JP2007221082A - 永久電流スイッチシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】スイッチングの速さとオン時の抵抗値の低さとを両立させた永久電流スイッチシステムを提供する。
【解決手段】指令信号を受け、オン/オフ作動を行うMOS−FETから構成されるバイパススイッチ30を熱式永久電流スイッチ20に並列に接続する。そして、制御装置60から熱式永久電流スイッチ20及びバイパススイッチ30に指令信号を出力することにより熱式永久電流スイッチ20及びバイパススイッチ30のオン/オフ制御を行う。MOS−FETは、熱式永久電流スイッチ20よりもスイッチング速度が速く、かつ、並列化されたり冷却されたりすると抵抗値が低下する。したがって、熱式永久電流スイッチ20をオンすると共にバイパススイッチ30をオンすると、熱式永久電流スイッチ20の抵抗値がゼロになるまでの間、超電導コイル10を流れる電流はバイパススイッチ30の方を流れるので、スイッチング速度が速くなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、超電導コイルに永久電流を流すための永久電流スイッチシステムに関する。
超電導コイルに永久電流が流れる永久電流モードで超電導コイルを運転するためには、超電導コイルの端子間を短絡する永久電流スイッチが必要であり、次のようなものが知られている。
(1)熱式永久電流スイッチ
超電導材料からなる永久電流スイッチを加熱し、超電導材料を熱的に常電導転移させることで、永久電流スイッチに抵抗を発生させてオフとする。逆に、冷却して超電導材料を超電導転移させてオンとする(例えば、特許文献1参照)。
(2)機械式永久電流スイッチ
超電導材料からなる接点部を外部から機械的に駆動して、接点の接続、切り離しを行うことでオン、オフの作動を行う(例えば、特許文献2参照)。
特開平8−138928号公報 特開平10−335711号公報
ところが、熱式永久電流スイッチは、オン時に抵抗がゼロになるものの、加熱を停止してから抵抗がゼロになるまでに時間がかかる、つまり、スイッチング速度が遅いという特性がある。また、機械式永久電流スイッチは、逆にスイッチング速度は速いが、オン時に素子の機械的な接触抵抗がある。
したがって、永久電流スイッチはスイッチング速度とオン時の抵抗値とのトレードオフで選択されていた。つまり、超電導コイルを永久電流モードで運転する場合、スイッチング速度の速さを犠牲にして、オン時の抵抗がゼロであるという特性を重視し、抵抗による、電流の減衰や発熱を避けるために熱式永久電流スイッチを用いるか、オン時に接触抵抗があり、減衰や発熱があることを犠牲にして、スイッチング速度の速い機械式永久電流スイッチを用いるかの何れかを選択するしかなかったのである。
また、機械式永久電流スイッチは、駆動機構が必要となるため、その駆動機構からスイッチに伝わる熱負荷が増加したり、構造が複雑になるなどの問題があり、普及してこなかった。
本発明は、このような問題に鑑みなされたものであり、スイッチングの速さとオン時の抵抗値の低さとを両立させた永久電流スイッチシステムを提供することを目的とする。
かかる問題を解決するためになされた請求項1に記載の永久電流スイッチシステム(5:この欄においては、発明に対する理解を容易にするため、必要に応じて「発明を実施するための最良の形態」欄において用いた符号を付すが、この符号によって請求の範囲を限定することを意味するものではない。)は、熱式永久電流スイッチ(20)と、熱式永久電流スイッチ(20)よりもスイッチング速度が速く、かつ、並列化されること又は冷却されることの少なくとも何れかにより抵抗値が低下する半導体素子から形成され、熱式永
久電流スイッチ(20)に並列接続されたバイパススイッチ(30)と、熱式永久電流スイッチ(20)及びバイパススイッチ(30)のオン/オフの制御を行う制御手段(60)と、を備えたことを特徴とする。
このような永久電流スイッチシステム(5)によれば、従来の熱式永久電流スイッチや機械式永久電流スイッチでは得られなかったスイッチングの速さと抵抗の低さとを有する永久電流スイッチシステム(5)が得られる。
これを、説明するために、熱式永久電流スイッチ、機械式永久電流スイッチ、半導体素子の特性を整理する。
まず、機械式永久電流スイッチはスイッチング速度は速いものの、機械的な接触があるので、極低温に冷却しても接触抵抗があるという特性を有する。
次に、熱式永久電流スイッチは、極低温に冷却すると抵抗はゼロになるが、オン指令信号を受けてから抵抗がゼロになる、つまりオン状態になるまでの時間が長いという特性がある。換言すれば、スイッチング速度が遅いという特性がある。
また、半導体素子は冷却すると抵抗値が増加するという特性を有するものが多いが、冷却すると抵抗値が下がるものもある。さらに、半導体素子の抵抗値は非線形特性を有しているため、複数の半導体素子を並列接続しても抵抗値が減少するとは限らないが、並列接続するとそれに伴って抵抗値が減少するものもある。
そこで、上記のように、熱式永久電流スイッチ(20)よりもスイッチング速度が速く、かつ、並列化されること又は冷却されることの少なくとも何れかにより抵抗値が低下する半導体素子で形成されるバイパススイッチ(30)を、熱式永久電流スイッチ(20)に並列に接続する。
そして、制御装置(60)からの指令信号により、熱式永久電流スイッチ(20)をオンすると共にバイパススイッチ(30)をオンする。すると、バイパススイッチ(30)は、熱式永久電流スイッチ(20)よりもスイッチング速度が速いので、熱式永久電流スイッチ(20)の抵抗値がゼロになるまでの間、超電導コイル(10)を流れる電流はバイパススイッチ(30)の方を流れる。したがって、超電導コイル(10)には、熱式永久電流スイッチ(20)のみを用いた場合に比べより早く所定の電流が流れる。
すなわち、請求項1に記載の永久電流スイッチシステム(5)は、従来の熱式永久電流スイッチよりもスイッチング速度が速く、瞬時に切り替わる。
また、従来の機械式永久電流スイッチは接触抵抗があるのに対し、請求項1の永久電流スイッチシステム(5)では、所定の電流が流れるようになったときには、熱式永久電流スイッチ(20)の抵抗が0になる。
以上のように、請求項1に記載の永久電流スイッチシステム(5)では、従来の熱式永久電流スイッチや機械式永久電流スイッチでは得られなかったスイッチングの速さと抵抗の低さとを有するものとなるのである。
このように、スイッチング速度が速く、かつ低抵抗の永久電流スイッチシステム(5)によれば、以下の(ア)〜(ウ)に示す効果も得られる。
(ア)超電導コイル(10)の励磁時にリード線への通電時間が短縮されるので、発熱を低減して冷凍負荷を低減できる。
すなわち、通常、超電導コイル(10)に永久電流が流れる永久電流モードにする(以
下、超電導コイル(10)の励磁と称する。)時に直流電源(50)から超電導コイル(10)に入力される電流が運転電流に到達したら永久電流スイッチを永久電流モードに切り替え、つまり永久電流スイッチをオンし、超電導コイル(10)に永久電流を流すことによって超電導コイル(10)の励磁を行う。
