JP2007206177A - 画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 画像形成方法は、画像支持体上に形成されたトナー像を、定着装置の加熱定着部材に接触させて定着させる画像形成方法において、用いられるトナーが離型剤を含有し、当該離型剤の融点が60〜100℃であって、かつ、当該離型剤の動粘度が4〜20mm2/sであり、前記定着装置は、加熱定着部材の表面を外部加熱機構により加熱するものであることを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
この原因を解析したところ、離型剤分子が機内に付着し、帯電性を阻害したりミラー汚染を引き起こしていることが判明した。本来、離型剤自体が融点は低いものの沸点は非常に高いものであるために、気化することは従来では考えられなかった。しかしながら、低温定着化を図るために離型剤の融点を低下させるに従い、沸点以下での蒸気圧が低下し、結果として定着装置などの温度において気化する離型剤分子が増加、あるいは気化しやすい構造の離型剤分子が増加するものと推定される。すなわち、低融点離型剤を用いたトナーを用いて熱定着により画像を形成する場合、低融点離型剤自体が比較的気化しやすい成分を含んでいるため、機内の熱にて気化成分が発生し、当該気化成分が帯電器のワイヤーなどに付着し帯電ムラを引き起こしたり、ポリゴンミラーに付着し露光においてスジ状欠陥を引き起こしたりすることにより、画像欠陥が発生することが判明した。
この理由については明確ではないが、動粘度とは分子鎖の運動のしやすさを示す指標とみなすことができるところ、動粘度をある範囲内とすることで分子鎖の運動を特定の範囲に制限することができ、結果として、離型剤成分が機内において熱の影響を受けた場合には分子運動がまだ活発化しない状態を維持し、定着装置において熱の影響を受けた場合には分子運動が活発化するように設計することが可能となるため、低温定着性を維持しながら気化成分の発生を抑制することができると推定される。
用いられるトナーが離型剤を含有し、
当該離型剤の融点が60〜100℃であって、かつ、当該離型剤の動粘度が4〜20mm2/sであり、
前記定着装置は、加熱定着部材の表面を外部加熱機構により加熱するものであることを特徴とする。
本発明の画像形成方法は、離型剤を含有するトナーにより画像支持体上に形成されたトナー像を、接触加熱方式の定着装置を用いて、当該定着装置の定着ニップ部において、外部加熱機構により加熱された加熱定着部材に接触させて定着画像を得る方法である。
ここに、接触加熱方式とは、画像支持体上のトナー像と定着装置における定着部材の表面とが接触し、かつ、加圧および加熱されることにより定着される方式をいう。
図1は、本発明の画像形成方法に用いられる定着装置の構成の一例を示す断面図である。この定着装置10は、外部加熱機構である誘導加熱機構14により加熱される加熱ローラ12と、この加熱ローラ12と離間して平行に伸びる定着ローラ13と、これらの加熱ローラ12および定着ローラ13に張架され、加熱ローラ12または定着ローラ13のどちらか一方の回転により、反時計回りに回転する無端状の耐熱性ベルトよりなる定着ベルト11と、定着ローラ13に従動回転されると共に定着ベルト11を介して定着ローラ12に圧接されることにより定着ニップ部Nを形成する加圧ローラ15とを備えて構成されている。定着ベルト11は、誘導加熱機構14により加熱される加熱ローラ12を介して加熱される。
また、定着ベルト11の基材として、金属基体の代わりに、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂などの耐熱性を有する樹脂基体を用いてもよい。
この加圧ローラ15は、その硬度がアスカーC硬度で80〜100°とされ、その外径が20〜40mm、弾性層の肉厚が0.5〜2.0mmとされている。
また、本発明の画像形成方法においては、定着ニップ部における画像支持体の移動速度(以下、「プリント速度」ともいう。)が230〜500mm/secの範囲において画像形成を行うことができる。
この定着装置20は、定着ベルト21が巻装された、芯金23aの外周面上に弾性発泡材料よりなる弾性層23bが形成されてなる定着押圧ローラ23と、当該定着ベルト21を介して定着押圧ローラ23に対向して設けられた誘導加熱機構24と、前記定着ベルト21を介して定着押圧ローラ23に押圧される加圧ローラ25を備えるものである。
また、この定着ベルト21は、定着押圧ローラ23の回転時においても略円筒形が維持されるよう、軸方向(図2において紙面と垂直な方向)の両端部に配置された図示しないガイド部材によってガイドされている。
硬質発泡体層25bは、断熱構造を有するものであり、例えばシリコーンゴム発泡体またはシリコーン層内に中空糸や中空粒子などを充填させたものとすることができる。
この定着装置30は、画像支持体Pの未定着トナー像が形成された一面(図3においては、例えば画像支持体Pの上面)に接するよう配置された定着ローラ31と、これに圧接されるよう設けられた加圧ローラ33と、定着ローラ31の表面に接触するよう設けられた外部加熱回転体35と、加圧ローラ33にその先端縁が接触するよう設けられた強制剥離手段37とを備えており、この定着ローラ31と加圧ローラ33との圧接部により定着ニップ部Nが形成されている。図3において、39aおよび39bは非接触型の温度検知手段である。
