JP2006008657A - 発毛抑制剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】 温和かつ安全な方法で毛包の活性を抑え、ムダ毛の成長を抑制する手段を提供する。
【解決手段】 大豆抽出物と、人参抽出物、パイナップル抽出物、米コウジ抽出物、ローズヒップ抽出物及び杏種子(杏仁)の抽出物とを含有する発毛抑制剤を提供する。
【選択図】 なし
【解決手段】 大豆抽出物と、人参抽出物、パイナップル抽出物、米コウジ抽出物、ローズヒップ抽出物及び杏種子(杏仁)の抽出物とを含有する発毛抑制剤を提供する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、発毛抑制剤及びこれを含有する皮膚外用剤に関する。
ヒトの全身皮膚には、さまざまの部位にさまざまな程度の発毛が認められる。そのうち、頭皮に発毛したものは頭毛scalp hair(もしくは毛髪)、眉部のものを眉毛(eyebrow)、瞼のものを睫毛(eyerash)、上唇部のものを口ひげ(mustache)、顎部のものを顎ひげ(beard)、頬部のものを頬ひげ(whisker)、腋部のものを腋毛(axillary hair)、陰部のものを陰毛(pubic hair)と呼ぶ。
ヒトの出生時に体表に認められる毛は、性別、部位別を問わず、毛髄を欠如して色素に乏しい毛であり、軟毛(vellus)と呼ばれる。軟毛は、生後、定まった一定の時期に、毛髄を形成して色素を含む硬毛(terminal hair)に変わる。硬毛は、思春期の男性ホルモンの刺激により硬毛化するか否かによって性毛と無性毛に分けられる。性毛は、さらに男性ホルモンのみの刺激に反応する男性毛と、男性ホルモンと女性ホルモンの両者に反応する両性毛に分けられる。男性毛は、前頭部及び頭頂部の頭毛、口ひげ、顎ひげ、陰毛上半部、胸毛、背中の毛、手・足の毛、耳毛などであり、両性毛は、陰毛下半部及び腋毛とされている。無性毛は、側頭・後頭部の頭毛、眉毛、睫毛などである(例えば非特許文献1参照)。性毛をもつ毛包では、血中男性ホルモンであるテストステロンを還元してより強力な5α-ジヒドロテストステロンに変換する5α-テストステロン還元酵素を持ち、この酵素の作用により生じた5α-ジヒドロテストステロンが硬毛化を促進し、色素に富んだ毛を成長させる。
一般に、頭毛、睫毛、眉毛及び適切な量の陰毛以外の毛を体毛と呼ぶことがあり、特に女性では過剰に発達した体毛をムダ毛と称して、美容上嫌われる。ムダ毛を除いた美肌を得るため、これを抜く、剃る、化学的な脱毛液を塗る、レーザー照射をする、電気脱毛をするなどのいわゆるムダ毛処理を行うことが、女性では広く行われてきた。近年は、女性のみならず、一部の男性でも行うようになっている。
小堀辰治、Montagna W. 監修 「毛の医学」 文光堂 1987年 p.110-111
男女を問わず、美容上望ましくないムダ毛をなくするムダ毛処理法は、毛除去の処置が、毛包のみならずその周囲の皮膚に微視的な傷を作り、同部に、組織傷害、炎症、色素沈着、埋覆毛などの二次的被害を蒙るケースもある。またレーザー照射や電気脱毛を用いるいわゆるエステ脱毛は、脱毛時に疼痛を伴う他、頻回の処置のため月日を要し、法外な金額が要求されることもあるなど、ムダ毛を望む女性の悩みの種となっており、安価で安全なムダ毛抑制法の開発が望まれている。
本発明は、ムダ毛の成長を促進あるいは抑制する毛包の細胞・組織の特性をよく理解した上で、その特性を利用して、温和、かつ安全な方法で毛包の活性を抑え、もってムダ毛の成長を抑制する手段を提供することをその課題とする。
本発明者は、2003年6月、某テレビ番組の中で、加温した豆乳にレモン果汁を加えて高分子タンパクを凝固させた後にこれを除去して得られる、ムダ毛を抑制するローション(以下、豆乳ローション)を発表し、話題を呼んだ。
豆乳ローションの作用機序としては、ローション中に含有される大豆イソフラボンが、ムダ毛の成長を促進している男性ホルモン作用と拮抗してこれを抑制することにより、ムダ毛を抑制あるいは萎縮させたことが考えられる。しかしその作用は温和で、細いムダ毛には良くその効果を発揮したものの、太く強大なムダ毛の抑制には長期間を要した。
そこで本発明者は、上記の豆乳ローションの効果をより増強させるために、また、発毛抑制と同時に日焼け防止・美白効果等の更なる付加的効果をも併せ持つ皮膚外用剤を提供し得るのではないかとの観点から、種々の薬剤・植物抽出物等の添加効果を検討した。
特に本発明者は、毛包の組織構築が、内方から順に、毛軸(毛髄、毛皮質、毛小皮)、内毛根鞘、外毛根鞘、結合組織性毛根鞘の層構造から構成されており、各層の内部には、層特有の細胞が緊密に接着し、各層相互もまた緊密に接着していることに着目した。そして、豆乳ローションが毛包細胞を萎縮させ、その緊密な細胞接着にゆるみが生じたところを狙って、例えばタンパク消化酵素を作用させて、毛包細胞の接着の解離を促進し、毛包を萎縮させ、ムダ毛が抜けやすく、かつ育ちにくくすることを考えた。
こうした作用を有し得る消化酵素としては、ヒトの健康面及び安全性から考え、古来より食物として食されている、特に植物の消化酵素を利用することを考え、以下のような数々の利点をもつパイナップルに含まれる消化酵素ブロメライン(bromelain)を利用することを発案した。その際立った利点とは、
1)パイナップルは世界中で古くから広く食されている果物である、
2)抗炎症作用をもつ医薬品としても利用され、かつ歴史的に植物酵素として分離されたのは古く((Marcano. Bull.Pharm.5:77, 1891)、安全性に関する知見が蓄積されている、