ところが、永久電流スイッチを熱式永久電流スイッチ(20)のみで構成した場合、前述したように、オンに切り替えるために加熱を停止してから実際に抵抗がゼロになるまでに時間がかかる。その間電源からは電流が供給され続けるので、電源と超電導コイル(10)とを接続するリード線から発熱がある。したがって、その発熱を抑制するために冷却し続ける必要がある。
そこで、熱式永久電流スイッチ(20)と並列に上記バイパススイッチ(30)を設け、熱式永久電流スイッチ(20)をオンすると共にそのバイパススイッチ(30)をオンする。
バイパススイッチ(30)は、熱式永久電流スイッチ(20)よりもスイッチング速度が速いので、熱式永久電流スイッチ(20)の抵抗値がゼロになる間、超電導コイル(10)を流れる電流はバイパススイッチ(30)の方を流れる。
また、バイパススイッチ(30)は、抵抗値が低いので、バイパススイッチ(30)を流れる電流の減衰が少ない。したがって、バイパススイッチ(30)をオンすると共に直流電源(50)からの電流供給を停止することができる。
つまり、熱式永久電流スイッチ(20)の抵抗値がゼロになるまでの間直流電源(50)から電流を供給する必要がなくなるので、その間リード線からの発熱もなくなる。よって、リード線の発熱を低減することができ、かつ、リード線を冷却するための冷却負荷を軽減することができる。
さらにバイパススイッチ(30)を並列化したり、冷却温度を変えることによってバイパススイッチ(30)の抵抗も低下させることができるので、必要に応じてそれらの条件を設定すれば励磁時の電流の減衰量を必要な値に抑制することができる。
これは、従来の機械式スイッチを並列化しても得られない効果である。なぜならば、機械式永久電流スイッチを熱式永久電流スイッチに並列接続した場合、つまり、機械式永久電流スイッチをバイパススイッチとして用いた場合には、スイッチング速度が速いので、たしかに請求項1に記載のバイパススイッチ(30)と同じように電流は機械式永久電流スイッチを流れる。
ところが、機械式永久電流スイッチは、接触抵抗が大きいので、機械式永久電流スイッチで発熱し、熱式永久電流スイッチの抵抗値がゼロになる間に電流が減衰してしまう。したがって、機械式永久電流スイッチをバイパススイッチとして用いても上記の効果は得られないのである。
(イ)永久電流モードでの運転中に熱式永久電流スイッチ(20)をオフに切り替える際、バイパススイッチ(30)を先行して一時的にオンに切り替える。これにより、熱式永久電流スイッチ(20)両端の電圧を制限できるため、熱式永久電流スイッチの焼損を防止できる。
つまり、例えば、ビスマス系のような高温超電導材料を使用した熱式永久電流スイッチ(20)をオフするためにヒータで加熱しても、均一に加熱することが困難であるので、
加熱初期段階で熱式永久電流スイッチに局所的に抵抗が発生するという現象が起こる。したがって、抵抗が発生した局所部分にジュール加熱による発熱が集中し焼損してしまうのである。
そこで、熱式永久電流スイッチ(20)にバイパススイッチ(30)を設け、永久電流を遮断する際には、まずバイパススイッチ(30)をオンしてから熱式永久電流スイッチ(20)をオフする。
すると、熱式永久電流スイッチ(20)をオフした状態では、超電導コイル(10)には、熱式永久電流スイッチ(20)とバイパススイッチ(30)とが並列接続された状態になる。
この状態では、超電導コイル(10)を流れている電流は、熱式永久電流スイッチ(20)とバイパススイッチ(30)との抵抗値に逆比例した大きさで、熱式永久電流スイッチ(20)とバイパススイッチ(30)とを流れる。
つまり、オン状態となったバイパススイッチ(30)は、極めて小さい抵抗を有しているので、熱式永久電流スイッチ(20)をオフする前にバイパススイッチ(30)をオンしてバイパススイッチ(30)を熱式永久電流スイッチ(20)に並列接続することにより、熱式永久電流スイッチ(20)をオフして局所的に抵抗が発生している間に熱式永久電流スイッチ(20)を流れる電流を制限することができるようになる。
その後、熱式永久電流スイッチ(20)に発生した抵抗が拡大し、例えば、直流電源内部又は超電導コイル(10)に並列接続されている保護抵抗よりも十分大きくなった段階でバイパススイッチ(30)をオフに切り替えると、今度は、保護抵抗に電流が流れ、熱式永久電流スイッチ(30)を流れる電流を制限することができる。
熱式永久電流スイッチ(20)に流れる電流を制限することができるので、熱式永久電流スイッチ(20)をオフしたときに局所的に発生する抵抗による発熱で永久電流スイッチ(20)が焼損してしまうということがなくなる。
(ウ)熱式永久電流スイッチ(20)の問題の一つである熱擾乱等により発生する不安定性により誤作動が発生した時にも超電導コイルシステムを安定化することができる。
すなわち、超電導コイル(10)が永久電流モード状態にあるときに熱式永久電流スイッチ(20)が何らかの偶発的な事由により一時的に発熱し、熱式永久電流スイッチ(20)の抵抗値が上昇して一時的にオフになった場合、熱式永久電流スイッチ(20)を冷却して超電導状態に復帰させることが難しい。
つまり、超電導コイル(10)を流れている電流の値が大きいので熱式永久電流スイッチ(20)に一時的に抵抗が発生した場合、その大電流と抵抗とによるジュール加熱で発熱し、抵抗値が更に上昇して発熱が進むというサイクルに入ってしまう。したがって、偶発的事由により発熱した熱式永久電流スイッチ(20)を冷却により超電導状態に復帰させることが難しいのである。
そこで、熱式永久電流スイッチ(20)が偶発的事由により発熱した場合に、熱式永久電流スイッチ(20)よりもスイッチング速度の速いバイパススイッチ(30)をオンにすれば、電流は速やかにバイパススイッチ(30)を流れるので、熱式永久電流スイッチ(20)に流れる電流を少なくすることができる。
そして、熱式永久電流スイッチ(20)に流れる電流が小さければ、ジュール加熱による発熱量が少なくなるので、熱式永久電流スイッチ(20)を冷却して超電導状態に復帰
させることができる。
なお、ここでは、超電導コイル(10)が永久電流モードであるときには、バイパススイッチ(30)をオフするものとして説明しているが、超電導コイル(10)が永久電流モードであるときにバイパススイッチ(30)をオンしたままにしておいても上記と同じ効果が得られる。
ところで、半導体素子は、前述したように、冷却すると抵抗値が増加するという特性を有するものが多く、また、半導体素子の抵抗値は非線形特性を有しているため、複数の半導体素子を並列接続しても抵抗値が減少するとは限らない。
ところが、MOS−FETは、冷却すれば抵抗値が下がり、並列接続するとそれに伴って抵抗値が減少する。したがって、請求項2に記載のように、半導体素子をMOS−FETとするとよい。
このようにすると、熱式永久電流スイッチ(20)よりもスイッチング速度が速く、かつ、並列化されること又は冷却されることの少なくとも何れかにより抵抗値が低下するバイパススイッチ(30)を構成することができる。
