JP2007205524A - 防振装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ゴム部材と板部材とを正確に位置合わせした上で後接着により強固に固定することができる防振装置を提供する。
【解決手段】スタビライザリンク1が挿通される中空部16を持つゴム部材12と、その一方面22に接着剤42を用いて固定される板部材14を備える防振装置10において、板部材14には、ゴム部材の一方面22から離間する方向に陥没して当該一方面との間に空間部30を形成する凹部32を設け、ゴム部材の一方面22には、空間部30内に突出する接着用突起38を設けるとともに、板部材14に当接することで一方面22の外周縁22Aと板部材14との間に空間部30につながる隙間46を形成するための隙間形成用突起40を設け、隙間46から空間部30内に接着剤42を流し込んで接着用突起38と板部材14とを強固に接着固定させる。
【選択図】 図4
【解決手段】スタビライザリンク1が挿通される中空部16を持つゴム部材12と、その一方面22に接着剤42を用いて固定される板部材14を備える防振装置10において、板部材14には、ゴム部材の一方面22から離間する方向に陥没して当該一方面との間に空間部30を形成する凹部32を設け、ゴム部材の一方面22には、空間部30内に突出する接着用突起38を設けるとともに、板部材14に当接することで一方面22の外周縁22Aと板部材14との間に空間部30につながる隙間46を形成するための隙間形成用突起40を設け、隙間46から空間部30内に接着剤42を流し込んで接着用突起38と板部材14とを強固に接着固定させる。
【選択図】 図4
Description
本発明は、防振装置に関し、特に、ゴム部材と、その一方面に接着固定される板部材とを備えてなる防振装置に関するものである。
従来、例えば、自動車のサスペンション機構と車体側部材との間に介設されるストラットマウントや、自動車のスタビライザリンクとロアアーム等の車体側部材との間に介設されるブッシュには、軸部材(例えば、ショックアブソーバのロッドやスタビライザリンク)が挿通される中空部を持つ環状のゴム部材と、前記ゴム部材の上面又は下面に配される金属製の板部材とを備えたものが用いられることがある(ストラットマウントに関して下記特許文献1〜3参照、スタビライザリンクのブッシュに関して下記特許文献4参照)。
上記特許文献に開示の技術において、上記ゴム部材と板部材とは一般に非接着とされており、板部材と車体側部材との間でゴム部材を挟持固定するように構成されている。
特開平11−13825号公報
特開2000−199537号公報
特開2004−100878号公報
特開平8−127220号公報
上記のようにゴム部材と板部材が非接着である場合、ゴム部材と板部材との間で打音による異音が問題となることがある。特に、スタビライザリンクのブッシュでは、スタビライザリンクの軸が傾くようなこじれ方向での変位が主荷重入力方向となるため、異音が生じやすい。かかる異音の防止には、ゴム部材と板部材を接着すればよいが、両者をゴム部材の加硫成形時に一体に加硫接着する場合、ゴム部材に残留応力の問題が生じる。そのため、ゴム部材を加硫成形した後に、接着剤を用いて板部材を接着固定することが有効である。
このように板部材を後接着する場合、ゴム部材又は板部材の接着面に接着剤を塗布してから両者の接着面を合わせて接着する方策もあるが、その場合、特に上記防振装置のようにゴム部材と板部材を同心状に固定する必要があるものでは、両者の位置合わせが容易でない。そのため、ゴム部材と板部材とを同心状に位置合わせしてから、液状の接着剤を外周側から両者の界面に流し込んで接着することが考えられるが、その場合に、ゴム部材における接着面となる面の外周縁と板部材とが隙間なく当接していると、接着剤が内側の接合界面に流れ込んでいかないため、高い接着強度が得られず、早期に剥離してしまうという問題がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、ゴム部材と板部材とを正確に位置合わせした上で後接着により強固に固定することができる防振装置を提供することを目的とする。
本発明に係る防振装置は、軸部材が挿通される中空部を持つ環状のゴム部材と、前記ゴム部材の一方面に接着剤を用いて固定されるものであって前記中空部と同心状の穴を持つ剛性材料からなる板部材とを備えてなり、前記板部材には、前記ゴム部材の前記一方面から離間する方向に陥没して当該一方面との間に空間部を形成する凹部が設けられ、前記ゴム部材の前記一方面には、前記空間部内に突出する接着用突起が設けられるとともに、前記板部材に当接することで前記一方面の外周縁と前記板部材との間に前記空間部につながる隙間を形成するための隙間形成用突起が設けられ、前記隙間から前記空間部内に流し込まれた接着剤により前記接着用突起と前記板部材とが接着固定されたものである。
上記構成において、前記接着用突起の先端面と前記板部材との間にも隙間が設けられ、この隙間に流れ込んだ接着剤により前記接着用突起の前記先端面と前記板部材とが接着されていると、更に強固な接着力が得られる。
また、上記構成において、前記接着用突起の側壁に前記接着剤からなる接着剤層が付着形成されていると、接着面積が増加することで接着力を一層向上させることができる。
また、上記構成においては、前記接着用突起が周方向に等間隔に複数設けられるとともに、該接着用突起の内周側に前記隙間形成用突起が周方向に等間隔に複数設けられていることが好ましい。
