JP2007210215A - クリップ部材を有するノック式筆記具 - Google Patents
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Abstract
【課題】クリップ部材で挟持した筆記具が衣服やカバン等が容易に外れないようにするとともに、繰り返しの使用や衝撃等によってクリップ部材が破損し難く、比較的、厚手の物に挟持できる、反射材を装着したクリップ部材を有する筆記具を提供する。
【解決手段】筆記体の筆記先端部を軸筒先端開口部から出没可能なノック機構を具備したノック式筆記具において、前記軸筒後端部に、クリップ部材と軸筒間に配設した弾性体によって、常時、クリップ部材の先端部の内壁を軸筒の外壁面に圧接し、クリップ部材の後端部を押圧することにより、クリップ部材と軸筒との連結部を支点とし、クリップ部材の先端内壁部を軸筒の外壁面から離間可能に配設したクリップ部材を付設するとともに、該クリップ部材に直接又は受部材を介して付設物を装着する。
【選択図】 図1
【解決手段】筆記体の筆記先端部を軸筒先端開口部から出没可能なノック機構を具備したノック式筆記具において、前記軸筒後端部に、クリップ部材と軸筒間に配設した弾性体によって、常時、クリップ部材の先端部の内壁を軸筒の外壁面に圧接し、クリップ部材の後端部を押圧することにより、クリップ部材と軸筒との連結部を支点とし、クリップ部材の先端内壁部を軸筒の外壁面から離間可能に配設したクリップ部材を付設するとともに、該クリップ部材に直接又は受部材を介して付設物を装着する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、クリップ部材に直接又は受部材を介して付設物を装着してなるノック式筆記具に関する。
従来から、クリップ部材を有する筆記具において、特開平10−247060号「多目的フレーム及びフレーム付き筆記具」や実開昭57−13288号「筆記具装着物の装着構造」等に、クリップ部材に表示台やシール部材を装着することが開示されている。
「特開平10−247060号公報」
「実開昭57−13288号公報」
ところで、夜間の交通事故防止のため、カバン、衣服や傘等にシール状の反射材を装着することはよく知られている。
しかしながら、反射材を装着するには、安全性を考慮して、クリップ部材が衣服やカバン等が容易に外れないようにするとともに、繰り返しの使用や衝撃等によってクリップ部材が破損しないようにする必要がある。また、衣服のみならず、カバン等に挟持することを考慮して、比較的、厚手の物に挟持できるようにする必要がある。
本発明の目的は、クリップ部材が、挟持した筆記具が衣服やカバン等が容易に外れないようにするとともに、繰り返しの使用や衝撃等によってクリップ部材が破損し難く、比較的、厚手の物に挟持できる、付設物を装着したクリップ部材を有するノック式筆記具を提供することである。
本発明は、軸筒内に配設したコイルスプリングより、筆記体を軸筒後端側に付勢して配設し、軸筒後端より外方に突出して配設したノック部を、軸筒先端開口部方向に押圧することによって、前記筆記体の筆記先端部を軸筒先端開口部から出没可能なノック機構を具備したノック式筆記具において、前記軸筒後端部に、クリップ部材と軸筒間に配設した弾性体によって、常時、クリップ部材の先端部の内壁を軸筒の外壁面に圧接し、クリップ部材の後端部を押圧することにより、クリップ部材と軸筒との連結部を支点とし、クリップ部材の先端内壁部を軸筒の外壁面から離間可能に配設したクリップ部材を付設するとともに、該クリップ部材に直接又は受部材を介して付設物を装着したことを特徴とする。
また、前記筆記具がノック式筆記具であって、クリップ部材の操作荷重をA、ノック操作荷重をBとした時、A>2Bの関係を満足するとともに、前記クリップ部材の操作荷重が1kgf以下となることを特徴とする。
また、前記筆記体の筆記先端部を軸筒先端開口部から突出した状態で、前記クリップ部材の先端部をクリップ部材の先端内壁部を軸筒の外壁面から離間することによって、前記筆記体の筆記先端部を軸筒先端開口部から没入するセーフティ機構を具備したことを特徴とする。
