JP2013198247A - ステップモータ - Google Patents

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Toshinari Maeda
俊成 前田
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Abstract

【課題】
従来小型電池しかもたない腕時計において、一般的に用いられている180[deg/step]単相ステップモータは、構成はシンプルで、小さすぎるために改善できる余地が少なく、エネルギー利用効率も概ね50%程度が限界で、更なる低消電化が困難であった。また、低消電化のためには大きなコイルが必要となるが、2つ以上のコイルを搭載した構成にすることは、時計のムーブメントの設計に課題があった。
【解決手段】
ロータ、ステータとも2p極(pは2以上の整数)の磁極とし、回転方向を決めるノッチをステータの各磁極に形成し、ロータ回転軸とは垂直方向に導線の巻軸方向を有する1つのコイルによってロータを360/2p[deg/step]動作させる構造とした。
【選択図】図1−1

Description

この発明は、ロータ、ステータとも2p極(pは2以上の整数)の磁極を有しており、ロータは1つのコイルにより駆動する駆動源、特にアナログ電子時計の指針を駆動するための駆動源として使用され、ステップ運針するための電子時計に関する。
時計用ステップモータは、ロータ、ステータとも2極の磁極を有し、ロータを180[deg/step]動作させる単相ステップモータが一般的である。例えば、特許文献1に記載があるような構成が一般的であり、ロータから秒針までの輪列減速比は1/30で、秒針は1秒毎に6[deg/step]のステップ運針をする。あるいは特許文献2においては、2極のロータ磁石を2つのコイルによって、90[deg/step]動作させるステップモータの構成も多く提案されている。
特開昭53−107611号公報(第4項、第1図) 特開昭54−132710号公報(第6項、第12図)
腕時計用ステップモータにおいては、小型の電池しか搭載できないことから、従来から低消費電化と小型化は大きな課題であり、様々な検討がされてきた。一般的に知られている単相ステップモータの構成においては、わずかな電流でもトルクが得られるようにコイルの巻数を10000ターン程度にまで増やしたり、ロータは直径2[mm]程度以下の小さな慣性量であっても磁力の強い異方性の2極磁石を用いたり、また数[ms]程度の極短時間の間だけ駆動し、あとは静止しており電力を消費しないステップ運針駆動にするなどして、極力電力消費を押さえている。更に数[ms]程度動かす際にも、極力エネルギー変換効率(過渡応答中の出力エネルギー瞬間最大値/入力エネルギー)が良くなるように、また負荷補償技術と組合せ、負荷状況に応じて最小限のエネルギーで駆動できるように、駆動パルス(幅、Duty)を制御している。しかし、この単相ステップモータの構成はシンプルで、小さすぎるために改善できる余地は少なく、エネルギー利用効率も概ね50%程度が限界で、更なる低消電化は困難であった。
また、単相ステップモータの構成がシンプルすぎるために、更にコイルを2つに増やすなどしてロータの動作角度などを見直す工夫もされてきた。しかし、先述したように低消電化のためにコイルは多くの巻数が必要となるため、一般的な時計用ムーブメント中ステップモータ用のコイル体積はとても大きな割合を占めており、そのコイルを2つ以上に増やすことは難しく、製品化されているものも少ないのが現状である。
本発明は、上述のような問題を解決し、モータのサイズを小型に抑えながら、従来の単相ステップモータより低消電を実現する電子時計を提供することを目的とする。
本発明による電子時計は、上記の目的を達成するため、以下に示す構成を採用するものである。
一周あたり2p極(p:磁極対数であり、p≧2の整数)に着磁された永久磁石よりなるロータと、
該ロータを回転自在に支持するためのロータ孔(2a)を有し、
該ロータ孔の円周方向に等間隔に形成された2p極の磁極を同一平面上に有するステータ磁極部と、
巻き回された導線に流す電流の方向に応じた磁極が、2つの端部に現れるステータコイル部と、
前記ステータ磁極部の前記磁極のうち、1つおきの磁極同士を同極とするよう磁気的に接続し、更に、前記ステータコイル部の前記2つの端部と、それぞれ磁気的に接続するステータ接続部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、90[deg/step]以下の動作を行うステップモータの小型化が可能となる。また、従来の単相ステップモータよりも低消電化されたステップモータを実現する。
本発明の第1実施形態の電子時計の構成を説明するステップモータの全体構成図(代表図) 本発明の第1実施形態の電子時計の構成を説明するステップモータのロータ周辺の拡大図 本発明の第1実施形態の電子時計の作用を説明するロータの動作シーケンス図 第1実施形態の電子時計の構成を説明するステータ磁極部の変形例 第1実施形態の変形例1の電子時計の構成を説明するステータ磁極部の構成図 第1実施形態の変形例1の電子時計のステータ磁極部と組み合わせるロータの構成図1 第1実施形態の変形例1の電子時計のステータ磁極部と組み合わせるロータの構成図2 第1実施形態の変形例2の電子時計の構成を説明するステップモータの全体構成図 本発明の第2実施形態の電子時計の構成を説明するステップモータの全体構成図 本発明の第2実施形態の電子時計の構成を説明するステップモータのロータ周辺の拡大図 ロータに作用するトルク波形図 ロータに作用する保持トルク波形図 径方向に異方性を有しており、径方向に着磁された4体の異方性磁石を結合した一体にした場合のロータの磁石周辺の磁束密度分布図 径方向に異方性を有しており、径方向に着磁された4体の異方性磁石を結合した一体にし、更に結合部に切り欠きを設けた場合のロータの磁石周辺の磁束密度分布図
以下、各実施形態について図面を用いて説明する。
[第1実施形態]
第1実施形態の電子時計について説明する。本実施形態の特徴は、以下の5つである。(1)ロータ、ステータとも4極であり、1つのコイルにより駆動されること。(2)ステータ磁極部は4個のスリットによって4個の磁極が同一平面上に形成されていること。(3)ステータ接続部は同一平面上のステータ磁極部とステータコイル部の上面又は下面に配置され、磁気的に接続していること。(4)ロータ磁石は、径方向に着磁した4体の異方性磁石を結合して一体に構成し、結合部には磁力を弱めるための切り欠きを有していること。
