JP2007217369A - 除毛剤、除毛剤の製造方法、および除毛方法 - Google Patents

除毛剤、除毛剤の製造方法、および除毛方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007217369A
JP2007217369A JP2006041523A JP2006041523A JP2007217369A JP 2007217369 A JP2007217369 A JP 2007217369A JP 2006041523 A JP2006041523 A JP 2006041523A JP 2006041523 A JP2006041523 A JP 2006041523A JP 2007217369 A JP2007217369 A JP 2007217369A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hair
hair removal
lipid bilayer
agent
main
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006041523A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaharu Yanase
正晴 梁瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TRENDY KK
Original Assignee
TRENDY KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TRENDY KK filed Critical TRENDY KK
Priority to JP2006041523A priority Critical patent/JP2007217369A/ja
Publication of JP2007217369A publication Critical patent/JP2007217369A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

【課題】体毛以外の生体の健康な皮膚組織を維持したままの状態で、しかも体毛を効果的に除去するとともに、除毛の効果が長期間に亙って持続される除毛剤を提供する。
【解決手段】超臨界流体等の物理化学的方法によって作製した脂質2重膜の内外に、体毛細胞阻害物質を包含あるいは包接した物質をトランスポーターとし、毛根部および毛乳頭部に確実に運搬されるようにし、脂質2重膜が毛根内で徐々に分解されることを利用し、体毛成長阻害物質を徐々に除放する。
【選択図】図1

