JP2007216272A - 浸漬ノズル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ノズル内側底面1の近傍に一対の対向する吐出孔2・2を穿孔し、前記ノズル内側底面1にはノズル径方向に延在する凹部4を凹設する。前記凹部4の長手方向の垂直断面は長方形を含む台形とし、その側辺4aを0度以上50度以下外側へ傾斜させ、その深さhと前記浸漬ノズル100の内径Dとの比は0.1≦h/D≦1.0の範囲内とする。当該垂直断面の下辺の幅yと前記吐出孔2・2の内周側開口端2a・2aの開口幅Yとの比は0.4≦y/Y≦1.0の範囲内とし、前記吐出孔2・2の穿孔方向と前記凹部4の長手方向との角度θ2と、当該穿孔方向と当該内周側開口端2a・2aの側辺と前記浸漬ノズル100の軸心とを結ぶ面との角度θ3と、の比は0≦θ2/θ3≦1.0の範囲内とする。
【選択図】図3
Description
しかし、鋳型厚み方向の速度勾配を有する溶鋼がこの浸漬ノズルに注湯されると、又は、この浸漬ノズルに注湯された溶鋼に鋳型厚み方向の速度勾配が生じると、前記湯溜り部内における溶鋼の圧力差に起因して、当該湯溜り部を鋳型厚み方向へ横切る溶鋼流れが生じてしまう(図7(a)参照)。この横切る溶鋼流れは、鋳型幅方向と平行な軸を有する回転流を誘起し(図7(b)参照)、その結果、前記浸漬ノズルの吐出孔からの溶鋼吐出流に鋳型厚み方向の偏流が生じてしまう。
そして、この溶鋼吐出流の偏流により、既に凝固/形成された鋳型コーナ部近傍のシェルが再融解してしまい、その結果、シェル成長の不均一さである所謂凝固遅れを発生させてしまう。
この凝固遅れが著しい場合には、シェルが破れて溶鋼が当該シェルの外部へ流れ出る所謂ブレークアウトが懸念される。
なお、上記の溶鋼吐出流の偏流は、浸漬ノズルに注湯される溶鋼の流量を調節するためのスライドプレートの開閉方向には依存しないことが既に明らかとなっている(非特許文献1及び非特許文献2)。
この特許文献1に記載されている構成は、以下の如くである。即ち、浸漬ノズルの底部に半球面状の窪みが形成されている。これによれば、前記浸漬ノズルを流下してくる溶鋼が、当該半球面状の底部によって再び浸漬ノズル内を反転して上昇するので、更に流下してくる溶鋼と反転した溶鋼とが衝突して、その結果、溶鋼の流動が鎮静化されるようになっている。
上記構成によれば、前記浸漬ノズルから吐出される溶鋼の流速が均一化され、左右の吐出口から流出量も等しくなって渦や過度の上昇流が生じない、とされる。
上記特許文献1の構成は、この課題を解決する上でかなり有用であったが、さらに有用な浸漬ノズルの開発が望まれていた。
ノズル内側底面の近傍に一対の対向する吐出孔が穿孔されるとともに、前記ノズル内側底面にはノズル径方向に延在する凹部が凹設される。
前記凹部の長手方向の垂直断面は、長方形を含む台形である。
前記凹部の長手方向の垂直断面の側辺は、前記浸漬ノズルの長手方向を基準として0度以上50度以下外側へ傾斜する。
前記凹部の長手方向の垂直断面の深さhと、前記浸漬ノズルの内径Dと、の比であるh/Dは、0.1≦h/D≦1.0の範囲内である。
前記凹部の長手方向の垂直断面の下辺の幅yと、前記吐出孔の内周側開口端の開口幅Yと、の比であるy/Yは、0.4≦y/Y≦1.0の範囲内である。
前記吐出孔の穿孔方向と、前記凹部の長手方向と、が成す角度θ2と、前記吐出孔の穿孔方向と、前記吐出孔の内周側開口端の側辺と前記浸漬ノズルの軸心とを結ぶ面と、が成す角度θ3と、の比であるθ2/θ3は、0≦θ2/θ3≦1.0の範囲内である。
ただし、上記『長方形を含む台形』は、その角部に円弧が形成されているものも含むものとする。
図1は、本発明の一実施形態に係る浸漬ノズルの縦断面図であり、図2は図1における2−2線矢視断面図である。また、図3は図1におけるA部拡大図であり、図4は図1における4−4線矢視断面図である。また、図5及び図6は夫々図2に類似する図である。