[第1実施形態の構成の説明]
第1実施形態の電子時計の構成は、図1−1、図1−2を用いて説明する。図1−1は、第1実施形態の電子時計の構成を説明するステップモータの全体構成図であり、図1−2はロータ周辺の拡大図である。図1−1の黒丸は、その箇所においてステータ磁極部とステータ接続部を接続、あるいはステータコイル部とステータ接続部を接続していることを示している。
本実施形態のステップモータは、一周あたり4極(磁極対数をpとした時2p極。本実施形態ではp=2の場合)に着磁された永久磁石よりなるロータ1と、ロータ1を回転自在に支持するロータ孔2aの円周方向に等間隔に形成された4個(磁極対数をpとした時2p極。本実施形態ではp=2の場合)の磁極2b、2c、2d、2eを同一平面上に有する軟磁性体よりなるステータ磁極部2と、ロータ1の回転軸と垂直方向が長手方向となる棒状の軟磁性体に導線3aを何重にも巻き回し、導線に流す電流の方向に応じた磁極が2つの端部3b、3cに現れるステータコイル部3と、ステータ磁極部2の4個の磁極2b、2c、2d、2eのうち、向かい合う(あるいは円周方向に1つおきに形成された)磁極同士(例えば2b、2dあるいは2c、2e)を同極とするよう磁気的に接続し、更にステータコイル部3の2つの端部3b、3cと、それぞれ磁気的に接続する軟磁性体よりなるステータ接続部4と、よりなる。
ステータ磁極部2の4個の磁極2b、2c、2d、2eは、ロータ1と概ね同じ高さの板状の軟磁性体に形成されたロータ孔2aの円周方向を4等分するように形成されたスリット2fにより絶磁されることで形成される。4個の磁極それぞれには、凹部であるノッチ2gが、やはりロータ孔2aを円周方向に4等分するように形成されている。4個のスリット2fと4個のノッチ2gとは、所定の角度でなすように形成されることで、ロータの回転方向が定まる。スリット2fには非磁性体を挟み、レーザー溶接などにより隣り合う磁極同士が接合され、ステータ磁極部2が一体の板状の部品となるように形成されている。
ステータ接続部4は、同一平面上に配置されたステータ磁極部2とステータコイル部3の棒状の軟磁性体に対し、上側及び下側に配置される。ステータ磁極部2の4個の磁極2b、2c、2d、2eのうち、向かい合う2個の磁極同士(例えば2b、2dあるいは2c、2e)を同極とし、ステータコイル部3の棒状の軟磁性体の2つの端部3b、3cそれぞれに磁気的に接続するために、向かい合う2個の磁極(例えば2b、2d)に対して、それぞれ上側と下側に軟磁性体の磁路を配置し、ステータコイル部3の一方の端部3bの上側と下側と接続される。そして、もう一方のペアである向かい合う2個の磁極(例えば2c、2e)にもやはり上側と下側に軟磁性体の磁路を配置し、先述した磁路のペアとは絶磁状態のまま、ステータコイル部のもう一方の端部3cの上側と下側と接続される。ステータ接続部4同士は全て空間を介して絶磁されている。
ロータ1は、径方向に異方性を有しており、径方向に着磁された4体の異方性磁石の異極同士を合わせて、接着等で結合することで、外周に4極の磁極が現れるように一体に形成する。更に、4体の異方性磁石は結合部に切り欠き1aを設け、結合部近傍における磁束密度のロータの径方向成分の変化を緩やかにし、概ね正弦波状の磁束密度分布となる
ことを特徴とする。
[第1実施形態の作用の説明]
次に第1実施形態の作用は、図2を用いて説明する。図2はロータの動作シーケンス図であり、上はステップモータ全体を示す図で、下はロータ周辺のみを拡大した図である。ロータに示した4つの矢印は磁石内部の磁界の方向(磁気ベクトル方向)を表しており、
矢印の先にN極が、元にS極があり、ロータの外周に4極の磁極が存在している。
STEP1の下図にあるようにロータ1は磁極の概ね中心位置の線上A−Aよりも回転方向(反時計方向)にずれた位置(このずれ量を初期位相角としている)、つまりロータ1に作用する保持トルクがちょうどゼロとなる静的安定位置、に静止している状態から、反時計方向に90[deg]動作する際の動作シーケンスを例に作用を説明する。なお、線A−Aの位置は電磁的安定位置であって、保持トルクが仮にロータ1に作用していないとした場合に、ステータコイル部3に電流を通じることでロータの回転をロックした際に、ロータ1の磁気ベクトルが向いて静止する位置を示す線である。また、ロータ1に作用する保持トルクや静的安定位置を、STEP1のような任意の位置に設定する方法については後述する。
第1実施形態の作用として、ロータ1の動作シーケンスについて説明する。STEP1の状態にあるロータ1に対して、ステータコイル部3の左端部3cにN極が、右端部3bにS極が現れるように導線3aに通電する。この通電方向の切り替えにより、ステータコイル部3の両端に現れる磁極は切り替えることができる。ステータコイル部3によって発生した磁束は、上図に示した太い実線あるいは背面に隠れて見えない線は太い破線で示した磁路を通って、ロータ孔にある4個の磁極2b、2c、2d、2eにそれぞれ右上の磁極から時計周りにS、N、S、N極を生じさせ、ロータ孔2aに磁界を発生させる。この磁界は、N極からS極へ向かうペクトルを有する。このベクトルの方向にロータ1の磁気ペクトルの方向が倣おうとするようにしてロータ1には反時計方向の回転トルクが発生し、STEP2の状態にまでロータ1は回転する。STEP2の状態は、ロータ1が概ね45[deg]回転した状態を示しており、この状態で導線3aへの通電を止めても後述するようにロータ1に作用する保持トルクによって、ロータ1は反時計方向に回転を続けようとして、STEP3の状態にまで、つまり90[deg]回転した位置まで、ロータ1は回転する。STEP3の状態では再びロータ1は静的安定位置にあるため、減衰振動しながらやがて停止する。このようにロータ1が1ステップする挙動はロータの回転角度が半分になっているものの、180[deg/step]と同じである。
[第1実施形態の効果の説明]
ここで、第1実施形態の効果について説明する。本実施形態のような構成とすることにより、時計用ムーブメント中において、大きな体積を占めるステータコイル部3を2つ以上もつことなく、1つのステータコイル部3であってもロータ1を90[deg/step]動作が可能である。