Description

本発明は除毛剤、その製造方法、および除毛方法に係り、とくに二酸化炭素、水、メタノール等の超臨界流体で処理した薬剤および同流体を用いて作製した脂質2重膜から構成される物質により、体毛の発育(増殖サイクル)を抑制するようにした除毛剤、その製造方法、および除毛方法に関する。
一般に、従来から行なわれている体毛の除去は、物理的な外力を加えて体毛を引抜く引抜き方法や、薬剤による毛幹の化学的分解、あるいはレーザ光または加熱装置による体毛およびその周辺細胞の熱処理による破壊、等の方法によって行なわれていた。
物理的な体毛の引抜きは、苦痛を伴うばかりでなく、皮膚の損傷を惹起する確率が高い。また、化学的な方法および熱処理は、毛細胞だけではなく、周囲の細胞にも熱的損傷を与えることが避けられない。細胞の熱損傷は、軽度であれば細胞は自己再生するものと考えられるが、重度であれば組織変形、あるいは遺伝子への悪影響が無視できなくなり、場合によっては発癌性の可能性も否定できない。
このような観点から、体毛以外の生体の健康な皮膚組織を維持したままの状態で、しかも体毛を効果的に除去するための方法の開発が望まれている。また別の問題として、除毛処理を実施した時点においては、仮にその効果が高いとしても、除毛効果が継続しないという問題がある。すなわち除毛の状態を維持するためには、継続的に、あるいは断続的に、除毛処理を繰返さなければならない。従ってこのような処理の繰返しを行なわなくても、長期間に亙って安定に除毛効果を維持できるようにした除毛方法が課題として存在する。
本願発明の課題は、体毛の引抜きの際に苦痛を伴わないようにした除毛剤および除毛方法を提供することである。
本願発明の別の課題は、除毛の際に、皮膚の損傷を惹起しないようにした除毛剤および除毛方法を提供することである。
本願発明のさらに別の課題は、対象とする体毛細胞以外の、周囲の細胞に物理的な損傷を与えることがないようにした除毛剤および除毛方法を提供することである。
本願発明のさらに別の課題は、組織変形あるいは遺伝子への悪影響を回避するようにした除毛剤および除毛方法を提供することである。
本願発明のさらに別の課題は、人体の健康な皮膚組織を維持したままの状態で体毛を除去するための除毛剤および除毛方法を提供することである。
本願発明のさらに別の課題は、除毛の効果が継続するようにした除毛剤、および除毛方法を提供することである。
本願発明の上記の課題および別の課題は、以下に述べる本願発明の技術的思想、およびその実施の形態によって明らかにされる。
本願の主要な発明は、毛周期を司るタンパク質を分解する物質を主剤とし、脂質2重膜で内包または包接したことを特徴とする除毛剤に関するものである。
ここで、前記主剤が、脂質、タンパク質分解酵素、不飽和脂肪酸、テルペノイドの内の1種または2種以上であってよい。また前記主剤として、イソフラボン、トリプシン、パパイン、アクチニジンの内の1種または2種を含んでよい。また前記主剤中に、二酸化チタンを含んでよい。また前記主剤に、ムラサキツメキサred clover(Trifolium pretense)、亜麻仁flaxseed(Linum usitatissimum)、タイヘイヨウイチイ(Taxus brevitolia)、ダイズsoybean(Glycine max)、アルファルファからの抽出物、ノコギリヤシ(果実)、亜鉛、アゼライン酸、ビタミンB6、ニンニクに含まれるトリスルフィド、スチルベノイド誘導体、セリンプロテアーゼ、カロテン、レクチン、リコペン、またはビタミンCを添加してよい。また前記主剤に界面活性剤を添加してよい。また前記主剤にエントレーナを混合してよい。また前記エントレーナとして、メタノール、エタノール、またはアセトンが用いられてよい。
また前記脂質2重膜として、セファリン、レシチン、ホスファチジルセリン、フォスファチジルイノシトール、カリジオリピン、セラミド、スフィンゴミエリン、コレステロール、セレブドシドの内の1種または2種以上の物質を用いられてよい。また前記主剤中に、タンパク質分解酵素が添加されてよい。また前記タンパク質分解酵素として、真核細胞から抽出したライソソーム(lysosome)が用いられてよい。また前記タンパク質分解酵素として、パイナップルに含まれる酵素ブロメライン、またはキウイフルーツに含まれるアクチニジンが用いられてよい。
除毛剤の製造方法に関する主要な発明は、毛周期を司るタンパク質を分解する物質を含む主剤と脂質2重膜を形成する物質とを、超臨界状態で超臨界流体により処理することを特徴とする除毛剤の製造方法に関するものである。
ここで、二酸化炭素、水、メタノール等の気体および液体を所定の温度および圧力にすることにより超臨界状態を作出し、この環境に薬剤を投入して混合してよい。またさらにエントレーナを加えてよい。また皮脂様化学物質を用いて、毛根および皮脂腺を閉鎖することにより脱毛を促進するようにしてよい。また前記皮脂様化学物質として、カプリル酸、カプリン酸、あるいはラウリン酸を用いてよい。
除毛方法に関する一発明は、薬剤を超臨界流体により処理することにより、毛穴への浸透性および親和性を向上させると同時に発毛抑制あるいは増毛サイクルの停止を可能とする除毛方法に関するものである。
