JP2007209689A - 把持装置 - Google Patents

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Tadao Kakizoe
忠生 垣添
Hisamitsu Kobayashi
寿光 小林
Takushi Gotoda
卓志 後藤田
Naoyuki Naito
直幸 内藤
Kunitoshi Ikeda
邦利 池田
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Abstract

【課題】導入した磁気アンカーを回収する必要が生じたときに、容易にアンカーを保持、回収することができる把持装置を提供する。
【解決手段】対象物内部の対象部位を把持する把持部材と、把持部材を牽引するためのアンカーと、把持部材とアンカーとを連結する連結部材と、を備え、連結部材によって把持部材とアンカーを連結した状態で対象物内へ導入される把持装置であって、連結部材はアンカー側に環状部を備える。
【選択図】図7

Description

本発明は、内視鏡観察下で病変部を切除する際に、磁界又は重力によって誘導可能なアンカーを用いて患者の病変部を把持するための把持装置に関する。
従来の把持装置としては図13及び図14に示すような把持装置300がある。この把持装置300は、クリップ(把持部材)310、連結部材320、及び磁気アンカー330を有している。
図13に示すように、クリップ310は、弾性を有する金属部材を屈曲させて連結基部311、腕部312、313、及び把持部314、315を構成したものである。クリップ310は、外部から力を加えない自然状態においてはその弾性によって把持部314と把持部315とが離間しており、腕部312と腕部313を互いに近づくように付勢すると、把持部314と把持部315とが互いに接近して、その間に物体を把持することができる。
連結基部311には、クリップ310と磁気アンカー330を連結するための柔軟性を有する連結部材320が挿通されている。この連結部材320は全体として一つの円環をなし、その端部に磁気アンカー330が連結される。この磁気アンカー330は強磁性体からなり、磁気誘導部材を用いることによって吸引制御可能である。クリップ310に結合された連結部材320は、クリップ受容管340内にいったん導入されてから、磁気アンカー330に結合されている。このように連結部材320を介してクリップ310と磁気アンカー330とを連結してあるため、磁気アンカー330を外部磁界によって吸引制御することによって、クリップ310を所望の方向に牽引することができる。
互いに連結されたクリップ310、連結部材320、磁気アンカー330及びクリップ受容管340は、内部にこれらを配置した状態の中空円筒状の導入管370を用いて患者(対象物)体内に導入される。この導入管370の内部にクリップ310を挿入すると腕部312、313が内壁370aに当接する。このため、腕部312と腕部313が互いに接近するような付勢力が働いて把持部314と把持部315とが自然状態よりも接近した状態となる。
クリップ310、連結部材320及び磁気アンカー330は、挿入コイル371及び操作ワイヤ380を操作することによって、導入管370内部から患者体内へ導出される。挿入コイル371は内部にクリップ受容管340が嵌合される規制管372に固定され、操作ワイヤ380は、フック部381を介して、連結基部311に掛着された牽引部材382に連結されている。よって、挿入コイル371を操作することによりクリップ受容管340を導入管370に対して相対移動させることができるとともに、操作ワイヤ380を操作することによってクリップ310をクリップ受容管340に対して相対移動させることができる。クリップ受容管340に対するクリップ310の相対移動によって連結基部311をクリップ受容管340内に引き込んでいくと、連結基部311がクリップ受容管340の内壁に当接することによって腕部312と腕部313が互いに接近する付勢力が働き、把持部314と把持部315を閉じていくことができ、これにより、患者101の病変部102を把持することができる。
