以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施例を示す空気調和機1の冷媒回路図を示している。該空気調和機1は、被調和室に設けられた室内ユニット20(点線枠内)と、室外に設けられた室外ユニット21(点線枠内)とから構成されている。尚、室内ユニット20と室外ユニット21には、種々のデータを記憶可能な記憶部(メモリ)(図示せず)を備えた汎用マイクロコンピュータ(マイコン)53、75(図2、図3に図示)が設けられており、マイコン53とマイコン75とは相互にデータの送受信を行い、空気調和機1の運転を行う。
図中2は、運転能力可変型(回転数可変型)の冷媒圧縮機、3は、冷媒の流れる方向を切り換える四方弁、4は、室外に設けられた室外側熱交換器であり、暖房運転示は蒸発器として作用し、冷房運転時及び暖房運転時には凝縮器として作用する、6、8は、冷媒の絞り量(流量)が制御信号に応じて任意に調整できる電動膨張弁(本発明の減圧機構に相当)。10は、ストレーナーであり、5は、室外側熱交換器4に送風する送風ファン(プロペラファン)である。
また、12、14は、2分割された室内側熱交換器であり、暖房運転時は凝縮器として作用し、冷房運転時には蒸発器として作用し、また除湿運転時には電動膨張弁8を境に凝縮器と蒸発器とに作用する。16はアキュムレータであり、図に示すように冷媒配管で環状に接続され、冷媒回路の一部を構成している。室内側熱交換器12は、空気調和機1を構成する室内ユニット20(図1点線枠内)内に設けられると共に、室内ユニット20の吸込パネル26に沿って折れ曲がった側面く字形状に形成されている(図4に図示)。尚、室内ユニット20の構造については後で詳しく説明する。
両室内側熱交換器12、14は、電動膨張弁8を介して直列に接続されており、この電動膨張弁8の開度が全開状態にあるときは室内側熱交換器12、14は実質的に一体になり、蒸発器又は凝縮器として作用する。また、電動膨張弁8の開度が所定の絞り量(減圧量)に調節されると、室内側熱交換器12、14を凝縮器、蒸発器(又は四方弁3の切り換えにより冷媒の循環方向を反対にした際には室内側熱交換器12、14を蒸発器、凝縮器)として作用させることができ、除湿運転が可能になるように構成されている。
尚、電動膨張弁8は、図示しないが開度が全開と全閉とのいずれかに調整できる電磁弁(電磁開閉弁)と、この電磁弁とキャピラリチューブとを並列に設けたものであっても差し支えない。この場合、電磁弁が全開状態にあるときは、室内側熱交換器12、14は実質的に一体として作用し、冷房用、暖房用の熱交換器として機能する。また、電磁弁が閉じられた場合は、キャピラリチューブにて絞り量(冷媒量)が調節され、室内側熱交換器12凝縮器、蒸発器として作用させることができる。
また、四方弁3の状態が図1の実線で示す状態にあり、電動膨張弁8の開度が全開(このとき、電動膨張弁6の開度は所定の絞り量になっている)のときは、冷媒圧縮機2から吐出された高温高圧の冷媒は、四方弁3を経て室外側熱交換器4で放熱し凝縮される。室外側熱交換器4で凝縮された冷媒は、電動膨張弁6で絞られ、ストレーナー10を経て室内側熱交換器12、14で蒸発し冷却作用を発揮した後、四方弁3、アキュムレータ16を経て再び冷媒圧縮機2へ吸い込まれ冷凍サイクルが成される。このとき室内側熱交換器12、14で冷媒が蒸発し、冷却された空気が送風ファン15(クロスフローファン)によって被調和室へ供給される冷房運転が行われる。
また、電動膨張弁6の開度が全開のときで、電動膨張弁8の開度が所定の絞り量のときは、冷媒圧縮機2から吐出された高温高圧の冷媒は、四方弁3を経て室外側熱交換器4をそのまま通過する。このとき、マイコン53は、室外側熱交換器4の送風ファン5は停止、或いは、被調和室の室温に応じて風量を調整する。両送風ファン5、15は、DCブラシレスモータが用いられ、送風量がほぼリニアに可変できるように構成されている。尚、室外ユニット21は、室外に設けられた室外側熱交換器4、送風ファン5、電動膨張弁6及び冷媒圧縮機2等を搭載している。
そして、室外側熱交換器4を出た冷媒は、電動膨張弁6、ストレーナー10を経て室内側熱交換器12に流入し、室内側熱交換器12で温められた空気は送風ファン15によって被調和室へ供給されて暖房運転が行われると共に、室内側熱交換器12を出た冷媒は電動膨張弁8で絞られ、室内側熱交換器14で冷媒が蒸発することによって、冷却作用が成される。
係る室内側熱交換器14では冷却された空気と室内側熱交換器12で加熱された空気とが送風ファン15によって室内側熱交換器12で混合された後被調和室内に供給される。このとき、マイコン53によって電動膨張弁8の開度(絞り量)が制御され、被調和室内に供給される吐出空気の温度が制御される。