除毛方法に関する別の発明は、薬剤をトランスポーターである脂質2重膜の内外に包含あるいは包接して毛球部および毛乳頭部に運搬することを特徴とする除毛方法に関するものである。
除毛方法に関するさらに別の発明は、脂質2重膜が毛根内で徐々に分解されることを利用して体毛成長阻害物質を除放すること、またこれにより効果を長期間継続させることを特徴とする除毛方法に関するものである。
除毛方法に関するさらに別の発明は、二酸化チタンを添加した薬剤を塗布し、さらに皮膚表面に有効な波長域の光を照射することにより、皮膚の清浄効果を得ることを特徴とする除毛方法に関するものである。
除毛方法に関するさらに別の発明は、皮脂様化学物質を用いて、毛根および皮脂腺を閉鎖することにより脱毛を促進する除毛方法に関するものである。
本願発明の好ましい態様は、生体親和性の高いトランスポーターを利用して、体毛細胞成長阻害物質を毛根部および毛乳頭部に確実に運搬し、かつその効果を持続させるようにした除毛剤、およびその製造方法を提供するものである。
本態様においては、主剤として、脂質2重膜(PC、PS等)、タンパク質分解酵素(パパイン等)、不飽和脂肪酸(大豆イソフラボン等)、およびテルペノイド(レモン、ローズマリー等)を主剤とし、超臨界流体等の物理化学的手法により作製した脂質2重膜の内外に体毛細胞阻害物質を包含あるいは包接した物質をトランスポーターとして毛根部および毛乳頭部に運搬するようにしたものである。脂質2重膜が毛根内で徐々に分解されることを利用し、体毛成長阻害物質を除放することを特徴としている。ここで脂質2重膜とは、主剤を含む薬剤を包む袋であって、酸化チタンを含む薬剤が膜部分に組込まれていたり、膜外部に付着したりしているものがある。
また本態様において、主剤に対して界面活性剤を添加することによって、主剤の毛根到達率を向上させるようにしてもよい。ここでは、例えば陽イオン界面活性剤である塩化ベンゼトニウムを用いることが好適であって、皮膚の消毒に効果があるとともに、主剤の毛根への到達率を向上させ、しかも毛増殖に係る細胞のアポトーシス誘導に効果をもたらす。これは、主剤の一つであるタンパク質分解酵素は、皮脂腺細胞留まらず、毛乳頭細胞および毛母細胞だけに作用するように使用することが必要であるからである。
また毛周期の発現を阻害する各種の材料を追加することができる。すなわち毛周期を進行させるための命令伝達物質(鍵側阻害)の活性を阻害する物質である、ノコギリヤシ(果実)、亜鉛、アゼライン酸、ビタミンB6によるテストステロン還元酵素5αR(DHT生成)の阻害に効果をもたらす。またニンニクに含まれるトリスルフィドを用いてカスパーゼ類の活性化をすることにより、毛乳頭細胞および毛包上皮細胞(毛母細胞)のアポトーシスを誘導することができる。
また毛周期を進行させる命令伝達物質の細胞側の受容体(鍵穴側阻害)活性を阻害することによって、毛周期の発現を阻害してもよい。この場合には、ホスファチジルセリンおよびビタミンCを用いて、酸性リパーゼの活性を高めることによって、5αRのレセプターの活性を阻害し、その結果として毛増殖を抑制する。酸性リパーゼは、男性ホルモンを分解する効果も期待される。
毛周期を進行させる命令伝達物質を生産するための遺伝子の発現を阻害することによって、毛周期の発現を阻害することができる。この場合には、マメ科植物から抽出したバチカノールC等のスチルベノイド誘導体を用いて、毛増殖遺伝子(Edar、Shh、BMP4等)の発現を阻害する。また鉛による毛母細胞の増殖抑制を行なうようにしてもよい。この場合に、一日の使用量は、食品衛生法に基づく残留農薬基準の5ppm以下にする。
また脱毛後、脱毛済みの毛の増殖を停止あるいは抑制することによって、毛周期の発現を阻害してもよい。この場合には、セリンプロテアーゼによる毛の成分となるタンパク質の分解や、カロテン、レクチン、リコペン、ビタミンCによる毛乳頭細胞および毛母細胞のアポトーシスの誘導が好ましい。レクチンによる毛細胞血管から毛母細胞への栄養送達ルートを閉塞する。ハトムギに含まれるシスチン分解酵素や、亜鉛を用いて、毛の主成分であるケラチンタンパク質の構成主成分であるシスチンを分解することによって、毛の増殖を抑制できる。因みに、大豆イソフラボンを利用する場合には、マメ科植物に含まれるトリプシンインヒビター等のプロテアーゼ阻害物質を除去するか、時間差をもって使用する。例えば、最初にイソフラボンを使用し、しばらく時間を経過した後、例えば翌日等に、プロテアーゼを使用する。これによって繰返し処方が可能になる。
図1は、このような脂質2重膜と薬剤粒子3との関係を示しており、薬剤粒子3は内側の脂質膜1の内側に存在するものや、内側の脂質膜1と外側の脂質膜2の間に存在するものが主である。しかし場合によっては薬剤粒子3は、外側の脂質膜2の外側にも付着して包接される。
脂質2重膜1、2は超臨界状態で形成されるために、浸透性および親和性が向上する。これは、まず第1の理由として、超臨界状態の炭酸ガスが脂溶性であることから、様々な脂質を抽出でき、さらに抽出された高濃度脂質で基材を修飾することにより、毛包内への浸透性および細胞膜への親和性を向上することができる。第2に、薬剤が超臨界処理によって作製された脂質2重膜を包含することによって、第1の理由と同様に目標への浸透性および親和性が向上されることになる。すなわち脂質2重膜の成分が、細胞膜の一部を構成する材料であることから、親和性が大幅に改善されることを特徴としている。