このように、把持装置300では、連結部材320により、クリップ310と磁気アンカー330が連結されて一体となった状態で、患者101の体内への導入、病変部102の把持、及び、施術後の回収が行われる。
特開2005−192735号公報
把持装置を用いた施術においては、手術中の状況に応じて、導入した磁気アンカー330を回収する必要が生じ得る。このようなときに、上述の従来の把持装置300では、磁気アンカー330を回収することに時間を要するおそれがあった。すなわち、磁気アンカー330を回収するには、連結部材320によって連結されて一体となった把持装置300全体を回収しなければならず、特にクリップ310が病変部102を把持している場合は、病変部102ごと回収せざるを得なかった。さらに、磁気アンカー330は、十分な牽引力を得るために大きな体積とされているため、専用の回収器具を用意する必要があった。
上記課題を解決するために、本発明の把持装置は、対象物内部の対象部位を把持する把持部材と、把持部材を牽引するためのアンカーと、把持部材とアンカーとを連結する連結部材と、を備え、連結部材によって把持部材とアンカーを連結した状態で対象物内へ導入される把持装置であって、連結部材はアンカー側に環状部を備えることを特徴としている。
上記連結部材は、環状部と、把持部材に連結された第2環状部と、を互いに連結してなる構成が好ましい。
上記連結部材は全体として一つの環状とされ、把持部材とアンカーとの間の所定位置に、結び目を設けることにより環状部を形成することができる。
上記連結部材は全体として一つの環状とされ、把持部材とアンカーとの間の所定位置で対応部分を互いに固定することにより環状部を形成することができる。この固定方法としては、例えば、接着により、対応部分を互いに固定することや、固定部材を用いて、対応部分を互いに固定することが挙げられる。
本発明によると、連結部材が環状部を備えた構成としているため、アンカー側に環状部が連結されるように連結部材を切断することにより、アンカーを把持部材から独立させることができ、かつ、環状部を把持することにより容易にアンカーを保持、回収することができる。
以下、本発明にかかる実施形態を図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1に示すように、本実施形態にかかる把持装置1は、クリップ(把持部材)10、連結部材20、磁気アンカー(アンカー)30を有する。以下の説明においては、図1の左側(磁気アンカー30側)を前方、右側(クリップ受容管40側)を後方とする。本実施形態では、クリップ受容管40を介して、クリップ10と連結部材20を結合しているが、本発明は、クリップ受容管40を用いずに、クリップ10と連結部材20を直結したタイプの把持装置にも適用することができる。
(1)構成
図1、図2、及び図6に示すように、クリップ10は、弾性を有する金属部材を屈曲させて連結基部11、腕部12、13、及び先端把持部14、15を構成したものである。棒状部材を屈曲させてなる連結基部11は、U字部11aと、U字部11aの両端からいったん外方に広がってから互いに接近するようにされている当接部11b、11cを有する(図6参照)。当接部11b、11cの端部11b1及び端部11c1からは、底面12aと底面13aが互いに対向し、かつ、徐々に離間するように同一形状の板状の腕部12、13がそれぞれ延びている。腕部12、13には、それぞれの長手方向の同一位置において屈曲部12b、13bが設けてあり、クリップ10に外部から力を加えていない状態(以下自然状態という)においてはこの屈曲部12b、13bから先端部12c、13cへ向かって、底面12aと底面13aは略平行となっている。腕部12、13それぞれの先端部12c、13cからは、それぞれ先端部13c、先端部12cに向かう先端把持部14、15が延びている。なお、腕部は3本以上設けることもできる。
以上の構成のクリップ10においては、当接部11bと当接部11cを互いに接近させるように付勢する力を加えると、その前後の屈曲角度が変化するため腕部12と腕部13は外方へ広がる(図6参照)。この状態で、さらに腕部12と腕部13を互いに接近させるように付勢する力を加えると、今度は、腕部12と腕部13は互いの間隔が狭まるように屈曲角度が変化する。このように、腕部12と腕部13が互いに近づくように付勢することにより、先端把持部14と先端把持部15との間に物体を把持することができる。
