JP2007205659A - 空気調和装置 - Google Patents

Abstract

【課題】電装品箱のアース経路を容易に確保できるようにする。
【解決手段】ケーシング（10）の天板（11a）、取付部材（15）、及び電装品箱（16）をそれぞれ導電性材料により構成し、ケーシング（10）の天板（11a）に取付部材（15）の一端部を接続し、電装品箱（16）を取付部材（15）の他端部側に形成された接続部（15d）に接続する。
【選択図】図１

Description

本発明は、電装品箱のアース経路を容易に確保できる天井埋込型の空気調和装置に関する。

一般に、天井埋込式の空気調和装置は、天井に形成された開口部の上方に空気調和装置本体を配置し、該空気調和装置本体に対して前記開口部を覆う化粧パネルを取り付けて構成されており、前記空気調和装置本体のケーシング内には、略環状の熱交換器と、該熱交換器の中心部にあって吸込側を下向きとし且つ吹出側を前記熱交換器の側面とした送風機と、該送風機の吸込側に配置された合成樹脂製のベルマウスとが配設されている。

このような構成の空気調和装置の場合、スイッチボックス等の電装品箱は、化粧パネルにおける空気吸込口からのメンテナンスがし易いように、前記空気調和装置本体内において前記熱交換器の下方に配置されるドレンパンの取付金具に取り付けられることが多い。

しかし、上述したように電装品箱をドレンパン取付金具に取り付ける構造とした場合、電装品箱のアース経路の確保が難しく、アース線をケーシング外に配索する必要があった。

そこで、本発明者は、前記熱交換器の両開放端に取り付けられた管板間を連結する仕切り板を設け、ケーシング天板と電装品箱とを該仕切り板の上下端にビス止めするようにした（特許文献１参照）。このような構成であれば、電装品箱から仕切り板を経てケーシング天板に至るアース経路を確保することができるため、アース線を配索する必要がなくなる。
特許第２９５６６７５号公報

しかしながら、最近では、熱交換器を大型化することによるレイアウトの見直しやコストダウンの観点等の理由から、熱交換器の両開放端の間に仕切り板を設けることが少なくなってきた。

このような場合には、上述したような仕切り板を用いてアース経路を確保することができず、再びアース線をケーシング外に配索することを考慮する必要がある。しかし、アース線の配索は、アース線が電装品箱から下方に垂れ下がったり、部品点数が増える等の理由から好ましくない。

本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電装品箱のアース経路を容易に確保できるようにすることにある。

前記の目的を達成するため、本発明では、熱交換器（8）をケーシング（10）の天板（11a）に取り付ける取付部材（15）に電装品箱（16）を電気的に接続するようにした。

すなわち、第１の発明は、ケーシング（10）内に配設された略環状の熱交換器（8）と、
一端部を前記ケーシング（10）の天板（11a）、他端部を前記熱交換器（8）にそれぞれ接続させて該熱交換器（8）を該ケーシング（10）の天板（11a）に取り付ける取付部材（15）と、
前記熱交換器（8）の中心部に配設され、室内空気を吸い込んで該熱交換器（8）に吹き出す送風機（F）と、
前記送風機（F）の吸い込み側に配置されたベルマウス（20）と、
前記ベルマウス（20）に取り付けられた電装品箱（16）とを備えた空気調和装置であって、
前記取付部材（15）の他端部側に形成された接続部（15d）が前記電装品箱（16）に接続され、
前記電装品箱（16）から前記取付部材（15）を介して前記ケーシング（10）の天板（11a）に至るアース経路を構成すべく、該電装品箱（16）、該取付部材（15）、及び該ケーシング（10）の天板（11a）において少なくともアース経路となる部位をそれぞれ導電性材料で構成したことを特徴とするものである。

第１の発明では、ケーシング（10）の天板（11a）、取付部材（15）、及び電装品箱（16）において少なくともアース経路となる部位がそれぞれ導電性材料により構成され、該電装品箱（16）が該取付部材（15）の他端部側に形成された接続部（15d）に接続される。このため、電装品箱（16）は取付部材（15）を介してケーシング（10）の天板（11a）に電気的に接続されることとなり、アース線を別途設けることなく電装品箱（16）のアース経路を確保することができる。また、電装品箱（16）がベルマウス（20）に取り付けられていることから、取付部材（15）により電装品箱（16）を取り付けることで、電装品箱（16）とケーシング（10）の天板（10a）との間に配設されているベルマウス（20）及びドレンパン（22）が取付部材（15）を介してケーシング（10）の天板（11a）に支持されることとなり、製品の強度向上を図ることができる。

