JP2007216433A - 貫通方法及び液体噴射ヘッドの製造方法 - Google Patents

貫通方法及び液体噴射ヘッドの製造方法 Download PDF

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誓一 藤田
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Abstract

【課題】製造コストを低減した貫通方法及び液体噴射ヘッドの製造方法を提供する。
【解決手段】厚さ方向に貫通した第1貫通孔13が形成されるシリコン単結晶基板からなるベース基板110の一方面に金属材料からなる隔離層191を形成すると共に、前記ベース基板110の前記一方面側に前記第1貫通孔13が形成される領域に相対向する領域に第2貫通孔31が形成されたシリコン単結晶基板からなる接合基板130を接合した後、前記ベース基板110の他方面に前記隔離層191と同一材料からなるマスクを形成すると共に該マスクの前記第1貫通孔13に相対向する領域に開口部を形成し、前記ベース基板110を前記マスクを介して異方性エッチングすることにより前記第1貫通孔13を形成した後、前記マスクと前記隔離層とを同時に除去することにより、第1貫通孔13と第2貫通孔31とを貫通する。
【選択図】図6

Description

本発明は、ベース基板と接合基板とを接合後、ベース基板を異方性エッチングすることにより貫通孔を形成して、ベース基板の貫通孔と接合基板の貫通孔との間の隔離層を貫通する貫通方法及び液体を噴射する液体噴射ヘッドの製造方法に関し、特に、液体としてインクを吐出するインクジェット式記録ヘッドの製造方法に関する。
液体噴射ヘッドであるインクジェット式記録ヘッドとしては、例えば、ノズル開口に連通する圧力発生室とこの圧力発生室に連通する連通部とが形成される流路形成基板と、この流路形成基板の一方面側に形成される圧電素子と、流路形成基板の圧電素子側の面に接合され連通部と共にリザーバの一部を構成するリザーバ部を有するリザーバ形成基板とを具備するものがある(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1のインクジェット式記録ヘッドの製造方法としては、流路形成基板の一方面にボロンドープ層を形成後、この流路形成基板の一方面側にリザーバ部を有するリザーバ形成基板を接合し、その後、流路形成基板を他方面側から異方性エッチングにより圧力発生室及び連通部を形成した後、ボロンドープ層からなる隔離層を貫通してリザーバ部と連通部とを連通させてリザーバを形成している。このような製造方法によりインクジェット式記録ヘッドを形成することにより、流路形成基板に圧力発生室及び連通部を形成する際に、隔離層によりエッチング液が連通部及びリザーバ部を介してリザーバ形成基板側に流れ出てリザーバ形成基板がエッチングされるのを防止している。
しかしながら、特許文献1では、流路形成基板を異方性エッチングする際に使用したマスクを除去する工程と、隔離層を除去する工程とが必要で、製造工程が増大してコストが増大してしまうという問題がある。
また、流路形成基板を異方性エッチングする際のエッチング液に含まれる鉄(Fe)などが、圧力発生室や連通部等のエッチング面に異常析出して異物が発生することがあり、流路形成基板を異方性エッチングしたマスクが連通部側に倒れこんで異物を覆ってしまう。このようにマスクが異物を覆ってしまうと、エッチング面を洗浄しても異物を除去することができず、流路内に耐インク性を有する耐インク膜を成膜した際に異物によって欠陥が発生し、流路形成基板がインクによって侵食されてしまう虞があるという問題がある。
なお、このような問題は、インクを吐出するインクジェット式記録ヘッドの製造方法だけでなく、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにおいても同様に存在する。また、このような問題は、液体噴射ヘッドの製造方法だけでなく、広くベース基板に隔離層を形成後、ベース基板に貫通孔を異方性エッチングにより形成すると共に、ベース基板の貫通孔とベース基板に接合された接合基板の貫通孔との間の隔離層を貫通する貫通方法においても同様に存在する。
特開2005−219243号公報(第3〜5図、第6〜8頁)
本発明はこのような事情に鑑み、製造コストを低減した貫通方法及び液体噴射ヘッドの製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、厚さ方向に貫通した第1貫通孔が形成されるシリコン単結晶基板からなるベース基板の一方面に金属材料からなる隔離層を形成すると共に、前記ベース基板の前記一方面側に前記第1貫通孔が形成される領域に相対向する領域に第2貫通孔が形成されたシリコン単結晶基板からなる接合基板を接合した後、前記ベース基板の他方面に前記隔離層と同一材料からなるマスクを形成すると共に該マスクの前記第1貫通孔に相対向する領域に開口部を形成し、前記ベース基板を前記マスクを介して異方性エッチングすることにより前記第1貫通孔を形成した後、前記マスクと前記隔離層とを同時に除去することを特徴とする貫通方法にある。
