JP2007220928A - 発光素子駆動回路及びそれを備えた携帯装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】発光素子に対して異なる電流値の定電流を切り替えて供給する発光素子駆動回路及び携帯装置において、消費電力を低減すること。
【解決手段】基準電圧に応じた電圧を生成し、発光素子の一端へ生成した電圧を供給する電源回路と、発光素子の他端に接続され、発光素子を定電流で駆動する定電流回路と、定電流回路の電流値を設定する電流値設定回路と、設定された電流値に応じた基準電圧を生成する基準電圧生成回路とを備えた。また、基準電圧生成回路は、電流値と、この電流値に応じた基準電圧を生成するための情報とを電流値ごとに関連づけたテーブルを記憶する記憶部を備え、このテーブルに基づいて、定電流回路の電流値に応じた基準電圧を生成する。
【選択図】図2
【解決手段】基準電圧に応じた電圧を生成し、発光素子の一端へ生成した電圧を供給する電源回路と、発光素子の他端に接続され、発光素子を定電流で駆動する定電流回路と、定電流回路の電流値を設定する電流値設定回路と、設定された電流値に応じた基準電圧を生成する基準電圧生成回路とを備えた。また、基準電圧生成回路は、電流値と、この電流値に応じた基準電圧を生成するための情報とを電流値ごとに関連づけたテーブルを記憶する記憶部を備え、このテーブルに基づいて、定電流回路の電流値に応じた基準電圧を生成する。
【選択図】図2
Description
本発明は、発光素子駆動回路及びそれを備えた携帯装置に関する。
従来より、LED(発光ダイオード)などの発光素子は、表示素子や照明用として様々な用途に用いられている。たとえば、携帯電話などの携帯装置においては、着信表示、充電中表示などの各種状態の報知手段として、またLCDなどの表示器の照明用光源として用いられており、これらの発光素子は発光素子駆動回路によって駆動される。
特許文献1には、携帯電話などにおいて、発光素子としてのダイオードを駆動する従来の発光素子駆動回路が開示(特許文献1の図4参照)されており、この従来の発光素子駆動回路100は、図7に示すように、制御回路101と、昇圧回路102と、定電流回路として動作するトランジスタT100とを有している。そして、この発光素子駆動回路100によって、発光素子D100が駆動される。
すなわち、発光素子駆動回路100は、リチウム電池などの電池電圧Vddを昇圧回路102によって高電圧の駆動電圧Voutに昇圧するように制御回路101によって制御され、このように昇圧された駆動電圧Voutが発光素子D100の一端(アノード)に印加される。一方、発光素子D100の他端(カソード)は、トランジスタT100に接続されており、このトランジスタT100がオン状態となることによって、発光素子D100に定電流が流れ、発光素子D100が駆動される。
また、制御回路101は、駆動電圧Voutの電圧値Vdetを検出してフィードバックし、制御回路101において、この駆動電圧Voutが一定値となるように、昇圧回路102を制御する。
また、携帯電話などのように電池を駆動源として動作する携帯装置においては、携帯装置内部で消費する電力を低減して動作時間をできるだけ長くすることが望ましい。そこで、従来の発光素子駆動回路においては、駆動する発光素子にあわせた必要最小限度の駆動電圧Voutを昇圧回路から出力するように制御するものがあり、このような構成にすることにより、定電流回路にかかる電圧を低減し、定電流回路で生じる消費電力を低減している。
たとえば、図8に示すように、発光素子D200を接続する駆動端子VLEDの電圧が一定になるように昇圧回路201の出力電圧Voutを出力するように構成しているものがある。
すなわち、発光素子D200の一端(アノード)を昇圧回路201の出力電圧Voutが印加される電源端子VOUTに接続すると共に、その他端(カソード)を定電流回路202に接続し、定電流回路202を動作させて発光素子D200を駆動したときに駆動端子VLEDに生じる電圧を検出して、この駆動端子VLEDの電圧が定電流回路202におけるNチャンネル型トランジスタN200が飽和領域で動作するのに必要な電圧値となるように昇圧回路201の出力電圧Voutを調整している。
このように、定電流回路202におけるNチャンネル型トランジスタN200が飽和領域で動作するのに必要な電圧値となるように昇圧回路201の出力電圧Voutを調整することによって、定電流回路202において消費する電力を低減している。
特開2003−332624号公報
