JP2007220313A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温における寿命性能と低温放電特性が共に優れた、炭素材料を含む負極を備えた非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】正極と、炭素質材料を含む負極と、非水電解質とを備えた非水電解質二次電池において、前記非水電解質が、エチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネートの少なくとも一方と、鎖状カルボン酸エステルと、一般式(1)で示されるカルボニロキシエステル化合物とを含むことを特徴とする非水電解質二次電池。
Figure 2007220313

ここで、R1〜R4は、水素、アルキル基、ハロゲン、シクロアルキル基またはアルケニル基のいずれかで、nは2または3である。
【選択図】なし

Description

本発明は非水電解質二次電池の電解質に関するものである。
近年、民生用の携帯電話、ポータブル機器や携帯情報端末などの急速な小型軽量化・多様化に伴い、その電源である電池に対して、小型で軽量かつ高エネルギー密度で、さらに長期間繰り返し充放電が実現できる二次電池の開発が強く要求されている。なかでも、水溶液系電解液を使用する鉛電池やニッケルカドミウム電池と比較して、これらの要求を満たす二次電池として、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池が最も有望であり、活発な研究がおこなわれている。
非水電解質二次電池の正極活物質には、二硫化チタン、五酸化バナジウムおよび三酸化モリブデンをはじめとしてリチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物およびスピネル型マンガン酸化物等の一般式LiMO(ただし、Mは一種以上の遷移金属)で表される種々の化合物が検討されている。
なかでも、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物およびスピネル型リチウムマンガン複合酸化物などは、4V(vsLi/Li)以上の極めて貴な電位での充放電が可能であるため、正極として用いることで高い放電電圧を有する電池を実現できる。
非水電解質二次電池の負極活物質には、金属リチウム、リチウム合金、リチウムの吸蔵・放出が可能な炭素材料などの種々のものが検討されているが、なかでも炭素材料を使用すると、サイクル寿命の長い電池が得られ、かつ安全性が高いという利点がある。
非水電解質二次電池の非水電解質には、一般にエチレンカーボネート(EC)やプロピレンカーボネート(PC)などの高誘電率溶媒と、ジメチルカーボネート(DMC)やジエチルカーボネート(DEC)などの低粘度溶媒との混合系溶媒に、LiPFやLiBF等のリチウム塩を溶解させた電解液が使用されているが、これらの溶媒やLi塩の組み合わせは、目的の電池性能によって無数の組み合わせが可能である。
例えば、特許文献1では、溶媒としてエチレンカーボネートと、プロピオン酸メチルなどの脂肪族カルボン酸エステルとを組み合わせて溶媒を構成している。また、特許文献2ではエチレンカーボネートやプロピレンカーボネートなどの環状炭酸エステル、メチルフォルメートなどの鎖状エステルおよび鎖状エーテルを混合して用いている。さらに、特許文献3には、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、エチレングリコールジアセテート、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチルなどのジエステル化合物をリチウム二次電池溶媒として使用することが例示されている。
特開平08−222269号公報 特許第2924329号公報 特表2003−504813号公報
近年開発が進められているハイブリッド車などの移動体搭載用の非水電解質二次電池では、使用温度範囲を広げることが求められている。すなわち、45℃程度の高温で使用する場合の充放電サイクル特性に優れると同時に、氷点下の寒冷地で使用する場合にも優れた低温充放電特性が求められている。寒冷地で使用する場合の非水電解質の溶媒として、鎖状炭酸エステルよりもさらに低粘度で、かつ凝固点が低いカルボン酸エステルを溶媒として用いることが検討されている。
しかしながら、エネルギー密度の向上のために非常に卑な充放電電位を有する炭素材料を負極に使用した場合、電解液溶媒にカルボン酸エステルを用いると、カルボン酸エステルが還元されやすいために、高温・低温にかかわらず、寿命性能が悪くなるという問題があった。
本発明の目的は、高温における寿命性能と低温放電特性が共に優れた、炭素材料を含む負極を備えた非水電解質二次電池を提供することにある。
本願発明者らは上記課題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、前記非水電解質に一般式(1)で示されるカルボニロキシエステル化合物を含有させることで、高温での優れた寿命性能を備えた非水電解質二次電池を得ることができることを見出し、また、非水電解質中に、一般式(1)で示される化合物を0.1〜7wt%含有させることによって、優れた低温放電特性を備えた非水電解質二次電池を得ることができることを見出した。