かかる第1の態様では、金属材料からなる隔離層によって第1貫通孔と第2貫通孔とを確実に隔離して、ベース基板を異方性エッチングした際にエッチング液が接合基板側に漏れ出るのを確実に防止することができると共に、マスクの除去と隔離層の除去とを同時に行うことができ、製造工程を簡略化してコストを低減することができる。
本発明の第2の態様は、前記隔離層を複数層で形成すると共に、前記マスクを前記隔離層の前記ベース基板側に一番近い層と同一材料で形成することを特徴とする第1の態様の貫通方法にある。
かかる第2の態様では、隔離層を複数層で形成することによって、第1貫通孔と第2貫通孔とを確実に隔離して、ベース基板を異方性エッチングした際にエッチング液が接合基板側に漏れ出るのを確実に防止することができると共に、マスクと隔離層の最下層とを同時に除去することで製造工程を簡略化してコストを低減することができる。
本発明の第3の態様は、前記隔離層を金属層と、該金属層の前記ベース基板側への密着性を向上する密着層とで形成すると共に、前記マスクを前記密着層と同一材料で形成することを特徴とする第2の態様の貫通方法にある。
かかる第3の態様では、密着層と金属層とからなる隔離層によって第1貫通孔と第2貫通孔とを確実に隔離して、ベース基板を異方性エッチングした際にエッチング液が接合基板側に漏れ出るのを確実に防止することができる。
本発明の第4の態様は、前記金属層を前記第1貫通孔の周縁部との間に間隔を空けて形成すると共に、前記マスクと前記密着層とを同時に除去した際に前記金属層を除去することを特徴とする第3の態様の貫通方法にある。
かかる第4の態様では、マスクと密着層とを同時に除去するだけで、密着層上の金属層も除去することができるため、製造工程を簡略化してさらにコストを低減することができる。
本発明の第5の態様は、前記マスクを複数層で形成すると共に、前記マスクの前記ベース基板側に一番近い層を前記隔離層と同一材料で形成することを特徴とする第1〜4の何れかの態様の貫通方法にある。
かかる第5の態様では、複数層のマスクを用いることで、ベース基板を高精度に異方性エッチングすることができる。
本発明の第6の態様は、前記マスクを前記隔離層と同一材料からなる第1マスク膜と、該第1マスク膜上に形成された第2マスク膜とで形成することを特徴とする第5の態様の貫通方法にある。
かかる第6の態様では、第1マスク膜と第2マスク膜とからなるマスクを用いることで、ベース基板を高精度に異方性エッチングすることができる。
本発明の第7の態様は、前記隔離層及び前記マスクが金、ニッケル、クロム及び白金からなることを特徴とする第1〜6の何れかの態様の貫通方法にある。
かかる第7の態様では、密着層と金属層とからなる隔離層によって第1貫通孔と第2貫通孔とを確実に隔離して、ベース基板を異方性エッチングした際にエッチング液が接合基板側に漏れ出るのを確実に防止することができると共に、ベース基板を高精度に異方性エッチングすることができる。
本発明の第8の態様は、前記隔離層をウェットエッチングで除去することを特徴とする第1〜7の何れかの態様の貫通方法にある。
かかる第8の態様では、隔離層を確実に除去することができる。
本発明の第9の態様は、液体を噴射するノズル開口に連通する複数の圧力発生室及び該圧力発生室に連通する連通部が形成されると共に、当該圧力発生室内に液体を噴射させるための圧力変化を付与する圧力発生手段を有する流路形成基板の一方面側の少なくとも前記連通部が形成される領域に、当該連通部を覆う金属材料からなる隔離層を形成する工程と、前記流路形成基板の一方面側に、前記連通部に連通してリザーバの一部を構成するリザーバ部が形成されたリザーバ形成基板を接合する工程と、前記流路形成基板の他方面側に前記隔離層と同一材料からなるマスクを所定形状に形成する工程と、前記流路形成基板を前記マスクを介して異方性エッチングすることにより前記圧力発生室及び前記連通部を形成して前記連通部内に前記隔離層を露出する工程と、前記マスクを前記隔離層と共に除去して前記隔離層を貫通させて前記連通部と前記リザーバ部とを連通させる工程とを具備することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
かかる第9の態様では、金属材料からなる隔離層によって連通部とリザーバ部とを確実に隔離して、流路形成基板を異方性エッチングした際にエッチング液がリザーバ形成基板側に漏れ出るのを確実に防止することができると共に、マスクの除去と隔離層の除去とを同時に行うことができ、製造工程を簡略化してコストを低減することができる。
本発明の第10の態様は、前記隔離層を前記圧力発生手段の配線層と同一層で形成することを特徴とする第9の態様の液体噴射ヘッドの製造方法にある。
かかる第10の態様では、製造工程をさらに簡略化してコストを低減することができる。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る製造方法によって製造されるインクジェット式記録ヘッドを示す分解斜視図であり、図2は、図1の平面図及びそのA−A′断面図である。図示するように、ベース基板となる流路形成基板10は、本実施形態では面方位(110)のシリコン単結晶基板からなり、その一方の面には予め熱酸化によって二酸化シリコンからなる厚さ0.5〜2μmの弾性膜50が形成されている。