また、本実施形態のような構成において重要な点は、ロータ1の外周にある2箇所のN極から発生するほとんどの磁束がステータコイル部3を鎖交し、再びロータ1の外周にある2箇所のS極に戻るようにステータ磁極部2とステータコイル部3とステータ接続部4を構成しているために、小さなロータ1の全体積を有効に利用していること、また一般的に時計用ムーブメントは厚みが増えないように設計されるため、ロータ1の回転軸と垂直方向にステータコイル部3の長手方向を有するようにし、出来るだけ電気抵抗を増やさずに非常に多くの導線3aを巻き回して、ロータ1からの磁束を鎖交させていること、また更に小さな体積の多極のロータ1であっても、磁力が強く、多くの磁束を発生させる異方性磁石で構成していること、によってロータ1とステータコイル部3との間の相互作用を極力大きくなるように構成している点である。このことにより、エネルギー利用効率が改善されることで、1ステップあたりの消費電力を180[deg/step]単相ステップモータよりも小さくすることができる。この理由、作用については後述する。
時計の秒針を動かす際に、1秒間に秒芯が6[deg]回転するステップ運針に適用する際には、ロータ1から図示しない秒針までの減速比を1/15に設定し、1秒間に1回
毎、ステータコイル部3の導線3aへの通電方向が切り替わる駆動パルスを印加すれば良い。また、1秒間に秒針が6/B[deg](Bは2以上の整数でビート数)だけ動作する多ビート運針に適用する際には、ロータ1から秒針までの減速比を1/(15B)と設定し、1秒間にB回毎、ステータコイル部3の導線3aへの通電方向が切り替わる駆動パルスを印加すれば良い。このように秒針がステップ運針の時計であっても、多ビート運針の時計であっても、1ステップあたりの消費電力が180[deg/step]単相ステップモータよりも小さいため、ムーブメントに搭載する電池サイズを小さくできることから、小型のムーブメントが実現可能となる。
また、本実施形態のような構成におけるもう1つの重要な点は、ロータ1を多極にするために4体の異方性磁石を結合した場合であっても、ロータ1周辺の磁束密度分布を正弦波に近い分布にしている点である。このことによって、時計用ステップモータの場合に、ロータ1静止時の耐衝撃性能などの確保のために積極的に利用している保持トルクの振幅や位相などの設定を容易とする効果もあるが、この理由、作用についても最後にまとめて後述する。
また、本実施形態では、予め着磁済みの異方性磁石を接合する構成として、記載しているが、径方向に異方性を有する未着磁の磁石を結合し一体とし、ロータ1を時計用ムーブメントに組み込む前または後で、着磁したとしても構わない。
また、本実施形態のような構成とすることで、ステータ磁極部2の全てのノッチ2gやスリット2f、磁極2b、2c、2d、2eをロータ孔2aの周方向に全て同一平面上に構成しているため、従来の180[deg/step]単相ステップモータの製造において培われた、非常に精度の良いプレス加工技術の適用が可能であり、これらの位置が非常に精度良く配置できるため、やはり保持トルクの設定が容易である。また、スリット部2fによりステータの4個の磁極2b、2c、2d、2eが全て絶磁されているために、ステータコイル部3に発生した磁束はスリット2fからすぐに漏れ出し、ロータ孔2a内に磁界として作用して永久磁石であるロータ1に作用し、回転させるトルクを発生させることができる。つまりステータコイル部3からの磁束を無駄なく有効に利用できる。
また、ロータ1は保持トルクにより静的安定位置で毎ステップ毎に減衰振動から停止という動作を繰り返すため、180[deg/step]ステップモータで培われた、ステータコイル部3に発生する逆起電圧変化から回転、非回転を判断する技術などの適用は容易である。もちろん、ロータ1を逆回転させる駆動技術などの適用も容易である。
また、本実施形態では、ステータ磁極部2において、スリット2fには非磁性体を挟み、レーザー溶接などにより隣り合う磁極同士を接合し、ステータ磁極部2が一体の板状の部品となるように形成されているが、図3のように、4個の磁極2b、2c、2d、2eをステータ磁極部2の上面(あるいは図示しないが、下面)に積層して配置した非磁性体板2hとスポット溶接などにより接合され、一体の部品として形成しても何ら問題はない。
また、図1−1ではステータ磁極部2とステータコイル部3を磁気的に接続するステータ接続部4は、左右で同じ形状をしており、裏返して使用することで部品の共通化できる。
また、ステータ接続部4同士は空間を介して絶磁されている点について補足する。磁束は磁路において経路を無理やり曲げられている箇所において、特に経路を外れて漏れ出すのが一般的である。本実施形態においては、ステータ接続部4の中で上下に重ねられたもの同士の間では、わずかなモレ磁束はあるものの、多くのモレ磁束は発生せずに概ね絶磁されている。ただ、ステータ磁極部2と接続する近傍では、磁路が極端に曲げられるため
ステータ接続部4同士の間でモレ磁束が、比較的多く発生し、ロータ孔2aに対して有効な磁束が流れる量が減る。これを改善するために、本実施形態の構成では、このようなモレ磁束が多い箇所の空間、隙間を特に増やすことで磁気抵抗を増やし、概ね絶磁されるような工夫をしている。なお、絶磁するためには空間である必要はなく、非磁性体を挟んでも構わない。
また、ステータ磁極部2とステータ接続部4との接続、あるいはステータ接続部4とステータコイル部3の接続方法について補足する。図1−1の黒丸の箇所で接続する方法として、例えば時計用ムーブメント内でよく行われている方法として、黒丸の箇所に両方に穴を開けておき、そこに内ネジを切った軸を通し、ネジによりはさみこむという方法がある。このような接続方法とすることで、ステータ磁極部2とステータ接続部4の各部品、及びステータコイル部3の棒状の軟磁性体が全て板状の部品となるため、比較的安価な加工方法であるプレス加工により形成され、これらを積層することで磁気的な接続がなされる。磁気的に接続する方法はこれに限らず、予めステータ磁極部2と一部のステータ接続部4、あるいはステータコイル部3と一部のステータ接続部4を予めスポット溶接などにより、接続して一体の部品としておいたとしても構わない。例えば図1−1において、最下層にある1部のステータ接続部4とその上層に配置されるステータ磁極部2を一体に、また最上層にある一部のステータ接続部4とその下層に配置されるステータコイル部3を一体になるように、予め溶接しておき、これらの二体を先述したような内ネジを切った軸に通すことで接続するという方法であっても構わない。このように一部を予め溶接などにより一体としておくことで、接続するための部品を削減することができる。また、スポット溶接などの生産時の条件を最適化しておくことで、安定化した磁気的な接続が得られ、ステップモータの性能がより安定化する。
