JP2007219996A - 工程シミュレータ - Google Patents

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Abstract


【課題】 この発明は、演算回数を減らすことで演算時間を短縮できる工程シミュレータを提供するものである。
【解決手段】 各搬送装置に対応して変化チェックテーブルに2重化したチェック用変数を一致させた状態で格納する。各搬送装置においてイベントが発生する場合、チェック用変数の一方を変化させて不一致とし、イベントが発生しない場合、チェック用変数を一致した状態とし、ステップS202で不一致の場合ステップS205で演算を行い、一致の場合演算を行わないようにした。これにより、演算が省かれる分演算時間を短縮できる。
【選択図】 図3

Description

この発明は、複数の要素の全工程を適当な時間ピッチでシミュレーションし、工程を解析する工程シミュレータに関する。
特許文献1の従来の技術の欄には、生産ラインの全所要時間予測シミュレーションで一定時間毎に各工程のワークの状態を判断して所要時間を計算し、最終的に全所要時間を求める方法では各工程の作業状態の変化の有無とは無関係に、一定時間を1サイクルとして計算を実行しているため、計算に膨大な時間がかかる問題があることが記載されている。計算時間を短縮するため、スキャン時間単位(一定の時間ピッチ)を粗くすることが考えられるが、要素の動作が実際の要素の動作よりおくれて演算されることとなり精度が低下する。
そこで、本願出願人は、粗いスキャン時間単位(大きな時間ピッチ)にしても高精度に演算ができ、演算時間を短縮できる工程シミュレータとして特許文献2に記載のものを提案した。この工程シミュレータは、各要素の動作完了即ち状態変化が起きるまでのスキャン時間単位を夫々求め、更にそのスキャン時間単位の中での最短値を指定の演算に使用される動作用スキャン時間単位の最大値と比較し、該スキャン時間単位の最短値が動作用スキャン時間単位の最大値より小さくなるまで各スキャンにおいて各要素を動作用スキャン時間単位の最大値で演算する。そして、スキャン時間単位の最短値が動作用スキャン時間単位の最大値より小さくなると、そのスキャン時間単位の最短値を動作用スキャン時間単位の最短値として各要素の演算に使用する。動作用スキャン時間単位の最短値で各要素を演算した次のスキャンでは、指定の演算に使用される動作用スキャン時間単位の最小値で各要素を演算し、要素の状態変化を得ることができるようになっている。この要素の状態変化が起きるまでは動作用スキャン時間単位の最大値で、状態変化が起きるときは動作用スキャン時間単位の最短値と動作用スキャン時間単位の最小値で演算することで高精度で速い工程シミュレーションを行える。しかしながら、この工程シミュレータでは、要素が多数になると動作完了が頻発し短い時間間隔でスキャンを行うことになってスキャンの回数が増加し、演算時間の短縮にならないことがある。
特開平6−110895号公報(従来の技術の欄) 特開2006−24113号公報
この発明は、演算回数を減らすことで演算時間を短縮でき、更に演算を高精度に行い得るようにした工程シミュレータを提供するものである。
本発明は、複数の要素からなる全工程を、各要素の動作を適当な時間ピッチのスキャン時間単位でシミュレーションしていくことで解析する工程シミュレータであって、各要素の動作をスキャンする動作用スキャン時間単位の1つとして適当な指定値を設定する指定値設定手段と、各要素の動作をシミュレーションする時の演算に使用されるスキャン時間単位である動作用スキャン時間単位の最小値を設定する最小値設定手段と、動作用スキャン時間単位として指定値設定手段によって設定した指定値を採用する指定値採用手段と、各スキャンにおいて各要素の動作に状態変化があるときに動作用スキャン時間単位として最小値設定手段で設定された最小値を採用する最小値採用手段と、動作用スキャン時間単位のスキャンによって各要素の動作の計算を行ってシミュレーションを行うシミュレーション動作計算手段と、各スキャンにおいて各要素が動作を実行するか否か判断し、動作の実行を行うと判断した場合にその要素のシミュレーション動作計算手段を実行させ、動作の実行を行わないと判断した場合にその要素のシミュレーション動作計算手段を実行させない動作実行判断手段とを備えた工程シミュレータにおいて、動作用スキャン時間単位として最小値を採用したスキャンのとき、各要素の動作の状態変化が発生しているか否かを判断する状態変化判断手段と、状態変化判断手段によって状態変化が発生していると判断したとき動作の演算を行うが、状態変化が発生していないと判断したとき動作の演算を行わないようにした論理演算実施手段とを備え、状態変化が発生していない要素における動作の演算を省くようにしたことを特徴とする。
また、各スキャンにおいて各要素における動作完了までのスキャン時間単位の中での最短値を次の動作用スキャン時間単位の最短値として設定記憶する最短値設定手段と、動作用スキャン時間単位の最短値が指定値より小さいときその最短値を次の動作用スキャン時間単位として採用する最短値採用手段を備え、最小値採用手段を、各要素の動作に状態変化があるとき、および、動作用スキャン時間単位として最短値を採用して各要素の動作をシミュレーションした後に続くとき、の動作用スキャン時間単位として、夫々最小値設定手段で設定された最小値を採用するように構成したことを特徴とする。