流路形成基板10には、複数の圧力発生室12がその幅方向に並設されている。また、流路形成基板10の圧力発生室12の長手方向外側の領域には連通部13が形成され、連通部13と各圧力発生室12とが、圧力発生室12毎に設けられたインク供給路14を介して連通されている。連通部13は、後述するリザーバ形成基板30のリザーバ部31と連通して各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ100の一部を構成する。インク供給路14は、圧力発生室12よりも狭い幅で形成されており、連通部13から圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を一定に保持している。
また、流路形成基板10の開口面側には、各圧力発生室12のインク供給路14とは反対側の端部近傍に連通するノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が、接着剤や熱溶着フィルム等によって固着されている。なお、ノズルプレート20は、厚さが例えば、0.01〜1mmで、線膨張係数が300℃以下で、例えば2.5〜4.5[×10-6/℃]であるガラスセラミックス、シリコン単結晶基板又はステンレス鋼などからなる。
一方、このような流路形成基板10の開口面とは反対側には、上述したように、厚さが例えば約1.0μmの弾性膜50が形成され、この弾性膜50上には、厚さが例えば、約0.4μmの絶縁体膜55が形成されている。さらに、この絶縁体膜55上には、厚さが例えば、約0.2μmの下電極膜60と、厚さが例えば、約1.0μmの圧電体層70と、厚さが例えば、約0.05μmの上電極膜80とが、後述するプロセスで積層形成されて、圧電素子300を構成している。ここで、圧電素子300は、下電極膜60、圧電体層70及び上電極膜80を含む部分をいう。一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力発生室12毎にパターニングして構成する。そして、ここではパターニングされた何れか一方の電極及び圧電体層70から構成され、両電極への電圧の印加により圧電歪みが生じる部分を圧電体能動部という。本実施形態では、下電極膜60は圧電素子300の共通電極とし、上電極膜80を圧電素子300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。何れの場合においても、各圧力発生室毎に圧電体能動部が形成されていることになる。また、ここでは、圧電素子300と当該圧電素子300の駆動により変位が生じる振動板とを合わせて圧電アクチュエータと称する。なお、上述した例では、弾性膜50、絶縁体膜55及び下電極膜60が振動板として作用するが、弾性膜50、絶縁体膜55を設けずに、下電極膜60のみを残して下電極膜60を振動板としても良い。
また、このような各圧電素子300の上電極膜80には、密着層91及び金属層92からなる引き出し配線であるリード電極90がそれぞれ接続され、このリード電極90を介して各圧電素子300に選択的に電圧が印加されるようになっている。また、詳しくは後述するが、連通部13の開口周縁部に対応する領域の振動板、すなわち、弾性膜50及び絶縁体膜55上にも、密着層91及び金属層92からなるがリード電極90とは不連続の隔離層の配線層190が存在している。
ここで、金属層92の主材料としては、比較的導電性の高い材料であれば特に限定されず、例えば、金(Au)、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)が挙げられ、本実施形態では金(Au)を用いている。また、密着層91の材料としては、金属層92の密着性を確保できる材料であればよく、具体的には、チタン(Ti)、チタンタングステン化合物(TiW)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)又はニッケルクロム化合物(NiCr)等が挙げられ、本実施形態ではニッケルクロム(NiCr)を用いている。
このような流路形成基板10の圧電素子300側の面には、リザーバ100の少なくとも一部を構成するリザーバ部31を有して接合基板となるリザーバ形成基板30が接着剤35によって接着されている。リザーバ形成基板30のリザーバ部31は、振動板、本実施形態では、弾性膜50及び絶縁体膜55のそれぞれに設けられた貫通部52を介して連通部13と連通され、これらリザーバ部31及び連通部13によってリザーバ100が形成されている。
また、リザーバ形成基板30の圧電素子300に対向する領域には、圧電素子保持部32が設けられている。圧電素子300は、この圧電素子保持部32内に形成されているため、外部環境の影響を殆ど受けない状態で保護されている。なお、圧電素子保持部32は、密封されていてもよいし密封されていなくてもよい。このようなリザーバ形成基板30の材料としては、例えば、ガラス、セラミックス材料、金属、樹脂等が挙げられるが、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料で形成されていることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。
また、リザーバ形成基板30上には、圧電素子300を駆動するための駆動回路200が実装されている。駆動回路200としては、例えば、回路基板や半導体集積回路(IC)等を用いることができる。そして、駆動回路200とリード電極90とはボンディングワイヤ等の導電性ワイヤからなる接続配線210を介して電気的に接続されている。
