JPH07253909A - マイクロプログラム検証方法 - Google Patents

マイクロプログラム検証方法

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JPH07253909A
JPH07253909A JP6045308A JP4530894A JPH07253909A JP H07253909 A JPH07253909 A JP H07253909A JP 6045308 A JP6045308 A JP 6045308A JP 4530894 A JP4530894 A JP 4530894A JP H07253909 A JPH07253909 A JP H07253909A
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Kaoru Suzuki
薫 鈴木
Shigeru Mori
茂 森
Nobuyuki Nomura
進之 野村
Masaki Ryumon
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 計算システムの仕様に依存しない汎用的なマ
イクロプログラムの検証を可能にする。 【構成】 コンパイラ8は、マイクロプログラム仕様記
述言語ファイル6に従って記述された仕様情報ファイル
7から各種情報フィイル9〜14を自動生成する。マイ
クロ命令シミュレータ1は、情報ファイル10,13に
より試験環境を設定した後、情報ファイル9,11,1
2等に基づき、検証対象のマイクロプログラム5をソー
ス・ステップ単位で擬似実行し、実行結果をファイル1
7に収集する。仕様制限チエッカ3は、実行結果につい
て、マイクロ命令仕様制限情報により仕様制限違反を検
証する。アーキテクチャシミュレータ2は、対象計算機
システムのアーキテクチャを機能レベルでシミュレート
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロプログラムの
検証方法に関し、詳しくは、マイクロプログラムのソー
スやオブジェクトレベルで、対象計算機システムの仕様
に依存することなく論理検証するのに好適なマイクロプ
ログラム検証方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、マイクロプログラムの論理検証は
方法としては、対象計算機上で、実行形式(オブジェク
ト)のマイクロプログラムを実行して動作状況を検証す
る方式、あるいは、ハードウェア論理をLSIゲートレ
ベルで擬似実行するための論理シミュレータを用い、実
行形式のマイクロプログラムを該論理シミュレータで動
作可能な形式に変換することにより擬似実行する方式、
動作記述言語によって記述されたマイクロ命令動作仕様
に従い動作するマイクロプログラム・シミュレータによ
り擬似実行する方式、さらには、マイクロプログラム・
ソースレベルでマイクロ命令の仕様制限を静的に検証す
る方式などが知られている。例えば、特開昭62−29
0944号公報や特開昭62−293357号公報には
対象計算機システムまたはゲートレベルで擬似実行する
ための論理シミュレータ上でマイクロプログラムを動作
させ、その動作状況によりマイクロプログラムの評価を
行う方法が開示されている。また、特開平2−9024
3号公報には、マイクロプログラム・ソースをソースス
テップ単位に分割し、マイクロ命令動作仕様を参照して
各マイクロ命令を逐次実行するマイクロプログラム・エ
ミュレーション方式が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術のほとんど
は、マイクロプログラムを実際に搭載する対象計算機シ
ステムまたはそれをゲートレベルで擬似実行するための
論理シミュレータが存在することが前提となっており、
ハードウェア仕様が決定される以前にマイクロプログラ
ムを実動作環境で検証することに配慮されていない。
【0004】一方、特開平2−90243号公報におけ
るマイクロプログラム・シミュレート検証方式では、予
め人手により作成されたマイクロ命令動作仕様、ハード
ウェア情報等を参照して、クロックタイミング(サイク
ル)制御を用いずに検証を行っている。このため、上記
の点がある程度解決されるが、この方式は、垂直型マイ
クロプログラムやタイミング依存性の少ない計算機シス
テムなどで適用できるにすぎない。
【0005】ところで、近年のマイクロプログラム制御
方式を採用している計算機システムでは、その高性能化