一方、耐熱弾性層31bの厚さが過大である場合には、芯金31aの内部に配置された加熱源HLaによって定着ローラ31の表面を加熱する際の熱応答性を十分に確保することができないおそれがある。
なお、均一な被覆層31cを形成しやすくするためには、その厚さを20μm以上とすることがより好ましい。
この図の例において、加圧ローラ33は、定着ローラ31と同様に、加熱源HLaを内蔵しているものである。この加熱源HLaは、芯金33aの内部において、加圧ローラ33の長さ方向に伸びるよう配置されており、直接の加熱対象である加圧ローラ33の外周面の温度が設定温度域に維持されるよう、温度検知手段39bによって検知される加圧ローラ33の表面温度に基づき、図示しない制御手段により、例えば点灯状態がオン−オフ制御される。
加圧ローラ33の耐熱弾性層33bの厚みが、定着ローラ31の耐熱弾性層31bより薄いものであることにより、定着ニップ部Nにおいて、一方の定着用回転体である定着ローラ31に対して他方の定着用回転体である加圧ローラ33が凸となる形状を得ることができる。
具体的には、被覆層33cは、例えば(1)ディスパージョン状態のフッ素樹脂を塗布焼成することにより、厚さ20〜50μmに形成すること、(2)厚さ20〜50μmに成形されたフッ素樹脂チューブを芯金33aに被覆させることによって形成すること、などができる。
この画像形成装置40は、タンデム型カラー画像形成装置であって、ベルト状の中間転写体46に沿って設けられた複数の画像形成ユニット50Y,50M,50C,50Kと、給紙カセット42と、定着装置49とを備えているものである。図4において、41は操作部であり、47Y,47M,47C,47Kは、各色のトナーカートリッジである。
ここで、画像形成ユニット50Yによれば黄色のトナー像が形成され、画像形成ユニット50Mによればマゼンタ色のトナー像が形成され、画像形成ユニット50Cによればシアン色のトナー像が形成され、画像形成ユニット50Kによれば黒色のトナー像が形成される。
一方、給紙カセット42内に収容された画像支持体Pが、給紙ローラ43により一枚ずつ給紙され、レジストローラ44によって2次転写手段57Aに搬送され、当該画像支持体P上にカラートナー像が2次転写される。
次いで、画像支持体Pが定着装置49に搬送されて定着処理が行われ、その後、排紙ローラ45に挟持されて機外の排紙トレイ46上に排出される。
本発明の画像形成方法に使用される画像支持体としては、薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙あるいはコート紙などの塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム、布などの各種を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明の画像形成方法において用いられるトナーは、離型剤を含有するものであり、例えば後述するように、結着樹脂、着色剤および離型剤などを用いてミニエマルション重合凝集法などによって得ることができる。
本発明の画像形成方法において用いられるトナーを構成する離型剤の融点は、60〜100℃、好ましくは60〜80℃であって、かつ、その動粘度は4〜20mm2/s、好ましくは8〜15mm2/sとされる。動粘度が4mm2/s未満の離型剤を用いた場合は、離型剤分子同士の絡み合いが小さくなって気化成分の発生が促進されてしまうおそれがある。一方、動粘度が20mm2/sよりも大きい離型剤を用いた場合は、低温の定着温度において離型剤層が高い均一性で形成されずに十分な離型性を得ることができなくなり、低温オフセット現象などが発生するおそれがある。
ただし、動粘度が2〜10mm2/sである場合は粘度計番号1、粘度計定数0.01の粘度計を使用し、動粘度が10mm2/sより大きく30mm2/s以下である場合は粘度計番号1C、粘度計定数0.03の粘度計を用いて測定を行った。
具体的には、離型剤4.00mgを小数点以下2桁まで精秤してアルミニウム製パン(KITNO.0219−0041)に封入し、DSC−7サンプルホルダーにセットし、測定温度0℃〜200℃、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分の測定条件で、Heat−cool−Heatの温度制御で行い、その2nd.Heatにおけるデータをもとに解析を行った。リファレンスの測定には、空のアルミニウム製パンを用いた。
これらのワックスは、1種でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のトナーを製造する方法としては、特に限定されるものではなく、粉砕法、懸濁重合法、ミニエマルション重合凝集法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法、ポリエステル分子伸長法その他の公知の方法などを挙げることができるが、本発明のトナーを製造する方法としては、特にミニエマルション法とよばれる臨界ミセル濃度以下の濃度の界面活性剤を溶解してなる水系媒体中に、離型剤を重合性単量体中に溶解してなる重合性単量体溶液を、機械的エネルギーを利用して油滴(10〜1000nm)を形成して分散液を調製し、得られた分散液に水溶性重合開始剤を添加して、ラジカル重合させて得られる結着樹脂微粒子を会合(凝集/融着)してトナーを得る方法を用いることが好ましい。