即ち、室内側熱交換器14で空気が冷却される際に空気中の水分が凝縮し結露となってこの室内側熱交換器14の表面に付着して除湿が行われる。そして、室内側熱交換器14を出た冷媒は、四方弁3、アキュムレータ16を経て再び冷媒圧縮機2へ吸い込まれる冷凍サイクルを成す。尚、空気調和機1での除湿運転は後で詳しく説明する。
他方、暖房運転時にマイコン53は、四方弁3を点線(図1)で示す状態に切り換えた冷媒回路を構成すると共に、電動膨張弁8の開度を全開にして、電動膨張弁6の開度を所定の絞り量に調節する。これによって、冷媒圧縮機2から吐出された高温高圧の冷媒は、四方弁3を経て室内側熱交換器14、12で凝縮する。この凝縮熱は、送風ファン15によって被調和室内に供給される。
そして、室内側熱交換器14、12を出た冷媒は、ストレーナー10を経て電動膨張弁6で絞られ、室外側熱交換器4で蒸発し放熱した後、四方弁3、アキュムレータ16を経て再び冷媒圧縮機2へ吸い込まれる冷凍サイクルを成す。このとき、室内側熱交換器14、12で高温高圧の冷媒が凝縮することによって暖房運転が行われると共に、室内側熱交換器12で加熱された空気は送風ファン15によって被調和室へ供給されることにより、被調和室の暖房が行われる。
即ち、マイコン53は、冷房運転時に室外ユニット21に設けられた室外側熱交換器4を凝縮器として作用させ、室内ユニット20に設けられた室内側熱交換器12、14を蒸発器として作用させると共に、暖房運転時には、室外側熱交換器4を蒸発器として作用させ、室内側熱交換器12、14を凝縮器として作用させる。また、マイコン53は、除湿運転時には、室内側熱交換器14を蒸発器として作用させ、室内側熱交換器12を凝縮器として作用させると共に、室外側熱交換器4を放熱器として作用させる。
一方、図2には、空気調和機1の冷凍サイクルを構成する室内ユニット20の制御に用いる制御回路の概略ブロック図を示している。この図において、40は、100Vの交流電力が供給されるプラグであり、このプラグ40は、100Vの商用交流電源に接続されている。この交流電力はスイッチ42を介して電源回路43に供給されている。
また、44は電流フューズ、45は整流回路、46はモータ用のモータ電源、47は制御用の制御用電源、48は通信用のシリアル電源であり、これらの構成要素は電源回路43を構成している。
電流フューズ44は、電源回路43に供給される電流が所定電流以上になった際に溶断して回路の保護を図るものであり、整流回路45は電流フューズ44を介して得られる交流電力を全波整流する。モータ電源46(スイッチング電源回路)は、送風ファン15を構成するファンモータ49(DCモータ)の駆動電力を生成するものであって、マイコン53からの信号に基づいてスイッチング波形のONデューティを制御しDC12V〜DC48Vの間で出力電圧を可変する。
制御用電源47は、後述する制御部50の駆動電源(DC5V)を生成し安定化させるものであり、シリアル電源48は、室外側熱交換器4を備えた室外ユニット21へ送信する信号(四方弁3の切り換え信号、冷媒圧縮機2の回転数の設定値など)を、室外ユニット21へ供給する交流電力と共通線を共用させるための回路である。
51は、1番端子、2番端子、3番端子が設けられた端子板であり、これら1番端子、2番端子、3番端子は樹脂製の端子台(図示せず)に配設されると共に、所定の温度以上で溶断して回路を開く温度フューズ52がこの端子台の温度、即ち端子板51の温度を検知できるように取り付けられている。
端子板51の1番端子と、プラグ40との間にはパワーリレー56の常開接片57が介在され、マイコン53の出力(ドライバーの図示は省略)で常開接片57を閉じ、端子板51から室外ユニット21へ出力される交流電力を制御している。
端子板51の2番端子は、プラグ40に接続されると共に、3番端子(信号出力用の端子)との共通線になっている。
3番端子は、マイコン53から出力される信号をシリアル回路38、シリアル電源48を介して出力する端子である。
尚、端子板51の1、2、3番端子は、後述する図3の室外ユニット21に搭載される電気回路の端子板71に同じ端子番号同士がつながるように接続されるものである。
温度フューズ52は、パワーリレー56の駆動ラインに挿入され、端子板51の温度が上昇した際に、パワーリレー56への通電を遮断し常開接片57を開いて室外ユニット21への交流電力の供給を遮断するものである。
59は、ワイヤレスのリモートコントローラであり、このリモートコントローラ59は、空気調和機1を操作するための複数のスイッチ58(図2では1個のスイッチ58を図示)や、運転モードや湿度及び温度、或いは、設定内容などの表示を行う表示部(図示せず)などが設けられている。該リモートコントローラ59は、空気調和機1の運転制御や設定値の設定など種々の設定及び機能の選択を、スイッチ58の操作に基づいて行うものであり、その操作信号が表示基板60に設けられた受信回路に向けて送信される。