[第1実施形態の変形例1]
第1実施形態の変形例1の電子時計について説明する。本変形例の特徴は、第1実施例では、ステータ磁極部2のスリット2fが、この本変形例では磁束飽和部2iである点である。
[第1実施形態の変形例1の構成の説明]
第1実施形態の変形例1の電子時計の構成は、図4−1を用い、適宜図4−2、図4−3を参照しながら説明する。図4−1は、第1実施形態の変形例1の電子時計の構成を説明するステータ磁極部2の構成図であり、図4−2、図4−3は図4−1のステータ磁極部2と組み合わせてもよいロータ1の磁石の構成図である。
本変形例のステップモータは、ステータ磁極部2において、4個の磁極2b、2c、2d、2eはロータ1と概ね同じ高さの板状の軟磁性体に形成されたロータ孔2aの円周方向を4等分するように形成された磁束飽和部2iにより形成され、ステータコイル部3に通電した際、4個の磁束飽和部2iが磁束飽和することではじめて絶磁される。また、4個の磁極2b、2c、2d、2eそれぞれには、凹部であるノッチ2gが、やはりロータ孔2aを円周方向に4等分するように形成されている。4個の磁束飽和部2iと4個のノッチ2gとは、所定の角度でなすように形成されることで、ロータ1の回転方向が定まる。磁束飽和部2iにより隣り合う磁極同士は接合されており、ステータ磁極部2が一体の板状の部品で形成されている点が、第1実施形態と異なるのみである。
ただ、ロータ1の構成については、第1実施形態と全く同じ構成であっても何ら問題はないが、第1実施形態と異なり、径方向に異方性を有しており、径方向に着磁された4体の異方性磁石の異極同士を合わせて、接着等で結合することで、外周に4極の磁極が現れるように一体に形成したものであっても、4体の異方性磁石の結合部に切り欠き1aを設けなくても構わない。あるいは、2極に着磁された2体の異方性磁石の異極同士を結合し
、外周に4極の磁極が現れるように一体に形成したものであっても構わない。
[第1実施形態の変形例1の作用の説明]
次に本変形例の作用について説明する。しかし、ステータコイル部から発生した磁界により
磁束飽和部が磁束飽和してはじめて4つの磁極2b、2c、2d、2eが形成され、第1実施形態のスリット2fと同様に、磁束飽和部2iから磁束が漏れ出し、ロータ孔2a内に磁界として作用して永久磁石であるロータ1に作用し、回転させるトルクを発生させること以外は、ロータ1の動作シーケンスは第1実施形態と何も変わらないので、ロータ1の挙動についての説明は省く。
[第1実施形態の変形例1の効果の説明]
ここで、本変形例1の特有の効果についてのみ説明する。本変形例のような構成とすることにより、ステータ磁極部2を軟磁性体板1枚のみで形成できるため、加工、組立コストを下げることができる。
また、ロータ1の外周の磁極を4極にするために4体あるいは2体の異方性磁石を結合しただけの構造であってもよく、第1実施形態のようにロータ1周辺の磁束密度分布を正弦波に近い分布にすることは必須ではなく、やはり加工、組立コストを下げることができる。これは、スリット2fの代わりに磁束飽和部2iを有するステータ磁極部2の構成の場合は、ロータ1に作用する保持トルクは、ノッチ2gによる保持トルクだけが作用するためである。ノッチ2gによる保持トルクは、ノッチ2gの大きさや設置位置に相関して設計可能であり、後述するようにノッチ2gにより生じる保持トルクの波形が、のこぎり波のようなとてもひずんだ波形ではあるが、重ね合わせにより振幅や位相を設定する必要がないことから、保持トルクの設計は比較的容易になると思われる。しかし、やはり後述しているように、ステップモータの低消電化のために、ノッチ2gのみで、特に小さな振幅の保持トルクを設定する必要がある場合には、保持トルクの振幅のばらつきを抑え、性能を安定化させることが難しいことがある。そのため、更なる低消電化を求める場合には、第1実施形態のロータ1の構造のように、結合部近傍における磁束密度のロータ1の径方向成分の変化を緩やかにし、概ね正弦波状の磁束密度分布とすることがより望ましい。また、スリット2fの代わりに磁束飽和部2iを有するステータ磁極部2の構成の場合は、磁束飽和部が磁束飽和するまでは余分な磁束をステータコイル部3により発生させる必要があり、低消費電力化には多少不利と言える。
[第1実施形態の変形例2]
第1実施形態の変形例2の電子時計について説明する。本変形例の特徴は、ステータ磁極部2を一番最下層に配置し、その上層にステータコイル部3を配置し、更にその上層にステータ接続部4を配置している点である。
[第1実施形態の変形例2の構成と作用の説明]
第1実施形態の変形例2の電子時計の構成は、図5を用いて説明する。図5は、第1実施形態の変形例2の電子時計の構成を説明するステップモータの全体構成図である。図5の黒丸は、その箇所においてステータ磁極部2とステータ接続部4を接続、あるいはステータコイル部3とステータ接続部4を接続していることを示している。
本変形例のステップモータは、ステータ磁極部2の上層に、磁気的に接続されたステータコイル部3を配置し、ステータコイル部3の更にその上層に、ステータ接続部4が配置されており、ステータ磁極部2は、ステータコイル部3と磁気的に接続されているだけでなく、ステータ磁極部2とも磁気的に接続されている。ステータコイル部3を挟み込んだことにより生じるステータ磁極部2とステータ接続部4の空隙には軟磁性体により形成さ
れた接続路4aを有している。接続路4aはステータ接続部4と一体であっても構わず、接続路4aはステータ接続部4の構成要件の1つである。ステータ磁極部2の4個の磁極2b、2c、2d、2eのうち、向かい合う2個の磁極同士(例えば2b、2dあるいは2c、2e)を同極とし、ステータコイル部3の棒状の軟磁性体の2つの端部3b、3cそれぞれに磁気的に接続するために、向かい合う2個の磁極(2c、2e)に対して、一方のペアはステータ磁極部2により直接、ステータコイル部3の一方の端部3cの下側と接続される。そして、もう一方のペアである向かい合う2個の磁極(2b、2d)のうち、1個の磁極2bについては、ステータ磁極部2により直接ステータコイル部3のもう一方の端部3bの下側と接続されるが、もう一個の磁極2dからはステータ磁極部2の上側に配置された接続路4aを介して、ステータコイル部3の上層に配置されたステータ接続部4に磁気的に接続され、ステータ接続部4により、ステータコイル部3のもう一方の端部3bの上側と接続される。