ところで、MOS−FETのソースとドレイン間には、寄生ダイオード(30c,30d)が存在する。したがって、超電導コイル(10)を励磁する際に一方向のみに励磁する場合には、MOS−FETをオフ状態にできるので問題ない。ところが、逆向きに励磁する場合、つまり、超電導コイル(10)をどちらの方向からも励磁できるようにする場合には、MOS−FETに逆極性の電圧が印加されるので、寄生ダイオード(30c,30d)に電流が流れ、MOS−FETがオフ状態とならない場合がある。したがって、超電導コイル(10)を励磁できない状況が発生する。
そこで、請求項3に記載のように、半導体素子を、ソース又はドレイン同士が結合されることによって直列接続されたMOS−FET(30a,30b)とするとよい。
このようにすると、超電導コイル(10)をどちらの方向に励磁しても、つまり、直列接続されたMOS−FET(30a,30b)にどちらの向きの電圧が印加されても、どちらかの寄生ダイオード(30c,30d)が電流を制止する向きに接続されているので、MOS−FETを確実にオフすることができる。つまり、超電導コイル(10)をどちらの方向からも励磁できるようになる。
ところで、超電導コイル(10)を励磁する方法としてフラックスポンプ(2)がある。このフラックスポンプ(2)は、少量の磁束を超電導コイル(10)を含む超電導回路へ反復導入し、結果として磁束を蓄積して大電流を超電導コイル(10)に誘導させるものである。
そのために、少量の磁束を発生する永久磁石(82)等を超電導回路に反復導入するとともに、永久電流スイッチを切り替え、磁束を蓄積して超電導コイル(10)に大電流を誘導させている。
したがって、上記のように熱式永久電流スイッチ(20)にバイパススイッチ(30)を並列接続してスイッチング速度を速くした永久電流スイッチを適用してフラックスポンプ(2)を構成するとよい。すなわち、請求項4に記載のように、超電導コイル(10)と、磁束を発生させるための磁束発生手段(82)と、超電導コイル(10)に並列接続された複数の永久電流スイッチ(6,7)と、超電導コイル(10)に複数の永久電流スイッチ(6,7)が並列接続され、各永久電流スイッチ(6,7)がオンされたときに形
成される回路の内側及び外側に磁束発生手段(82)を移動させる磁束移動手段と、前記磁束移動手段を制御して磁束発生手段(82)を複数の回路の内側及び外側に移動させると共に複数の永久電流スイッチ(6,7)のオン/オフの制御を行う制御手段(62)と、を備えたフラックスポンプ(2)であって、複数の永久電流スイッチ(6,7)は、熱式永久電流スイッチ(22,24)と、熱式永久電流スイッチ(22,24)よりもスイッチング速度が速く、かつ、並列化されること又は冷却されることの少なくとも何れかにより抵抗値が低下する半導体素子から形成され、熱式永久電流スイッチ(22,24)に並列接続されたバイパススイッチ(32,34)とを備え、制御手段(62)は、熱式永久電流スイッチ(22,24)及びバイパススイッチ(32,34)のオン/オフの制御を行うことを特徴とするフラックスポンプ(2)とするのである。
このような構成のフラックスポンプ(2)によれば、請求項1に記載の永久電流スイッチシステム(5)における説明と同様に、永久電流スイッチ(6,7)のスイッチング速度が速いので、フラックスポンプ(2)のポンピング速度を向上させることができる。
なお、ここで「回路の内側」とは、永久電流スイッチがオンのときに超電導コイルと永久電流スイッチとで形成される回路により囲まれる側を意味し、「回路の外側」とは、永久電流スイッチがオンのときに超電導コイルと永久電流スイッチとで形成される回路により囲まれない側を意味する。
さらに、フラックスポンプ(2)の永久電流スイッチ(6.7)を構成するバイパススイッチ(32,34)を形成する半導体素子を請求項5に記載のように、MOS−FETで構成すると、請求項2に記載の永久電流スイッチシステム(5)における説明と同様に、熱式永久電流スイッチ(22,24)よりもスイッチング速度が速く、かつ、並列化されること又は冷却されることの少なくとも何れかにより抵抗値が低下するバイパススイッチ(32,34)を構成することができるので、並列化や冷却により容易に抵抗値を低下させることができるフラックスポンプ(2)とすることができる。
また、半導体素子を請求項6に記載のように、ソース又はドレイン同士が結合されることによって直列接続されたMOS−FET(30a,30b)とすると、超電導コイル(10)の励磁方向を問わないフラックスポンプ(2)とすることができる。
以下、本発明が適用された実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
[第1実施形態]
(全体構成の説明)
図1は、永久電流スイッチシステム5を適用した超電導コイルシステム1の概略構成を示すブロック図である。
超電導コイルシステム1は、図1に示すように、超電導コイル10、熱式永久電流スイッチ20、バイパススイッチ30、第1切替スイッチ40、第2切替スイッチ42、リード線44,46、直流電源50、制御装置60等から構成される。
(構成要素の説明)
超電導コイル10は、電力を磁気エネルギーとして貯蔵するものであり、ビスマス系の超電導材料で形成されており、液体窒素や液体ヘリウム等で冷却されて超電導状態となる。
超電導コイル10の一端は、第1切替スイッチ40を介してリード線44により直流電源50のプラス端子に接続され、他端は、第2切替スイッチ42を介してリード線46により直流電源50のマイナス端子に接続されている。
熱式永久電流スイッチ20は、超電導材料に図示しないヒータが設けられたものであり、超電導コイル10と共に極低温に冷却された状態で使用される。つまり、ヒータによって超電導材料を加熱しなければ、冷却されているので極低温状態になっている。したがって、抵抗が0の超電導状態となって永久電流が流れる。この状態をオンという。逆に、ヒータによって加熱すれば、超電導状態が崩れ、抵抗が発生し永久電流が遮断される。この状態をオフという。この、熱式永久電流スイッチのオン/オフ、つまり、ヒータの加熱/非加熱の制御は、制御装置60からのオン/オフ指令信号によって行われる。
また、熱式永久電流スイッチ20の両端は、図1に示すように超電導コイル10の両端に接続されており、オンのときに超電導コイル10の両端を短絡して閉回路(以下、超電導回路とも称する。)を作って超電導コイル10に永久電流を流すように構成されている。逆に、オフのときには閉回路をオープンにし、超電導コイル10に流れている永久電流を遮断する。
バイパススイッチ30は、MOS−FETで構成されており、熱式永久電流スイッチ20と並列に接続、つまり、ソースとドレインとが各々熱式永久電流スイッチ20の両端に接続されている。
そして、バイパススイッチ30を構成するMOS−FETのゲートに制御装置60からの制御ラインが接続され、その制御線を介して制御装置60からゲートにオン/オフ指令信号が入力され、そのオン/オフ指令信号によりソース−ドレイン間が短絡・開放、つまりオン/オフ作動がなされる。
このMOS−FETで構成されたバイパススイッチ30は、熱式永久電流スイッチ20よりもスイッチング速度が速く、かつ、並列化されたり、或いは冷却されたりすることにより抵抗値が低下するという特性を有している。
第1切替スイッチ40及び第2切替スイッチ42は、制御装置60からのオン/オフ指令信号に基づいて、直流電源50から供給される電流を超電導コイル10に供給/遮断するためのスイッチである。