第２の発明は、第１の発明において、
請求項１において、
前記ベルマウス（20）の下面には、前記電装品箱（16）を収納する収納凹部（20a）が形成され、
前記収納凹部（20a）の天面には、前記取付部材（15）の接続部（15d）を臨む開口部（20b）が形成されており、
前記開口部（20b）は、前記接続部（15d）を挿入する入口側の開口幅が奥側に向かって徐々に狭くなるテーパー形状に形成されていることを特徴とするものである。

第２の発明では、電装品箱（16）を収納するためにベルマウス（20）に形成された収納凹部（20a）の天面に、入口側が奥側に向かって徐々に狭くなるテーパー形状の開口部（20b）が形成される。このため、取付部材（15）の接続部（15d）を電装品箱（16）に接続させるべく接続部（15d）を開口部（20b）に挿入する際に、開口部（20b）のテーパー形状がガイドとなって、電装品箱（16）の接続位置に取付部材（15）の接続部（15d）を移動させることができ、組み立て作業効率が向上する。

第３の発明は、第１又は２の発明において、
前記取付部材（15）の接続部（15d）には、位置決め突起（15e）が設けられ、
前記電装品箱（16）には、前記位置決め突起（15e）と嵌合する位置決め孔（16a）が形成されていることを特徴とするものである。

第３の発明では、取付部材（15）の接続部（15d）には位置決め突起（15e）が設けられ、該位置決め突起（15e）と嵌合する位置決め孔（16a）が電装品箱（16）に形成される。このため、取付部材（15）の接続部（15d）と電装品箱（16）とを接続する際に、両部材の相対位置が規制されることとなり、電装品箱（16）の接続位置に取付部材（15）の接続部（15d）を確実に取り付けることができ、組み立て作業効率が向上する。

以上説明したように、本発明によれば、電装品箱（16）は取付部材（15）を介してケーシング（10）の天板（11a）に電気的に接続されることとなり、アース線を別途設けることなく電装品箱（16）のアース経路を確保することができる。また、電装品箱（16）がベルマウス（20）に取り付けられていることから、取付部材（15）により電装品箱（16）を取り付けることで、電装品箱（16）とケーシング（10）の天板（10a）との間に配設されているベルマウス（20）及びドレンパン（22）が取付部材（15）を介してケーシング（10）の天板（11a）に支持されることとなり、製品の強度向上を図ることができる。

また、第２の発明では、取付部材（15）の接続部（15d）を電装品箱（16）に接続させるべく接続部（15d）を開口部（20b）に挿入する際に、開口部（20b）のテーパー形状がガイドとなって、電装品箱（16）の接続位置に取付部材（15）の接続部（15d）を移動させることができ、組み立て作業効率が向上する。

また、第３の発明では、取付部材（15）の接続部（15d）と電装品箱（16）とを接続する際に、両部材の相対位置が規制されることとなり、電装品箱（16）の接続位置に取付部材（15）の接続部（15d）を確実に取り付けることができ、組み立て作業効率が向上する。

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。

図１は、本発明の実施形態に係る天井埋込型の空気調和装置の構成を示す図である。この空気調和装置は、内部に各種構成機器を収納するケーシング（10）を備えている。このケーシング（10）は、ケーシング本体（11）と、該ケーシング本体（11）の下側に配置された化粧パネル（12）とで構成されている。

前記ケーシング本体（11）は、下面が下方から見て略矩形状（４つの角部はＣ面取りされており、長辺と短辺とが交互に形成された略８角形状であるともいえる）に開口した箱状体であって、該開口が、空調室の天井壁（C）に形成された開口と対向するように、不図示の固定金具を介して該天井壁（C）に固定されている。

前記化粧パネル（12）は、前記ケーシング本体（11）の開口及び天井壁（C）の開口を覆うように、該ケーシング本体（11）の下端部に固定されている。この化粧パネル（12）は、下方から見て略矩形状の板状体であって、その略中央部に配設され且つ空調室内の空気を吸い込む吸込口（2）と、該化粧パネル（12）の周縁部において４つの辺部にそれぞれ対応するように配設され、ケーシング本体（11）内から空調室内に空気を吹き出す４つの吹出口（3）とを有している。前記吸込口（2）は、略正方形状の開口であり、各吹出口（3）は、それぞれ、各辺部に沿うように細長く延びる略長方形状の開口である。