ここで、本変形例の接続路4aによる磁気的な接続方法について補足する。先述したように接続路4aはステータ接続部4と一体であっても構わないが、本変形例の接続路4aは、ステータコイル部3の棒状の軟磁性体と同じ厚みの板状の部品(厚みが同じなら円柱状の部品であっても構わない)であり、ステータ磁極部2の磁極2dの上に積層し配置している。そしてその上にステータ接続部4を積層している。
図5の黒丸の箇所に、ステータ磁極部2、接続路4a、ステータ接続部4のそれぞれに穴を開けておき、そこに内ネジを切った軸を通し、ネジによりはさみこむことで、時期的な接続をしている。
本変形例の作用については、第1実施形態と何ら変わることがなく、ステータコイル部3からロータ孔2aに通じる磁路が変わるのみであるため、作用についての説明は省く。
[第1実施形態の変形例2の効果の説明]
ここで、本変形例2の特有の効果についてのみ説明する。本変形例のような構成とすることにより部品点数が削減し、ネジなどで固定する箇所が少なく、組立が容易になるとなり、コストもさがる。また、ロータ孔2aを有するステータ磁極部2が最下層となるため、図示しない時計用ムーブメントの地板に対してステータ磁極部2とロータ1との高さの位置関係を出し易く、ロータ1の回転軸に対して偏芯などの影響を小さくすることができる。
また、接続路4aは、ステータコイル部3の棒状の軟磁性体と同じ厚みの板状の部品のため、ステータ磁極部2と接続路4a及びステータ接続部4、ステータコイル部3の棒状の軟磁性体を全て、比較的安価な加工方法であるプレス加工により形成できる。また、仮に接続路4aとステータ接続部4が一体の部品とした場合には、例えば鍛造などによりステータ接続部4のみを薄くした一体品として形成でき、安価な加工方法でできるだけでなく、ステップモータを構成する部品点数を更に減らすことができる。
[第2実施形態]
第2実施形態電子時計について説明する。本実施形態の特徴は、第1実施形態と異なり、ロータ、ステータとも6極であり、1つのコイルにより駆動されることであり、ステータ磁極部2は6個のスリット2fによって同一平面上に形成されている点であり、その他の特徴は第2実施形態と同じである。
[第2実施形態の構成と作用の説明]
第2実施形態の電子時計の構成は、図6−1、図6−2を用いて説明する。図6−1は、第2実施形態の電子時計の構成を説明するステップモータの全体構成図であり、図6−2はロータ周辺の拡大図であり、ロータに示した6つの矢印は磁石内部の磁界の方向(磁気
ベクトル方向)を表している。
本実施形態のステップモータは、一周あたり6極(磁極対数をpとした時2p極。本実施形態ではp=3の場合)に着磁された永久磁石よりなるロータ1と、ロータを回転自在に支持するロータ孔2aの円周方向に等間隔に形成された6個(磁極対数をpとした時2p極。本実施形態ではp=3の場合)の磁極2j、2k、2l、2m、2n、2oを同一平面上に有する軟磁性体よりなるステータ磁極部2と、ロータ1の回転軸と垂直方向が長手方向となる棒状の軟磁性体に導線3aを何重にも巻き回し、導線3aに流す電流の方向に応じた磁極が2つの端部3b、3cに現れるステータコイル部3と、ステータ磁極部2の6個の磁極2j、2k、2l、2m、2n、2oのうち、円周方向に1つおきに形成された磁極同士(例えば、2jと2lと2n、もう一方を2kと2mと2o)を同極とするよう磁気的に接続し、更にステータコイル部3の2つの端部3b、3cと、それぞれ磁気的に接続する軟磁性体よりなるステータ接続部4と、よりなることを特徴とする。このように、この変形例の違いは、スリット、ノッチ、ステータの磁極、ロータの磁極が4個であったものを6個にかわっているために、ロータ1は、6体の異方性磁石により構成していることのみであり、磁石同士の結合部に切り欠き1aを設けることなど、その他構成は第1実施形態と全く同じであるため、これら構成についての説明は省く。また、ロータ1が1ステップする挙動はロータの回転角度が90[deg]から60[deg]になっているものの、全く同じである。そのため、作用についての説明も省く。
[第2実施形態の効果の説明]
ここで、第2実施形態の効果について説明する。本実施形態のような構成とすることにより、時計用ムーブメント中において、大きな体積を占めるステータコイル部3を2つ以上もつことなく、1つのステータコイル部3であってもロータ1を60[deg/step]動作が可能である。また、第1実施形態と同様に、小さなロータ1の全体積から発生する磁束をほとんど全て有効に利用しており、ロータ1とステータコイル部3との間の相互作用を極力大きくなるように構成している。このため、エネルギー利用効率が改善されることで、1ステップあたりの消費電力を180[deg/step]単相ステップモータよりも小さくすることができる。磁極対数pが第1実施形態の場合2であったものを、3に読み替えるのみである。ステータ接続部4が左右で共通化できる点も同じである。
ただ、時計用ステップモータにおいては、低消電化のために、永久磁石であるロータ1の直径は1000[um]程度と非常に小さいものが一般的に用いられている。そのため、ロータ1の磁極を増やしたとしても、4極程度までが現実的に構成可能であり、このような6極以上の構造は理論上可能性は考えられるが、永久磁石の小型化による反磁界の影響がより大きくなってしまい、設計どおりの磁力が得られないことや、時計用ステップモータにとって、重要な設計値である保持トルクの値についても、狙ったような値にすることは非常に困難であると予測される。そのため、第1実施形態の4極の構成が、時計用ステップモータにおいては、実現可能性も高く、更に、低消電化や小型化といった効果を得るには、最適な構成である。将来小型の磁石であっても6極以上に構成する際の課題を解決される場合や、あるいは磁石直径をより大きく出きる用途の場合には、このような構成による低消電力化と小型化の効果の可能性が考えられる。
