JP2007221990A - 磁気ドライブ機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】励磁コイルを不要として、励磁コイル等の銅損によるエネルギー消費を減少して消費電力を低減させるとともに、コイル径に係わらず駆動機構を小型化し薄型化した、低コストな構成の磁気ドライブ機構を提供する。
【解決手段】回転子と、固定子磁束発生源と、当該固定子磁束発生源からの磁束を回転子に導く固定子磁気誘導路とを有する固定子とを備え、固定子磁束発生源の磁束の流れを制御することによって、回転子を固定子に対して回転駆動させる磁気ドライブ機構であって、固定子磁気誘導路の回転子側の先端部と、当該先端部と第1の空隙を設けて、回転子の周囲に所定の角度位置で配設された磁極端部とを、それぞれ積層して架橋する磁束制御手段を有し、磁束制御手段が、第1の空隙によって遮断された磁束の流れを制御した上で、磁極端部に磁気的に再結合する機能を有する構成とした。
【選択図】図1
【解決手段】回転子と、固定子磁束発生源と、当該固定子磁束発生源からの磁束を回転子に導く固定子磁気誘導路とを有する固定子とを備え、固定子磁束発生源の磁束の流れを制御することによって、回転子を固定子に対して回転駆動させる磁気ドライブ機構であって、固定子磁気誘導路の回転子側の先端部と、当該先端部と第1の空隙を設けて、回転子の周囲に所定の角度位置で配設された磁極端部とを、それぞれ積層して架橋する磁束制御手段を有し、磁束制御手段が、第1の空隙によって遮断された磁束の流れを制御した上で、磁極端部に磁気的に再結合する機能を有する構成とした。
【選択図】図1
Description
本発明は、磁気ドライブ機構に関し、特にコイルによる駆動力を要しない磁気ドライブ駆動機構に関する。
磁気力を用いた磁気ドライブ駆動機構では、通常励磁コイルに電流を供給して磁気力を発生させ、この磁気力によってロータ磁石を回転させている。このような磁気ドライブ駆動機構として、例えばステッピングモータが知られている。この磁気ドライブ駆動機構を例えば時計の駆動源とする場合には、上記構成からなるステッピングモータを水晶振動子などで発生した基準信号により間欠駆動させている(例えば、特許文献1参照)。
上記したような励磁コイルを用いる磁気ドライブ機構では、励磁コイルに駆動電流を流すことにより銅損が発生する。この銅損により高いエネルギー効率が得られず、消費電力を低減することが難しいという問題がある。
また、励磁コイルを用いる磁気ドライブ機構では、機構の大きさはコイル径や磁路の磁気飽和等により制限を受ける。そのため、磁気ドライブ機構を小型化、薄型化するには、コイル径を小径としたり、磁路の断面積を小さくする必要があるが、コイル径を小さくするとトルクが低下し、また、磁路の断面積を小さくすると磁気飽和して磁束量が制限されることになる。磁気ドライブ機構では、所定の大きさのトルクを確保するには磁気ドライブ機構のサイズをある程度大きくせざるを得ないという問題もある。
したがって、磁気ドライブ機構では、所定の大きさのトルクの確保と、小型化および薄型化の両立させることは困難である。
上記したように、従来の磁気ドライブ機構は、消費電力、磁気飽和による磁束量の制限、コイル径による小型化、薄型化の制限等、駆動部分を励磁コイルとすることに起因する問題を有している。
そこで、上記の問題に鑑み、磁気抵抗スイッチング素子によって永久磁石の磁束のステータへの流れを開閉する駆動装置が提案された(特許文献2)。
特開2002−90473号公報(第1頁、第1図)
特開昭54−126917公報(第3頁、第2図)
励磁コイルを駆動源とする磁気ドライブ機構は、前述したように、消費電力が大きい、コイル径により小型化、薄型化が制限されるといった、駆動源を励磁コイルとすることに起因する問題がある。
この問題を解決し、コイル駆動に代えて磁気抵抗スイッチング素子による磁束のオンオフ制御による駆動が上記した特許文献2に提案されているが、この駆動方法では磁気抵抗スイッチング素子としてコイルを用いているため、十分な省電、小型化、薄型化の効果を得ることができないという問題がある。
また、仮に、コイルを用いない磁気抵抗スイッチング素子を用いたとしても、特許文献2に提案されている構成は、永久磁石の磁束をステータに対して流すか、または流さないかを制御するオンオフ制御であるため、ロータへの磁束の流れは、単に2つの方向を切り換えるに過ぎない。
ロータを回転させるには、ロータに加える磁束方向を回転方向に応じて順次制御する必要がある。しかしながら、上記したように、磁束のオンオフを単に切り替える制御では、ロータの駆動方向を自在に変更することが困難であるという問題があり、円滑な駆動制御を行う点で困難があるという問題がある。
また、磁束の切り替え時には、磁束はロータに行かずに永久磁石自身に戻るため、ロータの駆動に寄与することができず、高い駆動効率が得にくいという問題もある。
また、永久磁石や磁歪材などの強磁性材は加工により寸法精度を出し難く、磁気回路に組み込んで構成する場合、微小な隙間でもモレ磁束が増えてしまうため、強磁性材に対して厳しい寸法精度が要求され加工や組立費用が高価になってしまうという問題もある。
そこで、本発明は従来の問題を解決し、励磁コイルを不要とし、励磁コイル等の銅損によるエネルギー消費を減少して消費電力を低減するとともに、駆動機構を小型化し薄型化した磁気ドライブ機構を提供することを目的とする。
また、上記目的に加えて、円滑に駆動制御し、駆動効率を高めた磁気ドライブ機構を提供することを目的とする。また、加工により寸法精度の出し難い材料を用いても厳しい寸法精度を要求する必要がなく、低コストな磁気ドライブ機構を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の磁気ドライブ機構は、基本的に下記記載の構成を採用するものである。
本発明の磁気ドライブ機構は、磁気誘導路を流れる磁束量を制御することによって回転子に印加する磁束方向の切り替えを行う。この磁気誘導路における磁束量の制御は、磁気誘導路の透磁率を制御することで行うことができ、この透磁率の制御は励磁コイルを用いることなく行うことができるため、励磁コイル等の銅損によるエネルギー消費を減少し、消費電力を低減することができる。また、透磁率の制御は磁歪材の透磁率が低下する逆磁歪効果等を利用することができ、容積を要する励磁コイル等の部材と比較して、駆動機構を小型化し薄型化することが可能となる。
本発明の磁気ドライブ機構は、回転子磁束発生源を有する回転子と、固定子磁束発生源およびこの固定子磁束発生源からの磁束を前記回転子に導く固定子磁気誘導路を有する固定子とを備え、固定子磁束発生源の磁束の流れを制御することによって、回転子を固定子に対して回転駆動させる磁気ドライブ機構であり、固定子磁気誘導路を流れる磁束量を制御することによって回転子に対する磁束方向を制御する磁束制御手段を備える。この磁束制御手段は、固定子磁気誘導路に直列に、又は、固定子磁気誘導路と並列して設けられる。
磁気ドライブ機構の第1の態様は、この磁束制御手段を固定子磁気誘導路に直列接続する態様である。この第1の態様では、磁束制御手段は固定子磁気誘導路の磁路中の透磁率を低下させて磁束量を低減させる。同じ固定子磁束発生源に接続される複数の固定子磁気誘導路に流れる磁束量は、各磁路の磁気抵抗に応じて平衡して分配されるため、この固定子磁気誘導路の磁束量の低下は、同じ固定子磁束発生源に接続される他の固定子磁気誘導路に流れる磁束量の分配量を増加させる。
これによって、回転子の周囲に配置される固定子磁気誘導路に流れる磁束量のバランスが変化し、回転子に対して駆動力が加えられる。この磁束量のバランスを順次変えることによって回転子は回転する。
磁気ドライブ機構の第2の態様は、この磁束制御手段を固定子磁気誘導路に並列接続する態様である。この第2の態様では、磁束制御手段は固定子磁気誘導路と並列接続することで、固定子磁束発生源に対して並列接続された磁路を形成する。並列接続した磁束制御手段の透磁率を低下させて磁束量を低減させる。並列接続された固定子磁気誘導路と磁束制御手段とに流れる磁束量は、各磁路の磁気抵抗に応じて平衡して分配されるため、この磁束制御手段を流れる磁束量の低下は、同じ固定子磁束発生源に対して並列接続される固定子磁気誘導路に流れる磁束量の分配量を増加させる。
これによって、回転子の周囲に配置される固定子磁気誘導路に流れる磁束量のバランスが変化し、回転子に対して駆動力が加えられる。この磁束量のバランスを順次変えることによって回転子は回転する。
第1の態様において、本発明の磁気ドライブ機構は、回転子磁束発生源を有する回転子と、固定子磁束発生源およびこの固定子磁束発生源からの磁束を前記回転子に導く固定子磁気誘導路を有する固定子とを備え、固定子磁束発生源の磁束の流れを制御することによって、回転子を固定子に対して回転駆動させる。
固定子磁気誘導路の回転子側の先端部と、回転子の周囲に所定の角度位置で配設された磁極端部との間には第1の空隙が開けられ、この第1の空隙の間を架橋するように磁束制御手段を備える。この磁束制御手段は、先端部と磁極端部のそれぞれと積層させることで取り付けられる。本発明の構成によれば、磁束制御手段の一端を先端部に積層させ、他端を磁極端部に積層させることで磁束制御手段を固定子磁気誘導路に取り付けることができるため、空隙の間隙の寸法と磁束制御手段の寸法を合わせるといった操作を不要することができ、磁束制御手段の固定子磁気誘導路への取り付けを容易に行うことができる。
磁束制御手段は、第1の空隙によって遮断された磁束の流れを制御した上で、磁極端部に磁気的に再結合する機能を有することを特徴とするものである。
また、本発明の磁気ドライブ機構は、前述した固定子磁気誘導路が、固定子磁束発生源の一方の磁束を回転子に導く第1の固定子磁気誘導路と、固定子磁束発生源の他方の磁束を回転子に導く第2の固定子磁気誘導路とにより構成され、固定子磁束発生源が、第1と第2の固定子磁気誘導路の間に設けられた第2の空隙を架橋して設けられていることを特徴とするものである。
本発明の構成によれば、第1と第2の固定子磁気誘導路の間の第2の空隙を固定子磁束発生源によって架橋する構成とすることで、磁束制御手段を固定子磁気誘導路に取り付ける構成と同様に、空隙の間隙の寸法と固定子磁束発生源の寸法を合わせるといった操作を不要することができ、固定子磁束発生源の固定子磁気誘導路への取り付けを容易に行うことができる。