請求項1の発明は、正極と、炭素質材料を含む負極と、非水電解質とを備えた非水電解質二次電池において、前記非水電解質中に、エチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネートの少なくとも一方と、鎖状カルボン酸エステルと、一般式(1)で示されるカルボニロキシエステル化合物とが含まれていることを特徴とする。
Figure 2007220313
ここで、R1〜R4は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン、炭素数1〜4のハロゲン元素を含んでいてもよいアルキル基、シクロアルキル基またはアルケニル基のいずれかであり、nは2または3の整数である。
請求項2の発明は、上記非水電解質二次電池において、非水電解質中に、一般式(1)で示される化合物が0.1〜7wt%含まれていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、炭素質材料を含む負極を備えた非水電解質二次電池において、非水電解質中に、エチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネートの少なくとも一方と、鎖状カルボン酸エステルと、一般式(1)で表されるカルボニロキシエステル化合物が含まれていることにより、高温で充放電サイクルを行った場合の放電容量の減少が抑制され、優れた寿命性能をもつ非水電解質二次電池を得ることができる。
また、請求項2の発明によれば、非水電解質中に、一般式(1)で示される化合物を0.1〜7wt%含有させることにより、さらに低温での充放電特性が良好な非水電解質二次電池を得ることができる。
本発明は、正極と、炭素質材料を含む負極と、非水電解質液とを備えた非水電解質二次電池において、非水電解質中に、エチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネートの少なくとも一方と、鎖状カルボン酸エステルと、一般式(1)で表されるカルボニロキシエステル化合物を含有させることを特徴とする。
Figure 2007220313
ここで、R1〜R4は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン、炭素数1〜4のハロゲン元素を含んでいてもよいアルキル基、シクロアルキル基またはアルケニル基のいずれかであり、nは2または3の整数である。
本発明において、鎖状カルボン酸エステルと、一般式(1)で表されるカルボニロキシエステル化合物とは異なる化合物を用いる。すなわち、鎖状カルボン酸エステルは、一般式M5−C−C(=O)−O−M6で表される化合物であり、M5およびM6は、それぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数1〜4のハロゲン元素を含んでいてもよいアルキル基とする。
非水電解質中に、エチレンカーボネート(EC)またはプロピレンカーボネート(PC)の少なくとも一方を含有させることにより、初期充電時に負極活物質である炭素質材料の表面に良好なSEI被膜が形成される。
ここでSEI(Solid Electrolyte Interphase)被膜とは、非水電解質中で金属リチウムや炭素材料の初充電をおこなった場合、電解質中の溶媒が還元されて、金属リチウムや炭素材料の表面に形成されるパシベーション膜をさす(芳尾真幸、小沢昭弥編集、「リチウムイオン二次電池−材料と応用」、日刊工業新聞社(1996))。そして、金属リチウムや炭素材料の表面に形成されたSEI被膜が、リチウムイオン伝導性の保護膜として働き、その後の金属リチウムや炭素材料と溶媒との反応が抑制されるものである。
また、非水電解質中に鎖状カルボン酸エステルを含有させた場合、鎖状カルボン酸エステルは低粘度で、凝固点が低いため、低温での充放電特性が優れた非水電解質二次電池を得ることができる。
さらに、非水電解質中に一般式(1)で示される化合物を含有させることで、高温での寿命性能が良好な非水電解質二次電池を得ることができる。さらに、非水電解質中に、一般式(1)で示される化合物を0.1〜7wt%含有させることにより、低温放電特性が特に良好な非水電解質二次電池を得ることができる。電解質中の一般式(1)で示される化合物の含有量は次式で求めることができる。
一般式(1)で示される化合物の含有量(wt%)=(一般式(1)で示される化合物の重量)/(EC+PC+鎖状カルボン酸エステル+電解質)
非水電解質中における一般式(1)で示される化合物の含有量が7wt%より多いと、電極上に高抵抗な皮膜が形成され、また、電解質のイオン伝導度が低下するといった原因により、低温放電特性向上の効果は得られない。また、含有量が0.1wt%よりも少ないと、その効果が小さく低温放電特性の向上が見られない。