さらに、リザーバ形成基板30のリザーバ部31に対応する領域上には、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料(例えば、厚さが6μmのポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム)からなり、この封止膜41によってリザーバ部31の一方面が封止されている。また、固定板42は、金属等の硬質の材料(例えば、厚さが30μmのステンレス鋼(SUS)等)で形成される。この固定板42のリザーバ100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、リザーバ100の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
このような本実施形態のインクジェット式記録ヘッドでは、図示しない外部インク供給手段からインクを取り込み、リザーバ100からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、駆動回路200の記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの下電極膜60と上電極膜80との間に電圧を印加し、圧電素子300及び振動板をたわみ変形させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインクが吐出する。
以下、このようなインクジェット式記録ヘッドの製造方法について、図3〜図6を参照して説明する。なお、図3〜図6は、圧力発生室12の長手方向の断面図である。まず、図3(a)に示すように、シリコンウェハである流路形成基板用ウェハ110を約1100℃の拡散炉で熱酸化し、その表面に弾性膜50を構成する二酸化シリコン膜53を形成する。なお、本実施形態では、流路形成基板用ウェハ110として、膜厚が約625μmと比較的厚く剛性の高いシリコンウェハを用いている。
次に、図3(b)に示すように、弾性膜50(二酸化シリコン膜53)上に、酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜55を形成する。具体的には、弾性膜50(二酸化シリコン膜53)上に、例えば、スパッタ法等によりジルコニウム(Zr)層を形成後、このジルコニウム層を、例えば、500〜1200℃の拡散炉で熱酸化することにより酸化ジルコニウム(ZrO)からなる絶縁体膜55を形成する。
次いで、図3(c)に示すように、例えば、白金とイリジウムとを絶縁体膜55上に積層することにより下電極膜60を形成した後、この下電極膜60を所定形状にパターニングする。次に、図3(d)に示すように、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等からなる圧電体層70と、例えば、イリジウムからなる上電極膜80とを流路形成基板用ウェハ110の全面に形成し、これら圧電体層70及び上電極膜80を、各圧力発生室12に対向する領域にパターニングして圧電素子300を形成する。また、圧電素子300を形成後に、絶縁体膜55及び弾性膜50をパターニングして、流路形成基板用ウェハ110の連通部(図示なし)が形成される領域に、これら絶縁体膜55及び弾性膜50を貫通して流路形成基板用ウェハ110の表面を露出させた貫通部52を形成する。
なお、圧電素子300を構成する圧電体層70の材料としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の強誘電性圧電性材料や、これにニオブ、ニッケル、マグネシウム、ビスマス又はイットリウム等の金属を添加したリラクサ強誘電体等が用いられる。
また、圧電体層70の形成方法は、特に限定されないが、例えば、本実施形態では、金属有機物を触媒に溶解・分散したいわゆるゾルを塗布乾燥してゲル化し、さらに高温で焼成することで金属酸化物からなる圧電体層70を得る、いわゆるゾル−ゲル法を用いて圧電体層70を形成した。
次に、図4(a)に示すように、リード電極90を形成する。具体的には、流路形成基板用ウェハ110の全面に亘って密着層91を介して金属層92を形成し、密着層91と金属層92とからなる配線層190を形成する。
このように、配線層190を流路形成基板用ウェハ110の全面に亘って形成することにより、貫通部52はこの配線層190により封止される。そして、この配線層190上に、例えば、レジスト等からなるマスクパターン(図示なし)を形成し、このマスクパターンを介して配線層190を圧電素子300毎にパターニングすることによりリード電極90を形成する。また、同時に配線層190を貫通部52を覆う領域にパターニングすることによりリード電極90とは不連続な配線層190からなる隔離層191を形成する。すなわち、本実施形態の隔離層191は、リード電極90と同一層である密着層91及び金属層92で構成した。
このように隔離層191を形成することで、詳しくは後述するが、流路形成基板用ウェハ110を異方性エッチングして圧力発生室12及び連通部13を形成する工程において、エッチング液が、隔離層191を通過してリザーバ形成基板用ウェハ130側に不用意に漏れ出るのを防止して、歩留まりを向上することができる。