連結基部11の内側には、クリップ10と磁気アンカー30を連結するための柔軟性を有する連結部材20が挿通されている。本実施形態の連結部材は、図1及び図7に示すように、磁気アンカー30側に連結された環状部22と、クリップ10側に連結された第2環状部24と、を互いに挿通連結した構成となっている。連結部材20としては、例えば、手術用縫合糸、釣糸、金属製ワイヤを使用することができる。
連結部材20の環状部22に連結される磁気アンカー30は、前後方向直交断面が円形の強磁性体からなり、電磁石、永久磁石などの磁気誘導部材を用いることによって吸引制御可能である。磁気アンカー30に用いる磁性体としては、純鉄、鉄合金のほか、プラチナマグネット、希土類磁石、テルビウム・ディスプロシウム・鉄合金などの磁石を使用することができる。
磁気アンカー30は、その後端31から内部へ向けて略円形の断面形状で凹設された挿通部33を備えている。挿通部33の前方には、挿通部33よりも内径が大きく、連結部材20の端部を挿入し、内部で結合することにより連結部材20を磁気アンカー30へ固定することができる固定孔部35が連設されている。連結部材20は、挿通部33に内挿され、例えば、挿通部33の内面に接着、はんだ、ロウなどによって固定することができる。
このように連結部材20を介してクリップ10と磁気アンカー30とを連結してあるため、磁気アンカー30を外部磁界によって吸引制御することによって、クリップ10を所望の方向に牽引することができる。なお、磁気アンカー30を重力を用いて牽引することもでき、磁気アンカー30に代えて非磁性体からなるアンカーを用いて重力によってクリップ10を牽引することとしてもよい。
さらに、連結部材20を環状部22と第2環状部24とで構成してあるため、第2環状部24を切断することにより環状部22をクリップ10から分離することができ、これにより、磁気アンカー30をクリップ10から独立させることができる。このとき、環状部22はその環状形状を保持しているため、環状部22を、例えば把持鉗子で把持すれば、磁気アンカー30を容易に保持することができる。すなわち、例えば、手術中の状況に応じて、磁気アンカー30を回収する必要が生じたときは、第2環状部24を切断して磁気アンカー30をクリップ10から独立させ、環状部22を把持することにより、容易に磁気アンカー30を保持、回収することができる。
クリップ10に結合された連結部材20は、前面から後面まで貫通した円筒状のクリップ受容管(把持部受容管)40を介して磁気アンカー30に連結されている。具体的には、連結基部11に結合された連結部材20は、クリップ受容管40の前面に穿設した孔部41からクリップ受容管40内に導入され、クリップ受容管40の側面に穿設したスリット42から導出されて磁気アンカー30の挿通部33から固定孔部35へ挿通されて、磁気アンカー30に結合されている。
クリップ受容管40は、例えばステンレスパイプ、プラスチックチューブや超弾性合金により形成することができ、後面は開放されている。スリット42は、クリップ受容管40の中心線(略円形の断面の中心を結ぶ線)に平行な方向において、所定位置43を前端部として後端部は開放されている。スリット42に挿入された連結部材20のクリップ10側(前側)への移動は所定位置43で規制される。また、クリップ受容管40の外径は所定位置43より後側にシフトした位置に設けた段差部45の前後で異なっている。すなわち、段差部45の前方側の大径部(前部)46の外径は、段差部45の後方側の小径部(後部)47の外径より大きく設定されている。また、連結基部11のU字部11aに一端が掛着されたループワイヤ(牽引分離部材)82がクリップ受容管40内を通り、クリップ受容管40の後端から延出するように設けられている。
以上のように連結されたクリップ10、連結部材20、磁気アンカー30、クリップ受容管40及びループワイヤ82は、中空円筒状の導入管70を用いて患者(対象物)101(図4〜6参照)の体内に導入される。導入管70は可撓性を有する材料からなり、図3に示すように、内視鏡90の鉗子挿入口91から挿入部の先端硬性部60に挿通される。
