JP2007208398A - 速度検出装置および無線装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】適正な速度検出結果を得ることができる。
【解決手段】速度検出装置は、自動周波数制御装置1と相関値算出手段2とを備え、例えば、無線装置に搭載され、無線装置の速度を検出する。自動周波数制御装置1は、アンテナより受信した無線信号より復調された、通信相手と同期した基準信号をデジタル復調信号に復調し、デジタル復調信号の周波数誤差がなくなるように制御する。相関値算出手段2は、デジタル復調信号の単位時間あたりの位相差を、位相に比例して単調増加する関数または単調減少する関数で変換して相関値を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は速度検出装置および無線装置に関し、特に通信相手から無線の基準信号を受信し、速度を検出する速度検出装置および無線装置に関する。
移動通信では、無線端末が静止状態から高速移動状態に移動する過程や都市環境から郊外環境に移行する過程などの動的に変化する様々な環境の中で、安定した通信が必要とされる。特に、複数の伝送路を通った反射波や遅延波をともなうマルチパス環境においては、干渉によりフェージング(瞬時値変動)が発生するため、移動通信ではその対策は不可欠なものとなる。
無線端末では、マルチパスフェージングや移動にともなうレイリーフェージング、ドップラーフェージングなどの対策のため、速度検出機能を有している。この速度検出機能を実現する技術として、基地局から送信されるパイロット信号の内積(cos(Cosine))をとった相関値より、速度域を推定する技術がある。
移動通信では、基地局と同期を同調させるために、自動周波数制御装置(例えば、特許文献1参照)を搭載している。この自動周波数制御装置(Automatic Frequency Control、以下AFC)は、以下のような特徴を持っている。
1.低速移動時(静止時を含む)のレイリーフェージングおよびドップラーフェージングには、安定した制御ができる。
2.高速移動時のレイリーフェージングおよびドップラーフェージングには安定した制御ができない。
内積による相関値から速度状態を推定する方法は、内積による相関値の値が1に近い場合、低速状態、相関値が0に近い場合、高速状態にあると判断する。そのため、AFCの同期同調精度により検出精度が著しく変わってしまう。
内積による相関値とは、パイロット信号の単位時間あたりの位相の変化であるため、AFCによる追従性能、つまり、AFCの周波数残差がそのまま内積値として検出されてしまう問題を持っている。
内積による相関値、移動速度、およびフェージングは以下のような関係がある。
11.低速移動時かつレイリーフェージングの場合、AFCによる周波数残差が少ないため、内積の相関値は1に近くなり低速検出が可能である。
12.低速移動時かつドップラーフェージングの場合、AFCはドップラーフェージングに引きずられ追従する。そのため周波数残差は少なくなる。そのため速度にかかわらず内積の相関値は1に近くなり低速検出が可能である。
13.高速移動時かつレイリーフェージングの場合、AFCによる周波数残差が大きいため内積の相関値は0に近くなり、高速検出が可能である。
14.高速移動時かつドップラーフェージングの場合、AFCはドップラーに引きずられ追従する。そのため、周波数残差は少なくなり、速度にかかわらず内積の相関値は1に近くなり、低速検出となって高速検出が困難になる。
特開2000−77980号公報
しかし、内積による相関値で速度域を推定する方法では、上記14.で説明したように、ドップラーフェージング環境下における高速検出が困難であるという問題点があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、適正な速度検出結果を得ることができる速度検出装置および無線装置を提供することを目的とする。
本発明では上記問題を解決するために、図1に示すようなアンテナより受信した無線信号より復調された、通信相手と同期した基準信号をデジタル復調信号に復調し、デジタル復調信号の周波数誤差がなくなるように制御する自動周波数制御装置1と、デジタル復調信号の単位時間あたりの位相差を、位相に比例して単調増加する関数または単調減少する関数で変換して相関値を算出する相関値算出手段2とを備え、相関値に基づき速度を検出することを特徴とする速度検出装置が提供される。
このような速度検出装置によれば、自動周波数制御装置1は、通信相手から受信した基準信号をデジタル復調信号に復調し、周波数誤差がなくなるように制御する。相関値算出手段2は、デジタル復調信号の単位時間あたりの位相差を、位相に比例して単調増加する関数または単調減少する関数で変換して相関値を算出する。これにより、自動周波数制御装置1によってデジタル復調信号の周波数誤差が小さくなっても、大きな値の相関値を得ることが可能となる。