本発明の防振装置では、ゴム部材と板部材とを後接着により固定するに際し、両者を正確に位置合わせした上で、ゴム部材の周りから液状の接着剤を流し込む。すると、隙間形成用突起によりゴム部材の外周縁と板部材との間に隙間が設けられているので、この隙間から内側の空間部に接着剤が流れ込み、流れ込んだ接着剤によりゴム部材の接着用突起と板部材とが接着固定されるので、強固な接着力が得られる。よって、接着耐久性が向上し、異音を防止することができる。
以下に本発明の一実施形態に係る防振装置10を図面に基づいて説明する。
本実施形態に係る防振装置10は、図5に示すように、スタビライザリンク1をサスペンションのロアアームなどの車体側部材2に防振的に結合するために、両者1,2の間に介設されるものである。ここで、スタビライザリンクとは、スタビライザバーの端部をロアアームなどの車体側部材に連結するための部材である。
図5に示すように、防振装置10は、軸部材であるスタビライザリンク1が挿通される中空部16を持つ環状のゴム部材12と、金属等の剛性材料からなる板部材14とを、車体側部材2を挟んで上下それぞれに対向させて配置し、挿通させたスタビライザリンク1の先端(即ち、下端)をナット等の締結部材3で軸方向に締め付けることにより構成されている。なお、符号18は、上側のゴム部材12Aの下面を受ける金属等の剛性材料からなる板状の受け部材である。該受け部材18は、中央の穴の周縁部が下方に筒状に延設されて筒状部20を構成しており、該筒状部20が車体側部材2の開口部4内に嵌入されている。
以下、上記ゴム部材12と板部材14の構成について詳細に説明する。
図1,2に示すように、ゴム部材12は、中空円柱状をなし、その軸方向の一方面22は平坦な基本形状を持ち、他方面24には中空部16と同軸かつ同一内径を持つ小径の筒状延設部26が突出形成されている。ここで、一方面22とは、上側のゴム部材12Aでは上面、下側のゴム部材12Bでは下面のことである。また、筒状延設部26は、上記受け部材18の筒状部20内に、先端面同士を突き合わせた状態で嵌合配置されている。
板部材14は、ゴム部材12の一方面22に接着剤を用いて固定されるものであり、外形がゴム部材12と同様の円形状をなし、その中央には中空部16と同心状の円形の穴28が設けられている。
図3に示すように、板部材14には、ゴム部材12の一方面22から離間する方向(即ち、上方)に陥没して、当該一方面22との間に空間部30を形成する凹部32が設けられている。凹部32は、図3に示す断面形状においてなだらかな湾曲状に陥没形成されており、そのため、空間部30は断面形状が弓形状に形成されている。また、凹部32は、周方向の全周にわたって環状に形成されており、そのため、空間部30も環状をなしている。そして、凹部32より径方向内方側の板部材の中央部34は、軸方向において凹部32よりもゴム部材12側に位置しており、凹部32より径方向外方側の板部材の周縁部36は、軸方向において上記中央部34よりもゴム部材12側に位置しており、先端は径方向外向きにフランジ状に形成されている。
ゴム部材12の上記一方面22には、空間部30内に突出する複数の接着用突起38が設けられるとともに、板部材14に当接する複数の隙間形成用突起40が設けられている。接着用突起38は、接着剤42により板部材14に対して強固に接着される部位であり、凹部32の最も深い箇所に向かって突出形成されている(図4参照)。
一方、隙間形成用突起40は、板部材14に当接することにより、一方面22の外周縁22Aと板部材14との間に空間部30につながる隙間44を形成するためのものであり、板部材14の隆起した中央部34に当接するように設けられている(図4参照)。該突起40は、上記隙間44が、その外周側から液状の接着剤42を空間部30に流し込むことができ、かつ、接着剤42の表面張力により該隙間44に接着剤42が残存して硬化し上記外周縁22Aと板部材14とを接着できるような寸法に設定されており、接着用突起38よりも低く形成されている。このような特性を満足する隙間44は、接着剤42の粘度等により異なり一概には言えないが、例えば、0.5〜1mm程度である。
また、隙間形成用突起40の板部材14への当接により、接着用突起38の先端面38Aと板部材14との間にも隙間46が確保されている。この隙間46は、空間部30内に流し込まれた接着剤42が隙間46内に進入して、接着用突起38の先端面38Aと板部材14とを接着固定することができる程度に設定されている。
図1に示すように、接着用突起38は、周方向の3箇所に等間隔に設けられており、周方向に所定の長さを持つ円弧状に形成されている。このような円弧状とすることで接着面積を確保して接着強度を高めることができ、また、複数を等間隔に配することで、突起38の内周側への接着剤42の回り込みを容易にしつつ、周方向での接着強度の均一化を図ることができる。隙間形成用突起40は、接着用突起38の内周側において、周方向の3箇所に等間隔に設けられており、ゴム部材12の成形性のため、接着用突起38とは周方向で互い違いに並設されている。
なお、符号48は、車両への組付け前におけるスタビライザリンク1の脱落防止用小突起であり、ゴム部材12の中空部16の内周面に設けられている。該小突起48は、周方向における2箇所に突出形成されている。
上記防振装置10を製造するに際しては、ゴム部材12を上記構成に加硫成形し、これとは別に、板部材14を上記構成にプレス成形等により形成しておく。そして、図3に示すように、ゴム部材12の上記一方面22に板部材14を重ね合わせて、両者を正確に位置合わせする(軸芯を一致させる)。その後、図4に示すように、両部材12,14の重ね合わせ部に対し、その外周側の上記隙間44から、矢印Qで示すように、液状の接着剤42を流し込む。ここで、接着剤42としては、特に限定されるものではないが、シアノアクリル酸エステルを主成分として含む瞬間接着剤を用いることが好ましい。