即ち、リモートコントローラ59には、空気調和機1の運転/停止、暖房、冷房、除湿、風向き上下/左右、タイマー及び他多数のスイッチ58や、表示部が設けられている。暖房運転、冷房運転、除湿運転には「すこし」、或いは、「はやく」と称する機能があり、リモートコントローラ59には、「すこし」、「はやく」の機能に対応するスイッチ58も設けられている。
尚、本発明では特に「すこし」と「はやく」について説明する。「すこし」は、冷房運転中でもちょっと暑いとき、除湿運転中でもちょっと蒸し蒸ししているとき、暖房運転でもちょっと寒いときなどの使用に適したスイッチ58である。「はやく」は、夏季の暑いときに外出から帰ったとき、風呂上がりの暑いとき等にパワフルな冷房(ハイパワーな急速冷房)を行うときに使用するに適したスイッチ58である。他のスイッチの説明は省略する。
マイコン53は、リモートコントローラ59からの操作信号を受信し、空気調和機1の運転制御を行うものである。尚、表示基板60には空気調和機1の運転状態(冷房/暖房/ドライ等の運転モードや設定値、室温など)が表示される。
また、61はスイッチ基板であり、スイッチ42や試運転操作のスイッチなどサービスにかかるスイッチ類が設けられている。尚、スイッチ基板61に設けられたスイッチ類と、リモートコントローラ59に設けられたスイッチ58類は同様の操作が行えるように構成されている。また、室内ユニット20には有線にて接続された操作部(図示せず)を設けてもよく、この際この操作部もリモートコントローラ59同様の操作が行えるように構成される。
62は、外部ROMであり、マイコン53の初期設定値などを格納している。
63、64は被調和室の温度を検出する温度センサ、及び、室内側熱交換器12、14の温度を検出する温度センサであり、マイコン53のA/D入力端子に接続されている。
65は、被調和室内の湿度を検出する湿度センサであり、マイコン53のA/D入力端子に接続され、マイコン53はこれらセンサから検出された温度や湿度に基づいて空気調和機1の運転を制御するものである。マイコン53は、温度センサ63、64で被調和室の温度を監視し、取り込んでメモリ(記憶部)に保持し、これを所定時間毎に更新(例えば、1秒、30秒、1分間隔などの任意の間隔で更新)する。尚、湿度の場合も同様に、マイコン53は、湿度センサ65で被調和室の湿度を監視し、取り込んでメモリ(記憶部)に保持し、これを所定時間毎に更新(例えば、1分間隔などで更新)する。
66は、電動膨張弁8の開度を変えるステップモータであり、マイコン53からの信号に応答して電動膨張弁8は開度を変える。67は、モータ駆動回路である。そして、前記制御部50は、これらのモータ駆動回路67、マイコン53、シリアル回路38などから構成している。
モータ駆動回路67は、スイッチング素子を3相ブリッジ状に結線したインバータ回路と制御部とから成り、DCモータの夫々の固定子巻線への通電を、ファンモータ49(送風ファン15を回転駆動するファンモータ49)の、回転子の回転位置に合わせて切り換えるものである。このファンモータ49の回転数は固定子巻線への印加電圧を変えて制御される。
電動膨張弁6、8は内蔵された駆動部(ステップモータなど)によって冷媒の絞り量(流量)が制御されるものであり、絞り量はマイコン53から出力される信号に応じて任意に制御される。また、電動膨張弁6、8は、何れか一方が制御対象になっているときは、残りが全開状態(又は全開に近い状態)になるものである。電動膨張弁6、8は蒸発器として作用する熱交換器の温度が一定になるように制御される。
18は電気集塵機(取り付け位置は後述する)、19はスイッチ42を介して100Vの商用交流電源に接続されている電力供給装置であり、この電力供給装置19は、電気集塵機18に約5KV〜6KVの直流の高電圧を印加するものである。電力供給装置19は、図示しないが汎用のスイッチング電源が用いられている。
電力供給装置19には、マイコン53からの信号にてON/OFF可能なリレースイッチ(図示せず)が設けられている。そして、マイコン53からの信号によりリレースイッチがONすると電力供給装置19に商用交流電源が通電され、電気集塵機18へ5KV〜6KVの高圧電力を出力する。また、マイコン53からの信号によりリレースイッチがOFFすると電力供給装置19に通電されていた商用交流電源が遮断され、電気集塵機18への高圧電力を遮断する。
電気集塵機18は、図3に示すように非集塵電極84と、この非集塵電極84と所定の間隔を存して並設されると共に、荷電部放電電極(図示せず)を備えた集塵電極88とから構成されている。86は、非集塵電極84と接する集塵部接点で、この集塵部接点86は、リード線86Aを介して電力供給装置19に接続されている。90は、集塵電極88と接する荷電部接点で、この荷電部接点90は、リード線90Aを介して電力供給装置19に接続されている。