本発明において、一般式(1)で示される化合物としては、2-(メトキシカルボニロキシ)エチルアセテート、2-(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテート、2-(プロポキシカルボニロキシ)エチルアセテート、2-(ブトキシカルボニロキシ)エチルアセテート、2-(メトキシカルボニロキシ)エチルプロピオネート、2-(エトキシカルボニロキシ)エチルプロピオネート、2-(プロポキシカルボニロキシ)エチルプロピオネート、1-メチル-2-(メトキシカルボニロキシ)エチルアセテート、2-メチル-2-(メトキシカルボニロキシ)エチルアセテート、1-メチル-2-(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテート、2-メチル-2-(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテート、1-メチル-2-(プロポキシカルボニロキシ)エチルアセテート、2-メチル-2-(プロポキシカルボニロキシ)エチルアセテート、1-メチル-2-(ブトキシカルボニロキシ)エチルアセテート、2-メチル-2-(ブトキシカルボニロキシ)エチルアセテート、1-メチル-2-(メトキシカルボニロキシ)エチルプロピオネート、2-メチル-2-(メトキシカルボニロキシ)エチルプロピオネート、1-メチル-2-(エトキシカルボニロキシ)エチルプロピオネート、2-メチル-2-(エトキシカルボニロキシ)エチルプロピオネート、1-メチル-2-(プロポキシカルボニロキシ)エチルプロピオネート、2-メチル-2-(プロポキシカルボニロキシ)エチルプロピオネートなどが挙げられる。
これらの中では、2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテート、2−(ブトキシカルボニロキシ)エチルアセテート、2−(メトキシカルボニロキシ)エチルプロピオネート、1−メチル−2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテート、2−メチル−2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテート、1−メチル−2−(ブトキシカルボニロキシ)エチルアセテート、2−メチル−2−(ブトキシカルボニロキシ)エチルアセテート、1−メチル−2−(メトキシカルボニロキシ)エチルプロピオネート、2−メチル−2−(メトキシカルボニロキシ)エチルプロピオネートを用いると寿命性能の改善と低温放電特性の向上の効果が大きく、特に好ましい。
電池を高温で充放電サイクルさせた場合、貴な電位を有する正極および卑な電位を有する負極上で非水電解質の酸化および還元反応が進行し、ガス発生、活物質の集電性の低下、電極上への高抵抗の被膜形成および正負極の容量バランスのずれなどがおこることによって、電池の放電容量低下がおこるものと考えられている。
これらの劣化の程度は非水電解質の溶媒の種類によって異なり、本発明のように、非水電解質の溶媒にカルボン酸エステルを用いた場合は、溶媒が負極上で還元分解されることが引き金となって劣化が進行するものと考えられる。
本発明のような一般式(1)で示されるカルボニロキシエステル化合物を用いた場合に充放電サイクル時の容量低下が抑制された理由、すなわち寿命性能が向上した理由は、カルボニロキシエステル化合物が負極または正極上に安定な被膜を形成したことで、溶媒に用いたカルボン酸エステルの分解を抑制したものと推測される。
また、カルボニロキシエステル化合物の非水電解質中の含有量を0.1〜7wt%とすることで低温放電特性が向上した理由は、高分子量のカルボニロキシエステル化合物の添加による非水電解液のイオン伝導度の低下が小さく、カルボニロキシエステル化合物によって電極上に形成される低抵抗で安定な被膜によるものと考えられる。
非水電解質としては、電解液または固体電解質のいずれも使用することができる。電解液を用いる場合には、電解液溶媒として、環状炭酸エステルであるエチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネート以外に、ブチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネートなどの環状炭酸エステルを含んでいてもよく、その他溶媒としてγ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、スルホラン、1、2−ジメトキシエタン、1、2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチル−1、3−ジオキソランやハロゲン化ジオキソラン、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート、エチルイソプロピルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、ジブチルカーボネート、アセトニトリル、ハロゲン化アセトニトリルや、エトキシペンタフルオロシクロトリホスファゼンなどのアルコキシおよびハロゲン置換環状ホスファゼン類および鎖状ホスファゼン類、また、リン酸トリエチルやリン酸トリメチルなどのリン酸エステル類、N−メチルオキサゾリジノン、N−エチルオキサゾリジノン等の非水溶媒を含んでいてもよい。
また、鎖状カルボン酸エステルとしては、メチルアセテート、エチルアセテート、エチルモノフルオロアセテート、プロピルアセテート、ブチルアセテート、メチルプロピオネート、エチルプロピオネート、プロピルプロピオネート、メチルブチレート、エチルブチレート、プロピルブチレートなどを単独で、またはこれらを混合して使用することができる。