ところで、近年、携帯装置においては、上記発光素子は、上述のように各種状態の報知手段として、またLCD表示器等の照明用の光源として用いられており、発光素子の発光量を変えて種々の報知を行なったり、LCD表示器等の照明強度を調整するものが開発されてきている。そして、このような携帯装置における発光素子駆動回路は、発光素子へ供給する定電流の電流値を可変に設定できるように構成されている。
ところが、従来の携帯装置における発光素子駆動回路は、発光素子に供給する電流が最大値のときにでもNチャンネル型トランジスタN200が飽和状態で駆動することができる電圧値となるように駆動端子の電圧VLEDが設定されていた。すなわち、発光素子に供給する定電流の電流値にかかわらず、駆動端子の電圧VLEDは常に一定の電圧となるように制御されていた。そのため、定電流回路で消費する電力を十分に低減することができなかった。
たとえば、Nチャンネル型トランジスタN200のV−I特性(ドレイン−ソース間電圧VLEDとドレイン電流IDとの関係)がたとえば図9に示すように特性であるとし、発光素子D200に供給する電流をI1(電流小)、I2(電流中)、I3(電流大)であるとすると、発光素子に電流値I3の定電流を供給したときにNチャンネル型トランジスタN200が飽和領域で駆動するように図9におけるA3ポイントを選択、すなわち端子電圧VLEDをV3に設定しているため、発光素子に電流値I1の定電流を供給するときに最小限必要な端子電圧VLEDであるV1よりもΔV大きいV3の電圧がトランジスタN200に印加されることになり、発光素子に電流値I3の電流を供給したときに、Nチャンネル型トランジスタN200はΔV×I3(W)の電力を余計に消費してしまうことになる。
そこで、本発明は、発光素子に対して異なる電流値の定電流を切り替えて供給する発光素子駆動回路及び携帯装置において、消費電力を低減することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、少なくとも1以上の発光素子を駆動する発光素子駆動回路において、基準電圧に応じた電圧を生成し、前記発光素子の一端へ前記生成した電圧を供給する電源回路と、前記発光素子の他端に接続され、前記発光素子を定電流で駆動する定電流回路と、前記定電流回路の電流値を設定する電流値設定回路と、前記設定された電流値に応じた前記基準電圧を生成する基準電圧生成回路とを備えたことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記基準電圧生成回路は、前記電流値設定回路により設定される電流値と、この電流値に応じた基準電圧を生成するための情報とを、前記電流値ごとに関連づけたテーブルを記憶する記憶部を備え、前記テーブルに基づいて、前記定電流回路の電流値に応じた前記基準電圧を生成することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記電源回路は、前記基準電圧生成回路から出力される前記基準電圧と、前記発光素子の他端で検出される電圧値とに基づいて、前記発光素子へ供給する電圧を生成することを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、電源電圧源として電池を有する携帯装置において、前記電源電圧源から基準電圧に応じた電圧を生成し、前記発光素子の一端へ前記生成した電圧を供給する電源回路と、前記発光素子の他端に接続され、前記発光素子を定電流で駆動する定電流回路と、前記定電流回路の電流値を設定する電流値設定回路と、前記設定された電流値に応じた基準電圧を生成する基準電圧生成回路とを備えたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、少なくとも1以上の発光素子を駆動する発光素子駆動回路において、基準電圧に応じた電圧を生成し、前記発光素子の一端へ前記生成した電圧を供給する電源回路と、前記発光素子の他端に接続され、前記発光素子を定電流で駆動する定電流回路と、前記定電流回路の電流値を設定する電流値設定回路と、前記設定された電流値に応じた前記基準電圧を生成する基準電圧生成回路とを備えたので、発光素子に供給する定電流の電流値に応じて発光素子へ供給する電圧を調整することができ、したがって、定電流回路の消費電力を低減することができる。また、電流値設定回路をレジスタで構成すれば、その構成も複雑にならずにすむ。
