JP2007200691A - リチウム二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電気抵抗値の大きい正極活物質を用いたリチウム二次電池において、大電流で充放電を繰り返して行った場合に、正極や負極における材料が局所的に劣化するのを抑制し、大電流での充放電サイクル特性を向上させる。
【解決手段】 Liを挿入脱離可能な正極活物質を含む正極層1bが形成された長尺状の正極1と、Liを挿入脱離可能な負極活物質を含む負極層2bが形成された長尺状の負極2との間にセパータ3を介在させて巻いた電極体10を非水電解液と一緒に電池容器20内に収容させ、正極に設けた正極集電タブ1cを正極外部端子22に接続させると共に、負極に設けた負極集電タブ2cを負極外部端子21に接続させ、正極層の電気抵抗値が3000〜50000Ω/cmの範囲にあるリチウム二次電池において、負極集電タブを少なくとも負極の長手方向両端部に設けた。
【選択図】 図4

Description

本発明はリチウム二次電池に係り、特に、LiFePO4で表されるオリビン型構造を有するリン酸鉄リチウム等の電気抵抗が大きい正極活物質を用いたリチウム二次電池において、大電流での充放電サイクル特性を向上させた点に特徴を有するものである。
近年、電子機器などの電源として二次電池が使用され、特に、高出力,高エネルギー密度の新型二次電池として、非水電解液を用い、リチウムイオンを正極と負極との間で移動させて充放電を行うようにしたリチウム二次電池が利用されるようになった。
そして、このようなリチウム二次電池においては、一般に正極における正極活物質にコバルト酸リチウムLiCoO2が用いられると共に、負極における負極活物質にリチウム金属やリチウム合金やリチウムの吸蔵・放出が可能な炭素材料が用いられている。
しかし、正極活物質のLiCoO2に使用されるCoは埋蔵量が限られており、希少な資源であるため、生産コストが高くなるという問題があった。また、正極活物質にLiCoO2を用いたリチウム二次電池の場合、充電状態において、通常の使用状態では考えられないような高温になると、熱安定性が大きく低下するという問題もあった。
このため、近年においては、上記のLiCoO2に代わる正極活物質として、スピネルマンガン酸リチウムLiMn24やLiNiCoMnO2で表されるリチウム含有金属複合酸化物等を使用することが検討されている。
しかし、正極活物質にLiMn24を用いた場合、充分な放電容量を得ることが困難であり、また電池温度が高まると、このLiMn24中におけるMnが溶解する等の問題があった。また、正極活物質にLiNiCoMnO2を用いた場合には、LiCoO2を用いた場合と同様の問題があった。
このため、近年においては、資源が豊富なFeを使用し、熱安定性にも優れたLiFePO4で表されるオリビン型構造を有するリン酸鉄リチウムを正極活物質に使用したリチウム二次電池が提案されている(例えば、特許文献1,2参照。)。
しかし、オリビン型構造を有するリン酸鉄リチウムは、上記のLiCoO2、LiMn24、LiNiCoMnO2等に比べて電気抵抗が大きく、正極における電気抵抗値が高くなるという問題があった。
特に、長尺状の正極と長尺状の負極との間にセパータを介在させて巻いた電極体を非水電解液と一緒に電池容器内に収容させたリチウム二次電池において、上記のリン酸鉄リチウム等の電気抵抗が大きい正極活物質を使用した場合、大電流で充放電させると、電極体の内部において反応が起こりやすい箇所に電流が集中して反応の不均一が生じ、大電流で充放電を繰り返して行うと、次第に正極や負極における材料が局所的に劣化し、作動電圧が低下して電池容量が減少するという問題があった。
特表2000−509193号公報 特開2002−110162号公報
本発明は、オリビン型構造を有するリン酸鉄リチウム等の電気抵抗が大きい正極活物質を用いたリチウム二次電池における上記のような問題を解決することを課題とするものであり、特に、長尺状の正極と長尺状の負極との間にセパータを介在させて巻いた電極体を非水電解液と一緒に電池容器内に収容させたリチウム二次電池において、大電流で充放電を繰り返して行った場合に、次第に正極や負極における材料が局所的に劣化するのを抑制し、大電流での充放電サイクル特性を向上させることを課題とするものである。