また、本発明の磁気ドライブ機構は、前述した第1の固定子磁気誘導路が、固定子磁束発生源の一方の磁束を途中で複数に分流した、単一磁極の各磁極端部を介して、一方の磁束を回転子に導く様に構成され、第2の固定子磁気誘導路が、固定子磁束発生源の他方の磁束を途中で複数に分流した、単一磁極の各磁極端部を介して、他方の磁束を回転子に導く様に構成されることを特徴とするものである。
第1の固定子磁気誘導路および第2の固定子磁気誘導路は、磁束を途中で複数に分流する構成とし、この分流磁束を単一磁極の各磁極端部から回転子に導き、磁束を導く磁極端部を分流の切り替えによって切り替え、これによって回転子を回転駆動する。
磁束を分流し、回転子に導く分流磁束を切り替えることで、固定子磁束発生源の数量を低減させることができる。
また、本発明の磁気ドライブ機構は、前述した第2の空隙(固定子磁束発生源が設けられる第1と第2の固定子磁気誘導路の間の空隙)に、非磁性材が設けられていることを特徴とするものである。
第2の空隙に非磁性材を設けることによって、磁路中の磁気抵抗のばらつきを低減させることができる。
また、本発明の磁気ドライブ機構は、前述した第2の空隙が、第1、第2の固定子磁気誘導路に導かれる磁束が、飽和する様に構成されていることを特徴とするものである。
第2の空隙の磁束を飽和させることで、磁路中の磁気抵抗のばらつきを低減させることができる。
また、本発明の磁気ドライブ機構は、前述した磁束制御手段が、固定子磁気誘導路の磁気特性を制御することによって磁極端部に対する磁束の流れを制御して、磁極端部に現れる各磁極の正負の強弱のバランスを切り替えて、回転子を固定子に対して回転駆動させることを特徴とするものである。
この磁束制御手段は、固定子磁気誘導路の磁気特性を制御するものであり、励磁コイルに電流が流れることで生じる銅損によるエネルギー損は発生せず、高いエネルギー効率を得ることができる。
また、本発明の磁気ドライブ機構は、前述した磁束制御手段が、応力の印加により磁気特性を可変とする磁歪材と、磁歪材に隣接し応力を印加する圧電材とより成ることを特徴とするものである。
圧電材に電圧を印加すると、圧電材は伸縮して隣接する磁歪材に応力を印加する。応力が印加された磁歪材は磁気特性が変化する。例えば、磁歪材に圧縮応力が印加されると、逆磁歪効果によって透磁率が低下し磁気抵抗が高まる。これによって、この磁路を通る磁束量が低下する。したがって、圧電材に印加する電圧を制御することによって、磁路を通る磁束量を制御することができる。
また、本発明の磁気ドライブ機構は、前述した第1の空隙(固定子磁気誘導路の回転子側の先端部と、回転子の周囲に所定の角度位置で配設された磁極端部との間の空隙)に、非磁性材が設けられていることを特徴とするものである。
第1の空隙に非磁性材を設けることによって、磁路中の磁気抵抗のばらつきを低減させることができる。
また、本発明の磁気ドライブ機構は、前述した第1の空隙が、固定子磁気誘導路における先端部に導かれる磁束が、飽和する様に構成されていることを特徴とするものである。第2の空隙の磁束を飽和させることで、磁路中の磁気抵抗のばらつきを低減させることができる。
第2の態様において、本発明の磁気ドライブ機構は、回転子磁束発生源を有する回転子と、固定子磁束発生源および当該固定子磁束発生源からの磁束を前記回転子に導く固定子磁気誘導路を有する固定子とを備え、固定子磁束発生源の磁束の流れを制御することによって、回転子を固定子に対して回転駆動させる。
固定子磁束発生源の両端に接続された両固定子磁気誘導路間には、この固定子磁気誘導路間と並列して架橋するように磁束制御手段を備える。固定子磁束発生源からの磁束量は、並列接続された固定子磁気誘導路間と磁束制御手段とで分配される。このとき、磁束制御手段を流れる磁束量が変わると、並列接続された固定子磁気誘導路に分配される磁束量も変化する。これにより、磁束制御手段を流れる磁束量を制御することによって、固定子磁気誘導路に分配される磁束量を制御することができる。
この磁束制御手段は、両固定子磁気誘導路のそれぞれと積層させることで取り付けてもよい。この構成によれば、磁束制御手段の端部を固定子磁気誘導路に積層させることで磁束制御手段を固定子磁気誘導路に取り付けることができるため、固定子磁束発生源や固定子磁気誘導路の寸法と磁束制御手段の寸法を合わせるといった操作を不要することができ、磁束制御手段の固定子磁気誘導路への取り付けを容易に行うことができる。
本発明の第2の態様の磁束制御手段は、磁気特性を制御することによって、並列接続される固定子磁気誘導路との間で分配される磁束量を制御して、回転子側に対向して設けた固定子磁気誘導路の磁極端部に現れる各磁極の強度を変更して、回転子を固定子に対して回転駆動させることを特徴とする。
ここで、回転子は、径方向に突極を有する軟磁性材とし、固定子磁気誘導路は、両磁極端部を回転子の軸方向に配置する構成とすることができる。この構成によれば、磁路を軸方向の面内で形成することができ、径方向の寸法を抑制することができる。
また、本発明の第2の態様の磁束制御手段においても、第1の態様と同様に、応力の印加により磁気特性を可変とする磁歪材と、磁歪材に隣接して応力を印加する圧電材とによって構成することができる。
本発明によれば、磁気ドライブ機構において励磁コイルを不要とする駆動機構を構成することが出来る。
また、本発明によれば、励磁コイルを不要とすることにより励磁コイル等の銅損によるエネルギー消費を減少して消費電力を低減することが出来る。
また、本発明によれば、コイル径に関わらず駆動機構を小型化し薄型化することが出来る。
また、本発明によれば、加工により寸法精度の出し難い材料を用いても厳しい寸法精度を要求する必要がなく、加工や組立費用を低く抑えることが出来る。
以下に本発明の磁気ドライブ機構の構成および作用について説明をする。以下、磁束制御手段を固定子磁気誘導路に直列に接続する第1の態様について図1〜図22を用いて説明し、磁束制御手段を固定子磁気誘導路に並列に接続する第2の態様について図26〜図32を用いて説明する。
なお、第1の態様について、1個の固定子磁束発生源を用いた構成例を図1〜図12を用いて説明し、複数の固定子磁束発生源を用いた構成例を図13〜図22を用いて説明する。
また、第2の態様について、磁路を軸方向の面内に形成する構成例を図26〜28を用いて説明し、磁路を径方向の面内に形成する構成例において4極の例について図29,30を用いて説明し、多極の例について図31,32を用いて説明する。
励磁コイルを用いた磁気ドライブ機構では、励磁コイルに流す電流方向を切り替えることによって極を切り替えることができるが、永久磁石等の磁束発生源では、励磁コイルのように電流方向によって正極から負極あるいは負極から正極のように磁極の切り替えを行うことができない。そこで、本発明の磁気ドライブ機構では、駆動源として従来の励磁コイルに代えて永久磁石等の磁束発生源からの磁束の流れを制御することによって、変位発生磁極端部に現れる各磁極の強弱のバランスを切り替え、これによって磁気部材を駆動する駆動機構を構成している。
本発明は上記構成として、回転子磁束発生源を有する回転子と、固定子磁束発生源およびこの固定子磁束発生源からの磁束を前記回転子に導く固定子磁気誘導路を有する固定子とを備え、固定子磁束発生源の磁束の流れを制御することによって、回転子を固定子に対して回転駆動させる磁気ドライブ機構とし、固定子磁気誘導路を流れる磁束量を制御することによって回転子に対する磁束方向を制御する磁束制御手段を備える構成とする。磁束制御手段は、固定子磁気誘導路に直列に設ける第1の態様の他に、固定子磁気誘導路と並列に設ける第2の構成とすることができる。
磁気ドライブ機構の第1の態様は、磁束制御手段を固定子磁気誘導路に直列接続する態様である。この第1の態様では、磁束制御手段は固定子磁気誘導路の磁路中の透磁率を低下させて磁束量を低減させることによって、他の固定子磁気誘導路に流れる磁束量の分配量を増加させ、回転子の周囲に配置される固定子磁気誘導路に流れる磁束量のバランスが変化させて回転子を回転させる。
磁気ドライブ機構の第2の態様は、磁束制御手段を固定子磁気誘導路に並列接続する態様である。この第2の態様では、磁束制御手段は固定子磁気誘導路と並列接続することで、固定子磁束発生源に対して並列接続された磁路を形成する。並列接続した磁束制御手段の透磁率を低下させて磁束量を低減させることによって、並列接続される固定子磁気誘導路に流れる磁束量の分配量を増加させ、回転子の周囲に配置される固定子磁気誘導路に流れる磁束量のバランスが変化させて回転子を回転させる。
より、具体的には、本発明の磁気ドライブ機構の第1の態様は、回転子磁束発生源を有する回転子と、固定子磁束発生源と、当該固定子磁束発生源からの磁束を回転子に導く固定子磁気誘導路とを有する固定子とを備え、固定子磁束発生源の磁束の流れを制御することによって、回転子を固定子に対して回転駆動させる磁気ドライブ機構であって、固定子磁気誘導路の回転子側の先端部と、当該先端部と第1の空隙を設けて、回転子の周囲に所定の角度位置で配設された磁極端部とを、それぞれ積層して架橋する磁束制御手段を有し、磁束制御手段が、第1の空隙によって遮断された磁束の流れを制御した上で、磁極端部に磁気的に再結合する機能を有する様に構成されている。
上記構成を採用することにより、磁束制御手段は、各固定子磁気誘導路の磁気特性を制御することによって磁極端部に対する磁束の流れを制御して当該磁極端部に現れる各磁極の正負の強弱のバランスを切り替え、当該磁極の正負の強弱のバランスの切り替えにより回転子に対する磁界方向を変更することによって、回転子を固定子に対して回転駆動することができる様になる。
また、本発明の構成によれば、励磁コイルを不要とする駆動機構を構成することが出来るので、従来の構成では必須となっていた励磁コイル等の銅損によるエネルギー消費を減少して消費電力を低減することが出来る。そして、励磁コイルにおけるコイル径に関わらず駆動機構を小型化し薄型化することが出来る。
また、磁気回路が有効に構成されるため、固定子磁束発生源から出た磁束の内のモレ磁束量が減り、回転子の駆動に寄与する磁束量が増え、駆動効率を高めることが出来る。
また、一般に磁束制御手段は、加工により寸法精度の出し難い材料とされている軟磁性材にて構成された固定子磁気誘導路と磁極端部と、異なる平面上で架橋するよう配置されるとともに、固定子磁気誘導路と磁極端部とを磁気的に結合する形態としたので、厳しい寸法精度をこの磁束制御手段に対して要求する必要がなくなる。そのため、加工や組立費用を低く抑えることが出来る。