第1切替スイッチ40及び第2切替スイッチ42は、制御装置60からのオン指令信号を受けオンとなり、直流電源50から超電導コイル10に電流を供給し、オフ指令信号を受けオフとなって、直流電源50からの電流を遮断する。
直流電源50は、超電導コイル10に電流を供給するための装置であり、第1切替スイッチ40及び第2切替スイッチ42を介してリード線44,46によりプラス端子とマイナス端子とが各々超電導コイル10の両端に接続されている。
リード線44,46は、第1切替スイッチ40及び第2切替スイッチ42を介して直流電源50を超電導コイル10に接続するための銅合金のような常電導線で形成された電力線である。
制御装置60は、熱式永久電流スイッチ20、バイパススイッチ30、第1切替スイッチ40及び第2切替スイッチ42にオン/オフ指令信号を出力し、熱式永久電流スイッチ
20、バイパススイッチ30、第1切替スイッチ40、第2切替スイッチ42をオン/オフさせるものである。
冷却部70は、超電導コイル10、熱式永久電流スイッチ20、バイパススイッチ30を冷却するための容器である。そして、内部には、液体窒素や液体ヘリウムなどの冷却媒体が充填され、その冷却媒体に超電導コイル10、熱式永久電流スイッチ20、バイパススイッチ30が浸され、超電導状態になるように冷却される。
また、冷却部70の冷却媒体は、図示しない冷却装置、例えば、パルス管冷却装置により冷却され、超電導コイル10等を超電導状態に冷却する。
(超電導コイルの励・消磁)
以上のように構成された超電導コイルシステム1において、超電導コイル10を励磁及び消磁する際の超電導コイルシステム1の作動について図2に基づいて説明する。図2は、励磁時の超電導コイルシステム1の作動を説明するための作動説明図である。なお、図2においては、制御装置60を省略している。
また、本明細書において、超電導コイル10へ電流を供給することを励磁と呼び、超電導コイル10から電流を除去することを消磁と呼ぶ。また、超電導状態にある超電導コイル10に流れる電流を永久電流と呼ぶ。
まず、制御装置60から第1切替スイッチ40及び第2切替スイッチ42へオン指令信号を出力し、第1切替スイッチ40及び第2切替スイッチ42をオンすると共に熱式永久電流スイッチ20及びバイパススイッチ30にオフ指令信号を出力して熱式永久電流スイッチ20及びバイパススイッチ30をオフにする。このようにして、直流電源50と超電導コイル10とからなる閉回路を構成する。
次に、直流電源50から超電導コイル10へ電流を供給し、図2(a)に示すように超電導コイルに電流を流す。電流が目的の値に達したら直流電源50から電流を供給したまま、制御装置60から熱式永久電流スイッチ20及びバイパススイッチ30へオン指令信号を出力し、バイパススイッチ30及び熱式永久電流スイッチ20をオンにする。
すると、図2(b)に示すように、超電導コイル10と熱式永久電流スイッチ20とからなる超電導回路が形成され、その超電導回路と熱式永久電流スイッチ20と直流電源50とからなる閉回路に電流が流れる。
そして、熱式永久電流スイッチ20の抵抗値がゼロになったら、直流電源50からの電流供給を停止し、制御装置60から第1切替スイッチ40、第2切替スイッチ42、バイパススイッチ30にオフ指令信号を出力し、第1切替スイッチ40、第2切替スイッチ42、バイパススイッチ30をオフする。すると、図2(c)に示すように、超電導回路のみに電流、つまり永久電流が流れる。
なお、熱式永久電流スイッチ20の抵抗がゼロになったら、バイパススイッチ30にオフ指定信号を出力してバイパススイッチ30をオフしているが、オフしなくてもよい。すなわち、熱式永久電流スイッチ20の抵抗がゼロであるので、微少の抵抗を有するバイパススイッチ30をオンしたままにしておいても超電導回路のみに永久電流が流れる。
また、熱式永久電流スイッチ20の抵抗値がゼロになったか否かは、熱式永久電流スイッチ20に温度計を設け、臨界温度以下になったことで判断する。
または、熱式永久電流スイッチ20にオン指令信号を出力してから実際に熱式永久電流スイッチ20の抵抗値が0になるまでの時間を計測しておき、以降は、オン指令信号の出
力からその時間が経過したら抵抗値が0になったと判定するようにしてもよい。
このように、熱式永久電流スイッチ20と共にバイパススイッチ30をオンすることにより、超電導コイル10の励磁時間を短縮することができる。
つまり、熱式永久電流スイッチ20は、熱式永久電流スイッチであるので、オフ状態からオン状態にするために冷却時間が必要であり、スイッチング速度が遅い。一方、バイパススイッチ30はMOS−FETで構成されているので、熱式永久電流スイッチ20よりもスイッチング速度が速く、瞬時に切り替わる。
したがって、熱式永久電流スイッチ20と共にバイパススイッチ30をオンにするとバイパススイッチ30は、熱式永久電流スイッチ20よりも早くオン状態になる。つまり、励磁時に電流は、まずバイパススイッチ30を流れ、その後熱式永久電流スイッチ20を流れる。
このように熱式永久電流スイッチ20の抵抗値が0になる前に超電導回路に電流が流れ始めるので、励磁時間を短縮することができるのである。
さらに、励磁時間を短縮することができると、冷却部70における冷却負荷を減少させることができるという利点もある。
つまり、冷却部70に配置された構成要素がすべて超電導状態になっている訳ではない。すなわち、直流電源50と超電導コイル10とを接続しているリード線44,46は冷却部70の外部から内部へ配線されているので、当然外部の温度から極低温まで温度勾配を有している。したがって、外部温度に近い領域では超電導転移が期待できないので、リード線には銅合金のような常電導線を使用せざるを得ない。
超電導コイル10には、一般的に大電流を通電する。したがって、励磁時には常電導線にも大電流が流れるので、通電時間が長いと常電導線における発熱が多くなり熱的な損失が大きい。この発熱を低減させるために常電導線を太くすると、発熱は少なくなるが、常電導線を介して熱伝導により常に冷却部70に侵入する熱が大きくなり、これも大きな損失となる。
したがって、MOS−FETで構成されたバイパススイッチ30を用いることによって励磁時間を短縮することができるとリード線44,46における発熱が少なくなるので、それを冷却するための冷却負荷を減少させることができるのである。
なお、上記励磁手順を逆に進めることで消磁を行うことができる。
(超電導回路の不安定性の解消)
次に、励磁が完了した超電導回路において、熱式永久電流スイッチ20が偶発的な事由により発熱し、超電導回路が不安定になった場合に、その不安定性を解消する際の超電導コイルシステム1の作動について、図3に基づき説明する。
図3は、超電導回路の不安定性を解消する際の超電導コイルシステム1の作動を説明するための作動説明図である。なお、図3においては、制御装置60を省略している。
励磁が完了した超電導回路では、図3(a)に示すように永久電流が流れている。この状態で何らかの偶発的な事由により熱が発生し、熱式永久電流スイッチ20が一時的にオフ状態、つまり抵抗が発生した状態になった場合、超電導回路には大電流が流れているため、熱式永久電流スイッチ20で発生した抵抗におけるジュール加熱による発熱で、更に加熱が促進される。