また、請求項2に記載の発明によれば、前記基準電圧生成回路は、前記電流値設定回路により設定される電流値と、この電流値に応じた基準電圧を生成するための情報とを、前記電流値ごとに関連づけたテーブルを記憶する記憶部を備え、前記テーブルに基づいて、前記定電流回路の電流値に応じた基準電圧を生成するので、予め記憶部に記憶したテーブルに基づいて発光素子へ供給する電圧を調整することができ、定電流回路の消費電力を低減する構成を簡易なものにすることができる。さらに、発光素子駆動回路を製造した後に、定電流回路のトランジスタの特性を測定し、測定結果に応じたテーブルを記憶させることができるようにすることにより、定電流回路における消費電力の低減をより適切に行うことができると共に、発光素子を安定して駆動させることが可能となる。
また、請求項3に記載の発明によれば、前記電源回路は、前記基準電圧生成回路から出力される前記基準電圧と、前記発光素子の他端で検出される電圧値とに基づいて、前記発光素子へ供給する電圧を生成するので、電源回路の構成を簡易なものにすることができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、電源電圧源として電池を有する携帯装置において、前記電源電圧源から基準電圧に応じた電圧を生成し、前記発光素子の一端へ前記生成した電圧を供給する電源回路と、前記発光素子の他端に接続され、前記発光素子を定電流で駆動する定電流回路と、前記定電流回路の電流値を設定する電流値設定回路と、前記定設定された電流値に応じた基準電圧を生成する基準電圧生成回路とを備えたので、発光素子に供給する定電流の電流値に応じて発光素子へ供給する電圧を調整することができ、したがって、定電流回路の消費電力を低減することができる。また、電流値設定回路をレジスタで構成すれば、その構成も複雑にならずにすむ。
本実施形態における発光素子駆動回路及び携帯装置は、発光ダイオードなどの発光素子を少なくとも1以上駆動するものであり、基準電圧に応じた電圧を生成し、発光素子の一端へ前記生成した電圧を供給する電源回路と、発光素子の他端に接続され、発光素子を定電流で駆動する定電流回路と、定電流回路の電流値を設定する電流値設定回路とを備えている。
しかも、電流値設定回路によって設定された電流値に応じた基準電圧を生成する基準電圧生成回路を備えている。
その結果、発光素子に供給する定電流の電流値に応じて発光素子へ供給する電圧を調整することができ、したがって、定電流回路の消費電力を低減することができる。また、電流値設定回路をレジスタで構成すれば、その構成も複雑にならずにすむ。
なお、電源電圧源として電池を有する携帯装置においては、電源電圧源が所定電圧よりも低いときにこの電源電圧源の電圧を昇圧して発光素子へ供給し、電源電圧源が所定電圧以上のときに電源電圧源の電圧を発光素子へ供給するようにするようにすることもできる。これにより、電源回路で電圧を変換する際に生じる電力の消費を低減することができる。
また、基準電圧生成回路は、電流値とこの電流値に応じた基準電圧を生成するための情報とを電流値ごとに関連づけたテーブルを記憶する記憶部を備えている。
そして、上記テーブルに基づいて、定電流回路の電流値に応じた基準電圧を生成するようにしている。
その結果、予め記憶部に記憶したテーブルに基づいて発光素子へ供給する電圧を調整することができ、定電流回路の消費電力を低減する構成を簡易なものにすることができる。
しかも、発光素子駆動回路や携帯装置を製造した後に、定電流回路のトランジスタの特性を測定し、測定結果に応じたテーブルを記憶させることができるようにする構成ことにより、定電流回路における消費電力の低減をより適切に行うことができると共に、発光素子を安定して駆動させることが可能となる。
次に、本発明の実施の形態における発光素子駆動回路及びそれを備えた携帯装置について図面を参照してさらに具体的に説明する。図1は本実施形態における携帯装置の構成図、図2は本実施形態における発光素子駆動回路の構成図である。
図1に示すように、本実施形態における携帯装置1は、CPU,ROM,RAMなどにより構成される制御回路2と、デジタル音声信号等をアナログ信号へ変換してスピーカ(図示せず)へ出力し、マイク(図示せず)で受信した音声アナログ信号をデジタル音声信号へ変換する等の音声処理を行う音声処理部3と、制御回路2から出力される画像データを表示するLCD(Liquid Crystal Display)4と、図示しない基地局等と無線通信により制御信号や音声信号のやり取りを行う無線回路5と、携帯装置1の各操作を行うための入力装置6と、発光素子である発光ダイオードLED1が配置されたLED部7と、LED部7の発光ダイオードLED1を駆動して発光させるための発光素子駆動回路としてのLED駆動回路10とを備えている。
そして、LED駆動回路10は、制御回路2からの制御信号に基づいて、LED部7の発光ダイオードLED1を駆動するように構成されている。