そして、空気中の微粒子は、電力供給装置19から荷電部接点90を介して電力が供給された荷電部放電電極によるコロナ放電によりプラスに荷電される。プラスに荷電された微粒子は、集塵電極88と非集塵電極84の間に発生された電界中に導かれて、非集塵電極84より相対的に低い電位の集塵電極88により捕集される。この電気集塵機18は、集塵と共に臭いも補修できるものである。尚、電気集塵機18は、これに限定されるものではなく、他の電気的静電集塵装置であっても差し支えない。
また、マイコン53には、空気調和機1を一定時間運転した後、集塵電極88や、フィルタ28(図5に図示)の清掃やメンテナンスなどのお手入れサイン表示を行うプログラムを備えている。即ち、空気調和機1を約300〜500時間使用したら、表示部に設けられた図示しない点滅ランプ、或いは、液晶表示器に、清掃やメンテナンスなどのお手入れサインを表示する。この場合、清掃やメンテナンスなどに関する点滅ランプの点灯や、文字などを表示する。
空気調和機1は、所定期間放置した場合、或いは、使用すると徐々に集塵電極88や、フィルタ28に塵が付着し蓄積していく。そして、空気調和機1を所定時間使用して、表示部に清掃やメンテナンスなどのお手入れサインが表示されたならば、集塵電極88や、フィルタ28(図5に図示)などの清掃を行う。これにより、集塵電極88や、フィルタ28(図5に図示)が汚れて、電気集塵機18の集塵能力や、フィルタ28が目詰まりをして、空気調和機1の集塵能力が低下してしまうのを防止することができる。尚、集塵電極88と、フィルタ28は経過時間をそれぞれ別々にして表示するようにしても差し支えない。
また、電気集塵機18には集塵電圧を検知可能な電圧センサ(図示せず)が設けられている。係る、マイコン53により清掃やメンテナンスなどのお手入れサインが表示されると集塵電極88や、フィルタ28などの清掃を行うことになるが、水洗で清掃した場合、好適に乾燥していない状態で電気集塵機18を使用すると、電気集塵機18の集塵電圧が正常電圧よりも低くなり、集塵能力不足となってしまう。
このようなとき、マイコン53が電圧センサにより電気集塵機18の異常電圧を検知して、表示部に設けられた点滅ランプや液晶表示器に電気集塵機18の集塵電圧が異常電圧であることを表示する。これにより、電気集塵機18の異常電圧を容易に把握することができる。従って、電気集塵機18の集塵能力不足が発生した時点で、迅速に電気集塵機18のメンテナンスを行うことが可能となり、空気調和機1の利便性を大幅に向上させることができる。
また、マイコン53は、送風ファン15の停止中は電気集塵機18の集塵機能を停止するように構成している。これにより、電気集塵機18で発生するオゾンが室内ユニット20周辺に溜まってしまうのを防止することが可能となる。従って、被調和室内の人が、オゾン臭を嗅いでしまうのを防止することができ、空気調和機1を極めて好適に使用することが可能となる。尚、オゾン臭は多数の人に好まれていない臭いとされている。
一方、前記マイコン53は、前記湿度センサ65が検出した被調和室の湿度が所定の値以上である場合、電気集塵機18の動作を停止できるように構成している。詳しくは、例えば、湿度センサ65が検出した被調和室の湿度が80%〜90%、好ましくは85%以上になったら、マイコン53は、信号を出力しリレースイッチをOFFにして、電力供給装置19に通電していた商用交流電源を遮断し、電気集塵機18へ供給していた5KV〜6KVの高圧電力を遮断する。
即ち、高圧電力が比較的洩れ易い湿度(湿度85%以上)のときは、電気集塵機18への高圧電力の印加を遮断し、この湿度以下のときは高圧電力を電気集塵機18へ供給するようにしている。尚、この遮断/供給の動作には適選デファレンシャルが設定されている。これにより、被調和室内の湿度が高い時、湿気によって高圧電力が洩れなくなるので、感電や室内ユニット20の故障などを未然に防止することができる。
また、湿度センサ65が検出した被調和室の湿度が85%以下になったら、マイコン53は、信号を出力してリレースイッチをONにして、電力供給装置19に商用交流電源を通電し、電気集塵機18へ5KV〜6KVの高圧電力を出力する。これにより、電気集塵機18の湿度により集塵能力が停止していたのを自動的に復活することが可能となる。従って、被調和室内の湿度が高い時に感電する危険性を抑制することができ、また、洩れた高電圧により他の機器の故障も抑制できるようになる。
図4は、空気調和機1の冷凍サイクルを構成する室外ユニット21の制御に用いる制御回路の概略ブロック図である。端子板71の端子番号を同じくして図2に示す端子板51に接続されるものである。