つまり、熱式永久電流スイッチ20に偶発的な事由による発熱があると、抵抗が発生し
、その抵抗により更に加熱されるというサイクルに入ってしまうので、冷却により熱式永久電流スイッチ20を超電導状態、つまりオン状態に復帰させることが難しい。
したがって、偶発的な事由により熱式永久電流スイッチ20が発熱すると、超電導回路に流れる電流が急激に減衰する。
そこで、偶発的な事由により熱式永久電流スイッチ20が発熱した場合、制御装置60からバイパススイッチ30へオン指令信号を出力し、バイパススイッチ30をオンする。すると、発熱により熱式永久電流スイッチ20に発生した抵抗値よりもバイパススイッチ30の抵抗の方が小さいので、図3(b)に示すように電流は、ほとんどバイパススイッチ30を流れる(抵抗に逆比例した値の電流が流れる。)。
つまり、熱式永久電流スイッチ20には、電流がほとんど流れなくなるので、ジュール加熱による発熱がなくなる。したがって、熱式永久電流スイッチ20を発熱させる偶発的な事由が解消され、冷却能力が熱式永久電流スイッチ20の発熱量を上回って熱式永久電流スイッチ20が所定の温度以下に冷却されれば、熱式永久電流スイッチ20を速やかに超電導状態、すなわちオン状態を回復させることができる。
このようにして熱式永久電流スイッチ20をオン状態に回復させた後、制御装置60からバイパススイッチ30へオフ指令信号を出力し、バイパススイッチ30をオフする。
(永久電流スイッチの損傷防止)
超電導コイル10の消磁について、通常の場合においては前述した。しかし、第1切替スイッチ40及び第2切替スイッチ42をオフ状態にし、超電導コイル10から直流電源50を切り離して超電導回路単独で運転中の場合(図2(c)参照)、何らかの理由によりそのままの状態で消磁をする場合がある。
この場合、制御装置60から熱式永久電流スイッチ20へオフ指令信号を出力し、熱式永久電流スイッチ20をオフすることで消磁することとなる。ところが、常電導状態つまり抵抗がある状態の熱式永久電流スイッチ20に大電流が流れることになるので、熱式永久電流スイッチ20においてジュール加熱による発熱のため熱式永久電流スイッチ20が焼損するおそれがある。
この現象は、例えば、ビスマス等の高温超電導材料で形成された熱式永久電流スイッチ20に発生する現象であり、熱式永久電流スイッチ20をオフするためにヒータで加熱しても、均一に加熱することが困難であるので、加熱初期段階で熱式永久電流スイッチ20に局所的に抵抗が発生する。したがって、抵抗が発生した局所部分にジュール加熱による発熱が集中し焼損してしまうのである。
このような熱式永久電流スイッチ20の損傷を避けるために、高温超電導材料で構成された超電導コイル10を消磁するときに、制御装置60からまずバイパススイッチ30へオン指令信号を出力し、次に熱式永久電流スイッチ20へオフ指令信号を出力する。
すると、熱式永久電流スイッチ20がオフ状態になる前にバイパススイッチ30がオン状態になる。このとき、オンで抵抗値が極めて小さいバイパススイッチ30が熱式永久電流スイッチ20に並列接続された状態となる。
したがって、熱式永久電流スイッチ20をオフした直後、つまり加熱初期段階では、熱式永久電流スイッチ20の抵抗値とバイパススイッチ30の抵抗値とに逆比例する大きさの電流がバイパススイッチ30を流れる。すなわち、熱式永久電流スイッチ20には、熱式永久電流スイッチ20を構成する高温超電導材料を損傷させるほどの電流が流れなくなるので、熱式永久電流スイッチ20が焼損することがなくなる。
その後、加熱が進み、熱式永久電流スイッチ20のオフ抵抗が十分に大きくなった段階でバイパススイッチ30もオフに切り替えることにより、電流は、超電導コイル10の両端に接続されている図示しない保護抵抗を流れて減衰し、超電導コイル10の消磁が行われる。
[第2実施形態]
次に、フラックスポンプ2について図4に基づいて説明する。図4は、フラックスポンプ2の作動を説明するための作動説明図である。
フラックスポンプ2は、超電導コイル10、第1永久電流スイッチ6、第2永久電流スイッチ7、制御装置62、冷却部70、永久磁石82、図示しない永久磁石移動装置等から構成される。なお、図4では、冷却部70等は省略してあり、図4(b)〜図4(e)では制御装置62を省略してある。
超電導コイル10は、第1実施形態と同じであるので説明を省略する。
第1永久電流スイッチ6は、熱式永久電流スイッチ22、熱式永久電流スイッチ22に並列接続されたバイパススイッチ32、制御装置62等から構成される。
第1永久電流スイッチ6の両端は、各々超電導コイル10の両端に接続され、第1永久電流スイッチ6と超電導コイル10とで超電導回路が形成される。この超電導回路を第1ループと呼ぶ。
また、第2永久電流スイッチ7も、熱式永久電流スイッチ24、熱式永久電流スイッチ24に並列接続されたバイパススイッチ34、制御装置62等から構成される。
そして、第2永久電流スイッチ7の両端は、各々超電導コイル10の両端に接続される。つまり、第2永久電流スイッチ7は、第1永久電流スイッチ6と並列に超電導コイル10に接続され、第2永久電流スイッチ7と超電導コイル10とで超電導回路が形成される。この超電導回路を第2ループと呼ぶ。
なお、制御装置62は第1永久電流スイッチ6及び第2永久電流スイッチ7とで共通化されており、1つの制御装置62で、第1永久電流スイッチ6と第2永久電流スイッチ7とを制御する。
永久磁石82は、磁束を発生させるためのものであり、図示しない永久磁石移動装置は、制御装置62からの制御信号に基づいて、永久磁石82を第1ループと第2ループとの間を移動させることができるように構成されている。
制御装置62は、第1永久電流スイッチ6及び第2永久電流スイッチ7にオン/オフ指令信号、つまり、第1及び第2永久電流スイッチ6,7を構成する熱式永久電流スイッチ22,24及びバイパススイッチ32,34に第1実施形態で説明したように所定の順序でオン/オフ信号を出力して、それら(第1及び第2永久電流スイッチ6.7)のオン/オフ制御を行うと共に永久磁石移動装置へ移動信号を出力して永久磁石82の移動制御を行う。
フラックスポンプ2は、少量の磁束を超電導コイル10を含む超電導回路へ反復導入し、結果として磁束を蓄積して大電流を超電導コイル10に誘導させるものである。フラックスポンプ2において、磁束を超電導回路へ反復導入する作動について以下の(オ)〜(サ)に説明する。
(オ)まず、図4(a)に示すように制御装置62から第1永久電流スイッチ6にオン指令信号、第2永久電流スイッチ7へオフ指令信号を出力し、第1永久電流スイッチ6をオン、第2永久電流スイッチ7をオフする。
(カ)この状態で制御装置62から永久磁石移動装置へ永久磁石82を第2ループの内側に移動させる旨の制御信号を出力し、永久磁石82を第2ループの内側に移動させる。
(キ)次に、図4(b)に示すように、制御装置62から第2永久電流スイッチ7へオン指令信号を出力し、第2永久電流スイッチ7をオンする。この状態で、制御装置62から第1永久電流スイッチ6へオフ指令信号を出力し、図4(c)に示すように、第1永久電流スイッチ6をオフする。