前記の状態変化判断手段は、各要素に対応して各要素の状態変化が発生したかをチェックする変数を格納する変化チェックテーブルと、変化チェックテーブルに変数を登録するようにした変数登録手段と、変数登録手段の変数の変化により状態変化が発生したかを判断する変数変化判断手段を備えていることを特徴とする。
また、前記の指定値設定手段は、各要素の動作のスキャンを最初から所定時間ピッチ毎の演算実施時間で行うための所定時間の所定値から動作用スキャン時間単位の指定値を設定するように構成し、動作用スキャン時間単位の指定値の設定のため所定値を採用したときは、状態変化が発生しているか否かに関係なく演算実施時間に動作の演算を行うようにしたことを特徴とする。
または、前記の指定値設定手段は、各要素の動作のスキャン時間単位の最大値を動作用スキャン時間単位の指定値として設定するように構成し、各スキャンにおいて各要素での動作完了までのスキャン時間単位が指定値として設定したスキャン時間単位の最大値以内か判断する判断手段を備え、指定値採用手段は、前記判断手段で動作完了までのスキャン時間単位がスキャン時間単位の指定値を超えると判断されたとき、動作用スキャン時間単位として指定値を採用するように構成し、最短値設定手段は、前記判断手段で動作完了までのスキャン時間単位が指定値以内と判断されたとき、その各要素のスキャン時間単位の中での最短値を動作用スキャン時間単位として設定記憶するように構成したことを特徴とする。
本願の発明によれば、各要素の動作の状態変化が発生しているか否かを判断する状態変化判断手段によって状態変化が発生していると判断したとき動作の演算を行うが、状態変化が発生していないと判断したとき動作の演算を行わないようにした論理演算実施手段を備え、状態変化が発生していない要素における動作の演算を省くようにしたので、全工程での演算回数を減らすことができ、演算速度を速めることができる。これにより演算時間が短縮され演算結果を早く知ることができる効果がある。
また、各スキャンにおいて各要素における動作完了までのスキャン時間単位の中での最短値を次の動作用スキャン時間単位の最短値とし、その動作用スキャン時間単位の最短値が指定値より小さいときその最短値を次の動作用スキャン時間単位として採用し、各要素の動作に状態変化があるとき、および、動作用スキャン時間単位として最短値を採用して各要素の動作をシミュレーションした後に続くとき、動作用スキャン時間単位の最小値を次スキャンの演算に採用するので、全ての演算を一定の長いスキャン時間単位で行う場合のように、一定の長いスキャン時間単位が経過するまで動作の状態変化がシミュレーションに反映されずに実際の動作の状態変化に比べて大きく時間ピッチが開いて計算されず、実際の動作の状態変化までの時間ピッチと略同じように動作の状態変化までのスキャン時間単位を計算に反映でき、シミュレーションの誤差が非常に小さなものとなり高精度に計算できる。
状態変化判断手段は、各要素に対応して各要素の状態変化が発生したかをチェックする変数を格納する変化チェックテーブルと、変化チェックテーブルに変数を登録するようにした変数登録手段と、変数登録手段の変数の変化により状態変化が発生したかを判断する変数変化判断手段を備えており、変数登録手段がユーザーによって操作される場合、変化チェックテーブルの変数を格納する範囲を演算に必要な範囲のみにユーザーからの命令によって設定ができ、変化チェックテーブルの全格納範囲を演算時に参照する必要がなくなるので更に演算を高速化する効果があり、また、変数登録手段が自動によって操作される場合、ユーザーが命令をする必要がなく操作が容易になる効果がある。
また、指定値設定手段は、各要素の動作のスキャンを最初から所定時間ピッチで行う所定時間の所定値を動作用スキャン時間単位の指定値として設定するように構成し、動作用スキャン時間単位の指定値として所定値を採用したときは、状態変化が発生しているか否かに関係なく動作の演算を行うようにしたので、最初から所定時間ピッチでの各要素の状態を知ることができ好ましい。
前記の指定値設定手段は、各要素の動作のスキャン時間単位の最大値を動作用スキャン時間単位の指定値として設定するように構成し、各スキャンにおいて各要素での動作完了までのスキャン時間単位が指定値として設定したスキャン時間単位の最大値以内か判断する判断手段を備え、指定値採用手段は、前記判断手段で動作完了までのスキャン時間単位がスキャン時間単位の指定値を超えると判断されたとき、動作用スキャン時間単位として指定値を採用するように構成し、最短値設定手段は、前記判断手段で動作完了までのスキャン時間単位が指定値以内と判断されたとき、その各要素のスキャン時間単位の中での最短値を動作用スキャン時間単位として設定記憶するように構成したので、全工程での演算回数を減らすこと、及び、動作の状態変化が無い場合にはスキャン時間単位の最大値で計算を行うので、一定の短いスキャン時間単位で全ての計算を行う場合に比べ更に計算を短時間で行える効果がある。