を支える技術として、命令をいくつかの処理ステップ
(ステージ)に分解し、各装置(ユニット)が特定のス
テージを1マシンサイクル毎、もしくは1マシンサイク
ルをさらに複数タイミングに分割して処理する所謂パイ
プライン処理方式が広く採用されている。これは複雑か
つ大規模なハードウェア論理により実現されるため、計
算機システムの仕様上、マイクロプログラムに非常に厳
しい制限、制約が課せられており、処理タイミングによ
り規定される。
【0006】従来技術では、このような処理タイミング
に依存するマイクロプログラムの論理不良は実機計算機
システムでの検証でなければ検出できなかった。また、
本来であれば論理不良となるべきものが処理タイミング
によっては、あるいは処理手順によっては、あたかも正
常に動作したかのような結果が得られる場合があった。
【0007】本発明の目的は、このような従来の問題点
を解決し、計算機システムに内蔵されるマイクロプログ
ラムを対象計算機システムと等価な擬似実行環境で走行
せしめて論理検証を行う際、計算機システムの仕様に依
存することなく汎用的なマイクロプログラム検証を可能
にすると共に、マイクロプログラム仕様に従ってマイク
ロ命令を擬似実行するのみでは検出困難であった仕様制
限の検証を実現することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、マイクロプログラム仕様記述言語に従っ
て記述されたマイクロプログラム仕様情報からハードウ
ェア情報、マイクロ命令動作情報を生成し、前記生成し
たハードウェア情報からマイクロプログラムを検証する
ための試験環境を設定し、前記生成したマイクロ命令動
作情報の動作記述に基づき、マイクロプログラムのステ
ップ毎に、当該ステップに包含されるマイクロ命令を逐
次シミュレートし、該シミュレートしたマイクロプログ
ラム・ステップのトレース情報を採取することを特徴と
する。
【0009】さらに、本発明は、マイクロプログラム仕
様情報からハードウェア情報とマイクロ命令動作情報に
加えて、マイクロ命令間の仕様上の制限事項を記述した
マイクロ命令仕様制限情報を生成し、該マイクロ命令仕
様制限情報に基づき、採取したトレース情報についてマ
イクロ命令仕様制限違反を検証することを特徴とする。
【0010】さらに、本発明は、マイクロプログラムの
シミュレート対象外となる命令を、当該試験環境の対象
計算機システムのアーキテクチャに従い機能レベルで擬
似実行することを特徴とする。
【0011】
【作用】マイクロプログラム仕様情報から生成するハー
ドウエア情報は、ハードウェアとマイクロプログラム間
の制御情報(インタフェース)、ハードウェアレジス
タ、ラッチ、バッファなどから構成され、マイクロ命令
動作情報は、該ハードウェア情報のデータの流れとデー
タ幅、論理演算子、データ設定もしくは処理のタイミン
グ(サイクル)などから構成され、マイクロ命令仕様制
限情報は、マイクロ命令の組合せと仕様制限の条件、仕
様制限のタイミング(サイクル)などから構成される。
【0012】本発明においては、マイクロプログラムを
擬似実行する際に、該生成したハードウエア情報で対象
計算機システムの試験環境を設定した後、マイクロ命令
動作情報に含まれる処理タイミング、ハードウェア論理
動作、マイクロ命令動作記述に基づき、マイクロプログ
ラムの当該ソースステップなどに包含される複数のマイ
クロ命令の実行順序(イベント)を制御して、マイクロ
命令の動作およびハードウェア論理動作をデータ転送お
よび処理タイミングまで考慮して擬似実行する。この擬
似実行マイクロプログラム・ステップの実行順序および
ハードウェア情報のトレース情報について、マイクロプ
ログラム仕様情報より生成したマイクロ命令仕様制限情
報によりマイクロ命令仕様制限違反を検証する。
【0013】
【実施例】以下、図面にしたがって、本発明の一実施例
について詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明の一実施例を示すブロック
構成図である。図1において、1はマイクロプログラム
をマイクロ命令単位でシミュレートするマイクロ命令シ
ミュレータ、2はマイクロプログラムが内蔵される対象
計算機システムのアーキテクチャを機能レベルでシミュ
レートするアーキテクチャシミュレータ、3はマイクロ
命令の仕様制限を検証するマイクロ命令仕様制限チェッ
カである。4は試験プログラムを格納している試験プロ
グラムファイル、5は検証対象のマイクロプログラム・
ソースを格納しているマイクロプログラムソースファイ