本発明の速度検出装置では、デジタル復調信号の単位時間あたりの位相差を、単調増加する関数または単調減少する関数で変換して相関値を算出するようにした。これによって、自動周波数制御装置によってデジタル復調信号の周波数誤差が小さくなっても、大きな値の相関値を得ることが可能となり、適正な速度検出結果を得ることができるようになる。
以下、本発明の原理を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、速度検出装置の概要を示した図である。図に示す速度検出装置は、例えば、無線装置に搭載され、無線装置の速度を検出する。速度検出装置は、自動周波数制御装置1および相関値算出手段2を有している。
自動周波数制御装置1は、アンテナより受信した無線信号より復調された、通信相手と同期した基準信号をデジタル復調信号に復調するとともに、デジタル復調信号の周波数誤差がなくなるように制御する。
相関値算出手段2は、自動周波数制御装置1によって制御されるデジタル復調信号の単位時間あたりの位相差を、位相に比例して単調増加する関数または単調減少する関数で変換して相関値を算出する。
このように、デジタル復調信号の単位時間あたりの位相差を、単調増加する関数または単調減少する関数で変換して相関値を算出するようにした。よって、自動周波数制御装置によってデジタル復調信号の周波数誤差が小さくなっても、大きな値の相関値を得ることが可能となり、適正な速度検出結果を得ることができるようになる。
次に、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図2は、速度検出装置を適用した無線システムの構成例を示した図である。図には、携帯電話などの移動可能な端末10と基地局20とが示してある。
端末10と基地局20は、例えば、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)方式によって無線通信を行っている。端末10は、例えば、アンテナから受信した基地局20からの無線信号を復調してCPICH(Common Pilot Channel)のパイロット信号(基準信号)を得る。端末10は、パイロット信号を基に基地局と同期をとり、無線データの復調処理等を行う。
端末10は、基地局20との同期を同調させるためにAFCを搭載している。ここで、端末10に搭載されるAFCについて詳細に説明する。
図3は、AFCのブロック構成図である。図に示すようにAFCは、ミキサ(周波数変換部)31、復調器32、発振器制御部33、および発振器34を有している。
ミキサ31には、前述のパイロット信号と、発振器34から所定の周波数をもった周波数信号とが入力される。ミキサ31は、パイロット信号と周波数信号とをミキシングすることにより、パイロット信号を所定の周波数のパイロット信号に変換する。
復調器32は、ミキサ31から出力されるパイロット信号を復調し、デジタル復調信号I,Q(以下、復調パイロット信号)を出力する。なお、復調パイロット信号は、以下で説明する速度検出回路に出力される。
発振器制御部33は、ある時間内における復調パイロット信号の周波数ずれ(周波数誤差)を検出し、その周波数誤差がなくなるように発振器34の発振周波数を制御(フィードバック制御)する。
発振器34は、発振器制御部33の制御によって、ミキサ31に出力する周波数信号の周波数を変更する。
次に、ドップラーフェージングとレイリーフェージングにおけるAFCの動作について説明する。まず、ドップラーフェージングにおけるAFCの動作について説明する。
図4は、ドップラーフェージングにおけるAFCの動作を説明する図である。図に示すf0は、端末10が停止しているときの復調パイロット信号の周波数を示している。復調パイロット信号の周波数f0は、端末10の移動によるドップラーフェージングによって、図に示す周波数f1に変わったとする。AFCは、復調パイロット信号の周波数がf0からf1になるように制御する。
なお、端末10の移動する速度が大きくなるほど、図の周波数f0とf1との距離が大きくなる。
また、復調パイロット信号の実際の周波数f1と、AFCの制御途中における復調パイロット信号の周波数(図中fn)との差を周波数残差と呼ぶ。
次に、レイリーフェージングにおけるAFCの動作について説明する。
図5は、レイリーフェージングにおけるAFCの動作を説明する図である。図に示すf0は、端末10が停止しているときの復調パイロット信号の周波数を示している。復調パイロット信号の周波数f0は、端末10の移動によるレイリーフェージングによって、図に示す周波数f1〜f2の分布に変わったとする。
