JP2007224567A - 旋回作業機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】旋回台11の左右一側に設けられた収容空間34を側方より覆って該収容空間の上方に開口部75を形成する側カバー76と、該開口部75を開閉する上カバー77とを備えている旋回作業機1において、上カバー77と側カバー76の間に、開口部75を閉塞する閉じ位置と、該閉じ位置の上方であって収容空間34の上方を覆いつつ該開口部75を開放する開き位置との間で上カバー77を平行移動自在に支持すると共に、閉じ位置の上カバー77を前下り姿勢に設定し、開き位置の上カバー77を前上り姿勢に設定するリンク機構80を設ける。
【選択図】図1
Description
この種の旋回作業機は、一般に、ボンネットを開閉自在として前記複数の車輌機器の点検整備を可能に形成されている。例えば特許文献1に記載の旋回作業機においては、ボンネットの前端部が旋回台に左右軸廻りに軸心を有するヒンジ機構を介して連結されている。これによってボンネットは、ヒンジ機構の軸心を回動軸心として収容空間の前方に向けて回動し、かかるサイドボンネットの回動に伴って収容空間が露出する。
即ち、本発明における課題解決のための技術的手段は、旋回台の左右一側に、複数の車輌機器を収容する収容空間と、該収容空間を覆うボンネットとが設けられ、該ボンネットには、収容空間を側方より覆って該収容空間の上方に開口部を形成する側カバーと、該開口部を開閉自在に支持された上カバーとが備えられている旋回作業機において、
前記上カバーと側カバーの間には、開口部を閉塞する閉じ位置と、該閉じ位置の上方に位置して該開口部を開放する開き位置との間で上カバーを上下動自在に移動可能なリンク機構が設けられていることを特徴とする。
これによれば、開き位置に設定された上カバーにより、収容空間に雨水が降りかかることが抑制されることとなる。さらには、該上カバーが上面に泥土等の堆積物を載せた状態で開く場合にも、該堆積物の収容空間の側方や前方への落下は可及的抑制されることとなる。
これによれば、収容空間と開き位置とした上カバーの間には、特に収容空間前側にて十分な作業空間が確保され、これによって収容空間の点検整備が行い易いものとなる。
また、前記リンク機構は上カバーの後部側に配備され、後リンク部材と、該後リンク部材よりも長尺な前リンク部材とからなる前後一対のリンク部材を備えてなる4節リンク機構であり、各リンク部材は、上端部が第1枢軸を介して上カバーに枢支されると共に下端部が第2枢軸を介して側カバーに枢支され、第1枢軸間の間隔は第2枢軸間の間隔よりも小さいことが好ましい。
また、前記上カバーと側カバーの間には、上カバーを開き位置に支持し、且つ、開き位置と閉じ位置との間にて上カバーを前上がり姿勢とした中間位置に支持する支持機構が配備されていることが好ましい。
さらに、前記上カバーの後端部は、上カバーを閉じ位置に設定した状態で開口部の後端部よりも旋回台後方に向けて延設されており、該後端部は、上カバーを中間位置に設定した状態で少なくとも開口部の後端よりも旋回台後方に突出して該開口部の後端を覆う位置まで延設されていることが好ましい。
図10に示す如く、本発明に係る旋回作業機1は、上部旋回体2と、下部走行体3とから構成されている。
下部走行体3は、トラックフレーム5の左右両側に備えたサイドフレームに、アイドラ6と駆動輪7と複数の転輪とを回転自在に支持すると共に、これらアイドラ6と駆動輪7と転輪とに亘ってクローラベルト9を巻き掛けて構成されている。
上部旋回体2は、下部走行体3に上下方向の軸心X廻りに枢支された旋回台11と、該旋回台11に取付け支持された作業装置12とから構成されている。
作業装置12は、旋回台11に左右軸廻りに揺動自在に支持されたブーム14と、該ブーム14の先端部に左右軸廻りに揺動自在に連結されたアーム15と、該アーム15の先端部に左右軸廻りに揺動自在に連結されたバケット16とを備えている。
また、ブーム14は、旋回台11に支持された第1ブーム部材20と、該第1ブーム部材20の先端部に支持軸廻りに左右揺動自在に連結された第2ブーム部材21と、該第2ブーム部材21の先端部に支持軸廻りに左右揺動自在に連結された支持ブラケット22とを備えている。また、該支持ブラケット22にアーム15の基端部が連結されている。
旋回台11は、作業装置12を支持する支持部31を備えると共に、該支持部31の一側(左側)に操縦部32を備え、さらに、該支持部31の他側(右側)に複数の車輌機器を収容する収容空間34を備えている。また、該支持部31、操縦部32及び収容空間34の後方となる位置には、エンジンEを収容するエンジンルーム33が設けられている。