ルである。また、18はオペレータがコマンドやデータ
を入力したり、各種データなどを出力するための端末で
ある。
【0015】6はマイクロプログラム仕様を記述するマ
イクロプログラム仕様記述言語ファイル、7はマイクロ
プログラム仕様記述言語ファイル6に従って記述された
マイクロプログラム仕様情報ファイル、8はマイクロプ
ログラム仕様情報から各情報ファイル9〜14を自動生
成するためのマイクロプログラム仕様コンパイラであ
る。
【0016】9はハードウェア(レジスタ、ラッチ、バ
ッファなど)とマイクロプログラム間の制御情報を保持
する制御情報ファイル、10はハードウェアのセットア
ップ情報を保持するハードウェアセットアップ情報ファ
イル、11はマイクロプログラムの1ソースステップの
フィールド情報や仕様が異なる装置間での特殊情報を保
持するマイクロプログラム定義情報ファイル、12はマ
イクロ命令の動作記述および処理タイミング、マイクロ
命令により動作するハードウェア動作などを保持するマ
イクロ命令動作情報ファイル、13は対象計算機システ
ムが有するハードウェアリソース情報を保持するハード
ウェアリソース情報ファイル、14はマイクロ命令の仕
様制限と処理タイミング(サイクル)を保持するマイク
ロ命令仕様制限情報ファイルである。
【0017】15は対象計算機システムが有するバッフ
ァ類をソフト的に処理可能とした擬似メモリ、16は対
象計算機システムが有するレジスタ/ラッチ類をソフト
的に処理可能とした擬似レジスタ/ラッチ、17はマイ
クロ命令のシュミレート(動作)結果を格納する動作結
果トレース情報ファイルである。
【0018】図2は、図1のマイクロ命令シミュレータ
1の詳細な構成を示す機能ブロック図である。図2にお
いて、101は擬似メモリ15と擬似レジスタ/ラッチ
16の設定および対象計算機システムにインストールさ
れている機能に関する情報の設定を行う初期設定部、1
02は対象計算機システムのシミュレート対象となる命
令とマイクロプログラム・ソースにより、ハードウェア
動作のシミュレートとマイクロ命令の実行順序(優先順
位)決定を行うイベント制御部、103はマイクロ命令
シミュレート部、104は動作結果とレース情報の格納
とマイクロ命令仕様制限チェッカ3への制御移行を行う
後処理部、105はマイクロプログラム・ソースを解読
するマイクロプログラム・ソース解読部、106はハー
ドウェア動作シミュレート部、107はマイクロプログ
ラム・ソース解読部105によって分解されたマイクロ
命令の動作を解読するマイクロ命令動作仕様解読部、1
08はアーキテクチャ・シミュレータ2とマイクロ命令
シミュレータ1の制御、およびオペレータ端末18の出
入力を制御する動作制御部である。
【0019】初めに、図3にしたがって、マイクロ命令
シミュレータ1の全体的な動作について説明する。な
お、各情報ファイル9〜14は、すでにマイクロプログ
ラム仕様コンパイラ8により生成されているとする。図
7乃至図12に各情報ファイル9〜14の内部構造の一
例を示す。
【0020】マイクロ命令シミュレータ1の起動方法に
は、試験プログラムを用いる方法とオペレータが命令・
データ等を入力する方法がある。試験プログラムを用い
る場合、試験プログラムファイル4より試験プログラム
を擬似メモリ15内の主記憶装置領域に読み込み、アー
キテクチャ・シミュレータ2により機能レベルのシミュ
レートを開始して、被試験命令群が出現した段階でマイ
クロ命令シミュレータ1に制御を移行する。このアーキ
テクチャ・シミュレータ2の動作については後述する。
また、オペレータが端末18より命令・データ等を入力
する方法の場合、マイクロプログラムのシミュレート対
象となる命令(命令群)と擬似メモリ15、擬似レジス
タ/ラッチ16、,ソフトウェアで参照可能なPSW、
レジスタ類等の設定を行った後、マイクロ命令シミュレ
ータ1に制御を移行する。このオペレータ入力では任意
のマイクロプログラムステップからのシミュレート開始
指定が可能であり、これはマイクロプログラム・ソース
が完成したものでなく、部分的に存在する場合でもシミ
ュレートを行える利点がある。
【0021】マイクロ命令シミュレータ1が起動される
と、図3に示す一連の処理が行われる。
【0022】(1)初期設定部101がマイクロプログ
ラム定義情報ファイル11とハードウェアリソース情報
ファイル13を参照することにより、擬似メモリ15と
擬似レジスタ/ラッチ16、対象計算機システムのイン
ストール機能を設定する(ステップ300,301)。