また、本実施形態では、隔離層191をリード電極90と同じ配線層190で同時に形成するようにしたため、製造工程を簡略化してコストを低減することができる。
なお、密着層91は、スパッタリング法により形成することができる。また、金属層92は、密着層91上にスパッタリング法やメッキ法等により形成することができる。さらに、金属層92をスパッタリング法を繰り返し行って複数層で構成するようにしてもよい。これにより、各層にピンホールが形成されたとしても、面方向で各層のピンホールが一致することはなく、圧力発生室12等を形成する工程で使用するエッチング液が隔離層191を通過することを有効に防止することができる。
また、金属層92の主材料としては、比較的導電性の高い材料であれば特に限定されないが、例えば、金(Au)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、白金(Pt)又はイリジウム(Ir)を用いることが好ましい。本実施形態では、金属層92として、1.2μmの金(Au)を形成した。さらに、密着層91の材料としては、例えば、タングステン(W)、ニッケル(Ni)又はクロム(Cr)等から選択される少なくとも一種の金属材料が挙げられるが、特に、チタンタングステン(TiW)、ニッケルクロム(NiCr)等を用いるのが好ましい。本実施形態では、厚さが50nmのニッケルクロム(NiCr)を形成した。
次に、図4(b)に示すように、リザーバ形成基板用ウェハ130を、流路形成基板用ウェハ110上に接着剤35によって接着する。ここで、このリザーバ形成基板用ウェハ130には、リザーバ部31、圧電素子保持部32等が予め形成されている。なお、リザーバ形成基板用ウェハ130は、例えば、400μm程度の厚さを有するシリコンウェハであり、リザーバ形成基板用ウェハ130を接合することで流路形成基板用ウェハ110の剛性は著しく向上することになる。
次いで、図4(c)に示すように、流路形成基板用ウェハ110をある程度の厚さとなるまで研磨した後、更にフッ硝酸によってウェットエッチングすることにより流路形成基板用ウェハ110を所定の厚みにする。例えば、本実施形態では、研磨及びウェットエッチングによって、流路形成基板用ウェハ110を、約70μmの厚さとなるように加工した。
次いで、図5(a)に示すように、流路形成基板用ウェハ110上に、隔離層191の流路形成基板用ウェハ110に一番近い層と同一材料からなる第1マスク膜56と、第1マスク膜56上に第2マスク膜57とからなるマスク58を新たに形成し、マスク58を所定形状にパターニングする。本実施形態では、隔離層191の流路形成基板用ウェハ110に一番近い層である密着層91が、ニッケルクロム(NiCr)からなるため、第1マスク膜56をニッケルクロム(NiCr)で形成した。また、第2マスク膜57の主材料としては、特に限定されず、例えば、本実施形態では、金(Au)を用いた。
次いで、図5(b)に示すように、流路形成基板用ウェハ110をマスク58を介して異方性エッチング(ウェットエッチング)することにより、圧力発生室12、連通部13及びインク供給路14等を形成する。具体的には、流路形成基板用ウェハ110を、例えば、水酸化カリウム(KOH)水溶液等のアルカリ溶液によって、弾性膜50及び隔離層191が露出するまでエッチングすることにより、圧力発生室12、連通部13及びインク供給路14等を同時に形成する。
このとき、貫通部52は隔離層191によって封止されているため、貫通部52を介してリザーバ形成基板用ウェハ130側にエッチング液が漏れ出ることがなく、エッチング液によってリザーバ形成基板用ウェハ130自体や、リザーバ形成基板用ウェハ130上の駆動回路200が実装される配線(図示なし)などがエッチングされるのを防止することができる。
なお、このような圧力発生室12等を形成する際、リザーバ形成基板用ウェハ130の流路形成基板用ウェハ110側とは反対側の表面を、耐アルカリ性を有する材料、例えば、PPS(ポリフェニレンスルフィド)、PPTA(ポリパラフェニレンテレフタルアミド)等からなる封止フィルムでさらに封止するようにしてもよい。これにより、リザーバ形成基板用ウェハ130の表面に設けられた配線等の断線などの不良をより確実に防止することができる。
次いで、図5(c)に示すように、マスク58の第2マスク膜57を除去する。第2マスク膜57の除去は、ウェットエッチングにより行うことができる。
次いで、図6(a)に示すように、マスク58の第1マスク膜56と隔離層191の流路形成基板用ウェハ110に一番近い層である密着層91の連通部13に露出した部分とを同時に除去する。すなわち、マスク58の第1マスク膜56と隔離層191の密着層91とは同一材料からなるため、例えば、塩酸過水等のエッチング液によって同時に除去することができる。
そして、図6(b)に示すように、隔離層191の金属層92を除去することにより、連通部13とリザーバ部31とを貫通し、リザーバ100を形成する。なお、金属層92を除去する前に、流路形成基板用ウェハ110の圧力発生室12、連通部13及びインク供給路14の内面に亘って耐インク性を有する耐インク保護膜を形成するようにしてもよい。このような耐インク保護膜は、金属層92上にも形成されるが、金属層92を除去する際に同時に除去される。
