JP6700893B2 - 羽根車、回転機械 - Google Patents

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Description

本発明は、羽根車、回転機械に関する。
回転機械の一例として、流体を圧送するための遠心ポンプが広く用いられている(下記特許文献1参照)。このような遠心ポンプでは、複数の羽根を有する羽根車を回転させることで、流体が圧送される。羽根車は、円盤状のディスクと、ディスクの面上で周方向に間隔をあけて配列された複数の羽根と、を有している。隣接する一対の羽根同士の間の空間(流路)は、ディスクの径方向内側から外側に向かうに従って次第にその面積が拡大している。
特開2003−166491号公報
しかしながら、上記のような羽根車では、羽根同士の間に形成される流路の面積拡大率(径方向内側から外側にかけての面積拡大率)が大きいことから、径方向内側から外側に向かって流れる流体が羽根の表面に追従しきれずに、該表面で流れの剥離を生じる虞がある。このような流れの剥離を生じた場合、所期の揚程が得られないばかりでなく、遠心ポンプの効率に影響が及ぶ場合もある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、流れの剥離を低減することで効率の向上した羽根車、回転機械を提供することを目的とする。
本発明の第一の態様によれば、羽根車は、軸線を中心とする円盤状のディスクと、前記ディスクから軸線方向一方側に突出し、径方向内側から径方向外側に向かうにしたがって周方向における寸法が漸次拡大するとともに、周方向一方側を向く正圧面、周方向他方側を向く負圧面、及び径方向外側を向く外周面を有する複数のブレードと、を備え、前記ブレードには、前記負圧面と前記外周面とを互いに連通する第一連通路が形成されており、前記第一連通路の前記負圧面側の端部は、第一連通路入口とされ、前記第一連通路の前記外周面側の端部は、前記第一連通路入口から前記第一連通路に導入された流体を噴流として排出する第一連通路出口とされている
この構成によれば、ブレードの周方向における寸法が、径方向内側から径方向外側に向かうにしたがって漸次拡大している。これにより、各ブレードの周方向における寸法が径方向全域にかけて同一である場合に比べて、各ブレード同士の間に形成される流路の面積拡大率(径方向内側から外側にかけての面積拡大率)を小さく抑えることができる。したがって、ブレードの表面で流れの剥離が生じる虞を低減することができる。
本発明の第二の態様によれば、上記の羽根車では、前記ブレードには前記負圧面と前記正圧面とを互いに連通する第二連通路の少なくとも一方が形成されていてもよい。
この構成によれば、第一連通路によって、負圧面と外周面とが互いに連通される。ここで、負圧面側の領域を流通する流体には、羽根車の回転に伴って、径方向外側に向かう遠心力が加わっている。したがって、当該流体は、第一連通路を通じてブレードの外周面側の領域に向かって噴流として流れる。ここで、ディスクの外周側では、周囲の流体との流速差に起因してウェーク(乱流)が発生しやすい。しかしながら、上記の構成によれば、外周面の近傍でウェークが発生した場合であっても、上記の噴流によってこのウェークを吹き飛ばすことができる。加えて、第一連通路が形成されていることにより、負圧面側の領域の流体は、該第一連通路に向かって引き寄せられる。言い換えると、負圧面上で流れが剥離する可能性を低減することができる。
さらに、第二連通路は負圧面と正圧面とを互いに連通していることから、第二連通路に向かって負圧面側の流体を引き寄せることができるとともに、正圧面側にさらに多くの流体を供給することができる。これにより、負圧面側における流れの剥離をさらに抑制することができるとともに、ポンプの揚程をさらに向上させることができる。
本発明の第三の態様によれば、上記の羽根車では、前記第一連通路は、軸線の径方向に延びていてもよい。
この構成によれば、第一連通路中の流体に対して、羽根車の回転に伴う遠心力を与えることができる。遠心力は軸線の径方向内側から外側に向かうため、第一連通路中の流体を、径方向内側から外側に向かって円滑に案内することができる。
本発明の第四の態様によれば、上記の羽根車では、前記第一連通路のうち、少なくとも前記外周面側の端部を含む部分は、径方向内側から外側に向かうにしたがって周方向一方側から他方側に向かって延びていてもよい。