以下に、第1の態様の具体的な構成例について詳細に説明をする。
[実施例1]
まず、本発明の磁気ドライブ機構の構成例および作用について図1〜図12を用いて説明をする。図1は、本発明の磁気ドライブ機構の構成例を示す斜視図である。図2は磁気ドライブ機構の構成例の固定子磁気誘導路を示す概略図であり、図3は磁気ドライブ機構の構成例による駆動状態を示す概略図である。また、図4〜図8は、この磁気ドライブ機構の回転子周りの拡大上面図(a)、及び右位置に本機構を右側からみた断面図(b)、下位置に本機構を下側からみた断面図(c)を示している。
まず、本発明の磁気ドライブ機構の構成例および作用について図1〜図12を用いて説明をする。図1は、本発明の磁気ドライブ機構の構成例を示す斜視図である。図2は磁気ドライブ機構の構成例の固定子磁気誘導路を示す概略図であり、図3は磁気ドライブ機構の構成例による駆動状態を示す概略図である。また、図4〜図8は、この磁気ドライブ機構の回転子周りの拡大上面図(a)、及び右位置に本機構を右側からみた断面図(b)、下位置に本機構を下側からみた断面図(c)を示している。
図1に示す様に、本発明の磁気ドライブ機構1Aは、回転子と固定子により構成されている。なお、本実施例における回転子として、回転子磁束発生源2Aを示した。以下の説明ではこの回転子を回転子磁束発生源2Aとして説明をする。この回転子磁束発生源2Aは、後述する動作原理に基づき任意の回転力が加わり、回転を制御できるようになっている。
また、固定子は、固定子磁束発生源3Aと、固定子磁束発生源3Aの各極からの磁束を回転子磁束発生源2Aに導く固定子磁気誘導路4Aと、固定子磁気誘導路4Aの磁束量を制御する磁束制御手段とを備える。
より詳細には、固定子は、固定子磁束発生源3Aと、固定子磁束発生源3Aの各極からの磁束を複数に分流し、それぞれ回転子磁束発生源2Aに導く固定子磁気誘導路4An、4Asと、当該固定子磁気誘導路4An、4Asの先端に設け、回転子磁束発生源2Aの周囲に所定の角度位置で磁気的に分離し配置された単一磁極の磁極端部7Anr、7Anl、7Asu、7Asdと、各固定子磁気誘導路4An、4Asの途中に設け、同一平面上で磁気的に分離する第1の空隙部8Anr、8Anl、8Asu、8Asdと、各第1の空隙部8Anr、8Anl、8Asu、8Asdとは異なる平面上に配置され、この第1の空隙部を架橋することで磁気的に再結合する磁束制御手段4Anr、4Anl、4Asu、4Asdとを備えた構成となっている。
なお、図1に示す構成例は、1つの固定子磁束発生源を備える構成であって、固定子磁束発生源3Aの一方の磁極から延びる固定子磁気誘導路4Asを2つの固定子磁気誘導路4AsU,4AsDに分岐させ、固定子磁束発生源の他方の磁極から延びる固定子磁気誘導路4Anを2つの固定子分岐磁気誘導路4AnL,4AnRに分岐させる構成例である。分岐した固定子分岐磁気誘導路4AsU,4AsDには、それぞれ磁束制御手段4Asu、4Asdが設けられ、分岐した固定子分岐磁気誘導路4AnL,4AnRには、それぞれ磁束制御手段4Anl,4Anrが設けられている。
図2は固定子磁気誘導路部分を示し、一つの固定子磁束発生源3Aの両極(S極およびN極)の内、S極は固定子磁気誘導路4Asから分岐した2つの固定子分岐磁気誘導路4AsU,4AsDに導かれ、N極は固定子磁気誘導路4Anから分岐した2つの固定子分岐磁気誘導路4AnL,4AnRに導かれる。
固定子分岐磁気誘導路4AsU,4AsDに導かれる磁束の磁束量は、それぞれ磁束制御手段4Asu、4Asdによって制御され分配される。また、固定子分岐磁気誘導路4AnL,4AnRに導かれる磁束の磁束量は、それぞれ磁束制御手段4Anl、4Anrによって制御され分配される。
この磁束制御手段4Anr、4Anl、4Asu、4Asdは、各固定子分岐磁気誘導路において磁束の流れる磁路を構成し、応力の印加により磁気特性を可変とする、後段で説明をする磁歪材6Anr、6Anl、6Asu、6Asdと、各磁歪材に隣接して応力を印加する圧電材5Anr、5Anl、5Asu、5Asdとにより構成される。
この様に構成された磁気ドライブ機構1Aは、磁束制御手段4Anr、4Anl、4Asu、4Asdにより各固定子磁気誘導路4An、4Asの磁気特性を制御する。この磁気特性の制御は、磁極端部7Anr、7Anl、7Asu、7Asdに対する磁束の流れを制御する。さらに、この磁束流れの制御は、磁極端部に現れる各磁極の正負の強弱のバランスを切り替えるとともに、正負の強弱のバランスを切り替える。その結果、回転子磁束発生源2Aを介して、各磁極端部7Anr、7Anl、7Asu、7Asd間に流れる磁束方向が有効に切り替わる。これによりの磁束方向の切り替えにより、回転子磁極発生源2Aの周囲に所定の角度位置で配設された磁極端部7Anr、7Anl、7Asu、7Asdから、これらの磁極端部間に配置した回転子磁束発生源2Aに流れる磁束方向が変わり、回転子を回転駆動する駆動力が働く。
図3は、この駆動状態を示している。図3(a)では、固定子磁束発生源3AのS極を固定子分岐磁気誘導路4AsUを通して一方のS極に導き、固定子磁束発生源3AのN極を固定子分岐磁気誘導路4AnRを通して一方のN極に導く。
図3(b)では、固定子磁束発生源3AのS極を固定子分岐磁気誘導路4AsDを通して他方のS極に導き、固定子磁束発生源3AのN極を固定子分岐磁気誘導路4AnRを通して一方のN極に導く。
図3(c)では、固定子磁束発生源3AのS極を固定子分岐磁気誘導路4AsDを通して他方のS極に導き、固定子磁束発生源3AのN極を固定子分岐磁気誘導路4AnLを通して他方のN極に導く。
図3(d)では、固定子磁束発生源3AのS極を固定子分岐磁気誘導路4AsUを通して一方のS極に導き、固定子磁束発生源3AのN極を固定子分岐磁気誘導路4AnLを通して他方のN極に導く。
回転子磁束発生源2Aを備えた回転子は、上記の各S極とN極とで形成される磁束方向により定まる方向に応じて移動し回転する。
ここで、図4〜図8を用いて、本発明の磁気ドライブ機構1Aにおいて、回転子磁束発生源2Aを回転駆動するための各工程(STEP0からSTEP4)を順に説明する。
図4〜図8は、本発明の磁気ドライブ機構1Aの動作原理を説明するための図面であり、各図面(図4〜図8)において、中央部に磁気ドライブ機構の回転子周りの拡大図(a)を示し、右位置に本機構を右側からみた断面図(b)を示し、下位置に本機構を下側からみた断面図(c)を示している。なお、図4は下記に説明するSTEP0の状態を示し、図5はSTEP1の状態を、図6はSTEP2の状態を、図7はSTEP3の状態を、図8はSTEP4の状態を示している。また、図中のハッチングを施した矢印は磁束制御手段の応力印加方向を、中抜きの矢印は回転子磁極発生源2Aの磁極方向を示している。
図4に示すSTEP0は、全ての磁束制御手段4Anr、4Anl、4Asu、4Asdを動作させていない静止安定状態を示している。この状態では固定子磁束発生源3A(図示していない)から分流された分流先の磁束量は等しく、磁極端部7Anr、7Anl、7Asu、7Asdには、それぞれN極、N極、S極、S極の各磁極が等しい大きさで現れる。そのため、回転子磁束発生源2Aは図4に示す位置においてつり合って静止することとなる。そして、後述するSTEP1から4までの工程を経た後、再びSTEP0の状態まで戻り、各工程を順番に繰り返すことで回転子磁束発生源2Aの連続回転駆動が可能となる。
次に、図5に示すSTEP1で磁束制御手段4Anl、4Asdが備える圧電材5Anl、5Asdを動作させることで、磁歪材6Anl、6Asdに応力を印加する。磁歪材6Anl、6Asdは、印加された応力によって磁気特性の透磁率が変化し、磁極端部7Anl、7Asdから回転子磁束発生源2Aに到る磁路の磁気抵抗が増加する。そのことによって、固定子磁束発生源3Aからのもう一方の分流先である磁極端部7Anr、7Asuの磁束量が増える。これにより、N極としては磁極端部7Anlより磁極端部7Anrが強く、S極としては磁極端部7Asdより磁極端部7Asuが強く現れる。その結果、磁極端部7Anr、7Asuの磁束が回転子磁束発生源2Aに作用して、図5に示すSTEP1のつり合い状態まで、回転子磁束発生源2Aを回転(図では反時計周りに回転)させることが出来る。
次に、図6に示すSTEP2で磁束制御手段4Anl、4Asuが備える圧電材5Anl、5Asuを動作させることで、磁歪材6Anl、6Asuに応力を印加する。磁歪材6Anl、6Asuは、印加された応力によって磁気特性の透磁率が変化し、磁極端部7Anl、7Asuから回転子磁束発生源2Aに到る磁路の磁気抵抗が増加する。そのことによって、固定子磁束発生源3Aからのもう一方の分流先である磁極端部7Anr、7Asdの磁束量が増える。これにより、N極としては磁極端部7Anlより磁極端部7Anrが強く、S極としては磁極端部7Asuより磁極端部7Asdが強く現れる。その結果、磁極端部7Anr、7Asdの磁束が回転子磁束発生源2Aに作用して、図6に示すSTEP2のつり合い状態まで、回転子磁束発生源2Aを回転(図では反時計周りに回転)させることが出来る。なお、この状態は、図4のSTEP0からは回転子磁束発生源2Aが180度回転した状態となっている。
次に、図7に示すSTEP3で磁束制御手段4Anr、4Asuが備える圧電材5Anr、5Asuを動作させることで、磁歪材6Anr、6Asuに応力を印加する。磁歪材6Anr、6Asuは印加された応力によって磁気特性の透磁率が変化し、磁極端部7Anr、7Asuから回転子磁束発生源2Aに到る磁路の磁気抵抗が増加する。そのことによって、固定子磁束発生源3Aからのもう一方の分流先である磁極端部7Anl、7Asdの磁束量が増える。これにより、N極としては磁極端部7Anrより磁極端部7Anlが強く、S極としては磁極端部7Asuより磁極端部7Asdが強く現れる。その結果、磁極端部7Anl、7Asdの磁束が回転子磁束発生源2Aに作用して、図7に示すSTEP3のつり合い状態まで、回転子磁束発生源2Aを回転(図では反時計周りに回転)させることが出来る。