本願発明の実施の形態について図1〜図8に基づいて説明する。図1はパーソナルコンピュータPC1であり、入力装置としてのキーボード2とシミュレーション結果等を表示する表示装置としてのディスプレイ3とプログラムや計算結果等が記憶される記憶装置としてのメモリ4とシミュレーションを実行するCPU5と時計手段6とを備え、メモリ4に図2〜図5のフローチャートに示すプログラムが格納されて工程シミュレータが構成されている。また、キーボード2からは、各要素の動作のスキャンを最初から所定時間ピッチ毎の演算実施時間に行うために演算実施時間を決めるための適当な所定時間の所定値がプログラムの実行に先立って入力され、メモリ4にはその所定値が記憶される。この所定時間の所定値は、各要素の動作の開始から完了までの時間ピッチの中で最も短い時間ピッチより短い値となっている。この所定時間の所定値から、後述の図5に示す論理演算実施手段のステップS307の指定値設定手段が動作用スキャン時間単位の指定値を設定するようになっており、指定値設定手段は、あるスキャンの時間から次の演算実施時間に達するまでの残り時間を算出し、その残り時間を指定値に設定する。演算実施時間は、所定時間の所定値から決められる要素の動作の開始から所定時間ピッチ毎に演算を実行する時間である。また、キーボード2とメモリ4とは最小値設定手段も兼用しており、キーボード2から入力設定されたプログラムの実行に適する前記所定値より小さい適当な時間ピッチの動作用スキャン時間単位の最小値がメモリ4に記憶されるようになっている。動作用スキャン時間単位は、1スキャン中の各要素での動作のシミュレーションの計算に使われる時間ピッチである。
また、前記メモリ4には、図6に示すように、各要素に対応して各要素の状態変化が発生したかをチェックするための変数(以下チェック用変数と記載する)を2重化して格納すると共に、チェック用変数の登録個数を格納する変化チェックテーブル8が設定されている。ここで2重化とは、チェック用変数をコピーして、同一のチェック用変数を2つ用意することであり、例えば、図6ではチェック用変数Xがアドレス1001とアドレス1005に格納される。
変化チェックテーブル8に格納されたチェック用変数は、各要素により、例えば、間接信号参照によって参照される。ここで間接信号参照とは、対応する要素のみが直接参照することができる内部変数が格納されたアドレスを、各要素が直接参照することができる外部変数に記憶させ、ある要素が他の要素の内部変数を参照する際に、ある要素が外部変数に記憶されたアドレスを一度参照して、その参照したアドレスにより他の要素の内部変数をある要素が参照することである。この間接信号参照の場合には、変化チェックテーブル8は、チェック用変数を内部変数として格納し、更にチェック用変数の格納されたアドレスを記憶した外部変数を格納している。
また、各要素のチェック用変数の格納範囲はメモリ4に適宜な範囲で用意されており、ある要素のチェック用変数の格納範囲が1〜n個ある場合、システムでチェック用変数の格納範囲を変化チェックテーブル8として設定する場合には、1〜n個全ての格納範囲が2重化されて設定される。また、ユーザーがチェック用変数の格納範囲を指定する登録命令を作成し、その登録命令により格納範囲を変化チェックテーブル8として設定する場合には、1〜n個から指定された個数の格納範囲が2重化されて設定される。また、チェック用変数は直接信号参照とによって参照するようにしても良く、各要素のチェック用変数を外部変数に2重化して記憶させ、ある要素のチェック用変数を他の要素が直接参照できるようにしても良い。また、2重化するときに、ある要素の2重化したチェック用変数の一方を内部変数として登録し、他方を外部変数として登録するようにすることもできる。
シミュレーションの対象とする複数の要素からなる全工程は、例えば要素としてのワーク洗浄装置や搬送装置等を配置した搬送ラインにおいて、搬送装置でのワーク搬送パレットによるワークの移動工程や、ワークをタイマーに設定した所定時間の間洗浄するタイムカウント工程等を有するものであり、搬送装置でのワーク搬送パレットの移動とワーク洗浄装置でのタイマーのタイムカウント等が要素の動作である。本願実施の形態では説明を簡単にするため、搬送装置7,9を配設した搬送ライン10において、搬送装置7,9でのワーク搬送パレット12によるワークWの移動工程により説明する。前記変化チェックテーブル8には、図6に示すように、搬送装置7,9の各チェック用変数X,Yが2重化されて2セット4個が内部変数として格納され、その個数4個が登録個数として登録され、チェック用変数のアドレス1001,1005,2001,2005が外部変数として格納される。
次に図2〜図5のフローチャートに示すプログラムについて説明する。先ず、図2に示すフローチャートについて説明する。ステップS1は、工程シミュレータの初期化手段であり、各ステップでの変数クリア、所定時間の所定値と動作用スキャン時間単位の最小値が設定され、短スキャン設定フラグと短スキャン実行フラグとイベント反映フラグと搬送装置7,9の経過時間記憶と動作中フラグのクリアが行われる。ここで変数とは、工程シミュレータに用意されているチェック用変数と各ステップでのチェック用スキャン時間単位と動作用スキャン時間単位である。短スキャン設定フラグは、あるスキャンの次のスキャンで動作完了(本実施例ではワーク搬送パレット12のワーク搬入端Aとワーク搬出端Bへの移動)となる場合に、次のスキャンで後述のステップS304で計算される際に使われるチェック用スキャン時間単位の最短値を後述のステップS7で動作用スキャン時間単位にコピーさせるためのフラグである。短スキャン実行フラグは最短値で計算したスキャンの次のスキャンでイベント(状態変化)を反映するため後述のステップS304で動作用スキャン時間単位の最小値を使って計算させるため、後述のステップS309〜S311で最短値を設定させないようにするためのフラグである。イベントとは、例えば、ワークWの搬入搬出である。イベント反映フラグは自分を含め、図5に示す論理演算実施手段の処理で2重化されたチェック用変数の一方に変化があったときセットされ、後述のステップS18で動作用スキャン時間単位を最小値とするフラグである。