このLED駆動回路10は、図2に示すように、基準電圧Vrefに応じた電圧を生成し、発光素子である発光ダイオードLED1の一端(アノード)へ前記生成した電圧を供給する電源回路としての昇圧回路11と、発光ダイオードLED1の他端(カソード)を接続し、この発光ダイオードLED1を定電流駆動するための定電流回路12と、定電流回路12の電流値を設定するために電流値設定情報を格納する電流値設定回路であるレジスタ13と、レジスタ13に格納される電流値設定情報に応じた上記基準電圧Vrefを生成するための基準電圧設定情報を電流値ごとに関連付けたテーブルであるドライブ電流対ドレイン電圧テーブルを記憶した記憶部を有し、かつレジスタ13に格納された電流値に応じた基準電圧設定情報を出力する変換回路14と、変換回路14から出力される基準電圧設定情報に応じた情報(デジタル信号)をアナログ信号に変換するD/Aコンバータ15とを有している。
昇圧回路11は、PWM制御型DC−DCコンバータであり、図3に示すように、発光ダイオードLED1の他端の電圧VLEDと基準電圧Vrefとを比較する第1オペアンプOP10と、三角波を生成する発振器OSC10と、第1オペアンプOP10の出力信号と発振器OSC10で生成した三角波とを比較する第2オペアンプOP11と、第2オペアンプOP11の出力信号に基づいた信号を生成する論理(logic)回路IC10と、論理回路IC10から出力された制御信号を増幅するドライバ回路DR10,DR11と、ドライバ回路DR10,DR11によって増幅された制御信号に基づいてそれぞれオン、オフが制御されるPチャンネル型トランジスタP10,Nチャンネル型トランジスタN10と、電池BATと、コイルL10と、コンデンサC10とから構成される。なお、本実施形態においては、昇圧回路11は、コイルL10、コンデンサC10、電池BATをのぞき、半導体集積回路(IC)20として構成されている。
このように構成された昇圧回路11は、Pチャンネル型トランジスタP10をオフにし、Nチャンネル型トランジスタN10をオンにすることによって電池BATの電力をコイルL10にチャージし、その後、Nチャンネル型トランジスタN10をオフにし、Pチャンネル型トランジスタP10をオンにすることによってコイルL10にチャージした電力をPチャンネル型トランジスタP10のソースから出力し、コンデンサC10で平滑して出力電圧Voutを生成するように構成されている。
また、発光ダイオードLED1の他端の電圧VLEDとD/Aコンバータ15から出力される基準電圧Vrefとに基づいてNチャンネル型トランジスタN10及びPチャンネル型トランジスタのオン・オフ時間を制御し、一定の電圧を出力電圧Voutとして出力するようにしている。
すなわち、電圧VLEDと基準電圧Vrefと比較し、電圧VLEDが基準電圧Vrefよりも低い場合には、第1オペアンプOP10からの出力信号の電圧を大きくし、電圧VLEDが基準電圧Vrefよりも高い場合には、第1オペアンプOP10からの出力信号の電圧を小さくする。
第2オペアンプOP11は、第1オペアンプOP10からの出力信号の電圧が発振器OSC10から出力される三角波の電圧よりも大きい電圧のときにHighレベルの電圧を、小さいときにLowレベルの信号を出力することによって生成されるパルス信号を論理回路IC10へ出力する。
そして、第2オペアンプOP11は、第1オペアンプOP10からの出力信号の電圧が大きいときには、パルス幅(Highレベルの電圧の期間)が大きいパルス信号を出力し、小さいときにはパルス幅が小さいパルス信号を出力する。
論理回路IC10は、第2オペアンプOP11から出力されるパルス信号のパルス幅が大きいときには、Nチャンネル型トランジスタN10のオン時間及びPチャンネル型トランジスタP10のオフ時間を長くして、コイルL10の電力チャージ量を多くするように、ドライバ回路DR10,DR11を駆動する。また、第2オペアンプOP11から出力されるパルス信号のパルス幅が小さいときには、Nチャンネル型トランジスタN10のオン時間及びPチャンネル型トランジスタP10のオフ時間を短くして、コイルL10の単位時間あたりの電力チャージ量を小さくするようにドライバ回路DR10,DR11を駆動する。
また、第1及び第2オペアンプOP10,OP11、発振器OSC10、論理回路IC10、及びドライバ回路DR10,DR11は、LED駆動回路10内の制御部(図示せず)によって、動作停止状態に制御可能に構成されており、これらが動作停止状態となったとき、LED駆動回路10を低消費電力モードに移行することができる。