次に、図8に示すSTEP4で磁束制御手段4Anr、4Asdが備える圧電材5Anr、5Asdを動作させることで、磁歪材6Anr、6Asdに応力を印加する。磁歪材6Anr、6Asdは印加された応力によって磁気特性の透磁率が変化し、磁極端部7Anr、7Asdから回転子磁束発生源2Aに到る磁路の磁気抵抗が増加する。そのことによって、固定子磁束発生源3Aからのもう一方の分流先である磁極端部7Anl、7Asuの磁束量が増える。これにより、N極としては磁極端部7Anrより磁極端部7Anlが強く、S極としては磁極端部7Asdより磁極端部7Asuが強く現れる。その結果、磁極端部7Anl、7Asuの磁束が回転子磁束発生源2Aに対して作用して、図8に示すSTEP4のつり合い状態まで、回転子磁束発生源2Aを回転(図では反時計周りに回転)させることが出来る。なお、この状態は、図4のSTEP0からは回転子磁束発生源2Aが360度回転した状態となっている。
以上説明してきた様に、STEP0〜STEP4を繰り返して作用させることにより、回転子磁束発生源2Aを回転動作させることができる様になる。
次に、本発明の磁気ドライブ機構1Aにおける磁束制御手段4Anr、4Anl、4Asu、4Asdの構成要素である圧電材5Anr、5Anl、5Asu、5Asdと磁歪材6Anr、6Anl、6Asu、6Asdの構成と作用について、磁束制御手段4Anrを例に挙げて説明する。
図9は、磁極端部7Anrと、固定子磁気誘導路4Anと、磁束制御手段4Anrの構成例とその動作原理を説明するための図である。本図面における上図(図9(a))は圧電材5Anrが動作する前の状態を示し、下図(図9(b))は圧電材5Anrが動作した後の状態を示している。なお、本図面に示していない磁束制御手段4Anl、4Asu、4Asdは、磁束制御手段4Anrと全て同じ構成となっているので、ここでの説明は割愛する。
図9に示す磁極端部7Anrと固定子磁気誘導路4Anは、ともにパーマロイなどの軟磁性体により構成されており、磁束の流れる磁路を形成している。そして、磁束制御手段4Anrは、磁極端部7Anrおよび固定子磁気誘導路4Anに対して積層して接触して固定され、本図面に示す矢印の方向に動作可能としている。また、磁束制御手段4Anrは、圧電材5Anrと磁歪材6Anrとを積層して貼り合わして構成される。圧電材5Anrは、電場の印加により変位可能な材料により構成されている。そして、本図面に示す様にこの圧電材5Anrを圧縮変位させることにより、隣接する磁歪材6Anrに圧縮応力が印加される。磁歪材6Anrは、圧縮応力が印加されると逆磁歪効果により透磁率が変化する。
図9(a)に示す圧電材5Anrが動作する前の状態では、磁歪材6Anrは圧縮応力が印加されていないため、透磁率の低下は見られず、所定の磁束量が流れる。
一方、図9(b)に示す圧電材5Anrが動作した後の状態では、磁歪材6Anrは圧縮応力が印加されるため、透磁率が低下して磁束量が減少する。
上記動作によって、磁束制御手段4Anrは磁極端部7Anrに流れる磁束量を制御することができる。
本発明の磁気ドライブ機構では、磁路を構成する固定子磁気誘導路に対して、固定子磁束発生源と磁束制御手段との組み込む際に、固定子磁気誘導路の途中に空隙を形成し、この空隙を固定子磁束発生源や磁束制御手段によって架橋する構成とする。この架橋によって空隙間を繋ぐ構成とすることによって、固定子磁気誘導路、固定子磁束発生源、磁束制御手段等の寸法に高い加工精度が不要となり、固定子磁束発生源や磁束制御手段を容易に固定子磁気誘導路に取り付けることができる。
次に、本発明の磁気ドライブ機構1Aにおける固定子磁束発生源3Aにより固定子磁気誘導路4An、4Asを架橋する構成例と、磁束制御手段4Anr、4Anl、4Asu、4Asdにより、固定子磁気誘導路4An、4Asと磁極端部7Anr、7Anl、7Asu、7Asdとを架橋する構成例について図10、図11を用いて説明する。
まず、図10を用いて、固定子磁束発生源3Aを固定子磁気誘導路に架橋によって取り付ける構成例について説明する。
図10は、固定子磁束発生源3Aにより、2つの分離された固定子磁気誘導路4An、4Asを第2の空隙部12Aを介して架橋する構成例を示しており、図10(a)は、この第2の空隙部12Aに固定子磁束発生源3Aを1個配した構成例を示している。図10(b)は、第2の空隙部12Aに固定子磁束発生源3Aを2個配した構成例を示している。図10(c)は、第2の空隙部12Aに設けた固定子磁束発生源3Aの端部を磁性体13Aで覆う構成例を示している。
図10(a)に示す様に、本発明の磁気ドライブ機構1Aにおける固定子磁束発生源3Aは、図面上の左右方向に磁化されており、さらに、固定子磁気誘導路4An、4Asが第2の空隙部12Aを介して分離されているため、固定子磁束発生源3Aの下面よりN極から発生した磁束が固定子磁気誘導路4Anに導かれ、固定子磁気誘導路4Asからの磁束が固定子磁束発生源3Aの下面からS極へ導かれる。この様にして、固定子磁気誘導路4An、4Asの間の第2の空隙部12Aは、固定子磁束発生源3Aにより架橋される。
この構成において、固定子磁束発生源3Aは、固定子磁気誘導路4An、4As上に積層させて接触させることで固定することが出来るため、固定子磁束発生源3Aの寸法を第2の空隙部12Aの間隙寸法に合わせる加工、あるいは、第2の空隙部12Aの間隙寸法を固定子磁束発生源3Aの寸法に合わせる加工といった加工が不要である。
また、図10(b)に示す様に、共に図面上で左右方向に磁化された、同じ構成の2個の固定子磁束発生源3Aを、固定子磁気誘導路4An、4As間に設けた第2の空隙12Aを介して挟む様に架橋して、N極から発生した磁束を固定子磁気誘導路4Anに導き、固定子磁気誘導路4Asの磁束をS極に導く様に構成しても構わない。
この様に構成された図10(b)に示す構成では、図10(a)に示す構成より2倍の磁束量を発生させることが出来るため、ここでは図示していない回転子磁束発生源2Aをより大きなトルクで回転駆動させることが可能となる。
なお、図10(a),(b)に示す本構成の場合、固定子磁束発生源3Aの各極から固定子磁気誘導路4An、4Asに導かれる磁束は、主に、固定子磁束発生源3Aと固定子磁気誘導路4An、4Asとの接触面を通して流れ、固定子磁束発生源3Aの他の面からの磁束はほとんどが回転子2A側へ導かれない漏れ磁束となってしまうこととなる。そこで、より効率良く磁束の流れを固定子磁束誘導路4An、4Asに導くために、図10(c)に示すように、固定子磁気誘導路4An、4Asと同じような軟磁性体で、それぞれの極を覆うような部材13An,13Asを新たに設けることで、漏れ磁束を減らし、かつ回転子2Aへの有効な磁束を増やす構成としても良い。
次に、図11を用いて、磁束制御手段4Anr、4Anl、4Asu、4Asdを固定子磁気誘導路に架橋によって取り付ける構成例について、磁束制御手段4Anrを例に挙げて説明をする。なお、先と同様に、他の磁束制御手段4Anl、4Asu、4Asdは、磁束制御手段4Anrと同じ構成となっているので、ここでの他の磁束制御手段についての説明は割愛する。
図11は、固定子磁気誘導路4Anの途中に設けた第1の空隙部8Anrを介して、磁束制御手段4Anrによって、固定子磁気誘導路4Anと磁極端部7Anrとの間を架橋する構成例を示した図面である。
なお、図11(a)はこの第1の空隙部8Anrに磁束制御手段4Anrを1個配した構成例を示し、図11(b)は第1の空隙部8Anrに磁束制御手段4Anrを2個配した構成例を示している。
図11(a)に示す様に、本発明の磁気ドライブ機構1Aにおいて、磁束制御手段4Anrは磁歪材6Anrと圧電材5Anrとを隣接させて接合して構成される。磁束制御手段4Anrによる第1の空隙部8Anrの架橋は、磁歪材6Anrの下面を固定子磁気誘導路4Anの先端部の上面と接触させるとともに、磁歪材6Anrの下面を固定子磁気誘導路4Anの先端部と第1の空隙8Anrを開けた位置に設けた磁極端部7Anrの上面とを接触する構成によって行う。この架橋構成によって、固定子磁気誘導路4Anからの磁束を磁歪材6Anrを介して磁極端部7Anrに導くことが出来る。この様にして、固定子磁気誘導路4Anと磁極端部7Anrとの間に設けた第1の空隙8Anrを、磁束制御手段4Anrで架橋することができる。
また、図11(b)に示す様に、固定子磁気誘導路4Anと磁極端部7Anrとの間に設けた第1の空隙8Anrを介して、2個の磁束制御手段4Anrによって固定子磁気誘導路4Anと磁極端部7Anrとを両側から架橋する構成としてもよい。この構成においても、固定子磁束発生源3Aから固定子磁気誘導路4Anを流れてきた磁束は、2つの磁歪材6Anrを介して磁極端部7Anrに導かれ、磁気的に再結合される。
この様に、図11(b)に示した構成とすれば、図11(a)に示した構成に比べて磁束の流れる量をより細かく制御することが可能となる。また、固定子磁束発生源3Aの場合(図10(c)参照)と同様に、磁歪材6Anrの両端に軟磁性材により覆う部材を設けることで、漏れ磁束を減らす構成としても構わない。
次に、本発明の磁気ドライブ機構1Aにおける第1の空隙部8Anr、8Anl、8Asu、8Asdの構成例について説明する。なお、下記の説明では、第1の空隙部8Anrを例に挙げて説明をするが、この第1の空隙部8Anrと、他の第1の空隙部8Anl、8Asu、8Asdとは同じ構成となっているので、ここでの他の第1の空隙部についての説明は割愛する。
図12は、本発明の磁気ドライブ機構1Aにおける第1の空隙部8Anrの構成例を示した図面であり、各図面の下図は第1の空隙部8Anr近傍の上部平面図を示し、上図はその断面図を示している。なお、図12(a),(b)は、同一平面上で空隙を設けた構成例(先に示した形態)を示し、図12(c),(d)は、第1の空隙部8Anrに非磁性材を配し、固定子磁気誘導路4Anと磁極端部7Anrとの間をこの非磁性材で溶接した構成例を示し、図12(e),(f)は、第1の空隙部8Anrとして磁束飽和部分を設けた構成例を示している。
図12(c),(d)に示す構成において、固定子磁気誘導路4Anと磁極端部7Anrの両部材を図面に示す様に非磁性材で溶接したものを用意しておけば、固定子磁気誘導路4Anと磁極端部7Anrとを一体部品として扱うことができる。そのため、磁気ドライブ機構1Aを大量生産する際に、本図12(a),(b)の構成に比べて組み立て工程を減らすことが可能となる。
