JP2007198270A - 両吸込渦巻ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】両吸込渦巻ポンプにおいて、低流量域での不安定性能や軸方向推力の発生を抑制して、安定した運転及び軸受の小型化を可能とすること。
【解決手段】両吸込渦巻ポンプ1は、軸方向両側から吸込み外周面より吐出するように仕切り部31、翼32及び側板33を配設した羽根車30と、羽根車30への流体の吸込み流路を形成する吸込ボリュート22及び羽根車からの流体の吐出流路を形成する吐出ボリュート21を有するポンプケーシング20と、側板33の吸込み側端部に対向する吐出ボリュート21の内周端面に装着したウェアリング部材40とを備える。吐出ボリュート21は羽根車30の外周面より軸方向幅広に形成されている。ウェアリング部材40は、吐出ボリュート21の内周端面に装着した装着部41と、この装着部41から側板33の吐出側端部まで延長して当該側板33の吐出側端部と吐出ボリュート21の内側面との隙間を塞ぐ閉鎖部42とを有する。
【選択図】図7

Description

本発明は、両吸込渦巻ポンプに係わり、特に吸込口を2つ持つ対称形状の羽根車を用いた両吸込渦巻ポンプに好適なものである。
両吸込渦巻ポンプとしては、主に羽根車の回転による遠心力を流体に与えて昇圧する遠心ポンプで構成されるものが知られている。
従来の両吸込渦巻ポンプとしては、図1に示すものがある(従来技術1)。この両吸込渦巻ポンプ1は、軸方向の両側から吸込んで外周面より吐出するように仕切り部31、翼32及び側板33を配設した羽根車30と、この羽根車30への流体の吸込み流路を形成する吸込ボリュート22及びこの羽根車30からの流体の吐出流路を形成する吐出ボリュート21を有するポンプケーシング20と、側板33の吸込み側端部に対向する吐出ボリュート22の内周端面に装着したウェアリング部材40と、を備えている。そして、吐出ボリュート21は吐出流路を大きくするために羽根車30の外周面より軸方向幅広に形成されており、ウェアリング部材40は羽根車30とポンプケーシング20とが接触した場合に備えて設けられている。なお、この従来技術1に関連する文献としては、非特許文献1が挙げられる。
また、従来の別の両吸込渦巻ポンプとしては、図2に示すものがある(従来技術2)。この両吸込渦巻ポンプ1は、軸方向の両側から吸込んで外周面より吐出するように仕切り部31、翼32及び側板33を配設した羽根車30と、この羽根車30への流体の吸込み流路を形成する吸込ボリュート22及びこの羽根車30からの流体の吐出流路を形成する吐出ボリュート21を有するポンプケーシング20と、備えている。そして、吐出ボリュート21は、吐出流路を大きくするために羽根車30の外周面より軸方向幅広に形成されると共に、羽根車30の側面を覆うように形成されている。さらに、この従来技術2では、吸込ボリュート22の羽根車入口付近における壁面を吸込流路内に突出させ、羽根車30への流入流れを均一化する突出吸込流路壁部23が形成されている。なお、渦巻ポンプにおいて、突出吸込流路壁部が形成されたポンプケーシングを備える文献としては、特許文献1が挙げられる。
特開昭57−195899号公報(図7a、図7b) ターボポンプ:ターボ機械協会編(p19、図1.13)
上述した従来技術1、2におけるポンプケーシング20は、流体性能を良くするために、例えば吐出ボリュート21の断面形状がボリュートの巻き始めから吐出口まで連続的に変化する複雑な3次元形状とすることが多く、一般に鋳物で製作される。
このため、従来技術1、2におけるポンプケーシング20では、従来技術1のウェアリング部材40を装着する部分が機械加工されることを除いて、その他の流路などが鋳物製作精度のままで使用されることがほとんどである。一般に鋳物の許容製作誤差は、機械加工の許容誤差の10倍程度である。従って、羽根車30の側板33と吐出ボリュート21との隙間を狭く設計してしまうと、羽根車30の側板33と吐出ボリュート21とが接触してしまう可能性がある。このため、従来技術1、2では、この隙間を鋳物許容誤差に対して充分余裕がある寸法に設計し、羽根車30の側板33と吐出ボリュート21とが組み立て時に接触することを防止していた。すなわち、羽根車30の側板33と吐出ボリュート21との隙間は広くなるように設計されていた。