また本実施形態において前記浸漬ノズル100は、図1に示す如く前記吐出孔2・2の内周側開口端2a・2aの下辺と、前記ノズル内側底面1と、が前記浸漬ノズル100の軸心方向において一致するように構成されている。
なお前述の如く符号yは前記凹部4の長手方向の垂直断面の下辺の幅であるとしたが、本図に示す如く当該垂直断面の角部が円弧状に形成されている場合は、前記幅yを、当該下辺と一の前記側辺4aとの第1仮想交点と、同じく当該下辺と他の前記側辺4aとの第2仮想交点と、の間の距離として定義するものとする。
次に、前記浸漬ノズル100が取り付けられた前記タンディッシュが所定位置まで降下されることで、当該浸漬ノズル100が前記鋳型内へ適宜の深さまで挿入される。
次いで、前記連続鋳造機内に、鋳片を引き抜くためのダミーバ(不図示)が挿入される。
そして、前記タンディッシュの槽底に設けられるスライドバルブ(不図示)が適宜に開口される。これにより、前記タンディッシュ内に保持されている溶鋼が前記浸漬ノズル100を介して前記鋳型へ注湯され始める。
次いで、鋳型内で冷却されて形成される鋳片は、適宜の鋳造速度で、前記ダミーバに引き抜かれていく。これにより、連続的な鋳造が開始されるようになっている。
一方、図8に示す如く本実施形態に係る浸漬ノズル100には、上記比較例のようには湯溜り部は形成されておらず、その代わりに、前述した如く前記ノズル内側底面1に径方向に延在する凹部4であって、その幅(y)が少なくとも前記吐出孔2・2の内周側開口端2a・2aの開口幅Yよりも小さいものが凹設されている(図3も併せて参照)。従って、例え、鋳型厚み方向の速度勾配を有する溶鋼が注湯されたとしても、または何らかの原因により注湯された溶鋼に鋳型厚み方向の速度勾配が生じたとしても、前記の回転流を誘起する前記の横切る溶鋼流れが極めて発生し難くなっており、溶鋼吐出流が前記吐出孔2・2の穿孔方向に沿ったかたちで吐出されるようになっている。これにより、上記従来の浸漬ノズルと比較して、本実施形態に係る浸漬ノズル100は、溶鋼吐出流の鋳型厚み方向の偏流を大幅に軽減できるのである。併せて、前記凹部4が前記ノズル内側底面1に適宜に凹設されることにより、前述した鋳造開始時におけるスプラッシュ現象も抑制できるようになっている。
本試験では、下記表1に示す如く、形状や大きさの異なる様々な凹部を浸漬ノズルのノズル内側底面に凹設し、溶鋼の代わりに水を用いた吐出実験を行い、水吐出流の鋳型厚み方向の偏流やスプラッシュ現象を評価し、これらの評価に基づいて前記凹部の形状や大きさを総合的に評価した。
上記表1における『偏流』の評価は、具体的に、以下のように行われたものである。図9は浸漬ノズルの正面図である。
即ち、図9に示す如く浸漬ノズルの吐出孔から吐出される水吐出流の流速を適宜の流速検出装置(例えば、電磁流速計など)を用いて碁盤状に9点、計測した。その計測結果の一例を図10及び図11に示す。
そして、上記計測結果のうち、下行右列と下行左列との速度差を算出し(図9太線丸印参照)、その絶対値が0.2m/s未満であるときを「○(偏流無し)」とし、同じく0.2m/s以上であるときを「×(偏流有り)」と評価した。
ここで、上記の「スプラッシュ現象」とは、前述の如く、鋳造開始時において浸漬ノズルに注湯された溶鋼がその底面に勢いよく当たることで跳ね上がるように吐出される現象のことをいうが、それに限らず、浸漬ノズルの吐出孔から下方へ向かって溶鋼が勢いよく吐出されて鋳型内に予め挿入されているダミーバの上端面と鋳型の狭面とを介して跳ね上がってしまう現象をも含むものである。
上記表1における「飛散高さ」とは前者の現象に係るものであり、同じく表1における「気泡潜り深さ」とは後者の現象に係るものである。なお、後者の現象は、吐出孔から下向きに吐出される水流の強さ(気泡潜り深さ)を評価することにより間接的に評価した。なお、これらスプラッシュ現象は、生産性が低下するなどの理由から好ましくないとされる。