この構成によれば、第一連通路の外周面側の端部を含む部分が、径方向内側から外側に向かうにしたがって周方向一方側から他方側に向かって延びているため、外周面側の端部から噴出される噴流の流れ方向を、羽根車の回転方向後方側に向けることができる。これにより、第一連通路から噴出される噴流が、羽根車の回転を妨げる可能性を低減することができる。
本発明の第五の態様によれば、上記の羽根車では、前記第二連通路は、前記負圧面側から前記正圧面側に向かうにしたがって、径方向内側から径方向外側に向かって延びていてもよい。
この構成によれば、第二連通路中の流体に対して、羽根車の回転に伴う遠心力を与えることができる。遠心力は軸線の径方向内側から外側に向かうため、第二連通路中の流体を、径方向内側から外側に向かって円滑に案内することができる。
本発明の第六の態様によれば、上記の羽根車では、前記外周面は、周方向他方側から一方側に向かうにしたがって該外周面から前記正圧面側に後退する切欠面を有し、前記第一連通路は該切欠面と前記負圧面とを連通していてもよい。
また、羽根車は、軸線を中心とする円盤状のディスクと、前記ディスクから軸線方向一方側に突出し、径方向内側から径方向外側に向かうにしたがって周方向における寸法が漸次拡大するとともに、周方向一方側を向く正圧面、周方向他方側を向く負圧面、及び径方向外側を向く外周面を有する複数のブレードと、を備え、前記ブレードには、前記負圧面と前記外周面とを互いに連通する第一連通路、及び前記負圧面と前記正圧面とを互いに連通する第二連通路の少なくとも一方が形成されており、前記外周面は、周方向他方側から一方側に向かうにしたがって該外周面から前記正圧面側に後退する切欠面を有し、前記第一連通路は該切欠面と前記負圧面とを連通していてもよい。
この構成によれば、外周面に切欠面が形成されていることにより、ブレードの外周面の面積を小さく抑えることができる。これにより、外周面が相対的に大きく形成されている場合に比べて該外周面の近傍でウェークの発生する可能性を低減することができる。また、外周面の近傍でウェークが発生した場合であっても、第一連通路から噴出される噴流によって、当該ウェークを吹き飛ばすことができる。さらに、第一連通路が形成されていることにより、負圧面側の領域の流体は、該第一連通路に向かって引き寄せられる。言い換えると、負圧面上で流れが剥離する可能性を低減することができる。
本発明の第七の態様によれば、回転機械は、上記いずれか一の態様に係る羽根車と、前記羽根車を外周側から覆うケーシングと、を備える。
この構成によれば、効率の向上した回転機械を提供することができる。
本発明によれば、効率の向上した羽根車、及びこれを備える回転機械を提供することができる。
本発明の第一実施形態に係る回転機械(ポンプ)の構成を示す模式図である。 本発明の第一実施形態に係る羽根車を軸線方向から見た断面図である。 本発明の第二実施形態に係る羽根車の要部拡大図である。 本発明の第三実施形態に係る羽根車の要部拡大図である。 本発明の第四実施形態に係る羽根車の要部拡大図である。 本発明の第五実施形態に係る羽根車の要部拡大図である。 本発明の第六実施形態の変形例に係る羽根車の要部拡大図である。
[第一実施形態]
本発明の第一実施形態について、図1と図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る遠心ポンプ1(回転機械)の構成を示す図である。同図に示すように、遠心ポンプ1は、軸線Acに沿って延びるロータ2と、ロータ2の外周面に取り付けられた羽根車3と、ロータ2及び羽根車3を外周側から覆うケーシング4と、を備えている。
ロータ2は、軸線Acを中心とする円柱状をなしている。ロータ2の軸線Ac方向両側の端部には、軸受装置5(ジャーナル軸受6、及びスラスト軸受7)が設けられている。これら軸受装置5によって、ロータ2は軸線Ac回りに回転可能に支持されている。ジャーナル軸受6はロータ2の荷重を径方向から支持するための軸受である。スラスト軸受7はロータ2にかかるスラスト方向(軸線Ac方向)の荷重を支持するための軸受である。
羽根車3は、ロータ2の外周面に対して、例えば締り嵌め等を施すことによって固定されている。すなわち、羽根車3はロータ2と一体に軸線Ac回りに回転する。詳しくは後述するが、羽根車3は、円盤状のディスク11と、このディスク11における軸線Ac方向一方側の面に設けられた複数のブレード12と、を有している。ロータ2上には、複数(6つ)の羽根車3が軸線Ac方向に配列されている。