導入管70の長手方向においては、導入管70の内壁70aに沿って、導入管70に対して相対移動可能な挿入コイル71が配置されている。挿入コイル71の先端には、規制管72が接着剤、はんだ、ロウなどによって固定されている。規制管72には段部73が設けられており、段部73の前方部分74の外径は導入管70の内径とほぼ同一である。一方、前方部分74より外径の小さい後方部分75の外径は、挿入コイル71が形成する中空円筒の内径とほぼ同一である。したがって、後方部分75の外周に挿入コイル71を固定すると、挿入コイル71が形成する中空円筒の外周と前方部分74の外周がほぼ同一面となる。
一方、段部73の前方部分74の内径は、後方部分75の内径より大きく設定されている。さらに前方部分74の内径及び後方部分75の内径は、それぞれ、クリップ受容管40の小径部47の外径及び内壁48の内径とほぼ同一である。このため、規制管72内にクリップ受容管40を挿入することができ、かつ、段差部45が規制管72の先端面76に当接することによってクリップ受容管40の移動が規制される。ここで、クリップ受容管40の中心線の方向において、所定位置43は、段差部45より前側に配置されているため、段差部45と先端面76が当接するまでクリップ受容管40が規制管72内に挿入されたとしても、スリット42が規制管72によって完全に覆われてしまうことはない。よって、この状態においても、連結部材20はクリップ受容管40内から外部へ延出可能である。
挿入コイル71及び規制管72内には、操作ワイヤ80が、挿入コイル71、規制管72に対して相対移動可能に配置されている。操作ワイヤ80の先端には、接着剤、はんだ、ロウなどによってフック部81が固定されている。挿入コイル71及び操作ワイヤ80は導入管70よりも充分長く、それらのうち挿入コイル71の後端部71aは鉗子挿入口91から外部に突出した導入管70からさらに延出し、操作ワイヤ80の後端部80aは挿入コイル71からさらに延出している(図3)。
U字部11aには、金属製のループワイヤ82が通されている。ループワイヤ82はフック部81の中央部に設けられた凹部81aに掛け止められている。ループワイヤ82は、所定以上の強い力で牽引したときに切断するものであれば金属製以外のものであってもよい。クリップ受容管40内にその一端が挿入されたクリップ10は、操作ワイヤ80を後側に引くことによって、各部分がクリップ受容管40の内壁に順次当接して弾性変形しつつクリップ受容管40内に挿入可能である。
具体的には、操作ワイヤ80を後側に引くことによって、当接部11bと当接部11cがクリップ受容管40の孔部41から内壁48に沿って当接して互いに接近するように内側に撓むと、腕部12と腕部13は互いに離間してクリップ10は開いた状態となる。さらに操作ワイヤ80を後側に引くと、腕部12及び腕部13のうち端部11b1から屈曲部12bまでの部分及び端部11c1から屈曲部13bまでの部分が徐々にクリップ受容管40の孔部41から内壁48に沿って当接しながら互いに接近するように内側に撓む。すると、腕部12と腕部13は互いに接近してクリップ10は閉じた状態となる。
また、操作ワイヤ80を後側に引く前であって当接部11bがクリップ受容管40内に引き込まれていない状態においては、クリップ10及びループワイヤ82はクリップ受容管40に対して回動可能である。このため、連結部材20が閉じている先端把持部14、先端把持部15と交差したとしても、操作ワイヤ80を操作することによりクリップ10及びループワイヤ82をクリップ受容管40に対して回動させることにより交差状態を解除することができる。
(2)患者体内への導入操作
本発明の把持装置1においては、連結部材20で連結されたクリップ10及び磁気アンカー30の患者体内(対象物内部)への導入は、体内に内視鏡の挿入部の先端硬性部60を導入することによって行う。先端硬性部60内には、図1に示すように、先端部70bから磁気アンカー30が露出し、連結部材20で連結されたクリップ10が内挿された導入管70が挿通される。クリップ10は、先端把持部14、先端把持部15を前側に向けて配置される。