復調パイロット信号の周波数は、レイリーフェージングによって、図に示す周波数f1〜f2の間で変動する。AFCは、変動する復調パイロット信号の周波数誤差がなくなるように動作する。
なお、端末10の移動する速度が大きくなるほど、図の周波数f1とf2の間の距離が大きくなる。
また、復調パイロット信号の実際の周波数と、AFCの制御途中における復調パイロット信号の周波数との差を周波数残差と呼ぶ。
図2の説明に戻る。端末10は、移動に伴うドップラーフェージングやレイリーフェージングの対策のため、速度検出回路を搭載している。特に、端末10と基地局20との相対速度が大きいほど速度検出回路の精度は重要となり、例えば、端末10が新幹線で移動する場合、基地局20が新幹線の線路の近くにあると、端末10と基地局20の相対速度は大きくなり、フェージング対策のための速度検出回路の精度はより重要となる。
速度検出回路は、復調器32によって復調された復調パイロット信号のtan(tangent)による相関値を算出し、相関値としきい値とを比較して、端末10の速度状態を検出する。ここで、速度検出回路の速度検出の原理について説明する。
図6は、速度検出回路の速度検出の原理を説明する図である。図には位相平面が示してある。位相平面上には、時刻tnにおける復調パイロット信号のベクトルV1と、時刻tn+1(tn<tn+1)における復調パイロット信号のベクトルV2が示してある。なお、ベクトルV1,V2の復調パイロット信号は正規化されており、大きさは1とする。
端末10が移動すると、ベクトルV1,V2に示すように、復調パイロット信号の位相は変化する。そこで、ベクトルV1,V2のなす角度θのtanによる相関値(単位時間あたりの位相の変化)から、端末10の移動速度を推定する。
例えば、単位時間(例えば、図中tn+1−tn)あたりの復調パイロット信号の位相の変化(図中θ)が大きければ、tanによる相関値の値(tanθ)も大きくなる。一方、単位時間あたりの復調パイロット信号の位相の変化が小さければ、tanによる相関値は小さくなる。これは、tanが角度に応じて単調増加する関数であるからである。
そこで、しきい値を設け、tanによる相関値がしきい値以下であれば、端末10の移動速度は低速状態と判断でき、tanによる相関値がしきい値より大きければ、端末10の移動速度は高速状態と2段階で検出できる。もちろん、多くのしきい値を設ければ、端末10の移動速度の状態をより細かく検出することができる。
なお、従来技術でも述べたように、従来では、内積による相関値によって、端末10の移動速度を検出していた。すなわち、図の矢印A1の大きさによって、端末10の移動速度を検出していた。ここで、内積は、|V1|・|V2|cosθで算出され、|V1|,|V2|は1であるので、内積=cosθとなる。従って、相関値が1に近づくほど(矢印A1の大きさが1に近づくほど)、端末10の移動速度は小さいと判断でき、相関値が0に近づくほど(矢印A1の大きさが0に近づくほど)、端末10の移動速度は大きいと判断できる。
次に、AFCの周波数残差による、内積による相関値の速度検出の影響について説明する。以下では、低速移動時かつレイリーフェージング下における影響、低速移動時かつドップラーフェージング下における影響、高速移動時かつレイリーフェージング下における影響、高速移動時かつドップラーフェージング下における影響に分けて説明する。まず、低速移動時かつレイリーフェージング下における影響について説明する。
図7は、低速移動時かつレイリーフェージング下における内積による速度検出の影響を説明する図である。図に示す波形W1は、AFCの周波数残差と、その内積による相関値との関係を示した図である。波形W2は、端末10の低速移動における復調パイロット信号のレイリーフェージングの周波数分布を示した図である。
端末10が低速移動している場合、レイリーフェージングの周波数分布の幅は小さい。従って、AFCの周波数残差も小さいものとなる。すなわち、AFCの周波数残差は、図の矢印A11の範囲で生じることになる。
このAFCの周波数残差による相関値の変動は、図の矢印A12となる。すなわち、相関値のAFCの周波数残差による変動は、1近傍に表れることになる。従って、低速移動時かつレイリーフェージング下では、速度検出回路は、適正に低速移動を検出することができる。
次に、低速移動時かつドップラーフェージング下における影響について説明する。
図8は、低速移動時かつドップラーフェージング下における内積による速度検出の影響を説明する図である。図に示す波形W3は、AFCの周波数残差と、その内積による相関値との関係を示した図である。波形W4は、端末10の低速移動における復調パイロット信号のドップラーフェージングの周波数分布を示した図である。なお、波形W4の周波数f0は、端末10の停止時の周波数を示し、周波数f1は、端末10の低速移動時の周波数を示す。