3)パイナップルの根茎に含まれるステムブロメライン(stem bromelain)と果実に含まれるフルーツブロメライン(fruit bromelain)はいずれもSH基をもつシステインプロテアーゼであるが、前者は塩基性糖タンパク質、後者は酸性単純タンパク質と異なった性質をもち、利用分野が広い、
などである。ブロメラインのタンパク分解作用は大豆タンパク質により阻害されるが、大豆タンパク質を除去して作った豆乳ローションでは阻害を受けずに活性を有し得る。
1)パイナップルは世界中で古くから広く食されている果物である、
2)抗炎症作用をもつ医薬品としても利用され、かつ歴史的に植物酵素として分離されたのは古く((Marcano. Bull.Pharm.5:77, 1891)、安全性に関する知見が蓄積されている、
3)パイナップルの根茎に含まれるステムブロメライン(stem bromelain)と果実に含まれるフルーツブロメライン(fruit bromelain)はいずれもSH基をもつシステインプロテアーゼであるが、前者は塩基性糖タンパク質、後者は酸性単純タンパク質と異なった性質をもち、利用分野が広い、
などである。ブロメラインのタンパク分解作用は大豆タンパク質により阻害されるが、大豆タンパク質を除去して作った豆乳ローションでは阻害を受けずに活性を有し得る。
さらに本発明者は、ヒトの健康面、安全性に加えて、美容面からも利用できる消化酵素として、微生物消化酵素をもつコウジ菌(aspergillusu oryzae)、植物消化酵素をもつ杏種子及びローズヒップについて検討を重ねた。コウジは、これを手で混ぜ合わせる酒醸造に携わる人々の手がきれいであること、コウジから作った日本酒が化粧水に利用されていること、コウジ菌によってグルコースから産生されるコウジ酸が抗酸化能や美白作用を有すること等が知られている。杏種子は杏仁(キョウニン)とも呼ばれ、抗がん作用を有するアミグダリン(ビタミンB17)や抗酸化作用があるβカロチンを含むことや、食した場合の美容効果が広く知られている。ローズヒップは、ビタミンC量がレモンの約20倍であることに加え、ビタミン類、βカロチン、リコピン、ミネラルなどを豊富に含むため、ダイエット美容食品やローズヒップティーとして近年人気が高いが、化粧品への利用はあまり知られていない。
一方、コウジや杏種子の利用には否定的な要素も聞かれる。例えば、コウジ酸については、最近ネズミに長期に大量経口投与した場合、肝障害が起こるとする外国論文を受けて、厚生労働省が化学品のコウジ酸を化粧品に配合することを禁止した。また、杏種子は青酸(CN)を分子内にもつアミグダリンを含むため、その大量摂取は危険と言われている。
しかしながら、本発明者はこれらの否定的要素を排除若しくは迂回し、その長所を生かして豆乳ローション中に配合することを試みた。基本的には、有用成分を抽出するために、梅酒作りを参考に、抽出溶媒として低濃度のエタノール、あるいは35度ホワイトリカーを利用し、長時間かけて有効成分を抽出した。ホワイトリカーによる長時間抽出の利点は、1)梅の実や杏種子などに含まれているアミグダリンの青酸毒性を消すことができる、2)消化酵素などのタンパク質の変性が少ない、3)水溶性成分と脂溶性成分の両者を抽出できる、4)雑菌の繁殖が抑えられる、ことなどである。
以上の知見に基づき、大豆抽出物と併用して特に効果の高いものとして、人参抽出物、パイナップル抽出物、米コウジ抽出物、ローズヒップ抽出物及び杏種子(杏仁)の抽出物を見出し、本発明の完成に到った。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(15)を提供する。
(1)大豆抽出物と、人参抽出物、パイナップル抽出物、米コウジ抽出物、ローズヒップ抽出物及び杏種子(杏仁)の抽出物から選ばれるいずれか一又は二以上を含有することを特徴とする、発毛抑制剤。
(2)大豆抽出物が大豆ホモジネートあるいは豆乳の抽出物である、上記(1)記載の発毛抑制剤。
(3)大豆抽出物がイソフラボンを含有する、上記(1)記載の発毛抑制剤。
(4)人参抽出物が加熱した人参のホモジネートあるいはその抽出液である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の発毛抑制剤。
(1)大豆抽出物と、人参抽出物、パイナップル抽出物、米コウジ抽出物、ローズヒップ抽出物及び杏種子(杏仁)の抽出物から選ばれるいずれか一又は二以上を含有することを特徴とする、発毛抑制剤。
(2)大豆抽出物が大豆ホモジネートあるいは豆乳の抽出物である、上記(1)記載の発毛抑制剤。
(3)大豆抽出物がイソフラボンを含有する、上記(1)記載の発毛抑制剤。
(4)人参抽出物が加熱した人参のホモジネートあるいはその抽出液である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の発毛抑制剤。
(5)人参抽出物がβ-カロチンを含有する、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の発毛抑制剤。
(6)パイナップル抽出物がパイナップルの果肉及び/又は根茎のホモジネート、あるいはパイナップルの果肉及び/又は根茎の抽出物である、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の発毛抑制剤。
