JP2007198865A - ヘリウムリークデテクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】粗引きモードからテストモードに切り替わった際の排気速度の変化を抑え、測定値の応答時間の延びを防止する。
【解決手段】分析管に接続される第1の高真空ポンプと、第1の高真空ポンプの排気口を排気する第2の高真空ポンプと、第2の高真空ポンプの排気口を第1の排気ラインを通じて排気するバックポンプと、被試験体からヘリウムリークを誘導するテストチャンバと、テストチャンバを第2の排気ラインを通じて排気する粗引きポンプと、第1の高真空ポンプと第2の高真空ポンプとの接続端と第2の排気ラインとの連通するテストバルブとを備え、各ポンプをテストバルブを閉じた状態で駆動することによって、分析管及びテストチャンバを並列排気した後、テストバルブを開いて第1の高真空ポンプの排気口と第2の排気ラインを連通させ、テストチャンバから第1の高真空ポンプを逆拡散して分析管に回り込んだヘリウムリーク量を測定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、封止検査や密閉検査など、気密容器や配管等においてリーク(漏れ)の有無を検査する密閉検査に使用されるヘリウムリークデテクタに関する。
封止検査や密閉検査を行う手段としてヘリウムボンビング法によるヘリウムリークデテクタがある。このヘリウムリークデテクタとして、高真空ポンプを逆拡散したヘリウムのみを分析管に導く逆拡散リークテスト方式が知られている。この逆拡散リークテスト方式では、分析管へ必要最小限のヘリウム導入によってリークテストを行うことができ、分析管のバックグラウンド値を迅速に低下させることが見込まれるため、リークテストのタクトタイムを短縮することができる。
図8は、この逆拡散リークテスト方式によるヘリウムリークデテクタの一構成例を示す図である。このヘリウムリークデテクタは、分析管3に接続した高真空ポンプ7(例えば、ターボ分子ポンプTMP)の排気口と、被試験体Wから変換ヘリウムリークを導入し得るよい構成したテストチャンバ10とを、フォアバルブFV、粗引きバルブRVを介して共通の粗引きポンプ2(例えば、油回転真空ポンプRP)に接続する。この構成において、はじめに、フォアバルブFVを開き、粗引きバルブRVを閉じた状態で、粗引きポンプ2によって分析管3を排気し、所定のバックグラウンド値を得た後、その後、フォアバルブFVを閉じ、粗引きバルブRVを開いてテストチャンバ10を粗引きすることによってヘリウムリークを誘導し、最後に両バルブRV,FVを開としてテストモードに移行し、リークしたヘリウムを高真空ポンプ7を逆拡散させて分析管3に導入し、被試験体Wからのヘリウムリーク量を間接的に測定する。
上記したヘリウムリークデテクタは、粗引き中は高真空ポンプ7の排気口側が真空封じ切り状態となるため、分析管3が周囲の残留ヘリウムを拾ってバックグラウンド値が上昇し、分析管3が汚染されることが懸念される。
そこで、この問題を解決する構成として、高真空ポンプの排気側にバックポンプを接続することによって、粗引きポンプとバックポンプとによって分析管とテストチャンバとを並列排気する構成が提案されている。この構成によれば、分析管のバックグラウンド値の上昇を回避することができ、さらに、バックポンプの排気速度を粗引きポンプの排気速度よりも小さく設定することで、粗引きモードからテストモードに切り替わった際の排気速度の変化を無視し得る範囲に抑え、これによって測定値の応答時間が延びることを防ぐことができる。(特許文献1参照)
図9は、上記ヘリウムリークデテクタの一構成例を説明するための図である。図9において、分析管3に接続される高真空ポンプ7と、この高真空ポンプ7の排気口を第1のラインL1を通じて排気するバックポンプ1(RP1)と、被試験体Wからヘリウムリークを誘導するテストチャンバ10と、このテストチャンバ10を第2の排気ラインL2を通じて排気する粗引きポンプ2(RP2)とを備え、これらの各ポンプによって分析管3及びテストチャンバ10を並列排気し、第1、第2の排気ラインを連通させ、テストチャンバ10から高真空ポンプ5を逆拡散して分析管3に回り込んだヘリウムリーク量を測定する。