ケーシング4は、上記のロータ2、及び羽根車3を内部に収容するとともに、流体を流通させるための流体流路8を形成する。より詳細には、ケーシング4の内周面は、軸線Ac方向一方側から他方側に向かうにしたがって拡径と縮径とを繰り返すことで、上記の流体流路8を形成している。ケーシング4の軸線Ac方向一方側には、外部から流体を導入するための導入口9が形成されている。他方で、ケーシング4の軸線Ac方向他方側には、流体流路8を通じて圧送された流体を吐出する吐出口10が形成されている。以降の説明では、導入口9が位置する側を上流側と呼び、吐出口10が位置する側を下流側と呼ぶ。なお、ケーシング4は、ディフューザを含んでいても良い。
次に、図2を参照して、羽根車3の詳細な構成について説明する。図2に示すように、この羽根車3は、軸線Acを中心とする円盤状のディスク11と、このディスク11の軸線Ac方向一方側の面に設けられた複数(3つ)のブレード12と、を有している。
ディスク11の中心を含む領域には、上記の流体流路8を通じて流れてきた流体を導くための導入開孔13が形成されている。ブレード12は、それぞれこの導入開孔13の外周縁から径方向外側に向かって延びている。このブレード12は、径方向内側から径方向外側に向かうにしたがって、周方向における寸法が漸次拡大している。すなわち、このブレード12では、径方向外側の部分になるほど肉厚が増している。このようなブレード12が、軸線Acの周方向に等間隔をあけて3つ配列されている。
さらに、このブレード12は、軸線Acに対する径方向内側から径方向外側に向かうにしたがって、周方向一方側から他方側に向かって湾曲している。より具体的には、ブレード12の周方向一方側の面は、周方向一方側に向かって曲面上に突出することで正圧面14とされている。一方で、ブレード12の周方向他方側の面は、周方向一方側に向かって曲面状に凹没することで負圧面15とされている。また、ブレード12の径方向外側を臨む面(外周面16)は、軸線Ac方向から見て、ディスク11の外周端縁の円弧と同一の曲面形状をなしている。
各ブレード12同士の間には、周方向に広がる空間が形成されている。この空間は、導入開孔13から導かれた流体が流通する羽根車流路Fとされている。羽根車流路Fは、上述の流体流路8の一部を形成している。羽根車流路Fは、径方向内側から外側に向かうにしたがって、周方向における寸法が拡大する。さらに、羽根車流路Fは、径方向内側から外側に向かうにしたがって、周方向一方側から他方側に向かって湾曲している。
羽根車3は、上記の負圧面15から正圧面14に向かう方向に回転する。すなわち、羽根車3は、周方向他方側から一方側に向かって回転する。以降の説明では、羽根車3の回転する方向を、回転方向と呼ぶことがある。
次に、遠心ポンプ1、及び羽根車3の動作について説明する。遠心ポンプ1を運転するに当たっては、まず駆動源(図示省略)によって、ロータ2を軸線Ac回りに回転駆動する。ロータ2の回転に伴って、ロータ2上に一体に設けられた羽根車3も回転する。この羽根車3の回転によって、導入口9を通じて外部の流体が流体流路8中に導かれる。このとき、羽根車3に形成された羽根車流路Fを通過する間に、流体の圧力が上昇する。ここで、本実施形態では、遠心ポンプ1に6つの羽根車3が設けられている。すなわち、これら6つの羽根車3によって圧力が順次高められながら、上流側から下流側に向かって流体が圧送される。その後、高圧となった流体は、ケーシング4の下流側に設けられた吐出口10から外部に向かって吐出される。ポンプの運転中には、以上のようなサイクルが連続的に繰り返される。
続いて、羽根車流路F中における流体の挙動について説明する。同図に示すように、遠心ポンプ1の運転中には、羽根車3は周方向他方側から一方側に向かって回転している。羽根車3の回転に伴って、ディスク11の導入開孔14から羽根車流路F中に流入した流体は、該羽根車流路Fに沿って径方向内側から外側に流れる。
ここで、ブレード12の周方向における寸法が径方向全域にわたって同一である場合、ブレード12同士の間の流路は、ブレード12の周方向における寸法が漸次拡大している場合に比べて大きくなる。特に、径方向外側に向かうほど、当該流路の周方向の寸法が拡大している。すなわち、ブレード12同士の間の領域における面積拡大率が大きくなってしまう。このように面積拡大率が大きい場合、径方向内側から外側に向かって流れる流体がブレード12の表面に追従しきれずに、該表面で流れの剥離を生じる虞がある。このような流れの剥離を生じた場合、所期の揚程が得られないばかりでなく、遠心ポンプ1の効率に影響が及ぶ場合もある。