(6)パイナップル抽出物がパイナップルの果肉及び/又は根茎のホモジネート、あるいはパイナップルの果肉及び/又は根茎の抽出物である、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の発毛抑制剤。
(7)パイナップル抽出物がブロメラインを含有する、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の発毛抑制剤。
(8)米コウジ抽出物が、米コウジのエタノール抽出物である、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の発毛抑制剤。
(8)米コウジ抽出物が、米コウジのエタノール抽出物である、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の発毛抑制剤。
(9)ローズヒップ抽出物が、ローズヒップの果実の粉末又はホモジネートのエタノール抽出物である、上記(1)〜(8)のいずれかに記載の発毛抑制剤。
(10)杏種子抽出物が杏種子の粉末又はホモジネートのエタノール抽出物である、上記(1)〜(9)のいずれかに記載の発毛抑制剤。
(10)杏種子抽出物が杏種子の粉末又はホモジネートのエタノール抽出物である、上記(1)〜(9)のいずれかに記載の発毛抑制剤。
(11)大豆ホモジネート又は豆乳に人参抽出物を加えて加温し、酸を添加して凝固させた後に濾過し、場合によって更に濃縮することによって得られる、上記(1)〜(10)のいずれかに記載の発毛抑制剤。
(12)大豆ホモジネート又は豆乳を加温し、酸を添加して凝固させた後に濾過し、濾液にパイナップル抽出物を加え、場合によって更に濃縮することによって得られる、上記(1)〜(10)のいずれかに記載の発毛抑制剤。
(12)大豆ホモジネート又は豆乳を加温し、酸を添加して凝固させた後に濾過し、濾液にパイナップル抽出物を加え、場合によって更に濃縮することによって得られる、上記(1)〜(10)のいずれかに記載の発毛抑制剤。
(13)大豆ホモジネート又は豆乳に人参抽出物を加えて加温し、酸を添加して凝固させた後に濾過し、濾液にパイナップル抽出物を加え、場合によって更に濃縮することによって得られる、上記(1)〜(10)のいずれかに記載の発毛抑制剤。
(14)酸がレモンその他の果汁由来であることを特徴とする、上記(11)〜(13)のいずれかに記載の発毛抑制剤。
(15)上記(1)〜(14)のいずれかに記載の発毛抑制剤を有効成分として含有する皮膚外用剤。
(14)酸がレモンその他の果汁由来であることを特徴とする、上記(11)〜(13)のいずれかに記載の発毛抑制剤。
(15)上記(1)〜(14)のいずれかに記載の発毛抑制剤を有効成分として含有する皮膚外用剤。
本発明によって、適用箇所の発毛を抑制・防止すると共に、体毛を萎縮させることによって、外観上ムダ毛を目立たないようにすることができると同時に、従来のようなムダ毛処理の必要がなくなるか、その頻度を減らすことができ、更に日焼け防止効果も有し得る、非常に効果の高い発毛抑制剤を提供することができる。
本発明は、大豆抽出物と、人参抽出物、パイナップル抽出物、米コウジ抽出物、ローズヒップ抽出物及び杏種子(杏仁)の抽出物から選ばれるいずれか一又は二以上を含有することを特徴とする、発毛抑制剤を提供する。
大豆抽出物は、大豆ホモジネートあるいは豆乳の抽出物であることが好ましく、特に限定するものではないが、例えば加温した大豆ホモジネート又は豆乳に酸を添加して凝固させた後にこれを濾過することで、豆乳中の高分子タンパク質等を除去したものが特に好ましい。大豆ホモジネートは、例えば乾燥大豆、あるいは乾燥大豆を一晩水に浸したものに80%エタノールを加えてホモジネートしたものを好適に使用することができる。加温の条件としては、高分子タンパク質は凝固させて除くことが可能となるが、レシチンなどの有効成分は凝固させない温度として、65℃±3℃が好ましい。
酸として好ましく用いられるものとしては、酢酸、コハク酸、クエン酸等の化粧品、医薬品として許容し得る酸であれば良く、特に限定するものではないが、クエン酸が特に好ましい。酸は、純粋な化合物を使用しても良いが、レモンその他の果汁中に含まれるものをそのまま利用することもできる。
濾過は、当分野において通常使用されるろ紙、例えばポリマーシート等を用いて行えば良いが、不織布、タオル等の布、キッチンペーパー等で代用することもできる。また、工業的には、ガラス繊維等を利用した濾過装置、あるいは濾過の代わりに8,000G以上の遠心分離操作によって凝固した高分子を沈殿させ、上清を回収しても良い。濾過、又は上清回収の後に、必要に応じて濃縮等の処理を行っても良い。
本発明において使用する大豆抽出物はイソフラボンを含有する。
本発明において使用する人参抽出物は、特に限定するものではないが、加熱した人参のホモジネートあるいはその抽出液であることが好ましい。加熱は、人参が含有するビタミンC破壊酵素(アスコルビナーゼ)を不活化するために90℃以上で3〜5分間程度加熱することが好ましいが、簡便な方法として、電子レンジを利用してマイクロ波による処理を行っても良い。抽出は、例えば水及び/又はエタノール等のアルコールを用い、10〜60℃の温度で2分〜1時間かけて行うのが好適である。加熱した人参をミキサー処理したり、すりつぶしたりしてホモジナイズし、上記と同様に濾過したのみのものでも良い。人参抽出物はβ-カロチンを含有する。