以上、第1実施形態、及びその2つの変形例から第2実施形態の電子時計について、個別に構成と作用及び効果を説明した。ここで、各実施形態に共通する内容であり、これまで各実施形態の説明において、後述するとしてきた、ロータに作用するトルク、及びロータの磁石周辺の磁束密度(径方向成分)分布、更に低消電化の理由について、順番に詳述する。
[ロータに作用するトルクについての説明]
まず、後述する低消電化についての説明に必要となる、90[deg/step]単相ステップモータの場合のロータに作用するトルクについて、図7−1、図7−2を用いて説明する。図7−1は、ロータに作用するトルク波形図であり、横軸はロータの回転角度[deg]、縦軸はトルクをあらわしている。細い破線5cはステータコイル部に対して電流を無通電時に、ロータを回転させた時に作用する保持トルクであり、細い実線5bは保持トルクが作用しないと仮定した場合に一定電流をステータコイル部に通電させた時にロータに発生する駆動トルクであり、太い実線5aは駆動トルクと保持トルクの和で一定電流をステータコイル部に通電した時に、ロータに作用するトルクである。時計用のステップモータの一般的な駆動方法では、ロータが0[deg]位置から、θa[deg]位置までステータコイル部に通電することで、駆動トルクが保持トルクを上回るようなトルクを発生させ、θa[deg]位置から、θb[deg]位置までは通電を止め、保持トルクのみによってロータを回転させることで、低消電化を図っている。つまり一点鎖線の矢印5dのような正の回転トルクにより、ロータはθb[deg]まで正回転を続ける。図7−2は、図7−1に用いていたロータに作用する保持トルク波形図であり、やはり横軸はロータの回転角度[deg]、縦軸はトルクをあらわしている。細い破線5gはステータコイル部に対して電流を無通電時に、ロータを回転させた時にノッチのみを設けることで、ロータに作用する保持トルクであり、細い実線5fはスリットのみを設けることでロータに作用する保持トルクであり、太い実線5eは両方の保持トルクを「重ね合わせ」た結果であり、スリットとノッチの両方を設けた場合に最終的にロータに作用する保持トルクである。時計用ステップモータの場合には、特にロータ静止時に耐衝撃性能などの確保のために、保持トルクを積極的に利用しており、モータの設計者は、ロータ回転時の消費電力を考慮しながら、この保持トルクの位相や振幅を調整、設計する。特にスリットやノッチの寸法は、製造装置の耐久性や加工精度、ばらつきなどの観点から小さく設定することは困難な場合が多いが、スリットやノッチの寸法を大きく設定しても、この「重ね合わせ」により、保持トルクは大きな振幅から小さな振幅まで自在に設計が可能である。何故なら、スリットやノッチの幅はそれぞれの保持トルクの振幅に相関があり、スリットとノッチを設ける角度によって、任意の位相位置を静的安定位置、つまり保持トルクがゼロとなる位置であり、ロータ磁石の磁気ベクトルがその角度方向を向いて静止する位置、に設定可能だからである。特に保持トルクはロータ回転時には大きな負荷として作用するため、特に低消電が求められる場合には小さな振幅になるように設定することもあり、その場合に保持トルクの振幅のばらつきを抑え、性能を安定化させるのに、非常に有用な設計方法である。
駆動トルクTk(θ、t)は電気機械結合係数にステータコイル部に通電する電流i(t)を掛けたものとしてあらわされ。また電気機械結合係数にロータ回転速度ω(t)を掛け合わせたものが逆起電圧V(θ、t)である。ここで、駆動トルクと逆起電圧の両方に関連する電気機械結合係数について、90[deg/step]単相ステップモータの場合を例にして説明する。
N:コイル巻数 φ(θ):コイル鎖交磁束量 θ:ロータ回転角度 θ0:初期位相角(保持トルクにより設定されたロータ磁石の回転初期位置と磁束φ(θ)が最大となる回転位置との角度差で、回転させる方向にロータの回転初期位置をずらしている角度)と設定した場合、電気機械結合係数KはK(θ)=N×(dφ(θ)/dθ)とあらわされる。
ロータ、ステータが4極(2磁極対)の90[deg/step]単相ステップモータの場合、
φ(θ)=φ×cos{2(θ+θ0)}
図7−1において、θk=90[deg]、θ0=22.5[deg]程度である。
一方、ロータ、ステータが2極(1磁極対)の180[deg/step]単相ステップモータの場合は
φ(θ)=φ×cos(θ+θ0)
図7−1において、θk=180[deg]、θ0=45[deg]程度である。
ここで、φはコイル鎖交磁束量φ(θ)の振幅であるが、本発明の90[deg/step]単相ステップモータの構成では、4分割した磁力の強い異方性磁石を1体に再結合した構成とし、1体となった磁石から発生する全ての磁束を有効に、導線を非常に多く巻き回した1つ(単相の)ステータコイル部を鎖交させるステータ構造としている。そして、ステータ磁極部とロータの磁石との隙間量を調整し、磁石を再結合したことによる磁力の低下を補うことで、ロータの慣性量を増加させることなく、180[deg/step]単相ステップモータで得られていた振幅φと同じ値に設定することができる。ただし、径の小さいロータの場合、6極以上になると隙間量の調整だけでは、180[deg/step]単相ステップモータで得られていた振幅φと同程度にすることがだんだん難しくなり、隙間量を小さくし過ぎるとロータ回転軸やロータ孔の偏心による影響も大きくなってきてしまう。φを同程度に設定できるのであれば、90[deg/step]単相ステップモータのK(θ)の振幅は単純に磁極対数倍(ここでは2倍)になる。このように駆動トルクと逆起電圧の振幅が2倍になることで、後述するようにエネルギー利用効率を改善することができる。
続いて、ロータが1ステップ回転する間の前半においては大きな負荷となるが、後半においては、ロータの回転力を補助するように作用する保持トルクThについて、やはり、90[deg/step]単相ステップモータの場合を例にして説明する。
ロータが4極(2磁極対)の90[deg/step]単相ステップモータの場合、
Th(θ)=Th×sin4θ
図7−2において、θa=45[deg]、θb=90[deg]である。
一方、ロータが2極(1磁極対)の180[deg/step]単相ステップモータの場合は
Th(θ)=Th' ×sin2θ
図7−2において、θa=90[deg]、θb=180[deg]である。