なお、環状炭酸エステルとしてエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートを単独または混合したものを用い、鎖状カルボン酸エステルとしてメチルプロピオネート、エチルアセテート、エチルプロピオネートを単独または混合して用いることが好ましい。
また、非水電解液の溶媒中の環状炭酸エステルは体積比で10〜60%が好ましく、20〜50%であることがより好ましい。鎖状カルボン酸エステルの含有量は10〜90%が好ましく、20〜80%であることがより好ましい。
また、環状炭酸エステルと鎖状カルボン酸エステルの他にジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどに代表される鎖状炭酸エステルを含んでいてもよく、その非水電解液の溶媒に対する割合は0%〜80%まで適宜決定すればよい。
非水電解質は、これらの非水溶媒に支持塩を溶解して使用する。支持塩としては、LiClO、LiPF、LiBF、LiAsF、LiCFCO、LiCFSO、LiCFCFSO、LiCFCFCFSO、LiN(SOCF、LiN(SOCFCF、LiN(COCF、LiN(COCFCFLiBF、LiBC、LiPF(CおよびLiPF(CFCFなどの塩もしくはこれらの混合物を使用することができ、より好ましくは電池の放電特性や価格の面からLiPFを単独で用いるか、あるいはLiPFを主体とし、前記電解質を少量混合して用いることが好ましい。
また、電池特性向上のために、少量の添加剤を非水電解質中に混合してもよく、ビニレンカーボネートやビニルエチレンカーボネートなどの不飽和結合含有カーボネート、プロパンスルトン、ブタンスルトン、プロペンスルトンなどのスルトン化合物、グリコールサルファイトやプロピレングリコールサルファイトなどの亜硫酸エステル、ジメチルサルフェート、ジエチルサルフェート、エチルメチルサルフェート、グリコールサルフェートやプロピレングリコールサルフェートなどの硫酸エステル、ビフェニル、シクロヘキシルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、フルオロビフェニル、フルオロベンゼン、アニソール類などの芳香族化合物やフルオロオクタンなどのハロゲン置換アルカンなど、目的に応じて適宜添加してもよく、寿命性能向上を目的とした場合はビニレンカーボネートなどの不飽和結合含有カーボネートやスルトン化合物を単独または混合して用いることが好ましい。
固体電解質を用いる場合は、高分子固体電解質として有孔性高分子固体電解質膜を用い、高分子固体電解質にさらに環状炭酸エステルと鎖状カルボン酸エステルと一般式(1)で表されるカルボニロキシエステル化合物を含む非水電解液を含有させることで良い。
正極活物質としては、組成式LiMO、Li、(ただし、Mは一種類以上の遷移金属、0≦x≦1.0≦y≦2)で表される複合酸化物、トンネル構造または層状構造の金属カルコゲン化物または金属酸化物を用いることができる。その具体例としては、LiCoO、LiCoNi1−x、LiMn、LiMn、MnO、FeO、V、V13、TiO、TiS等が挙げられる。また、有機化合物としては、例えばポリアニリン等の導電性ポリマー等が挙げられる。さらに、無機化合物、有機化合物を問わず、上記各種活物質を混合して用いてもよい。
さらに、負極活物質として用いる炭素材料としては、グラファイト、難黒鉛化性炭素(ハードカーボン)、易黒鉛化性炭素(ソフトカーボン)等の炭素質材料が好適であり、これらの炭素材料と共にAl、Si、Snなどの合金系化合物や金属Liを含んでいてもよいが、安全性や寿命性能の面から、難黒鉛化性炭素や易黒鉛化性炭素を主体とすることが特に好ましい。
また、本発明に係る非水電解質電池の隔離体としては、織布、不織布、合成樹脂微多孔膜等を用いることができ、特に、合成樹脂微多孔膜を好適に用いることができる。なかでもポリエチレンおよびポリプロピレン製微多孔膜や、アラミドなどを加工した耐熱性樹脂またはこれらを複合した微多孔膜等のポリオレフィン系微多孔膜が、厚さ、膜強度、膜抵抗等の面で好適に用いられる。
さらに、高分子固体電解質等の固体電解質を用いることで、セパレータを兼ねさせることもできる。さらに、合成樹脂微多孔膜と高分子固体電解質等を組み合わせて使用してもよい。この場合、高分子固体電解質として有孔性高分子固体電解質膜を用い、高分子固体電解質にさらに電解液を含有させることで良い。
また、電池の形状は特に限定されるものではなく、角形、長円筒形、コイン形、ボタン形、シート形、円筒型電池等の様々な形状の非水電解質二次電池に適用可能である。
以下、本発明を適用した具体的な実施例について説明するが、本発明は本実施例により何ら限定されるものではなく、その主旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。
[実施例1〜14および比較例1〜3]
[実施例1]
図1は、本実施例の角形非水電解質二次電池の概略断面図である。図1において、1は角形非水電解質二次電池、2は巻回型電極群、3は正極、4は負極、5はセパレータ、6は電池ケース、7は電池蓋、8は安全弁、9は負極端子、10は正極リード、11は負極リードである。