即ち、図12に示す如く浸漬ノズルの吐出孔から上方に向かって吐出されて飛散する水滴の到達高さを、当該吐出孔の外周側開口端の上辺を基準として、目視により計測した。
そして、この到達高さが15cm未満であるときを「○(飛散高さ小)」とし、同じく15cm以上であるときを「×(飛散高さ大)」と評価した。
即ち、図12に示す如く浸漬ノズルの下方に、当該浸漬ノズルの下端に対する鉛直方向距離が5cmとなるように水面高さが調整された水槽を設置し、浸漬ノズルの吐出孔から下方へ向かって勢いよく吐出された水吐出流が巻き込む気泡の到達深さを、当該水面を基準として、目視により測定した。
そして、この到達深さが35cm未満であるときを「○(気泡潜り深さ小)」とし、同じく35cm以上であるときを「×(気泡潜り深さ大)」と評価した。
なお、この到達深さを記録する観測対象は、水吐出流により巻き込まれた気泡のうち、その径が5mm以上のものに限定した。
上記実施形態に係る前記浸漬ノズル100の前記凹部4が溶鋼吐出流の鋳型厚み方向の偏流と前述のスプラッシュ現象を軽減/抑制する効果の原理に関しては図7及び図8に基づいて前述した如くである。
本試験は、前記比h/Dが前記のスプラッシュ現象に及ぼす影響を確認するための試験である(図3も併せて参照)。本試験の試験結果を図13に示す。
なお、本試験において前記比y/Yは0.5に、前記外側傾斜角θ1は0度に、前記比θ2/θ3は0に、前記比x/Xは0に、前記半径R1は0mmに、水流量は550L/minに、夫々設定した。
本図によれば、前記比h/Dが特に0.1以上である場合において前記のスプラッシュ現象が良好に抑制されていることが判る。
一方、前記比h/Dが大きくなるにつれて、前記浸漬ノズルの折損に対する強度を確保し難くなるので、当該比h/Dは実操業上、1.0以下であることが好ましいと言える。
本試験は、前記比y/Yが前記の偏流を軽減する効果に及ぼす影響を確認するための試験である(図3も併せて参照)。本試験の試験結果を図14に示す。
なお、本試験において前記比h/Dは0.3に、前記外側傾斜角θ1は0度に、前記比θ2/θ3は0に、前記比x/Xは0に、前記半径R1は0mmに、水流量は550L/minに、夫々設定した。
本図によれば、前記比y/Yが特に0≦y/Y≦1.0の範囲内において、前記の偏流を軽減する効果が良好に奏されていることが判る(図7や図8も併せて参照)。
本試験は、前記比y/Yが前記のスプラッシュ現象を抑制する効果に及ぼす影響を確認するための試験である(図3も併せて参照)。本試験の試験結果を図15に示す。
なお、上記の第1確認試験(B)と同様に、本試験において前記比h/Dは0.3に、前記外側傾斜角θ1は0度に、前記比θ2/θ3は0に、前記比x/Xは0に、前記半径R1は0mmに、水流量は550L/minに、夫々設定した。
本図によれば、前記比y/Yが特に0.4≦y/Y≦1.0の範囲内において、前記のスプラッシュ現象を抑制する効果が良好に奏されていることが判る。
即ち、図16(a)に示す如く前記比y/Yが1.0よりも大きい場合(より具体的には、浸漬ノズルの底部に略円柱状の前述した湯溜り部が形成されている場合)は、図7(a)と同様に鋳型幅方向と平行な軸を有する回転流が発生してしまい、本図(図16(a))において白抜き矢印で示す方向(対角方向)へ溶鋼が勢いよく吐出されてしまうからである。それ故、図15に示す如く前記比y/Yが1.0以上のとき、飛散高さも気泡潜り深さも何れも著しく大きな値となっているのである。
一方、図16(b)に示す如く前記比y/Yが0.4よりも小さい場合は、前記凹部が十分には確保されないので、溶鋼が、確保されるべき凹部によってその勢いが減ぜられることなく、直接的に吐出孔から下方へ向かって吐出されてしまうからである。それ故、図15に示す如く前記比y/Yが0.4未満のとき、気泡潜り深さが著しく大きな値となっているのである。