また、図12(e),(f)に示す構成によれば、固定子磁気誘導路4Anと磁極端部7Anrとを同時加工が可能となるため、磁気ドライブ機構1Aの部品点数を減らすことが可能となる。また、固定子磁気誘導路4Anと磁極端部7Anrとの位置決め精度は加工精度のみで決まるため、図12(a)〜(d)に示す構成よりもより高精度で容易に各部材を配置可能となる。そのため、本磁気ドライブ機構1Aのように第1の空隙部8Anr、8Anl、8Asu、8Asdが複数ある場合、これらの各第1の空隙部8Anrの間のばらつきを減らすことが可能となり好ましい。
なお、図12(a)から図12(f)の構成は、磁束制御手段による第1の空隙部間の架橋、および、固定子磁束発生源3Aによる第2の空隙部の架橋の何れに適用しても構わない。
上記構成により、固定子磁束発生源3Aからの分流先である磁極端部7Anr、7Anl、7Asu、7Asdへの磁束量を制御することが可能となり、本発明の磁気ドライブ機構1Aにおいて励磁コイルを不要とする駆動機構を構成することが出来る。これにより、励磁コイル等の銅損によるエネルギー消費を減少して消費電力を低減することが出来る。また、コイル径に関わらず駆動機構を小型化し薄型化することが出来る。また、磁気回路が有効に構成されることにより、固定子磁束発生源3Aから出た磁束の内の漏れ磁束量が減り、回転子磁束発生源2Aの駆動に寄与する磁束量が増え、駆動効率を高めることが出来る。
そして上記構成では、一般に固定子磁束発生源3Aや磁束制御手段4Anr、4Anl、4Asu、4Asdは、加工により寸法精度が出難い材料とされている軟磁性材で構成された固定子磁気誘導路4An、4Asの分離部分である第1の空隙部や第2の空隙部に、固定子磁束発生源3Aや、磁束制御手段4Anr、4Anl、4Asu、4Asdを、固定子磁気誘導路4An、4Asとは異なる平面上で架橋するよう配置するとともに、これら第1、第2の空隙部を磁気的に結合した形態としたので、厳しい寸法精度を、固定子磁束発生源3Aや磁束制御手段4Anr、4Anl、4Asu、4Asdに対して要求する必要がなくなる。そのため、加工や組立費用を低く抑えることが出来る。
また、上記構成により、第1の空隙部8Anr、8Anl、8Asu、8Asdを磁気的に分離することが出来、部品点数を減らし、磁気ドライブ機構を組み立て易い構成とすることが出来る。
[実施例2]
次に、本発明の磁気ドライブ機構の他の構成例および作用について図13〜15を用いて説明をする。この構成例は、2個の固定磁束発生源を備える構成であり、図13〜15は本発明の磁気ドライブ機構の他の構成例の説明するための概略図、動作図、および斜視図である。
次に、本発明の磁気ドライブ機構の他の構成例および作用について図13〜15を用いて説明をする。この構成例は、2個の固定磁束発生源を備える構成であり、図13〜15は本発明の磁気ドライブ機構の他の構成例の説明するための概略図、動作図、および斜視図である。
図13〜図15に示す様に、本発明の磁気ドライブ機構1Bは、先の実施例に示した磁気ドライブ機構1Aと同様に、回転子と固定子により構成されている。なお、本実施例における回転子として、回転子磁束発生源2Bと示した。以下の説明ではこの回転子のことを回転子磁束発生源2Bとして説明をする。この回転子磁束発生源2Bは、後述する動作原理に基づき任意の回転力が加わり、回転を制御できるようになっている。
また、固定子は、複数個(本例では2個)の固定子磁束発生源3B1,3B2と、各固定子磁束発生源3B1,3B2における各極からの磁束を複数に分流し、そのそれぞれを回転子磁束発生源2Bに導く固定子磁気誘導路4Bn、4Bn´、4Bs、4Bs´と、当該固定子磁気誘導路4Bn、4Bn´、4Bs、4Bs´の先端に設け、回転子磁束発生源2Bの周囲に所定の角度位置で磁気的に分離し配置された単一磁極の磁極端部7Bnr、7Bnl、7Bsu、7Bsdと、磁束制御手段4Bnr、4Bnl、4Bsu、4Bsdとを備える構成である。磁束制御手段4Bnr、4Bnl、4Bsu、4Bsdは、実施例1と同様にして、各固定子磁気誘導路4Bn、4Bn´、4Bs、4Bs´の途中に設け、同一平面上で磁気的に分離する第1の空隙部と、この各第1の空隙部とは異なる平面上に配置されて、固定子磁気誘導路とは異なる平面状で架橋することで磁気的に再結合する磁束制御手段4Bnr、4Bnl、4Bsu、4Bsdとを備えた構成となっている。
また、この磁束制御手段4Bnr、4Bnl、4Bsu、4Bsdは、本図面には図示していないが、実施例1と同様に、磁束の流れる磁路を構成し応力の印加により磁気特性を可変とする磁歪材と、各磁歪材に隣接し応力を印加する圧電材とにより構成される。本構成は、実施例1と同様であるため、ここでの詳細な説明は割愛する。
この様に構成された磁気ドライブ機構1Bは、磁束制御手段4Bnr、4Bnl、4Bsu、4Bsdにより各固定子磁気誘導路4Bn、4Bn´、4Bs、4Bs´の磁気特性を制御することによって、磁極端部7Bnr、7Bnl、7Bsu、7Bsdに対する磁束の流れを制御して、各磁極端部に現れる各磁極の正負の強弱のバランスを切り替え、正負の強弱のバランスを切り替える。
その結果、回転子磁束発生源2Bに対して有効に各磁極端部7Bnr、7Bnl、7Bsu、7Bsd間に流れる磁束方向が切り替わり、磁極端部間に配置した回転子磁束発生源2Bを回転駆動する駆動力を働かせることができるようになる。
なお、回転子磁束発生源2Bを回転駆動するための各STEPは、実施例1と同様であるので、ここでの詳細な説明は割愛するが、図14(a)〜図14(d)に示すように、磁束制御手段4Bnr、4Bnl、4Bsu、4Bsdを制御することによって、磁極端部7Bnr、7Bnl、7Bsu、7Bsdに対する磁束の流れを制御する。
図14(a)は、磁束制御手段4Bnl、4Bsdを制御して磁束量を低減させることによって、磁極端部7Bnr、7Bsuに対する磁束量を増す制御状態を示し、図14(b)は、磁束制御手段4Bnr、4Bsdを制御して磁束量を低減させることによって、磁極端部7Bnl、7Bsuに対する磁束量を増す制御状態を示し、図14(c)は、磁束制御手段4Bnr、4Bsuを制御して磁束量を低減させることによって、磁極端部7Bnl、7Bsdに対する磁束量を増す制御状態を示し、図14(d)は、磁束制御手段4Bnl、4Bsuを制御して磁束量を低減させることによって、磁極端部7Bnr、7Bsdに対する磁束量を増す制御状態を示している。回転子磁束発生源2Bは、これらの回転する磁束状態に応じて回転する。
なお、図14(b)、(d)の段階では慣性力によって次に段階に回転させることができ、この慣性力を利用する場合には、固定子磁気誘導路4Bn´4Bs´を用いることなく駆動することができる。
また、2つの固定磁束発生源の同極をつなぐ構成とすることによって、各固定磁束発生源の磁力のばらつきによる磁力バランスのずれを緩和することができる。
この様に、本発明の磁気ドライブ機構1Bでは、2個の固定子磁束発生源を有しているが、実施例1と同様に従来の構成の様に励磁コイルを不要とする駆動機構を構成することが出来る。また、本機構において励磁コイルを不要とすることにより、励磁コイル等の銅損によるエネルギー消費を減少して消費電力を低減することが出来る。また、励磁コイルを不要とすることにより、コイル径に関わらず駆動機構を小型化し薄型化することが出来る。また、磁気回路が有効に構成されるため固定子磁束発生源3Bから出た磁束内のモレ磁束量が減り、回転子磁束発生源2Bの駆動に寄与する磁束量が増え、駆動効率を高めることが出来る。また、本構成は、2個の固定磁束発生源の同極をつないでいるために、各固定磁束発生源の磁力バランスを容易に合わせることが出来る。
次に、図16〜図22を用いて4個の固定子磁束発生源を有する構成例について説明する。なお、図16,17は4個の固定子磁束発生源を有する第1の構成例を示し、図18〜図20は4個の固定子磁束発生源を有する第2の構成例を示し、図21,22は4個の固定子磁束発生源を有する第3の構成例を示している。
[実施例3]
4個の固定子磁束発生源を有する第1の構成例は、図16に示すように、同じ磁極を対向させて配置した4個の固定子磁束発生源3Cと、これらの固定子磁束発生源3C間を繋いで主磁路を形成する4個の固定子磁気誘導路4Cn、4Cs、4Cn、4Csとを備え、各固定子磁気誘導路4Cn、4Cs、4Cn、4Csにおいて、回転子磁束発生源2Cへの主磁路の途中に磁束制御手段4Cnr、4Cnl、4Csu、4Csdを配置する。
4個の固定子磁束発生源を有する第1の構成例は、図16に示すように、同じ磁極を対向させて配置した4個の固定子磁束発生源3Cと、これらの固定子磁束発生源3C間を繋いで主磁路を形成する4個の固定子磁気誘導路4Cn、4Cs、4Cn、4Csとを備え、各固定子磁気誘導路4Cn、4Cs、4Cn、4Csにおいて、回転子磁束発生源2Cへの主磁路の途中に磁束制御手段4Cnr、4Cnl、4Csu、4Csdを配置する。
この構成によれば、磁気ドライブ機構を小型化することができる。また、磁気ドライブ機構の外側を固定子磁気誘導路および固定子磁束発生源によって固定することができる。
第1の構成例によれば、磁束制御手段4Cnr、4Cnl、4Csu、4Csdを制御することによって、回転子磁束発生源2Cに対して有効に各磁極端部7Cnr、7Cnl、7Csu、7Csd間に流れる磁束方向を切り替え、磁極端部間に配置した回転子磁束発生源2Cを回転駆動する駆動力を働かせることができるようになる。
なお、回転子磁束発生源2Cを回転駆動するための各STEPは、実施例1と同様であるので、ここでの詳細な説明は割愛するが、図17(a)〜図17(d)に示すように、磁束制御手段4Cnr、4Cnl、4Csu、4Csdを制御することによって、磁極端部7Cnr、7Cnl、7Csu、7Csdに対する磁束の流れを制御する。
図17(a)は、磁束制御手段4Cnl、4Csuを制御して磁束量を低減させることによって、磁極端部7Cnr、7Csdに対する磁束量を増す制御状態を示し、図17(b)は、磁束制御手段4Cnl、4Csdを制御して磁束量を低減させることによって、磁極端部7Cnr、7Csuに対する磁束量を増す制御状態を示し、図17(c)は、磁束制御手段4Cnr、4Csdを制御して磁束量を低減させることによって、磁極端部7Cnl、7Csuに対する磁束量を増す制御状態を示し、図17(d)は、磁束制御手段4Cnr、4Csuを制御して磁束量を低減させることによって、磁極端部7Cnl、7Csdに対する磁束量を増す制御状態を示している。回転子磁束発生源2Cは、これらの回転する磁束状態に応じて回転する。
[実施例4]