本発明においては、上記のような課題を解決するため、リチウムを挿入脱離可能な正極活物質を含む正極層が形成された長尺状の正極と、リチウムを挿入脱離可能な負極活物質を含む負極層が形成された長尺状の負極との間にセパータを介在させて巻いた電極体を非水電解液と一緒に電池容器内に収容させ、上記の正極に設けた正極集電タブを正極外部端子に接続させると共に、上記の負極に設けた負極集電タブを負極外部端子に接続させたリチウム二次電池において、上記の正極層の電気抵抗値が3000Ω/cm〜50000Ω/cmの範囲にある場合に、上記の負極集電タブを少なくとも負極の長手方向両端部に設けた。
なお、負極集電タブの位置については、必ずしも厳格に長手方向両端部に限られず、電極体の巻き始め側と巻き終わり側とに位置させるようにすればよい。ただし、正極と負極とをセパータを介在させて巻き取る場合、負極集電タブが対向する正極部分には正極活物質が存在させることができない。これは、負極集電タブが対向する正極部分には正極活物質が存在すると、充電する際に正極活物質から離脱したリチウムが負極集電タブ近傍の負極活物質に挿入されるため、この部分で負極活物質に挿入されなかったリチウムが負極上に析出して、内部短絡や容量低下を引き起こすためである。従って、正極活物質の塗布部が減少して容量が低下する他、正極活物質を塗布していない対向面に確実に負極集電タブを位置させる技術が必要になる。上記の理由により、負極集電タブは正極と対向しない部分、すなわち長手方向両端部に設けることが好ましい。
ここで、前記の正極層における正極活物質としては、例えば、LiFePO4で表されるオリビン型構造を有するリン酸鉄リチウムが用いられる。また、リン酸鉄リチウムの表面を炭素でコートしたものや、B,F,Mg,Al,Ti,Cr,V,Fe,Cu,Zn,Nb,Zr,Snから選択される少なくとも一種の元素を含むリン酸鉄リチウムなどを用いることができる。さらに、正極活物質にリン酸鉄リチウムを用いた場合に限られず、正極層の電気抵抗値が上記のような範囲になる正極に対して有効である。
また、LiFePO4で表されるオリビン型構造を有するリン酸鉄リチウム等の電気抵抗が大きい正極活物質を用いた場合において、正極層における電気抵抗値を3000Ω/cm〜50000Ω/cmの範囲に調整するにあたっては、正極層中に導電剤を含有させるようにし、この導電剤としては、繊維状炭素を用いることが好ましい。これは、導電剤としてアセチレンブラックやケッチェンブラックを用いた場合、正極層における電気抵抗値を上記の範囲に調整するためには、これらの導電剤を多量に添加させることが必要となり、正極層を塗布によって形成することが困難になると共に、正極層における正極活物質の割合が減少して十分な電池容量が得られなくなる。これに対して、導電剤として繊維状炭素を用いた場合、アセチレンブラックやケッチェンブラックに比べて少量で正極層における電気抵抗値を低下させることができ、正極層を塗布によって形成することが容易になると共に、正極層における正極活物質の割合が減少するのも防止されて、十分な電池容量が得られるようになるためである。なお、上記の繊維状炭素としては、例えば、平均繊維径が50nm〜300nmの範囲で、繊維長が5μm〜100μmの範囲の場合に、良好な電子伝導性が得られる。
ここで、導電剤として繊維状炭素を正極層中に添加させるにあたり、繊維状炭素の添加量が少ないと、正極層における電気抵抗値を十分に低下させることができなくなる一方、添加量が多くなりすぎると、正極層を塗布によって形成することが困難になると共に、正極層における正極活物質の割合が減少して十分な電池容量が得られなくなる。このため、正極層中に添加させる繊維状炭素の量を6wt%〜20wt%の範囲にすることが好ましい。
また、上記の正極層の厚みが厚くなりすぎると、この正極層におけるリチウムイオンの拡散が遅くなって反応の不均一が大きくなるため、この正極層の厚みを100μm以下にすることが好ましい。
また、上記の負極に用いる負極活物質は特に限定されるものではないが、例えば、天然黒鉛,人造黒鉛,難黒鉛化性炭素,コークスなどの炭素材料、Si,SnなどのLiと合金化するもの、及び上記の正極活物質よりも低い電位でリチウムの挿入離脱が行われる物質を用いることができ、特に、広い領域で高い電池電圧を得るためには、負極活物質に主として黒鉛を用いることが好ましい。
また、負極集電タブを少なくとも負極の長手方向両端部に設ける場合において、負極の長さが長くなりすぎると、長さ方向における反応の不均一が大きくなるため、集電タブ1本あたりの負極の長さを100cm以下にすることが好ましい。