また、前記クリップ部材又は受け部材に凹部を形成するとともに、該凹部の側壁が底壁から表面側に向かって拡径する傾斜状に形成したことを特徴とする。
尚、本発明の付設物とは、鏡、名札、反射材などの筆記具のクリップに直接又は受部材を介して装着する物品ことであり、反射材とは、光の入射角度によらず、光源に向かってそのまま反射する復帰反射する性質をもつ材料のことである。反射材のタイプとしては入射角の大きい場合にも反射輝度の高いカラービーズタイプ、高い反射性能を持つプリズムタイプ等を適宜選択して使用することができる。
本発明において、クリップ部材の操作荷重とは、クリップ部材の後端部を軸筒側に向かって押圧し、クリップ部材の先端部の内壁が軸筒の外壁面から離間するのに必要な押圧荷重と、クリップと基体との連結部との摩擦力とを総合した荷重のことである。軸筒とクリップ部材間に配設した弾性体を縮める荷重のことである。このクリップ部材の操作荷重は、クリップ部材の形状、特に先端部の内壁形状によって異なるが、クリップ部材と軸筒間に被挟持を挟む挟持力と略同等となる。また、ノック部の操作荷重とは、ノック部を操作してペン先部が突出状態を維持させるのに必要な押圧荷重で、ペン先部を備えたレフィールを軸筒の後端方向に付勢しているスプリングを縮める荷重と、ノック操作時のノック機構部に生じる部品間の摩擦力とを総合した荷重である。
クリップ部材及びノック部の操作荷重の測定は、プッシュプルスケールを用いて行い、計測軸端に先端が平坦なアタッチメントを取付けてノック部の後端面を軸筒先端方向に押圧、またはクリップ部材の後端部を軸筒方向に押圧し、ペン先部が突出状態を維持させるのに必要な荷重をノック部の操作荷重、クリップ部材の先端部の内壁が軸筒の外壁面から離間するのに必要な押圧荷重をクリップ部材の操作荷重とする。
クリップ部材が、挟持した筆記具が衣服やカバン等が容易に外れないようにするとともに、繰り返しの使用や衝撃等によってクリップ部材が破損し難く、比較的、厚手の物に挟持できる、付設物を装着したクリップ部材を有する筆記具を提供することができた。
次に図面を参照しながら、本発明のクリップ部材を有する筆記具の実施例を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
図1から図5に示すクリップ部材を有するノック式筆記具1は、前軸2と後軸3を螺合して軸筒本体を構成し、前軸2の後端に配設したコイルスプリング12によって、インキ収容筒7の先端部にボールを回転自在に抱持したボールペンチップ8を装着した筆記体を後軸後端3a側に付勢して配設している。筆記体の後端部にはノック部4aを一体に形成した摺動体4を、摺動体に形成した係合部4bを後軸3の窓部から外方に突出した状態で、且つノック部4aを後軸後端3a開口部から外方に突出した状態にしてに摺動自在に配設してある。また、前軸2の把持部にはグリップ部材9を装着してある。
後軸3の後端部には、後軸3の外壁面に一体に形成した支柱3cに係合凸部3dを設け、クリップ部材5の両側壁に、係合凸部3dに対向する係合凹部5dを形成し、係合凸部3dと係合凹部5dを凹凸係合してクリップ部材5を付設してある。
クリップ部材5は、後軸3の後端部の外壁に設けたクリップ部材5側に向かって延びる突起部3bと、クリップ部材5の内壁に設けた後軸3側に向かって延びる突起部5cを覆うようにコイルスプリング6を配設することにより、クリップ部材5の先端内壁部5aを、後軸3の外壁面側に常時弾発して付設してある。また、クリップ部材5の後端部5bを押圧(図1の矢印F方向)することにより、クリップ部材5と後軸3との連結部(3d、5d)を支点とし、クリップ部材5の先端内壁部5aを後軸3の外壁面から離間可能にしてある。
コイルスプリング6によって、クリップ部材5の先端内壁部5aを、後軸3の外壁面側に常時弾発して付設するとともに、クリップ部材5の後端部5bを押圧(図1の矢印F方向)することにより、クリップ部材5と後軸3との連結部(5d、3d)を支点とし、クリップ部材5の先端内壁部5aを後軸3の外壁面から離間可能にすることによって、繰り返しの使用による耐久性が向上し、クリップ部材5の先端内壁部5aと後軸3の外壁面との離間距離を大きくできるので比較的厚手の物に挟持可能となる。