このように、マスク58の第1マスク膜56と、隔離層191の最下層である密着層91とを同時に除去することによって、製造工程を簡略化してコストを低減することができる。また、塩酸過水によって第1マスク膜56と密着層91とを同時に除去することにより、エッチング面を洗浄することができるため、エッチング液に含まれる鉄(Fe)等がエッチング面に異常析出されて異物が存在しても、塩酸過水によって異物を同時に除去することができる。これにより、耐インク保護膜を形成した際に異物による成膜欠陥が発生することがなく、流路形成基板10がインクによって侵食されることがない。
このようにリザーバ100を形成した後は、図2(b)に示すように、リザーバ形成基板用ウェハ130上に駆動回路200を実装すると共に、駆動回路200とリード電極90とをボンディングワイヤ210によって接続する。その後、流路形成基板用ウェハ110及びリザーバ形成基板用ウェハ130の外周縁部の不要部分を、例えば、ダイシング等により切断することによって除去する。そして、流路形成基板用ウェハ110のリザーバ形成基板用ウェハ130とは反対側の面にノズル開口21が穿設されたノズルプレート20を接合すると共に、リザーバ形成基板用ウェハ130にコンプライアンス基板40を接合し、これら流路形成基板用ウェハ110等を図1に示すような一つのチップサイズの流路形成基板10等に分割することによって上述した構造のインクジェット式記録ヘッドが製造される。
以上説明したように、本発明では、流路形成基板用ウェハ110を異方性エッチングする際に使用されるマスク58の最下層の第1マスク膜56として、隔離層191の最下層である密着層91と同一材料の金属を用いるようにしたため、第1マスク膜56と密着層91とを同時に除去することができ、製造工程を簡略化してコストを低減することができる。
(実施形態2)
図7及び図8は、本発明の実施形態2に係る液体噴射ヘッドの製造方法を示す断面図である。なお、上述した実施形態1と同様の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
上述した実施形態1と同様に、流路形成基板用ウェハ110に弾性膜50、絶縁体膜55及び圧電素子300を形成した後、図7(a)に示すように、流路形成基板用ウェハ110の全面に亘って密着層91を形成すると共に所定形状にパターニングする。本実施形態では、密着層91を圧電素子300毎にパターニングしてリード電極90の一部を形成すると共に貫通部52を覆う領域に形成した。そして、流路形成基板用ウェハ110の全面に亘って金属層92を形成すると共に、金属層92を各圧電素子300毎にパターニングする。これにより、密着層91及び金属層92からなるリード電極90を形成する。すなわち、本実施形態では、貫通部52を覆う隔離層191Aを密着層91のみで構成するようにした。なお、本実施形態では、密着層91としてニッケルクロム(NiCr)を用い、金属層92として金(Au)を用いた。
次に、図7(b)に示すように、上述した実施形態1と同様に、流路形成基板用ウェハ110にリザーバ形成基板用ウェハ130を接着剤35を介して接合後、流路形成基板用ウェハ110の圧電素子300とは反対側の面を研磨及びエッチングすることにより流路形成基板用ウェハ110を所定の厚さとする。
次に、図8(a)に示すように、流路形成基板用ウェハ110の圧電素子300とは反対側の面に、隔離層191Aと同一材料からなるマスク58A(第1マスク膜56)を形成する。本実施形態では、隔離層191Aが密着層91のみで構成されているため、マスク58Aを密着層91と同一材料のニッケルクロム(NiCr)で形成した。そして、流路形成基板用ウェハ110をマスク58Aを介してKOH等のアルカリ溶液を用いた異方性エッチングすることにより、圧力発生室12、連通部13及びインク供給路14を形成する。
次に、図8(b)に示すように、マスク58Aと隔離層191Aとを同時に除去する。本実施形態では、塩酸過水を用いて除去した。これにより、連通部13とリザーバ部31とを貫通して、リザーバ100を形成することができる。その後は、上述した実施形態1と同様であるため重複する説明は省略する。
このように、隔離層191Aを密着層91のみで構成し、マスク58Aを密着層91と同一材料で構成することで、マスク58Aを除去する際に隔離層191Aを同時に除去することができ、製造工程を簡略化してコストを低減することができる。また、塩酸過水によって第1マスク膜56と密着層91とを同時に除去することにより、エッチング面を洗浄することができるため、エッチング液に含まれる鉄(Fe)等がエッチング面に異常析出されて異物が存在しても、塩酸過水によって異物を同時に除去することができる。これにより、耐インク保護膜を形成した際に異物による成膜欠陥が発生することがなく、流路形成基板10がインクによって侵食されることがない。
なお、ニッケルクロム(NiCr)からなるマスク58A及び隔離層191Aは、その表面が酸化し易いため、上述した工程を例えば、窒化雰囲気化で行うのが好ましい。これによりマスク58A及び隔離層191Aの表面が酸化するのを防止して、容易に除去することができる。
(実施形態3)
図9及び図10は、本発明の実施形態3に係る液体噴射ヘッドの製造方法を示す断面図である。なお、上述した実施形態と同様の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