この角形非水電解質二次電池1は、アルミニウム集電体に正極合材を塗布してなる正極3と、銅集電体に負極合材を塗布してなる負極4とがセパレータ5を介して巻回された扁平巻状電極群2と、非水電解液とを電池ケース6に収納してなる、幅30mm×高さ48mm×厚さ4mmのものである。
電池ケース6には、安全弁8を設けた電池蓋7がレーザー溶接によって取り付けられ、正極3は正極リード10を介して電池蓋と接続され、負極4は負極リード11を介して負極端子9と接続されている。
正極板は、正極活物質であるスピネル型リチウムマンガン酸化物(LiMn)86重量%と、結着剤であるポリフッ化ビニリデン8重量%と、導電剤であるアセチレンブラック6重量%とを混合してなる正極合材に、N−メチルピロリドンを加えてペースト状に調製した後、これを厚さ20μmのアルミニウム箔集電体両面に塗布、乾燥することによって作製した。
負極板は、難黒鉛化性炭素95重量%とポリフッ化ビニリデン5重量%をN−メチルピロリドンに加えてペースト状に調製した後、これを厚さ10μmの銅箔集電体両面に塗布、乾燥することによって作製した。
セパレータには、ポリエチレン微多孔膜を用い、また、エチレンカーボネート(EC):エチルアセテート(EA)=25:75(体積比)の混合溶媒にLiPFを1mol/L溶解した電解質中に、式(2)で示されるカルボニロキシエステル化合物である2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートを0.05wt%添加した非水電解質を用いた。
Figure 2007220313
以上の構成・手順で実施例1の非水電解質二次電池を5セル作製した。なお、以下の実施例および比較例では、すべて電池を5セル作製した。
[実施例2]
電解質中の2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートの含有量を0.1wt%としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の非水電解質二次電池を作製した。
[実施例3]
電解質中の2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートの含有量を1wt%としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の非水電解質二次電池を作製した。
[実施例4]
電解質中の2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートの含有量を5wt%としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例4の非水電解質二次電池を作製した。
[実施例5]
電解質中の2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートの含有量を7wt%としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例5の非水電解質二次電池を作製した。
[実施例6]
電解質中の2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートの含有量を10wt%としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例6の非水電解質二次電池を作製した。
[実施例7]
2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートに代えて2−(メトキシカルボニロキシ)エチルプロピオネートを用いたこと以外は実施例3と同様にして、実施例7の非水電解質二次電池を作製した。
[実施例8]
2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートに代えて2−(プトキシカルボニロキシ)エチルアセテートを用いたこと以外は実施例3と同様にして、実施例8の非水電解質二次電池を作製した。
[実施例9]
2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートに代えて1−メチル−2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートを用いたこと以外は実施例3と同様にして、実施例9の非水電解質二次電池を作製した。
[実施例10]
2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートに代えて1−メチル−2−(メトキシカルボニロキシ)エチルプロピオネートを用いたこと以外は実施例3と同様にして、実施例10の非水電解質二次電池を作製した。
[実施例11]
2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートに代えて1−メチル−2−(プトキシカルボニロキシ)エチルアセテートを用いたこと以外は実施例3と同様にして、実施例11の非水電解質二次電池を作製した。
[実施例12]