しかし、羽根車30の側板33と吐出ボリュート21との隙間が広いと、ポンプの性能が影響を受けることがわかってきた。特に、図3に示すように、全揚程特性曲線が締切り付近の低流量における運転時に不連続となる部分が生じる場合があり、羽根車30の側板33と吐出ボリュート21との隙間がその不安定性能に影響を及ぼしていることがわかってきた。この点について、図4及び図5を参照しながら以下に説明する。
通常、両吸込渦巻ポンプ1の設計点付近での吐出ボリュート21内部の流れは、図4に示す通りである。即ち、羽根車30の出口から流出した流体が、羽根車30の回転方向に沿って吐出ボリュート21に流れ込み、最終的に吐出ボリュート21の吐出口から流出する。この過程で、流体の流れは減速され、運動エネルギーの一部が圧力エネルギーに変換されるが、この際に、流体の流れに大きな乱れがあると、損失が生じて有効な圧力エネルギーに変換させることができない。従って、吐出ボリュート形状の設計は、このような大きな流れの乱れがないように設計される。この設計は、通常、設計点付近の流量条件でなされる。
ところが、それ以外の流量域での流体の流れの様子は、設計点とは大きく異なったものとなることがわかってきた。特に、締切り運転に近い低流量域での吐出ボリュート21内部の流体の流れを見てみると、羽根車30の側板33と吐出ケーシング21との隙間が広い場合には、図5(a)に示すように、一旦は吐出管11或いはボリュート仕切板10で分割された外側流路12に向かった流体の流れが、吐出ボリュート21の巻き始め部9及びボリュート仕切板10の先端部においてその方向を大きく転換し、図5(b)に示すように、その広い隙間を通って再びボリュート巻き始め部9及びボリュート仕切板10で分割された内側流路13に流れ込むことが判明した。
係る低流量域の吐出ボリュート21の流体の流れでは、ボリュート仕切板10で分割された外側流路12及び吐出管11部での流速が極めて小さくなり、圧力が大きくなる。従って、羽根車30を出た流れは、その圧力上昇に屈して、吐出管11或いは外側流路12に流れ込むことができず、羽根車30の側板33と吐出ケーシング21との隙間を通って、羽根車30の出口付近につれまわるように旋回をしばらく続けることとなる。
従って、この様な流体の流れの状況では、羽根車30を出た流体の流れは吐出ボリュート21で十分に減速できず、かつ乱れも大きくなるため、有効に圧力回復できずに大きな損失を生む。しかも、このような流体の流れは、両吸込渦巻ポンプ1の流量を連続的に変化させた場合、この低流量付近で比較的不連続に突然生じる。その結果、両吸込渦巻ポンプ1の流量−全揚程特性曲線は、図3に示すようにその低流量域で不連続となり、ポンプの運転制御を実施する上で有害な不安定性能となってしまう。この不安定性能は、ポンプ場において安定な台数制御運転を行う上で大きな障害となる可能性があった。
更に、ポンプケーシング20を鋳物で製作した場合、鋳物の許容製作誤差のため、両吸込渦巻ポンプ断面の対称軸に対して、羽根車30と吐出ボリュート21との隙間幅が左右で異なることがほとんどである。この場合、幅が狭い方では、羽根車30の回転に伴った旋回流れが幅が広い方に比較して速くなり、幅が大きい方と比較して圧力が低下し、その結果左右の圧力バランスが崩れる。本来、左右対称形状とすることで軸方向推力がほとんど生じないことがメリットの一つである両吸込渦巻ポンプであるが、これにより生じる軸推力を加味して軸受を設計せざるを得ないため、軸受を小型化できず、従ってポンプ全体を小型化できない要因となっていた。
また、従来技術2における吸込ボリュート22の羽根車入口付近に設けた突出吸込流路壁部23は、設計点流量ではキャビテーション性能向上に効果があるものの、低流量域において次のような問題をきたす場合があった。
即ち、羽根車30の流れが入口側に逆流する場合、特に吸込圧力が低下している場合は、図6に示すようにキャビテーションを伴った逆流が突出吸込流路壁部23に当たる。ポンプケーシング20は鋳鉄などで製作される場合が多く、そこでキャビテーションによる壊食が生じ、塗装が剥がれ、その部分から侵食も生じ、再びキャビテーションによって壊食されるなど、繰り返しによりその付近が破壊される場合があり、ポンプの信頼性に重大な問題をきたす場合があった。
本発明の目的は、低流量域での不安定性能や軸方向推力の発生を抑制して、安定した運転及び軸受の小型化を可能とする両吸込渦巻ポンプを提供することにある。