この理由としては、前記油滴において重合が行われるために、トナー粒子においては離型剤分子が結着樹脂に確実に包含された状態となり、従って、定着装置において定着処理が行われるまで、すなわち熱を加えられるまでは離型剤についての気化成分の発生が抑制されると考えられるからである。
なお、このミニエマルション重合凝集法においては、水溶性重合開始剤を添加することに代えて、または、当該水溶性ラジカル重合開始剤を添加すると共に、油溶性ラジカル重合開始剤を前記単量体溶液中に添加してもよい。
(1)離型剤、着色剤および必要に応じて荷電制御剤などのトナー粒子構成材料を結着樹脂となる重合性単量体に溶解または分散させて重合性単量体溶液を得る溶解・分散工程
(2)重合性単量体溶液を水系媒体中で油滴化し、ミニエマルション法により結着樹脂微粒子の分散液を調製する重合工程
(3)結着樹脂微粒子を水系媒体中で塩析、凝集、融着させて凝集粒子を形成する凝集・融着工程
(4)凝集粒子を熱エネルギーにより熟成して形状を調整しトナー粒子の分散液を得る熟成工程
(5)トナー粒子の分散液を冷却する冷却工程
(6)冷却されたトナー粒子の分散液から当該トナー粒子を固液分離し、当該トナー粒子から界面活性剤などを除去する濾過・洗浄工程
(7)洗浄処理されたトナー粒子を乾燥する乾燥工程
(8)乾燥処理されたトナー粒子に外添剤を添加する工程
から構成される。
(1)溶解・分散工程;
この工程は、重合性単量体に離型剤、着色剤などのトナー粒子構成材料を溶解あるいは分散させて重合性単量体溶液を調製する工程である。
離型剤の添加量としては、最終的に得られるトナーにおける離型剤の含有割合が上記の範囲となる量とされる。
この重合性単量体溶液中には、後述の油溶性重合開始剤および/または他の油溶性の成分を添加することができる。
この重合工程の好適な一例においては、臨界ミセル濃度以下の濃度の界面活性剤を含有した水系媒体中に、上記の重合性単量体溶液を添加し、機械的エネルギーを加えて油滴を形成し、次いで水溶性ラジカル重合開始剤からのラジカルにより当該油滴中において重合反応が行われる。なお、前記水系媒体中には、核粒子として樹脂粒子が添加してあってもよい。
この重合工程において、離型剤と結着樹脂とを含有する結着樹脂微粒子が得られる。この結着樹脂微粒子は、着色されていてもよく、着色されていなくてもよい。着色された結着樹脂微粒子は、着色剤を含有する単量体組成物を重合処理することにより得られる。また、着色されていない結着樹脂微粒子を使用する場合には、後述する凝集工程において、結着樹脂微粒子の分散液に、着色剤微粒子の分散液を添加し、結着樹脂微粒子と着色剤微粒子とを凝集させることでトナー粒子とすることができる。
凝集・融着工程においては、上記の重合工程により得られる結着樹脂微粒子の分散液に、当該結着樹脂微粒子が着色されていないものである場合は着色剤微粒子の分散液を添加し、結着樹脂微粒子を前記着色剤微粒子と共に水系媒体中で塩析、凝集および融着させる。この凝集・融着工程の途中段階においては、樹脂組成の異なる結着樹脂微粒子を添加して凝集させることができる。
また、当該凝集・融着工程においては、結着樹脂微粒子および着色剤微粒子と共に、荷電制御剤などの内添剤粒子なども融着させることもできる。
さらに、結着樹脂微粒子および着色剤微粒子の分散液が前記ガラス転移温度以上かつ離型剤の融解ピーク温度以上の温度に到達した後、当該分散液の温度を一定時間保持することにより、塩析、凝集および融着を継続させることが肝要である。これにより、トナー粒子の成長(結着樹脂微粒子および着色剤微粒子の凝集)と、融着(粒子間の界面の消失)とを効果的に進行させることができ、最終的に得られるトナーの耐久性を向上することができる。
この着色剤微粒子は表面改質されていてもよく、具体的には、溶媒中に着色剤微粒子を分散させ、この分散液中に表面改質剤を添加し、この系を昇温することにより反応させ、反応終了後、着色剤微粒子を濾別し、同一の溶媒で洗浄濾過を繰り返した後、乾燥することにより、表面改質剤で処理された着色剤微粒子を得ることができる。
この熟成工程は、熱エネルギー(加熱)により行う方法が好ましい。
具体的には、凝集粒子を含む系を加熱撹拌することにより、凝集粒子の形状を所望の平均円形度になるまで、加熱温度、撹拌速度、加熱時間により調整し、トナー粒子とするものである。
また、この熟成工程において、上記トナー粒子をコア粒子として、結着樹脂微粒子をさらに添加しコア粒子に付着、融着させることによって、コア−シェル構造のものとしてもよい。この場合には、シェル層を構成する結着樹脂微粒子のガラス転移点温度を、コア粒子を構成する結着樹脂微粒子のガラス転移点温度よりも20℃以上高くすることが好ましい。
また、上記の凝集・融着工程において用いた結着樹脂微粒子が、後述のイオン性解離基を有する重合性単量体を原料とする樹脂(親水性樹脂)と、イオン性解離基のない重合性単量体のみを原料とする樹脂(疎水性樹脂)とを含有して構成されている場合は、この熟成工程において、親水性樹脂を凝集粒子の表面側に、疎水性樹脂を当該凝集粒子の内部側へ配向させることによって、コア−シェル構造を有するトナー粒子を形成させることができる。
この冷却工程は、上記のトナー粒子の分散液を冷却処理する工程である。冷却処理における冷却速度は、1〜20℃/minとされる。冷却処理方法としては特に限定されるものではなく、反応容器の外部より冷媒を導入して冷却する方法や、冷水を直接反応系に投入して冷却する方法を例示することができる。