ステップS2は各装置の初期化手段である。図3はステップS2の各装置の初期化手段の処理を示すフローチャートであり、ステップS101で前記のようにメモリ4にシステムでチェック用変数の格納範囲を変化チェックテーブル8として設定、または、ユーザーの登録命令により格納範囲を変化チェックテーブル8として設定し、ステップS102で各搬送装置7,9のチェック用変数を2重化して一致させる。
ステップS7は後述の第1、第2の最短値設定手段で設定記憶した前回のスキャンのチェック用スキャン時間単位の最短値が後述の指定値設定手段で設定される動作用スキャン時間単位の指定値より小さいとき、その最短値を次の演算に使用する動作用スキャン時間単位に採用する最短値採用手段である。ここでチェック用スキャン時間単位の最短値は、最短値設定手段により設定記憶された、各スキャンにおいて各要素における動作完了までのスキャン時間単位の中での最短値であり、次スキャンでの動作用スキャン時間単位の最短値として設定される。搬送装置7,9では動作完了は、ワーク搬送パレット12がワーク搬入端Aまたはワーク搬出端Bに位置することである。ステップS11は各装置の演算手段であり、各装置の演算手段の処理は図4に示すフローチャートに従って実行され、各装置の演算を行ったり、演算を行わずに省く。
ステップS17は、後述のステップS309の判断手段で各装置での動作完了までのスキャン時間単位(以下動作完了時間と記載する)がステップS307の指定値設定手段で設定される動作用スキャン時間単位の指定値(残り時間)を超えると判断されたとき、後述のステップS304で動作用スキャン時間単位の指定値で動作の計算を実行させるため、動作用スキャン時間単位の指定値を動作用スキャン時間単位に採用する指定値採用手段である。ステップS18は、後述のステップS10の最短値設定手段でチェック用スキャン時間単位の最短値を動作用スキャン時間単位に採用し、その最短値をつかって各装置の動作を計算した後、続く次スキャンでの動作の計算に使われる動作用スキャン時間単位として動作用スキャン時間単位の最小値を採用する最小値採用手段である。
次に、各装置の演算手段の処理について、図4に示すフローチャートにより説明する。ステップS201は、演算実施時間かどうかを判断する演算実施時間判断手段であり、演算実施時間の場合、状態変化が発生しているか否かに関係なくステップS205の論理演算実施手段で演算を実施させる。ステップS202は、変化チェックテーブル8に登録された2重化したチェック用変数の一方と他方とが一致する場合、チェック用変数に変化なしと判断し、不一致の場合、チェック用変数に変化ありと判断する変数変化判断手段である。この変数変化判断手段と変化チェックテーブル8とステップS101の変数登録手段とから状態変化判断手段が構成されている。ステップS205は、論理演算実施手段であり、論理手段実施手段の処理は図5に示すフローチャートに従って実行され、各装置の動作や動作用スキャン時間単位の指定値やチェック用スキャン時間単位の最短値を演算する。
ステップS211は経過時間記憶手段であり、ステップS202で変化なしの場合に前回のスキャンでの経過時間記憶に動作用スキャン時間単位を足して新たな経過時間記憶を行う。ステップS212において、動作完了時間=動作完了時間−経過時間記憶の右辺の動作完了時間は、演算停止直前のステップでの動作完了時間であり、左辺の動作完了時間は、ステップS213〜S215で使用される。ステップS213は動作完了判断手段であり、前回のスキャンで算出された動作完了時間とステップS211で算出された経過時間記憶がステップS212で一致したとき、動作完了として状態変化が発生しているか否かに関係なくステップS205の論理演算実施手段で演算を実施させる。ステップS214は、ある装置のステップS212で算出された動作完了時間が演算実施時間に達するまでの残り時間以内か判断する第1の判断手段である。残り時間以内であればステップS215に進む。ステップS214では、残り時間は演算実施時間から時計手段6が計時した最初からの経過時間を引くことで算出される。動作完了時間は、搬送装置7,9では、ワーク搬送パレット12がワーク搬入端Aまたはワーク搬出端Bに達するまでの移動完了時間であり、タイマーの場合には、タイマーがタイムアップするまでの残り時間が動作完了時間である。
ステップS215は、ステップS214の第1の判断手段で動作完了時間が残り時間以内と判断された場合、各装置の動作完了時間の中での最短値をチェック用スキャン時間単位の最短値として設定記憶する第1の最短値設定手段である。ステップS215においてチェック用スキャン時間単位の最短値の設定記憶は、1スキャン中において、第1の最短値設定手段または後述の第2の最短値設定手段においてある装置より以前の装置によって既に設定記憶されたチェック用スキャン時間単位の最短値と、ある装置のステップS212で求められた動作完了時間を比較し、より短い方をチェック用スキャン時間単位の最短値として更新し設定記憶する。尚、ある1スキャン中において最初にステップS215が実行される最初の装置に対しては、その最初の装置の以前の装置がないので、ステップS215では、その最初の装置の動作完了時間がチェック用スキャン時間単位の最短値に設定される。