前述の目的を達成するために、本発明は、軸方向の両側から吸込んで外周面より吐出するように仕切り部、翼及び側板を配設した羽根車と、前記羽根車への流体の吸込み流路を形成する吸込ボリュート及び前記羽根車からの流体の吐出流路を形成する吐出ボリュートを有するポンプケーシングと、前記側板の吸込み側端部に対向する前記吐出ボリュートの内周端面に装着したウェアリング部材と、を備えており、前記吐出ボリュートは前記羽根車の外周面より軸方向幅広に形成されている両吸込渦巻ポンプにおいて、前記ウェアリング部材は、前記吐出ボリュートの内周端面に装着した装着部と、この装着部から前記側板の吐出側端部まで延長して当該側板の吐出側端部と前記吐出ボリュートの内側面との隙間を塞ぐ閉鎖部と、を有していることにある。
係る本発明の好ましい具体的な構成例は次の通りである。
(1)前記ポンプケーシングは鋳物製であり、前記ウェアリング部材はステンレス製であること。
(2)前記ウェアリング部材の閉鎖部は、前記側板に対して広い隙間から狭い隙間となる隙間を有するように延び、それから前記吐出ボリュートの側面に至るように延びる板状部分で形成されていること。
(3)前記ウェアリング部材は前記装着部から前記吸込ボリュートの吸込流路内に突出する突出吸込流路壁部を備えていること。
(4)前記突出吸込流路壁部は、前記装着部より厚肉で半円弧状の吸込み流路面を有していること。
係る本発明によれば、低流量域での不安定性能や軸方向推力の発生を抑制して、安定した運転及び軸受の小型化を可能とする両吸込渦巻ポンプを提供することができる。
以下、本発明の複数の実施形態について図を用いて説明する。各実施形態の図及び従来技術の図における同一符号は同一物または相当物を示す。
本発明の第1実施形態の両吸込渦巻ポンプを図7から図9を用いて説明する。図7は本発明の第1実施形態の両吸込渦巻ポンプ1の縦断面図、図8は第1実施形態の両吸込渦巻ポンプ1の設計点流量から低流量までを含む流量域での吐出ボリュート内部の流れを説明する断面図、図9は第1実施形態の両吸込渦巻ポンプの流量−揚程特性を示す図である。
両吸込渦巻ポンプ1は、図7に示すように、羽根車30、ポンプケーシング20、ウェアリング部材40、シャフト7、軸受8を備えて構成されている。
羽根車30は、軸方向の両側から吸込んで外周面より吐出するように仕切り部31、翼32及び側板33を配設して構成されている。仕切り部31は、羽根車30の軸方向中心部に位置して、径方向外方へ延びる円盤状に形成されている。翼32は、羽根車30の両側に、周方向に複数枚設けられている。側板33は翼32の側面に円錐リング状に設けられている。
ポンプケーシング20は、羽根車30からの流体の吐出流路を形成する吐出ボリュート21と、羽根車30への流体の吸込み流路を形成する吸込ボリュート22とを有して構成されている。吐出ボリュート21は、吐出流路を大きくするために羽根車30の外周面より軸方向幅広に形成されると共に、羽根車30の側面を覆うように形成されている。吸込ボリュート22は、羽根車30の吸込口を囲むように吐出ボリュート21の両側に2つ形成されている。
そして、ポンプケーシング20は、吐出ボリュート21の断面形状がボリュートの巻き始めから吐出口まで連続的に変化する複雑な3次元形状としているため、鋳物で製作されている。この鋳物製のポンプケーシング20は、ウェアリング部材40が装着される部分を除いて、その他の流路形状などが鋳物製作精度のまま使用される。
ウェアリング部材40は、装着部41と閉鎖部42とを一体に有して構成され、ステンレス鋼などで製作されている。この装着部41は、側板33の吸込み側端部に対向する吐出ボリュート22の内周端面に装着される部分である。閉鎖部42は、この装着部41から側板33の吐出端部側に延長して側板33の吐出端部と吐出ボリュート21の内面との隙間を塞ぐ部分である。
具体的には、閉鎖部42は、側板33に対して広い隙間から狭い隙間となる隙間5を有するように延び、それから吐出ボリュート21の側面に至るように延びる板状部分で形成されている。この構成によれば、吸込ボリュート22の肉厚を厚くして側板33との隙間を狭くする場合と比較して、軽量化が図れる。さらには、側板33の形状が異なる場合(換言すれば、翼32の形状が異なる場合)、例えば側板33の曲率が異なる場合でも、同一形状のウェアリング部材40の広い隙間の部分で吸収して対応することができる。
シャフト7は、羽根車30の仕切り部31の中心部を貫通して羽根車30を固定して取り付け、ポンプケーシング20の両側に設けられたブラケット23で支持されている。軸受8は、シャフト7の両端部を回転自在に軸支するように、ブラケット23内に設置されている。