しかしながら、本実施形態に係る羽根車では、ブレード12の周方向における寸法が、径方向内側から径方向外側に向かうにしたがって漸次拡大している。これにより、各ブレード12の周方向における寸法が径方向全域にかけて同一である場合に比べて、各ブレード12同士の間に形成される流路の面積拡大率(径方向内側から外側にかけての面積拡大率)を小さく抑えることができる。したがって、ブレード12の表面で流れの剥離が生じる虞を低減することができ、遠心ポンプ1の効率を向上させることができる。
[第二実施形態]
続いて、本発明の第二実施形態について、図3を参照して説明する。なお、上記第一実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。同図に示すように、本実施形態に係るブレード12には、負圧面15と外周面16とを互いに連通する複数(2つ)の流路(第一連通路17)が形成されている。第一連通路17は軸線Acに対する径方向に直線状に延びている。すなわち、羽根車3が回転している状態においては、この第一連通路17中に存在する流体には、径方向内側から外側に向かう遠心力が付加される。
この第一連通路17の負圧面15側の端部は、第一連通路入口18とされている。一方で、第一連通路17の外周面16側の端部は、第一連通路出口19とされている。2つの第一連通路17は、互いに周方向に離間している。
ここで、遠心ポンプ1の運転中には、羽根車3は周方向他方側から一方側に向かって回転している。このとき、羽根車3の外周面16の外側の領域では、他の領域に比べて流体の流動が乏しいことから、ウェークWが発生しやすい。ウェークWとは、流速の異なる流体同士が衝突することによって生じる乱流場を指す。このようなウェークWが発達した場合、遠心ポンプ1の効率に影響を与える虞がある。
加えて、流体の流量が比較的に小さい場合や、羽根車3の回転数が比較的に低い場合には、ブレード12の負圧面15側では、流れの剥離が生じやすくなる。このような流れの剥離の発生も、上記のウェークWと同様に、遠心ポンプ1の効率向上を図る上での妨げとなる虞がある。
しかしながら、本実施形態に係る遠心ポンプ1、羽根車3では、ブレード12に第一連通路17が形成されている。この第一連通路17は、ブレード12を挟んで負圧面15側の領域と外周面16側の領域とを互いに連通している。ここで、負圧面15側の領域を流通する流体には、羽根車3の回転に伴って、径方向外側に向かう遠心力が加わっている。
したがって、当該流体は、第一連通路17を通じてブレード12の外周面16側の領域に向かって噴流として流れる。すなわち、外周面16の近傍でウェークWが発生した場合であっても、上記の噴流によってこのウェークWを吹き飛ばすことができる。加えて、第一連通路17が形成されていることにより、負圧面15側の領域の流体は、該第一連通路17に向かって引き寄せられる。言い換えると、負圧面15上で流れが剥離する可能性を低減することができる。これにより、遠心ポンプ1の効率を向上させることができる。
なお、本実施形態では、2つの第一連通路17がブレード12に形成されている例に基づいて説明した。しかしながら、第一連通路17の個数は上記実施形態によっては限定されず、例えば3つや4つ以上であってもよい。すなわち、遠心ポンプ1の性能向上が妨げられない限りにおいて、第一連通路17の個数は適宜決定されてよい。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について、図4を参照して説明する。なお、上記の各実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。同図に示すように、本実施形態に係る羽根車20(ブレード21)では、上記の第二実施形態における第一連通路17は設けられておらず、この第一連通路17と異なる第二連通路22が複数(2つ)形成されている。
第二連通路22は、ブレード12の負圧面15と正圧面14とを互いに連通している。第二連通路22の負圧面15側の端部は第二連通路入口23とされている。第二連通路22の正圧面14側の端部は第二連通路出口24とされている。第二連通路入口23は、第二連通路出口24よりも径方向の内側に位置している。すなわち、第二連通路22は、負圧面15側から正圧面14側に向かうにしたがって、径方向内側から外側に向かって直線状に延びている。