2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートに代えて2−メチル−2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートを用いたこと以外は実施例3と同様にして、実施例12の非水電解質二次電池を作製した。
[実施例13]
2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートに代えて2−メチル−2−(メトキシカルボニロキシ)エチルプロピオネートを用いたこと以外は実施例3と同様にして、実施例13の非水電解質二次電池を作製した。
[実施例14]
2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートに代えて2−メチル−2−(プトキシカルボニロキシ)エチルアセテートを用いたこと以外は実施例3と同様にして、実施例14の非水電解質二次電池を作製した。
[比較例1]
2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートを添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして、比較例1の非水電解質二次電池を作製した。
[比較例2]
電解液溶媒として、エチレンカーボネート(EC):エチルメチルカーボネート(EMC)=25:75(体積比)の混合溶媒を用い、2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートの含有量を電解液の合計重量に対して1wt%としたこと以外は実施例1と同様にして、比較例2の非水電解質二次電池を作製した。
[比較例3]
2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートを添加しなかったこと以外は比較例2と同様にして、比較例3の非水電解質二次電池を作製した。
実施例1〜14および比較例1〜3で作製した非水電解質二次電池の電解質溶媒の組成とカルボニロキシエステル化合物の種類と添加量を表1にまとめた。なお、電解質LiPFの濃度はすべて1mol/Lである。
Figure 2007220313
[実施例15〜24および比較例4〜13]
[実施例15]
非水電解質の溶媒として、エチレンカーボネート(EC):メチルプロピオネート(MPR)=25:75(体積比)を用いたこと以外は実施例3と同様にして、実施例15の非水電解質二次電池を作製した。
[実施例16]
非水電解質の溶媒として、エチレンカーボネート(EC):メチルアセテート(MA)=25:75(体積比)を用いた以外は実施例3と同様にして、実施例16の非水電解質二次電池を作製した。
[実施例17]
非水電解質の溶媒として、エチレンカーボネート(EC):エチルプロピオネート(EPR)=25:75(体積比)を用いた以外は実施例3と同様にして、実施例17の非水電解質二次電池を作製した。
[実施例18]
非水電解質の溶媒として、エチレンカーボネート(EC):エチルアセテート(EA)=35:65(体積比)を用いた以外は実施例3と同様にして、実施例18の非水電解質二次電池を作製した。
[実施例19]
非水電解質の溶媒として、エチレンカーボネート(EC):エチルアセテート(EA)=25:75(体積比)を用い、LiPFを1.2mol/Lとなるように溶解した以外は実施例3と同様にして、実施例19の非水電解質二次電池を作製した。
[実施例20]
非水電解質の溶媒として、エチレンカーボネート(EC):ジメチルカーボネート(DMC):エチルアセテート(EA)=20:20:60(体積比)を用いた以外は実施例3と同様にして、実施例20の非水電解質二次電池を作製した。
[実施例21]
非水電解質の溶媒として、エチレンカーボネート(EC):エチルメチルカーボネート(EMC):エチルアセテート(EA)=20:20:60(体積比)を用いた以外は実施例3と同様にして、実施例21の非水電解質二次電池を作製した。
[実施例22]
非水電解質の溶媒として、エチレンカーボネート(EC):ジエチルカーボネート(DEC):エチルアセテート(EA)=20:20:60(体積比)を用いた以外は実施例3と同様にして、実施例22の非水電解質二次電池を作製した。
[実施例23]
非水電解質の溶媒として、エチレンカーボネート(EC):プロピレンチレンカーボネート(PC):エチルアセテート(EA)=20:15:65(体積比)を用いた以外は実施例3と同様にして、実施例23の非水電解質二次電池を作製した。
[実施例24]
非水電解質の溶媒として、プロピレンカーボネート(PC):エチルアセテート(EA)=25:75(体積比)を用いた以外は実施例3と同様にして、実施例24の非水電解質二次電池を作製した。
[比較例4]
カルボニロキシエステル化合物を添加しなかった以外は実施例15と同様にして、比較例4の非水電解質二次電池を作製した。
[比較例5]
カルボニロキシエステル化合物を添加しなかった以外は実施例16と同様にして、比較例5の非水電解質二次電池を作製した。
[比較例6]
カルボニロキシエステル化合物を添加しなかった以外は実施例17と同様にして、比較例6の非水電解質二次電池を作製した。
[比較例7]
カルボニロキシエステル化合物を添加しなかった以外は実施例18と同様にして、比較例7の非水電解質二次電池を作製した。