また酸化チタンを添加することによって、この除毛剤を塗布した場合に、皮膚表面に有効な波長域、とくに230nm〜450nmの光を照射することによって、皮膚の清浄効果を得ることができ、さらには除毛効果が高まるようになる。なお除毛剤に添加される二酸化チタンとしては、その粉粒体を用いるが、超臨界流体によって処理されることにより良好な混合がなされる。
この除毛剤に含まれる体毛成長組成物質としては、タンパク質分解酵素、毛増殖ホルモン(男性ホルモン)阻害物質、遺伝子情報伝達阻害物質(テルペノイド)である。
タンパク質分解酵素による除毛、脱毛のメカニズムは、タンパク質分解酵素が、髪の主成分であるケラチンタンパク質を分解するための要素として作用し、タンパク質が分解されることによって、髪の毛は弱く、そして細くなる。従って体毛としての存在感が希薄になる。またタンパク質分解酵素は、毛根部を保護する粘膜物質(成分はタンパク質)を分解し、他の薬剤が毛母細胞/毛乳頭細胞に浸透することを助けるようになる。
本願の主要な発明は、毛周期を司るタンパク質を分解する物質を主剤とし、脂質2重膜で内包または包接した除毛剤に関するものである。
このような除毛剤によると、脂質2重膜から成るトランスポーターによって、体毛の毛球部および毛乳頭部に確実に薬剤が運搬されるようになり、しかも脂質2重膜が毛根内で徐々に分解されることを利用し、これによって体毛成長阻害物質を徐々に除放することが可能になる。従って体毛以外の生体の健康な組織を維持したままの状態で、体毛を除去する効果を長期間発現する除毛剤が提供される。
以下本願発明を図示の実施の形態によって説明する。長期間に亙る除毛、脱毛を可能にする本願発明の一実施の形態に係る除毛剤は、除毛、脱毛効果の高い薬剤と、超臨界流体の環境下において、本薬剤を取込んだトランスポーターを作製すること、さらに皮膚の清浄性を向上させることが可能であることを特徴とする。
本願における超臨界状態とは、二酸化炭素(31℃、7.3MPa)、水(374℃、22.06MPa)、およびメタノール(239℃、8.09MPa)の臨界点以上の範囲の状態にあるこれらの流体を用いる。なお括弧内に記載した数値は臨界点を示す。
臨界点とは、気体と液体の密度がほぼ等しくなって完全に混合されて均一になった点をいう。密閉した容器内に液体を入れて加熱すると、始めの室温のときには、液体の方が蒸気よりも1000倍近い大きな密度を持っているために、容器の下側の液体が、上側に蒸気が存在して互いに分離する。温度上昇とともに液体の密度が低下し、他方、蒸気の密度が増加することにより、最終的に両者はそれらの密度が等しくなって完全に混合されて、均一な状態となる。このときが臨界点である。このときの温度は臨界温度であって、圧力は臨界圧力になる。
臨界点より少し高い温度・圧力の条件下においては、圧力の微小変化によって相変化を伴わず、大きな密度変化が生ずる。すなわち超臨界流体においては、微小な温度・圧力変化が流体としての溶解度、誘電率、イオン積、溶媒和、熱移動、物質移動等に大きな影響を及ぼすことが可能になる。
図2は臨界状態を発現する装置を示しており、ここでは超臨界流体形成室としてシリンダ10が用いられる。シリンダ10は液体圧入装置11と液体圧入管路12を介して接続される。またシリンダ10内にはその軸線方向に移動自在にピストン13が配され、ピストン13に対して左側の空間と連通するように、圧力印加・検出管路14が接続される。そしてこの管路14には圧力計15が接続される。また上記ピストン13に対して反対側の部屋には、加圧気体導入・排出パイプ16が接続される。この加圧気体導入・排出パイプ16を通して気体を印加すると、ピストン13が左方に移動し、これによって超臨界流体形成室10の圧力が上昇する。
上記圧力印加・検出管路14には分岐管19が接続されるとともに、この分岐管19には真空吸引ポンプ20と加圧ポンプ21とアキュムレータから成る加圧装置22とが接続される。加圧ポンプ21によって、手動あるいは自動で超臨界流体形成室10内の圧力を高めることができるようになっている。またシリンダ10の入口23の部分には観察窓を構成するガラス板24が装着されている。
上記超臨界流体形成室を構成するシリンダ10はステンレス鋼製であって、500気圧までの耐圧性を備えている。上記超臨界流体形成室10内においては、内部に存在する物質の組成を一定に保持したままで、温度および圧力の制御が可能な構造になっている。また上記超臨界物質形成室10へ、任意の流体が液体圧入装置11を利用して圧入できるような構造になっている。そして超臨界流体形成室10の状態が、入口23のガラス板24を通して観察される。
このような超臨界流体形成室10による脂質2重膜の作製手順は、この超臨界流体形成室10の内部に適当量のリン脂質25および薬剤を仕込む。また必要に応じてエントレーナとして、例えばエタノールを添加しておく。このような状態において、リン脂質25の相転移温度60℃(DPPCの場合)以上であって、しかも超臨界圧力まで加温および加圧し、適当量の水分を圧入して加圧する。この状態では、超臨界流体中に水が分散した気液エマルジョンが形成される。