本発明において使用する人参抽出物は、特に限定するものではないが、加熱した人参のホモジネートあるいはその抽出液であることが好ましい。加熱は、人参が含有するビタミンC破壊酵素(アスコルビナーゼ)を不活化するために90℃以上で3〜5分間程度加熱することが好ましいが、簡便な方法として、電子レンジを利用してマイクロ波による処理を行っても良い。抽出は、例えば水及び/又はエタノール等のアルコールを用い、10〜60℃の温度で2分〜1時間かけて行うのが好適である。加熱した人参をミキサー処理したり、すりつぶしたりしてホモジナイズし、上記と同様に濾過したのみのものでも良い。人参抽出物はβ-カロチンを含有する。
本発明において使用するパイナップル抽出物は、パイナップルの果肉及び/若しくは根茎のホモジネート、及び/又はパイナップルの果肉及び/若しくは根茎の抽出物であることが好ましい。パイナップル抽出物はブロメラインを含有する。抽出操作は、例えば水及び/又はエタノール等のアルコールを用い、0〜20℃の温度で2分〜1時間かけて行うのが好適であるが、果汁をそのまま用いることもできる。
本発明において使用する米コウジ抽出物は、米コウジのエタノール抽出物であることが好ましい。抽出操作は、30〜40%の低濃度のエタノール、例えば35度ホワイトリカーを利用し、0〜25℃の温度で約48〜150時間かけて行うことが好適である。
本発明において使用する杏種子(杏仁)抽出物は、杏種子(杏仁)のエタノール抽出物であることが好ましい。抽出操作は、30〜40%の低濃度のエタノール、例えば35度ホワイトリカーを利用し、0〜20℃の温度で約150〜300時間かけて行うことが好適である。
本発明において使用するローズヒップ抽出物は、乾燥ローズヒップ(果実)のエタノール抽出物であることが好ましい。抽出操作は、30〜40%の低濃度のエタノール、例えば35度ホワイトリカーを利用し、0〜20℃の温度で約100〜300時間かけて行うことが好適である。
本発明の発毛抑制剤は、上記の大豆抽出物と、人参抽出物、パイナップル抽出物、米コウジ抽出物、ローズヒップ抽出物及び杏種子(杏仁)抽出物から選ばれるいずれか一又は二以上を混合することで得ることができる。ここで、大豆抽出物と、人参抽出物、パイナップル抽出物、米コウジ抽出物、ローズヒップ抽出物及び杏種子(杏仁)抽出物から選ばれるいずれか一又は二以上の抽出物(合計量)は、乾燥重量で100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10の配合割合で組み合わせることで高い効果を得ることができる。大豆抽出物を加温した大豆ホモジネート又は豆乳に酸を添加して凝固させた後にこれを濾過する方法によって得る場合等には、人参抽出物、パイナップル抽出物、米コウジ抽出物、ローズヒップ抽出物及び杏種子(杏仁)抽出物は、調製後の大豆抽出物に添加しても良いが、大豆抽出物を得る工程の途中で、人参、パイナップル、米コウジ、ローズヒップ及び杏種子(杏仁)のホモジネートや果汁(搾汁)を添加して同時に処理しても良い。但しこの場合、パイナップル、米コウジ、ローズヒップ及び杏種子(杏仁)などの抽出物は加熱工程の後に添加することが好ましい。
本発明の発毛抑制剤は、大豆抽出物による発毛抑制効果が、人参抽出物、パイナップル抽出物、米コウジ抽出物、ローズヒップ抽出物及び杏種子(杏仁)抽出物と組み合わせることでより増強し、高い発毛抑制効果を有する。具体的には、毛包からの発毛自体を減少・抑制することができると同時に、ムダ毛の生育速度を低下させ、更にムダ毛を萎縮させ、外観上ムダ毛が目立たなくなるようにすることができる。更に、人参抽出物を組み合わせた場合、日焼け防止効果も有することが確認された。
本発明はまた、上記発毛抑制剤を有効成分として含有する皮膚外用剤を提供する。皮膚外用剤は、例えば化粧用組成物や医薬組成物とすることができる。皮膚外用剤は、ムダ毛が気になる箇所に1日1〜数回、毎日適用することが好ましく、有効成分としての発毛抑制剤を乾燥重量として0.1〜50mg/10x10cm/日の範囲で適用することが好ましい。本発明の発毛抑制剤は、基本的に食品として摂取しても何ら問題のないもののみから構成することが可能であり、過剰適用による副作用等の問題は特に考慮する必要はないが、他の添加剤や適用形態によって考慮する必要が生じる場合もある。
本発明の皮膚外用剤には、必要に応じて例えば角質溶解剤等の他の発毛抑制のための有効成分を含有させることができる。また、当分野において通常用いられる保湿剤、ビタミン、酸化防止剤、緩衝剤、増粘剤、ゲル化剤、界面活性剤、アルコール、保存剤、香料、着色料等を適宜添加することができる。更に、ローション状の他、クリーム状、ジェル状、ペースト状、固形石けん状、エアゾール状、シート状等の種々の形態で提供することができる。
以下、本発明について実施例を挙げて説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
試験ローションの作製
1)パイナップル汁の作製:
パイナップルの芯と果実の両者に少量の氷を加え、低温を保ちながら、ジューサーで粉砕し、ポリマーシートで濾して果汁を採取し、冷蔵庫に保存した。
1)パイナップル汁の作製:
パイナップルの芯と果実の両者に少量の氷を加え、低温を保ちながら、ジューサーで粉砕し、ポリマーシートで濾して果汁を採取し、冷蔵庫に保存した。
2)豆乳ローションの作製:
成分無調整豆乳500mlを65℃に加熱し、これにレモン2個(100〜120グラム)の絞り汁(60〜80ml)を加えると凝固が始まるので、すこし冷ました後にポリマーシートで濾過し、同ローションとし、これを小容器に分注して−20℃に冷凍保存した。
