JP2007211966A - 同期装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】同期作用終了時におけるシンクロスリーブのスリーブチャンファとシンクロリングのリングチャンファとの再当接による二段入り現象を防止する。
【解決手段】第1スリーブチャンファ32aと第1リングチャンファ35aとが当接するシフトアップ時の同期作用開始状態において、第2リングチャンファ35bのチャンファ起点部35cの軸方向位置を第2スリーブチャンファ32bのチャンファ起点部32cの軸方向位置と同じ位置になるように形成する。即ち、第2リングチャンファ35bを第2スリーブチャンファ32bと軸方向にオーバーラップしないように形成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、同期装置に関し、詳しくは、回転軸に固定されたシンクロハブの外周面を摺動可能にハブスプラインに嵌合するスリーブスプラインが内周面に形成されたシンクロスリーブと、該シンクロスリーブの摺動により前記スリーブスプラインと嵌合可能なリングスプラインを有するシンクロリングとを備え、シフトアップ時には前記スリーブスプラインの先端に形成した第1スリーブチャンファと前記リングスプラインの先端に形成した第1リングチャンファとを当接させて同期作用を行ない、シフトダウン時には前記第1スリーブチャンファに隣接形成した第2スリーブチャンファと前記第1リングチャンファに隣接形成した第2リングチャンファとを当接させて同期作用を行なう同期装置に関する。
従来、この種の同期装置としては、シンクロスリーブの内周に形成されたスリーブスプラインの先端を、変速ギヤ側面に形成されたドグギヤのドグスプラインを掻き分ける第1スリーブチャンファと、シンクロスリーブにより軸方向に押されて同期荷重を発生させて変速ギヤとシンクロスリーブとの回転を同期させるシンクロリングに形成されたリングスプラインのリングスプラインチャンファを掻き分ける第2スリーブチャンファとから形成して、第1スリーブチャンファの先端を第2スリーブチャンファの先端よりもシンクロリング方向に向けて軸方向に先行させたものが提案されている。
この装置では、第1スリーブチャンファが第2スリーブチャンファに対して先行する分、スリーブストロークを短縮できて二段入り現象を低減できるものとしている。
特開2005−155672号公報
このような二段入り現象は、上述のようなシンクロスリーブとドグギヤとの噛合の際に発生するものの他、シフトアップ時の同期作用終了時にシンクロスリーブがシンクロリングをすり抜ける際に、シンクロスリーブのチャンファとシンクロリングのチャンファとが再当接することにより発生するものもある。即ち、シフトアップ時においては、シンクロスリーブおよびシンクロリングの各回転速度とシンクロスリーブおよびシンクロリングの各フリクショントルクとの相関により、シンクロスリーブとシンクロリングとの間で相対回転が生じ、同期作用の際に当接していたシンクロスリーブとリングスプラインのそれぞれのチャンファとは反対側のそれぞれのチャンファが当接する場合があり、操作性向上という観点からは、このような二段入り現象を低減することも重要である。
本発明の同期装置は、同期作用終了時におけるシンクロスリーブのスリーブチャンファとシンクロリングのリングチャンファとの再当接による二段入り現象を防止することを目的とする。
本発明の同期装置は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の同期装置は、回転軸に固定されたシンクロハブの外周面のハブスプラインに摺動可能に嵌合するスリーブスプラインが内周面に形成されたシンクロスリーブと、該シンクロスリーブの摺動により前記スリーブスプラインと嵌合可能なリングスプラインを有するシンクロリングとを備え、シフトアップ時には前記スリーブスプラインの先端に形成した第1スリーブチャンファと前記リングスプラインの先端に形成した第1リングチャンファとを当接させて同期作用を行ない、シフトダウン時には前記第1スリーブチャンファに隣接形成した第2スリーブチャンファと前記第1リングチャンファに隣接形成した第2リングチャンファとを当接させて同期作用を行なう同期装置であって、前記第1スリーブチャンファと前記第1リングチャンファとが当接した同期作用状態において、前記第2スリーブチャンファと前記第2リングチャンファとが軸方向にラップしないよう前記第2スリーブチャンファおよび/または前記第2リングチャンファが形成されてなることを要旨とする。