(ク)次に、図4(d)に示すように、制御装置62から永久磁石移動装置へ永久磁石82を第1ループの内側へ移動させる旨の制御信号を出力し、永久磁石82を第1ループの内側へ移動させる。
(ケ)次に、図4(e)に示すように、制御装置62から永久磁石移動装置へ永久磁石82を第1ループ及び第2ループの外側へ、第2ループを経由しないで移動させる旨の制御信号を出力し、永久磁石82を第1ループ及び第2ループの外側へ移動させる。
このように、第1永久電流スイッチ6をオフ、第2永久電流スイッチ7をオンとした状態で、第2ループを経由しないで、永久磁石82を第1ループ及び第2ループの外側へ移動させると、第2ループに磁束の変化を妨げる向きに電流が誘起される。第2ループは、超電導回路であるので、誘起された電流は減衰せず、永久電流として流れ続ける。
(コ)次に、この状態から、制御装置62から第1永久電流スイッチ6へオン指令信号を出力し、第1永久電流スイッチ6をオンにする(図4(b)参照)。
(サ)その後、制御装置62から第2永久電流スイッチ7にオフ指令信号を出力し、第2永久電流スイッチ7をオフにする(図4(a)参照)。
このように、第2ループに永久電流を誘起させた状態で、第1永久電流スイッチ6をオンし、続いて第2永久電流スイッチ7をオフすると、第2ループに誘起された永久電流は、第1ループに流れることになる。
このとき、(コ)項で示すように、図4(e)に示す状態から図4(b)に示す状態としたときには、超電導コイル10での電流変化はない。また、この状態では、フラックスポンプ2の有するエネルギーは、第1ループと第2ループが各々有するエネルギーの和となる。
次に、(サ)項に示すように、図4(a)に示す状態にすると、第1ループの電流値及びエネルギーに変化はないが、第2ループの電流値及びエネルギーは0となる。この、第2ループで失われるエネルギーはロスとなって消失する。
この消失分のエネルギーと永久磁石82による追加磁束分が等しくなったときが飽和状態であり、それ以上のエネルギー、つまり電流は増加しない。
以上のようにして、永久磁石82を第1ループ及び第2ループへ反復導入することにより、永久磁石82が発生する磁束を蓄積して、大電流を超電導コイル10に誘導させる。
このとき、第1永久電流スイッチ6及び第2永久電流スイッチ7には、各々バイパススイッチ32,34が備えられており、第1永久電流スイッチ6及び第2永久電流スイッチ7がオン/オフされるときには、第1実施形態で説明したのと同様に、各々の熱式永久電流スイッチ22,24がオン/オフされる前に各々のバイパススイッチ32,34がオン/オフされるので、スイッチング作動が従来の永久電流スイッチよりも速い。
したがって、本発明に係る第1永久電流スイッチ6及び第2永久電流スイッチ7を適用したフラックスポンプ2は、従来のフラックスポンプよりも早く所定の永久電流を流すことができる。
[第3実施形態]
次に、MOS−FET30a,30bにより構成されたバイパススイッチ30を有する永久電流スイッチシステム5を適用した超電導コイルシステム3について図5に基づいて説明する。
本超電導コイルシステム3は、バイパススイッチ30が2つのMOS−FET30a,30bにより構成されていることを除けば第1実施形態の超電導コイルシステム1と同じであるので、バイパススイッチ30以外の説明は省略する。
バイパススイッチ30は、図5に示すように、2つのNチャネルMOS−FET30a、30bはソース同士が結合されることによって直列接続されている。
すなわち、MOS−FET30aのソースとMOS−FET30bのソースとが結合され、MOS−FET30aのドレインが熱式永久電流スイッチ20の一端に接続され、さらに、MOS−FET30bのドレインが熱式永久電流スイッチ20の他端に接続されている。
なお、図5中でMOS−FET30a,30bのソース・ドレイン間のダイオード30c,30dは、各々のMOS−FET30a,30bの寄生ダイオード30c,30dを示している。
このように、2つのMOS−FET30a,30bのソース同士を結合した状態でMOS−FET30a,30bの各々のドレインを熱式永久電流スイッチ20の両端に接続する、つまり、2つのMOS−FET30a,30bを逆極性に直列接続して、熱式永久電流スイッチ20に並列接続することにより、各々のMOS−FET30a,30bが有している各々の寄生ダイオード30c,30dが逆極性に直列接続される。
各々の寄生ダイオード30c,30dが逆極性に直列接続されるとは、各寄生ダイオード30c,30dのアノード同士が接続され、カソードが熱式永久電流スイッチ20の両端に接続されるということを意味している。
2つの寄生ダイオード30c,30dが逆極性に直列接続されていれば、熱式永久電流スイッチ20にどちらの向きに電圧が印加されたとしても、2つの寄生ダイオード30c,30dの両端(各々のカソードとカソード)に電圧が印加されることになるので、2つの寄生ダイオード30c,30dのうちどちらかによって他方の寄生ダイオード30c,30dに流れる電流を制止することができる。
つまり、寄生ダイオード30c,30dによる電流の流れを防止して、2つのMOS−FET30a,30bでのオフ動作を確実に行うことができるようになるのである。
なお、2つのMOS−FET30a,30bのソース同士を結合する代りに、ドレイン同士を結合し、各々のソースを熱式永久電流スイッチ20の両端に接続するようにしても同様である。
[第4実施形態]
次に、MOS−FET30a,30bにより構成されたバイパススイッチ30を有する永久電流スイッチシステム5に、2段伝導冷却冷凍機を用いて、超電導コイル10、熱式永久電流スイッチ20及びMOS−FET30a,30bを冷却するようにした超電導コイルシステム12について図6及び図7に基づいて説明する。
図6は、MOS−FETのオン抵抗値の温度特性の一例を示す図であり、横軸はMOS−FETの温度を示しており、縦軸は、278KにおけるMOS−FETのオン抵抗値を1とした場合のMOS−FETのオン抵抗の比を示している。このMOS−FETでは、278Kから約50K〜70Kまでは、温度が下がるにしたがってオン抵抗値も徐々に下がる。ところが、約50K未満においては逆に冷却するとオン抵抗が上昇する。
このような特性を有したMOS−FETを4〜40Kで運転する超電導コイルと組み合わせて使用する場合は、4〜40Kの温度域ではMOS−FETのオン抵抗値が十分に小さくならず効率のよい超電導コイルシステムとすることができなくなることも考えられるが、そのようなときは以下に示すような構成によって、MOS−FET30a,30bの運転温度が50K以上となるようにすればよい。
超電導コイルシステム12は、2段伝導冷却冷凍機を用いて、超電導コイル10を約4K、MOS−FET30a,30bを約50Kに保つようにしたもので、図7はその概略構成を示すブロック図である。超電導コイルシステム12は、第3実施形態の冷却部70(図5参照)を第1冷却部70aと第2冷却部70bとに分割し、2段伝導冷却冷凍機90を用いて第1冷却部70a及び第2冷却部を別の温度にするように構成した以外は第3実施形態の超電導コイルシステム3と同じである。したがって、第1冷却部70a、第2冷却部70b及び2段伝導冷却冷凍機90以外の説明は省略する。