この図において、72は電源回路であり、端子板71の1番端子、2番端子を介して得られる交流電力(この場合、室内ユニット20からの交流100V)を倍電圧整流し平滑するものであり、バリスタ、ノイズフィルタ、リアクタ、電流フューズ等が付加されている。
この電源回路72から出力される直流電力(約DC280V)は、複数のスイッチング素子を3相ブリッジ状に結線したインバータ回路73へ出力されて、PWM理論に基づく疑似正弦波の3相交流(冷媒圧縮機2が誘導電動機を用いている場合)または、回転子の回転位置を判断しこの回転位置に対応する通電パターンで固定子巻線を通電する方式(冷媒圧縮機2が直流モータを用いている場合)に変換された後、冷媒圧縮機2へ供給される。
従って、いずれも冷媒圧縮機2の回転数(回転数)を変えて冷媒圧縮機2の運転能力を制御することができるものである。
75は、マイコンであり制御基板部74に搭載されている。マイコン75は、端子板71の3番端子及びシリアル回路76を介して室内ユニット20のマイコン53から受信する制御信号に基づき、上記動作による冷媒圧縮機2の運転能力(運転回転数)を制御し、更に四方弁3の切り換えや送風ファン5(プロペラファンを駆動するファンモータ)を制御し、電流検出回路77に接続されるCT(電流検出器)78の検出する電流値が所定値を越えないように冷媒圧縮機2の運転能力を補正し、冷媒圧縮機2の温度を検出する温度センサ79の温度が所定値を越えないように冷媒圧縮機2の運転能力を補正するものである。
80は、外気の温度を検出する外気温センサであり、このセンサの検出した外気温は室内ユニット20のマイコン53へシリアル回路76を介して送信されるものである。
尚、81は室外側熱交換器の温度を検出する温度センサであり、82は制御用の直流電力を生成するスイッチング電源である。
次に、前記室内ユニット20の構造を詳しく説明する。室内ユニット20は図5に示すように、前面側に設けられた前ケース22と、この前ケース22の前部に設けられ、被調和室内の空気の吸気口を備えた吸込パネル26と、背面側の後ケース24とから構成されている。前後ケース22、24と吸込パネル26内には、前述した如き送風ファン15が室内側熱交換器の略中心に位置して配設され、前面側には吸込パネル26に沿って折れ曲がった室内側熱交換器12、14が配設されている。
送風ファン15は、被調和室内の空気を吸込パネル26の吸気口から吸い込み、室内側熱交換器12、14で加熱/冷却/除湿して再び被調和室内に循環させる。また、前後ケース22、24及び吸込パネル26と、室内側熱交換器12、14との間には、送風ファン15により吸引される比較的大きな塵を補足すると共に、着脱可能なフィルタ28が装着されている。更に、フィルタ28と、室内側熱交換器12、14との間には、フィルタ28を通過し、送風ファン15により吸引される被調和室内の比較的細かい塵埃を静電力により捕集する前記電気集塵機18が装着されている。
室内側熱交換器12、14の下方には冷房、或いは、除湿時に室内側熱交換器12、14で凝縮し滴下した水滴を受け止めるドレンパン30が配設されており、このドレンパン30の下方には冷風/温風の吹出口32が形成されている。該吹出口32には上下風向変更羽根34と、左右風向変更羽根36とが設けられている。
以上のように構成された空気調和機1は、室内ユニット20のマイコン53に格納されたプログラムに基づいてそれぞれの機器の運転を制御するものである。該空気調和機1のマイコン53は、例えば、室内の温度と設定温度との温度偏差と、この温度偏差の変化分とから、空気調和機1を次のように制御できるように構成している。即ち、マイコン53は、被調和室の除湿を行う場合、冷媒圧縮機2の運転能力を、被調和室の温度と目標温度、及び/又は、被調和室の湿度と目標湿度に基づいて自動制御する。具体的には、マイコン53は被調和室の温度と目標温度との差に基づいて冷媒圧縮機2の回転数を決定し、制御すると共に、この回転数を決定する際には、被調和室の湿度と目標湿度との差を加味して回転数に補正を加えるように構成されている。
また、マイコン53は、所定のスイッチ58の操作に応答して目標湿度を、当該スイッチ58の操作時又は操作近傍時の被調和室の湿度、若しくは、スイッチ58の操作時にメモリに保持されている湿度より所定値低い値、若しくは、所定割合低い値に変更する。尚、目標湿度が設定できる値(湿度値)は、所定の範囲内の5%刻みの複数の整数値であり、変更時に該当する値が無いときは近傍の値、又は切り捨て、切り上げ、四捨五入などを行った値である。また、この値は5%刻みに限るものではなく、制御精度、マイコンなどの能力に応じて適選設定できるものである。目標温度の設定に関しても同様であり、本出願の実施例では1℃刻みとして説明する。