この本発明の同期装置では、第1スリーブチャンファと第1リングチャンファとが当接した同期作用状態において、第2スリーブチャンファと第2リングチャンファとが軸方向にラップしないように、前記第2スリーブチャンファや前記第2リングチャンファが形成されてなるから、シフトアップ時において同期作用が終了してスリーブスプラインがリングスプラインをすり抜ける際にシンクロスリーブとシンクロリングとの間で相対回転が生じても、第2スリーブチャンファと第2リングチャンファとが当接することがない。この結果、同期作用終了時におけるスリーブチャンファとリングチャンファとの再当接による二段入り現象を防止できる。もとより、シフトダウン時においては、シンクロスリーブとシンクロリングとの間で相対回転が生じないため、二段入り現象は発生しない。
こうした本発明の同期装置において、前記同期作用状態において、前記第2スリーブチャンファの起点部の軸方向位置が前記第2リングチャンファの起点部の軸方向位置と同じ位置を含む前記シンクロスリーブの前記スリーブスプラインへの噛み合い摺動方向側の位置となるよう前記第2スリーブチャンファおよび/または前記第2リングチャンファが形成されてなるものとすることもできる。
この態様の本発明の同期装置において、前記第1リングチャンファと前記第2リングチャンファとは、前記第2リングチャンファが前記第1リングチャンファに比して小さい非対称形状に形成されてなるものとすることもできるし、前記第1スリーブチャンファと前記第2スリーブチャンファとは、該第2スリーブチャンファが前記第1スリーブチャンファに比して小さい非対称形状に形成されてなるものとすることもできる。
こうすれば、シフトアップ時における同期作用状態において第2スリーブチャンファと第2リングチャンファとが軸方向にラップしない構造を簡易に確保することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態としての同期装置20を搭載する変速機1の構成の概略を示す構成図であり、図2は、同期装置20の構成の概略を示す斜視構成図であり、図3は、同期装置20の断面を示す断面図であり、図4は、同期装置20を上から見た上面図である。
実施例の変速機1は、図1に示すように、エンジンのクランクシャフト(図示せず)とクラッチ11を介して接続された入力軸12と、この入力軸12に平行に配置された出力軸13と、入力軸12に一体回転可能に配置された駆動歯車Gと、出力軸13に遊転可能に配置された駆動歯車Gと歯合する被駆動歯車G’と、被駆動歯車G’を出力軸13に選択的に固定可能な出力軸13に配置された同期装置20と、出力軸13と出力ギヤGOを介して接続されたディファレンシャル装置14とを備える。
実施例の同期装置20は、図2および図3に示すように、出力軸13にスプライン嵌合により一体回転可能に固定されたシンクロハブ21と、シンクロハブ21の外周面に形成されたハブスプライン21aとスプライン嵌合するスリーブスプライン22aが内周面に形成されたシンクロスリーブ22と、シンクロハブ21とシンクロスリーブ22との間に介在してシンクロスプリング23によりシンクロスリーブ22側に付勢されたシンクロナイザーキー24と、外周面にリングスプライン25aが形成されて回転方向に所定のクリアランスをもってシンクロハブ21と一体回転するシンクロリング25と、シンクロリング25の内周面に形成されたコーン面25bと摺接するコーン面26bを有する被駆動歯車G’のシンクロハブ21側側面に一体形成されたクラッチギヤ26とから構成されており、シンクロスリーブ22の軸方向移動により同期作用を行う。
シンクロスリーブ22のスリーブスプライン22aの先端には、図4に示すように、スリーブチャンファ32が形成されており、スリーブチャンファ32は、軸方向に対して対称な第1スリーブチャンファ32aと第2スリーブチャンファ32bとから構成されている。また、クラッチギヤ26の先端には、図示するように、クラッチチャンファ36が形成されており、クラッチチャンファ36は、軸方向に対称な第1クラッチチャンファ36aと第2クラッチチャンファ36bとから構成されている。
シンクロリング25のリングスプライン25aの先端には、図4に示すように、リングチャンファ35が形成されている。リングチャンファ35は、軸方向に対して非対称な第1リングチャンファ35aと第2リングチャンファ35bとから構成されており、第1リングチャンファ35aが第2リングチャンファ35bに比して大きく形成されている。
図5は、シフトアップ時における同期作用の開始状態を示す状態図である。
第2リングチャンファ35bは、図示するように、同期作用状態においてチャンファ起点部35cの軸方向位置が第2スリーブチャンファ32bのチャンファ起点部32cの軸方向位置と同じ位置になるよう形成されている。即ち、第2リングチャンファ35bは、第1スリーブチャンファ32aと第1リングチャンファ35aとが当接した同期作用状態において第2スリーブチャンファ32bと軸方向にオーバーラップしないように形成されている。