また、クリップ部材5には、貫通穴5eを形成してあり、この貫通孔5eに受部材10の突部10aを圧入装着して本発明のクリップ部材を有する筆記具1を得ている。また、受部材10には凹部10bを形成してあり、この凹部10bの側壁10cは、クリップ部材の表面側に向かって拡径する傾斜状とするとともに、凹部の底壁に付設物としてシート状の反射材11を貼着してある。凹部10bの側壁10cを、底壁からクリップ部材の表面側に向かって拡径する傾斜状とすることによって、凹部の側壁を底壁に対して垂直に形成した場合に比べ、凹部10bの底壁にシート状の反射材11を貼着しやすくなる。
筆記体を使用する場合には、後軸後端3a部から突出したノック部4aを前軸先端開口部2aに押圧(図1の矢印M方向)すると、ノック部4aと一体に形成した摺動体4が前軸先端開口部2a側に移動し、摺動体4に圧入装着されたインキ収容筒7が、摺動体4の移動に連動して前軸先端開口部2a側に移動する。さらに、摺動体4に形成した係合部4bがクリップ部材5の被係合部5fに係止して、筆記体の筆記先端部8を前軸先端開口部2aから突出した状態を維持して、筆記体を使用することができる。
また、筆記体の筆記先端部8を前軸先端開口部2aから突出した状態で、クリップ部材5の先端内壁部5aと後軸3の外壁面が離間すると、係止していた摺動体4の係止部4bとクリップ部材5の被係合部5fとの係止が解除され、コイルスプリング12の付勢力によって、摺動体4が後軸後端3a側に移動し、摺動体4に連動して筆記体も後軸後端3a側に移動して筆記体の筆記先端部8を軸筒本体内に没入させるセーフティ機構を具備してある。
本発明のクリップ部材を有する筆記具は、クリップ部材5に直接又は受部材10を介して付設物11を装着してあるので、衣服のポケットのみならず多目的で使用すること、特に筆記先端部8を上に向けた状態で、被挟持物にクリップ部材5を挟持することを考慮すると、セーフティ機構を具備し、筆記体の筆記先端部8が突出した状態のままでのクリップ部材5の使用を防止することが好ましい。
実施例1における筆記体の筆記先端部の突出させる時のノック部の操作荷重は130gfであった。また、クリップ部材5の操作荷重は280gfであった。
従来のノック式筆記具においては、ノック部の操作荷重は、操作性、すなわち容易に作動できる荷重として、100〜200gfに設定されていることに着眼し、このノック部の操作荷重に比べてクリップ部材の操作荷重を高くすることにより、クリップ部材に手等が触れて知らぬ間にクリップ部材の先端部が拡開し、衣服やカバン等から筆記具が容易に外れないようにすることができる。具体的には、ノック部の操作荷重Bに比べてクリップ部材の操作荷重Aを2倍以上(A>2B)とすることが好ましい。但し、クリップ部材の操作荷重が1kgfを超えるとクリップ部材の操作性が低下するので、クリップ部材の操作荷重は1kgf以下とすることが好ましい。
本実施例では、便宜上、クリップ部材に付設した受部材を介して反射材を貼着してあるが、クリップ部材に反射材を直接貼着しても良い。また、クリップ部材や受部材に凹部を形成し、この凹部に、反射材が突出しないように貼着することによって、外力よって反射材が剥がれにくいので好ましい。
また、本実施例では、便宜上、クリップ部材の先端内壁部を、軸筒とクリップ部材間に配設したコイルスプリングからなる弾性体によって、軸筒外壁面側に常時弾発する構造としてあるが、弾性体としてU字状バネや板バネを用いてもよいが、繰り返しの使用による耐久性を考慮してコイルスプリングを用いることが最も好ましい。
また、クリップ部材や受部材の形状も特に限定されるものではないが、外部からの視認性を考慮して付設物の表示面積を3cm2以上とすることが好ましい。
反射材等の付設物を装着したクリップ部材を有するノック式筆記具として広く実施可能であり、クリップ部材の先端内壁部と軸筒の外壁面との離間距離を大きくできるので比較的厚手の物に挟持可能であり、容易に被係止物から外れないので、通勤や通学等の移動時に効果的である。
1 クリップ部材を有するノック式筆記具
2 前軸
2a 先端開口部
3 後軸
3a 後端
3b 凸部
3c 支柱
3d 係合凸部
4 摺動体
4a ノック部
5 クリップ
5a 先端内壁部
5b 後端部
5c 突起部
5d 係合孔
5e 貫通孔
6 コイルスプリング
