JP2007201524A - パラメータ設定装置及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 回転軸を中心とした回転操作と、その回転軸に沿った方向の移動操作とが可能であり、操作が行われない場合には上記回転軸方向の位置が所定の基準位置に戻るつまみを設け、そのつまみの回転操作によりつまみと対応するパラメータの値を変更するパラメータ設定装置において、つまみに上記移動操作がなされた場合に、回転操作の操作量当たりのパラメータの値の変更量を定める分解能を、第2の分解能に設定し、つまみの移動操作がなくなってから所定時間操作がなかった場合に(S32,S33)、上記の分解能を、第1の分解能に設定させる(S34)ようにした。
【選択図】 図5
Description
例えば、非特許文献1には、パン、アウトプットレベル、センドレベル、ゲインといったパラメータの値を、つまみの回転操作に応じて設定できるデジタルミキサが記載されている。
「PM5D/PM5D−RH 取扱説明書」,ヤマハ株式会社,2004年
この技術によれば、押し込みや引っ張り操作によって操作量当たりのパラメータの値の変化量を変更し、粗い調整と細かい調整を容易に使い分けることができるので、パラメータの値を操作性よく設定することができる。
操作子を持ち直す場合にまで確実に押し込み操作を行うためには、単に操作開始時に押し込み操作を行うよりも多くの注意力を要すると考えられるため、パラメータの値を素早く設定しようとする場合には、押し込み操作を忘れてしまうことも多いと考えられるが、このような場合には、意図しない分解能でのパラメータの値の変更が行われてしまい、望みどおりの設定が行えなくなってしまうためである。
さらに、上記操作子が上記基準位置から上記回転軸方向に移動された場合に、上記計時手段による計時を停止する手段を設けるとよい。
さらに、上記第2の分解能を、上記第1の分解能よりも細かい分解能とするとよい。
また、この発明のプログラムによれば、コンピュータにパラメータ設定装置を制御させ、同様な効果を得ることができる。
まず、図1に、この発明のパラメータ設定装置の実施形態であるデジタルミキサの構成を示す。
図1はそのデジタルミキサの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、このデジタルミキサ10は、複数の入力チャンネル(ch)から入力する音響信号に対して種々の信号処理を施して複数の出力chから出力する機能を有する音響信号処理装置である。そして、CPU11,ROM12,RAM13,信号処理部14,検出回路15,表示回路16を備え、これらがシステムバス20によって接続されている。また、入出力I/F(インタフェース)17,操作部18,表示部19も備え、これらはそれぞれ信号処理部14,検出回路15,表示回路16に接続されている。
ROM12は、CPU11が実行する制御プログラムや固定的なパラメータの値等を記憶する不揮発性記憶手段である。ROM12をフラッシュメモリ等の書き換え可能な記憶手段により構成し、プログラム等をアップデートできるようにしてもよい。
RAM13は、一時的に記憶すべきデータを記憶したり、CPU11のワークメモリとして使用したりする記憶手段である。
そして、操作部18は、デジタルミキサ10に対する操作を受け付けるためのものであり、種々のキー、ボタン、ダイヤル、スライダ等によって構成することができる。そして、少なくとも、後述するように、回転操作と、その回転軸に沿った方向の移動操作とが可能な操作子を含む。
そして、表示部19は、液晶ディスプレイ(LCD)や発光ダイオード(LED)等の表示器を備える表示手段であり、表示回路16の制御に従ってGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)やパラメータの値、メッセージ等の種々の情報を表示することができる。操作子の裏側にLEDを配置したり、LCDにタッチパネルを積層したりして、表示部19と操作部18を兼ねるような構成とすることも可能である。
まず、図2に、この実施形態の特徴に係る制御に使用する、操作部18に備える操作子ユニットの構成を、模式的に示す。この図には、つまみ31と軸32以外の部分については、操作子の回転軸を通る面における断面を示している。