4個の固定子磁束発生源を有する第2の構成例は、図18に示すように、同じ磁極を対向させて配置した4個の固定子磁束発生源3Cと、これらの固定子磁束発生源3C間を繋いで主磁路を形成する4個の固定子磁気誘導路4Cn、4Cs、4Cn、4Cs、および漏れ磁路を形成する固定子磁気誘導路14とを備え、各固定子磁気誘導路14の漏れ磁路の途中に磁束制御手段a〜hを配置する。
4個の固定子磁束発生源を有する第2の構成例は、図18に示すように、同じ磁極を対向させて配置した4個の固定子磁束発生源3Cと、これらの固定子磁束発生源3C間を繋いで主磁路を形成する4個の固定子磁気誘導路4Cn、4Cs、4Cn、4Cs、および漏れ磁路を形成する固定子磁気誘導路14とを備え、各固定子磁気誘導路14の漏れ磁路の途中に磁束制御手段a〜hを配置する。
この構成によれば、外周部から磁束制御手段a〜hへの配線を容易とすることができる。また、磁気ドライブ機構の内側を固定子磁気誘導路および固定子磁束発生源によって固定することができる。
第2の構成例によれば、磁束制御手段a〜hを制御することによって、回転子磁束発生源3Cに対して有効に各磁極端部7Cnr、7Cnl、7Csu、7Csd間に流れる磁束方向を切り替え、磁極端部間に配置した回転子磁束発生源3Cを回転駆動する駆動力を働かせることができるようになる。
なお、回転子磁束発生源2Cを回転駆動するための各STEPは、実施例1と同様であるので、ここでの詳細な説明は割愛するが、図19(a)〜図19(d)に示すように、磁束制御手段a〜hを制御することによって、磁極端部7Cnr、7Cnl、7Csu、7Csdに対する磁束の流れを制御する。
図19(a)は、磁束制御手段4a、bを制御して磁束量を低減させることによって、磁極端部7Cnr、7Csdに対する磁束量を増す制御状態を示し、図19(b)は、磁束制御手段g、hを制御して磁束量を低減させることによって、磁極端部7Cnr、7Csuに対する磁束量を増す制御状態を示し、図19(c)は、磁束制御手段e、fを制御して磁束量を低減させることによって、磁極端部7Cnl、7Csuに対する磁束量を増す制御状態を示し、図19(d)は、磁束制御手段c、dを制御して磁束量を低減させることによって、磁極端部7Cnl,7Csdに対する磁束量を増す制御状態を示している。回転子磁束発生源2Cは、これらの回転する磁束状態に応じて回転する。
なお、漏れ磁路に配置する磁束制御手段は、図18に示す配置の他に、図20に示す配置としてもよい。図20の構成では、固定磁束発生源3Cに対して1個の磁束制御手段iによって構成することができる。この構成によれば、図18の配置構成と比較して磁束制御手段の個数を半減させることができる。
[実施例5]
4個の固定子磁束発生源を有する第3の構成例は、図21、図22に示すように、第1の構成例と第2の構成例とを組み合わせた構成例であり、同じ磁極を対向させて配置した4個の固定子磁束発生源3Cと、これらの固定子磁束発生源3C間を繋いで主磁路を形成する4個の固定子磁気誘導路4Cn、4Cs、4Cn、4Csと、漏れ磁路を形成する固定子磁気誘導路14とを備え、各固定子磁気誘導路4Cn、4Cs、4Cn、4Csにおいて、回転子磁束発生源2Cへの主磁路の途中に磁束制御手段4Cnr、4Cnl、4Csu、4Csdを配置するとともに、各固定子磁気誘導路14の漏れ磁路の途中に磁束制御手段a〜hを配置する。
4個の固定子磁束発生源を有する第3の構成例は、図21、図22に示すように、第1の構成例と第2の構成例とを組み合わせた構成例であり、同じ磁極を対向させて配置した4個の固定子磁束発生源3Cと、これらの固定子磁束発生源3C間を繋いで主磁路を形成する4個の固定子磁気誘導路4Cn、4Cs、4Cn、4Csと、漏れ磁路を形成する固定子磁気誘導路14とを備え、各固定子磁気誘導路4Cn、4Cs、4Cn、4Csにおいて、回転子磁束発生源2Cへの主磁路の途中に磁束制御手段4Cnr、4Cnl、4Csu、4Csdを配置するとともに、各固定子磁気誘導路14の漏れ磁路の途中に磁束制御手段a〜hを配置する。
第3の構成例によれば、磁束制御手段4Cnr、4Cnl、4Csu、4Csdを制御することによって、回転子磁束発生源2Cに対して有効に各磁極端部7Cnr、7Cnl、7csu、7Csd間に流れる磁束方向を切り替え、磁極端部間に配置した回転子磁束発生源2Cを回転駆動する駆動力を働かせ、また、磁束制御手段a〜hを制御することによって、磁極端部7Cnr、7Cnl、7Csu、7Csdに対する磁束の流れを制御して、ステータ側の各磁極の磁力バランスを調整することができる。
図22は、本実施例の磁気ドライブ機構1Cの構成例を示す斜視図である。ここに示す本発明の磁気ドライブ機構1Cは、実施例2と同様に、固定子磁束発生源3Cを複数個(本図では4個)設ける場合となっている。
図22に示す様に、本発明の磁気ドライブ機構1Cは、先の実施例と同様に、回転子と固定子により構成されている。なお、本実施例における回転子として、回転子磁束発生源2Cを示した。以下の説明ではこの回転子を回転子磁束発生源2Cとして説明をする。この回転子磁束発生源2Cは、後述する動作原理に基づき任意の回転力が加わり、回転を制御できるようになっている。
また、固定子は、4つの固定子磁束発生源3Cと、各固定子磁束発生源3Cの各極からの磁束を複数に分流し、それぞれ回転子磁束発生源2Cに導く固定子磁気誘導路4Cn、4Cs、及びもう一方の回転子磁束発生源2Cには導かれない調整用磁気誘導路10Cn、10Csと、固定子磁気誘導路4Cn、4Csの先端に設け、回転子磁束発生源2Cの周囲に所定の角度位置で磁気的に分離し配置された単一磁極の磁極端部7Cnr、7Cnl、7Csu、7Csdと、各調整用磁気誘導路10Cn、10Csの先端に設けた調整用磁極端部11Cnr、11Cnl、11Csu、11Csdとを備える。
また、実施例1と同様にして、この固定子は、各固定子磁気誘導路4Cn、4Csの途中に設け、同一平面上で磁気的に分離する第1の空隙部と、この各第1の空隙部とは異なる平面上に配置されて、固定子磁気誘導路とは異なる平面状で架橋することで磁気的に再結合する磁束制御手段4Cnr、4Cnl、4Csu、4Csdとを備える。
また、本構成における固定子は、各調整用磁気誘導路10Cn、10Csの途中に設け、同一平面上で磁気的に分離する第1の空隙部と、この各第1の空隙部とは異なる平面上に配置されて、固定子磁気誘導路4Cn、4Csとは異なる平面状で架橋することで磁気的に再結合する調整用磁束制御手段9Cnr、9Cnl、9Csu、9Csdとを備えた構成となっている。
そして、固定子磁気誘導路4Cn、4Csと、調整用磁気誘導路10Cn、10Csと、磁極端部7Cnr、7Cnl、7Csu、7Csdと、調整用磁極端部11Cnr、11Cnl、11Csu、11Csdとが同一の平面上に配置され、複数個の固定子磁束発生源3Cと磁束制御手段4Cnr、4Cnl、4Csu、4Csdと、調整用磁束制御手段9Cnr、9Cnl、9Csu、9Csdとが同一の平面上に配置された構成となっている。なお、図22の調整用磁束制御手段9Cnr、9Cnl、9Csu、9Csは図21中の磁束制御手段a〜hに対応する。
また、この磁束制御手段4Cnr、4Cnl、4Csu、4Csd、及び調整用磁束制御手段9Cnr、9Cnl、9Csu、9Csdは、本図面には図示していないが、実施例1と同様に、磁束の流れる磁路を構成し応力の印加により磁気特性を可変とする磁歪材と、各磁歪材に隣接し応力を印加する圧電材とにより構成される。本構成は、実施例1と同様であるため、ここでの詳細な説明は割愛する。
この様に構成された磁気ドライブ機構1Cは、磁束制御手段4Cnr、4Cnl、4Csu、4Csdにより各固定子磁気誘導路4Cn、4Csの磁気特性を制御することによって、磁極端部7Cnr、7Cnl、7Csu、7Csdに対する磁束の流れを制御して、この磁極端部に現れる各磁極の正負の強弱のバランスを切り替え、正負の強弱のバランスを切り替える。その結果、回転子磁束発生源2Cに対して有効に各磁極端部7Cnr、7Cnl、7Csu、7Csd間に流れる磁束方向が切り替わり、この磁極端部間に配置した回転子磁束発生源2Cを回転駆動する駆動力を働かせることができるようになる。
なお、回転子磁束発生源2Cを回転駆動するための各STEPは、調整用磁束制御手段9Cnr、9Cnl、9Csu、9Csdをそれぞれ磁束制御手段4Cnr、4Cnl、4Csu、4Csdと対応させて、同時に駆動すれば実施例1と同様であるので、ここでの説明は割愛する。
ところが、この様に構成された磁気ドライブ機構1Cは、複数ある各固定子磁束発生源3Cからの磁束の発生量に製造工程でばらつきが生じてしまう場合がある。例えば、図では左側に設置されている固定子磁束発生源3Cからの磁束発生量が他の上側、右側、下側にある固定子磁束発生源3Cからの磁束発生量より少ないまま構成されてしまった場合、このままでは左側の固定子磁束発生源3Cから固定子磁気誘導路4Cn、4Csへの磁束量が減るため、回転子磁束発生源2Cに作用する磁界にばらつきが生じ、回転駆動が困難になる可能性がある。
そこで、左側の固定子磁束発生源3Cと同じ側にある調整用磁束発生源9Cnr、9Csuを他箇所にある調整用磁束制御手段より、大きく磁束量を制御出来るよう、図12には図示していない圧電材をより大きく変位駆動させる。そうすることで、左側の固定子磁束発生源3Cからの固定子磁気誘導路4Cn、4Csへの磁束量を増やすことが出来るため、回転子磁束発生源2Cに作用する磁界のばらつきを減らし、実施例1と同様に駆動可能となる。
この様に、本発明の磁気ドライブ機構1Cでは、4個の固定子磁束発生源3Cを有しているが、実施例1と同様に従来の構成の様に励磁コイルを不要とする駆動機構を構成することが出来る。また、本機構において励磁コイルを不要とすることにより、励磁コイル等の銅損によるエネルギー消費を減少して消費電力を低減することが出来る。また、励磁コイルを不要とすることにより、コイル径に関わらず駆動機構を小型化し薄型化することが出来る。また、磁気回路が有効に構成されるため固定子磁束発生源3Cから出た磁束内のモレ磁束量が減り、回転子磁束発生源2Cの駆動に寄与する磁束量が増え、駆動効率を高めることが出来る。
また、本形態では全体が平面的に構成されるため、実施例1、実施例2に示した構成と比較して更に薄型に構成出来る。また、本形態では製造工程で発生した固定子磁束発生源3Cからの磁束の発生量のばらつきを調整用磁束制御手段9Cnr、9Cnl、9Csu、9Csdの駆動により減らすことが可能となる。