また、LED駆動回路10の制御部は、電池BATの電圧Vbatを検出する機能を有しており、電圧Vbatが所定電圧以上のときには、第1及び第2オペアンプOP10,OP11、発振器OSC10を動作停止状態にし、論理回路IC10を制御して、Pチャンネル型トランジスタP10がオンになるようにドライバ回路DR10を駆動すると共に、Nチャンネル型トランジスタN10がオフとなるようにドライバ回路DR11を駆動し、電池BATの電圧VbatをPチャンネル型トランジスタP10を介して出力電圧Voutとして出力する。一方、LED駆動回路10の制御部は、電圧Vbatが所定電圧より低いときには、各回路を動作状態にして、電池BATの電圧Vbatを基準電圧Vrefに応じた電圧に昇圧して出力電圧Voutとして出力する。
定電流回路12は、定電流源16と、Pチャンネル型トランジスタP1,P2と、Nチャンネル型トランジスタN1,N2と、オペアンプOP1とから構成される。
Pチャンネル型トランジスタP2のソースは電池電圧Vbatに接続され、そのドレインは定電流源16に接続される。また、Pチャンネル型トランジスタP2のゲートはそのドレインに接続されると共に、Pチャンネル型トランジスタP1のゲートに接続される。また、Pチャンネル型トランジスタP1のソースは電池電圧Vbatに接続され、そのドレインはNチャンネル型トランジスタN2のドレインに接続される。したがって、Pチャンネル型トランジスタP1,P2によってミラー回路が構成され、定電流源16によってPチャンネル型トランジスタP2に流れる電流と同じ電流がPチャンネル型トランジスタP1に流れる。
また、Nチャンネル型トランジスタN2のゲートは、Nチャンネル型トランジスタN1のゲートに接続されており、そのソースはグランド電位に接続されている。また、Nチャンネル型トランジスタN1のソースも同様にグランド電位に接続されている。また、オペアンプOP1の非反転入力端子にはPチャンネル型トランジスタP1のドレインが接続され、その反転入力端子には、発光ダイオードLED1のカソードに接続される駆動端子に接続されており、Pチャンネル型トランジスタP1のドレイン電圧と駆動端子の電圧VLEDとの比較結果がオペアンプOP1の出力端子から出力される。
オペアンプOP1の出力は、Nチャンネル型トランジスタN1,N2のゲートに接続されており、オペアンプOP1の出力に基づいてNチャンネル型トランジスタN1,N2を駆動するように構成されている。
すなわち、定電流源16の電流値IaでPチャンネル型トランジスタP2に定電流が供給され、Pチャンネル型トランジスタP2とカレントミラー回路を構成するPチャンネル型トランジスタP1にPチャンネル型トランジスタP2と同じ電流値Iaの定電流が流れる。Pチャンネル型トランジスタP1からNチャンネル型トランジスタN2に電流値Iaの定電流が流れると、Nチャンネル型トランジスタN2のドレインにその電流に応じた電圧が発生し、N型チャンネル型トランジスタN1のドレインの電圧がNチャンネル型トランジスタN2のソースの電圧と同一になるように、オペアンプOP1が駆動する。そのため、定電流源16の電流値Iaと略同一の電流がN型チャンネル型トランジスタN1に流れることになる。
なお、定電流回路12において、消費電力を低減するためには、定電流源の電流値を小さくし、各トランジスタP1,P2,N2の消費電力を低減することが望ましい。そこで、上述のように各トランジスタP1,P2,N2に同じ電流を流すのではなく、Pチャンネル型トランジスタP2に供給される電流の数倍の電流をPチャンネル型トランジスタP1に流すように、さらに、Nチャンネル型トランジスタN2に供給される電流の数倍の電流をNチャンネル型トランジスタN1に流すように、トランジスタP1,P2,N1,N2を構成して、最終的にNチャンネル型トランジスタN1に電流値Iaを流すようにすることが望ましい。
ところで、定電流源16は、電流値Iaを複数の異なる電流値に切り替えることが可能に構成されており、本実施形態においては、I1(たとえば、3mA),I2(たとえば、5mA),I3(たとえば、8mA)(I1<I2<I3)の3つの電流値Iaに切り替えることができるように構成されている。したがって、LED駆動回路10は、I1,I2,I3のいずれかの電流値Iaで発光ダイオードLED1を駆動することができる。
定電流源16の電流値Iaの切り替えは、制御回路2から電流値設定情報の信号を駆動電流設定端子に入力することによって行われる。すなわち、制御回路2から入力された電流値設定情報は、電流値設定回路であるレジスタ13に入力され、レジスタ13に設定される。
ここで、レジスタ13に設定される電流値設定情報は、3ビットの情報であるとし、I1のとき001、I2のとき010、I3のとき100であるものとする。