ここで、擬似メモリ15と擬似レジスタ/ラッチ16、
インストール機能は対象計算機システムのハードウェア
論理仕様により異なり、一義的に決定できないため、マ
イクロプログラム仕様記述言語ファイル6に従って記述
されたマイクロプログラム仕様情報ファイル7から自動
生成した情報(レジスタ/ラッチ情報、擬似メモリ情
報、インストール情報)を使用することで汎用性をもた
せ、仕様上存在しないハードウェア情報が現存すること
を防止している。
【0023】(2)イベント制御部102が擬似メモリ
16に格納されているシミュレート対象命令を読み出
し、ハードウェア動作シミュレート部106で図4に示
すような処理によって命令のセットアップ情報を設定す
る(ステップ302,303)。セットアップ情報はハ
ードウェアセットアップ情報ファイル10に格納されて
いるハードウェアレジスタに対して設定される。なお、
図4の処理は、通常の命令実行と基本的に同じであるの
で説明を省略する。
【0024】(3)イベント制御部102がマイクロプ
ログラム・ソースファイル8より対象命令のマイクロプ
ログラム・ソースステップを読み出し、マイクロプログ
ラムソース解読部105で各フィールドをマイクロ命令
単位に分割して解読する(ステップ304)。ここで、
分解に際しては、マイクロプログラム定義情報ファイル
11に格納されているフィールドアサイン情報を参照す
るため(図9)、仕様が異なるマイクロプログラムにも
対応可能である。
【0025】(4)イベント制御部102が、(3)の
処理ステップにより分解されたマイクロ命令の動作順序
(優先順位)を決定する(ステップ305)。本処理ス
テップでは、オペレータまたは外部ファイルによって指
定されたマイクロ命令の発行ポイント(ニモニックアド
レス,CSアドレス)の情報蓄積も行う。
【0026】(5)マイクロ命令シミュレート部103
がマイクロ命令動作仕様解読部107を使用して、マイ
クロ命令単位のシミュレートを行う(ステップ30
6)。なお、本処理ステップでのマイクロ命令単位のシ
ミュレートに関する詳細な説明は、図5を使用して後述
する。
【0027】(6)後処理部104がマイクロ命令のシ
ミュレート結果を動作結果トレース情報ファイル17に
格納する(ステップ307)。ここで、格納されるトレ
ース情報は、マイクロプログラム・ソースステップ毎の
ニモニックアドレスとCSアドレス,およびオペレータ
または外部ファイルにより指定されたハードウェアレジ
スタ,ラッチのデータである。また、トレース機能に
は、ループトレース禁止モードがあり、ある限定された
範囲内でループに入った場合、他のトレース情報の消失
を防止するため、ループ中はトレース機能をフォルトす
ることが可能である。図14に動作結果トレース情報フ
ァイル17の内部構造の一例を示す。
【0028】(7)後処理部104がマイクロ命令仕様
制限チェッカ3に制御を移行し、マイクロ命令仕様制限
チエック3において、マイクロ命令仕様制限情報ファイ
ル14とマイクロ命令のシミュレート結果を格納してい
動作結果トレース情報ファイル17を使用することによ
り、マイクロ命令シミュレータ1では検出困難な仕様制
限を静的に検証する(ステップ308)。
【0029】次に、図3のステップ306でのマイクロ
命令のシミュレートについて、図5にもとづいて詳細に
説明する。
【0030】(1)シミュレート対象命令のマイクロプ
ログラム・ソースステップが存在するか否かをチェック
する(ステップ501)。存在する場合には、次のステ
ップ501の処理に移る。存在しない場合には、アーキ
テクチャ・シミュレータ2に制御を移行して検証が中断
されないように処理するが(ステップ510)、検証を
中断することも可能である。このアーキテクチャ・シミ
ュレータ2の動作については、マイクロ命令シミュレー
タ1の起動時の動作も含めて、図6を使用して後述す
る。
【0031】(2)マイクロ命令動作仕様解読部107
がマイクロ命令動作情報ファイル12より該マイクロ命
令の動作記述を検索する(ステップ502)。
【0032】(3)ステップ502で検索された動作記
述により該マイクロ命令の実行が許可されているか否か
をチェックする(ステップ503)。許可されている場
合には、次ステップ504の処理を行う。許可されてい
ない場合には、アーキテクチャ・シミュレータ2に制御
を移行する(ステップ510)。本処理を行う理由は、
マイクロ命令で指示されるハードウェア論理動作の中に
は、非常に複雑な動作をするがマイクロプログラムの検
証を行う上ではあまり重要ではないものもあり、アーキ