上述した実施形態1と同様に、流路形成基板用ウェハ110に弾性膜50、絶縁体膜55及び圧電素子300を形成した後、図9(a)に示すように、流路形成基板用ウェハ110の全面に亘って密着層91を形成すると共に所定形状にパターニングする。本実施形態では、密着層91を圧電素子300毎にパターニングしてリード電極90の一部を形成すると共に貫通部52を覆う領域に形成した。そして、流路形成基板用ウェハ110の全面に亘って金属層92を形成すると共に、金属層92を所定形状にパターニングする。具体的には、金属層92を各圧電素子300毎にパターニングすることで、密着層91及び金属層92からなるリード電極90を形成する。また、同時に、金属層92を貫通部52を覆う密着層91上に連通部13の周縁部との間に空間が形成されるようにパターニングすることで、密着層91と金属層92とからなる隔離層191Bを形成する。なお、本実施形態では、密着層91としてニッケルクロム(NiCr)を用い、金属層92として金(Au)を用いた。
次に、図9(b)に示すように、上述した実施形態1と同様に、流路形成基板用ウェハ110にリザーバ形成基板用ウェハ130を接着剤35を介して接合後、流路形成基板用ウェハ110の圧電素子300とは反対側の面を研磨及びエッチングすることにより流路形成基板用ウェハ110を所定の厚さとする。
次に、図10(a)に示すように、流路形成基板用ウェハ110の圧電素子300とは反対側の面に、隔離層191Bの最下層である密着層91と同一材料からなるマスク58A(第1マスク膜56)を形成する。そして、流路形成基板用ウェハ110をマスク58Aを介してKOH等のアルカリ溶液を用いた異方性エッチングすることにより、圧力発生室12、連通部13及びインク供給路14を形成する。
次に、図10(b)に示すように、マスク58Aと隔離層191Bの最下層である密着層91とを同時に除去する。本実施形態では、塩酸過水を用いて除去した。このようにマスク58Aと密着層91とを除去することにより、密着層91上に形成された金属層92は流路形成基板10上及び絶縁体膜55上等に形成されていないため、密着層91上の金属層92も同時に除去される。これにより、連通部13とリザーバ部31とを貫通して、リザーバ100を形成することができる。その後は、上述した実施形態1と同様であるため重複する説明は省略する。
このように、隔離層191Bとして、密着層91と連通部13の周縁部との間に空間を有する金属層92とを用いたため、マスク58Aを除去する際に隔離層191Bを同時に除去することができ、製造工程を簡略化してコストを低減することができる。また、塩酸過水によって第1マスク膜56と密着層91とを同時に除去することにより、エッチング面を洗浄することができるため、エッチング液に含まれる鉄(Fe)等がエッチング面に異常析出されて異物が存在しても、塩酸過水によって異物を同時に除去することができる。これにより、耐インク保護膜を形成した際に異物による成膜欠陥が発生することがなく、流路形成基板10がインクによって侵食されることがない。
(他の実施形態)
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上述した実施形態1〜3では、圧電素子300を形成した後に貫通部52を形成したが、これとは反対に圧電素子300を形成する前に貫通部52を形成するようにしてもよい。
また、上述した実施形態1では、隔離層191〜191Bをリード電極90の少なくとも一部と同一層で、且つリード電極90とは不連続となるように形成したが、特にこれに限定されず、例えば、隔離層191〜191Bをリード電極90とは別材料で別途形成するようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態1では、流路形成基板用ウェハ110の貫通部52に相対向する領域に隔離層191〜191Bを形成するようにしたが、隔離層191〜191Bの形成領域は特にこれに限定されず、例えば、インクジェット式記録ヘッドの各部材を位置決めするために用いるアライメント孔や、流路形成基板用ウェハ110とリザーバ形成基板用ウェハ130とを分割する際に使用されるミシン目などが形成される領域に、本発明の隔離層191〜191Bと、隔離層191〜191Bと同一材料のマスク58、58Aとを用いるようにすれば、アライメント孔やミシン目を介してエッチング液が液漏れするのを防止することができると共に、製造工程を簡略化してコストを低減することができる。
なお、上述した実施形態1においては、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを挙げて説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドの製造方法にも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンタ等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。また、本発明は液体噴射ヘッドの製造方法に限定されず、第1貫通孔が設けられるベース基板と、第2貫通孔が設けられた接合基板との間に隔離層を形成し、ベース基板をマスクを介して異方性エッチングすることにより第1貫通孔を形成した後、マスクと同時に隔離層を除去して第1貫通孔と第2貫通孔とを連通させる貫通方法に広く適用することができるものである。
