱的特性が異なる複数の混合ガスもしくは真空
413 ガス混合装置
42 光源駆動制御装置
43 波形モニタ装置
44 ガス供給手段
441 クリプトンガス
442 窒素ガス
443 ガス混合装置
V1 光源電圧
V2 光源電圧
Ω1 光源抵抗
Ω2 光源抵抗
Claims (9)
- 光源ケースにガスが封入される赤外線分析計の光源の製造方法において、
光源の抵抗の立ち上がり波形と立下り波形の基準波形をあらかじめ求めておき、光源の波形が基準波形と所定許容差内で一致するように、前記光源ケースに封入されるガスの濃度あるいは混合比を調整して封入することを特徴とする赤外線分析計の光源の製造方法。 - 光源ケースにガスが封入される赤外線分析計の光源の製造方法において、
光源電圧に対して、光源抵抗の波形の立ち上がり・下がりを確認しながらガス濃度可変装置にて光源の封入ガス濃度を調整する。
光源抵抗の波形の挙動(立ち上がり・下がり)が基準波形と許容差内で一致したところでガスの封入を止め光源のガス封入を完了する。
上記を特徴とする赤外線分析計の光源の製造方法。 - 熱的特性が異なる複数の混合ガスが満たされたもしくは真空の光源ケース内に前記ガスが封入されたこと
を特徴とする請求項1又は請求項2記載の赤外線分析計の光源の製造方法。 - 前記熱的特性が異なる複数の混合ガスは、窒素とクリプトンの混合ガスが使用されたこと
を特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の赤外線分析計の光源の製造方法。 - 前記封入ガスは、クリプトンガスが使用されたこと
を特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の赤外線分析計の光源の製造方法。 - 光源ケースにガスが封入される赤外線分析計の光源の製造装置において、
前記赤外線分析計の光源に光源駆動信号を印加する光源駆動制御手段と、
前記光源駆動信号に基づく前記赤外線分析計の光源の光源電圧と光源抵抗の波形をチェックする波形モニタ手段と、
前記光源ケースにガスの濃度あるいは混合比を調整して供給し前記波形モニタ手段での光源の抵抗の立ち上がり波形と立下り波形が所定の基準波形の許容差内で一致した際に前記ガスの供給を停止し前記光源ケースへのガスの封入を完了するガス供給手段と
を具備したことを特徴とする赤外線分析計の光源の製造装置。 - 熱的特性が異なる複数の混合ガスが満たされたもしくは真空の光源ケース内に前記ガスが封入されたこと
を特徴とする請求項6記載の赤外線分析計の光源の製造装置。 - 前記熱的特性が異なる複数の混合ガスは、窒素とクリプトンの混合ガスが使用されたこと
を特徴とする請求項7記載の赤外線分析計の光源の製造装置。 - 前記封入ガスは、クリプトンガスが使用されたこと
を特徴とする請求項6乃至請求項8の何れかに記載の赤外線分析計の光源の製造装置。
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