保持ポテンシャルエネルギーはTh(θ)の角度積分であり、90[deg/step]単相ステップモータと180[deg/step]単相ステップモータとで、この保持ポテンシャルの値を同じに設定するには、Th=2Th'とすれば良い。90[deg/step]単相ステップモータをステップ運針に用いる場合、秒針までの減速比は180[deg/step]単相ステップモータの場合の1/30に対して、分母は半分の1/15となる。しかし、このように設定することで、時計用ステップモータで求められる重用な性能である耐衝撃性能などを90[deg/step]単相ステップモータにおいても、180[deg/step]単相ステップモータと同程度とすることが可能である。
このように、本発明の構成の90[deg/step]単相ステップモータでは、1ステップあたりのロータ回転角度を半分にし、駆動トルク(及び逆起電圧)、保持トルクとも振幅を2倍としている。
[ロータの磁石周辺の磁束密度(径方向成分)分布についての説明]
続いて、先述したような保持トルクの振幅や位相の調整、設計をするのに重要なロータの磁石周辺の磁束密度(径方向成分)分布について、4体の異方性磁石を一体に結合したロータ磁石の場合を例に、図8−1、図8−2説明する。図8−1の左図は、径方向に異方性を有しており、径方向に着磁された4体の異方性磁石を結合した一体にしたロータ磁石構造を示しており、右図はその場合のロータの磁石周辺の磁束密度分布図であり、横軸はロータ周方向の角度ψで0[deg]から360[deg]まで表しており、縦軸は磁束密度(径方向成分)である。図8−2の左図は、径方向に異方性を有しており、径方向に着磁された4体の異方性磁石を結合した一体にし、更に結合部に切り欠きを設けた場合のロータ磁石構造を示しており、右図はその場合のロータの磁石周辺の磁束密度分布図であり、やはり、横軸はロータ周方向の角度ψで0[deg]から360[deg]まで表
しており、縦軸は磁束密度(径方向成分)である。
180[deg/step]単相ステップモータで用いている異方性の2極磁石の場合には、ロータ磁石の磁束密度(径方向成分)の分布は、基本波成分のみの正弦波sinψであった。そのため、ロータ磁石から発生する磁束の二乗に比例する保持トルクは、基本波の2倍高調波成分のみの正弦波sin2ψの成分のみとなる。そのため、先述したように保持トルクを設計する際、スリットによる保持トルクとノッチによる保持トルクとは、2倍高調波成分のみの正弦波の重ね合わせにより設定されていた。
しかし、分割した異方性磁石4体を単純に一体に結合しただけの場合、結合部において磁束密度(径方向成分)の分布は急激に変化し、図8−1のような分布でとなる。この分布は、基本波が今の場合sin2ψであるため、その成分に3倍高調波であるsin6ψの成分が足し合わされたような波形である。先述したように磁束の二乗に保持トルクは比例することから、保持トルクは基本波の2倍高調波(今の場合sin4ψ)と基本波の4倍高調波(今の場合sin8ψ)と基本波の6倍高調波(今の場合sin12ψ)など、多くの高調波成分が重ね合わさった、ひずんだ波形となる。とくに、分割した異方性磁石4体を単純に一体に結合しただけの場合には、特に基本波の4倍高調波成分(今の場合sin8ψ)の振幅は無視できないほど大きく、スリットやノッチにより生じるそれぞれの保持トルクは、のこぎり波のような波形となってしまう。そのため、スリットによる保持トルクとノッチによる保持トルクとを重ね合わせて設計しようとしても、所望の保持トルクの位相と振幅に設定することが困難で、基本波の4倍高調波成分が互いに打ち消されるわけではなく、強め合って保持トルクの波形に現れてしまう。
このように保持トルクの設計に重要な影響を及ぼすロータの磁束密度(径方向成分)の分布は重要である。そこで、本発明の第1実施形態においては、図8−2のような基本波のみの正弦波に近い磁束密度(径方向成分)の分布を持たせるために、結合部の磁束密度分布の変化を弱める目的で、結合部近傍で磁石径が小さくなるように切り欠きを設けることをしている。磁束密度分布を基本波のみの正弦波形状に近づけることで、保持トルクの設計は180[deg/step]単相モータの場合と同様に容易となる。もちろん、結合部での磁束密度分布の変化を和らげるための方策として、切り欠きを設ける代わりに、あらかじめ結合箇所近傍の着磁磁界強度を弱めておくなどしても構わない。
[低消電化の理由についての説明]
最後に、90[deg/step]単相ステップモータを例として用い、本発明の構造のモータが、従来の180[deg/step]単相ステップモータと比較して、1ステップあたりの消費エネルギーが少ない理由について説明する。
理由は以下の2つである。(1)回転角度が半分で済むため、その分だけ輪列などの摩擦負荷を駆動するための入力エネルギーを必要としない。(2)ロータ磁極が4極(2極対)になることと合わせて、先述したような本発明のロータ、ステータ構造とすることで、ロータの磁石の慣性量及び、1つのステータコイル部を鎖交する磁石からの磁束量と、ステータコイル部のコイル巻数とを、従来の180[deg/step]単相ステップモータと同程度にできるため、駆動トルク振幅及び逆起電圧振幅だけを単純に磁極対倍だけ増やすことが可能となり、エネルギー利用効率(過渡応答中の出力エネルギー瞬間最大値/入力エネルギー)を改善できる。このエネルギー利用効率の改善について、簡易計算により従来の180[deg/step]単相ステップモータに対して、90[deg/step]単相ステップモータを比較検証する。今、説明に用いるパラメータを以下のように設定する。
N:コイル巻数 φ(θ):コイル鎖交磁束量 θ:ロータ回転角度 θ0:初期位相

R:コイル抵抗 e:印加電圧(ただし、チョッパ駆動でVdd*duty) J:慣性量
i:電流 ω:ロータ回転平均速度
ただし、iやωは180[deg/step]単相ステップモータの場合に、
最小エネルギーで駆動した際の値とする。
Δθ:初速0からωmaxになるまでのロータ移動回転角度で、平均速度をωとする。
仮にωが同じとすると90[deg/step]単相ステップモータのΔθは、
180[deg/step]単相ステップモータの0.5倍となる。
今、簡易設定としてロータ回転速度は0からωmaxまで通電時間Δt間に
線形的に上昇するとした場合、
ω=ωmax/2 Δt=Δθ/ω(Δθが0.5倍ならΔtも0.5倍)
K:電気機械結合係数 Th:保持トルク
先述したように、90[deg/step]単相ステップモータの電気機械結合係数
180[deg/step]単相ステップモータの場合の単純に磁極対数倍(2倍)。