実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの平面図及び断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 実施形態3に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 実施形態3に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。
符号の説明
10 流路形成基板、 12 圧力発生室、 20 ノズルプレート、 21 ノズル開口、 30 リザーバ形成基板、 31 リザーバ部、 32 圧電素子保持部、 35 接着剤、 40 コンプライアンス基板、 50 弾性膜、 52 貫通孔、 55 絶縁体膜、 58、58A マスク、 60 下電極膜、 70 圧電体層、 80 上電極膜、 90 リード電極、 91 密着層、 92 金属層、 100 リザーバ、 110 流路形成基板用ウェハ、 130 リザーバ形成基板用ウェハ、 190 配線層、 191、191A、191B 隔離層、 200 駆動回路、 300 圧電素子

Claims (10)

  1. 厚さ方向に貫通した第1貫通孔が形成されるシリコン単結晶基板からなるベース基板の一方面に金属材料からなる隔離層を形成すると共に、前記ベース基板の前記一方面側に前記第1貫通孔が形成される領域に相対向する領域に第2貫通孔が形成されたシリコン単結晶基板からなる接合基板を接合した後、前記ベース基板の他方面に前記隔離層と同一材料からなるマスクを形成すると共に該マスクの前記第1貫通孔に相対向する領域に開口部を形成し、前記ベース基板を前記マスクを介して異方性エッチングすることにより前記第1貫通孔を形成した後、前記マスクと前記隔離層とを同時に除去することを特徴とする貫通方法。
  2. 前記隔離層を複数層で形成すると共に、前記マスクを前記隔離層の前記ベース基板側に一番近い層と同一材料で形成することを特徴とする請求項1記載の貫通方法。
  3. 前記隔離層を金属層と、該金属層の前記ベース基板側への密着性を向上する密着層とで形成すると共に、前記マスクを前記密着層と同一材料で形成することを特徴とする請求項2記載の貫通方法。
  4. 前記金属層を前記第1貫通孔の周縁部との間に間隔を空けて形成すると共に、前記マスクと前記密着層とを同時に除去した際に前記金属層を除去することを特徴とする請求項3記載の貫通方法。
  5. 前記マスクを複数層で形成すると共に、前記マスクの前記ベース基板側に一番近い層を前記隔離層と同一材料で形成することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の貫通方法。
  6. 前記マスクを前記隔離層と同一材料からなる第1マスク膜と、該第1マスク膜上に形成された第2マスク膜とで形成することを特徴とする請求項5記載の貫通方法。
  7. 前記隔離層及び前記マスクが金、ニッケル、クロム及び白金からなることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の貫通方法。
  8. 前記隔離層をウェットエッチングで除去することを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の貫通方法。
  9. 液体を噴射するノズル開口に連通する複数の圧力発生室及び該圧力発生室に連通する連通部が形成されると共に、当該圧力発生室内に液体を噴射させるための圧力変化を付与する圧力発生手段を有する流路形成基板の一方面側の少なくとも前記連通部が形成される領域に、当該連通部を覆う金属材料からなる隔離層を形成する工程と、前記流路形成基板の一方面側に、前記連通部に連通してリザーバの一部を構成するリザーバ部が形成されたリザーバ形成基板を接合する工程と、前記流路形成基板の他方面側に前記隔離層と同一材料からなるマスクを所定形状に形成する工程と、前記流路形成基板を前記マスクを介して異方性エッチングすることにより前記圧力発生室及び前記連通部を形成して前記連通部内に前記隔離層を露出する工程と、前記マスクを前記隔離層と共に除去して前記隔離層を貫通させて前記連通部と前記リザーバ部とを連通させる工程とを具備することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  10. 前記隔離層を前記圧力発生手段の配線層と同一層で形成することを特徴とする請求項9記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015066820A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 ブラザー工業株式会社 液滴噴射装置及び液滴噴射装置の製造方法
JP2015182440A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置、及び、液体吐出装置の製造方法

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