図10は、上記のヘリウムリークデテクタの動作手順を示したフローである。テスト待機の過程において、フォアバルブFVのみを開いて、バックポンプ1により第1のラインL1を通じて高真空ポンプ7の排気口を排気し、高真空ポンプ7はバックポンプ1にバックアップされながら稼働して、分析管3内を真空排気する(S11)。
次に、分析管3で所定のバックグラウンド値が得られた後、粗引バルブRVのみを開に切り替えて粗引きを開始する。これによって、第1の排気ラインの排気と並行して、粗引きポンプ2による第2の排気ラインL2を通じたテストチャンバ10の排気が開始される。このとき、被試験体Wからヘリウムガスがリークした場合には、リークしたヘリウムガスは第2の排気ラインL2に流れ出す(S12)。
所定時間が経過した後、バイパスバルブBVのみを開に切り替えてテストモードに移行する。このテストモードでは、第2の排気ラインL2と第1の排気ラインが連通し、第2の排気ラインL2内のヘリウムガスの一部は中間経路LMを通って第1の排気ラインL1に回り込み、さらに、その一部が高真空ポンプ7を逆拡散して分析管3内に達する。分析管3の測定値から、ヘリウムガスのリーク量を測定する(S13)。バイパスバルブBV、粗引きバルブRVを閉じ、リークバルブLVを開いて、テストチャンバ10内を大気開放(ベント)する(S14)。
大気開放後は、再びリークバルブLVを閉じてS11のテスト待機の状態に戻し、テストチャンバ10内の被試験体Wを入れ替え、次の測定を行う(S15)。
特開平10−48087号公報
上記した、ヘリウムリークデテクタにおいて、バックポンプとして、油回転真空ポンプ、ダイヤフラム真空ポンプ、あるいはスクロールポンプ等のように、到達圧力の近傍において、排気速度が減衰して小さくなるものを用いた場合には、粗引きポンプによってテストチャンバを排気した後に得られる到達圧力によっては、バックポンプの排気速度があまりに小さくなりすぎ、分析管にヘリウムガスが到達する時間が長引き、目的とする応答時間の短縮が図れないという問題がある。
そこで、本発明は上記課題を解決して、粗引きモードからテストモードに切り替わった際の排気速度の変化を抑え、測定値の応答時間の延びを防止することを目的とする。
本発明は、分析管に接続される第1の排気ラインに、テストモード時における到達圧力の近傍の圧力において安定した排気速度を有する高真空ポンプを接続することによって、粗引きモードからテストモードに切り替わった際の排気速度の変化を抑え、これによって測定値の応答時間の延びを防止する。
本発明のヘリウムリークデテクタは、分析管に接続される第1の高真空ポンプと、この第1の高真空ポンプの排気口を排気する第2の高真空ポンプと、この第2の高真空ポンプの排気口を第1の排気ラインを通じて排気するバックポンプと、被試験体からヘリウムリークを誘導するテストチャンバと、このテストチャンバを第2の排気ラインを通じて排気する粗引きポンプと、第1の高真空ポンプと第2の高真空ポンプとの接続端と第2の排気ラインとの連通を切り替え自在とするテストバルブとを備える。
これら各ポンプをテストバルブを閉じた状態で駆動することによって、分析管及びテストチャンバを並列排気した後、テストバルブを開いて第1の高真空ポンプの排気口と第2の排気ラインを連通させ、テストチャンバから第1の高真空ポンプを逆拡散して分析管に回り込んだヘリウムリーク量を測定する。
テストモード時において、粗引きポンプの排気速度が大きすぎる場合には、第1の排気ラインから分析管に回り込むヘリウムが回り込む速度が鈍り、分析管において測定値に安定するまでの応答時間が長引く。また、逆に、粗引きポンプの排気速度が小さすぎる場合には、第1の排気ラインから分析管に回り込むヘリウム量が過多になり、この場合にも定値に安定するまでに長い時間を要する。