7 インキ収容筒
8 筆記先端部
10 受部材
11 付設物
12 コイルスプリング
2 前軸
2a 先端開口部
3 後軸
3a 後端
3b 凸部
3c 支柱
3d 係合凸部
4 摺動体
4a ノック部
5 クリップ
5a 先端内壁部
5b 後端部
5c 突起部
5d 係合孔
5e 貫通孔
6 コイルスプリング
7 インキ収容筒
8 筆記先端部
10 受部材
11 付設物
12 コイルスプリング
Claims (4)
- 軸筒内に配設したコイルスプリングより、筆記体を軸筒後端側に付勢して配設し、軸筒後端より外方に突出して配設したノック部を、軸筒先端開口部方向に押圧することによって、前記筆記体の筆記先端部を軸筒先端開口部から出没可能なノック機構を具備したノック式筆記具において、前記軸筒後端部に、クリップ部材と軸筒間に配設した弾性体によって、常時、クリップ部材の先端部の内壁を軸筒の外壁面に圧接し、クリップ部材の後端部を押圧することにより、クリップ部材と軸筒との連結部を支点とし、クリップ部材の先端内壁部を軸筒の外壁面から離間可能に配設したクリップ部材を付設するとともに、該クリップ部材に直接又は受部材を介して付設物を装着したことを特徴とするクリップ部材を有する筆記具
- 前記クリップ部材の操作荷重をA、ノック部の操作荷重をBとした時、A>2Bの関係を満足するとともに、クリップ部材の操作荷重が1kgf以下であることを特徴とする請求項1に記載のクリップ部材を有するノック式筆記具
- 前記筆記体の筆記先端部を軸筒先端開口部から突出した状態で、前記クリップ部材の先端部をクリップ部材の先端内壁部を軸筒の外壁面から離間することによって、前記筆記体の筆記先端部を軸筒先端開口部から没入するセーフティ機構を具備したことを特徴とする請求項1または2に記載のクリップ部材を有するノック式筆記具
- 前記クリップ部材又は受け部材に凹部を形成するとともに、該凹部の側壁が底壁から表面側に向かって拡径する傾斜状に形成したことを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載のクリップ部材を有するノック式筆記具
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006033065A JP2007210215A (ja) | 2006-02-09 | 2006-02-09 | クリップ部材を有するノック式筆記具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006033065A JP2007210215A (ja) | 2006-02-09 | 2006-02-09 | クリップ部材を有するノック式筆記具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007210215A true JP2007210215A (ja) | 2007-08-23 |
Family
ID=38489054
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006033065A Pending JP2007210215A (ja) | 2006-02-09 | 2006-02-09 | クリップ部材を有するノック式筆記具 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2007210215A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101161908B1 (ko) | 2004-12-28 | 2012-07-03 | 가부시키가이샤 파이롯트 코포레이숀 | 클립 부재를 가진 필기구 |
CN105691045A (zh) * | 2016-04-27 | 2016-06-22 | 青岛点石文具用品有限公司 | 按压式笔 |
-
2006
- 2006-02-09 JP JP2006033065A patent/JP2007210215A/ja active Pending
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