シンクロナイザーキー24は、シンクロスリーブ22と共に軸方向に移動してシンクロスリーブ22に先行してシンクロリング25に当接して押圧し、シンクロリング25の回転方向位置の割り出しを行う。即ち、シンクロリング25は、スリーブチャンファ32がリングチャンファ35に当接する前に、コーン面25bとクラッチギヤ26のコーン面26bとの間に生じる摩擦トルクによりシンクロハブ21との回転方向クリアランス分だけクラッチギヤ26に連れ回り、シフトアップ時では、図5に示すように、第1スリーブチャンファ32aと第1リングチャンファ35aとが当接可能な状態に割り出され、シフトダウン時では、図6のシフトダウン時における同期作用の開始状態を示す状態図のように、第2スリーブチャンファ32bと第2リングチャンファ35bとが当接可能な状態に割り出される。
次に、こうして構成された同期装置20の動作、特にシフトアップ操作が行われた際の動作について説明する。
シフトアップ操作が行われると、シンクロスリーブ22が軸方向に移動する。これに伴いシンクロナイザーキー24も軸方向に移動して、シンクロスリーブ22に先行してシンクロリング25に当接する。これにより、シンクロリング25のコーン面25bとクラッチギヤ26のコーン面26aとの間で摩擦力が生じてシンクロリング25はクラッチギヤ26に連れ回る。このとき、クラッチギヤ26の回転速度がシンクロスリーブ22の回転速度よりも大きいために、シンクロリング25は、シンクロスリーブ22に先行して加速されてシンクロハブ21との回転方向クリアランス分だけシンクロスリーブ22と相対回転し、図5に示すように、シンクロスリーブ22の第1スリーブチャンファ32aとシンクロリング25の第1リングチャンファ35aとが当接できる状態に割り出される。
このように、シンクロリング25が、第1スリーブチャンファ32aと第1リングチャンファ35aとが当接できる状態に割り出された後、シンクロスリーブ22の軸方向移動によって第1スリーブチャンファ32aと第1リングチャンファ35aとが当接して同期作用が開始する。この状態から、更にシンクロスリーブ22が軸方向に移動すると、シンクロリング25のコーン面25bとクラッチギヤ26のコーン面26bとの摩擦力が増大して、クラッチギヤ26の回転速度が減速されてシンクロスリーブ22の回転速度とクラッチギヤ26の回転速度とが同期して、同期作用が終了する。同期作用が終了すると、シンクロスリーブ22がシンクロリング25を掻き分けてさらに軸方向移動してクラッチギヤ26と歯合する。このとき、シンクロリング25は、クラッチギヤ26の回転速度の減速に伴ってコーン面25bを介して作用する回転方向とは反対方向の摩擦トルクやリングスプライン25aを介して作用するオイル撹拌抵抗等により、割り出された回転方向クリアランス分だけシンクロスリーブ22との間で相対回転を生ずるが、第2リングチャンファ35bは、チャンファ起点部35cの軸方向位置が第2スリーブチャンファ32bのチャンファ起点部32cの軸方向位置と同じ位置になるよう形成されているから、シンクロリング25とシンクロスリーブ22との間で相対回転を生じたとしても、第2リングチャンファ35bと第2スリーブチャンファ32bとが当接することがない。即ち、同期作用終了時におけるスリーブチャンファ32とリングチャンファ35との再当接による二段入り現象を防止できる。
もとより、シフトダウン時においては、図6に示すように、シンクロリング25が割り出される回転方向と、リングスプライン25aを介して作用するオイル撹拌抵抗等の方向とが同じであるため、シンクロリング25とシンクロスリーブ22との間では相対回転が生じず、同期作用終了時においてもスリーブチャンファとリングチャンファとの再当接による二段入り現象は発生しない。
以上説明した第1実施例の同期装置20によれば、第1スリーブチャンファ32aと第1リングチャンファ35aとが当接するシフトアップ時の同期作用開始状態において、第2リングチャンファ35bのチャンファ起点部35cの軸方向位置が第2スリーブチャンファ32bのチャンファ起点部32cの軸方向位置と同じ位置になるよう形成される。即ち、第2リングチャンファ35bが第1スリーブチャンファ32aと第1リングチャンファ35aとが当接した同期作用状態において、第2スリーブチャンファ32bと軸方向にオーバーラップしないように形成されるから、シンクロリング25とシンクロスリーブ22との間で相対回転を生じたとしても、第2リングチャンファ35bと第2スリーブチャンファ32bとが当接することがない。この結果、同期作用終了時におけるスリーブチャンファ32とリングチャンファ35との再当接による二段入り現象を防止することができる。