そこで、第2の高真空ポンプの排気速度を粗引きポンプの排気速度よりも小さく設定する。なお、この排気速度は、第1の排気ラインから分析管に回り込むヘリウム量が過多にならない程度とする。
また、上記課題の項で示したように、テストモード時に到達圧力の近傍となった場合において、分析管に接続する高真空ポンプを排気するバックポンプの排気速度が小さくなり過ぎると、分析管にヘリウムガスが到達する時間が長引くことになる。
本発明のヘリウムリークデテクタは、第1の高真空ポンプの排気口にバックポンプを接続する構成に代えて、第1の高真空ポンプとバックポンプとの間に第2の高真空ポンプを設け、第1の高真空ポンプと第2の高真空ポンプとの接続端と第2の排気ラインとをテストバルブを介して連通を切り替え自在に接続する構成とすることによって、テストモード時における分析管側の排気速度を、従来のバックポンプに代えて第2の高真空ポンプに依存する構成とし、さらに、この第2の高真空ポンプとして、テストモード時における到達圧力の近傍圧において排気速度の変動率の小さく、一定の排気速度を得ることができるような、例えばドラッグポンプを用いることによって、粗引きモードからテストモードに切り替わった際の排気速度の変化を小さく抑えると共に、テストモードに切り替えた後において、分析管側の系統の排気速度を、測定時の到達圧力に依存して減衰させることなくほぼ一定とすることができ、これによって、応答時間を、到達圧力に依存することなく短縮することができる。
また、第1の高真空ポンプとバックポンプとの間に設ける第2の高真空ポンプとしてドラッグポンプを用いた場合には、ドラッグポンプが備える高圧縮性能によって、バックポンプ内部に蓄積されたヘリウムガスが排気口側に残留した場合であっても、吸気口側に現れる経るヘリウムガスが少なくなるため、バックポンプからターボ分子ポンプを逆拡散して分析管に導入されるヘリウムガスの逆拡散量を低減させることができる。
本発明によれば、粗引きモードからテストモードに切り替わった際の排気速度の変化を抑え、測定値の応答時間の延びを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明のヘリウムリークデテクタの構成を説明するための概略図である。図1において、ヘリウムリークデテクタは、分析管3に吸気口4aを接続する第1の高真空ポンプ4と、この第1の高真空ポンプ4の排気口4bを排気する第2の高真空ポンプ5と、この第2の高真空ポンプ5の排気口5bを第1の排気ラインL1を通じて排気するバックポンプ1(RP1)と、被試験体Wからヘリウムリークを誘導するテストチャンバ10と、このテストチャンバ10を第2の排気ラインL2を通じて排気する粗引きポンプ2(RP2)と、第1の高真空ポンプ4と第2の高真空ポンプ5との接続端(あるいは、第1の高真空ポンプ4の排気口4b又は第2の高真空ポンプ5の吸気口5a)と第2の排気ラインL2との連通を切り替え自在とするテストバルブTVとを備える。
また、第1の排気ラインL1において、テストチャンバ10と粗引きポンプ2との間には粗引きバルブRVが設けられ、第2の排気ラインL2において、第2の高真空ポンプ5の排気口5bとバックポンプ1の吸気口1aとの間にはフォアバルブFVが設けられる。また、テストチャンバ10とテストバルブTVとの間には、リークバルブLVが設けられ、リークバルブLVとテストバルブFVの接続点と、フォアバルブFVとバックポンプ1の吸気口1aの接続点との間にはバイパスバルブBVが設けられる。また、テストバルブTVの第2の排気ラインL2側のラインには、粗引きモード等で到達した圧力を測定する等のためにピラニ真空計6(PM1)が設けられる。
この構成において、テストバルブTVとリークバルブLVとバイパスバルブBVの接続点は、分析管3にヘリウムを取り込むサンプル点となる。