クリップ10と磁気アンカー30の導入管70内への配置は、孔部41からスリット42へクリップ受容管40内に通された連結部材20を介して連結した状態のクリップ10と磁気アンカー30を導入管70内に挿入することによって行う。
この挿入の前には、あらかじめ連結又は連関された状態の挿入コイル71、規制管72、操作ワイヤ80、及びフック部81を、少なくともフック部81の先端が導入管70から延出するように導入管70に挿通させておく。次に、導入管70から延出したフック部81にループワイヤ82を結合し、この状態で鉗子挿入口91から延出した後端部80aを牽引することによりクリップ10及び連結部材20を導入管70内に挿入する。このとき、クリップ10及び磁気アンカー30と連関したクリップ受容管40は導入管70内に配置した規制管72内に挿入され、クリップ受容管40の段差部45と規制管72の先端面76とが突き当たることによって、クリップ受容管40の移動は規制される。
図2に示すように、スリット42の端部位置である所定位置43は、クリップ受容管40の段差部45に対して、クリップ受容管40の中心線の方向において前方側の位置に配置されているため、段差部45に規制管72の先端面76が突き当たるまでクリップ受容管40が規制管72に挿入されたとしても、スリット42は規制管72によって閉じられずに開口している状態にある。よって、クリップ10と磁気アンカー30とを連結する連結部材20は、所定位置43においてスリット42からクリップ受容管40の外部へ延出することができる。挿入動作完了時には磁気アンカー30、クリップ10、クリップ受容管40が略一直線上に配置される。
連結部材20で連結されたクリップ10と磁気アンカー30の患者101体内への導入は以下のように行う。まず先端硬性部60を体内に導入した後、挿入コイル71の後端部71aを操作することによって規制管72を前方側へ付勢する。これによって、段差部45が先端面76と当接しているクリップ受容管40が前方へ押され、これにともなって孔部41の内周壁が連結基部11に当接してクリップ10も前方へ付勢され、クリップ10の先端把持部14、15が磁気アンカー30の後端31に当接する。この状態からさらに規制管72を前方に付勢すると、磁気アンカー30が導入管70の先端部70bから外れ、図4及び図5に示すように、クリップ10、クリップ受容管40及び規制管72は導入管70の先端から患者101の体内に露出され、クリップ10及びクリップ受容管40が導入管70の長手方向において一直線上に配置される一方、磁気アンカー30は重力によって下方に垂れ下がる。
クリップ10の病変部102への取り付けは以下のように行う。
まず、先端把持部14と先端把持部15を開くために、操作ワイヤ80を挿入コイル71及び規制管72に対して相対的に移動させることによって操作ワイヤ80を牽引して当接部11b及び当接部11cをクリップ受容管40内に引き込む。引き込まれた当接部11b及び当接部11cは、クリップ受容管40の内壁48に当接するため、互いに近づく方向に撓む。当接部11b及び当接部11cがこのように撓むことによって、腕部12と腕部13は互いに離間するように撓み、その結果クリップ受容管40から露出したクリップ10の先端側が開くことになる(図6)。
このように開いたクリップ10を、挿入コイル71、規制管72及び操作ワイヤ80を一体に移動させて病変部102に向けて進行させ(図6の矢印の方向)、クリップ10の先端が所望の位置に来たところでクリップ10を閉じることによって、病変部102をクリップ10で把持することができる。クリップ10を閉じるためには、操作ワイヤ80を挿入コイル71及び規制管72に対して相対的に移動させることによって操作ワイヤ80を牽引して腕部12、13のうち端部11b1、11c1から屈曲部12b、13b間の部分を徐々にクリップ受容管40内に引き込む。腕部12、13のうちクリップ受容管40内に引き込まれた部分はクリップ受容管40の内壁に当接するため互いに近づく方向に撓む。これに伴って底面12aと屈曲部12bは互いに近づくように撓み、その結果クリップ受容管40から露出したクリップ10の先端側が閉じる(図7)。