また、正極集電タブについては、正極の長手方向端部よりも中央部に設けることが好ましく、正極集電タブの間の長さが長くなりすぎると、長さ方向における反応の不均一が大きくなる。正極の長手方向の長さが200cm以内の場合には少なくとも1本、200cmを超える場合には、少なくとも正極長さ/100cmで求められる本数の正極集電タブを存在させることが好ましい。さらに、正極集電タブが1本の場合には、正極の長手方向中央部に設けるようにし、複数本設ける場合には、正極集電タブ間の間隔がほぼ一定になるようにすることが好ましい。
また、上記の非水電解液に用いる非水系溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等の環状炭酸エステルや、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、エチルメチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート等の鎖状炭酸エステル等を1種または複数混合させたものを用いることができる。
また、非水電解液に用いる溶質としては、例えば、ヘキサフルオロリン酸リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、過塩素酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸イミドリチウム、リチウム−ビス(オキサラト)ボレート等のリチウム化合物を用いることができる。
本発明におけるリチウム二次電池においては、リチウムを挿入脱離可能な負極活物質を含む負極層が形成された長尺状の負極における負極集電タブを少なくとも負極の長手方向両端部に設けたため、リチウムを挿入脱離可能な正極活物質を含む正極層が形成された長尺状の正極において、上記の正極層の電気抵抗値が3000Ω/cm〜50000Ω/cmの範囲にある場合においても、負極に設けた各負極集電タブを通して充放電が行われるようになる。
この結果、本発明におけるリチウム二次電池においては、大電流で充放電を繰り返して行った場合においても、正極や負極における材料が局所的に劣化するのが抑制され、作動電圧が低下して電池容量が減少するのが防止され、大電流での充放電サイクル特性が向上する。
次に、本発明の実施例に係るリチウム二次電池について具体的に説明すると共に、この実施例に係るリチウム二次電池においては、大電流で充放電を繰り返して行った場合においても作動電圧が低下するのが抑制され、大電流での充放電サイクル特性が向上することを、比較例をあげて明らかにする。なお、この発明におけるリチウム二次電池は、下記の実施例に示したものに限定されず、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
(実施例1)
実施例1においては、正極を作製するにあたり、正極活物質としてオリビン型構造を有するリン酸鉄リチウムLiFePO4を用いるようにした。
ここで、正極活物質のLiFePO4を製造するにあたっては、リン酸鉄八水和物Fe3(PO42・8H2Oとリン酸リチウムLi3(PO43とを1:1のモル比になるように混合し、この混合物と直径1cmのステンレス製ボールとを直径10cmのステンレス製ポットに投入し、公転半径30cm、公転回転数150rpm、自転回転数150rpmの条件で12時間混合させた。その後、この混合物を非酸化性雰囲気中の電気炉において600℃の温度で10時間焼成させて、上記のLiFePO4の粉末を得た。
そして、上記の正極活物質のLiFePO4粉末と、導電剤の繊維状炭素(繊維径:150nm、繊維長:5〜20μm)と、結着剤のポリフッ化ビニリデンを溶解させたN−メチル−2−ピロリドン溶液とを、正極活物質と導電剤と結着剤との重量比が87:10:3となるように調整し、これらを混練して正極スラリーを作製した。
次いで、この正極スラリーをアルミニウム箔からなる正極集電体の両面に塗布し、これを乾燥させて、圧延ローラにより圧延させ、図1に示すように、正極集電体1aの両面に正極層1bを形成した後、正極集電タブ1cを正極層1bが形成されていない正極集電体1aの中央部に取り付けて長尺状の正極1を作製した。なお、この正極1の長さは70cmであり、片面の正極層1bの厚みは68μmであった。
ここで、上記の正極1における正極層1bの電気抵抗値A[Ω/cm]を測定するにあたっては、図2に示すように、一対の端子t1,t2を正極層1bの表面に所要間隔を介して接触させ、抵抗測定器(三菱化学社製:MCP−T600)により一対の端子t1,t2の間の電気抵抗X[Ω]を測定した。この場合、図2に示すように、電流は正極層1bを通して、電気抵抗が正極層1bより著しく低い正極集電体1aを流れるため、正極層1bの電気抵抗値A[Ω/cm]を、上記の電気抵抗X[Ω]と、片面の正極層1bの厚みd[cm]とから下記の式により算出した。なお、正極集電体1aの電気抵抗は、上記のように正極層1bに比べて著しく低いため、無視できる程度であった。