また、図6に示す如く、旋回基板35の後部には、ウエイト取付体を介してカウンタウエイト36が取付固定されている。
また、該横リブ39の背面及び旋回基板35の後部には、複数のブラケットが固設されており、左右一対の縦リブ38L、38Rの後方にて互いに対向する前後一対のブラケット40には、U字アーチ41が取り付けられている。また、図6及び図7に示す如く、旋回基板35には、該旋回基板35の外縁部に沿って側部フレーム42が配備されている。
図6及び図7に示す如く、操縦部32は、第1側部フレーム部材43Lの上端部から左側の縦リブ38Lに亘って配備されたステップ60を備え、該ステップ60の前部に複数のレバーを備えて構成される操縦装置61が配備されている。また、操縦装置61の後方には、シートサポートを介してシート62が配備されている。
図7及び図10に示す如く、支持部31は、左右一対の縦リブ38L、38Rの間に設けられており、作業装置12のブーム14を枢支する第1支持ブラケット64と、ブームシリンダ17を枢支する第2支持ブラケット65とを前後に備えている。
図5に示す如く、エンジンルーム33には、エンジンEが横置き配備されており、マウントを介して旋回基板35に連結支持されている。また、前記U字アーチ41は、エンジンEを跨いで配備されている。
図4〜図6に示す如く、該エンジンルーム33の右側の前部は収容空間34に連通されている。該収容空間34は、オイルタンク47、燃料タンク48、バッテリ49等からなる車輌機器を収容する空間であって、右側の縦リブ38Rと第2フレーム部材43Rとの間からエンジンルーム33の右側前部に亘って設けられている。
図5に示す如く、側カバー76は、収容空間34に配備された車輌機器の内側面と対向する右側の縦リブ38R及び延設板51と、収容空間34の外側方及び前方から覆う外カバー部材78とにより構成されている。外カバー部材78は、右側の縦リブ38Rやフロントボンネット72等にボルト等の締結具を介して着脱自在に連結されている。また、図7に示す如く、該外カバー部材78の周縁は、上カバー77と、リアボンネット71と、カウンタウエイト36と第2側部フレーム42Rに対向して形成されている。
リンク機構80は、上カバー77を、開口部75を閉塞する閉じ位置と該閉じ位置の上方であって収容空間34の上方を覆いつつ該開口部75を開放する開き位置との間で平行移動自在に支持すると共に、閉じ位置の上カバー77を前下り姿勢に設定し、開き位置の上カバー77を前上り姿勢に設定するものであって、上カバー77の後部と延設板51の上部との間に設けられている。
また、図8及び図9に示す如く、上カバー77の上面は、閉じ位置で右側の縦リブ38R及び延設板51と対向する内側縁部から外カバー部材78に対向する外側縁部に向かうにつれて次第に低位となる傾斜状に形成されている。また、該上カバー77の上面には、内側縁部に沿って前後方向に伸びる凸条部77aが形成されている。これによって、上カバー77上に雨水が降りかかる場合にも、該雨水の殆どは旋回台11の外側方や前方に排水されることとなり、収容空間34に隣接配備された支持部31には僅かな雨水が浸入するに過ぎない。
したがって、上カバー77は開き位置とした場合にも旋回台11の外側方や前方から大きく突出することはなく、旋回半径以内に位置し、旋回台11の周囲に余裕のない狭小なスペースであっても該上カバー77を閉じ位置から開き位置に設定することが可能となる。
また、該上カバー77は閉じ位置から開き位置とすることにより前下り姿勢から前上がり姿勢に設定される。ここで、開口部75は前下り状に形成されており、これによって、開き位置とした上カバー77は収容空間34の上方に位置すると云えども、該上カバー77の前端部と開口部75の前端部の間隔は該収容空間34内の整備点検を行うに十分なものとなるのである。また、上カバー77は、支持機構85によって開き位置と中間位置の2つの開き状態に設定可能であるので、作業者は、整備目的や整備内容に応じて適宜上カバー77の開き状態を変更することができる。
以上、本発明の実施の形態を詳述したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。例えば、リンク機構80の両リンク部材81、82の長さや枢軸間の間隔を調整することにより、上カバー77を開き姿勢とした場合にも該上カバー77を前下り姿勢に設定することも可能である。また、リンク機構80は、閉じ位置の上カバー77を開き位置とする開閉動作に伴って該上カバー77を前下がり姿勢から前下り姿勢に設定することができるものであれば、両リンク部材81、82の第1枢軸間81a、82aの間隔Laと第2枢軸間81b、82bの間隔Lbを同一とする構成や両リンク部材81、82の長さを同一とする構成等を採用することも可能である。
2 上部旋回体
3 下部走行体