保持トルクも、先述したように保持ポテンシャルをそろえることで、
90[deg/step]単相ステップモータの振幅は2倍
以上の設定をして、次にトルクと電圧の釣り合いを考える。なお、電圧の釣り合いではインダクタンスの影響はここでは無視する。また、簡易検証のため各値は定数として扱う。
K*i=J*((ωmax−0)/Δt)+Th=J*2*(ω^2/Δθ)+Th
e=K*ω+R*i
仮に、ωが180[deg/step]単相ステップモータの場合の値と同程度(1倍)とした場合、トルクの釣り合いから、90[deg/step]単相ステップモータの場合、先述のようにK、Thが2倍、Δθが0.5倍になるが、やはり、iは180[deg/step]単相ステップモータの場合の値と同程度(1倍)となる。
次に電圧の釣り合いから、Kが2倍となったとしても、eつまりdutyを調整する(上げる)ことで、ω、iは180[deg/step]単相ステップモータの場合の値と同程度(1倍)に設定することは可能であることが確認できる。つまり、180[deg/step]単相ステップモータの場合 e=K*ω+R*i が、仮に 1.0 = 0.5 + 0.5 であったとすると、90[deg/step]単相ステップモータの場合、eを調整する(増やす)ことで、 1.5 = 2*0.5 + 0.5*1.0
とすることができるため、ω、iは180[deg/step]ステップモータの場合の値と同程度(1倍)とすることができる。
つづいて、エネルギーの釣り合いを考えると、90[deg/step]単相ステップモータの場合、電圧の釣り合いの式の両辺に、i(1倍)*Δt(0.5倍)をかければ良いので、
1.5*1.0*0.5 = 2*0.5*1.0*0.5 + 0.5*1.0*1.0*0.5 つまり、
0.75 = 0.5 + 0.25 (入力エネルギー = 出力エネルギー +
損失)
これに対して、180[deg/step]単相ステップモータの場合は、
1.0*1.0*1.0 = 0.5*1.0*1.0 + 0.5*1.0*1.0
つまり、
1.0 = 0.5 + 0.5 (入力エネルギー = 出力エネルギー + 損失)
なので、90[deg/step]単相ステップモータの方が、入力エネルギーが少ない。このような簡易検証により、本発明の構造を有する90[deg/step]単相ステップモータの場合、180[deg/step]単相ステップモータの場合と比較して、回転角度を小さくする変わりに、トルクを大きくすることで、エネルギー利用効率(過渡応答中の出力エネルギー瞬間最大値/入力エネルギー)を改善できることがわかる。回転角度が小さくなった分はロータから秒針までの減速比を小さくすれば良い。減速比を小さくしてもトルクの振幅はその分大きくなっている。ただし、実際には(1)の入力エネルギー低減効果も合わさってくることや、各変数が定数ではないことや、インダクタンスの影響もあり、上記のような簡易検証のような比率でエネルギー効率が改善されるわけではない。
1 ロータ
1a 切り欠き
2 ステータ磁極部
2a、 ロータ孔
2b、2c、2d、2e 4個の磁極
2f スリット
2g ノッチ
2h 非磁性体板
2i 磁束飽和部
2j、2k、2l、2m、2n、2o 6個の磁極
3 ステータコイル部
3a 導線
3b、3c 端部
4 ステータ接続部
4a 接続路
5a 太い実線、駆動トルクと保持トルクの和で一定電流通電時、ロータに作用するトルク
5b 細い実線、一定電流通電時の駆動トルク
5c 細い破線、保持トルク
5d 一点鎖線の矢印
5e 太い実線、両方の保持トルクを「重ね合わせ」た結果
5f 細い実線、スリットのみを設けることで作用する保持トルク
5g 細い破線、ノッチのみを設けることで作用する保持トルク

Claims (6)

  1. 一周あたり2p極(p:磁極対数であり、p≧2の整数)に着磁された永久磁石よりなるロータ(1)と、
    該ロータ(1)を回転自在に支持するためのロータ孔(2a)を有し、
    該ロータ孔(2a)の円周方向に等間隔に形成された2p極の磁極(2b−e)を同一平面上に有するステータ磁極部(2)と、
    巻き回された導線に流す電流の方向に応じた磁極が、2つの端部(3b、3c)に現れるステータコイル部(3)と、
    前記ステータ磁極部(2)の前記磁極(2b−e)のうち、1つおきの磁極同士を同極とするよう磁気的に接続し、更に、前記ステータコイル部(3)の前記2つの端部(3c、3d)と、それぞれ磁気的に接続するステータ接続部(4)と、を有することを特徴とするステップモータ。
  2. 前記ステータ磁極部(2)、前記ステータコイル部(3)、前記ステータ接続部(4)は、
    それぞれ別体で構成され、
    前記ステータ磁極部(2)と前記ステータコイル部(3)は同一平面上に配置され、
    前記ステータ接続部(4)は、
    同一平面上に配置された前記ステータ磁極部(2)と前記ステータコイル部(3)に対し、上側もしくは下側に配置されることを特徴とする請求項1に記載のステップモータ。
  3. 前記ステータ磁極部(2)の上層に、前記ステータ磁極部(2)と磁気的に接続された前記ステータコイル部(3)を配置し、
    前記ステータコイル部(3)の上層に、前記ステータ接続部(4、接続路4a)が配置される
    ことを特徴とする請求項1に記載のステップモータ。
  4. 前記ステータ磁極部(2)の磁極は、スリット(2f)により形成され、
    非磁性体により接合されることで一体化される
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のステップモータ。
  5. 前記ステータ磁極部(2)の磁極は、磁束飽和部(2i)により形成される
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のステップモータ。
  6. 前記ロータ(1)は、
    径方向に異方性を有する2p個の異方性磁石を交互に極性が異なるように円周状に結合させるとともに、結合された極性の異なる磁石間の結合部に切り欠き(1a)を設けた
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載のステップモータ。
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