JP2005274393A - 非分散赤外線ガス分析計 - Google Patents

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訓明 金丸
Fujio Inoue
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/59Transmissivity
    • G01N21/61Non-dispersive gas analysers

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  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

【課題】検出部の製造工程を単純化して生産性を高めたNDIRを提供する。
【解決手段】測定対象となる化学種を含むガスが封入された受光室が前後2室に区画され、前室4の正面ならびに前室4と後室6との間が赤外光を透過する窓8および10で封止され、これら両室間を連通する連通孔14と両室間の圧力差を電気信号に変換して出力する圧力センサー12を備えて成る検出部46を備えたNDIRにおいて、前記連通孔14の最小の内径を1mm以上3mm以下とした。このように構成したことにより、一般的な工作機器を用いる一連の機械加工により連通孔14を形成することが可能となり、製造工程が単純化されるとともに性能のばらつき低減により生産性が向上する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、試料ガス中の被測定成分の赤外スペクトル吸収に伴うガス圧変動を利用して特定ガス種の濃度を計測する非分散赤外線ガス分析計に関する。
2つ以上の異なる原子から成る異核分子の多くは、波長1〜20μmの赤外光を照射すると、その化学種に特有の振動および回転の運動エネルギー準位の遷移が起こり、特定波長の赤外線を吸収し、内部エネルギーや体積あるいは圧力の増加など熱力学的な変化を引き起こす。非分散赤外線ガス分析計(以下、NDIRと略記する)はこのようなガス成分の特性を利用してその濃度を計測する機器である。
NDIRの基本的構成の一例を図5に示す。これはシングルビーム方式と呼ばれるタイプのNDIRであって、一般に、赤外光を発生するための光源部42、試料ガスがその中に導入されるセル部44、及びセル部44を通過した赤外光の強度を計測することで最終的に試料濃度を計測する検出部46の3部分から構成されている。
光源部42は赤外光を発生させるためのヒーター48と赤外光を断続してセル部44および検出部46に入射させるためのチョッパー50と、このチョッパー50を回転駆動させるモーター52とから構成される。
セル部44は、金属製の中空円筒の両端を赤外線透過性の素材からなる窓54で封止し、この円筒の一端から他端へ試料ガスを流せるよう両端付近の円筒側面にガスの導出入孔56を備え、またその内面は赤外光を効率よく反射するために鏡面仕上げや金などのコーティングが施されている。
検出部46の従来の構成例を図6に示す。
同図に示すように、検出器ボディ2の内部に形成された受光室は前後2室に区画され、少なくとも前室4の正面ならびに前室4と後室6との間が赤外光を透過する窓8および10で封止され、後室6の背面は後板15で封止されている。これら2室には、このNDIRの測定対象となる化学種(例えば二酸化炭素)のみ、あるいはこの化学種を不活性ガスで希釈したガスが封入され(封入されたガスを受感ガスと称する)、これら2室間は微少量の受感ガスの移動を可能にする連通孔14で接続された構造を有する。
また、前後室間の圧力差を計測するために、圧力センサー12が設けられている。圧力センサー12としては、旧来はメンブレンコンデンサが主として用いられたが、近年はピエゾ抵抗型やシリコンキャパシタンス型、セラミックキャパシタンス型等の半導体圧力センサーも用いられる(特許文献1参照)。
図5および図6に示す従来装置は以下のように動作する。