上記のような状態を経て、リン脂質25が気液界面において効率的に薄膜化され、水和・膨潤する。上記の操作が終了した段階で、超臨界流体形成室10内の超臨界流体を排出することによって脂質2重膜が得られる。このような脂質2重膜の形成は、有害な有機溶媒を用いない点でも特徴を有している。
本実施の形態に係る超臨界状態で形成された脂質2重膜によって、主剤および他の物質を包接した除毛剤は、有効かつ安全な除毛・脱毛効果を発現する。また除毛・脱毛剤を脂質2重膜によって毛根部まで確実に運搬することができる。また脂質2重膜によって除毛・脱毛剤の除放が可能であって、長期間に亙る除毛・脱毛効果が期待される。さらに二酸化チタンを添加することによって、清浄効果を得ることと、除毛効果を向上させることが可能になる。さらにこのような除毛剤は、有効かつ安全な作用を達成できる。
本実施の形態に係る脂質2重膜は、例えばセファリン、レシチン、ホスファチジルセリン、フォスファチジルイノシトール、カルジオリピン、セラミド、スフィンゴミエリン、あるいはセレブドシド等の物質を二酸化炭素の超臨界流体(31℃、7.4MPa以上)、あるいは水の超臨界流体(374℃、22.1MPa以上)の環境の中で反応させることにより作製する。イソフラボン、トリプシン、パパイン、アクチニジン等のタンパク質分解酵素および二酸化チタンを体毛成長阻害物質とし、超臨界流体中で混合することにより、脂質2重膜に内包および包接させる。
体毛成長阻害物質を包括した脂質2重膜を溶液とし、これを除毛対象となる皮膚に塗布することにより、毛孔(毛穴)から毛根、毛球部、および毛乳頭部まで浸透させることができるようにする。
実施例1
脂質2重膜の作製順序は、まず図2に示す超臨界流体形成室10内に二酸化炭素に対して0.3重量%のリン脂質と薬剤とを仕込む。そしてリン脂質25の相転移温度である60℃(DPPCの場合)以上の温度であって、しかも20MPaの圧力に加圧し、所定量の水を圧入して攪拌する。この状態で、超臨界流体中に水が分散したW/CO エマルジョンが形成される。上記の状態を経て、リン脂質はW/CO 界面において効率的に薄膜化され、水和・膨潤する。上記の操作が終了した段階で、超臨界流体形成室10内の流体(二酸化炭素)を排出することによって、脂質2重膜が得られる。
実施例2
上記実施例1において、リン脂質として、電荷のないホスファチジルコリンを脂質2重膜重量の40〜60%用いる。なおその他の手順は総て実施例1と同様である。
実施例3
実施例1において、リン脂質として、電荷のないホスファチジルエタノールアミンを脂質2重膜重量の20〜30%用いる。その他の手順は総て実施例1と同様である。
実施例4
実施例1において、リン脂質として、マイナスの電荷を持つカルジオリピンを脂質2重膜重量の0〜20%用いる。他の手順は総て実施例1と同様である。
実施例5
実施例1において、リン脂質として、マイナスの電荷を持つホスファチジルセリンを脂質2重膜重量の5〜15%用いる。他の手順は総て実施例1と同様である。
実施例6
実施例2〜5において、リン脂質の他に、コレステロールを全体の0〜10%添加する。その他の手順は総て実施例1と同様である。
実施例7
実施例2〜5において、薬剤として、イソフラボン、トリプシン、パパイン、アクチニジンを用いる。他の手順は総て実施例1と同様である。
実施例8
実施例2〜5において、薬剤として、ムラサキツメキサred clover(Trifolium pretense)、亜麻仁flaxseed(Linum usitatissimum)、タイヘイヨウイチイ(Taxus brevitolia)、ダイズsoybean(Glycine max)あるいはアルファルファからの抽出物を用いる方法で、他の手順は総て実施例1と同様である。
実施例9
実施例2〜5において、薬剤として、タンパク質分解酵素である真核細胞から抽出したライソソーム(またはリソソーム、lysosome)を用いる方法で、他の手順は総て実施例1と同様である。
実施例10
実施例2〜5において、薬剤として、タンパク質分解酵素であるブロメラインあるいはキウイフルーツに含まれるアクチニジン等を用いる方法で、他の手順は総て実施例1と同様である。
実施例11
以上に記載した実施例の総てにおいて、エントレーナとして、7重量%のエタノールを添加して行なう。その他の手順は総て実施例1と同じである。
以上本願発明を図示の実施の形態および実施例によって説明したが、本願発明は上記実施の形態あるいは実施例によって限定されることなく、本願に含まれる発明の技術的思想の範囲内において各種の変更が可能であって、必要に応じて香料、浸透剤、その他の物質を添加することが可能である。
本願発明は、生体の除毛および脱毛の用に供する除毛剤として利用することが可能である。
脂質2重膜を用いた薬剤の拡大断面図である。 超臨界状態で薬剤を製造するシステムを示すブロック図である。
符号の説明
1、2 脂質膜
3 薬剤(粒子)
10 シリンダ(超臨界流体形成室)
11 液体圧入装置
12 液体圧入管路
13 ピストン
14 圧力印加・検出管路
15 圧力計
16 加圧気体導入・排出パイプ
19 分岐管
20 真空吸引ポンプ
21 加圧ポンプ
22 加圧装置(アキュムレータ)
23 入口
24 ガラス板(観察窓)
25 リン脂質