この濾過・洗浄工程では、上記の工程で所定温度まで冷却されたトナー粒子の分散液から当該トナー粒子を固液分離させて濾別する濾過処理と、濾別されたトナー粒子(ケーキ状の集合物)から界面活性剤や塩析剤などの付着物、熟成工程で用いたアルカリ剤を除去する洗浄処理とが施される。
ここに、洗浄処理は、濾液の電気伝導度が10μS/cmになるまで水洗浄することにより行われる。また、濾過処理方法としては、遠心分離法、ヌッチェなどを使用して行う減圧濾過法、フィルタープレスなどを使用して行う濾過法などがあり、特に限定されるものではない。
この工程は、洗浄処理されたトナーケーキを乾燥処理し、乾燥されたトナー粒子を得る工程である。この工程で使用される乾燥機としては、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機などを挙げることができ、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動層乾燥機、回転式乾燥機、撹拌式乾燥機などを使用することが好ましい。乾燥されたトナー粒子の水分は、5質量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは2質量%以下とされる。なお、乾燥処理されたトナー粒子同士が、弱い粒子間引力で凝集している場合には、当該凝集体を解砕処理してもよい。ここに、解砕処理装置としては、ジェットミル、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル、フードプロセッサーなどの機械式の解砕装置を使用することができる。
この工程は、乾燥処理されたトナー粒子に必要に応じて外添剤を添加する工程である。外添剤を添加するために使用される混合装置としては、ヘンシェルミキサー、コーヒーミルなどの機械式の混合装置を使用することができる。
本発明のトナーを構成するトナー粒子が粉砕法、溶解懸濁法などによって製造される場合には、トナーを構成する結着樹脂として、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体樹脂、オレフィン系樹脂などのビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、カーボネート樹脂、ポリエーテル、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリスルフオン、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂などの公知の種々の樹脂を用いることができる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
さらに、重合性単量体として、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートなどの多官能性ビニル類を用いて架橋構造の結着樹脂を得ることもできる。
本発明のトナーを構成するトナー粒子を懸濁重合法、ミニエマルション重合凝集法または乳化重合凝集法によって製造する場合に、結着樹脂を得るために使用する界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、スルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム)、硫酸エステル塩(ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウムなど)、脂肪酸塩(オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウムなど)などのイオン性界面活性剤を好適なものとして例示することができる。また、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオキサイドの組み合わせ、ポリエチレングリコールと高級脂肪酸とのエステル、アルキルフェノールポリエチレンオキサイド、高級脂肪酸とポリエチレングリコールとのエステル、高級脂肪酸とポリプロピレンオキサイドとのエステル、ソルビタンエステルなどのノニオン性界面活性剤も使用することができる。これらの界面活性剤はトナーを乳化重合法によって得る場合に乳化剤として使用されるが、他の工程または使用目的で使用してもよい。
本発明のトナーを構成するトナー粒子を懸濁重合法、ミニエマルション重合凝集法または乳化重合凝集法によって製造する場合に、結着樹脂はラジカル重合開始剤を用いて重合することができる。
懸濁重合法を用いる場合においては油溶性ラジカル重合開始剤を用いることができ、油溶性重合開始剤としては、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ系またはジアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンペルオキサイド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキサイド、t−ブチルヒドロペルオキサイド、ジ−t−ブチルペルオキサイド、ジクミルペルオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、2,2−ビス−(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジンなどの過酸化物系重合開始剤や過酸化物を側鎖に有する高分子開始剤などを挙げることができる。