A[Ω/cm]=X[Ω]÷d[cm]/2
この結果、正極活物質にLiFePO4を用いた上記の正極層1bの電気抵抗値Aは9300Ω/cmであった。
また、負極を作製するにあたっては、負極活物質の黒鉛と、結着剤のスチレンブタジエンゴムと、増粘剤のカルボキシメチルセルロースを溶解させた水溶液とを、負極活物質と結着剤と増粘剤との重量比が98:1:1になるように調整し、これらを混練して負極スラリーを作製した。
次いで、この負極スラリーを銅箔からなる負極集電体の両面に塗布し、これを乾燥させて、圧延ローラにより圧延させ、図3に示すように、負極集電体2aの両面に負極層2bを形成した後、負極集電タブ2cを負極層2bが形成されていない負極集電体2aの両端部に取り付けて長尺状の負極2を作製した。なお、この負極2の長さは77cmであり、片面の負極層2bの厚みは48μmであった。
そして、上記の負極2と正極1との間にポリエチレン製のセパレータ3を挟み込むようにして、これらを巻き取って電極体10を作製した。この場合、上記の負極集電タブ2cは電極体10の巻き始め部分と巻き終わり部分とに位置するようになる。
また、非水電解液としては、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとを1:1の体積比で混合させた混合溶媒に、1モル/リットルの濃度になるようにLiPF6を溶解させた非水電解液を用いるようにした。
そして、図4に示すように、上記のように巻き取った電極体10を電池容器20の電池缶21内に挿入し、上記の負極2における2本の負極集電タブ2cを重ねて負極外部端子となる電池缶21の底部に溶接させると共に、上記の正極1における正極集電タブ1cを正極外部端子となる封口体22に超音波溶接し、110℃で2時間真空乾燥処理した後、アルゴン雰囲気下において上記の電池缶20内に上記の非水電解液を注液し、電池缶21と封口体22との間に絶縁パッキン23を挟むようにしてかしめ、容量が約1Ahの円筒型18650サイズのリチウム二次電池を作製した。
(比較例1)
比較例1においては、上記の実施例1における負極2の作製において、負極集電タブ2cを負極集電体2aの一端部にだけ取り付け、この負極集電タブ2cが上記の電極体10の巻き終わり部分に位置するようにし、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、比較例1のリチウム二次電池を作製した。
(参考例1)
参考例1においては、正極1を作製するにあたり、正極活物質として、LiNi1/3Co1/3Mn1/32とスピネル型構造を有するマンガン酸リチウムであるLi1.1Mn1.895Al0.0054とを1:1の重量比で混合させたものを用い、この正極活物質と、導電剤の繊維状炭素と、結着剤のポリフッ化ビニリデンを溶解させたN−メチル−2−ピロリドン溶液とを、正極活物質と導電剤と結着剤との重量比が94:3:3となるように調整した正極スラリーを用い、長さが67cm、片面の正極層1bの厚みが60μmの正極1を作製した。なお、この正極1についても、上記の実施例1の場合と同様にして、正極層1bの電気抵抗値A[Ω/cm]を測定した結果、この正極層の電気抵抗値Aは1800Ω/cmであった。
また、負極2の作製においては、上記の比較例1と同様に、負極集電タブ2cを負極集電体2aの一端部にだけ取り付け、この負極集電タブ2cが上記の電極体10の巻き終わり部分に位置するようにした。
そして、これら以外は上記の実施例1の場合と同様にして、参考例1のリチウム二次電池を作製した。なお、この参考例1のリチウム二次電池は、容量が約1.2Ahであった。
次に、上記の実施例1及び比較例1のリチウム二次電池を、それぞれ1Aの定電流で4.2Vまで充電した後、電流が50mAになるまで4.2Vの定電圧充電を行い、その後、10Aの定電流で2.0Vまで放電させ、これを1サイクルとして200サイクルの充放電を繰り返して行い、1サイクル及び200サイクル時における放電曲線を求め、その結果を図5に示すと共に、200サイクル時における作動電圧の低下量を求め、その結果を下記の表1に示した。