次に、クリップ受容管40及び連結部材20を介して連結されたクリップ10及び磁気アンカー30を、挿入コイル71、規制管72、操作ワイヤ80及びフック部81を内部に収容した導入管70から分離して、クリップ10の病変部102への取り付けを完了する。この分離動作は、操作ワイヤ80を強く引いて凹部81aに掛け止められたループワイヤ82を切断し、その後挿入コイル71、規制管72、操作ワイヤ80及びフック部81を後退させることによって行う。
(3)病変部の切除
つづいて、把持装置1を用いた病変部102の切除工程について説明する。
まず、病変部102の周辺から粘膜下層(不図示)に挿入した注射針で生理食塩水を注入して、病変部102を固有筋層(不図示)から浮き上がらせておく。
一方、患者101の外部のあらかじめ設定した位置に電磁石からなる磁気誘導部材(不図示)を配置する。病変部102は、磁気誘導部材と磁気アンカー30との間の吸引力により持ち上げられる。病変部102の持ち上げ量が不足するまたは大きすぎる場合は、磁気誘導部材の位置をずらしたり、磁気誘導部材の発生する磁界を弱めることによって調整する。
つづいて、高周波メスなどの切開具を鉗子チャンネル(不図示)から体内に導入し、病変部102を粘膜とともに端部から切除していく。このとき、病変部102はクリップ10により持ち上げられているため、切除部分を十分とることができ、すでに切除した病変部102が固有筋層上に落ち込むことも防ぐことができる。また、磁気誘導部材(不図示)の位置を徐々にずらすことにより、切除された病変部102をさらに持ち上げることができるため、高周波メスの先端位置の確認が容易となり切除作業をスムーズに行うことができる。
切除作業を終えると、クリップ10が病変部102を把持した状態で磁気アンカー30が磁気誘導部材に引き寄せられるため、病変部102が紛失することを防ぐことができる。
(4)回収操作
切除した病変部102を回収する場合は、磁気アンカー30、クリップ10、連結部材20、クリップ受容管40及び病変部102の一部分を把持鉗子で掛着した状態で、磁気誘導部材への電流の供給を止めて、そのまま内視鏡を抜き去ることにより回収する。その後、縫合、消毒などの処置を行う。
さらに、例えば手術中の状況に応じて、クリップ10とは別に、磁気アンカー30を回収する必要が生じたときは、次の手順で磁気アンカー30を回収する。まず、鉗子チャンネル(不図示)から患者101の体内に導入した鋏鉗子110によって、第2環状部24を切断する(図8)。つづいて、鉗子チャンネル(不図示)から把持鉗子112を患者101の体内に導入し、この把持鉗子112で環状部22を把持することにより、磁気アンカー30を保持し、この磁気アンカー30がふらつかないように引き込んだ状態で内視鏡を抜き去ることにより、磁気アンカー30を回収する(図9)。このように、第2環状部24を切断することにより環状部22をクリップ10から分離することができるため、磁気アンカー30をクリップ10から独立させることができ、環状部22を把持すれば磁気アンカー30を容易に保持することができ、容易に磁気アンカー30を保持、回収することができる。
以下に本発明の実施形態の変形例について説明する。
上述の実施形態では、環状部22と第2環状部24の二つの環状部を互いに連結して連結部材20を構成していたが、連結部材20は3つ以上の環状部によって構成してもよい。この場合に磁気アンカー30をクリップ10から分離して回収するときは、磁気アンカー30に直接連結されている環状部以外の環状部を切断すれば、磁気アンカー30とクリップ10との連結を解除することができ、この状態で磁気アンカー30を回収することができる。
また、環状部22のみを環状として、環状部22とクリップ10とを別個の第2連結部材(例えば、1本の線状(紐状)部材)124で連結することもできる(図10)。この第2連結部材124はクリップ10の連結基部11に対して、例えば接着により、又は、固定具により、固定されている。この場合は、第2連結部材124を切断することにより、磁気アンカー30とクリップ10との連結を解除することができ、この状態で磁気アンカー30を回収することができる。