次に、各装置の論理演算実施手段の処理について、図5に示すフローチャートにより説明する。ステップS301は各装置を論理チェックする論理チェック手段である。論理チェック手段はある装置が他の装置での動作の終了によりイベントを発生できるようになったかチェックし、また、他の装置のチェック用変数を変更できる。例えば、この搬送ライン10では、搬送装置7では搬送装置9にワークWを搬出できるかチェックし、搬送装置9では搬送装置7からワークWを搬入できるかチェックし、搬送装置7が動作完了となっているとき、搬送装置9がチェック用変数を不一致にすることができる。
ステップS302は装置が動作しているかを判断する動作実行判断手段である。搬送ライン10では、搬送装置7,9がワークWを移動中か、タイマーの場合にはタイマーが実行中かを判断する。ステップS302で動作を実施していると判断した場合は、ステップS303以降を実行し、実行していないと判断した場合には処理を終了する。ステップS304のシミュレーション動作計算手段は、前記最短値採用手段と最小値採用手段と指定値採用手段の何れかで採用された動作用スキャン時間単位により、1スキャンでの各装置の動作状態を演算する。ステップS304のシミュレーション動作計算手段は、搬送ライン10に対しての動作状態の演算として、搬送装置7または搬送装置9でのワーク搬送パレット12によるワークWの移動位置を計算する移動位置計算手段である。タイマーの場合はタイムカウントを実行するタイムカウント計算手段である。また、必要に応じて各装置の変数を変更できる。
ステップS309は、1スキャンのシミュレーションにおいてシミュレーション動作計算手段で算出された各装置での動作完了時間が演算実施時間に達するまでの残り時間以内か判断する第2の判断手段であり、残り時間以内であればステップS310に進む。ステップS310は、前記第2の判断手段で各装置での動作完了時間が残り時間以内と判断された場合、前記第1の最短値設定手段と略同様に、各装置における動作完了までのスキャン時間単位の中での最短値をチェック用スキャン時間単位の最短値として設定記憶する第2の最短値設定手段である。
次に図2〜図5のフローチャートに示すプログラム及び図7、図8により、前記搬送ライン10のシミュレーションの実行を説明する。搬送ライン10において、例えば、搬送装置7ではワーク搬送パレット12のワーク搬入端Aからワーク搬出端Bまでの移動時間を3.6秒とし、搬送装置9ではワーク搬送パレット12のワーク搬入端Aからワーク搬出端Bまでの移動時間を4.5秒とし、両端で移動方向が反転するとする。また、以下では、所定時間の所定値を2秒、動作用スキャン時間単位の最小値を0.1秒、として説明する。所定時間の所定値が2秒より、演算実施時間が0秒、2秒、4秒、6秒…に設定され、この演算実施時間では各要素の動作のスキャンが必ず行われる。尚、ここで、ユーザーがチェック用変数の格納範囲を指定する場合には、プログラムの実行に先立って登録命令が入力される。
また、工程シミュレータまたは登録命令により搬送装置7,9に対応して2重化されたチェック用変数が内部変数として変化チェックテーブル8に格納されていると共にチェック用変数の格納されたアドレスを記憶した外部変数が変化チェックテーブル8に格納され、3スキャン目の実行が終わり、最初から3.6秒経過し次演算実施時間4秒に達するまでの残り時間が0.4秒であり、イベント反映フラグがONされ、搬送装置7のチェック用変数が不一致となっており、ステップS17で残り時間0.4秒が動作用スキャン時間単位にコピーされており、図7に示すように搬送装置7のワークWが載置されたワーク搬送パレット12がワーク搬出端Bに位置し、搬送装置9のワーク搬送パレット12がワーク搬入端Aに位置している状態であり、搬送装置7の動作中フラグがONしており、搬送装置9の移動中フラグがOFFしている状態から説明する。
第4スキャン目では先ず、イベント反映フラグがONなのでステップS5からステップS18で動作用スキャン時間単位が0.4秒から最小値0.1秒に設定され、ステップS19でイベント反映フラグをクリアし、ステップS10でチェック用スキャン時間単位が初期化され、ステップS11に進み、各装置の演算手段による処理が実行される。ステップS11の各装置の演算手段での処理では、先ず搬送装置7についてステップS201で演算実施時間か判断される。演算実施時間ではないのでステップS202に進み、搬送装置7のチェック用変数が不一致なので変化ありとなりステップS203を介してステップS204で仮動作用スキャン時間単位に動作用スキャン時間単位0.1秒がコピーされ、動作用スキャン時間単位が第2スキャン目の経過時間記憶0秒とステップS18での動作用スキャン時間単位0.1秒との加算により0.1秒に更新される。次にステップS205の各装置の論理演算実施手段の処理が実行される。
ステップS205の各装置の論理演算実施手段の処理では、先ずステップS301を介してステップS302で移動実行中と判断されて、ステップS303で動作中フラグがONされる。次にステップS304では、第3スキャン目で搬送装置7がワーク搬出端Bとなったので、最小値0.1秒での演算により搬送装置9へのワーク搬出イベントが反映されると共に反転したワーク搬送パレット12の移動位置と動作完了時間3.5秒(ワーク搬入端Aへ達するまでの時間)が求められる。また、搬送装置7から搬送装置9へのワーク搬出イベントにより、搬送装置9にワーク搬入イベントが発生するので、ここで外部変数が参照され、例えばアドレス2005に格納されている搬送装置9のチェック用変数Yの一方が変化される。更に時計手段6が最初から3.7秒経過したことを計時する。次にステップS305で搬送装置7の演算においてチェック用変数の変化は無いのでステップS307に進み、次の演算実施時間4秒に達するまでの残り時間が時計手段6の3.7秒から0.3秒と演算される。次に、ステップS308からステップS309で移動完了時間3.5秒が残り時間0.3秒を超えていると判断され各装置の論理演算実施手段の処理が終了しステップS206に進む。