[比較例8]
カルボニロキシエステル化合物を添加しなかった以外は実施例19と同様にして、比較例8の非水電解質二次電池を作製した。
[比較例9]
カルボニロキシエステル化合物を添加しなかった以外は実施例20と同様にして、比較例9の非水電解質二次電池を作製した。
[比較例10]
カルボニロキシエステル化合物を添加しなかった以外は実施例21と同様にして、比較例10の非水電解質二次電池を作製した。
[比較例11]
カルボニロキシエステル化合物を添加しなかった以外は実施例22と同様にして、比較例11の非水電解質二次電池を作製した。
[比較例12]
カルボニロキシエステル化合物を添加しなかった以外は実施例23と同様にして、比較例12の非水電解質二次電池を作製した。
[比較例13]
カルボニロキシエステル化合物を添加しなかった以外は実施例24と同様にして、比較例13の非水電解質二次電池を作製した。
実施例15〜24および比較例4〜13で作製した非水電解質二次電池の電解質溶媒の組成、カルボニロキシエステル化合物の種類と添加量、電解質LiPFの濃度を表2にまとめた。
Figure 2007220313
以上のようにして作製した実施例1〜24および比較例1〜13の角形非水電解質二次電池について、初期放電容量を確認した。放電容量は、25℃において、充電電流250mA、充電電圧4.2Vの定電流−定電圧充電で3時間充電した後、放電電流250mA、終止電圧2.5Vの条件で放電をおこなうことにより測定した。
次に、カルボニロキシエステル化合物の添加による放電特性の向上の効果を確認するために、−20℃での低温放電試験をおこなった。低温放電試験は、25℃において充電電流250mA、充電電圧4.2Vの定電流−定電圧充電で3時間充電した後、電池を−20℃で5時間冷却し、−20℃の恒温槽中で放電電流250mA、終止電圧2.5Vの条件で放電をおこなうことにより測定した。
つぎに、高温でのサイクル寿命性能を確認するために、45℃高温充放電サイクル寿命試験をおこなった。45℃での高温充放電サイクル寿命試験は、初期放電容量確認試験時の充放電条件で45℃の恒温槽中にて500サイクルおこない、その後25℃で5時間冷却後に25℃で充放電試験をおこなうことにより実施した。
実施例1〜14および比較例1〜3の電池の試験結果を表3に、また、実施例15〜24および比較例4〜13の電池の試験結果を表4に示す。なお、表3および表4において、「初期容量」は各電池の1サイクル目の放電容量を示したもの、「低温保持率」は25℃放電時の放電容量に対する−20℃放電時の放電容量の割合を100分率で示したもの、「容量保持率」は、高温充放電サイクル寿命試験における、1サイクル目の放電容量に対する45℃での高温充放電サイクル寿命試験での500サイクル後の25℃での放電容量の割合を100分率で示したものである。また、各データは、いずれも5セルの平均値を示した。
Figure 2007220313
Figure 2007220313
表1〜表4から、つぎのようなことが明らかとなった。まず、初期放電容量に関しては、カルボニロキシエステル化合物の添加によって低下することはなかった。
カルボニロキシエステル化合物の添加によるサイクル寿命性能について実施例1〜14と比較例1とを比較すると、45℃、500サイクル後の容量保持率は、EA含有系ではカルボニロキシエステル未添加の比較例1よりもカルボニロキシエステル化合物を添加した実施例1〜14の方がいずれも高く、カルボニロキシエステルの添加が高温でのサイクル寿命性能向上に効果があることが確認された。
また、ECとEAとの混合比や、電解質塩の濃度を変えた場合、カルボン酸エステルとしてMPRやMA、EPRを使用した場合でも高温での充放電サイクル特性が向上することが確認できた。
一方、カルボン酸エステルを含まない比較例2や比較例3では、カルボニロキシエステル化合物を添加しても、高温でのサイクル寿命性能の向上に効果がなく、カルボニロキシエステル化合物の添加によるサイクル寿命性能の向上効果は、カルボン酸エステルを含む場合にのみ発現することが示唆された。
また、溶媒の一部を鎖状炭酸エステルや環状炭酸エステルであるPCで置換した場合でも、カルボニロキシエステル化合物を添加することで高温での充放電サイクル特性が向上することが確認できた。
カルボニロキシエステル化合物の添加により高温でのサイクル寿命性能が向上した原因は明らかではないが、カルボニロキシエステル化合物が負極上に安定な被膜を形成し、その後の溶媒分解を抑制したことが考えられる。しかし、炭酸エステルのみから構成される電解液ではその効果が得られなかったことから、カルボン酸エステル特有の分解機構を抑制していることも考えられる。
つぎに、カルボニロキシエステル化合物の添加による低温放電特性について、実施例1〜6と比較例1とを比較すると、カルボニロキシエステル化合物の添加量が0.05wt%と少ない場合は比較例1と差が見られず、カルボニロキシエステル化合物の添加量が0.1wt%〜5wt%の場合に比較例よりも低温放電特性が向上する結果が得られた。
また、カルボニロキシエステル化合物の添加量が7および10wt%の場合は比較例1と差が見られなかったことから、カルボニロキシエステルの添加量は0.1wt%〜5wt%付近が好ましいことがわかった。