テクチャ・シミュレータ2の機能レベルでのシミュレー
トで十分であれば、マイクロ命令単位でのシミュレート
を行わせないためである。
【0033】(4)マイクロ命令シミュレート部103
が該マイクロ命令を擬似実行する(ステップ504)即
ち、上記動作記述に従い、演算,データ設定,ハードウ
ェアリクエスト発行の処理を行う。
【0034】(5)上記ステップ504にてハードウェ
アリクエストが発行された場合は、ステップ506の処
理に進み、リクエストが発行されていない場合は、ステ
ップ506をスキップしてステップ507の処理に移る
(ステップ505)。
【0035】(6)ハードウェア動作シミュレート部1
06で論理動作をシミュレートする(ステップ50
6)。本処理でのマイクロ命令とハードウェア論理との
インタフェースを含む制御情報は、制御情報ファイル9
に格納されている。図7は制御情報ファイル9に記述さ
れたハードウェアのイベント情報の一例を示し、ハード
ウエア動作シミュレート部106では、制御情報ファイ
ル9の該当するイベントを検出した場合、当該イベント
に記述されたレジスタ、ラッチのデータを設定する。
【0036】(7)マイクロ命令の実行結果を擬似メモ
リ15、擬似レジスタ/ラッチ16に格納する(ステッ
プ507)。一例として、マイクロ命令の実行結果を格
納する擬似レジスタ/ラッチ16の内部構造を図13に
示す。この図13の例では、図10に示すマイクロ命令
動作仕様情報ファイル12内の120で示すマイクロ命
令Aを擬似実行したときに、160で示すレジスタCの
確定後データに実行結果DATA30を格納している。
【0037】(8)マイクロ命令動作仕様情報ファイル
12を参照して、擬似レジスタ/ラッチ16の確定タイ
ミング(サイクル)を設定する(ステップ508)。図
10に示すマイクロ命令動作仕様情報ファイル12の例
の場合、120のマイクロ命令Aの動作記述に従って擬
似実行したとき、レジスタCの確定タイミングは4なの
で、図13の擬似レジスタ/ラッチ16内の160で示
すレジスタCには、確定タイミング=現タイミング+4
が設定される。
【0038】図10では、1サイクルが4タイミングで
構成される論理動作を示している。これにより、レジス
タCが確定していない時点で、例えば2タイミング後に
参照した場合、確定以前のデータが参照されることにな
る。なお、確定タイミングはマイクロ命令動作仕様情報
ファイル12内のタイミングとサイクルの関係式121
により変化させることが可能である。
【0039】(9)全マイクロ命令のシミュレートを完
了したか否かをチェックし、完了していなければステッ
プ504からの一連の処理を繰り返す(ステップ50
9)。
【0040】次に、図6を参照して、アーキテクチャ・
シミュレータ2の動作を説明する。アーキテクチャ・シ
ミュレータ2には二通りの動作があり、一つは試験プロ
グラムファイル4を使用した試験の場合と、もう一つは
図5で示した対象命令のソースステップが存在しない場
合(処理ステップ501)と動作記述により実行が許可
されない場合(処理ステップ503)である。試験プロ
グラムファイル4を使用した場合、アーキテクチャ・シ
ミュレータ2が先に起動され、ステップ600より処理
が開始される。前述の対象命令のソースステップが存在
しない場合(処理ステップ501)と動作記述により実
行が許可されない場合(処理ステップ503)では、マ
イクロ命令シミュレータ1から起動される。以下、図6
の処理フローを説明する。
【0041】(1)試験プログラムファイル4より試験
プログラムを読み込む(ステップ600)。 (2)プログラム状態語、レジスタ類、擬似メモリ等の
初期設定を行う(ステップ601)。 (3)擬似メモリ15より命令を読み出す(ステップ6
02)。図5の対象命令のソースステップが存在しない
場合(ステップ501)と動作記述により実行が許可さ
れない場合(ステップ503)は、マイクロ命令シミュ
レータ1から本処理ステップに制御が移行される。 (4)処理ステップ(3)で読み出した命令を解読する
(処理ステップ603)。 (5)解読した命令が制御移行命令(マイクロ命令シミ
ュレーションの開始を指示する命令)であった場合、マ
イクロ命令シミュレータ1に制御を移行する(ステップ
604)。また、上述の対象命令のソースステップが存
在しない場合(ステップ501)、及び動作記述により
実行が許可されない場合(ステップ503)について
も、本処理ステップによりマイクロ命令シミュレータ1
に制御が移行される。これら以外の場合、ステップ60