次に、図23〜図25を用いて、回転子の構成例について説明する。回転子の構成は、磁石による構成、突極を有した軟磁性材による構成、磁石と突極付軟磁性材による構成等とすることができる。
図23は、磁石によって構成する回転子2aを示している。この構成によって得られるトルクTはマグネットトルクであり、固定磁束発生源による磁界Hとロータと磁石の磁化Mとの積(T=M*H)で表される。また、この構成では保持トルクは有さない。
図24は、突極を有した軟磁性材による構成する回転子2bを示している。この突極付軟磁性材からなる回転子構成で得られるトルクTはリラクタンストルクであり、T=(1/2)*Φ2*(dR/dθ)で表される。なお、ここで、Φは磁束、Rは磁気抵抗、θは回転角である。
この突極付軟磁性材の回転子構成によれば、回転子2bは鉄心のみで形成することができるため、磁石を組み込む工程が不要とすることができ、低コスト化を図ることができる。突起により保持トルクを有することができ、また、回転子2bの突起は歯車を兼ねる構成とすることもできる。
図25の示す回転子2cは、図23の磁石によって構成する回転子2aと、図24の突極付軟磁性材からなる回転子2bとを組み合わせた構成である。なお、図25(b)は回転子2cのみを示し、磁石部分2c1と軟磁性材部分2c2とを備えている。
この構成によれば、マグネットトルクとリラクタンストルクの両トルクを有し、保持トルクを持たせることもできる。
次に、磁束制御手段を固定子磁気誘導路に並列に接続する第2の態様について図26〜図32を用いて説明する。
はじめに、第2の態様について、磁路を軸方向の面内に形成する構成例を図26〜28を用いて説明する。
[実施例6]
図26は、磁気ドライブ機構について、回転子2dの軸方向の断面分を示している。なお、ここでは、固定子側は一部のみを示している。
図26は、磁気ドライブ機構について、回転子2dの軸方向の断面分を示している。なお、ここでは、固定子側は一部のみを示している。
図26において、固定子側には、回転子2dの軸方向と同方向に固定子磁束発生源3Dを配置し、この固定子磁束発生源3Dの両磁極端に固定子磁気誘導路4Duおよび4Ddを設け、固定子磁気誘導路4Duおよび4Ddの端部を回転子2dの側面と対向させて突出させ、この突出部を磁極端としている。
さらに、固定子磁束発生源3Dの両磁極端間には磁束制御手段4Dnsが設けられる。この磁束制御手段4Dnsを通る磁路は、固定子磁気誘導路4Du、回転子2d、および固定子磁気誘導路4Ddを通る磁路と、固定子磁束発生源3Dに対して並列に接続される。固定子磁束発生源3DのN極から出た磁束のうち、一方の磁束は、固定子磁気誘導路4Du、回転子2d、および固定子磁気誘導路4Ddを通って固定子磁束発生源3DのS極に戻る経路をたどり、他方の磁束は、磁束制御手段4Dnsを通って固定子磁束発生源3DのS極に戻る経路をたどる。この2つの経路を通る磁束の磁束量は、各経路の磁気抵抗に基づいて分配される。
ここで、磁束制御手段4Dnsは、前記した態様の各構成例と同様に、圧電材5Dと磁歪材6Dとを積層して貼り合わして構成される。圧電材5Dは、電場の印加により変位可能な材料により構成され、この圧電材5Dを圧縮変位させることにより、隣接する磁歪材6Dに圧縮応力が印加される。磁歪材6Dは、圧縮応力が印加されると逆磁歪効果により透磁率が変化する。
磁束制御手段4Dnsはステータ側の固定子磁束発生源3Dと一部で固定され、固定子磁気誘導路4Duおよび固定子磁気誘導路4Ddとは固定されていない。したがって、磁束制御手段4Dnsと固定子磁気誘導路4Duおよび固定子磁気誘導路4Ddとの間は、固定されずに単に接触するのみであり、この接触面を通して磁路が形成される。この構成とすることで、圧電材5Dの圧縮変位によって磁歪材6Dに圧縮応力が印加された場合であっても、この圧縮応力が固定子磁束発生源3Dに影響することはなく、圧縮応力による磁石への影響を避けることができる。
また、圧縮応力が固定子磁気誘導路を構成するステータ側の軟磁性材への影響も避けることができる。
なお、図26では、磁束制御手段4Dnsを固定子磁束発生源3Dの軸方向の中心位置において固定部15で固定する例を示しているが、固定位置は必ずしも軸方向の中心位置でなくともよい。また、磁束制御手段4Dnsの固定を固定子磁束発生源3Dに代えて、固定子磁気誘導路4Duあるいは固定子磁気誘導路4Ddの何れか一方に対して行ってもよい。
図26(a)は、磁束制御手段4Dnsを動作させない状態を示している。この状態では、固定子磁束発生源3Dからの磁束は、磁束制御手段4Dnsを通る磁路と固定子磁気誘導路4Du,4Ddと回転子2dを通る磁路の各磁気抵抗に応じて分配されている。一方、図26(b)は、磁束制御手段4Dnsを動作させた状態を示している。この状態では、磁束制御手段4Dnsを通る磁路の磁気抵抗が大きくなるために流れる磁束量が減少し、この減少に応じて固定子磁気誘導路4Du,4Ddと回転子2dを通る磁路を流れる磁束量が増加する。
図27は、第2の態様による回転子2dの回転動作を説明するための図である。ここでは、回転子2dの周囲に3個の磁極(#1〜#3)を配置した例を示している。各磁極は、図26で示した構成からなる。
各磁極が備える磁束制御手段4Dnsのいずれも動作させない場合には、回転子2dの周囲の磁束は平衡状態となるため、回転子2dには回転力は作用しない。これに対して、各磁極が備える磁束制御手段4Dnsのいずれかを動作させた場合には、その磁束制御手段4Dnsが設けられた磁極の固定子磁気誘導路に流れる磁束の磁束量が増加し、回転子2dの周囲の磁束は不平衡状態となり、回転子2dには回転力が作用することになる。
図27(a)は#1の磁束制御手段4Dnsを動作させた状態を示している。これによって、回転子2dは、#1の磁極に向かう移動に回転する。図27(b)は#2の磁束制御手段4Dnsを動作させた状態を示している。これによって、回転子2dは、#2の磁極に向かう移動に回転する。また、図27(c)は#3の磁束制御手段4Dnsを動作させた状態を示している。これによって、回転子2dは、#3の磁極に向かう移動に回転する。
図28は、磁束制御手段4Dnsの別の構成例を説明するための図である。図28(a)に示す構成例は、磁束制御手段4Dnsが備える圧電材6Daを積層素子で構成した例であり、図28(b)に示す構成例は、磁束制御手段4Dnsが備える圧電材6Dbをモノモルフの圧電素子で構成した例である。
図28(a)の構成によれば、圧電材6Daを積層素子で構成することによって、磁歪材5Daを軸方向に縮小する。一方、図28(b)の構成によれば、圧電材6Dbをモノモルフの圧電素子で構成することによって、磁歪材5Dbを湾曲させて縮小する。図28(b)の構成の場合には、磁束制御手段4Dnsが湾曲した場合には、固定子磁束発生源3Dと磁歪材5Dbとの間隔が大きくなり、磁歪材5Dbと固定子磁束発生源3Dとの固定が外れるおそれがある。そこで、磁歪材5Daを固定子磁束発生源3Dに固定する固定部材15は弾性体によって構成し、湾曲した場合に磁歪材5Dbが固定子磁束発生源3Dから外れないよう構成する。
[実施例7]
次に、第2の態様について、磁路を径方向の面内に形成する構成例において4極の例について図29,30を用いて説明する。
次に、第2の態様について、磁路を径方向の面内に形成する構成例において4極の例について図29,30を用いて説明する。
図29に示す構成は、4個の固定子磁束発生源3Eを互いに同極を対向させるとともに各磁極間を4個の固定子磁気誘導路4Eによって連結し、この固定子磁気誘導路4Eの一部を回転子2E側に向かって突出させた磁極を有した固定子を構成し、この固定子の4つの磁極の中心に回転子2Eを配置する。固定子には、固定子磁束発生源3Eを挟む両固定子磁気誘導路4E間を架橋して磁束制御手段4Ensを設ける。また、回転子2Eは2極としている。
この磁束制御手段4Ensを通る磁路は、固定子磁気誘導路4Eおよび回転子2Eを通る磁路と、固定子磁束発生源3Eに対して並列に接続される。固定子磁束発生源3EのN極から出た磁束のうち、一方の磁束は、固定子磁気誘導路4E、回転子2E、および固定子磁気誘導路4Eを通って固定子磁束発生源3EのS極に戻る経路をたどり、他方の磁束は、磁束制御手段4Ensを通って固定子磁束発生源3EのS極に戻る経路をたどる。この2つの経路を通る磁束の磁束量は、各経路の磁気抵抗に基づいて分配される。
ここで、磁束制御手段4Ensは、前記した態様の各構成例と同様に、圧電材5Eと磁歪材6Eとを積層して貼り合わして構成される。圧電材5Eは、電場の印加により変位可能な材料により構成され、この圧電材5Eを圧縮変位させることにより、隣接する磁歪材6Eに圧縮応力が印加される。磁歪材6Eは、圧縮応力が印加されると逆磁歪効果により透磁率が変化する。
図30は動作例を示している。図30(a)は軸方向の断面を示し、図30(b)〜(e)は軸方向と直交する方向の断面を示している。
図30(b)は、図中の左方に位置する磁束制御手段4Ensを駆動して、磁歪材5Eに圧縮応力を印加して磁歪材6Eを通る磁束量を低減させ、これによって図中の左方側の磁極端から回転子2Eに流れる磁束量を増加させる。このとき、図中の右方に位置する磁束制御手段4Ensは駆動させない。これによって、図中の右方側の磁極端から回転子2Eに流れる磁束量は変化しない。
これによって、回転子2Eに対して、左方側に流れる磁束量が右方側に流れる磁束量よりも大きくなる。回転子2Eは、この磁束量の不均衡によって図30(b)から図30(c)に示すように、半時計方向に回転する。
回転した後、図中の左方に位置する磁束制御手段4Ensの駆動を止め、図中の左方側の磁極端から回転子2Eに流れる磁束量と、右方側の磁極端から回転子2Eに流れる磁束量とを平衡させると、回転子はその回転位置に保持される(図30(d))。さらに、回転させる場合には、図中の上方に位置する磁束制御手段4Ensを駆動して、図中の上方側の磁極端から回転子2Eに流れる磁束量を増加させる。このとき、図中の下方に位置する磁束制御手段4Ensは駆動させずにおくことで、磁極端から回転子2Eに流れる磁束量は変化しない。
これによって、回転子2Eに対して、上方側に流れる磁束量が下方側に流れる磁束量よりも大きくなり、回転子2Eはこの磁束量の不均衡によって図30(d)から図30(e)に示すように、半時計方向に回転する。
[実施例8]
次に、第2の態様について、磁路を径方向の面内に形成する構成例において多極の例(ここでは6極)について図31,32を用いて説明する。