図2に示す通り、この操作子ユニット30は、円柱状の操作子であるつまみ31と、つまみ31に固定された軸32とを有し、軸32を回転軸としてこれを中心につまみ31を回転させる回転操作が可能である。また、つまみ31を押し込むことにより、軸32に沿った方向の移動操作も可能である。図2では、(a)に、つまみ31を押し込まない状態を、(b)に、つまみ31を押し込んだ状態を示している。なお、回転操作は、つまみ31を押し込んだ状態でも押し込まない状態でも、同じように行うことができる。また、回転操作に機械的な終端はなく、いくらでも回し続けることができる。
さらに、回転操作時に、操作の1単位とする所定回転角毎に、操作者が軽い抵抗感を感じるようにする手段を設け、抵抗感の回数で、操作量を認識できるようにしてもよい。
また、以上の構成はあくまでも一例であり、回転軸を中心とした回転操作と、回転軸に沿った方向の移動操作とが可能であり、これらの操作を検出する機能と、操作が行われない場合には回転軸方向の位置が所定の基準位置に戻る機能とを実現できれば、どのような構成でも構わない。
また、以下の各図に示す処理は、複数同時に実行可能である。
CPU11は、つまみ31が1単位となる所定角度だけ回転操作されたことを検出した場合、図3に示す処理を開始する。そしてまず、今回なされた回転操作の回転方向を検出する(S11)。その後、つまみ31の分解能として第1の分解能が設定されていれば(S12)、その第1の分解能に基づいて、パラメータの値の変更量を定める(S13)。例えば、1単位の回転操作当たり「10」等である。
そして、操作子の回転方向に応じた向きに、ステップS13で定めた変更量だけ、RAM13に記憶しているつまみ31と対応するパラメータの値を変更して(S14)、処理を終了する。例えば、回転操作が右回りであれば、パラメータの値を増加させ、左回りであれば減少させる等である。
いずれの場合も、ステップS17の次はステップS14に進み、ステップS17で定めた変更量だけ、パラメータの値を変更して処理を終了する。
また、第2の分解能は、例えば1単位の回転操作当たり「1」等、第1の分解能よりも、つまみ31の回転操作の操作量当たりのパラメータの値の変更量が小さい、細かい分解能とするとよい。
以上の処理においては、CPU11がパラメータ変更手段として機能する。
CPU11は、つまみ31の基準位置から回転軸に沿った方向への移動操作(ここでは押し込み操作)を検出した場合、図4に示す処理を開始する。そして、つまみ31の分解能として、第2の分解能を設定する(S21)と共に、タイマが計時中であればタイマを停止して(S22)、処理を終了する。
以上の処理においては、CPU11が第2の分解能設定手段として機能する。
CPU11は、つまみ31が押し込まれた位置から(分解能として第2の分解能が設定されている状態で)基準位置に戻った場合、つまみ31の移動操作(押し込み操作)が解消されたと判断し、図5に示す処理を開始する。そして、まずタイマによる計時をスタートすると共に(S31)、図4のステップS22でタイマが停止されるか、タイマの計時時間が所定時間に達するかするまで、これらのイベントを監視しながら待機する(S32,S33)。
以上の処理においては、CPU11が第1の分解能設定手段として機能する。
a)つまみ31が回転操作された場合に、つまみ31と対応するパラメータの値を、操作量、操作方向及び設定されている分解能に応じた値だけ変更する。
b)つまみ31が押し込まれた場合には、つまみ31の分解能を細かくする。
c)つまみ31の押し込みが解除された際、すぐには分解能を元に戻さず、所定時間操作がなかった場合に、元に戻す。
また、c)の機能により、微調整すべき量が思ったより多く、押し込んだつまみ31を持ち直して回転させる必要が生じた場合に、持ち直し後、押し込みを忘れても、ユーザは細かい分解能での調整を行うことができる。従って、押し込みを忘れたために通常の分解能で調整がなされ、目標値に近づけた値がまた大幅にずれてしまうといった事態を防止でき、パラメータの値設定時の操作性を向上させることができる。
また、つまみ31が基準位置から移動された場合に、タイマによる計時を停止するようにしているので、つまみ31の押し込み操作を忘れたまま回転操作を行っている間に押し込み操作を行った場合にも、デジタルミキサ10に、始めに押し込み操作を行ってから回転操作を行った場合と同様な動作を行わせることができる。