5〜607を実行する。 (6)オペランドアドレス計算を行う(ステップ60
5)。 (7)命令のシミュレートを行う(ステップ606)。 (8)命令のアドレスを更新する(ステップ608)。
そして、ステップ602に戻り、次命令の処理に移る。
【0042】次に、図12、図14を使用してマイクロ
命令仕様制限チェッカ3による仕様制限の静的検証(図
3のステップ308)について、具体的に説明する。
【0043】マイクロ命令仕様制限チェッカ3は、図1
4に示すマイクロ命令のシミュレート結果である動作結
果トレース情報ファイル17のニモニックアドレスもし
くはCSアドレスにより、マイクロプログラムの動作経
路を把握し、図12のマイクロ命令仕様制限情報ファイ
ル14の仕様制限を参照することで、静的検証では検出
できない仕様制限違反やマイクロ命令のシミュレートで
は検出困難な論理不良を検出することが可能である。本
例では、条件コードを設定するマイクロ命令(オーダ)
を仕様制限に当てはめてみる。マイクロ命令のシミュレ
ートを行って、仮に条件コードを設定するマイクロ命令
が発行されていない場合、入力するテストデータに不具
合があって対象命令の実行前と実行後の条件コード結果
が偶然一致してしまうケースであればエラーは検出され
ない。しかし、マイクロ命令のシミュレート後にマイク
ロ命令仕様制限チェッカ3を使用して「マイクロ命令X
が発行されたなら、EOPまでに条件コードを設定する
マイクロ命令Yがなければならない」という仕様制限
を、動作結果トレース情報ファイル17を用いて動作経
路の通りに検証すれば、マイクロ命令シミュレータ1に
よって検出できなかった不良を指摘することが可能であ
る。
【0044】以上、本発明の一実施例について説明した
が、検証対象のマイクロプログラムの入力方法として
は、マイクロプログラム・ソースによる入力に限らず、
マイクロプログラム・オブジェクトによる入力でもよ
い。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のマイクロ
プログラム検証方法によれば、次のような効果が得られ
る。
【0046】(1)マイクロプログラム仕様記述言語に
従って記述されたマイクロプログラム仕様情報からハー
ドウエア情報、マイクロ命令動作情報を生成し、ハード
ウエア情報でマイクロプログラムを検証するための対象
計算機システムの試験環境を設定した後、マイクロ命令
動作情報に含まれる処理タイミング、ハードウエア論理
動作、マイクロ命令動作記述に基づき、マイクロ命令の
動作およびハードウエア論理動作をデータ転送および処
理タイミングまで考慮して擬似実行することにより、計
算システムの仕様に依存することなく、汎用的なマイク
ロプログラム検証が可能になる。
【0047】(2)マイクロプログラム仕様情報からハ
ードウエア情報、マイクロ命令動作情報に加えてマイク
ロ命令仕様制限情報を生成し、擬似実行したマイクロプ
ログラム・ステップの実行順序およびハードウエア情報
を格納したトレース情報について、マイクロ命令仕様制
限情報によりマイクロ命令仕様制限違反を検証すること
により、処理タイミングに依存する論理動作やマイクロ
命令のシミュレートのみでは検出困難な仕様制限に関し
ての検証が可能となり、マイクロプログラムの検証精度
と検証効率を向上させることができる。
【0048】(3)マイクロ命令で指示されるハードウ
エア論理動作の中には、非常に複雑な動作をするがマイ
クロプログラムの検証を行う上ではあまり要重要ではな
いものもあり、これらをアーキテクチャ・シミュレータ
で機能レベルでシミュレートすることにより、マイクロ
命令シミュレータのシミュレート機能の負担を軽減する
ことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック構成図であ
る。
【図2】図1中のマイクロ命令シミュレータの詳細構成
例を示すブロック図である。
【図3】マイクロ命令シミュレータの全体的動作を説明
する処理フロー図である。
【図4】図2中のハードウエア動作シミュレート部での
セットアップ情報設定手順を示す処理フロー図である。
【図5】図2中のマイクロ命令シミュレート部の処理フ
ロー図である。
【図6】図1中のアーキテクチャシミュレータの処理フ
ロー図である。
【図7】制御情報ファイルの内部構造の一例を示す図で
ある。
【図8】ハードウエアセットアップ情報ファイルの内部
構造の一例を示す図である。
【図9】マイクロプログラム定義情報ファイルの内部構
造の一例を示す図である。