また、上記の参考例1のリチウム二次電池については、1Aの定電流で4.2Vまで充電した後、電流が50mAになるまで4.2Vの定電圧充電を行い、その後、10Aの定電流で2.5Vまで放電させ、これを1サイクルとして200サイクルの充放電を繰り返して行い、1サイクル及び200サイクル時における放電曲線を求め、その結果を図6に示すと共に、200サイクル時における作動電圧の低下量を求め、その結果を下記の表1に示した。
Figure 2007200691
この結果、電気抵抗値Aが9300Ω/cmと高い正極層1bを用いた実施例1及び比較例1のリチウム二次電池を比較した場合、負極集電タブ2cが電極体10の巻き始め部分と巻き終わり部分とに位置するように負極2の両端部に設けた実施例1のリチウム二次電池は、負極集電タブ2cを電極体10の巻き終わり部分にだけ位置するように負極2の一端部にだけ設けた比較例1のリチウム二次電池に比べて、200サイクル時点における作動電圧の低下が大きく減少していた。
一方、電気抵抗値Aが1800Ω/cmと低い正極層1bを用いた参考例1のリチウム二次電池においては、負極集電タブ2cを電極体10の巻き終わり部分にだけ位置するように負極2の一端部にだけ設けた場合であっても、作動電圧の低下が少なくなっていた。また、参考例1において、負極集電タブ2cを電極体10の巻き始め部分と巻き終わり部分とに位置するように負極2の両端部に設けた場合においても、作動電圧の低下は1本の場合とほとんど変化がなく、電気抵抗値Aが低い場合には、負極集電タブ2cを負極2の両端部に設けても、大電流で充放電を繰り返した場合における作動電圧の低下を抑制する効果は得られなかった。
この結果、上記の実施例1及び比較例1のリチウム二次電池のように、電気抵抗値Aが高い正極層1bを用いた場合において、負極集電タブ2cを電極体10の巻き始め部分と巻き終わり部分とに位置するように負極2の両端部に設けた場合に優れた効果が得られることが分かった。
次に、上記の実施例1、比較例1及び参考例1の各リチウム二次電池について、上記の充放電サイクルを行う前と、行った後とにおいて、それぞれ10Aの放電時において上昇した電池温度を測定し、その結果を下記の表2に示した。
Figure 2007200691
この結果、比較例1のリチウム二次電池だけが、放電時における電池温度の上昇が、充放電サイクルを行った後において増加していた。これは、比較例1のリチウム二次電池の場合、電極体10の内部において反応の不均一が生じ、大電流で充放電を繰り返して行うと、次第に正極1や負極2における材料が局所的に劣化して、電池抵抗が増加したためであると考えられる。
この結果、上記の実施例1及び比較例1のリチウム二次電池のように、電気抵抗値Aが高い正極層1bを用いた場合において、負極集電タブ2cを電極体10の巻き終わり部分にだけ設けた場合には、大電流で充放電を繰り返して行うにつれて、反応の不均一により正極や負極における材料が局所的に劣化して電池抵抗が増加するが、負極集電タブ2cを電極体10の巻き始め部分と巻き終わり部分とに位置するように負極2の両端部に設けた場合には、電極体の内部における反応の不均一が抑制され、大電流で充放電を繰り返して行った後においても、作動電圧が低下せず、優れた特性を示すことが分かった。
(実施例2)
実施例2においては、上記の実施例1における正極1の作製において、正極活物質のLiFePO4粉末と、導電剤の繊維状炭素(繊維径:150nm、繊維長:5〜20μm)と、結着剤のポリフッ化ビニリデンを溶解させたN−メチル−2−ピロリドン溶液とを、正極活物質と導電剤と結着剤との重量比が82:15:3となるようにして正極スラリーを調整し、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、実施例2のリチウム二次電池を作製した。また、上記のようにして作製した正極1についても、上記の実施例1の場合と同様にして、正極層1bの電気抵抗値A[Ω/cm]を測定した結果、この正極層1bの電気抵抗値Aは4300Ω/cmであった。
(比較例2)
比較例2においては、上記の実施例1における正極1の作製において、正極活物質のLiFePO4粉末と、導電剤の繊維状炭素(繊維径:150nm、繊維長:5〜20μm)と、結着剤のポリフッ化ビニリデンを溶解させたN−メチル−2−ピロリドン溶液とを、正極活物質と導電剤と結着剤との重量比が92:5:3となるようにして正極スラリーを調整し、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、比較例2のリチウム二次電池を作製した。また、上記のようにして作製した正極1についても、上記の実施例1の場合と同様にして、正極層1bの電気抵抗値A[Ω/cm]を測定した結果、この正極層1bの電気抵抗値Aは59800Ω/cmであった。