また、ミニエマルション重合凝集法または乳化重合凝集法を用いる場合においては水溶性ラジカル重合開始剤を使用することができ、水溶性ラジカル重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、アゾビスシアノ吉草酸およびその塩、過酸化水素などを挙げることができる。
本発明のトナーを構成するトナー粒子を懸濁重合法、ミニエマルション重合凝集法または乳化重合凝集法によって製造する場合に、結着樹脂の分子量を調整することを目的として、一般的に用いられる連鎖移動剤を用いることができる。
連鎖移動剤としては、特に限定されるものではなく、例えばn−オクチルメルカプタン、n−デシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタンなどのメルカプタン、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル、ターピノーレン、四臭化炭素およびα−メチルスチレンダイマーなどが使用される。
本発明のトナーを構成する着色剤としては、公知の無機または有機着色剤を使用することができる。以下に、具体的な着色剤を示す。
黒色の着色剤としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどのカーボンブラックや、マグネタイト、フェライトなどの磁性粉が挙げられる。
また、マゼンタもしくはレッド用の着色剤としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48;1、C.I.ピグメントレッド53;1、C.I.ピグメントレッド57;1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222などが挙げられる。
また、オレンジもしくはイエロー用の着色剤としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138などが挙げられる。
また、グリーンもしくはシアン用の着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15;2、C.I.ピグメントブルー15;3、C.I.ピグメントブルー15;4、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー62、C.I.ピグメントブルー66、C.I.ピグメントグリーン7などが挙げられる。
また、着色剤の添加量はトナー全体に対して1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%の範囲とされる。
本発明のトナーを構成するトナー粒子をミニエマルション重合凝集法または乳化重合凝集法によって製造する場合に、結着樹脂を得るために使用する凝集剤としては、例えばアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩を挙げることができる。凝集剤を構成するアルカリ金属としては、リチウム、カリウム、ナトリウムなどが挙げられ、凝集剤を構成するアルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどが挙げられる。これらのうち、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウムが好ましい。前記アルカリ金属またはアルカリ土類金属の対イオン(塩を構成する陰イオン)としては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、炭酸イオン、硫酸イオンなどが挙げられる。
本発明のトナーを構成するトナー粒子中には、必要に応じて荷電制御剤が含有されていてもよい。荷電制御剤としては、公知の種々の化合物を用いることができる。
本発明のトナーの粒径は、個数平均粒径で3〜8μmのものが好ましい。この粒径は、重合法によりトナー粒子を形成させる場合には、上述したトナーの製造方法において、凝集剤の濃度や有機溶媒の添加量、または融着時間、さらには重合体自体の組成によって制御することができる。
個数平均粒径が3〜8μmであることにより、細線の再現性や、写真画像の高画質化が達成できると共に、トナーの消費量を大粒径トナーを用いた場合に比して削減することができる。
本発明のトナーは、このトナーを構成する個々のトナー粒子について、転写効率の向上の観点から、下記式(3)で示される平均円形度が0.930〜1.000であることが好ましく、より好ましくは0.950〜0.995である。
式(3); 平均円形度=円相当径から求めた円の周囲長/粒子投影像の周囲長
本発明の画像形成方法において用いられるトナーには、流動性、帯電性の改良およびクリーニング性の向上などの目的で、いわゆる外添剤を添加して使用することができる。これら外添剤としては特に限定されるものではなく、種々の無機微粒子、有機微粒子及び滑剤を使用することができる。