【図10】マイクロ命令動作情報ファイルの内部構造の
一例を示す図である。
【図11】ハードウエアリソース情報ファイルの内部構
造の一例を示す図である。
【図12】マイクロ命令仕様制限情報ファイルの内部構
造の一例を示す図である。
【図13】擬似レジスタ/ラッチの内部構造の一例を示
す図である。
【図14】動作結果トレース情報ファイルの内部構造の
一例を示す図である。
【符号の説明】
1 マイクロ命令シミュレータ 2 アーキテクチャ・シミュレータ 3 マイクロ命令仕様制限チエッカ 4 試験プログラムファイル 5 マイクロプログラムソースファイル 6 マイクロプログラム仕様記述言語ファイル 7 マイクロプログラム仕様情報ファイル 8 マイクロプログラム仕様コンパイラ 9 制御情報ファイル 10 ハードウエアセットアップ情報ファイル 11 マイクロプログラム定義情報ファイル 12 マイクロ命令動作情報ファイル 13 ハードウエアリソース情報ファイル 14 マイクロ命令仕様制限情報ファイル 15 擬似メモリ 16 擬似レジスタ、ラッチ 17 動作結果トレース情報ファイル 18 オペレータ端末
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 染谷 哲 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立コンピュータエレクトロニクス内 (72)発明者 中村 歩 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立コンピュータエレクトロニクス内 (72)発明者 田中 順子 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立コンピュータエレクトロニクス内 (72)発明者 鈴木 薫 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立製作所汎用コンピュータ事業部内 (72)発明者 森 茂 神奈川県秦野市堀山下1番地 日立コンピ ュータエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 野村 進之 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立コンピュータエレクトロニク内 (72)発明者 龍門 正樹 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立コンピュータエレクトロニク内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計算機システムに内蔵されるマイクロプ
    ログラムを対象計算機システムと等価な擬似実行環境で
    走行せしめて論理検証を行うマイクロプログラム検証方
    法において、マイクロプログラム仕様記述言語に従って
    記述されたマイクロプログラム仕様情報からハードウェ
    ア情報、マイクロ命令動作情報を生成し、前記生成した
    ハードウェア情報からマイクロプログラムを検証するた
    めの試験環境を設定し、前記生成したマイクロ命令動作
    情報の動作記述に基づき、マイクロプログラムのステッ
    プ毎に、当該ステップに包含されるマイクロ命令を逐次
    シミュレートし、該シミュレートしたマイクロプログラ
    ム・ステップのトレース情報を採取することを特徴とす
    るマイクロプログラム検証方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のマイクロプログラム検証方
    法において、マイクロプログラム仕様情報からハードウ
    ェア情報とマイクロ命令動作情報に加えて、マイクロ命
    令間の仕様上の制限事項を記述したマイクロ命令仕様制
    限情報を生成し、該マイクロ命令仕様制限情報に基づ
    き、採取したトレース情報についてマイクロ命令仕様制
    限違反を検証することを特徴とするマイクロプログラム
    検証方法。
  3. 【請求項3】 請求項1もしくは2記載のマイクロプロ
    グラム検証方法において、マイクロプログラムのシミュ
    レート対象外となる命令を、当該試験環境の対象計算機
    システムのアーキテクチャに従い機能レベルで擬似実行
    することを特徴とするマイクロプログラム検証方法。
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