さらに、環状部22と磁気アンカー30を直接連結せずに、これらの間に、線状部材その他の部材を配置してもよい。この場合は、上述の実施形態と同様に、第2環状部24を切断すれば、磁気アンカー30とクリップ10との連結を解除することができ、この状態で磁気アンカー30を回収することができる。
また、環状部222及び第2環状部224を、全体として一つの環状をなす連結部材220の所定位置P1において、結び目226を設けることにより形成することもできる(図11)。さらに、例えば、全体として一つの環状をなす連結部材270の所定位置P2において対応する部分を互いに接着し、又は、結束部材(固定部材)(例えば筒状部材、粘着テープ)276で結束して、互いに固定することにより、環状部272及び第2環状部274を形成することもできる(図12)。
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。
本発明の実施形態に係る把持装置が水平方向に沿って配置されたときの一部断面図であって、導入管の中心軸を通り水平方向に延びる面で切った一部断面図である。 図1の把持装置を導入管の中心軸を通り鉛直方向に延びる面で切った一部断面図である。 本発明の実施形態に係る内視鏡の全体構成を示す概観図である。 図2の把持装置のクリップ及び磁気アンカーを導入管の外部に露出させた状態を示す一部断面図である。 図1の把持装置をクリップ及び磁気アンカーを導入管の外部に露出させた状態を示す一部断面図である。 図1の把持装置においてクリップが開いた状態を示す一部断面図である。 本発明の実施形態に係る把持装置で病変部を把持した状態を示す図である。 第2環状部を鋏鉗子で切断した状態を示す図である。 把持鉗子によって環状部を把持して磁気アンカーを回収する状態を示す図である。 本発明の実施形態の変形例に係る把持装置によって、病変部を把持した状態を示す図である。 本発明の実施形態の別の変形例に係る把持装置によって、病変部を把持した状態を示す図である。 本発明の実施形態のさらに別の変形例に係る把持装置によって、病変部を把持した状態を示す図である。 従来の把持装置が水平方向に沿って配置されたときの一部断面図であって、導入管の中心軸を通る面で切った一部断面図である。 従来の把持装置で病変部を把持した状態を示す図である。
符号の説明
1 把持装置
10 クリップ(把持部材)
11 連結基部
12 腕部
13 腕部
14 先端把持部
15 先端把持部
20 連結部材
22 環状部
24 第2環状部
30 磁気アンカー(アンカー)
33 挿通部
35 固定孔部
40 クリップ受容管(把持部受容管)
42 スリット
70 導入管
70b 先端部
82 ループワイヤ(牽引分離部材)
90 内視鏡
101 患者(対象物)
102 病変部(対象部位)
124 第2連結部材
220 連結部材
222 環状部
224 第2環状部
226 結び目
270 連結部材
272 環状部
274 第2環状部
276 結束部材(固定部材)

Claims (6)

  1. 対象物内部の対象部位を把持する把持部材と、前記把持部材を牽引するためのアンカーと、前記把持部材と前記アンカーとを連結する連結部材と、を備え、前記連結部材によって前記把持部材と前記アンカーを連結した状態で前記対象物内へ導入される把持装置であって、前記連結部材は前記アンカー側に環状部を備えることを特徴とする把持装置。
  2. 前記連結部材は、前記環状部と、前記把持部材に連結された第2環状部と、を互いに連結してなる請求項1記載の把持装置。
  3. 前記連結部材は全体として一つの環状とされ、前記把持部材と前記アンカーとの間の所定位置に、結び目を設けることにより前記環状部が形成されている請求項1記載の把持装置。
  4. 前記連結部材は全体として一つの環状とされ、前記把持部材と前記アンカーとの間の所定位置で対応部分を互いに固定することにより前記環状部が形成されている請求項1記載の把持装置。
  5. 前記環状部は、接着により、前記対応部分を互いに固定することにより形成される請求項4記載の把持装置。
  6. 前記環状部は、固定部材により、前記対応部分を互いに固定することにより形成される請求項4記載の把持装置。

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