この無機微粒子としては、シリカ、チタニア、アルミナなどの無機酸化物粒子を使用することが好ましく、さらに、これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤などによって疎水化処理されていることが好ましい。また、有機微粒子としては数平均一次粒子径が10〜2000nm程度の球形のものを使用することができる。この有機微粒子としては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、スチレン−メチルメタクリレート共重合体などの重合体を使用することができる。
本発明の画像形成方法において用いられるトナーは、磁性または非磁性の一成分現像剤として使用することもできるが、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。本発明の画像形成方法において用いられるトナーを一成分現像剤として用いる場合は、非磁性一成分現像剤、あるいはトナー中に0.1〜0.5μm程度の磁性粒子を含有させて磁性一成分現像剤としたものが挙げられ、いずれも使用することができる。また、本発明の画像形成方法において用いられるトナーを二成分現像剤として使用する場合において、キャリアとしては、鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、特にフェライト粒子が好ましい。また、キャリアとしては、磁性粒子の表面を樹脂などの被覆剤で被覆したコートキャリアや、バインダー樹脂中に磁性体微粉末を分散してなる樹脂分散型キャリアなど用いてもよい。
コートキャリアを構成する被覆樹脂としては、特に限定はないが、例えばオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、エステル樹脂、フッ素含有重合体系樹脂などが挙げられる。また、樹脂分散型キャリアを構成する樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えばスチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂などを使用することができる。
好ましいキャリアとしては、外添剤の離脱防止や耐久性の観点から、被覆樹脂としてスチレン−アクリル系樹脂系樹脂で被覆したコートキャリアを挙げられる。
(第1段重合)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム8gをイオン交換水3Lに溶解させた溶液を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。昇温後、過硫酸カリウム10gをイオン交換水200gに溶解させた溶液を添加し、再度液温80℃とし、スチレン480g、n−ブチルアクリレート250g、メタクリル酸68.0gおよびn−オクチル−3−メルカプトプロピオネート16.0gよりなる重合性単量体溶液を1時間かけて滴下後、80℃にて2時間加熱、撹拌することにより重合を行い、樹脂粒子(1h)を含有する樹脂粒子分散液(1H)を調製した。
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ポリオキシエチレン−2−ドデシルエーテル硫酸ナトリウム7gをイオン交換水800mlに溶解させた溶液を仕込み、98℃に加熱後、上記の樹脂粒子分散液(1H)260gと、スチレン245g、n−ブチルアクリレート120g、n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート1.5g、表1に示す離型剤(2)「HNP−11」200gを90℃にて溶解させた重合性単量体溶液を添加し、循環経路を有する機械式分散機「CREARMIX(エム・テクニック社製)により1時間混合分散させ、乳化粒子(油滴)を含む分散液を調製した。
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム6gをイオン交換水200mlに溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を82℃にて1時間にわたって加熱撹拌することにより重合を行い、樹脂粒子(1hm)を含有する樹脂粒子分散液(1HM)を調製した。
上記の樹脂粒子分散液(1HM)に過硫酸カリウム11gをイオン交換水400mlに溶解させた溶液を添加し、82℃の温度条件下に、スチレン435g、n−ブチルアクリレート130g、メタクリル酸33gおよびn−オクチル−3−メルカプトプロピオネート8gをからなる重合性単量体溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたって加熱撹拌することにより重合を行った後、28℃まで冷却し樹脂粒子aを含有する樹脂粒子分散液Aを得た。この樹脂粒子分散液Aにおける樹脂粒子aの粒子径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、体積基準のメディアン径で150nmであった。また、この樹脂粒子aのガラス転移点温度を測定したところ、45℃であった、
それぞれ離型剤として表1に示されるものを用いたことの他は樹脂粒子分散液の製造例1と同様にして、樹脂粒子分散液B〜Fを得た。