ここで、バックポンプ1(RP1)及び粗引きポンプ2(RP2)は、油回転真空ポンプ、ダイヤフラム真空ポンプ、あるいはスクロールポンプを用いることができ、第1の高真空ポンプはターボ分子ポンプあるいはドラッグポンプを用い、第2の高真空ポンプはドラッグポンプを用いることができる。
これら各ポンプ1,2,4,5により分析管3及びテストチャンバ10を並列排気した後、テストバルブTVを開いて第2の排気ラインL2と第1の高真空ポンプ4の排気口4bとを連通させ、テストチャンバ10から第1の高真空ポンプ4を逆拡散して分析管3に回り込んだヘリウムリーク量を、分析管3によって測定する。
本発明のヘリウムリークデテクタによる測定は、予めテストチャンバ10内にヘリウムを充填した被試験体Wをセットしておき、粗引きモードにおいて、第2の排気ラインL2に被試験体Wからリークしたヘリウムを誘導し、次に、テストモードにおいて、第2の排気ラインL2を第1の高真空ポンプ4の排気口4bに連通させ、第2の排気ラインL2から第1の高真空ポンプ4を逆拡散して分析管3に達したヘリウムの量を測定することで行う。
上記した構成において、第2の高真空ポンプの排気速度を粗引きポンプの排気速度よりも小さく設定する。例えば、一例として、第2の高真空ポンプとして排気速度が1L/secの規格のドラッグポンプを用い、粗引きポンプとして排気速度が18L/sec(大気圧での排気速度)の真空ポンプを用いる。
以下、上記した構成のヘリウムリークデテクタのリークテストの動作手順について、図2のフロー図、図3〜図6の動作図、及び図7の圧力に対する排気速度特性図を用いて説明する。なお、図3〜図6中において、太線は排気中のライン部分を示している。
図3はテスト待機の状態を示している。テスト待機の過程において、フォアバルブFVのみを開いて、バックポンプ1により第1の排気ラインL1及び第2の高真空ポンプ5を通じて、第1の高真空ポンプ4の排気口4bを排気する。このとき、第1の高真空ポンプ4は、主にバックポンプ1にバックアップされながら稼働し、分析管3内を真空排気する。このテスト待機の圧力状態では、ドラッグポンプ等の第2の高真空ポンプ5は十分な排気速度が得られないため、主にバックポンプ1が第1の高真空ポンプ4の排気をバックアップする(S1:テスト待機)。
次に、分析管3で所定のバックグラウンド値が得られた後、粗引バルブRVのみを開に切り替えて粗引きを開始する。なお、この間、第1の高真空ポンプ4、第2の高真空ポンプ5、及びバックポンプ1の駆動によって、テスト待機状態は維持されている。図4は粗引きの状態を示している。
これによって、第1の排気ラインの排気と並行して、粗引きポンプ2による第2の排気ラインL2を通じたテストチャンバ10の排気が開始される。
排気の進行に伴って、被試験体Wに亀裂やピンホール等のリーク箇所が存在する場合には、拡散性に富むヘリウムがそのリーク箇所を通じてテストチャンバ10内にリークし、テストチャンバ10内にリークしたヘリウムは、第2の排気ラインL2内に流れ出す(S2:粗引き)。
所定時間が経過した後、テストバルブTVのみを開に切り替えてテストモードに移行する。図5はテストモードの状態を示している。このテストモードでは、第2の排気ラインL2と第1の高真空ポンプ4の排気口4bが連通し、第2の排気ラインL2内のヘリウムガスの一部は高真空ポンプ4を逆拡散して分析管3内に達する。これによって、サンプル点Aのガスは分析管3に導入される。分析管3は、導入されたガスからヘリウムを検出し、ヘリウムガスのリーク量を測定する。
また、第2の排気ラインL2内のガスの一部は、第2の高真空ポンプ5を通って第1の排気ラインL1に回り込み、バックポンプ1を通して排気される(S3:テスト)。
次に、テストバルブTV、粗引きバルブRVを閉じ、リークバルブLVを開いて、テストチャンバ10内をリークバルブLVから大気開放(ベント)する。図6はベント動作の状態を示している(S4:ベント)。