詳しくは、マイコン53は、リモートコントローラ59に設けられたスイッチ58(「すこし」、或いは、「はやく」)の操作時に湿度センサ65が検出した被調和室の湿度(又は前記マイコン53のメモリに保持された直近の湿度)より所定値低い値(実施例では約5%低い値を云い、以降これを所定値低い値と称す)、或いは、所定割合低い値(例えば現在50%の湿度ならば、この湿度50%の9割が45%となる。以降これを所定割合低い値と称す)に変更し、冷媒圧縮機2(送風ファン5も含む)の運転を制御する。尚、湿度センサ65が検出した被調和室の湿度は、スイッチ58が操作された時の湿度に限らず、スイッチ58が操作された時点から所定時間前迄の平均値(マイコン53のメモリに保持された、約5分間の平均湿度の値)であっても差し支えないが、実施例では、スイッチ58が操作された時の湿度とされる。
また、マイコン53は、所定のスイッチ58の操作に応答して目標温度をスイッチ58の操作時又は操作時から操作近傍時の被調和室の温度、若しくは、スイッチ58の操作時にメモリに保持されている温度、若しくは、これらの温度に所定の補正を行った値に変更する。
詳しくは、マイコン53は、リモートコントローラ59に設けられたスイッチ58(「すこし」、或いは、「はやく」)の操作時に温度センサ63が検出した被調和室の温度(前記マイコン53のメモリに保持された温度)に所定の補正を行った値に変更(実施例では約5℃低い値に変更)し、冷媒圧縮機2(送風ファン5も含む)の運転を制御する。尚、温度センサ63が検出した被調和室の温度は、スイッチ58が操作された時の温度に限らず、スイッチ58が操作された時点から所定時間前迄の平均値(マイコン53のメモリに保持された、約5分間の平均温度の値)であっても差し支えないが、実施例は、スイッチ58が操作された時の温度とされる。
これにより、被調和室内が少し蒸し暑いと感じられる場合には、温度をそのままで短時間、且つ、迅速に除湿を行うことが可能となるので、被調和室内の冷え過ぎを防止しつつ、雨上がりなどで蒸し蒸しした不快感を取り除いて、梅雨時などの中間期に快適な空調を実現することができる。
また、マイコン53は、スイッチ58が操作された後、再度当該スイッチ58が操作された場合、目標湿度及び目標温度を、スイッチ58の操作による変更前の目標湿度及び目標温度、若しくは、それらに近い値に自動的に戻す。これにより、被調和室内が少し蒸し暑いと感じられる場合に、冷え過ぎてしまうのを防止し、且つ、雨上がりなどで蒸し蒸しした不快感を取り除くことが可能となり、快適な空調を実現することができる。
マイコン53は、所定のスイッチ58の操作に応答して目標湿度を当該スイッチ58の操作時又は操作時近傍の被調和室の湿度、若しくは、スイッチ58の操作時にメモリに保持されている湿度より所定値低い値、若しくは、所定割合低い値に変更する。
詳しくは、マイコン53は、リモートコントローラ59に設けられたスイッチ58(「すこし」、或いは、「はやく」)の操作時に、目標湿度を湿度センサ65が検出した被調和室の湿度(前記マイコン53のメモリに保持された湿度)より所定値低い値、或いは、所定割合低い値に変更する。
また、マイコン53は、被調和室の湿度が所定値低い値、若しくは、所定割合低い値となった場合、目標湿度をスイッチ58の操作による変更前の目標湿度、若しくは、当該目標湿度に近い値に自動的に戻す。
詳しくは、マイコン53は、リモートコントローラ59に設けられたスイッチ58(「すこし」、或いは、「はやく」)の操作後に、被調和室の湿度が所定値低い値(実施例では約5%低い値)、或いは、所定割合低い値となった場合(例えば現在50%の湿度が、9割の45%となった場合)、目標湿度をスイッチ58の操作による変更前の目標湿度、或いは、当該目標湿度に近い値に戻す。尚、マイコン53は、被調和室の温度も同様に制御する。
即ち、マイコン53は、被調和室の湿度が所定値低い値、或いは、所定割合低い値となった場合、目標湿度をスイッチ58の操作による変更前の目標湿度、或いは、当該目標湿度に近い値に自動的に戻すことで、被調和室の湿度の取り過ぎを防止することが可能となり、好適な空調を実現することができる。また、スイッチを戻す手間を省くことができるので、空気調和機1の操作性を大幅に向上させることができ、自動的に戻すことで電力消費量も低減でき、省エネにも寄与することができる。
また、マイコン53は、リモートコントローラ59に設けられたスイッチ58が操作されて、目標湿度の変更が行われた場合、冷媒圧縮機2の能力を通常より増加(ハイパワー運転、或いは、送風ファン5の回転数の増加)する。また、マイコン53は、冷媒圧縮機2の能力の増加を、所定時間(例えば、15分)経過を上限に終了する。
これにより、短時間でより迅速な除湿運転を行うことが可能となり、被調和室内が少し蒸し暑いと感じられる場合には、短時間で快適な空調を実現することができる。