実施例1の同期装置20では、同期作用状態において第2リングチャンファ35bのチャンファ起点部35cの軸方向位置が第2スリーブチャンファ32bのチャンファ起点部32cの軸方向位置と同じ位置になるよう形成されているものとしたが、同期作用状態において第2リングチャンファ35bが第2スリーブチャンファ32bと軸方向にオーバーラップしなければ良く、同期作用状態における第2リングチャンファ35bのチャンファ起点部35cの軸方向位置は、同期作用状態における第2スリーブチャンファ32bのチャンファ起点部32cの軸方向位置よりもシンクロハブ21側に位置するものであっても良い。
次に、本発明の第2実施例としての同期装置120について説明する。
図7は、第2実施例の同期装置120の外観を示す上面図である。
第2実施例の同期装置120を搭載する変速機1Aは、同期装置20を同期装置120に変えた点を除いて第1実施例の同期装置20を搭載する変速機1と同一の構成をしている。従って、第2実施例の変速機1Aの構成のうち第1実施例の変速機1と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
第2実施例の同期装置120は、図示するように、スリーブチャンファ132とリングチャンファ135とを備える点を除いて第1実施例の同期装置20と同一の構成をしている。
即ち、第2実施例の同期装置120は、軸方向に対して非対称な第1スリーブチャンファ132aと第2スリーブチャンファ132bとから構成されるスリーブチャンファ132を有するスリーブスプライン122aが内周面に形成されたシンクロスリーブ122と、軸方向に対して対称な第1リングチャンファ135aと第2リングチャンファ135bとから構成されるリングチャンファ135を有するリングスプライン125aが形成されたシンクロリング125とを備える。
第1スリーブチャンファ132aは、図示するように、第2スリーブチャンファ132bに比して大きく形成されており、第2スリーブチャンファ132bは、同期作用状態においてチャンファ起点部132cの軸方向位置が第2リングチャンファ135bのチャンファ起点部135cの軸方向位置と同じ位置になるよう形成されている。即ち、第2スリーブチャンファ132bは、第1スリーブチャンファ132aと第1リングチャンファ135aとが当接した同期作用状態において第2リングチャンファ135bと軸方向にオーバーラップしないように形成されている。
次に、こうして構成された同期装置120の動作、特にシフトアップ操作が行われた際の動作について説明する。
シフトアップ操作が行われると、シンクロスリーブ122が軸方向に移動する。これに伴いシンクロナイザーキー124も軸方向に移動して、シンクロスリーブ122に先行してシンクロリング125に当接する。これにより、シンクロリング125のコーン面125bとクラッチギヤ126のコーン面126aとの間で摩擦力が生じてシンクロリング125はクラッチギヤ126に連れ回る。このとき、クラッチギヤ126の回転速度がシンクロスリーブ122の回転速度よりも大きいために、シンクロリング125は、シンクロスリーブ122に先行して加速されてシンクロハブ121との回転方向クリアランス分だけシンクロスリーブ122と相対回転し、図7に示すように、シンクロスリーブ122の第1スリーブチャンファ132aとシンクロリング125の第1リングチャンファ135aとが当接できる状態に割り出される。
このように、シンクロリング125が、第1スリーブチャンファ132aと第1リングチャンファ135aとが当接できる状態に割り出された後、シンクロスリーブ122の軸方向移動によって第1スリーブチャンファ132aと第1リングチャンファ135aとが当接して同期作用が開始する。この状態から、更にシンクロスリーブ122が軸方向に移動すると、シンクロリング125のコーン面125bとクラッチギヤ126のコーン面126bとの摩擦力が増大してクラッチギヤ126の回転速度が減速されてシンクロスリーブ122の回転速度とクラッチギヤ126の回転速度とが同期して、同期作用が終了する。同期作用が終了すると、シンクロスリーブ122がシンクロリング125を掻き分けてさらに軸方向移動してクラッチギヤ126と歯合する。このとき、シンクロリング125は、クラッチギヤ126の回転速度の減速に伴ってコーン面125bを介して作用する回転方向とは反対方向の摩擦トルクやリングスプライン125aを介して作用するオイル撹拌抵抗により、割り出された回転方向クリアランス分だけシンクロスリーブ122との間で相対回転を生ずるが、第2スリーブチャンファ132bは、チャンファ起点部132cの軸方向位置が第2リングチャンファ135bのチャンファ起点部135cの軸方向位置と同じ位置になるよう形成されているから、シンクロリング125とシンクロスリーブ122との間で相対回転を生じたとしても、第2スリーブチャンファ132bと第2リングチャンファ135bとが当接することがない。即ち、同期作用終了時におけるスリーブチャンファ132とリングチャンファ135との再当接による二段入り現象を防止できる。