このようにして付与された接着剤42は、隙間形成用突起40によりゴム部材12の外周縁22Aと板部材14との間に隙間44が設けられているので、この隙間44から内側の空間部30に接着剤42が流れ込み、流れ込んだ接着剤42によりゴム部材12の接着用突起38と板部材14とが接着固定されるとともに、上記隙間44部分でもゴム部材12の外周縁22Aと板部材14とが接着固定される。
特に、本実施形態では、接着用突起38の先端面38Aと板部材14との間にも隙間46が設けられ、この隙間46に流れ込んだ接着剤42により該先端面38Aと板部材14とが接着されるので、更に強固な接着力が得られる。また、図4に示すように、接着剤42の表面張力ないしぬれ性により、接着用突起38の側壁38Bを接着剤42が上昇して該側壁38Bに接着剤層42Aが付着形成されるので、その分、接着面積が増加して接着力を一層向上させることができる。
なお、接着剤42は、上記空間部30を完全に充填するように流し込む必要はなく、接着用突起38の側壁38Bに接着剤層42Aが膜状に形成される程度でも高い接着強度が得られ、またそのようにした方が接着剤42の使用量を減らして低コスト化が図られる。
以上より、ゴム部材12と板部材14とは、正確に位置合わせした上で、後接着により強固に接着されるので、接着耐久性が向上し、異音を持続的に防止することができる。
本発明は、自動車のスタビライザリンクとロアアーム等の車体側部材との間に介設されるブッシュや、自動車のサスペンション機構と車体側部材との間に介設されるストラットマウントなどの各種防振装置に利用することができる。
1…スタビライザリンク(軸部材)、10…防振装置、12…ゴム部材、14…板部材、16…中空部、22…一方面、22A…外周縁、28…穴、30…空間部、32…凹部、38…接着用突起、38A…先端面、38B…側壁、40…隙間形成用突起、42…接着剤、42A…接着剤層、44…一方面の外周縁と板部材との間の隙間、46…接着用突起の先端面と板部材との間の隙間
Claims (4)
- 軸部材が挿通される中空部を持つ環状のゴム部材と、
前記ゴム部材の一方面に接着剤を用いて固定されるものであって前記中空部と同心状の穴を持つ剛性材料からなる板部材とを備えてなり、
前記板部材には、前記ゴム部材の前記一方面から離間する方向に陥没して当該一方面との間に空間部を形成する凹部が設けられ、
前記ゴム部材の前記一方面には、前記空間部内に突出する接着用突起が設けられるとともに、前記板部材に当接することで前記一方面の外周縁と前記板部材との間に前記空間部につながる隙間を形成するための隙間形成用突起が設けられ、前記隙間から前記空間部内に流し込まれた接着剤により前記接着用突起と前記板部材とが接着固定された
ことを特徴とする防振装置。 - 前記接着用突起の先端面と前記板部材との間に隙間が設けられ、該隙間に流れ込んだ接着剤により前記接着用突起の前記先端面と前記板部材とが接着されたことを特徴とする請求項1記載の防振装置。
- 前記接着用突起の側壁に前記接着剤からなる接着剤層が付着形成されたことを特徴とする請求項1又は2記載の防振装置。
- 前記接着用突起が周方向に等間隔に複数設けられるとともに、該接着用突起の内周側に前記隙間形成用突起が周方向に等間隔に複数設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の防振装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006027755A JP2007205524A (ja) | 2006-02-03 | 2006-02-03 | 防振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2007205524A true JP2007205524A (ja) | 2007-08-16 |
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Family Applications (1)
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JP2006027755A Withdrawn JP2007205524A (ja) | 2006-02-03 | 2006-02-03 | 防振装置 |
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JP (1) | JP2007205524A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020040288A1 (ja) * | 2018-08-24 | 2020-02-27 | 日本発條株式会社 | 懸架用コイルばね装置及び懸架用コイルばね装置の製造方法 |
-
2006
- 2006-02-03 JP JP2006027755A patent/JP2007205524A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020040288A1 (ja) * | 2018-08-24 | 2020-02-27 | 日本発條株式会社 | 懸架用コイルばね装置及び懸架用コイルばね装置の製造方法 |
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