大気開放した後は、再びリークバルブLVを閉じてS1のテスト待機の状態に戻し、テストチャンバ10内の被試験体Wを入れ替えた後、テスト待機として、次の測定を行う(S5:テスト待機)。
上記したように、テストチャンバ10と分析管3とを並行排気することによって、テストチャンバ10の排気中に第1の高真空ポンプ4の排気口4bを真空封じ切り状態にすることがなく、分析管3が周辺の残留ヘリウムを拾うことによるバックグラウンド値の上昇や分析管の汚染といった問題を回避することができる。
また、第2の高真空ポンプ5の排気速度を、粗引きポンプ1の排気速度よりも小さく設定することによって、粗引き状態からテスト状態に切り替わった際に、排気速度の変化を無視できる範囲内に抑制することができ、テスト開始から測定値が安定するまでの時間(応答時間)が延びるという問題を回避することができる。
また、上記構成のヘリウムリークデテクタは、第1の高真空ポンプ4の排気口4bにバックポンプ1を接続する構成に代えて、第1の高真空ポンプ4とバックポンプ1との間に第2の高真空ポンプ5を設け、第1の高真空ポンプ4の排気口4bと第2の高真空ポンプ5の吸気口5aとの接続端と、第2の排気ラインL2とをテストバルブTVを介して連通を切り替え自在に接続する構成とすることによって、テストモード時における分析管3側の排気速度を、従来のバックポンプ1に依存せず、第2の高真空ポンプ5に依存する構成とする。
さらに、この第2の高真空ポンプ5として、テストモード時における到達圧力の近傍圧において排気速度の変動率が小さく、一定の排気速度を得ることができるような、例えばドラッグポンプを用いることによって、粗引きモードからテストモードに切り替わった際の排気速度の変化を小さく抑えると共に、テストモードに切り替えた後において、分析管3側の系統の排気速度を、測定時の到達圧力に依存して減衰させることなくほぼ一定とすることができ、これによって、応答時間を、到達圧力に依存することなく短縮することができる。
図7に示す圧力に対する排気速度の特性図において、粗引きモードでは、テストチャンバ10側の第1の排気ラインL2は粗引きポンプ2(RP2)によって排気され、分析管3側の第2の排気ラインL1はバックポンプ1(RP1)によって排気される。
ここで、テストチャンバの排気圧がP1(例えば、10Pa)のときに、テストバルブTVを開いて粗引きモードからテストモードに切り替える。
テストモードにおいて排気が進むに従って圧力が低下すると共に、粗引きポンプ2(RP2)とバックポンプ1(RP1)の排気速度は低下し、約1秒以内で1Paの近傍に到達する。
この段階において、バックポンプ1(RP1)の排気速度は大きく減少する(図中のBで示す)。従来の構成では、第1の高真空ポンプ4はバックポンプ1によってバックアップされているため、このバックポンプ1(RP1)の排気速度が大きく減少した場合には、分析管3に回り込む量が過多となり、測定値が安定するまでに時間を要することになる。これに対して、上記した本発明の構成によれば、第1の高真空ポンプ4とバックポンプ1との間に、到達圧力での排気速度が減衰しない特性を有する第2の高真空ポンプ5を配置することによって、図中のCに示す排気速度を得ることができる。なお、1Pa近傍の圧力における実データでは、第2の高真空ポンプ4(例えば、ドラッグポンプ)の排気速度は、バックポンプ1の排気速度の約4〜5倍である。
これによって、テストモード時において分析管側の系の排気速度は、減衰することなく、ほぼ一定を保持することができ、テストモード切り替え時における到達圧力に依存することなく応答時間を短縮することができる。
排気速度が1L/secの第2の高真空ポンプ(ドラッグポンプ)と、排気速度が18L/sec(大気での排気速度)の粗引きポンプを用いた一構成例において、テストチャンバの排気圧が10Paで切り替えた場合には、測定値が0%から95%に至る迄の応答時間は約1.5秒となる。これに対して、従来構成において、排気速度が0.5L/sec(大気圧での排気速度)のバックポンプを用いた場合には、応答時間は2.0秒となる。