ドップラーフェージングの場合、AFCは、図の周波数f0を、周波数f1に引き込む(周波数f0がf1になるように制御する)ことになるが、その幅は、低速移動のため小さく、矢印A13に示す幅となる。この周波数残差による、内積による相関値の変動は、矢印A14に示すように1の近傍に表れ小さい。従って、速度検出回路は、適正に低速移動を検出することができる。
なお、AFCが周波数f0を周波数f1に引き込んだ後は、復調パイロット信号の位相差は0となり、相関値は1となる。従って、AFCが周波数f0を周波数f1に引き込んだ後、速度検出回路は、低速移動を検出することになるが、低速移動時かつドップラーフェージング下では、AFCの引き込み前の検出結果と結果が一致するため、問題となることはない。つまり、低速移動時かつドップラーフェージング下では、速度検出回路は、適正に低速移動を検出することができる。
次に、高速移動時かつレイリーフェージング下における影響について説明する。
図9は、高速移動時かつレイリーフェージング下における内積による速度検出の影響を説明する図である。図に示す波形W5は、AFCの周波数残差と、その内積による相関値との関係を示した図である。波形W6は、端末10の高速移動における復調パイロット信号のレイリーフェージングの周波数分布を示した図である。
端末10が高速移動している場合、図の矢印A15に示すようにレイリーフェージングの周波数分布の幅は大きくなる。従って、AFCの周波数残差の幅も大きくなり、これによる相関値の影響は、図の矢印A16に示すようになる。すなわち、相関値のAFCの周波数残差による変動は、大きくなる。
従って、速度検出回路は、0近傍の相関値を検出することが可能となり、端末10の高速移動を検出することができる。
次に、高速移動時かつドップラーフェージング下における影響について説明する。
図10は、高速移動時かつドップラーフェージング下における内積による速度検出の影響を説明する図である。図に示す波形W7は、AFCの周波数残差と、その内積による相関値との関係を示した図である。波形W8は、端末10の高速移動における復調パイロット信号のドップラーフェージングの周波数分布を示した図である。なお、波形W8の周波数f0は、端末10の停止時の周波数を示し、周波数f1は、端末10の高速移動時の周波数を示す。
ドップラーフェージングの場合、AFCは、図の周波数f0を、周波数f1に引き込むことになるが、その幅は、高速移動のため大きく矢印A17に示す幅となる。高速移動時の場合、周波数残差による、内積による相関値の変動は、矢印A18に示すように大きくなる。
しかし、AFCが周波数f0を周波数f1に引き込むまでの間は、AFCの周波数残差は大きく、相関値は、矢印A19に示すように0に近づくが、引き込み後は、周波数残差がなくなるため、相関値は矢印A20に示すように1に近づく。従って、端末10が高速移動しているにも関わらず、速度検出回路は、低速移動を検出してしまう。
そこで、速度検出回路は、tanによる相関値をとることにより、高速移動時かつドップラーフェージング下においても、適切に高速移動を検出することができる。以下、その理由について説明する。
図11は、高速移動時かつドップラーフェージング下におけるtanによる速度検出の影響を説明する図である。図に示す波形W9は、AFCの周波数残差と、その内積による相関値との関係を示した図である。波形W10は、端末10の高速移動における復調パイロット信号のドップラーフェージングの周波数分布を示した図である。なお、波形W10の周波数f0は、端末10の停止時の周波数を示し、周波数f1は、端末10の高速移動時の周波数を示す。
ドップラーフェージングの場合、AFCは、図の周波数f0を、周波数f1に引き込むことになるが、その幅は、高速移動のため大きく矢印A21に示す幅となる。高速移動時の場合、周波数残差による、tanによる相関値の変動は矢印A22に示すように大きくなる。
なお、tanによる相関値の絶対値は、端末10が低速移動している場合、小さくなり(0に近づき)、高速移動する場合、大きくなる(+1または−1に近づく)。
AFCが周波数f0を周波数f1に引き込むまでの間は、AFCの周波数残差は大きく、相関値は、矢印A23に示すように1に近い値となる。引き込み後は、AFCの周波数残差は0となり、相関値は0となる。
しかし、実際のAFCの制御では、復調パイロット信号の周波数誤差が完全になくなるということはなく、多少の誤差が生じている。特に、端末10が高速移動している場合、従来技術の2.で説明したように、AFCは、安定した制御ができず、誤差が生じる。すなわち、AFCの周波数残差は、引き込み後においても0近傍をふらつく。