(比較例3)
比較例3においては、上記の実施例1における正極1の作製において、導電剤としてアセチレンブラックを用い、正極活物質のLiFePO4粉末と、導電剤のアセチレンブラックと、結着剤のポリフッ化ビニリデンを溶解させたN−メチル−2−ピロリドン溶液とを、正極活物質と導電剤と結着剤との重量比が92:5:3となるようにして正極スラリーを調整し、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、比較例3のリチウム二次電池を作製した。また、上記のようにして作製した正極1についても、上記の実施例1の場合と同様にして、正極層1bの電気抵抗値A[Ω/cm]を測定した結果、この正極層1bの電気抵抗値Aは123000Ω/cmであった。なお、導電剤としてアセチレンブラックを用いた場合、このアセチレンブラックの量が10wt%になるようにすると、正極スラリーの調整が困難になり、正極スラリーを正極集電体1aに適切に塗布することが困難になった。
次に、上記の実施例1,2及び比較例2のリチウム二次電池を、それぞれ1Aの定電流で4.2Vまで充電した後、電流が50mAになるまで4.2Vの定電圧充電を行い、その後、10Aの定電流で2.0Vまで放電させて、放電時の作動電圧を求め、その結果を下記の表2に示した。
Figure 2007200691
この結果、正極層1bの電気抵抗値Aが50000Ω/cm以上になった比較例2のリチウム二次電池においては、正極1内における電子伝導性が悪くて、十分な作動電圧が得られなかった。
なお、上記の各実施例のリチウム二次電池において、正極1における正極集電タブ1cの数を増やした場合にも、各正極集電タブ1cを通して充放電が行われるようになるが、この場合、正極集電タブ1cの位置に正極層1bが形成されなくなって、正極1における正極活物質の量が少なくなり、十分な容量が得られるなくなるという問題がある。
本発明の実施例に係るリチウム二次電池において作製した長尺状の正極の概略平面図である。 上記の正極における正極層の電気抵抗値を測定する状態を示した概略説明図である。 上記の実施例に係るリチウム二次電池において作製した長尺状の負極の概略平面図である。 上記の実施例に係るリチウム二次電池の概略断面図である。 実施例1及び比較例1に係るリチウム二次電池の1サイクル時点及び200サイクル時点における放電曲線を示した図である。 参考例1に係るリチウム二次電池の1サイクル時点及び200サイクル時点における放電曲線を示した図である。
符号の説明
1 正極
1a 正極集電体
1b 正極層
1c 正極集電タブ
2 負極
2a 負極集電体
2b 負極層
2c 負極集電タブ
3 セパレータ
10 電極体
20 電池容器
21 電池缶(負極外部端子)
22 封口体(正極外部端子)
23 絶縁パッキン

Claims (4)

  1. リチウムを挿入脱離可能な正極活物質を含む正極層が形成された長尺状の正極と、リチウムを挿入脱離可能な負極活物質を含む負極層が形成された長尺状の負極との間にセパータを介在させて巻いた電極体を非水電解液と一緒に電池容器内に収容させ、上記の正極に設けた正極集電タブを正極外部端子に接続させると共に、上記の負極に設けた負極集電タブを負極外部端子に接続させたリチウム二次電池において、上記の正極層の電気抵抗値が3000Ω/cm〜50000Ω/cmの範囲であり、上記の負極集電タブを少なくとも負極の長手方向両端部に設けたことを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 請求項1に記載のリチウム二次電池において、前記の正極層における正極活物質がLiFePO4で表されるオリビン型構造を有するリン酸鉄リチウムであることを特徴とするリチウム二次電池。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のリチウム二次電池において、前記の正極層に繊維状炭素からなる導電剤が含有されていることを特徴とするリチウム二次電池。
  4. 請求項3に記載のリチウム二次電池において、前記の正極層中に繊維状炭素が6wt%〜20wt%の範囲で含有されていることを特徴とするリチウム二次電池。
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