本実施形態では、側板33の吐出端部と吐出ボリュート21の内面との隙間を閉鎖部42により塞ぐようになっており、吐出ボリュート21の吐出流路側からその隙間に過大な流れ込みがないように十分小さくなっている。これにより、吐出ボリュートの吐出流路側から羽根車30の側板33と吐出ボリュート21との隙間を通る流れはほぼ遮断され、図5で示したような羽根車の周囲で旋回を続けるような流れは抑制される。このため、羽根車30を出た流れは、低流量域の運転においても、図8に示すように吐出ボリュート21の吐出流路を通過して流れるようになり、過大な損失は発生せず、図9に示すように不安定分は発生しない。またもちろん、設計点でも流れを阻害するものではないため、設計点付近での揚程特性曲線も不安定に変化することはない。
また、本実施形態におけるもう一つの効果を以下に説明する。前述したように、両吸込渦巻ポンプ1のポンプケーシング20は鋳物で製作されるため、そのままでは羽根車30の側板33と吐出ボリュート21との隙間は広くせざるを得なく、かつその隙間は左右非対称となる。この場合、例えば設計点流量においても、羽根車の回転によってつれまわる流れにより羽根車側板と吐出ケーシングの隙間を旋回する流れは、隙間の違いによるその部分での断面積の違いによって差が生じ、その旋回速度が左右で異なることになる。従って、その速度差は左右での圧力差を生み出し、本来左右対称形状である両吸込渦巻ポンプでは軸方向の推力が働かないはずであるが、この圧力差によって左右バランスがくずれ、軸方向推力が生じてしまう。これに対して、本実施形態では、側板33の吐出端部と吐出ボリュート21の内面との隙間を閉鎖部42により塞ぐようになっているため、このような軸方向スラストは生じず、軸受を従来よりも小型化でき、しいてはポンプの小型化を可能とする。
以上より、本実施形態では、従来の両吸込渦巻ポンプに発生する低流量での不安定性能や、軸方向推力の偏差を抑制し、安定したポンプ上の運転制御を実施でき、かつ軸受及びポンプの小型化を図ることができる。
さらに、本実施形態では、ウェアリング部材40によって羽根車30の側板33と吐出ボリュート21との隙間を塞いでいるため、両吸込渦巻ポンプ1のポンプケーシング20は鋳物で製作した後に流路部の加工を実施しなくてもよい。従って、ポンプケーシング20の機械加工コストが削減できる。またそれだけではなく、この部分においてウェアリング部材40と吐出ボリュート21の間に隙間を設けることが可能となる。この場合、ポンプケーシング20の断面形状は、特にこの吐出ボリュート21と吸込ボリュート22との境界において、吐出流路と吸込流路の圧力差に耐えうる強度を確保して最小の厚みとすればよいこととなる。従って、強度の観点から無駄な肉厚が排除でき、ポンプ性能を向上させた上で、ポンプケーシング20の軽量化を図ることができ、ポンプの製作コストを低減できる。さらに、このような形状とすることで、ポンプケーシング20を製作する際に鋳物の鋳流れを向上させることができ、鋳物製作時の不良を減少させることができる。従って、比較的鋳流れが良くないダクタイトなど、性質の異なる材料も使用できる選択肢が広がり、ポンプケーシング20の設計上の自由度が向上して、更に信頼性の高いポンプを設計することができる。
次に、本発明の第2実施形態について図10を用いて説明する。図10は本発明の第2実施形態の両吸込渦巻ポンプを示す断面図である。この第2実施形態は、次に述べる点で第1実施形態と相違するものであり、その他の点については第1実施形態と基本的には同一であるので、重複する説明を省略する。
この第2実施形態では、ウェアリング部材40は装着部41から吸込ボリュート22の吸込流路内に突出する突出吸込流路壁部43を備えている。換言すれば、羽根車30と吐出ボリュート21の内周端面との摺動部付近にウェアリング部材40が装着され、そのウェアリング部材40の吸込ボリュート側の羽根車入口における側板33側付近の形状が、羽根車入口の上流方向に突出した形状となっている。突出吸込流路壁部43は、装着部41より厚肉で半円弧状の吸込み流路面を有している。