前記吸込口（2）には、吸込グリル（4）と、該吸込口（2）から吸い込まれた空気中の塵埃を除去するためのフィルタ（5）とが設けられている。また、前記各吹出口（3）には、不図示のモータによって該吹出口（3）の長手方向に延びる軸周りに揺動されるフラップ（6）がそれぞれ設けられており、このフラップ（6）の揺動により、吹出口（3）から空調室内へ吹き出される空気の風向を可変することができるようになっている。

前記ケーシング本体（11）の内部には、主に、空調室内の空気を前記吸込口（2）を通じてケーシング本体（11）内に吸い込んで外周方向に吹き出す送風機として機能する遠心ファン（F）と、この遠心ファン（F）の外周を囲むように配置された略環状の熱交換器（8）とが設けられている。

前記ケーシング（10）の天板（11a）（ケーシング本体（11）の箱底部）には、取付部材（15）を介して熱交換器（8）が吊り下げられた状態で支持されている。

前記取付部材（15）は、基部（15a）と、基部（15a）のケーシング（10）の天板（11a）側（一端部側）を折り曲げて形成した取付片（15b）と、熱交換器（8）の下部と嵌合させて支持すべく他端部側を凹状に折り曲げて形成した支持部（15c）とを有している。

前記取付部材（15）は、熱交換器（8）の周方向に沿って間隔をあけて複数配置されており、取付片（15b）がケーシング（10）の天板（11a）に対して下方からビス（17）により固着され、支持部（15c）で熱交換器（8）を保持することで、熱交換器（8）の重量を複数の取付部材（15）に分散させてバランス良く取付支持できるようになっている。

ここで、図２に示すように、複数の取付部材（15）のうち１つは、スイッチボックス等の電装品箱（16）と電気的に接続してアース経路とすべく基部（15a）の途中から分岐して延び先端部を折り曲げて形成した接続部（15d）を有している。そして、接続部（15d）には、電装品箱（16）側に延びる位置決め突起（15e）が形成されている。位置決め突起（15e）は、後述する電装品箱（16）の位置決め孔（16a）への入り勝手を良くするために、面取り加工がなされている。

ここで、前記ケーシング（10）の天板（11a）、取付部材（15）、及び電装品箱（16）は、それぞれ導電性材料で構成するものとする。なお、ケーシング（10）の天板（11a）、取付部材（15）、及び電装品箱（16）において少なくともアース経路となる部位のみをそれぞれ導電性材料で構成するようにしても構わない。

前記熱交換器（8）は、遠心ファン（F）の外周を囲むように曲げられて形成されたクロスフィンチューブ型の熱交換器パネルであり、屋外等に設置された不図示の室外ユニットに冷媒配管を介して接続されている。この熱交換器（8）は、冷房運転時には内部を流れる冷媒の蒸発器として、暖房運転時には内部を流れる冷媒の凝縮器としてそれぞれ機能できるようになっている。

これにより、熱交換器（8）は、吸込口（2）を通じてケーシング本体（11）内に吸い込まれ且つ遠心ファン（F）のファンロータ（7）から吹き出された空気と熱交換を行って、冷房運転時には空気を冷却し、暖房運転時には空気を加熱することができる。

なお、熱交換器（8）の下側には、該熱交換器（8）において空気中の水分が凝縮されて生じる凝縮水を受けるためのドレンパン（22）が配置されている。

前記遠心ファン（F）の吸込口（2）側には、吸込口（2）から吸い込まれた空気をケーシング（10）内へ案内するためのベルマウス（20）が配置されている。

前記ベルマウス（20）の下面には、電装品箱（16）を収納するための収納凹部（20a）が形成され、電装品箱（16）が収納凹部（20a）に取り付けられている。

前記収納凹部（20a）の天面には、前記取付部材（15）の接続部（15d）を臨む開口部（20b）が形成されており、前記電装品箱（16）を収納凹部（20a）に取り付けたときに該電装品箱に形成された前記取付部材（15）の位置決め突起と嵌合する位置決め孔（16a）がベルマウス（20）の上面から臨めるようになっている。