上記のような構成によれば、第二連通路22が負圧面15と正圧面14とを互いに連通していることから、第二連通路22に向かって負圧面15側の流体を引き寄せることができるとともに、正圧面14側にさらに多くの流体を供給することができる。これにより、負圧面15側における流れの剥離を抑制することができるとともに、正圧面14側における流体の流量をさらに増加させることができるため、遠心ポンプ1の揚程をさらに向上させることができる。
なお、本実施形態では、2つの第二連通路22がブレード12に形成されている例に基づいて説明した。しかしながら、第二連通路22の個数は上記第二実施形態によっては限定されず、例えば3つや4つ以上であってもよい。すなわち、遠心ポンプ1の性能向上が妨げられない限りにおいて、第二連通路22の個数は適宜決定されてよい。
[第四実施形態]
続いて、本発明の第四実施形態について、図5を参照して説明する。なお、上記の各実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。同図に示すように、本実施形態に係る羽根車25(ブレード26)では、第一連通路27の延在長さのうち、外周面16側の端部を含む部分(出口領域28)が、他の部分(第一連通路本体29)に対して交差する方向に延びている。
より具体的には、第一連通路本体29は、軸線Acに対する径方向に平行に延びている。この第一連通路本体29の径方向外側の端部は、出口領域28に接続されている。出口領域28は、径方向内側から外側に向かうにしたがって、周方向の一方側から他方側に向かって延びている。すなわち、出口領域28は、第一連通路本体29に対して角度をなしている。出口領域28の径方向外側の端部は、外周面16上に開孔している。
このような構成によれば、第一連通路27の外周面16側の端部を含む部分が、径方向内側から外側に向かうにしたがって周方向一方側から他方側に向かって延びているため、外周面16側の端部から噴出される噴流の流れ方向を、羽根車25の回転方向後方側に向けることができる。これにより、上記第一実施形態における第一連通路17と同様に、外周面16の外側で形成されるウェークWを解消することができる。したがって、遠心ポンプ1の効率を向上させることができる。
[第五実施形態]
次に、本発明の第四実施形態について、図6を参照して説明する。なお、上記の各実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。同図に示すように、本実施形態に係る羽根車30では、ブレード31上に、上述の第二実施形態において説明した第一連通路17と、第三実施形態において説明した第二連通路22とがともに形成されている。
すなわち、この羽根車30には、負圧面15側と外周面16側とを互いに連通する第一連通路32と、負圧面15側と正圧面14側とを互いに連通する第二連通路33とが形成されている。
このような構成によれば、第一連通路32から噴出される噴流によって、外周面16の外側で形成されるウェークWを吹き飛ばすことができる。加えて、第一連通路32が形成されていることにより、負圧面15側の領域の流体は、該第一連通路32に向かって引き寄せられる。言い換えると、負圧面15上で流れが剥離する可能性を低減することができる。これにより、遠心ポンプ1の効率を向上させることができる。
さらに、第二連通路33が負圧面15と正圧面14とを互いに連通していることから、第二連通路33に向かって負圧面15側の流体を引き寄せることができるとともに、正圧面14側にさらに多くの流体を供給することができる。これにより、負圧面15側における流れの剥離を抑制することができるとともに、正圧面14側における流体の流量をさらに増加させることができるため、遠心ポンプ1の揚程をさらに向上させることができる。
[第六実施形態]
続いて、本発明の第五実施形態について、図7を参照して説明する。なお、上記の各実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。同図に示すように、本実施形態に係る羽根車34では、ブレード35における正圧面14と外周面16との間に、他の面(切欠面36)が形成されている。この切欠面36は、正圧面14の径方向外側における端部と、外周面16の周方向一方側における端部とを互いに接続している。なお、図7中の破線は、正圧面14がなす円弧の延長線(仮想線)を示している。すなわち、切欠面36は、この仮想線よりも周方向他方側の領域に後退した位置に設けられている。より詳細には、この切欠面36は、周方向他方側から一方側に向かうにしたがって外周面16から正圧面14側に後退するように延びている。