もとより、シフトダウン時においては、シンクロリング125が割り出される回転方向と、リングスプライン125aを介して作用するオイル撹拌抵抗等の方向とが同じであるため、シンクロリング125とシンクロスリーブ122との間では相対回転が生じず、同期作用終了時においてもスリーブチャンファとリングチャンファとの再当接による二段入り現象は発生しない。
以上説明した第2実施例の同期装置120においても、第1実施例の同期装置20と同様の作用効果を奏することができる。即ち、第2スリーブチャンファ132bが第1スリーブチャンファ132aと第1リングチャンファ135aとが当接した同期作用状態において、第2リングチャンファ135bと軸方向にオーバーラップしないように形成されるから、シンクロリング125とシンクロスリーブ122との間で相対回転を生じたとしても、第2スリーブチャンファ132bと第2リングチャンファ135bとが当接することがない。この結果、同期作用終了時におけるスリーブチャンファ132とリングチャンファ135との再当接による二段入り現象を防止することができる。
実施例2の同期装置120では、同期作用状態において第2スリーブチャンファ132bのチャンファ起点部132cの軸方向位置が第2リングチャンファ135bのチャンファ起点部135cの軸方向位置と同じ位置になるよう形成されているものとしたが、同期作用状態において第2スリーブチャンファ132bが第2リングチャンファ135bと軸方向にオーバーラップしなければ良く、同期作用状態における第2スリーブチャンファ132bのチャンファ起点部132cの軸方向位置は、同期作用状態における第2リングチャンファ135bのチャンファ起点部135cの軸方向位置よりもクラッチギヤ126側に位置するものであっても良い。
次に、本発明の第3実施例としての同期装置220について説明する。
図8は、第3実施例の同期装置220の外観を示す上面図である。第3実施例の同期装置220を搭載する変速機1Bは、同期装置20を同期装置220に変えた点を除いて第1実施例の同期装置20を搭載する変速機1と同一の構成をしている。従って、第3実施例の変速機1Bの構成のうち第1実施例の変速機1と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
第3実施例の同期装置220は、図示するように、スリーブチャンファ232を備える点を除いて第1実施例の同期装置20と同一の構成をしている。
即ち、第3実施例の同期装置220は、軸方向に対して非対称な第1スリーブチャンファ232aと第2スリーブチャンファ232bとから構成されるスリーブチャンファ232を有するスリーブスプライン222aが内周面に形成されたシンクロスリーブ222と、軸方向に対して非対称な第1リングチャンファ235aと第2リングチャンファ235bとから構成されるリングチャンファ235を有するリングスプライン225aが形成されたシンクロリング225とを備える。
第1スリーブチャンファ232aは、図示するように、第2スリーブチャンファ232bに比して大きく形成されており、第2スリーブチャンファ232bは、同期作用状態においてチャンファ起点部232cの軸方向位置が第2リングチャンファ235bのチャンファ起点部235cの軸方向位置と同じ位置になるよう形成されている。即ち、第2スリーブチャンファ232bは、第1スリーブチャンファ232aと第1リングチャンファ235aとが当接した同期作用状態において第2リングチャンファ135bと軸方向にオーバーラップしないように形成されている。
また、第1リングチャンファ235aは、図示するように、第2リングチャンファ135bに比して大きく形成されており、第2リングチャンファ235bは、同期作用状態においてチャンファ起点部235cの軸方向位置が第2スリーブチャンファ232bのチャンファ起点部232cの軸方向位置と同じ位置になるよう形成されている。即ち、第2リングチャンファ235bは、第1スリーブチャンファ232aと第1リングチャンファ235aとが当接した同期作用状態において第2スリーブチャンファ232bと軸方向にオーバーラップしないように形成されている。