ここで、tan関数は、単調増加の関数であり、波形W9に示すように、周波数残差が0近傍においても傾きを有している。従って、周波数残差の0近傍の変動に対して、相関値は大きく変動する(例えば、図中の周波数残差0近傍の変動Δfに対し、相関値はΔx変動する。なお、実際のtan特性は、もっと急激な変化がある。)。これに対し、内積(cos関数)では、周波数残差が0においては、傾きが0であるので、周波数残差の0近傍の変動に対して、相関値の変動は小さいものとなる。
つまり、tanによる相関値では、内積による相関値に対し、ドップラーフェージングにおける高速移動の検出が可能となる。
また、AFCの周波数の引き込み期間中においても(周波数残差の0近傍以外の部分においても)、内積による方法に比べ、相関値の変動量が大きいため、誤判定となる時間を最小限に抑えることができる。
さらに、tanによる相関値は、正負に変化するため、速度の方向も検出することができる。例えば、周波数残差が正の値をとる場合、tanによる相関値は正の値をとり、端末10は、基地局20に近づいていると判断できる。一方、周波数残差が負の値をとる場合、tanによる相関値は負の値をとり、端末10は、基地局20から離れていっていると判断できる。
なお、端末10が低速移動しているときの周波数残差は、高速移動時の周波数引き込み後の変動より小さくなる。従って、tanによる相関値においても、低速移動を検出できるしきい値を設けることによって、端末10の低速移動も検出することができる。
図12は、tanとcosの波形を示した図である。図の横軸は周波数残差を示し、縦軸は相関値を示す。
図に示すようにtan関数の周波数残差に対する相関値の変化は、内積(cos関数)の周波数残差に対する相関値の変化より大きい。これによって、速度検出回路は、端末10が高速状態でも適正に検出することができる。
次に、速度検出回路のブロック構成について説明する。
図13は、速度検出回路のブロック構成図である。図に示すように速度検出回路は、内積算出部41、内積判定部42、tan算出部43、tan判定部44、および判定結果選択出力部45を有している。
内積算出部41は、図3で示した復調器32から復調パイロット信号が入力される。内積算出部41は、復調パイロット信号の内積による相関値を算出する。
内積判定部42は、内積算出部41によって算出された内積による相関値としきい値(0〜1の値をとる)とを比較する。内積判定部42は、比較結果によって、端末10の速度状態を判定する。なお、しきい値は、上述したように複数設けてもよい。
tan算出部43は、図3で示した復調器32から復調パイロット信号が入力される。tan算出部43は、復調パイロット信号のtanによる相関値を算出する。
tan判定部44は、tan算出部43によって算出されたtanによる相関値としきい値(0〜1の値をとる)とを比較する。tan判定部44は、比較結果によって、端末10の速度状態を判定する。なお、しきい値は、上述したように複数設けてもよい。
判定結果選択出力部45は、内積判定部42から出力される判定結果とtan判定部44から出力される判定結果とに基づいて一方を選択して出力する。
例えば、判定結果選択出力部45は、内積判定部42によって低速移動から中速移動が検出されると、tan判定部44の判定結果を出力するようにする。そして、判定結果選択出力部45は、tan判定部44によって高速移動から中速移動または中速移動から低速移動が検出されると、内積判定部42の判定結果を出力するようにする。
これは、端末10が低速状態にあるとき、内積による相関値は1近傍で安定し、端末10が高速状態にあるとき、tanによる相関値はAFCが周波数を引き込んだ後も相関値の変動が大きく、高速状態を検出可能であるからである。
このように、内積判定部42とtan判定部44の判定結果を選択して出力することにより、端末10の速度を適切に検出することができる。もちろん、端末10の全速度域において、tan判定部44の判定結果を出力するようにしてもよい。この場合、速度検出回路は、tan算出部43とtan判定部44のみで構成される。
次に、内積による相関値での速度検出結果と、tanによる相関値での速度検出結果について説明する。
図14は、内積による相関値での速度検出結果とtanによる相関値での速度検出結果とを示した図である。図に示す左側の縦軸は相関値を示す。右側の縦軸は移動速度を示す。横軸は時間を示す。
図の波形W11は、例えば、端末10が新幹線で移動している場合の基地局に対する移動速度を示している。端末10の移動速度は、図の右側の縦軸で読む。
波形W12は、内積による相関値を示している。内積による相関値は、図の左側の縦軸で読む。
波形W13は、tanによる相関値を示している。tanによる相関値は、図の左側の縦軸で読む。
波形W14は、内積による相関値で検出した端末10の速度状態を示している。
波形W15は、tanによる相関値で検出した端末10の速度状態を示している。