成分無調整豆乳500mlを65℃に加熱し、これにレモン2個(100〜120グラム)の絞り汁(60〜80ml)を加えると凝固が始まるので、すこし冷ました後にポリマーシートで濾過し、同ローションとし、これを小容器に分注して−20℃に冷凍保存した。
3)パイナップル果汁添加豆乳ローションの作製:
低温の2)のローション2部に対し、低温の1)のパイナップル汁1部を加えて、パイナップル添加豆乳ローション(以下、豆乳パインローション)とし、これを小容器に分注して−20℃に冷凍保存した。
低温の2)のローション2部に対し、低温の1)のパイナップル汁1部を加えて、パイナップル添加豆乳ローション(以下、豆乳パインローション)とし、これを小容器に分注して−20℃に冷凍保存した。
4)人参汁エキスの作製:
長さ約15cmの人参1本を水でよく洗い、両端を切り、皮をむかず、縦2分し、電子レンジで3分半加熱した。加熱した人参をホモジナイズしてポリマーシートで濾過し、そのろ液を人参エキスとした。
長さ約15cmの人参1本を水でよく洗い、両端を切り、皮をむかず、縦2分し、電子レンジで3分半加熱した。加熱した人参をホモジナイズしてポリマーシートで濾過し、そのろ液を人参エキスとした。
5)人参エキス添加豆乳ローションの作製:
4)の人参エキス100mlを成分無調整豆乳500mlに加えてよく攪拌した後、2)の方法でローション(以下、豆乳キャロットローション)を作製し、これを小容器に分注して−20℃に冷凍保存した。
4)の人参エキス100mlを成分無調整豆乳500mlに加えてよく攪拌した後、2)の方法でローション(以下、豆乳キャロットローション)を作製し、これを小容器に分注して−20℃に冷凍保存した。
各ローションの効果判定とその比較
1)抑毛効果の実験:
男女1名、計2名の被検者2組を使い、実験開始前に被検者の両側の前腕部及び下腿のムダ毛を剃った。2)の豆乳ローションと3)の豆乳パインローション及び5)の豆乳キャロットローションは、必要に応じてそれぞれの小容器を解凍し冷蔵庫に保存して用いた。被検者には、毎日朝夕の2回で毎日、前腕と下腿にローションを塗布させたが、その際、1組の被検者では左側に2)の豆乳ローション、右側には3)の豆乳パインローションを塗布するよう、また他の1組の被検者では左側に2)の豆乳ローション、右側に5)の豆乳キャロットローションを塗布するよう、それぞれ指示した。
1)抑毛効果の実験:
男女1名、計2名の被検者2組を使い、実験開始前に被検者の両側の前腕部及び下腿のムダ毛を剃った。2)の豆乳ローションと3)の豆乳パインローション及び5)の豆乳キャロットローションは、必要に応じてそれぞれの小容器を解凍し冷蔵庫に保存して用いた。被検者には、毎日朝夕の2回で毎日、前腕と下腿にローションを塗布させたが、その際、1組の被検者では左側に2)の豆乳ローション、右側には3)の豆乳パインローションを塗布するよう、また他の1組の被検者では左側に2)の豆乳ローション、右側に5)の豆乳キャロットローションを塗布するよう、それぞれ指示した。
2週間経過した時点で、再び、両側の前腕部及び下腿のムダ毛を剃った。その後、さらに1週間、同じ方法でローションを塗布させ、第3週の最終日に両側前腕部と下腿のムダ毛を剃って分別して収集し、これを1週間の間に成長した各部のムダ毛サンプルとした。
2)ムダ毛抑制効果の測定:
i)ムダ毛の生育抑制率の測定:
両側の前腕部及び下腿をマイクロスコープで観察し、ムダ毛が生えている毛包(ムダ毛+)と、生えてこない毛包(ムダ毛―)をそれぞれ数え、{(ムダ毛−)毛包数/毛包総数}×100(%)、を算出してそれぞれのムダ毛生育抑制率(%)とし、豆乳ローション、豆乳パインローション及び豆乳キャロットローションのそれぞれの%数値を比較した。
ii)ムダ毛の萎縮値の比較:
採取したムダ毛サンプルを顕微鏡用スライドグラスに展開した標本を作製し、CCDカメラを装着した生物顕微鏡でムダ毛の新しい切り口を写真記録し、それをプリントアウトし、各サンプルより50本の毛の切り口付近の直径を、デジタルノギスで計測し、その測定値の平均値を豆乳ローション塗布側と豆乳パインローション塗布側、及び豆乳ローション塗布側と豆乳キャロットローション塗布側とで求め、相互に比較した。
i)ムダ毛の生育抑制率の測定:
両側の前腕部及び下腿をマイクロスコープで観察し、ムダ毛が生えている毛包(ムダ毛+)と、生えてこない毛包(ムダ毛―)をそれぞれ数え、{(ムダ毛−)毛包数/毛包総数}×100(%)、を算出してそれぞれのムダ毛生育抑制率(%)とし、豆乳ローション、豆乳パインローション及び豆乳キャロットローションのそれぞれの%数値を比較した。
ii)ムダ毛の萎縮値の比較:
採取したムダ毛サンプルを顕微鏡用スライドグラスに展開した標本を作製し、CCDカメラを装着した生物顕微鏡でムダ毛の新しい切り口を写真記録し、それをプリントアウトし、各サンプルより50本の毛の切り口付近の直径を、デジタルノギスで計測し、その測定値の平均値を豆乳ローション塗布側と豆乳パインローション塗布側、及び豆乳ローション塗布側と豆乳キャロットローション塗布側とで求め、相互に比較した。
3)測定結果と判定:
i)ムダ毛の生育抑制率の結果:
2)i)の測定では、ムダ毛生育抑制率は、豆乳ローションで21.7%、豆乳パインローションで30.1%、豆乳キャロットローションで24.2%と、豆乳パインローションで最も高い値を示した。また豆乳パインローション塗布側では、毛包から生えだしているムダ毛が短いものが豆乳ローション及び豆乳キャロットローションに比べて多かった。
ii)ムダ毛の萎縮値の比較:
2)ii)の測定では、ムダ毛の直径が、豆乳ローション単独で0.020mm、豆乳パインローションで0.016mm、豆乳キャロットローションで0.019mmと、豆乳パインローションで最も高い値を示した。尚、通常の体毛の直径の平均値は0.031mmであり、いずれのローションの塗布においてもムダ毛が萎縮していることが明らかであるが、特に豆乳パインローション塗布サンプルにおいて、直径が約半分になっており、剃らずに皮膚上に残ったムダ毛が外観上非常に目立たないものとなっていた。
i)ムダ毛の生育抑制率の結果:
2)i)の測定では、ムダ毛生育抑制率は、豆乳ローションで21.7%、豆乳パインローションで30.1%、豆乳キャロットローションで24.2%と、豆乳パインローションで最も高い値を示した。また豆乳パインローション塗布側では、毛包から生えだしているムダ毛が短いものが豆乳ローション及び豆乳キャロットローションに比べて多かった。
ii)ムダ毛の萎縮値の比較:
2)ii)の測定では、ムダ毛の直径が、豆乳ローション単独で0.020mm、豆乳パインローションで0.016mm、豆乳キャロットローションで0.019mmと、豆乳パインローションで最も高い値を示した。尚、通常の体毛の直径の平均値は0.031mmであり、いずれのローションの塗布においてもムダ毛が萎縮していることが明らかであるが、特に豆乳パインローション塗布サンプルにおいて、直径が約半分になっており、剃らずに皮膚上に残ったムダ毛が外観上非常に目立たないものとなっていた。
豆乳キャロットローション
人参1本をよく洗い、両端を切り、サイコロ状に切ったものをラップに包み、電子レンジで2分間加熱した。これをミキサーに入れ、ペースト状になるように攪拌した後、豆乳500mlと混合した。混合物を約60℃に加温し、レモン果汁約100mlと消毒用アルコール60mlを加えてキッチンペーパーと綿タオルで漉してろ液を得た。
人参1本をよく洗い、両端を切り、サイコロ状に切ったものをラップに包み、電子レンジで2分間加熱した。これをミキサーに入れ、ペースト状になるように攪拌した後、豆乳500mlと混合した。混合物を約60℃に加温し、レモン果汁約100mlと消毒用アルコール60mlを加えてキッチンペーパーと綿タオルで漉してろ液を得た。
得られたローション(豆乳キャロットローション)は使用感が良好で、保湿効果を有し、日焼け防止効果を有すると共に、継続使用により発毛抑制効果を発揮した。
試験ローションの作製
1)コウジ抽出液の作製:
密閉びんに米コウジ200gを砕きながら入れ、ホワイトリカー1000mlをその上に注いで密閉した。1週間後に、びんの内容をポリマーシートで濾してコウジ抽出液とし、冷暗所(室温)に保存した。
1)コウジ抽出液の作製:
密閉びんに米コウジ200gを砕きながら入れ、ホワイトリカー1000mlをその上に注いで密閉した。1週間後に、びんの内容をポリマーシートで濾してコウジ抽出液とし、冷暗所(室温)に保存した。
2)豆乳ローションの作製:
成分無調整豆乳500mlを65℃に加熱し、これにレモン2個(100〜120グラム)の絞り汁(60〜80ml)を加えると凝固が始まるので、すこし冷ました後にポリマーシートで濾過し、同ローションとし、これを冷蔵庫に保存した。
成分無調整豆乳500mlを65℃に加熱し、これにレモン2個(100〜120グラム)の絞り汁(60〜80ml)を加えると凝固が始まるので、すこし冷ました後にポリマーシートで濾過し、同ローションとし、これを冷蔵庫に保存した。
3)コウジ抽出物添加豆乳ローションの作製:
冷蔵した2)のローション450mlに、低温のまま1)のコウジ抽出液50mlを加えて、コウジ抽出液添加豆乳ローション(以下、コウジ豆乳ローション)とし、これを小容器に分注して−20℃に冷凍保存した。
冷蔵した2)のローション450mlに、低温のまま1)のコウジ抽出液50mlを加えて、コウジ抽出液添加豆乳ローション(以下、コウジ豆乳ローション)とし、これを小容器に分注して−20℃に冷凍保存した。
4)ローズヒップ抽出液の作製:
びんに乾燥ローズヒップ(果実)100gを入れ、水道水200mlを注ぎ、2時間放置した後、ミキサーで粉砕したものを密閉びんに移し、ワイトリカー1000mlをその上に注いで密閉した。1週間後にびんの内容をポリマーシートで濾してローズヒップ抽出液とし、冷暗所(室温)に保存した。
びんに乾燥ローズヒップ(果実)100gを入れ、水道水200mlを注ぎ、2時間放置した後、ミキサーで粉砕したものを密閉びんに移し、ワイトリカー1000mlをその上に注いで密閉した。1週間後にびんの内容をポリマーシートで濾してローズヒップ抽出液とし、冷暗所(室温)に保存した。
5)ローズヒップ抽出液添加豆乳ローションの作製:
冷蔵した2)の豆乳ローション450mlに、低温のまま4)のローズヒップ抽出液50mlを加えて、ローズヒップ抽出物添加豆乳ローション(以下、ローズヒップ豆乳ローション)とし、これを小容器に分注して−20℃に冷凍保存した。
冷蔵した2)の豆乳ローション450mlに、低温のまま4)のローズヒップ抽出液50mlを加えて、ローズヒップ抽出物添加豆乳ローション(以下、ローズヒップ豆乳ローション)とし、これを小容器に分注して−20℃に冷凍保存した。
6)杏種子抽出液の作製:
密閉びんに杏種子(もしくはその粉砕物)100gを入れ、ワイトリカー1000mlをその上に注いで密閉した。1ヶ月後にびんの内容をポリマーシートで濾して杏種子抽出液とし、冷暗所(室温)に保存した。
密閉びんに杏種子(もしくはその粉砕物)100gを入れ、ワイトリカー1000mlをその上に注いで密閉した。1ヶ月後にびんの内容をポリマーシートで濾して杏種子抽出液とし、冷暗所(室温)に保存した。