次に、図6のフローチャートを参照して空気調和機1の除湿運転「すこし」を例に説明する。尚、フローチャートは、マイコン53に格納されているプログラムの要部動作である。また、空気調和機1は、リモートコントローラ59にて運転操作を行うものとするが、前述した如き室内ユニット20の操作部でも同様の操作を行うことができるようにしても良い。
このフローチャートにおいては、リモートコントローラ59のスイッチ58が操作された場合の除湿動作「すこし」を説明する。まずステップS1でマイコン53は、リモートコントローラ59のスイッチ58の「すこし」のスイッチが操作されたか否かをステップS1で判断する。「すこし」の命令があった場合(「すこし」スイッチが操作された場合)は、ステップS2に進み、「すこし」の動作が設定されてるか否か(フラグがONか否か)を判断する。ステップS1で「すこし」のスイッチが操作されていないときは「すこし」スイッチが操作されるのを待つ。
ステップS2で、「すこし」の動作が設定済みの場合(フラグがONで「すこし」の運転が行われている場合)、ステップS3に進み、そこで、マイコン53は、「すこし」の設定を解除し、すなわち、目標湿度及び目標温度をスイッチ58の操作前(変更前)の値、若しくは、それらに近い値に戻し、ステップS4で、設定フラグをOFFしてステップS1に戻る。
前記ステップS2で、マイコン53は「すこし」の動作が設定されていない場合(フラグがOFFで「すこし」の動作が行われていない場合)、ステップS5に進み、「すこし」の動作の設定を行う。即ち、マイコン53は、リモートコントローラ59のスイッチ58の操作に応答して目標湿度を当該スイッチ58の操作時又は操作時近傍の被調和室の湿度、若しくは、スイッチ58の操作時にメモリに保持されている湿度より5%(現在湿度−n%)低い湿度に変更してステップS6に進む。この変更後の目標湿度は例えば5%刻み(これに限るものではなく湿度センサの精度、マイコンの処理能力などから、例えば1%刻み、2%刻み、10%刻みなど適選設定することができる。)の値のうちから近い値が選択される。現在湿度が60%であれば目標湿度が55%に変更され、現在湿度が52%であれば目標湿度が45%(変更後の目標室の値に刻み幅が合致しないときは下側の値)に変更され、又は所定割合(10%/20%など)低い値を目標湿度として同様に変更しても良い。尚、目標湿度が1%刻みに設定でき、湿度センサの出力も1%刻みで行える際は、そのまま5%を引いた値を目標湿度値としても良い。
ステップS6では、ステップS5における設定湿度の変更と同様に設定温度の変更を行う。但し、設定温度の変更単位は1℃刻みである、次いで、変更された設定湿度、設定温度と現在の湿度、温度などに基づいて風量、風向、圧縮機器の回転数などを再度計算し設定した後、ステップS7に進み、「すこし」の動作を設定したことを示すフラグをONにしてステップS1に戻る。
このように、被調和室内が少し蒸し暑いと感じられる場合には、温度をそのままで短時間、且つ、迅速に除湿を行うことが可能となる。これにより、被調和室内の冷え過ぎを防止しつつ、雨上がりなどで蒸し蒸しした不快感を取り除いて、梅雨時などの中間期に快適な空調を実現することができる。
また、スイッチ58が操作された後、再度当該スイッチ58が操作された場合には、目標湿度及び目標温度をスイッチ58の操作による変更前の目標湿度及び目標温度、若しくは、それらに近い値に戻す。これにより、例えば、既に除湿運転状態の場合は、冷え過ぎてしまうのを防止し、且つ、雨上がりなどで蒸し蒸しした不快感を取り除くことが可能となり、快適な空調を実現することができる。
次に、図7には本発明の空気調和機1のハイパワー運転時と通常運転時の除湿時間の比較図を示している。該空気調和機1は、前述の実施例と略同じ構成を有している。以下、異なる部分について説明する。尚、図は縦軸に湿度/温度、横軸に時間を示している。また、空気調和機1の通常運転は、冷媒圧縮機2の回転数、及び、送風ファン5の回転数を10%〜70%とし、ハイパワー運転は、回転数、回転数を100%としている。尚、冷媒圧縮機2のハイパワー運転、及び、通常運転は、送風ファン5を含んだ状態を云う。また、リモートコントローラ59に設けられたスイッチ58で「はやく」が操作された場合、冷媒圧縮機2のハイパワー運転が行われ、「はやく」が解除された場合、冷媒圧縮機2の通常運転が行われる。
空気調和機1の冷房運転時には、マイコン53は、スイッチ58の操作時に、被調和室の温度と、目標温度との差が所定値以上(例えば5%以上)である場合、冷房機能による通常より強めの冷房運転(ハイパワー運転)を行った後、目標湿度の変更を行う。
この場合、マイコン53は、冷媒圧縮機2のハイパワー運転、即ち、「はやく」の運転時は、目標温度を低くして短時間で被調和室内の温度を下げる必要がある。このため、「はやく」の運転時には、被調和室内の温度が目標値に達するまで、目標温度より低く設定し、目標値に達したら、設定温度を元の目標湿度に戻す変更を行う。そして、マイコン53は、被調和室内の温度が目標値に達したら冷媒圧縮機2の通常運転を行い目標湿度の変更を行う。