11 旋回台
12 作業装置
14 ブーム
17 ブームシリンダ
30 旋回フレーム
31 支持部
32 操縦部
33 エンジンルーム
34 収容空間
47 オイルタンク
48 燃料タンク
49 バッテリ
50 バッテリ収容部
70 ボンネット
73 サイドボンネット
75 開口部
76 側カバー
77 上カバー
78 外カバー部材
80 リンク機構
81 前リンク部材
82 後リンク部材
85 支持機構
Claims (6)
- 旋回台(11)の左右一側に、複数の車輌機器を収容する収容空間(34)と、該収容空間(34)を覆うボンネット(70)とが設けられ、該ボンネット(70)には、収容空間(34)を側方より覆って該収容空間(34)の上方に開口部(75)を形成する側カバー(76)と、該開口部(75)を開閉自在に支持された上カバー(77)とが備えられている旋回作業機において、
前記上カバー(77)と側カバー(76)の間には、開口部(75)を閉塞する閉じ位置と、該閉じ位置の上方に位置して該開口部(75)を開放する開き位置との間で上カバー(77)を上下動自在に移動可能なリンク機構(80)が設けられていることを特徴とする旋回作業機。 - 前記開き位置に設定された上カバー(77)は、裏面を開口部(75)に対向させた状態で旋回台(11)の旋回半径内に位置していることを特徴とする請求項1に記載の旋回作業機。
- 前記リンク機構(80)は、閉じ位置の上カバー(77)を前下り姿勢に設定すると共に、開き位置の上カバー(77)を前上がり姿勢に設定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の旋回作業機。
- 前記リンク機構(80)は上カバー(77)の後部側に配備され、後リンク部材(82)と、該後リンク部材(82)よりも長尺な前リンク部材(81)とからなる前後一対のリンク部材(81、82)を備えてなる4節リンク機構であり、各リンク部材(81、82)は、上端部が第1枢軸(81a、82a)を介して上カバー(77)に枢支されると共に下端部が第2枢軸(81b、82b)を介して側カバー(76)に枢支され、第1枢軸(81a、82a)間の間隔(La)は第2枢軸(81b、82b)間の間隔(Lb)よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の旋回作業機。
- 前記上カバー(77)と側カバー(76)の間には、上カバー(77)を開き位置に支持し、且つ、開き位置と閉じ位置との間にて上カバー(77)を前上がり姿勢とした中間位置に支持する支持機構(85)が配備されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の旋回作業機。
- 前記上カバー(77)の後端部(77b)は、上カバー(77)を閉じ位置に設定した状態で開口部(75)の後端部よりも旋回台(11)後方に向けて延設されており、該後端部(77b)は、上カバー(77)を中間位置に設定した状態で少なくとも開口部(75)の後端よりも旋回台(11)後方に突出して該開口部(75)の後端を覆う位置まで延設されていることを特徴とする請求項5に記載の旋回作業機。
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WO2009157236A1 (ja) * | 2008-06-26 | 2009-12-30 | 株式会社クボタ | ローダ作業機 |
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JPH11343639A (ja) * | 1998-05-29 | 1999-12-14 | Hitachi Constr Mach Co Ltd | 建設機械 |
JP2005313818A (ja) * | 2004-04-30 | 2005-11-10 | Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd | 建設機械における開閉装置 |
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- 2006-02-22 JP JP2006045780A patent/JP4688694B2/ja active Active
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US8342789B2 (en) | 2008-06-26 | 2013-01-01 | Kubota Corporation | Loader work machine |
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