ドデシル硫酸ナトリウム90gをイオン交換水1600mlに溶解させた溶液を撹拌しながら、カーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)420gを徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、着色剤微粒子の分散液Qを調製した。この着色剤微粒子の分散液Qにおける着色剤微粒子の粒子径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、体積基準のメディアン径で110nmであった。
カーボンブラック420gをC.I.ピグメントイエロー74の310gに代えたことの他は着色剤微粒子の分散液の製造例1と同様にして着色剤微粒子の分散液Rを調製した。このこの着色剤微粒子の分散液Rにおける着色剤微粒子の粒子径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、体積基準のメディアン径で150nmであった。
カーボンブラック420gをC.I.ピグメントレッド122の310gに代えたことの他は着色剤微粒子の分散液の製造例1と同様にして着色剤微粒子の分散液Sを調製した。このこの着色剤微粒子の分散液Sにおける着色剤微粒子の粒子径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、体積基準のメディアン径で150nmであった。
カーボンブラック420gをC.I.ピグメントブルー15の310gに代えたことの他は着色剤微粒子の分散液の製造例1と同様にして着色剤微粒子の分散液Tを調製した。このこの着色剤微粒子の分散液Tにおける着色剤微粒子の粒子径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、体積基準のメディアン径で150nmであった。
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、樹脂粒子分散液Aを固形分換算で300gと、イオン交換水1400gと、着色剤微粒子の分散液Qを120gと、ポリオキシエチレン−2−ドデシルエーテル硫酸ナトリウム3gをイオン交換水120mlに溶解させた溶液を仕込み、液温を30℃に調整した後、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。次いで、塩化マグネシウム35gをイオン交換水35mlに溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加し、3分間保持した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて90℃まで昇温し、90℃を保持したまま粒子成長反応を継続した。この状態で、「コールターマルチサイザーIII」にて会合粒子の粒径を測定し、所望の粒子径になった時点で、塩化ナトリウム150gをイオン交換水600mlに溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させ、さらに、融着工程として液温度98℃にて加熱撹拌することにより、「FPIA−2100」による測定で平均円形度0.965になるまで、粒子間の融着を進行させた。その後、液温30℃まで冷却し、塩酸を添加してpHを4.0に調整し、撹拌を停止した。
なお、これらのトナー粒子について、疎水性シリカおよび疎水性酸化チタンの添加によっては、その形状および粒径は変化しなかった。
樹脂粒子分散液Aの代わりに樹脂粒子分散液B〜Gを用いたことの他はトナー粒子の製造例1と同様にしてトナー粒子2Bk〜6Bkよりなるトナー2Bk〜6Bkを作製した。
着色剤微粒子の分散液Qの代わりに着色剤微粒子の分散液Rを用いたことの他はトナー粒子の製造例1Bk〜6Bkと同様にしてトナー粒子1Y〜6Yよりなるトナー1Y〜6Yを作製した。
着色剤微粒子の分散液Qの代わりに着色剤微粒子の分散液Sを用いたことの他はトナー粒子の製造例1Bk〜6Bkと同様にしてトナー粒子1M〜6Mよりなるトナー1M〜6Mを作製した。
着色剤微粒子の分散液Qの代わりに着色剤微粒子の分散液Tを用いたことの他はトナー粒子の製造例1Bk〜6Bkと同様にしてトナー粒子1C〜6Cよりなるトナー1C〜6Cを作製した。
トナー粒子1Bk〜6Bk、1Y〜6Y、1M〜6M、1C〜6Cの各々に対して、シリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径60μmのフェライトキャリアをトナー濃度が6%となるよう混合することにより、現像剤1Bk〜6Bk、1Y〜6Y、1M〜6M、1C〜6Cを調製した。
以上のようにして得られた現像剤1Bk〜6Bk、1Y〜6Y、1M〜6M、1C〜6Cを(1Bk、1Y、1M、1C)〜(6Bk、6Y、6M、6C)の組み合わせで用いて、デジタル複写機「bizhub PRO C450」(コニカミノルタ社製)に表2に従って以下の定着装置A〜Cのいずれかを搭載したものを用いて実写テストを行い、下記(I)、(II)の評価を行った。結果を表2に示す。
図1に示す構成を有するものであり、その具体的構成は、下記のとおりである。
・定着ローラ:芯金の材質;ステンレススチール、弾性部材の材質;シリコーンゴム、弾性部材の肉厚;6mm、外径;40mm、硬度;50°(アスカーC硬度)
・定着ベルト:樹脂基体の材質;ポリイミド樹脂、離型層の厚さ;300μm
・加圧ローラ:芯金の材質;アルミニウム、弾性層の材質;シリコーンゴム、弾性層の肉厚;2.0mm、外径;30mm、硬度;100°(アスカーC硬度)、
・誘導加熱機構:励磁コイルコアの材質;フェライト、励磁コイルコアの比透磁率;2500