このようにレジスタ13に電流値設定情報が設定されると、この電流値設定情報がレジスタ13から定電流源16に出力され、電流値設定情報に基づいた電流値で定電流源16が動作する。たとえば、レジスタ13に設定される電流値設定情報が010のときには、定電流源16は電流値I2で動作する。
また、電流値設定情報はレジスタ13から変換回路14へも出力される。変換回路14は、図4に示すような3ビットの電流値設定情報ごとに8ビットの基準電圧設定情報を関連付けた変換テーブルを有している。たとえば、電流値設定情報が電流値I1で定電流源16を駆動するための「001」である場合には、電流値I1に応じて調整すべき基準電圧VrefをV1とするための基準電圧設定情報「00001100」が、電流値設定情報が電流値I2で定電流源16を駆動するための「010」である場合には、電流値I2に応じて調整すべき基準電圧VrefをV2とするための基準電圧設定情報「00001111」が、電流値設定情報が電流値I3で定電流源16を駆動するための「100」である場合には、電流値I3に応じて調整すべき基準電圧VrefをV3とするための基準電圧設定情報「00010010」が、それぞれ関連付けて記憶される。
そして、変換回路14はレジスタ13から出力される電流値設定情報に応じた基準電圧設定情報を変換テーブルから取り出して、D/Aコンバータ15へ出力する。D/Aコンバータ15は、デジタル信号である基準電圧設定情報をアナログ電圧へ変換し、基準電圧Vrefとして昇圧回路11へ出力する。たとえば、基準電圧設定情報が「00001100」の場合には、電圧V1がD/Aコンバータ15から出力され、基準電圧設定情報が「00010010」の場合には、電圧V3がD/Aコンバータ15から出力される。
D/Aコンバータ15から出力される基準電圧Vrefは、昇圧回路11における第1オペアンプOP10の非反転入力端子へ入力され、一方、第1オペアンプOP10の反転入力端子には、電圧VLEDが入力される。そして、基準電圧Vrefと電圧VLEDとが第1オペアンプOP10によって比較され、D/Aコンバータ15からの基準電圧Vrefが電圧VLEDよりも高い場合には、電圧VLEDよりも高い電圧が第1オペアンプOP10から出力され、D/Aコンバータ15からの基準電圧Vrefが電圧VLEDよりも低い場合には、電圧VLEDよりも低い電圧がオペアンプOP10から出力される。電圧VLEDよりも高い電圧が第1オペアンプOP10から出力されると、昇圧回路11はその出力電圧Voutを上げ、電圧VLEDを上げる。一方、電圧VLEDよりも低い電圧が第1オペアンプOP10から出力されると、昇圧回路11はその出力電圧Voutを下げ、電圧VLEDを下げる。そして、基準電圧Vrefが電圧VLEDと等しくなるように収束する。
ここで、上記変換テーブルにおける電流値設定情報と基準電圧設定情報との関係は、図5に示すように、定電流回路12のNチャンネル型トランジスタN1,N2が非飽和領域に近い飽和領域で動作するような関係を有している。
たとえば、発光ダイオードLED1を駆動する電流値IaがI1のとき、電圧VLEDがV1となる基準電圧設定情報が、発光ダイオードLED1を駆動する電流値IaがI2のとき、電圧VLEDがV2となる基準電圧設定情報が、発光ダイオードLED1を駆動する電流値IaがI3のとき、電圧VLEDがV3となる基準電圧設定情報がそれぞれ関連付けられる。すなわち、電流値IaをI1に設定したときには、Nチャンネル型トランジスタN1は図5中のA1の位置で動作し、電流値IaをI2に設定したときには、Nチャンネル型トランジスタN1は図5中のA2の位置で動作し、電流値IaをI3に設定したときには、Nチャンネル型トランジスタN1は図5中のA3の位置で動作する。
なお、上記「非飽和領域に近い飽和領域」とは、Nチャンネル型トランジスタN1のバラツキ及び温度特性を考慮した領域であり、Nチャンネル型トランジスタN1が安定して動作することができる領域である。このような領域でNチャンネル型トランジスタN1で動作させるのは、Nチャンネル型トランジスタN1が消費する電力を低減させるためである。また、Nチャンネル型トランジスタN1を非飽和領域で動作させると発光ダイオードLED1に供給する電流値Iaが少なくなってしまい、しかもNチャンネル型トランジスタN1のバラツキ及び温度特性によって安定してNチャンネル型トランジスタN1を動作させることができなくなってしまうからである。
また、上記変換テーブルは、携帯装置を製造した後に、定電流回路12のNチャンネル型トランジスタN1の特性を測定し、測定結果に応じた適切なテーブルを記憶させることができるようにすることにより、定電流回路12における消費電力の低減をより適切に行うことができると共に、発光ダイオードLED1を安定して駆動させることが可能となる。