Claims (22)

  1. 毛周期を司るタンパク質を分解する物質を主剤とし、脂質2重膜で内包または包接したことを特徴とする除毛剤。
  2. 前記主剤が、脂質、タンパク質分解酵素、不飽和脂肪酸、テルペノイドの内の1種または2種以上であることを特徴とする請求項1に記載の除毛剤。
  3. 前記主剤として、イソフラボン、トリプシン、パパイン、アクチニジンの内の1種または2種を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の除毛剤。
  4. 前記主剤中に、二酸化チタンを含むことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の除毛剤。
  5. 前記主剤に、ムラサキツメキサred clover(Trifolium pretense)、亜麻仁flaxseed(Linum usitatissimum)、タイヘイヨウイチイ(Taxus brevitolia)、ダイズsoybean(Glycine max)、アルファルファからの抽出物、ノコギリヤシ(果実)、亜鉛、アゼライン酸、ビタミンB6、ニンニクに含まれるトリスルフィド、スチルベノイド誘導体、セリンプロテアーゼ、カロテン、レクチン、リコペン、またはビタミンCを添加することを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の除毛剤。
  6. 前記主剤に界面活性剤を添加することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の除毛剤。
  7. 前記主剤にエントレーナを混合することを特徴とする請求項1〜請求項6の何れかに記載の除毛剤。
  8. 前記エントレーナとして、メタノール、エタノール、またはアセトンが用いられることを特徴とする請求項7に記載の除毛剤。
  9. 前記脂質2重膜として、セファリン、レシチン、ホスファチジルセリン、フォスファチジルイノシトール、カリジオリピン、セラミド、スフィンゴミエリン、コレステロール、セレブドシドの内の1種または2種以上の物質を用いることを特徴とする請求項1に記載の除毛剤。
  10. 前記主剤中に、タンパク質分解酵素が添加されることを特徴とする請求項1に記載の除毛剤。
  11. 前記タンパク質分解酵素として、真核細胞から抽出したライソソーム(lysosome)が用いられることを特徴とする請求項10に記載の除毛剤。
  12. 前記タンパク質分解酵素として、パイナップルに含まれる酵素ブロメライン、またはキウイフルーツに含まれるアクチニジンが用いられることを特徴とする請求項10に記載の除毛剤。
  13. 毛周期を司るタンパク質を分解する物質を含む主剤と脂質2重膜を形成する物質とを、超臨界状態で超臨界流体により処理することを特徴とする除毛剤の製造方法。
  14. 二酸化炭素、水、メタノール等の気体および液体を所定の温度および圧力にすることにより超臨界状態を作出し、この環境に薬剤を投入して混合することを特徴とする請求項13に記載の除毛剤の製造方法。
  15. さらにエントレーナを加えることを特徴とする請求項13に記載の除毛剤の製造方法。
  16. 皮脂様化学物質を用いて、毛根および皮脂腺を閉鎖することにより脱毛を促進することを特徴とする請求項13に記載の除毛剤の製造方法。
  17. 前記皮脂様化学物質として、カプリル酸、カプリン酸、あるいはラウリン酸を用いることを特徴とする請求項16に記載の除毛剤の製造方法。
  18. 薬剤を超臨界流体により処理することにより、毛穴への浸透性および親和性を向上させると同時に発毛抑制あるいは増毛サイクルの停止を可能とする除毛方法。
  19. 薬剤をトランスポーターである脂質2重膜の内外に包含あるいは包接して毛球部および毛乳頭部に運搬することを特徴とする除毛方法。
  20. 脂質2重膜が毛根内で徐々に分解されることを利用して体毛成長阻害物質を除放すること、またこれにより効果を長期間継続させることを特徴とする除毛方法。
  21. 二酸化チタンを添加した薬剤を塗布し、さらに皮膚表面に有効な波長域の光を照射することにより、皮膚の清浄効果を得ることを特徴とする除毛方法。
  22. 皮脂様化学物質を用いて、毛根および皮脂腺を閉鎖することにより脱毛を促進する除毛方法。
JP2006041523A 2006-02-17 2006-02-17 除毛剤、除毛剤の製造方法、および除毛方法 Pending JP2007217369A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006041523A JP2007217369A (ja) 2006-02-17 2006-02-17 除毛剤、除毛剤の製造方法、および除毛方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006041523A JP2007217369A (ja) 2006-02-17 2006-02-17 除毛剤、除毛剤の製造方法、および除毛方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007217369A true JP2007217369A (ja) 2007-08-30