・駆動条件:高周波交流電流;800kHz
・定着条件:ニップ幅;11mm、当接荷重;300N、定着温度;140℃、プロセス速度;300mm/sec
図1に示す構成を有するものであり、その具体的構成は、下記のとおりである。
・定着ベルト:発熱基材層の材質;ポリイミド樹脂、発熱基材層の厚み;70μm、離型層の厚さ;10μm、熱容量;0.077J/k/cm2
・加圧ローラ:材質;シリコーンゴム、外径;30mm
・駆動条件:高周波交流電流;800kHz
・定着条件:ニップ幅;11mm、当接荷重;300N、定着温度;140℃、プロセス速度;300mm/sec
図3に示す構成を有するものであり、その具体的構成は、下記のとおりである。
・加圧ローラ:芯金の材質;アルミニウム、耐熱弾性層の材質;シリコーンゴム、耐熱弾性層の厚み;3mm、被覆層の材質;ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、被覆層の厚さ;50μm、硬度;90°(アスカーC硬度)
・外部加熱回転体:加熱源;ハロゲンヒータランプ
・強制剥離手段:厚さ0.2mmのステンレス鋼板にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)よりなるフィルムをラミネートしたもの、先端縁の厚さ;0.2mm、真直度;0.5mm
・定着条件:ニップ幅;11mm、当接荷重;300N、定着温度;140℃、プロセス速度;300mm/sec
常温常湿(20℃、55%RH)の環境下において、まず、画像濃度1.0の5cm×5cmの黒ベタ画像を64g/m2 の「Jペーパー」(コニカミノルタ社製)上に1枚形成し、2枚目からは、画素率7%の文字画像、人物顔写真画像、画像濃度0.6のシアンハーフトーンベタ画像を形成した混合画像を、テスト画像として10000枚形成した。
実写テストにおいて得られる混合画像うちの10000枚目に得られたテスト画像について、帯状または白スジ状の画像欠陥を目視により観察し、全く発生なしである場合を「◎」、シアンハーフトーンベタ画像においてスジ状に若干濃度が薄くなっている箇所がある程度である場合を「○」、シアンハーフトーンベタ画像においては白スジが数本あるものの、文字画像、人物顔写真画像では目立たなく、使用上問題ないレベルである場合を「△」、シアンハーフトーンベタ画像において、はっきりと白スジが確認されて、実質上、使用不可のレベルである場合を「×」として評価した。
実写テストにおいて1枚目に得られる黒ベタ画像について、下記のメンディングテープ剥離法による定着強度の測定を行って定着率を算出し、この定着率に基づいて定着率が95%以上である場合を「◎」、定着率が85%以上95%未満である場合を「○」、定着率が85%未満である場合を「×」として評価した。
1)黒ベタ画像における絶対反射濃度D0 を測定する。
2)メンディングテープ「No.810−3−12」(住友3M社製)を、黒ベタ画像に軽く貼り付ける。
3)1kPaの圧力でメンディングテープの上を3.5回往復擦り付ける。
4)180℃の角度、200gの力でメンディングテープを剥がす。
5)剥離後の絶対反射濃度D1 を測定する。
6)下記式(2)に基づいて定着率を算出する。
式(2);定着率(%)=D1 /D0 ×100
なお、絶対反射濃度の測定には、反射濃度計「RD−918」(マクベス社製)を使用した。
11 定着ベルト
12 加熱ローラ
13 定着ローラ
13a 芯金
13b 弾性部材
14 誘導加熱機構
15 加圧ローラ
15a 芯金
15b 弾性層
16 励磁コイル
17 コイルガイド板
18 励磁コイルコア
18A コア支持部材
19 温度検出手段
20 定着装置
21 定着ベルト
23 定着押圧ローラ
23a 芯金
23b 弾性層
24 誘導加熱機構
25 加圧ローラ
25a 芯金
25b 硬質発泡体層
29 温度検知センサ
30 定着装置
31 定着ローラ
31a 芯金
31b 耐熱弾性層
31c 被覆層
33 加圧ローラ
33a 芯金
33b 耐熱弾性層
33c 被覆層
35 外部加熱回転体
37 強制剥離手段
39a、39b 温度検知手段
HLa 加熱源
40 画像形成装置
41 操作部
42 給紙カセット
43 給紙ローラ
44 レジストローラ
45 排紙ローラ
46 中間転写体
46A、46B、46C 支持ローラ
47Y,47M,47C,47K トナーカートリッジ
48 排紙トレイ
49 定着装置
50Y,50M,50C,50K 画像形成ユニット
51Y 感光体
52Y 帯電手段52Y
53Y 露光手段53Y
54Y 現像装置54Y
57Y 1次転写手段
58Y クリーニング手段
57A 2次転写手段
T トナー像
N 定着ニップ部
P 画像支持体
Claims (2)
- 画像支持体上に形成されたトナー像を、定着装置の加熱定着部材に接触させて定着させる画像形成方法において、
用いられるトナーが離型剤を含有し、
当該離型剤の融点が60〜100℃であって、かつ、当該離型剤の動粘度が4〜20mm2/sであり、
前記定着装置は、加熱定着部材の表面を加熱する外部加熱機構を有するものであることを特徴とする画像形成方法。 - 前記離型剤の動粘度が8〜15mm2/sであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
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