次に、こうして構成された同期装置220の動作、特にシフトアップ操作が行われた際の動作について説明する。
シフトアップ操作が行われると、シンクロスリーブ222が軸方向に移動する。これに伴いシンクロナイザーキー224も軸方向に移動して、シンクロスリーブ222に先行してシンクロリング225に当接する。これにより、シンクロリング225のコーン面225bとクラッチギヤ226のコーン面226aとの間で摩擦力が生じてシンクロリング225はクラッチギヤ226に連れ回る。このとき、クラッチギヤ226の回転速度がシンクロスリーブ222の回転速度よりも大きいために、シンクロリング225は、シンクロスリーブ222に先行して加速されてシンクロハブ221との回転方向クリアランス分だけシンクロスリーブ222と相対回転し、図8に示すように、シンクロスリーブ222の第1スリーブチャンファ232aとシンクロリング225の第1リングチャンファ235aとが当接できる状態に割り出される。
このように、シンクロリング225が、第1スリーブチャンファ232aと第1リングチャンファ235aとが当接できる状態に割り出された後、シンクロスリーブ222の軸方向移動によって第1スリーブチャンファ232aと第1リングチャンファ235aとが当接して同期作用が開始する。この状態から、更にシンクロスリーブ222が軸方向に移動すると、シンクロリング225のコーン面225bとクラッチギヤ226のコーン面226bとの摩擦力が増大してクラッチギヤ226の回転速度が減速されてシンクロスリーブ222の回転速度とクラッチギヤ226の回転速度とが同期して、同期作用が終了する。同期作用が終了すると、シンクロスリーブ222がシンクロリング225を掻き分けてさらに軸方向移動してクラッチギヤ226と歯合する。このとき、シンクロリング225は、クラッチギヤ226の回転速度の減速に伴ってコーン面225bを介して作用する回転方向とは反対方向の摩擦トルクやリングスプライン225aを介して作用するオイル撹拌抵抗により、割り出された回転方向クリアランス分だけシンクロスリーブ222との間で相対回転を生ずるが、第2スリーブチャンファ232bがチャンファ起点部232cの軸方向位置が第2リングチャンファ235bのチャンファ起点部235cの軸方向位置と同じ位置になるよう形成されていると共に、第2リングチャンファ235bがチャンファ起点部235cの軸方向位置が第2スリーブチャンファ232bのチャンファ起点部232cの軸方向位置と同じ位置になるよう形成されているから、シンクロリング225とシンクロスリーブ222との間で相対回転を生じたとしても、第2スリーブチャンファ232bと第2リングチャンファ235bとが当接することがない。即ち、同期作用終了時におけるスリーブチャンファ232とリングチャンファ235との再当接による二段入り現象を防止できる。
もとより、シフトダウン時においては、シンクロリング225が割り出される回転方向と、リングスプライン225aを介して作用するオイル撹拌抵抗等の方向とが同じであるため、シンクロリング225とシンクロスリーブ222との間では相対回転が生じず、同期作用終了時においてもスリーブチャンファとリングチャンファとの再当接による二段入り現象は発生しない。
以上説明した第3実施例の同期装置220においても、第1,2実施例の同期装置20,120と同様の作用効果を奏することができる。
即ち、第1スリーブチャンファ232aと第1リングチャンファ235aとが当接する同期作用状態において、第2スリーブチャンファ232bが第2リングチャンファ235bと軸方向にオーバーラップしないように形成されるとともに、第2リングチャンファ235bがチャンファ起点部235cの軸方向位置が第2スリーブチャンファ232bのチャンファ起点部232cの軸方向位置と同じ位置になるよう形成されているから、シンクロリング225とシンクロスリーブ222との間で相対回転を生じたとしても、第2スリーブチャンファ232bと第2リングチャンファ235bとが当接することがない。この結果、同期作用終了時におけるスリーブチャンファ232とリングチャンファ235との再当接による二段入り現象を防止することができる