ステップS206で経過時間記憶が0秒とされて、ステップS207を介してステップS208で搬送装置7のチェック用変数が一致され、ステップS209でステップS210での仮動作用スキャン時間単位0.1秒が動作用スキャン時間単位にコピーされ、各装置の演算手段の処理が終了し、ステップS12に進む。ステップS12で搬送装置9の演算が完了していないのでステップS11の各装置の演算手段の処理が実行される。搬送装置9のチェック用変数は搬送装置7に対するシミュレーション動作計算手段での演算時に変更されているので、搬送装置9についても搬送装置7と略同様に、ステップS201〜S203、S210、S205が実行され、ステップS309では動作完了時間4.4秒(ワーク搬出端Bへ達するまでの時間)と残り時間0.3秒が比較されたてステップS206〜S209を介して、ステップS12で全ての装置の演算が完了したと判断されて第4スキャン目が完了し、ステップS13、S14、S16を介して、ステップS17で残り時間0.3秒が動作用スキャン時間単位にコピーされる。
次に第5スキャン目では、イベント反映フラグ、短スキャン設定フラグがOFFなので、ステップS5、S6を介してステップS11に進み、搬送装置7について各装置の演算手段が処理される。第5スキャン目では演算実施時間4秒となるので、ステップS201からステップS203を介してステップS204に進み、仮動作用スキャン時間単位に動作用スキャン時間単位0.3秒がコピーされ、経過時間記憶が0秒なので動作用スキャン時間単位は0.3秒であり、ステップS205に進む。次にステップS205でステップS301〜S305が実行され、S307で次演算実施時間までの残り時間2秒が演算され、ステップS308を介してステップS309でステップS304での動作完了時間3.2秒が残り時間2秒より大きいのでステップS206に進み、ステップS207〜S209、S12を介して搬送装置9について各装置の演算手段による処理が略同様に実施される。搬送装置9についての各装置の演算手段による処理が終わりスキャンが完了するとステップS13〜ステップS17が実施され動作用スキャン時間単位が2秒に設定される。
第6スキャン目では演算実施時間6秒となるので、第5スキャン目と同様に各ステップが実行される。このとき搬送装置7でのステップS304では、動作完了時間1.2秒が算出され、ステップS309でこの動作完了時間1.2秒とステップS307での残り時間2秒とが比較され、ステップS310でチェック用スキャン時間単位の最短値1.2秒が設定され、ステップS311で短スキャン設定フラグがセットされ、ステップS312で動作中フラグがリセットされる。搬送装置9でのステップS304で算出される動作完了時間2.1秒は残り時間2秒より大きいので、チェック用スキャン時間単位の最短値は1.2秒のまま更新されない。
第7スキャン目では、短スキャン設定フラグがONとなっているので、ステップS5〜S10で前記チェック用スキャン時間単位の最短値により動作用スキャン時間単位が1.2秒に更新され、短スキャン実行フラグがセット、短スキャン設定フラグがクリアされる。次に搬送装置7に対してステップS11の処理が実行される。演算実施時間ではなく2重化されたチェック用変数が一致しているので、ステップS202を介してステップS211に進み、第6スキャン目の経過時間記憶0秒と動作用スキャン時間単位1.2とが足された1.2秒に経過時間記憶が更新される。ステップS212では、第6スキャン目の動作完了時間1.2秒からこの経過時間記憶1.2秒が減算され、動作完了時間が0秒に更新される。動作完了時間が0秒なのでステップS213からステップS203に進み、動作中フラグがOFFなのでステップS210を介してS205に進む。次にステップS205でステップS301〜S304が実行される。ステップS304で次の動作完了時間3.6秒が算出され、また、搬送装置7が動作完了と演算されるので搬送装置7のチェック用変数が不一致にされる。次に、チェック用変数に変化があったのでステップS305を介してステップS306でイベント反映フラグがONにされ、ステップS307で残り時間0.8秒が演算されて、ステップS308で短スキャン実行フラグがONよりステップS206へ進む。
次にイベント反映フラグがONなのでステップS207からステップS209へ進み、ステップS12を介して、搬送装置9についてステップS11の処理が実行される。ステップS202では、チェック用変数が一致しているのでステップS211に進み、経過時間記憶が1.2秒とされ、ステップS212では、第6スキャン目での動作完了時間2.1秒からステップS211の経過時間記憶1.2秒が減算され、動作完了時間0.9秒が算出され、ステップS213、S214を介して、ステップS12〜S17が実施され動作用スキャン時間単位が0.8秒に設定される。この第7スキャン目の各装置の演算手段での搬送装置9に対する処理では、チェック用変数が一致なので状態変化判断手段によりステップS205の論理演算実施手段の処理が省かれることになり、ワーク搬送パレット12の動作の状態は第6スキャン目と同じ状態となっている。