例えば、上述した実施形態では、操作子の回転軸に沿った方向の移動操作が押し込み操作である例について説明したが、これが引っ張り操作であってもよい。また、押し込み操作と引っ張り操作により、別々の分解能を設定できるようにしたり、押し込みや引っ張りの量により、異なる分解能を設定できるようにしたりしてもよい。この場合でも、操作子が基準位置に戻った場合に、すぐには分解能を元に戻さず、所定時間操作がなかった場合に、元に戻すようにすれば、上述した実施形態の場合と同様な効果を得ることができる。
また、1単位の回転操作に応じて、どの程度パラメータの値を変更するのがよいかは、パラメータの特性に応じて当然異なるものである。例えば、数値で見た場合には、調整可能範囲が大きいパラメータは、これが小さいパラメータに比べ、1単位の回転操作当たりの値の最大変更量は、大きくすべき場合が多いと考えられる。そこで、分解能は、装置のメーカーが予め適当な値を定めてROM12等に記憶させておいたり、ユーザが任意に設定又は変更できるようにしたりするとよい。
また、上述した実施形態では、第2の分解能が第1の分解能よりも細かい分解能である例について説明したが、逆に、第1の分解能が第2の分解能よりも細かくてもよい。また、パラメータの種類により、どちらが細かいかが変わってもよい。また、3以上の分解能を設定できるようにする場合も、操作子が基準位置にある場合の分解能が、他の分解能と比べて細かいか粗いかは、任意に定めることができる。
また、この発明が、デジタルミキサ等の音響信号処理装置だけでなく、パラメータの値を制御に使用する任意の電子装置におけるパラメータの値を設定するためのパラメータ設定装置に適用可能であることも、もちろんである。
また、以上の実施形態あるいは変形例で説明した変形を、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて適用してよいことも、もちろんである。
Claims (5)
- 回転軸を中心とした回転操作と、前記回転軸に沿った方向の移動操作とが可能であり、操作が行われない場合には前記回転軸方向の位置が所定の基準位置に戻る操作子と、
前記操作子が回転操作された場合に、その操作量に応じて、前記操作子と対応するパラメータの値を変更するパラメータ変更手段と、
前記操作子が前記基準位置から前記回転軸方向に移動された場合に、前記回転操作の操作量から前記パラメータの値の変更量を定める際の分解能として第2の分解能を設定する第2の分解能設定手段と、
前記操作子が前記基準位置に戻った場合に、計時手段による計時を開始する手段と、
前記計時手段が所定時間計時した場合に、前記分解能として前記第2の分解能とは異なる第1の分解能を設定する第1の分解能設定手段とを設けたことを特徴とするパラメータ設定装置。 - 請求項1記載のパラメータ設定装置であって、
前記操作子の操作を検出した場合に、前記計時手段による計時時間をリセットする手段を設けたことを特徴とするパラメータ設定装置。 - 請求項1又は2記載のパラメータ設定装置であって、
前記操作子が前記基準位置から前記回転軸方向に移動された場合に、前記計時手段による計時を停止する手段を設けたことを特徴とするパラメータ設定装置。 - 請求項1乃至3のいずれか一項記載のパラメータ設定装置であって、
前記第2の分解能が、前記第1の分解能よりも細かい分解能であることを特徴とするパラメータ設定装置。 - 回転軸を中心とした回転操作と、前記回転軸に沿った方向の移動操作とが可能であり、操作が行われない場合には前記回転軸方向の位置が所定の基準位置に戻る操作子を備えたパラメータ設定装置を制御するコンピュータを、
前記操作子が回転操作された場合に、その操作量に応じて、前記操作子と対応するパラメータの値を変更するパラメータ変更手段と、
前記操作子が前記基準位置から前記回転軸方向に移動された場合に、前記回転操作の操作量から前記パラメータの値の変更量を定める際の分解能として第2の分解能を設定する第2の分解能設定手段と、
前記操作子が前記基準位置に戻った場合に、計時手段による計時を開始する手段と、
前記計時手段が所定時間計時した場合に、前記分解能として前記第2の分解能とは異なる第1の分解能を設定する第1の分解能設定手段として機能させるためのプログラム。
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