このように本実施形態のLED駆動回路10を構成しているため、発光素子に供給する定電流に応じて発光素子へ供給する電圧を調整することができ、したがって、定電流回路の消費電力を低減することができる。
以上、本発明の実施の形態のうちいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、上記記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて、種々の変形、改良を施した他の実施形態で実施をすることができる。
たとえば、昇圧回路11を図6に示すように三角波を使用せずにロジック回路によって各トランジスタN20,P20〜P22を制御し、電池BATの電池電圧Vbatを昇圧する昇圧回路11’を用いるようにしてもよい。
また、発光素子が複数ある場合は、定電流回路12、レジスタ13、変換回路14、D/Aコンバータ15を複数設け、複数のD/Aコンバータ15の出力のうち、もっとも基準電圧設定情報が高いD/Aコンバータ15の出力を論理回路で選択し、このように選択した基準電圧設定情報を用いて昇圧回路11の出力電圧Voutを調整するようにしてもよい。
また、電流値設定情報を3ビットの情報として、基準電圧設定情報を8ビットの情報として説明したが、これに限られるものではなく、適切なビット数を選択することが望ましい。
また、本実施形態においては、LED駆動回路は、制御回路からの制御信号に基づいて、LED部の発光ダイオードLEDを駆動するように構成しているが、これに限られず、入力装置や通信インターフェイスなどを介して外部から入力するようにすることもできる。
1 携帯装置
10 発光素子駆動回路
11 昇圧回路
12 定電流回路
13 レジスタ
14 変換回路
15 D/Aコンバータ
OP1,OP2 オペアンプ
LED1 発光素子
10 発光素子駆動回路
11 昇圧回路
12 定電流回路
13 レジスタ
14 変換回路
15 D/Aコンバータ
OP1,OP2 オペアンプ
LED1 発光素子
Claims (4)
- 少なくとも1以上の発光素子を駆動する発光素子駆動回路において、
基準電圧に応じた電圧を生成し、前記発光素子の一端へ前記生成した電圧を供給する電源回路と、
前記発光素子の他端に接続され、前記発光素子を定電流で駆動する定電流回路と、
前記定電流回路の電流値を設定する電流値設定回路と、
前記設定された電流値に応じた前記基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、
を備えたことを特徴とする発光素子駆動回路。 - 前記基準電圧生成回路は、
前記電流値設定回路により設定される電流値と、この電流値に応じた基準電圧を生成するための情報とを、前記電流値ごとに関連づけたテーブルを記憶する記憶部を備え、
前記テーブルに基づいて、前記定電流回路の電流値に応じた前記基準電圧を生成することを特徴とする請求項1に記載の発光素子駆動回路。 - 前記電源回路は、
前記基準電圧生成回路から出力される前記基準電圧と、前記発光素子の他端で検出される電圧値とに基づいて、前記発光素子へ供給する電圧を生成することを特徴とする請求項2に記載の発光素子駆動回路。 - 電源電圧源として電池を有する携帯装置において、
前記電源電圧源から基準電圧に応じた電圧を生成し、前記発光素子の一端へ前記生成した電圧を供給する電源回路と、
前記発光素子の他端に接続され、前記発光素子を定電流で駆動する定電流回路と、
前記定電流回路の電流値を設定する電流値設定回路と、
前記設定された電流値に応じた基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、
を備えたことを特徴とする携帯装置。
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JP2006040337A JP2007220928A (ja) | 2006-02-17 | 2006-02-17 | 発光素子駆動回路及びそれを備えた携帯装置 |
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-
2006
- 2006-02-17 JP JP2006040337A patent/JP2007220928A/ja active Pending
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