この様な形状とすることで、第1実施形態で説明したような、性能不安定の抑制や、軸方向推力の抑制効果があるのみでなく、羽根車入口での流れの整流効果が得られる。従って、設計点付近の流量において、羽根車羽根に発生するキャビテーションに関して周方向の不均一な発生を抑制し、結果としてキャビテーション性能を向上させることができる。また、低流量域における羽根車入口での逆流発生時、特に吸込圧力が低下している場合には、キャビテーションを伴った逆流が突出部に当たり、キャビテーション気泡崩壊による壊食が心配される。しかし、この第4実施形態では、ウェアリング部材40の一部が突出吸込流路壁部43を形成していることから、特にポンプケーシング20の材質を比較的硬質なものに変更する必要なく、このウェアリング部材40の材料を硬質で錆びにくいステンレス鋼にすることにより、この入口逆流によるエロージョン及びそれに伴ったコロージョン発生を抑制することが可能となる。なお、ウェアリング部材40と羽根車30のシール部との間に、もう一つ摺動部材で製作したリングを用いるようにしてもよい。
この第2実施形態によれば、従来の両吸込渦巻ポンプに発生する低流量での不安定性能や、軸方向推力の偏差を抑制し、安定したポンプ上の運転制御を実施でき、かつ軸受及びポンプの小型化を図ることができるのみでなく、ポンプのキャビテーション性能や、低吸込水位及び低流量運転時のキャビテーション壊食も抑制でき、非常に信頼性の高い両吸込渦巻ポンプを提供することができる。
従来技術1の両吸込渦巻ポンプを示す断面図である。 従来技術2の両吸込渦巻ポンプを示す断面図である。 従来技術1、2の両吸込渦巻ポンプの流量−揚程特性を示す図である。 従来技術1、2の両吸込渦巻ポンプの設計点流量での吐出ボリュート内部の流れを説明する断面図である。 従来技術1、2の両吸込渦巻ポンプの低流量域での吐出ボリュート内部の流れを説明する断面図である。 従来技術2の両吸込渦巻ポンプの低流量域での羽根車吸込み部の流れを説明する断面図である。 本発明の第1実施形態の両吸込渦巻ポンプを示す断面図である。 本発明の第1実施形態の両吸込渦巻ポンプの設計点流量から低流量までを含む流量域での吐出ボリュート内部の流れを説明する断面図である。 本発明の第1実施形態の両吸込渦巻ポンプの流量−揚程特性を示す図である。 本発明の第2実施形態の両吸込渦巻ポンプを示す断面図である。
符号の説明
1…両吸込渦巻ポンプ、5…隙間、7…シャフト、8…軸受、9…吐出ボリュートの巻き始め部、10…ボリュートの仕切板、11…吐出管、12…ボリュートの外側流路、13…ボリュートの内側流路、20…ポンプケーシング、21…吐出ボリュート、22…吸込ボリュート、23…ブラケット、30…羽根車、31…仕切り部、32…翼、33…側板、40…ウェアリング部材、41…装着部、42…閉鎖部。

Claims (5)

  1. 軸方向の両側から吸込んで外周面より吐出するように仕切り部、翼及び側板を配設した羽根車と、
    前記羽根車への流体の吸込み流路を形成する吸込ボリュート及び前記羽根車からの流体の吐出流路を形成する吐出ボリュートを有するポンプケーシングと、
    前記側板の吸込み側端部に対向する前記吐出ボリュートの内周端面に装着したウェアリング部材と、を備えており、
    前記吐出ボリュートは前記羽根車の外周面より軸方向幅広に形成されている両吸込渦巻ポンプにおいて、
    前記ウェアリング部材は、前記吐出ボリュートの内周端面に装着した装着部と、この装着部から前記側板の吐出側端部まで延長して当該側板の吐出側端部と前記吐出ボリュートの内側面との隙間を塞ぐ閉鎖部と、を有していること、
    を特徴とする両吸込渦巻ポンプ。
  2. 請求項1に記載の両吸込渦巻ポンプにおいて、前記ポンプケーシングは鋳物製であり、前記ウェアリング部材はステンレス製であること、を特徴とする両吸込渦巻ポンプ。
  3. 請求項1または2に記載の両吸込渦巻ポンプにおいて、前記ウェアリング部材の閉鎖部は、前記側板に対して広い隙間から狭い隙間となる隙間を有するように延び、それから前記吐出ボリュートの側面に至るように延びる板状部分で形成されていること、を特徴とする両吸込渦巻ポンプ。
  4. 請求項2に記載の両吸込渦巻ポンプにおいて、前記ウェアリング部材は前記装着部から前記吸込ボリュートの吸込流路内に突出する突出吸込流路壁部を備えていること、を特徴とする両吸込渦巻ポンプ。
  5. 請求項4に記載の両吸込渦巻ポンプにおいて、前記突出吸込流路壁部は、前記装着部より厚肉で半円弧状の吸込み流路面を有していること、を特徴とする両吸込渦巻ポンプ。
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