第8スキャン目では、第4スキャン目と略同様にステップS18で動作用スキャン時間単位が最小値0.1秒に更新され、搬送装置7に対してステップS11の処理が行われる。次に、ステップS12を介して搬送装置9に対して前記第7スキャン目と略同様にステップS11の処理が行われ、論理演算手段での演算が行われず省かれる。このときステップS211での経過時間記憶は1.3秒となており、ステップS212での動作完了時間の算出は、第6スキャン目での動作完了時間2.1秒から経過時間記憶1.3秒が減算されて0.8秒となっている。そして、ステップS15を除くステップS12〜S17が実施され動作用スキャン時間単位が0.7秒に設定される。
第9スキャン目では演算実施時間8秒となるので、第5スキャン目と略同様にステップS5、S6を介して搬送装置7に対してステップS11の処理が行われる。次にステップS12を介して搬送装置9に対してステップS11の処理が行われる。ステップS201からステップS203に進み、動作中フラグがONでなのでステップS204で第8スキャン目の経過時間記憶1.3秒と動作用スキャン時間単位0.7秒が足され、動作用スキャン時間単位が2秒に更新され、ステップS205の論理演算手段による処理が実行され、ステップS206〜S17が実行され第10スキャン目となる。第10スキャン目以降も上記各スキャン目と略同様にフローチャートにしたがって実行される。
上記のように、第7、第8スキャン目の搬送装置9のように、移動完了または演算時間実施ではなくチェック用変数が一致している場合、変数変化判断手段により論理演算実施手段での処理が行われず演算が省かれるので、要素が多数の場合に全工程での演算回数を減らすことになる。よって演算速度を速めることができ、演算時間が短縮され演算結果を早く知ることができる。
次に第2の実施の形態について図9、図10に基づいて説明する。この実施の形態は本願発明を特許文献2に記載の発明に適用したものである。これは、特許文献2に記載のフローチャートのステップS6〜S22の間に第1の実施の形態の各装置の演算手段を挿入し、各装置の演算手段の論理演算実施手段を特許文献2に記載のフローチャートのステップS7〜S21としたものと略同じである。第2の実施の形態においても説明を簡単にするため、第1の実施の形態と同様な2個の搬送装置7,9を配設した搬送ライン10により説明する。図1に示すキーボード2とメモリ4から指定値設定手段が構成され、キーボード2から各装置の動作のスキャン時間単位の最大値を2秒として入力し、メモリに動作用スキャン時間単位の指定値として格納してある。この指定値2秒は背景技術に記載の動作用スキャン時間単位の最大値であり、搬送装置7,9の動作完了までのスキャン時間単位(動作完了時間)の最短値が指定値以内か判断する判断手段により、動作完了時間の最短値が指定値を超えると判断されたとき、この指定値が指定値採用手段により動作用スキャン時間単位として指定値採用手段により採用されて演算に使われる。また、動作完了時間が小さいとき動作完了時間の最短値が最短値設定手段により設定記憶されて演算に使われる。また、イベント発生時には動作用スキャン時間単位の最小値0.1秒が演算に使われる。
図9に示すように、第3スキャン目の演算が終了し、搬送装置7のワークWが載置されたワーク搬送パレット12がワーク搬出端Bにある状態から第4スキャン目が開始されたとすると、ワークWの搬送装置7から搬送装置9への受け渡しのイベントが発生するのでチェック用変数不一致となっており、動作用スキャン時間単位の最小値0.1秒で演算が行われる。次に第5スキャン目では、搬送装置7,9の動作完了時間が指定値2秒を超えているので指定値2秒が動作用スキャン時間単位に設定され、搬送装置7,9の演算が行われる。ここで搬送装置7の動作完了時間は1.5秒であり、搬送装置9の動作完了時間は2.4秒であり、最短値が1.5秒となるので動作用スキャン時間単位が1.5秒に設定される。
第6スキャン目では、搬送装置7について動作用スキャン時間単位1.5秒で演算され、搬送装置9では、1.5秒では動作完了とならないのでチェック用変数が一致した状態であり、演算が省かれる。このとき搬送装置9に対しては、前記第1の実施の形態のステップS211からステップS216が略同様に実施され、動作完了時間1.5秒が経過時間記憶として記憶され、動作完了時間が第5スキャン目の動作完了時間2.4秒から経過時間記憶1.5秒が引かれて動作完了時間が0.9秒が算出される。また、指定値2秒間隔で演算を行うため、第5スキャン目から経過時間1.5秒経過したことになり、搬送装置9に対して指定値2秒になるまでの時間0.5秒が記憶される。
第7スキャン目ではイベント発生により搬送装置7に対して最小値0.1秒が動作用スキャン時間単位となって演算が行われ動作完了時間が3.5秒となるが、更に0.1秒経過しても搬送装置9は動作完了とならないので第6スキャン目と略同様に演算が省かれ、第6スキャン目の経過時間記憶1.5秒に動作用スキャン時間単位0.1秒が加算され第5スキャン目からの経過時間記憶が1.6秒に更新され、動作完了時間が第5スキャン目の動作完了時間2.4秒から経過時間記憶1.6が減算されて動作完了時間0.8秒が算出される。また、搬送装置9に対して指定値2秒になるまでの時間0.4秒が記憶される。搬送装置7の動作完了時間3.5秒は、指定値2秒より大きく、搬送装置9では残り0.4秒で第5スキャン目から2秒経過することになるので、第8スキャン目では間隔0.4秒が動作用スキャン時間単位に設定される。