即ち、被調和室の除湿を行うとき、最初に強めの「はやく」運転(図中実線)を行うことにより、通常運転時(図中点線)の温度/湿度より短時間で、目標温度・湿度を達成することが可能となる。特に、最初に「はやく」運転を行い、温度、除湿が目標値になったら通常運転を行うようにしているので、雨上がりなどで蒸し蒸しした不快感時に、短時間で快適な空調を実現することができるようになる。
次に、図8のフローチャートを参照して空気調和機1の除湿運転「はやく」を例に説明する。尚、このフローチャートもマイコン53に格納され実行されるプログラムの要部動作である。また、空気調和機1は、リモートコントローラ59にて運転操作を行うものとするが、前述した如き室内ユニット20の操作部でも同様の操作を行うことができるようにしても良い。
このフローチャートにおいては、リモートコントローラ59のスイッチ58が操作された場合の除湿動作「はやく」を説明する。まずステップS11でマイコン53は、リモートコントローラ59のスイッチ58が操作されて、「はやく」の命令があった場合(フラグがONされている場合)、その命令を新たな設定としてメモリに保持し、ステップS12に進み、「はやく」の命令がない場合、「はやく」の命令があるのを待つ。尚、リモートコントローラ59のスイッチ58が誰かにより操作されて「はやく」が実行され、後述するステップS7で設定終了のフラグがONしている場合もあるので、マイコン53は最初にステップS1を実行する。
ステップS12で、マイコン53は、被調和室内の温度と、目標温度との差が小(この場合、例えば2℃)の場合、ステップS13に進み冷凍サイクルの回路を除湿運転に切り換えると共に、等温フラグをONしてメモリに保持する。ステップS14で、既に除湿設定がされていて、「はやく」によるハイパワー設定があり、冷媒圧縮機2のハイパワー運転が実行されている場合、ステップS15に進む。即ち、冷媒圧縮機2の回転数が100%運転、及び、送風ファン5の回転数が100%運転している場合、ステップS15に進む。
そこで、マイコン53は、冷媒圧縮機2のハイパワー運転を実行して15分経過している場合は、ステップS16に進み、ハイパワー終了フラグをONして、メモリに保持する。また、マイコン53は、冷媒圧縮機2のハイパワー運転を解除し、冷媒圧縮機2の回転数が100%運転の冷媒圧縮機2、及び、回転数が100%運転の送風ファン5を通常運転に戻す。
次に、ステップS17に進み、マイコン53は、冷媒圧縮機2が通常運転に戻り、被調和室内の湿度と、変更前の目標湿度との差が小さくなった場合(この場合、例えば5%以内になった場合)ステップS18に進み、設定湿度を解除し、ステップS11に戻る。
前記ステップS12でマイコン53は、被調和室内の温度と、目標温度との差が小さくない場合(この場合、例えば2℃以上)、ステップS19に進む。そこで、マイコン53は、除湿運転から冷房運転に切り換えて、通常の冷房機能より強めの冷房設定となる送風ファン5の回転数を100%(このとき、冷媒圧縮機2は通常運転である)に設定し、強めの冷房運転を行った後、ステップS11に戻る。
また、前記ステップS14でマイコン53は、既に除湿設定がされていて、「はやく」によるハイパワー設定があり、冷媒圧縮機2のハイパワー運転が実行されていない場合、ステップS20に進む。そこで、マイコン53は、冷媒圧縮機2をハイパワーに設定してハイパワー運転を行った後、ステップS11に戻る。
また、前記ステップS15で、マイコン53は、冷媒圧縮機2のハイパワー運転を実行して、未だ15分経過していない場合、ステップS21に進み、冷媒圧縮機2をハイパワー運転で除湿を続行してステップS11に戻る。
更に前記ステップS17で、マイコン53は、冷媒圧縮機2が通常運転に戻り、未だ被調和室内の湿度と、目標湿度との差が小さくならない場合(この場合、例えば2%以内にならない場合)ステップS11に戻る。
このように、除湿のハイパワー運転を行うことにより、被調和室内を迅速に目標湿度・温度にすることが可能となると共に、被調和室内が目標湿度・温度まで低下したら、変更した湿度・温度を自動的に変更前に戻して通常運転を行うので、電力消費量も低減させることが可能となり、省エネも行うことができるようになる。特に、最初に強めの冷房運転を行った後、除湿を行うようにしているので、雨上がりなどで蒸し蒸しした不快感時に、極めて短時間で快適な空調を実現することができるようになるものである。
尚、実施例では空気調和機1の形状や寸法などを記載したが、空気調和機1は本発明の要旨を逸脱しない範囲内で形状や寸法を変更しても良い。
また、本発明は、上記各実施例のみに限定されるものではなく、この発明の範囲を逸脱することなく様々な変更を行っても本発明は有効である。