2段伝導冷却冷凍機90は、例えばギフォード・マクマホン式冷却機(以下、GM式冷却機とも呼ぶ。)であり、伝導冷却冷凍機本体90a、1段ヘッド90b、2段ヘッド90cから構成される。
伝導冷却冷凍機本体90aは、ヘリウムガスを圧縮するための図示しない圧縮機、ディスプレーサの上下運動を司る図示しないモータ等から構成される。1段ヘッド90b、2段ヘッド90cは、シリンダ状に形成されている。
シリンダ内には、図示しない蓄冷器と一体型のベークライト製のディスプレーサが1段ヘッド90b、2段ヘッド90cに一体に組み込まれ、1段ヘッド90bの蓄冷器には銅メッシュは、2段ヘッド90cの蓄冷器には金属の球体が各々蓄冷材として充填されている。
圧縮機で圧縮された高圧ヘリウムガスはモータによって往復駆動されるディスプレーサが上死点に位置し、蓄冷器との間の空間が最大となる状態において、その膨張空間内で断熱的に膨張することにより低温が発生するようになっている。このようにして、冷却される1段ヘッド90bは約50K、2段ヘッドは約4Kとなる。
第1冷却部70aは、超電導コイル10及び熱式永久電流スイッチ20を内蔵しており、一端が2段伝導冷却冷凍機90の2段ヘッド90cに接触するように形成されている。また、第2冷却部70bは、MOS−FET30a,30bを内蔵しており、一端が2段伝導冷却冷凍機90の1段ヘッド90bに接触するように形成されている。
このように構成された超電導コイルシステム12では、超電導コイル10及び熱式永久電流スイッチ20を冷却するための第1冷却部70aが2段ヘッド90cに接触しているので、2段ヘッド90cが約4Kに冷却されると第1冷却部も約4Kとなって、超電導コイル10及び熱式永久電流スイッチ20は超電導状態になる。
また、MOS−FET30a,30bを冷却するための第2冷却部70bは、1段ヘッド90bに接触しているので、1段ヘッド90bが約50Kに冷却されると第2冷却部70bも約50Kとなる。
第2冷却部70bが約50KになるとMOS−FET30a,30bのオン抵抗値が最も低くなるので、超電導コイルシステム12を最も効率のよい超電導コイルシステムとすることができる。
[第5実施形態]
次に、2段伝導冷却冷凍機90を使用する代りに、第2冷却部70bをリード線に接触させるようにした超電導コイルシステム13について図8に基づき説明する。
図8は、超電導コイルシステム13の概略構成を示すブロック図である。超電導コイルシステム13は、熱式永久電流スイッチ20と第1切替スイッチ40の端子40aとを接続するリード線44a及び熱式永久電流スイッチ20と第2切替スイッチ42の端子42aとを接続するリード線46aを熱伝達部材92により第2冷却部70bに接触させている。
また、第4実施形態と異なり、第2冷却部70bは、冷却装置を必要としない。
リード線44a,46aは、熱式永久電流スイッチ20との接続点20a,20bから第1切替スイッチ40及び第2切替スイッチ42の端子40a,42aに向かって温度が上昇するように温度勾配を有している。つまり、熱式永久電流スイッチ20との接続点20a、20bでは、リード線の温度は約4Kであるのに対し、第1切替スイッチ40及び第2切替スイッチ42の端子40a,42aでは常温になるように温度勾配を有している。
したがって、リード線44a,46aを熱伝達部材92を介して第2冷却部70bに接触させると、端子40a,42a側から伝わる熱によって第2冷却部70bは、第1冷却部70aに比べて温度が高くなる。この温度の変化は、熱式永久電流スイッチ20とリード線44a,46aとの接続点20a,20bから熱伝達部材92までの長さαで決まるので、この長さαを適宜設定することにより、第1冷却部70aが約4Kに冷却されているときに第2冷却部70bの温度を約50Kとすることができる。
なお、MOS−FET30a,30bから熱式永久電流スイッチ20の両端に至るリード線を、熱伝達部材92に沿わせて、もしくは、熱伝達部材92そのものとして、リード線44a,46aに接続してもよい。
第2冷却部70bが約50Kであると、第4実施形態の説明において述べたように、MOS−FET30a,30bのオン抵抗値が最も低くなるので、超電導コイルシステム13を最も効率のよい超電導コイルシステムとすることができる。
[第6実施形態]
次に、リード線44a、46aを第2冷却部70bに接触させる代りに、荷重支持材を第2冷却部70bに接触させるようにした超電導コイルシステム14について図9に基づき説明する。
図9は、超電導コイルシステム14の概略構成を示すブロック図である。超電導コイルシステム14は、第1冷却部70aが荷重支持材95で、超電導コイルシステム14が格納されている外槽などの常温部96に支持されている。つまり、第1冷却部70aに荷重支持材95の一端が接触されており、荷重支持材95の他端が常温部96に接触されている。
第2冷却部70bは、第5実施形態と同様に冷却装置を必要としない。荷重支持材95は、第1冷却部70aとの接触点95aから常温部96と接触点95bに向かって温度が上昇するように温度勾配を有している。つまり、第2冷却70bとの接触点95aでは極低温(例えば4K)であり、常温部96との接触点95bでは常温となるような温度勾配を有している。
荷重支持材95がこのような温度勾配を有しているので、荷重支持材95に接触点94bで接触している高熱伝導率の伝熱材94を介して、第2冷却部70bの温度は、荷重支持材95から伝わる熱により第1冷却部70aよりも高くなる。この荷重支持材95の温度勾配は、荷重支持材95における高熱伝導率の伝熱材94との接触点94bの位置によって決まる。したがって、この接触点94bの位置を適宜選定することにより、第1冷却部70aが約4Kに冷却されているときに、第2冷却部70bの温度を約50Kとすることができる。
第2冷却部70bが約50Kであると、第4実施形態の説明において述べたように、MOS−FET30a,30bのオン抵抗値が最も低くなるので、超電導コイルシステム14を最も効率のよい超電導コイルシステムとすることができる。
[第7実施形態]
次に、MOS−FET30a,30bをヒータによって加熱するようにした超電導コイルシステムについて図10に基づいて説明する。
図10は、超電導コイルシステム15の概略構成を示すブロック図である。超電導コイルシステム15は、MOS−FET30a,30bを加熱するためのFETヒータ30eが第2冷却部70bに設けられている。なお、図10においては、熱式永久電流スイッチ20を加熱することによってオン/オフすることを明確にするため、永久電流スイッチ用ヒータ21を図示している。
第1冷却部70a及び第2冷却部70bは、図示しない1台の冷却装置により冷却されている。第1冷却部70aは、図示しない冷却装置により約4Kに保たれているので、第1冷却部70a内に配置されている超電導コイル10及び熱式永久電流スイッチ20は約4Kに保たれ、超電導状態となっている。
FETヒータ30eは、第2冷却部70bを加熱するためのヒータであり、制御装置60からの電流供給を受けて作動する。このFETヒータ30eに制御装置60から供給する電流を適宜決定することにより、第2冷却部70bを約50Kに保つことができる。