前記ベルマウス（20）の開口部（20b）は、図３に示すように、略直方体形状であって前記取付部材（15）の接続部（15d）を挿入する入口側の開口幅が奥側に向かって徐々に狭くなるテーパー形状に形成されている。また、ベルマウス（20）の上面側のドレンパン（22）との当接位置には、ドレンパン（22）との隙間をシールするシール部材（23）が貼着されている。

このように、前記ベルマウス（20）の開口部（20b）をテーパー形状にすれば、図４（ａ）に示すように、取付部材（15）の接続部（15d）がベルマウス（20）の開口部（20b）に対して挿入されていくときに、開口部（20b）のテーパー形状に沿って適宜位置補正をしながら接続部（15d）の位置決め突起（15e）が電装品箱（16）の位置決め孔（16a）に嵌合されていき、最終的に、接続部（15d）と電装品箱（16）とが当接する。その後、図４（ｂ）に示すように、電装品箱（16）側からビス（17）止めすることで、取付部材（15）と電装品箱（16）とが接続される。

以上のように、本実施形態に係る空気調和装置によれば、電装品箱（16）から取付部材（15）を経てケーシング（10）の天板（11a）に至るアース経路を確保することができるため、アース線を配索する必要がなくなるとともに、電装品箱（21）は、取付部材（15）を介してケーシング（10）の天板（11a）に支持されることとなり、製品強度が向上する。

また、電装品箱（16）に取付部材（15）を接続すると、電装品箱（16）とケーシング（10）の天板（11a）との間に配設されているベルマウス（20）及びドレンパン（22）を、取付部材（15）があわせて支持することとなり、製品強度が向上する。

しかも、前記ベルマウス（20）に形成された収納凹部（20a）の天面に、前記取付部材（15）における接続部（15d）が臨まされる開口部（20b）を形成するようにしているため、製品の高さ寸法を大きくすることなく、電装品箱（21）の取り付けが行えるとともに、電装品箱（21）と取付部材（15）との結合が下方からの作業により容易に行えることとなる。

以上説明したように、本発明は、電装品箱のアース経路を容易に確保できるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。

本発明の実施形態に係る空気調和装置の構成を示す断面図である。 取付部材の構成を示す斜視図である。 ベルマウスの開口部の構成を示す斜視図である。 取付部材と電装品箱との接続を説明する図である。

符号の説明

F 遠心ファン（送風機）
8 熱交換器
10 ケーシング
11a 天板
15 取付部材
15d 接続部
15e 位置決め突起
16 電装品箱
16a 位置決め孔
20 ベルマウス
20a 収納凹部
20b 開口部

Claims (3)

1. ケーシング（10）内に配設された略環状の熱交換器（8）と、
   一端部を前記ケーシング（10）の天板（11a）、他端部を前記熱交換器（8）にそれぞれ接続させて該熱交換器（8）を該ケーシング（10）の天板（11a）に取り付ける取付部材（15）と、
   前記熱交換器（8）の中心部に配設され、室内空気を吸い込んで該熱交換器（8）に吹き出す送風機（F）と、
   前記送風機（F）の吸い込み側に配置されたベルマウス（20）と、
   前記ベルマウス（20）に取り付けられた電装品箱（16）とを備えた空気調和装置であって、
   前記取付部材（15）の他端部側に形成された接続部（15d）が前記電装品箱（16）に接続され、
   前記電装品箱（16）から前記取付部材（15）を介して前記ケーシング（10）の天板（11a）に至るアース経路を構成すべく、該電装品箱（16）、該取付部材（15）、及び該ケーシング（10）の天板（11a）において少なくともアース経路となる部位をそれぞれ導電性材料で構成したことを特徴とする空気調和装置。
2. 請求項１において、
   前記ベルマウス（20）の下面には、前記電装品箱（16）を収納する収納凹部（20a）が形成され、
   前記収納凹部（20a）の天面には、前記取付部材（15）の接続部（15d）を臨む開口部（20b）が形成されており、
   前記開口部（20b）は、前記接続部（15d）を挿入する入口側の開口幅が奥側に向かって徐々に狭くなるテーパー形状に形成されていることを特徴とする空気調和装置。
3. 請求項１又は２において、
   前記取付部材（15）の接続部（15d）には、位置決め突起（15e）が設けられ、
   前記電装品箱（16）には、前記位置決め突起（15e）と嵌合する位置決め孔（16a）が形成されていることを特徴とする空気調和装置。

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