これに対し、図17に示す如く前記比y/Yが0.4≦y/Y≦1.0の場合は、図16(a)に示すような回転流は発生し難くなっているし、適度に凹部が確保されることで溶鋼が吐出孔から吐出される前に適宜に分岐/分散されて浸漬ノズルの内周面に衝突したりしてその勢いが減ぜられるから、前記の飛散高さと気泡潜り深さとが同時に抑制されるのである。
本試験は、前記外側傾斜角θ1が前記の偏流を軽減する効果に及ぼす影響を確認するための試験である(図3も併せて参照)。本試験の試験結果を図18に示す。
なお、本試験において前記比h/Dは0.3に、前記比y/Yは0.5に、前記比θ2/θ3は0に、前記比x/Xは0に、前記半径R1は0mmに、水流量は550L/minに、夫々設定した。
本図によれば、前記外側傾斜角θ1が特に0≦θ1[度]≦50の範囲内において、上記の偏流を軽減する効果が良好に奏されていることが判る。
即ち、図19(a)に示す如く前記外側傾斜角θ1が50度より大きい場合は、前記凹部4の側辺4aが左右に大きく開くこととなるので、鋳型厚み方向の速度勾配を有する溶鋼が注湯されると、または何らかの原因により注湯された溶鋼に鋳型厚み方向の速度勾配が生じると、凹部内に生じる溶鋼の圧力差に起因して、当該凹部を鋳型厚み方向へ横切る溶鋼流れが生じてしまうからである(図7(a)及び(b)も併せて参照)。
また、図示しないが、前記外側傾斜角θ1が0度よりも小さい場合(負の場合)は、前記凹部が奥に向かって広がる形状となるので、加工が極めて難しく、浸漬ノズルの生産性が著しく低下するから好ましくない。
一方、図19(b)に示す如く前記外側傾斜角θ1が0≦θ1[度]≦50の範囲内(図では略0度)である場合は、前記凹部の側辺(側面)が前述した「鋳型厚み方向へ横切る溶鋼流(図7(a)参照)」を遮るように形成されることとなるので、前記の偏流を軽減する効果が効果的に奏されるからである。なお、その結果として、前記凹部の内部は溶鋼が澱んだ状態となると考えられる。
本試験は、前記比θ2/θ3が前記の偏流を軽減する効果に及ぼす影響を確認するための試験である(図3も併せて参照)。本試験の試験結果を図20に示す。
なお、本試験において前記比h/Dは0.3に、前記比y/Yは0.5に、前記外側傾斜角θ1は0度に、前記比x/Xは0に、前記半径R1は0mmに、水流量は550L/minに、夫々設定した。
本図によれば、前記比θ2/θ3が特に0≦θ2/θ3≦1.0の範囲内において、上記の偏流を軽減する効果が良好に奏されていることが判る。
即ち、図21に示す如く前記比θ2/θ3が0≦θ2/θ3≦1.0の範囲内である場合(図では約0.5)は、前記凹部の側辺(側面)が前述した「鋳型厚み方向へ横切る溶鋼流(図7(a)参照)」を遮るように(換言すれば、鋳型厚み方向に横切ろうとする溶鋼流れの方向と、前記凹部の長手方向と、が互いに大きな角度を持って交差するように)形成されることとなるので、前記の偏流を軽減する効果が効果的に奏されるからである。なお、その結果として、前記凹部の内部は溶鋼が澱んだ状態となると考えられる。
一方、図22に示す如く前記比θ2/θ3が1.0よりも大きい場合(図では約2.0)は、鋳型厚み方向に横切ろうとする溶鋼流れの方向と、前記凹部の長手方向(延在方向)と、が交差して成す角度が小さくなるので、前記の横切ろうとする溶鋼流れを十分には遮られ難くなるからである。なお、その結果、前記の偏流が発生してしまうのは前述した通りである。
本試験は、前記距離xが前記の偏流を軽減する効果に及ぼす影響を調査するための試験である(図3も併せて参照)。本試験の試験結果を図23に示す。
なお、本試験において前記比h/Dは0.3に、前記比y/Yは0.5に、前記外側傾斜角θ1は0度に、前記比θ2/θ3は0に、前記半径R1は0mmに、水流量は550L/minに、夫々設定した。
本図によれば、前記距離xは少なくとも0≦x≦X−y/2の範囲内であれば何れに設定しても、上記の偏流を軽減する効果が良好に奏されることが判る。