光源部42から発した断続する赤外光は、セル部44を通過して検出部46に入射する。セル部44を通過する際に、セル内部に存在する被測定成分の濃度に応じて赤外光の一部が吸収され、残りの赤外光が検出部46に入射する。前室4の正面(図6では左側)から入射した赤外光は、先ず前室4で受感ガスに吸収され、その残りが後室6で吸収されるが、両者のエネルギー吸収量には差があるので前後室間に圧力差が生じる。この圧力差は検出部46に入射する赤外光強度、即ちセル部44で被測定成分により吸収を受けた後の赤外光強度に対応しているので、これを圧力センサー12で測定することにより被測定成分の濃度を計測することができる。
連通孔14の機能は、パルス状に断続する赤外光により発生した上記2室間の圧力差を次のパルスが来るまでに緩和することにある。赤外光の断続周波数に対応する適切な緩和時定数を持たせるために、連通孔14の流路抵抗を大きくすること、即ち、微細な通路を設けることが必要とされ、このため従来は連通孔14の工作法として、予め2室間に意図的に引掻き傷を作った後に隔壁を取り付けたり、窓材の取り付けを緩めて意図的にリークさせる方法や、先ず大径の通路を穿孔しこれにマイクロキャピラリを接着剤で埋め込むなどの手法がとられた(特許文献2参照)。
特開2000−283919号公報 特開2000−283921号公報
上記の連通孔14の工作法のうち前2者は非定量的な手法であるため、性能のばらつきが大きく、結果製品の歩留を悪化させていた。また、後者はマイクロキャピラリの切断等に特殊工程が必要となるなど工程が複雑化するので製造コストの面で問題があり、改善が求められていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、検出部の製造工程を単純化して生産性を高めたNDIRを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、NDIRの検出部における2つの受光室間を内径1〜3mmの連通孔で連通するようにした。即ち、本発明装置は、測定対象となる化学種を含むガスが封入された2つの受光室が測定光の光軸方向に対し直列または並列に配置され、前記両受光室間を連通する連通孔を有するとともに、前記両受光室間の圧力差を電気信号に変換して出力するように構成されて成る検出部を備えたNDIRにおいて、前記連通孔の最小の内径が1mm以上3mm以下であることを特徴とするNDIRである。
本発明により、一般的な工作機器を用いる一連の機械加工工程の中で連通孔を形成することが可能となり、製造工程が単純化されるとともに性能のばらつき低減により生産性が向上し、結果としてコストダウンされたNDIRを提供することが可能となる。
図1に本発明の一実施形態を示す。同図は検出部46を断面図で示したもので、この検出部46を用いるNDIRの全体構成は図5と同様である。
図1において、図6に示す従来例と機能的に同一の構成要素は同一符号を付してあるので、再度の説明は省略する。
本実施形態を図6に示す従来例と比較すると、従来の連通孔14の内径がμmオーダーであったのに対し、本実施形態では従来と比べて内径の大きい連通孔14で前室4と後室6とが連通されている点が相違する。即ち、連通孔14は内径1〜3mmに穿孔された斜行部14aと垂直部14bとが連結されて形成されている。このような大径の孔は、通常のボール盤で一般的に用いられる直径1mm以上のエンドミルにより容易に加工することができる。斜行部14aは、後板15を取り付ける以前に図中の点線矢印で示す方向から加工工具を挿入して穿孔し、また、垂直部14bは、圧力センサー12を挿入するための挿入孔16から加工工具を挿入して穿孔することができる。即ち、本実施形態における連通孔14は、検出器ボディ2を加工する際の一連の機械加工工程の中で作り込むことができる。
連通孔14の内径が上記のように大きい場合は、流路抵抗が小さいため、前後室間に十分な圧力差が発生しないことが懸念される。そこで、コンピュータシミュレーションにより、内径1mm、総延長150mmの連通孔14を有する検出部46について、前後室間に生じる差圧を計算した。図2はその結果をグラフで示したものである。同図に点線波形で示すように、前後室間には振幅で4Pa程度の圧力差が発生することがわかる。このレベルの圧力ならば、ピエゾ抵抗型半導体圧力センサーで測定することが十分に可能である。