Family

ID=38495036

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006041523A Pending JP2007217369A (ja) 2006-02-17 2006-02-17 除毛剤、除毛剤の製造方法、および除毛方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007217369A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009529494A (ja) * 2006-02-28 2009-08-20 ザ ジレット コンパニー 発毛の低減
US9216304B2 (en) 2010-03-26 2015-12-22 The Gillette Company Method of depilation and depilatory kit
JP2022035899A (ja) * 2020-08-21 2022-03-04 均 石井 脱毛剤

Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06315624A (ja) * 1993-03-24 1994-11-15 Ciba Geigy Ag 高圧条件下でのリポソーム分散体の製造方法
JPH10167928A (ja) * 1996-12-10 1998-06-23 Lion Corp 表皮清浄シート
JP2000515511A (ja) * 1996-07-12 2000-11-21 ジヨンソン・アンド・ジヨンソン・コンシユーマー・カンパニーズ・インコーポレーテツド 毛包乳頭のアポトーシスによる毛の成長および毛の色素沈着を変える方法ならびにそのための組成物
JP2001026522A (ja) * 1999-07-12 2001-01-30 Kao Corp 発毛抑制剤
JP2003119120A (ja) * 2001-10-12 2003-04-23 Masahiko Abe リポソームの製造方法、及び該リポソームを含有する化粧料、及び皮膚外用剤
JP2003137747A (ja) * 2001-11-06 2003-05-14 Picaso Cosmetic Laboratory Ltd 発毛抑制剤
WO2004045565A1 (ja) * 2002-11-18 2004-06-03 Kose Corporation パック化粧料
JP2005162702A (ja) * 2003-12-04 2005-06-23 Konica Minolta Medical & Graphic Inc リポソーム製剤の製造方法、リポソーム製剤およびその製造装置
JP2005200353A (ja) * 2004-01-15 2005-07-28 Rohto Pharmaceut Co Ltd 外用組成物
JP2005232053A (ja) * 2004-02-18 2005-09-02 Konica Minolta Medical & Graphic Inc リポソーム含有製剤の製造方法、およびリポソーム含有製剤
JP2006008657A (ja) * 2004-05-26 2006-01-12 Motohide Takahama 発毛抑制剤
JP2006028045A (ja) * 2004-07-13 2006-02-02 Yukihiro Hirose 脱毛を促進する作用を有する化粧料
JP2007517889A (ja) * 2004-01-07 2007-07-05 イーエルシー マネージメント エルエルシー 発毛遅延のための化粧品組成物及び方法

Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06315624A (ja) * 1993-03-24 1994-11-15 Ciba Geigy Ag 高圧条件下でのリポソーム分散体の製造方法
JP2000515511A (ja) * 1996-07-12 2000-11-21 ジヨンソン・アンド・ジヨンソン・コンシユーマー・カンパニーズ・インコーポレーテツド 毛包乳頭のアポトーシスによる毛の成長および毛の色素沈着を変える方法ならびにそのための組成物
JPH10167928A (ja) * 1996-12-10 1998-06-23 Lion Corp 表皮清浄シート
JP2001026522A (ja) * 1999-07-12 2001-01-30 Kao Corp 発毛抑制剤
JP2003119120A (ja) * 2001-10-12 2003-04-23 Masahiko Abe リポソームの製造方法、及び該リポソームを含有する化粧料、及び皮膚外用剤
JP2003137747A (ja) * 2001-11-06 2003-05-14 Picaso Cosmetic Laboratory Ltd 発毛抑制剤
WO2004045565A1 (ja) * 2002-11-18 2004-06-03 Kose Corporation パック化粧料
JP2005162702A (ja) * 2003-12-04 2005-06-23 Konica Minolta Medical & Graphic Inc リポソーム製剤の製造方法、リポソーム製剤およびその製造装置
JP2007517889A (ja) * 2004-01-07 2007-07-05 イーエルシー マネージメント エルエルシー 発毛遅延のための化粧品組成物及び方法
JP2005200353A (ja) * 2004-01-15 2005-07-28 Rohto Pharmaceut Co Ltd 外用組成物
JP2005232053A (ja) * 2004-02-18 2005-09-02 Konica Minolta Medical & Graphic Inc リポソーム含有製剤の製造方法、およびリポソーム含有製剤
JP2006008657A (ja) * 2004-05-26 2006-01-12 Motohide Takahama 発毛抑制剤
JP2006028045A (ja) * 2004-07-13 2006-02-02 Yukihiro Hirose 脱毛を促進する作用を有する化粧料

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009529494A (ja) * 2006-02-28 2009-08-20 ザ ジレット コンパニー 発毛の低減
US9216304B2 (en) 2010-03-26 2015-12-22 The Gillette Company Method of depilation and depilatory kit
JP2022035899A (ja) * 2020-08-21 2022-03-04 均 石井 脱毛剤

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10688147B2 (en) Compositions and methods for invasive and non-invasive procedural skincare
JP5008658B2 (ja) 組織に物質を塗布するための装置及び方法
JP6974265B2 (ja) 毛包送達用のエネルギー吸収材料を含む組成物およびその送達方法
US9005158B2 (en) Eradication of pigmentation and scar tissue
CN107441628A (zh) 用于靶向热调节的组合物和方法
JP2019206575A (ja) 皮膚科用途のエネルギー吸収物質を含む組成物の使用のための治療間隔
US20150190341A1 (en) Liquid Vehicle for Suspension of Undelivered Particles
AU2017380469A1 (en) Bioactive mussel compositions and/or extracts
JP2007217369A (ja) 除毛剤、除毛剤の製造方法、および除毛方法
US10245219B2 (en) Method for the removal of tattoos and skin discolouration
KR101336292B1 (ko) 초고압 저온 추출방법을 이용하여 녹용 또는 녹각으로부터 유효성분을 추출하는 방법
JP2002226402A (ja) 皮膚外用剤
AU2015204559B2 (en) Liquid vehicle for suspension of undelivered particles
KR102653697B1 (ko) 두피 및 탈모 개선용 조성물 및 이의 제조방법
RU2225196C1 (ru) Биологически активная добавка для косметических и лечебных средств и способ ее получения
TWI763265B (zh) 一種結構性蛋白器官修補膜及其處理方法與處理劑
KR20210130935A (ko) 천연효소를 함유한 마스크팩 제조방법
JPH0413700A (ja) コラーゲンの分離方法
KR19990010159A (ko) 솔잎 원액의 정제방법과 이를 구성요소로 하는 액상제재 및 용도
EP2403533A1 (en) Methods of enhancing peroxide activity
JPH03287598A (ja) コラーゲンの分離方法
JP2013023438A (ja) 角化促進剤、フィラグリン産生促進剤、ロリクリン産生促進剤、padi−1産生促進剤、ヒスチダーゼ産生促進剤
JP2004502487A (ja) 外科用高圧液体噴流装置中での液状医薬品の使用

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071101

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100217

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100419

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110323