実施例3の同期装置220では、スリーブチャンファ232およびリングチャンファ235のそれぞれを、同期作用状態において第2スリーブチャンファ232bのチャンファ起点部232cの軸方向位置と第2リングチャンファ235bのチャンファ起点部235cの軸方向位置とが同じ位置になるような非対称形状に形成するものとしたが、同期作用状態において第2スリーブチャンファ232bが第2リングチャンファ235bと軸方向にオーバーラップしなければ良く、スリーブチャンファ232が、同期作用状態における第2スリーブチャンファ232bのチャンファ起点部232cの軸方向位置が同期作用状態における第2リングチャンファ235bのチャンファ起点部235cの軸方向位置よりもクラッチギヤ226側に位置するような非対称形状であったり、リングチャンファ235が、同期作用状態における第2リングチャンファ235bのチャンファ起点部235cの軸方向位置が同期作用状態における第2スリーブチャンファ232bのチャンファ起点部232cの軸方向位置よりもクラッチハブ221側に位置するような非対称形状であっても構わない。
各実施例の同期装置20,120,220では、シンクロハブ21,121,221を出力軸13に一体回転可能にスプライン嵌合して、同期装置20,120,220を出力軸13上に配置するものとしたが、シンクロハブ21,121,221を入力軸12に一体回転可能にスプライン嵌合して、同期装置20,120,220を入力軸12上に配置するものであっても構わない。
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明の一実施形態としての同期装置を搭載する変速機の構成の概略を示す構成図である。 同期装置の構成の概略を示す斜視構成図である。 同期装置の断面を示す断面図である。 同期装置を上から見た上面図である。 シフトアップ時における同期作用の開始状態を示す状態図である。 シフトダウン時における同期作用の開始状態を示す状態図である。 第2実施例の同期装置の外観を示す上面図である。 第3実施例の同期装置の外観を示す上面図である。
符号の説明
1,1A,1B 変速機
11 クラッチ
12 入力軸
13 出力軸
14 ディファレンシャル装置
20,120,220 同期装置
21,121,221 シンクロハブ
21a ハブスプライン
22,122,222 シンクロスリーブ
22a,122a,222a スリーブスプライン
23 シンクロスプリング
24 シンクロナイザーキー
25,125,225 シンクロリング
25a,125a,225a リングスプライン
25b,125b,225b コーン面
26,126,226 クラッチギヤ
26b,126b,226b コーン面
32 スリーブチャンファ
32a,132a,232a 第1スリーブチャンファ
32b,132b,232b 第2スリーブチャンファ
32c,132c,232c,35c,135c,235c チャンファ起点部
35 リングチャンファ
35a,135a,235a 第1リングチャンファ
35b,135b,235b 第2リングチャンファ
36 クラッチチャンファ
36a 第1クラッチチャンファ
36b 第2クラッチチャンファ
G 駆動歯車
G’ 被駆動歯車
GO 出力ギヤ

Claims (4)

  1. 回転軸に固定されたシンクロハブの外周面のハブスプラインに摺動可能に嵌合するスリーブスプラインが内周面に形成されたシンクロスリーブと、該シンクロスリーブの摺動により前記スリーブスプラインと嵌合可能なリングスプラインを有するシンクロリングとを備え、
    シフトアップ時には前記スリーブスプラインの先端に形成した第1スリーブチャンファと前記リングスプラインの先端に形成した第1リングチャンファとを当接させて同期作用を行ない、シフトダウン時には前記第1スリーブチャンファに隣接形成した第2スリーブチャンファと前記第1リングチャンファに隣接形成した第2リングチャンファとを当接させて同期作用を行なう同期装置であって、
    前記第1スリーブチャンファと前記第1リングチャンファとが当接した同期作用状態において、前記第2スリーブチャンファと前記第2リングチャンファとが軸方向にラップしないよう前記第2スリーブチャンファおよび/または前記第2リングチャンファが形成されてなる同期装置。
  2. 前記同期作用状態において、前記第2スリーブチャンファの起点部の軸方向位置が前記第2リングチャンファの起点部の軸方向位置と同じ位置を含む前記シンクロスリーブの前記スリーブスプラインへの噛み合い摺動方向側の位置となるよう前記第2スリーブチャンファおよび/または前記第2リングチャンファが形成されてなる請求項1記載の同期装置。
  3. 前記第1リングチャンファと前記第2リングチャンファとは、前記第2リングチャンファが前記第1リングチャンファに比して小さい非対称形状に形成されてなる請求項2記載の同期装置。
  4. 前記第1スリーブチャンファと前記第2スリーブチャンファとは、該第2スリーブチャンファが前記第1スリーブチャンファに比して小さい非対称形状に形成されてなる請求項2または3記載の同期装置。
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