7)杏種子抽出液添加豆乳ローションの作製:
冷蔵した2)の豆乳ローション450mlに、低温のまま6)の杏種子抽出液50mlを加えて、杏種子抽出物添加豆乳ローション(以下、杏豆乳ローション)とし、これを小容器に分注して−20℃に冷凍保存した。
冷蔵した2)の豆乳ローション450mlに、低温のまま6)の杏種子抽出液50mlを加えて、杏種子抽出物添加豆乳ローション(以下、杏豆乳ローション)とし、これを小容器に分注して−20℃に冷凍保存した。
各ローションの効果判定とその比較
1)抑毛効果の実験:
男女1名、計2名の被検者3組を使い、実験開始前に被検者の両側の前腕部及び下腿のムダ毛を剃った。3)のコウジ豆乳ローションと5)のローズヒップ豆乳ローション及び7)の杏豆乳キャロットローションは、必要に応じてそれぞれの小容器を解凍し冷蔵庫に保存して用いた。被検者には、毎日朝夕の2回で毎日、前腕と下腿にローションを塗布させたが、その際、1組の被検者には左側に2)の豆乳ローション、右側には3)のコウジ豆乳ローションを塗布するよう、また他の1組の被検者には左側に2)の豆乳ローション、右側に5)のローズヒップ豆乳ローションを塗布するよう、残りの1組には左側に2)の豆乳ローション、右側には7)の杏豆乳ローションを塗布するよう、それぞれ指示した。
1)抑毛効果の実験:
男女1名、計2名の被検者3組を使い、実験開始前に被検者の両側の前腕部及び下腿のムダ毛を剃った。3)のコウジ豆乳ローションと5)のローズヒップ豆乳ローション及び7)の杏豆乳キャロットローションは、必要に応じてそれぞれの小容器を解凍し冷蔵庫に保存して用いた。被検者には、毎日朝夕の2回で毎日、前腕と下腿にローションを塗布させたが、その際、1組の被検者には左側に2)の豆乳ローション、右側には3)のコウジ豆乳ローションを塗布するよう、また他の1組の被検者には左側に2)の豆乳ローション、右側に5)のローズヒップ豆乳ローションを塗布するよう、残りの1組には左側に2)の豆乳ローション、右側には7)の杏豆乳ローションを塗布するよう、それぞれ指示した。
2週間経過した時点で、再び、両側の前腕部及び下腿のムダ毛を剃った。その後、さらに1週間、同じ方法でローションを塗布させ、第3週の最終日に両側前腕部と下腿のムダ毛を剃って分別して収集し、これを1週間の間に成長した各部のムダ毛サンプルとした。
2)ムダ毛抑制効果の測定:
i)ムダ毛の生育抑制率の測定:
両側の前腕部及び下腿をマイクロスコープで観察し、ムダ毛が生えている毛包(ムダ毛+)と、生えてこない毛包(ムダ毛―)をそれぞれ数え、{(ムダ毛−)毛包数/毛包総数}×100(%)、を算出してそれぞれのムダ毛生育抑制率(%)とし、豆乳ローション、ローズヒップ豆乳ローション及び杏豆乳ローションのそれぞれの%数値を比較した。
ii)ムダ毛の萎縮値の比較:採取したムダ毛サンプルを顕微鏡用スライドグラスに展開した標本を作製し、CCDカメラを装着した生物顕微鏡でムダ毛の新しい切り口を写真記録し、それをプリントアウトし、各サンプルより50本の毛の切り口付近の直径を、デジタルノギスで計測し、その測定値の平均値を、1)豆乳ローション塗布側とコウジ豆乳ローション塗布側、2)豆乳ローション塗布側とローズヒップ豆乳ローション塗布側、3)豆乳ローション塗布側と杏豆乳ローション塗布側、とでそれぞれ求め、相互に比較した。
i)ムダ毛の生育抑制率の測定:
両側の前腕部及び下腿をマイクロスコープで観察し、ムダ毛が生えている毛包(ムダ毛+)と、生えてこない毛包(ムダ毛―)をそれぞれ数え、{(ムダ毛−)毛包数/毛包総数}×100(%)、を算出してそれぞれのムダ毛生育抑制率(%)とし、豆乳ローション、ローズヒップ豆乳ローション及び杏豆乳ローションのそれぞれの%数値を比較した。
ii)ムダ毛の萎縮値の比較:採取したムダ毛サンプルを顕微鏡用スライドグラスに展開した標本を作製し、CCDカメラを装着した生物顕微鏡でムダ毛の新しい切り口を写真記録し、それをプリントアウトし、各サンプルより50本の毛の切り口付近の直径を、デジタルノギスで計測し、その測定値の平均値を、1)豆乳ローション塗布側とコウジ豆乳ローション塗布側、2)豆乳ローション塗布側とローズヒップ豆乳ローション塗布側、3)豆乳ローション塗布側と杏豆乳ローション塗布側、とでそれぞれ求め、相互に比較した。
3)測定結果と判定:
i)ムダ毛生育抑制率の結果:
2)i)の測定では、ムダ毛生育抑制率は、豆乳ローションで21.7%、コウジ豆乳ローションで28.7%、ローズヒップ豆乳ローションで27.5%、杏豆乳キャロットローションで26.8%と、コウジ豆乳ローションで最も高い値を示した。
ii)ムダ毛の萎縮値の比較:
2)ii)の測定では、ムダ毛の直径が、豆乳ローションで0.020mm、コウジ豆乳ローションで0.018mm、ローズヒップ豆乳ローションで0.019mm、杏豆乳ローションでも0.019mmと、コウジ豆乳ローションで最も高い値を示した。更に、コウジ抽出物を組み合わせた場合は、肌の美白効果が、ローズヒップ抽出物を組み合わせた場合は、肌の保湿効果・美肌効果が、杏種子抽出物と組み合わせた場合は、肌の美白効果と美肌効果が確認された。
i)ムダ毛生育抑制率の結果:
2)i)の測定では、ムダ毛生育抑制率は、豆乳ローションで21.7%、コウジ豆乳ローションで28.7%、ローズヒップ豆乳ローションで27.5%、杏豆乳キャロットローションで26.8%と、コウジ豆乳ローションで最も高い値を示した。
ii)ムダ毛の萎縮値の比較:
2)ii)の測定では、ムダ毛の直径が、豆乳ローションで0.020mm、コウジ豆乳ローションで0.018mm、ローズヒップ豆乳ローションで0.019mm、杏豆乳ローションでも0.019mmと、コウジ豆乳ローションで最も高い値を示した。更に、コウジ抽出物を組み合わせた場合は、肌の美白効果が、ローズヒップ抽出物を組み合わせた場合は、肌の保湿効果・美肌効果が、杏種子抽出物と組み合わせた場合は、肌の美白効果と美肌効果が確認された。
本発明は、安全かつ効果の高い発毛抑制剤として医薬化粧品分野において利用できる。
Claims (15)
- 大豆抽出物と、人参抽出物、パイナップル抽出物、米コウジ抽出物、ローズヒップ抽出物及び杏種子(杏仁)の抽出物から選ばれるいずれか一又は二以上を含有することを特徴とする、発毛抑制剤。
- 大豆抽出物が大豆ホモジネートあるいは豆乳の抽出物である、請求項1記載の発毛抑制剤。
- 大豆抽出物がイソフラボンを含有する、請求項1記載の発毛抑制剤。
- 人参抽出物が加熱した人参のホモジネートあるいはその抽出液である、請求項1〜3のいずれか1項記載の発毛抑制剤。
- 人参抽出物がβ-カロチンを含有する、請求項1〜3のいずれか1項記載の発毛抑制剤。
- パイナップル抽出物が、パイナップルの果肉及び/又は根茎のホモジネート、あるいは、パイナップルの果肉及び/又は根茎の抽出物である、請求項1〜5のいずれか1項記載の発毛抑制剤。
- パイナップル抽出物がブロメライン(bromelain)を含有する、請求項1〜5のいずれか1項記載の発毛抑制剤。
- 米コウジ抽出物が、米コウジのエタノール抽出物である、請求項1〜7のいずれか1項記載の発毛抑制剤。
- ローズヒップ抽出物が、ローズヒップの果実の粉末又はホモジネートのエタノール抽出物である、請求項1〜8のいずれか1項記載の発毛抑制剤。
- 杏種子抽出物が杏種子の粉末又はホモジネートのエタノール抽出物である、請求項1〜9のいずれか1項記載の発毛抑制剤。
- 大豆ホモジネート又は豆乳に人参抽出物を加えて加温し、酸を添加して凝固させた後に濾過し、場合によって更に濃縮することによって得られる、請求項1〜10のいずれか1項記載の発毛抑制剤。
- 大豆ホモジネート又は豆乳を加温し、酸を添加して凝固させた後に濾過し、濾液にパイナップル抽出物、米コウジ抽出物、ローズヒップ抽出物及び杏種子(杏仁)の抽出物から選ばれるいずれか一又は二以上を加え、場合によって更に濃縮することによって得られる、請求項1〜10のいずれか1項記載の発毛抑制剤。
- 大豆ホモジネート又は豆乳に人参抽出物を加えて加温し、酸を添加して凝固させた後に濾過し、濾液にパイナップル抽出物、米コウジ抽出物、ローズヒップ抽出物及び杏種子(杏仁)の抽出物から選ばれるいずれか一又は二以上を加え、場合によって更に濃縮することによって得られる、請求項1〜10のいずれか1項記載の発毛抑制剤。
- 酸がレモンその他の果汁由来であることを特徴とする、請求項11〜13のいずれか1項記載の発毛抑制剤。
- 請求項1〜14のいずれか1項記載の発毛抑制剤を有効成分として含有する皮膚外用剤。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007217369A (ja) * | 2006-02-17 | 2007-08-30 | Trendy:Kk | 除毛剤、除毛剤の製造方法、および除毛方法 |
EP1962090A1 (en) | 2007-02-22 | 2008-08-27 | Kao Corporation | Method for evaluating or screening hair growth-regulating agent |
WO2012033162A1 (ja) | 2010-09-09 | 2012-03-15 | 花王株式会社 | 毛成長制御方法、毛成長制御剤の評価又は選択方法、及び毛成長抑制剤 |
US9216304B2 (en) | 2010-03-26 | 2015-12-22 | The Gillette Company | Method of depilation and depilatory kit |
CN112754015A (zh) * | 2021-02-04 | 2021-05-07 | 江西建昌帮食疗科技有限公司 | 一种乌发生发组合物 |
-
2005
- 2005-02-15 JP JP2005038243A patent/JP2006008657A/ja active Pending
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WO2012033162A1 (ja) | 2010-09-09 | 2012-03-15 | 花王株式会社 | 毛成長制御方法、毛成長制御剤の評価又は選択方法、及び毛成長抑制剤 |
US9005898B2 (en) | 2010-09-09 | 2015-04-14 | Kao Corporation | Method for controlling hair growth, method for selecting or evaluating hair growth control agent, and hair growth suppression agent |
CN112754015A (zh) * | 2021-02-04 | 2021-05-07 | 江西建昌帮食疗科技有限公司 | 一种乌发生发组合物 |
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