次に、第2の態様について、磁路を径方向の面内に形成する構成例において多極の例(ここでは6極)について図31,32を用いて説明する。
図31に示す構成は、6個の固定子磁束発生源3Fを互いに同極を対向させるとともに各磁極間を6個の固定子磁気誘導路4Fによって連結し、この固定子磁気誘導路4Fの一部を回転子2F側に向かって突出させた磁極を有した固定子を構成し、この固定子の6つの磁極の中心に回転子2Fを配置する。なお、回転子2Fは4極の場合を示している。
また、固定子には、固定子磁束発生源3Fを挟む両固定子磁気誘導路4F間を架橋して磁束制御手段4Fnsを設ける。
この磁束制御手段4Fnsを通る磁路は、固定子磁気誘導路4Fおよび回転子2Fを通る磁路と、固定子磁束発生源3Fに対して並列に接続される。固定子磁束発生源3FのN極から出た磁束のうち、一方の磁束は、固定子磁気誘導路4F、回転子2F、および固定子磁気誘導路4Fを通って固定子磁束発生源3FのS極に戻る経路をたどり、他方の磁束は、磁束制御手段4Fnsを通って固定子磁束発生源3FのS極に戻る経路をたどる。この2つの経路を通る磁束の磁束量は、各経路の磁気抵抗に基づいて分配される。
ここで、磁束制御手段4Fnsは、前記した態様の各構成例と同様に、圧電材5Fと磁歪材6Fとを積層して貼り合わして構成される。圧電材5Fは、電場の印加により変位可能な材料により構成され、この圧電材5Fを圧縮変位させることにより、隣接する磁歪材6Fに圧縮応力が印加される。磁歪材6Fは、圧縮応力が印加されると逆磁歪効果により透磁率が変化する。
図32は動作例を示している。図32(a)〜(f)は軸方向と直交する方向の断面を示している。なお、図32では、6個の磁束制御手段および磁極の位置をそれぞれ“A”〜“F”で表すものとする。
図32(a)は、各磁束制御手段4Fnsを動作させない状態である。この動作状態では、回転子2Fの周りの磁束は平衡している。回転子2Fは、この平衡した磁束で安定する位置に保持されている。図では、回転子2Fの固定軸を挟んで対向する2つの磁極が、180度反対側に対向配置された磁極位置“C”と“F”と対向する位置で保持されている。
図32(b)は、磁極位置“A”の磁束制御手段4Fnsを動作させた状態を示している。この状態では、磁極位置“A”の磁束量が増加するため、回転子2Fは磁極位置“A”が形成する磁束に安定する方向に回転する(図では半時計方向)。回転子2Fが磁極位置“A”に回転した後、磁束制御手段4Fnsを動作させると、回転子2Fの周囲の磁束は再び平衡状態となる。回転子2Fは、この平衡した磁束で安定する位置に保持される(図32(c)。
以下同様にして、順に駆動する磁束制御手段4Fnsを切り替えることによって、回転子2Fを回転させることができるとともに、磁束制御手段4Fnsの駆動を停止した場合には、回転子2Fは、そのときの平衡した磁束おいて安定する位置に保持される。
また、駆動する磁束制御手段4Fnsの順を反対方向とすることで、回転方向を切り替えることができる。
1A、1B、1C 磁気ドライブ機構
2A、2B、2C 回転子磁束発生源
2a〜2d 2D〜2F 回転子
3A〜3F、3B1、3B2、3Cu、3Cd、3Cr、3Cl 固定子磁束発生源
4An、4As、4Bn、4Bs、4Cn、4Cs、4AsU、4AsD、4AnR、4AnL、4Bn´、4Bs´、4Du、4Dd、4E、4F 固定子磁気誘導路
4Anr、4Anl、4Asu、4Asd、4Bnr、4Bnl、4Bsu、4Bsd、4Cnr、4Cnl、4Csu、4Csd、4Dns、4Dnsa、4Dnsb、4Ens、4Fns、a〜i 磁束制御手段
5Anr、5Anl、5Asu、5Asd、5D、5Da、5Db、5E、5F 圧電材
6Anr、6Anl、6Asu、6Asd、6D、6Da、6Db 磁歪材
7Anr、7Anl、7Asu、7Asd、7Bnr、7Bnl、7Bsu、7Bsd、7Cnr、7Cnl、7Csu、7Csd 磁極端部
8Anr、8Anl、8Asu、8Asd 第1の空隙部
9Cnr、9Cnl、9Csu、9Csd 調整用磁束制御手段
10Cn、10Cs 調整用磁気誘導路
11Cnr、11Cnl、11Csu、11Csd 調整用磁極端部
12 第2の空隙部
13 磁性体
14 固定子磁気誘導路
15 固定部材
2A、2B、2C 回転子磁束発生源
2a〜2d 2D〜2F 回転子
3A〜3F、3B1、3B2、3Cu、3Cd、3Cr、3Cl 固定子磁束発生源
4An、4As、4Bn、4Bs、4Cn、4Cs、4AsU、4AsD、4AnR、4AnL、4Bn´、4Bs´、4Du、4Dd、4E、4F 固定子磁気誘導路
4Anr、4Anl、4Asu、4Asd、4Bnr、4Bnl、4Bsu、4Bsd、4Cnr、4Cnl、4Csu、4Csd、4Dns、4Dnsa、4Dnsb、4Ens、4Fns、a〜i 磁束制御手段
5Anr、5Anl、5Asu、5Asd、5D、5Da、5Db、5E、5F 圧電材
6Anr、6Anl、6Asu、6Asd、6D、6Da、6Db 磁歪材
7Anr、7Anl、7Asu、7Asd、7Bnr、7Bnl、7Bsu、7Bsd、7Cnr、7Cnl、7Csu、7Csd 磁極端部
8Anr、8Anl、8Asu、8Asd 第1の空隙部
9Cnr、9Cnl、9Csu、9Csd 調整用磁束制御手段
10Cn、10Cs 調整用磁気誘導路
11Cnr、11Cnl、11Csu、11Csd 調整用磁極端部
12 第2の空隙部
13 磁性体
14 固定子磁気誘導路
15 固定部材
Claims (14)
- 回転子磁束発生源を有する回転子と、
固定子磁束発生源および当該固定子磁束発生源からの磁束を前記回転子に導く固定子磁気誘導路を有する固定子とを備え、
前記固定子磁束発生源の磁束の流れを制御することによって、前記回転子を前記固定子に対して回転駆動させる磁気ドライブ機構であって、
前記固定子磁気誘導路に直列に、又は、前記固定子磁気誘導路と並列して設けられ、前記固定子磁気誘導路を流れる磁束量を制御する磁束制御手段を有し、
前記磁束制御手段による磁束量制御によって、回転子に対する磁束方向を制御することを特徴とする磁気ドライブ機構。 - 回転子磁束発生源を有する回転子と、
固定子磁束発生源および当該固定子磁束発生源からの磁束を前記回転子に導く固定子磁気誘導路を有する固定子とを備え、
前記固定子磁束発生源の磁束の流れを制御することによって、前記回転子を前記固定子に対して回転駆動させる磁気ドライブ機構であって、
前記固定子磁気誘導路の前記回転子側の先端部と、前記回転子の周囲に所定の角度位置で配設された磁極端部との間の第1の空隙を、先端部および磁極端部とそれぞれ積層部分を有して架橋する磁束制御手段を有し、
前記磁束制御手段は、前記第1の空隙によって遮断された磁束の流れを制御した上で、前記磁極端部に磁気的に再結合する機能を有することを特徴とする磁気ドライブ機構。 - 前記固定子磁気誘導路は、前記固定子磁束発生源の一方の磁束を前記回転子に導く第1の固定子磁気誘導路と、前記固定子磁束発生源の他方の磁束を前記回転子に導く第2の固定子磁気誘導路とにより構成され、
前記固定子磁束発生源は、前記第1と第2の固定子磁気誘導路の間に設けられた第2の空隙を架橋して設けられていることを特徴とする請求項2に記載の磁気ドライブ機構。 - 前記第1の固定子磁気誘導路は、前記固定子磁束発生源の一方の磁束を途中で複数に分流した、単一磁極の前記各磁極端部を介して、前記一方の磁束を前記回転子に導く様に構成され、
前記第2の固定子磁気誘導路は、前記固定子磁束発生源の他方の磁束を途中で複数に分流した、単一磁極の前記各磁極端部を介して、前記他方の磁束を前記回転子に導く様に構成されることを特徴とする請求項3に記載の磁気ドライブ機構。 - 前記第2の空隙に、非磁性材が設けられていることを特徴とする請求項3または4に記載の磁気ドライブ機構。
- 前記第2の空隙は、前記第1、第2の固定子磁気誘導路に導かれる磁束が、飽和する様に構成されていることを特徴とする請求項3または4に記載の磁気ドライブ機構。
- 前記磁束制御手段は、前記固定子磁気誘導路の磁気特性を制御することによって前記磁極端部に対する磁束の流れを制御して、前記磁極端部に現れる各磁極の正負の強弱のバランスを切り替えて、前記回転子を前記固定子に対して回転駆動させることを特徴とする請求項2から6のいずれか一項に記載の磁気ドライブ機構。
- 前記磁束制御手段は、応力の印加により磁気特性を可変とする磁歪材と、当該磁歪材に隣接して応力を印加する圧電材とより成ることを特徴とする請求項2から7のいずれか一項に記載の磁気ドライブ機構。
- 前記第1の空隙に、非磁性材が設けられていることを特徴とする請求項2から8のいずれか一項に記載の磁気ドライブ機構。
- 前記第1の空隙は、前記固定子磁気誘導路における前記先端部に導かれる磁束が、飽和する様に構成されていることを特徴とする請求項2から8のいずれか一項に記載の磁気ドライブ機構。
- 回転子磁束発生源を有する回転子と、
固定子磁束発生源および当該固定子磁束発生源からの磁束を前記回転子に導く固定子磁気誘導路を有する固定子とを備え、
前記固定子磁束発生源の磁束の流れを制御することによって、前記回転子を前記固定子に対して回転駆動させる磁気ドライブ機構であって、
固定子磁束発生源の両端に接続された両固定子磁気誘導路間を並列に架橋する磁束制御手段を有し、
前記磁束制御手段は、当該磁束制御手段を流れる磁束量を制御することによって、固定子磁気誘導路に流れる磁束量を制御することを特徴とする磁気ドライブ機構。 - 前記磁束制御手段は、磁気特性を制御することによって、並列接続される固定子磁気誘導路との間で分配される磁束量を制御して、回転子側に対向して設けた固定子磁気誘導路の磁極端部に現れる各磁極の強度を変更して、前記回転子を前記固定子に対して回転駆動させることを特徴とする請求項11に記載の磁気ドライブ機構。
- 前記回転子は、径方向に突極を有する軟磁性材であり、
前記固定子磁気誘導路は、両磁極端部を前記回転子の軸方向に配置することを特徴とする請求項11又は12に記載の磁気ドライブ機構。 - 前記磁束制御手段は、応力の印加により磁気特性を可変とする磁歪材と、当該磁歪材に隣接して応力を印加する圧電材とより成ることを特徴とする請求項11から13のいずれか一項に記載の磁気ドライブ機構。
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