本試験は、前記半径R1が前記の偏流を軽減する効果に及ぼす影響を調査するための試験である(図3も併せて参照)。本試験の試験結果を図24に示す。
なお、本試験において前記比h/Dは0.3に、前記比y/Yは0.5に、前記外側傾斜角θ1は0度に、前記比θ2/θ3は0に、前記比x/Xは0に、水流量は550L/minに、夫々設定した。
本図によれば、前記半径R1は少なくとも0≦R1≦y/2の範囲内であれば何れに設定しても、上記の偏流を軽減する効果が良好に奏されることが判る。
本試験は、従来の浸漬ノズル(比較例)及び本発明に係る浸漬ノズル(実施例)とを用いて実際に中炭素鋼を鋳造してみたものである。その際、鋳型は鋳片幅が1240mmであって鋳片厚さが240mmの型式のものを用い、鋳造速度は1.4m/min又は1.6m/minとした。
そして、鋳造された鋳片の長手方向の垂直断面を観察し、凝固遅れの程度に基づいて本発明に係る浸漬ノズルを評価した。図25は凝固遅れ度に関する説明図であり、図26は本試験の試験結果を示す図である。
なお、上記の『凝固遅れ度』は、上述の如く湯模様と鋳片広面との間の距離を測定して得られた結果に基づいて求められるものと、湯模様と鋳片狭面との間の距離を測定して得られた結果に基づいて求められるものと、が考えられる。図26に示されているグラフには、これら何れの凝固遅れ度もプロットされている。
即ち、ノズル内側底面1の近傍に一対の対向する吐出孔2・2が穿孔されるとともに、前記ノズル内側底面1にはノズル径方向に延在する凹部4が凹設される。
前記凹部4の長手方向の垂直断面は、長方形を含む台形である。
前記凹部4の長手方向の垂直断面の側辺4aは、前記浸漬ノズル100の長手方向を基準として0度以上50度以下外側へ傾斜する。
前記凹部4の長手方向の垂直断面の深さhと、前記浸漬ノズル100の内径Dと、の比であるh/Dは、0.1≦h/D≦1.0の範囲内である。
前記凹部4の長手方向の垂直断面の下辺の幅yと、前記吐出孔2・2の内周側開口端2a・2aの開口幅Yと、の比であるy/Yは、0.4≦y/Y≦1.0の範囲内である。
前記吐出孔2の穿孔方向と、前記凹部4の長手方向と、が成す角度θ2と、前記吐出孔2の穿孔方向と、前記吐出孔2の内周側開口端2aの側辺と前記浸漬ノズル100の軸心とを結ぶ面と、が成す角度θ3と、の比であるθ2/θ3は、0≦θ2/θ3≦1.0の範囲内である。
なお、前述の如く、上記『長方形を含む台形』とは、その角部に円弧が形成されているものも含む。
また、この効果は、溶鋼流量を調節するための前記スライドプレートの開閉方向に影響されることなく奏される。
2 吐出孔
2a 吐出孔の内周側開口端
4 凹部
4a 凹部の長手方向の垂直断面の側辺
θ1 外側傾斜角
θ2・θ3 角度
100 浸漬ノズル
Claims (1)
- ノズル内側底面の近傍に一対の対向する吐出孔が穿孔されるとともに、前記ノズル内側底面にはノズル径方向に延在する凹部が凹設され、
前記凹部の長手方向の垂直断面は、長方形を含む台形であり、
前記凹部の長手方向の垂直断面の側辺は、前記浸漬ノズルの長手方向を基準として0度以上50度以下外側へ傾斜しており、
前記凹部の長手方向の垂直断面の深さhと、前記浸漬ノズルの内径Dと、の比であるh/Dは、0.1≦h/D≦1.0の範囲内であり、
前記凹部の長手方向の垂直断面の下辺の幅yと、前記吐出孔の内周側開口端の開口幅Yと、の比であるy/Yは、0.4≦y/Y≦1.0の範囲内であり、
前記吐出孔の穿孔方向と、前記凹部の長手方向と、が成す角度θ2と、前記吐出孔の穿孔方向と、前記吐出孔の内周側開口端の側辺と前記浸漬ノズルの軸心とを結ぶ面と、が成す角度θ3と、の比であるθ2/θ3は、0≦θ2/θ3≦1.0の範囲内である、ことを特徴とする浸漬ノズル。
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