この原因については明らかではないが、カルボニロキシエステルの添加量が少ない場合は、その効果が小さく低温放電特性に影響がみられなかったものと考えられる。
また、添加量が0.1〜5wt%の場合は、初回充電時に電極上にカルボニロキシエステル由来の低抵抗被膜を形成したか、溶媒の分解を抑制した結果であると考えられる。
添加量が7および10wt%の場合に低温放電特性が低下した原因については、カルボニロキシエステルの存在が電極上に高抵抗の被膜を形成したか、電解液のイオン伝導度の低下によるものだと考えられる。ただし、カルボニロキシエステル化合物の添加による電解質塩濃度による寄与ではないことは確認済みである。
また、鎖状カルボン酸エステルとしてMPRを用いた実施例15と比較例4とを比較すると、やはりカルボニロキシエステル化合物を添加した場合に低温放電特性の向上が認められた。
同様に鎖状カルボン酸エステルとしてMAやEPRを用いて鎖状カルボン酸エステルの種類を変えた場合や、ECとEAとの混合比を変えた場合、電解質塩の濃度を変化させた場合、溶媒の一部にDMCやEMCおよびDECなどの鎖状炭酸エステルを用いた場合、環状炭酸エステルであるPCを用いた場合でも、カルボニロキシエステル化合物を添加すると低温放電特性の向上が認められた。
[実施例25〜27および比較例14〜16]
[実施例25]
正極活物質としてLiMnに代えてLiCoOを用いたこと以外は実施例3と同様にして、実施例25の非水電解質二次電池を作製した。
[実施例26]
正極活物質としてLiMnに代えてLiNiOを用いたこと以外は実施例3と同様にして、実施例26の非水電解質二次電池を作製した。
[実施例27]
正極活物質としてLiMnに代えてLiCo1/3Ni1/3Mn1/3を用いたこと以外は実施例3と同様にして、実施例27の非水電解質二次電池を作製した。
[比較例14]
2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートを添加しなかったこと以外は実施例25と同様にして、比較例14の非水電解質二次電池を作製した。
[比較例15]
2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートを添加しなかったこと以外は実施例26と同様にして、比較例15の非水電解質二次電池を作製した。
[比較例16]
2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートを添加しなかったこと以外は実施例27と同様にして、比較例16の非水電解質二次電池を作製した。
実施例25〜27および比較例14〜16の非水電解質二次電池を、実施例1と同じ条件で、初期容量、低温保持率、容量保持率を求めた。各5セルの平均値を表5にまとめた。
Figure 2007220313
表5から、正極活物質がLiCoOの場合、電解液に2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートを添加した実施例25の電池の初期容量、低温保持率、容量保持率は、2−(エトキシカルボニロキシ)エチルアセテートを添加しなかった比較例14に比べて優れていることがわかった。また、正極活物質にLiNiOやLiCo1/3Ni1/3Mn1/3を用いた場合も同様の結果であった。の場合とほぼ同様の値となった。したがって、正極活物質の種類が異なる場合でも、カルボニロキシエステルの添加は有効であることがわかった。
また、上記実施例や比較例では、電解質塩がLiPFの場合について記述したが、電解質塩の種類を変化させた場合にも同様の傾向が認められた。
さらに、負極活物質として、黒鉛やコークス類、また、負極に一部に合金を用いた場合でも同様の結果が得られ、負極活物質の種類が異なる場合でも、カルボニロキシエステルの添加は有効であることがわかった。
本発明の実施例及び比較例の角形電池の断面構造を示す図。
符号の説明
1 角型非水電解質二次電池
2 巻回型電極群
3 正極
4 負極
5 セパレータ
6 電池ケース
7 電池蓋
8 安全弁
9 負極端子
10 正極リード
11 負極リード

Claims (2)

  1. 正極と、炭素質材料を含む負極と、非水電解質とを備えた非水電解質二次電池において、前記非水電解質中に、エチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネートの少なくとも一方と、鎖状カルボン酸エステルと、一般式(1)で示されるカルボニロキシエステル化合物とが含まれていることを特徴とする非水電解質二次電池。
    Figure 2007220313
    ここで、R1〜R4は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン、炭素数1〜4のハロゲン元素を含んでいてもよいアルキル基、シクロアルキル基またはアルケニル基のいずれかであり、nは2または3の整数である。
  2. 非水電解質中に、一般式(1)で示される化合物が0.1〜7wt%含まれていることを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
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