第8スキャン目では、搬送装置7が第6スキャン目の搬送装置9と略同様に間隔0.4秒では動作完了とならないので演算がストップされる。搬送装置9では、第7スキャン目から0.4秒経過したこととなるので、第5スキャン目から経過時間2秒経過したこととなり、搬送装置9に対しては動作用スキャン時間単位が2秒に更新され、2秒で演算される。以上のように、動作用スキャン時間単位によって搬送装置7,9が動作完了とならない場合に演算を省くようにしたので、特許文献2においても演算速度を速めることができる。尚、本願発明は、最短値を使わない、一定時間を1サイクルとし、動作変化がある場合には、最小値で演算を実行するものにも適応することができる。
本願発明の工程シミュレータの構成を示すブロック図である。 工程シミュレータのフローチャートである。 各装置初期化手段のフローチャートである。 各装置の演算手段のフローチャートである。 論理演算実施手段のフローチャートである。 変化チェックテーブルを示す説明図である。 搬送ラインを示す説明図である。 搬送ラインを示す説明図である。 第2の実施の形態の搬送ラインを示す説明図である。 第2の実施の形態の搬送ラインを示す説明図である。
符号の説明
7,9 搬送装置(要素)
10 搬送ライン(工程)

Claims (5)

  1. 複数の要素からなる全工程を、各要素の動作を適当な時間ピッチのスキャン時間単位でシミュレーションしていくことで解析する工程シミュレータであって、各要素の動作をスキャンする動作用スキャン時間単位の1つとして適当な指定値を設定する指定値設定手段と、各要素の動作をシミュレーションする時の演算に使用されるスキャン時間単位である動作用スキャン時間単位の最小値を設定する最小値設定手段と、動作用スキャン時間単位として指定値設定手段によって設定した指定値を採用する指定値採用手段と、各スキャンにおいて各要素の動作に状態変化があるときに動作用スキャン時間単位として最小値設定手段で設定された最小値を採用する最小値採用手段と、動作用スキャン時間単位のスキャンによって各要素の動作の計算を行ってシミュレーションを行うシミュレーション動作計算手段と、各スキャンにおいて各要素が動作を実行するか否か判断し、動作の実行を行うと判断した場合にその要素のシミュレーション動作計算手段を実行させ、動作の実行を行わないと判断した場合にその要素のシミュレーション動作計算手段を実行させない動作実行判断手段とを備えた工程シミュレータにおいて、動作用スキャン時間単位として最小値を採用したスキャンのとき、各要素の動作の状態変化が発生しているか否かを判断する状態変化判断手段と、状態変化判断手段によって状態変化が発生していると判断したとき動作の演算を行うが、状態変化が発生していないと判断したとき動作の演算を行わないようにした論理演算実施手段とを備え、状態変化が発生していない要素における動作の演算を省くようにしたことを特徴とする工程シミュレータ。
  2. 各スキャンにおいて各要素における動作完了までのスキャン時間単位の中での最短値を次の動作用スキャン時間単位の最短値として設定記憶する最短値設定手段と、動作用スキャン時間単位の最短値が指定値より小さいときその最短値を次の動作用スキャン時間単位として採用する最短値採用手段を備え、最小値採用手段を、各要素の動作に状態変化があるとき、および、動作用スキャン時間単位として最短値を採用して各要素の動作をシミュレーションした後に続くとき、の動作用スキャン時間単位として、夫々最小値設定手段で設定された最小値を採用するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の工程シミュレータ。
  3. 状態変化判断手段は、各要素に対応して各要素の状態変化が発生したかをチェックする変数を格納する変化チェックテーブルと、変化チェックテーブルに変数を登録するようにした変数登録手段と、変数登録手段の変数の変化により状態変化が発生したかを判断する変数変化判断手段を備えていることを特徴とする請求項1または2記載の工程シミュレータ。
  4. 指定値設定手段は、各要素の動作のスキャンを最初から所定時間ピッチ毎の演算実施時間で行うための所定時間の所定値から動作用スキャン時間単位の指定値を設定するように構成し、動作用スキャン時間単位の指定値の設定のため所定値を採用したときは、状態変化が発生しているか否かに関係なく演算実施時間に動作の演算を行うようにしたことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の工程シミュレータ。
  5. 指定値設定手段は、各要素の動作のスキャン時間単位の最大値を動作用スキャン時間単位の指定値として設定するように構成し、各スキャンにおいて各要素での動作完了までのスキャン時間単位が指定値として設定したスキャン時間単位の最大値以内か判断する判断手段を備え、指定値採用手段は、前記判断手段で動作完了までのスキャン時間単位がスキャン時間単位の指定値を超えると判断されたとき、動作用スキャン時間単位として指定値を採用するように構成し、最短値設定手段は、前記判断手段で動作完了までのスキャン時間単位が指定値以内と判断されたとき、その各要素のスキャン時間単位の中での最短値を動作用スキャン時間単位として設定記憶するように構成したことを特徴とする請求項2または3記載の工程シミュレータ。
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