また、大量のヘリウムガスを吸引した後には、そのヘリウムガスはバックポンプに蓄積されることになり、従来構成では、第1の高真空ポンプ(ターボ分子ポンプ)の逆拡散によってヘリウムガスが分析管に達し、測定誤差の要因となるが、本発明の構成にように、第1の高真空ポンプとバックポンプとの間に設ける第2の高真空ポンプとしてドラッグポンプを用いた場合には、ドラッグポンプが備える高圧縮性能によって、バックポンプ内部に蓄積されたヘリウムガスが排気口側に残留した場合であっても、この高真空ポンプの吸気口側に現れるヘリウムガスが少なくなるため、バックポンプから第1の高真空ポンプ(ターボ分子ポンプ)を逆拡散して分析管に導入されるヘリウムガスの逆拡散量を低減させることができる。
したがって、上記構成のヘリウムリークデテクタによれば、粗引きモードからテストモードに切り替わった際の排気速度の変化を抑えて、測定値の応答時間の延びを防止することができる他に、バックポンプから分析管に導入されるヘリウムガスの逆拡散量を低減させることができる。
本発明は、気密容器や配管等においてリーク(漏れ)の有無に適用することができる。
本発明のヘリウムリークデテクタの構成を説明するための概略図である。 本発明のヘリウムリークデテクタのリークテストの動作手順を説明するためのフロー図である。 本発明のヘリウムリークデテクタのテスト待機の状態を示す図である。 本発明のヘリウムリークデテクタの粗引きの状態を示す図である。 本発明のヘリウムリークデテクタのテストモードの状態を示す図である。 本発明のヘリウムリークデテクタのベント状態を示す図である。 圧力に対する排気速度の特性を示す図である。 逆拡散リークテスト方式によるヘリウムリークデテクタの一構成例を示す図である。 従来のヘリウムリークデテクタの一構成例を説明するためも図である。 従来のヘリウムリークデテクタの動作手順を示したフローである。
符号の説明
1…バックポンプ、1a…吸気口、2…粗引きポンプ、2a…吸気口、3…分析管、4…第1の高真空ポンプ、4a…吸気口、4b…排気口、5…高真空ポンプ、5a…吸気口、5b…排気口、6…ピラニ真空計、7…真空ポンプ、10…テストチャンバ、W…被試験体、RV…粗引バルブ、LV…リークバルブ、BV…バイパスバルブ、FV…フォアバルブ。

Claims (3)

  1. 分析管に接続される第1の高真空ポンプと、
    この第1の高真空ポンプの排気口を排気する第2の高真空ポンプと、
    この第2の高真空ポンプの排気口を第1の排気ラインを通じて排気するバックポンプと、
    被試験体からヘリウムリークを誘導するテストチャンバと、
    このテストチャンバを第2の排気ラインを通じて排気する粗引きポンプと、
    第1の高真空ポンプと第2の高真空ポンプとの接続端と第2の排気ラインとの連通を切り替え自在とするテストバルブとを備え、
    これら各ポンプにより分析管及びテストチャンバを並列排気した後、前記テストバルブを開いて、第2の排気ラインと第1の高真空ポンプの排気口とを連通させ、テストチャンバから第1の高真空ポンプを逆拡散して分析管に回り込んだヘリウムリーク量を測定し得るよう構成すると共に、第2の高真空ポンプの排気速度を粗引きポンプの排気速度よりも小さく設定してなることを特徴とする、ヘリウムリークデテクタ。
  2. 前記第2の高真空ポンプは、テストモード時における到達圧力の近傍圧における排気速度の変動率が小さいことを特徴とする、請求項1に記載のヘリウムリークデテクタ。
  3. 前記第1の高真空ポンプはターボ分子ポンプであり、
    前記第2の高真空ポンプはドラッグポンプであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のヘリウムリークデテクタ。
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