なお、永久電流スイッチ用ヒータ21に制御装置60から電流供給を行い、熱式永久電流スイッチ20の温度を上昇させることによって熱式永久電流スイッチ20をオフする。
このように、FETヒータ30eによって第2冷却部70bを約50Kにすることで、MOS−FET30a,30bのオン抵抗値が最も低くなるので、超電導コイルシステム15を最も効率のよい超電導コイルシステムとすることができる。
[第8実施形態]
次に、MOS−FET30a,30bの温度を永久電流スイッチ20のヒータによって最適値にするようにした超電導コイルシステムについて図11に基づいて説明する。
図11は、超電導コイルシステム16の概略構成を示すブロック図である。超電導コイルシステム16は、第7実施形態に説明した超電導コイルシステム15(図10参照)と異なり、熱式永久電流スイッチ20を加熱するための永久電流スイッチ用ヒータ21のみを備えており、MOS−FET30a,30bを加熱するためのヒータは備えていない。
また、第2冷却部70bは、MOS−FET30a,30bだけでなく、熱式永久電流スイッチ20及び永久電流スイッチ用ヒータ21をも内蔵するように形成されている。
また、超電導コイルシステム16では、超電導コイル10は、高温超電導材で構成されている。したがって、第1冷却部70aは、図示しない冷却装置によって約20Kに冷却されている。
この状態で、制御装置60から永久電流スイッチ用ヒータ21に電流を供給することによって、熱式永久電流スイッチ20をオフに切り替える際に、確実に第2冷却部70bが約50Kになるように永久電流スイッチ用ヒータ21を加熱する。
このようにして第2冷却部70bを約50Kにすることによって、MOS−FET30a,30bを約50Kにすることができる。MOS−FET30a,30bが50Kになれば、MOS−FETのオン抵抗値は最も低い値となるので、超電導コイルシステム16を最も効率のよい超電導コイルシステムとすることができる。そして、熱式永久電流スイッチ20のオンからオフへの動作時における局所的な発熱や、ひいては損傷を防止することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、本実施形態に限定されるもの
ではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、第2実施形態では、永久磁石82を用いて磁束を発生させていたが、電磁石を用いて磁束を発生させてもよい。
また、第3実施形態では、2つのMOS−FETを直列接続しているが、ソース又はドレイン同士が結合されて直列接続されていれば、2つには限定されず、多数個のMOS−FETで構成されていてもよい。
永久電流スイッチシステム5を適用した超電導コイルシステム1の概略構成を示すブロック図である。 励磁時の超電導コイルシステム1の作動を説明するための作動説明図である。 超電導回路の不安定性を解消する際の超電導コイルシステム1の作動を説明するための作動説明図である。 フラックスポンプ2の作動を説明するための作動説明図である。 MOS−FET30a,30bにより構成されたバイパススイッチ30を有する永久電流スイッチシステム5を適用した超電導コイルシステム3の概略構成図である。 MOS−FET30a,30bのオン抵抗値の温度特性を示す図である。 超電導コイルシステム12の概略構成を示すブロック図である。 超電導コイルシステム13の概略構成を示すブロック図である。 超電導コイルシステム14の概略構成を示すブロック図である。 超電導コイルシステム15の概略構成を示すブロック図である。 超電導コイルシステム16の概略構成を示すブロック図である。
符号の説明
1,3,12,13,14,15,16…超電導コイルシステム、2…フラックスポンプ、5…永久電流スイッチシステム、6…第1永久電流スイッチ、7…第2永久電流スイッチ、10…超電導コイル、20,22,24…熱式永久電流スイッチ、20a,20b…接続点、21…永久電流スイッチ用ヒータ、30,32,34…バイパススイッチ、30a,30b…MOS−FET、30c,30d…寄生ダイオード、30e…FETヒータ、40…第1切替スイッチ、40a,42a…端子、42…第2切替スイッチ、44,44a,46,46a…リード線、50…直流電源、60,62…制御装置、70…冷却部、70a…第1冷却部、70b…第2冷却部、82…永久磁石、90…2段伝導冷却冷凍機、90a…伝導冷却冷凍機本体、90b…1段ヘッド、90c…2段ヘッド、92…熱伝達部材、94…高熱伝導率の伝熱材、94a,94b…高熱伝導率の伝熱材の接触点、95…荷重支持材、95a,95b…接触点、96…常温部。

Claims (6)

  1. 熱式永久電流スイッチと、
    前記熱式永久電流スイッチよりもスイッチング速度が速く、かつ、並列化されること又は冷却されることの少なくとも何れかにより抵抗値が低下する半導体素子から形成され、前記熱式永久電流スイッチに並列接続されたバイパススイッチと、
    前記熱式永久電流スイッチ及び前記バイパススイッチのオン/オフの制御を行う制御手段と、
    を備えたことを特徴とする永久電流スイッチシステム。
  2. 請求項1に記載の永久電流スイッチシステムにおいて、
    前記半導体素子は、MOS−FETであることを特徴とする永久電流スイッチシステム。
  3. 請求項2に記載の永久電流スイッチシステムにおいて、
    前記半導体素子は、ソース又はドレイン同士が結合されることによって直列接続されたMOS−FETであることを特徴とする永久電流スイッチシステム。
  4. 超電導コイルと、
    磁束を発生させるための磁束発生手段と、
    前記超電導コイルに並列接続された複数の永久電流スイッチと、
    前記超電導コイルに前記複数の永久電流スイッチが並列接続され、前記各永久電流スイッチがオンされたときに形成される回路の内側及び外側に前記磁束発生手段を移動させる磁束移動手段と、
    前記磁束移動手段を制御して前記磁束発生手段を前記複数の回路の内側及び外側に移動させると共に前記複数の永久電流スイッチのオン/オフの制御を行う制御手段と、
    を備えたフラックスポンプであって、
    前記複数の永久電流スイッチは、
    熱式永久電流スイッチと、
    前記熱式永久電流スイッチよりもスイッチング速度が速く、かつ、並列化されること又は冷却されることの少なくとも何れかにより抵抗値が低下する半導体素子から形成され、前記熱式永久電流スイッチに並列接続されたバイパススイッチとを備え、
    前記制御手段は、
    前記熱式永久電流スイッチ及び前記バイパススイッチのオン/オフの制御を行うことを特徴とするフラックスポンプ。
  5. 請求項4に記載のフラックスポンプにおいて、
    前記半導体素子は、MOS−FETであることを特徴とするフラックスポンプ。
  6. 請求項5に記載のフラックスポンプにおいて、
    前記半導体素子は、ソース又はドレイン同士が結合されることによって直列接続されたMOS−FETであることを特徴とするフラックスポンプ。
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