連通孔14の内径に関する上記の数値範囲は、内径1mm以下では通常の工作機械による加工が難しくなるので、本発明の効果が薄く、また、内径3mm以上では測定可能な圧力差が得られず、検出機能が確保できないことから定められる。
本発明における連通孔14は、図1に示すような、斜行部14aと垂直部14bとを連結して形成するものに限定されない。垂直及び水平方向の穿孔の組み合わせにより連通孔14を形成することは通常の設計的事項として可能である。また、連通孔14の内径は均一である必要はなく、最小部の内径が上記の数値範囲内にあればよい。
以上はシングルビーム方式のNDIRの場合について説明したが、セル部44として試料セルと比較セルの2つを並設し、試料セルを透過した赤外光による測定値と比較セルを透過した赤外光による測定値との比を用いて濃度測定を行う方式のNDIRに対しても本発明を適用することができる。その場合、各セルに対応して2つの受光室を並設し、これら左右の受光室間に上記数値範囲内の内径を有する連通孔14を穿設すればよい。
図3に、本発明の実施例の1つとして、本発明を評価するための実験装置の構成を示す。同図において、30は本発明になるNDIRであって、その全体構成は図5と同様であり、検出部46については図1と同様である。
31、32はそれぞれ試料ガスボンベ、ゼロガスボンベであり、試料ガスとしては濃度600ppmの二酸化炭素(希釈ガスは窒素)、ゼロガスとしては100%窒素を用いた。33はこの2種のガスを切り換えてNDIR30に導入するための3方コック、34はその流量調節のためのマスフローコントローラである。
圧力センサー12としてはピエゾ抵抗型半導体圧力センサーを用い、その出力信号を増幅器36で150倍に増幅し、オシロスコープ37で観測記録するようにした。
検出部46には、1〜20%の二酸化炭素(希釈ガスはアルゴン)を受感ガスとして封入し、また、その連通孔14は最小部の内径を1mmとした。
図3に示す実験装置を用いて測定を行った結果を図4に示す。
同図に示すように、測定対象(二酸化炭素)を含まないゼロガスを導入した場合(A)の振幅を100%とすると、600ppmの二酸化炭素を含む試料ガスを導入した場合(B)は、振幅が60%に低下することが観測された。これにより、本発明装置はNDIRとして十分に機能することが確認される。
本発明の一実施形態を示す図である。 本発明に関わるコンピュータ計算結果を示す図である。 実施例1の構成を示す図である。 実施例1による実験結果を示す図である。 NDIRの基本的構成の一例を示す図である。 従来の検出部の構成の一例を示す図である。
符号の説明
2 検出器ボディ
4 前室
6 後室
8、10 窓
12 圧力センサー
14 連通孔
14a 斜行部
14b 垂直部
15 後板
16 挿入孔
30 NDIR
31 試料ガスボンベ
32 ゼロガスボンベ
33 3方コック
34 マスフローコントローラ
36 増幅器
37 オシロスコープ
42 光源部
44 セル部
46 検出部
48 ヒーター
50 チョッパー
52 モーター
54 窓
56 導出入孔

Claims (1)

  1. 測定セルの一端側に測定セルに赤外線の測定光を照射する光源部が配置され、測定セルの他端側の測定セルを透過した測定光を受光する位置に検出部が配置されて成る非分散赤外線ガス分析計であって、前記検出部が、測定対象となる化学種を含むガスが封入された2つの受光室が測定光の光軸方向に対し直列または並列に配置され、前記両受光室間を連通する連通孔を備えるとともに、前記両受光室間の圧力差を電気信号に変換して出力するように構成されているものにおいて、前記連通孔の最小の内径が1mm以上3mm以下であることを特徴とする非分散赤外線ガス分析計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103776793A (zh) * 2013-10-11 2014-05-07 天源华威集团有限公司 单光束非色散红外气体感应器以及含有单光束非色散红外气体感应器的矿工头盔
CN107533002A (zh) * 2015-05-04 2018-01-02 艾默生过程管理两合公司 用于非色散式红外气体分析仪的辐射探测器

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