なお、端末10の速度状態は、波形W14,W15に示すように2段階で検出されるものとする。波形W14,W15のレベルが低い方は、端末10が低速状態にあることを示し、レベルが高い方は、端末10が高速状態にあることを示している。
波形W11に示すように、端末10の速度が0km/hから240km/hに変化したとする。この場合、内積による相関値は、波形W12に示すように変化する。これに対し、tanによる相関値は、波形W13に示すように変化する。
波形W12,W13に示すように、tanによる相関値は、内積による相関値に比べ、端末10の移動速度の変化に早く追従している。これは、tan関数の周波数残差に対する相関値の変動が、内積(cos関数)の周波数残差に対する相関値の変動が大きいからである。
従って、図中の時間tに示すように、tanによる相関値の速度検出のほうが、内積による相関値の速度検出より速く出力される。
このように、復調パイロット信号のtanによる相関値を算出して、端末10の速度状態を検出するようにした。これによって、ドップラーフェージング環境下においても、端末10の高速移動を検出することができる。
なお、上記において、復調パイロット信号から端末10の速度を検出するようにしたが、基地局20と同期をとるための信号であれば、復調パイロット信号に限定されない。また、通信方式もW−CDMAに限定されない。
また、相関値を算出する関数は、tanの関数に限定されず、位相(復調パイロット信号の位相差)に比例して単調増加する関数または単調減少する関数であればよい。
速度検出装置の概要を示した図である。 速度検出装置を適用した無線システムの構成例を示した図である。 AFCのブロック構成図である。 ドップラーフェージングにおけるAFCの動作を説明する図である。 レイリーフェージングにおけるAFCの動作を説明する図である。 速度検出回路の速度検出の原理を説明する図である。 低速移動時かつレイリーフェージング下における内積による速度検出の影響を説明する図である。 低速移動時かつドップラーフェージング下における内積による速度検出の影響を説明する図である。 高速移動時かつレイリーフェージング下における内積による速度検出の影響を説明する図である。 高速移動時かつドップラーフェージング下における内積による速度検出の影響を説明する図である。 高速移動時かつドップラーフェージング下におけるtanによる速度検出の影響を説明する図である。 tanとcosの波形を示した図である。。 速度検出回路のブロック構成図である。 内積による相関値での速度検出結果とtanによる相関値での速度検出結果とを示した図である。
符号の説明
1 自動周波数制御装置
2 相関値算出手段

Claims (5)

  1. アンテナより受信した無線信号より復調された、通信相手と同期した基準信号をデジタル復調信号に復調し、前記デジタル復調信号の周波数誤差がなくなるように制御する自動周波数制御装置と、
    前記デジタル復調信号の単位時間あたりの位相差を、位相に比例して単調増加する関数または単調減少する関数で変換して相関値を算出する相関値算出手段とを備え、
    前記相関値に基づき速度を検出することを特徴とする速度検出装置。
  2. 前記関数は、タンジェント関数であることを特徴とする請求項1記載の速度検出装置。
  3. 前記相関値としきい値とを比較する比較手段と、
    前記相関値と前記しきい値との比較結果に応じて、速度状態を判定する速度状態判定手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項1記載の速度検出装置。
  4. 前記位相差をコサイン関数で変換して前記相関値を算出する内積相関値算出手段と、
    前記内積相関値算出手段によって算出された前記相関値に基づいて、速度状態を判定する内積速度状態判定手段と、
    前記相関値算出手段によって算出された前記相関値に基づいて、速度状態を判定する速度状態判定手段と、
    前記内積速度状態判定手段によって判定された速度状態と前記速度状態判定手段によって判定された速度状態とに基づいて一方を選択して出力する速度状態選択手段と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の速度検出装置。
  5. アンテナより受信した無線信号より復調された、通信相手と同期した基準信号をデジタル復調信号に復調し、前記デジタル復調信号の周波数誤差がなくなるように制御する自動周波数制御装置と、
    前記デジタル復調信号の単位時間あたりの位相差を、位相に比例して単調増加する関数または単調減少する関数で変換して相関値を算出する相関値算出手段とを備え、
    前記相関値に基づき速度を検出することを特徴とする無線装置。
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