さらに、羽根車34のブレード35には、負圧面15側の領域と切欠面36側の領域とを互いに連通する第一連通路37が形成されている。また、負圧面15側の領域と正圧面14側の領域とを互いに連通する第二連通路38も形成されている。
このような構成によっても、上記の各実施形態と同様に、第一連通路37から噴出される噴流によって、切欠面36の外側で形成されるウェークWを吹き飛ばすことができる。加えて、第一連通路37が形成されていることにより、負圧面15側の領域の流体は、該第一連通路37に向かって引き寄せられる。言い換えると、負圧面15上で流れが剥離する可能性を低減することができる。これにより、遠心ポンプ1の効率を向上させることができる。
さらに、第二連通路38が負圧面15と正圧面14とを互いに連通していることから、第二連通路38に向かって負圧面15側の流体を引き寄せることができるとともに、正圧面14側にさらに多くの流体を供給することができる。これにより、負圧面15側における流れの剥離を抑制することができるとともに、正圧面14側における流体の流量をさらに増加させることができるため、遠心ポンプ1の揚程をさらに向上させることができる。
加えて、上記の切欠面36が形成されていることにより、ブレード35の外周面16の面積を小さく抑えることができる。これにより、外周面16が相対的に大きく形成されている場合に比べて、上述したウェークWの発生する可能性を低減することができる。
以上、本発明の各実施形態について図面を参照して説明した。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいては、上記の各構成に種々の変更を加えることが可能である。
1…遠心ポンプ
2…ロータ
3…羽根車
4…ケーシング
5…軸受装置
6…ジャーナル軸受
7…スラスト軸受
8…流体流路
9…導入口
10…吐出口
11…ディスク
12…ブレード
13…導入開孔
14…正圧面
15…負圧面
16…外周面
17…第一連通路
18…第一連通路入口
19…第一連通路出口
20…羽根車
21…ブレード
22…第二連通路
23…第二連通路入口
24…第二連通路出口
25…羽根車
26…ブレード
27…第一連通路
28…出口領域
29…第一連通路本体
30…羽根車
31…ブレード
32…第一連通路
33…第二連通路
34…羽根車
35…ブレード
36…切欠面
37…第一連通路
38…第二連通路
Ac…軸線
F…羽根車流路
W…ウェーク

Claims (8)

  1. 軸線を中心とする円盤状のディスクと、
    前記ディスクから軸線方向一方側に突出し、径方向内側から径方向外側に向かうにしたがって周方向における寸法が漸次拡大するとともに、周方向一方側を向く正圧面、周方向他方側を向く負圧面、及び径方向外側を向く外周面を有する複数のブレードと、
    を備え、
    前記ブレードには、前記負圧面と前記外周面とを互いに連通する第一連通路が形成されており、
    前記第一連通路の前記負圧面側の端部は、第一連通路入口とされ、
    前記第一連通路の前記外周面側の端部は、前記第一連通路入口から前記第一連通路に導入された流体を噴流として排出する第一連通路出口とされている羽根車。
  2. 前記ブレードには前記負圧面と前記正圧面とを互いに連通する第二連通路形成されている請求項1に記載の羽根車。
  3. 前記第一連通路は、軸線の径方向に延びている請求項1又は2に記載の羽根車。
  4. 前記第一連通路のうち、少なくとも前記外周面側の端部を含む部分は、径方向内側から外側に向かうにしたがって周方向一方側から他方側に向かって延びている請求項1から3のいずれか一項に記載の羽根車。
  5. 前記第二連通路は、前記負圧面側から前記正圧面側に向かうにしたがって、径方向内側から径方向外側に向かって延びている請求項から4のいずれか一項に記載の羽根車。
  6. 前記外周面は、周方向他方側から一方側に向かうにしたがって該外周面から前記正圧面側に後退する切欠面を有し、前記第一連通路は該切欠面と前記負圧面とを連通している請求項から5のいずれか一項に記載の羽根車。
  7. 軸線を中心とする円盤状のディスクと、
    前記ディスクから軸線方向一方側に突出し、径方向内側から径方向外側に向かうにしたがって周方向における寸法が漸次拡大するとともに、周方向一方側を向く正圧面、周方向他方側を向く負圧面、及び径方向外側を向く外周面を有する複数のブレードと、
    を備え、
    前記ブレードには、前記負圧面と前記外周面とを互いに連通する第一連通路、及び前記負圧面と前記正圧面とを互いに連通する第二連通路の少なくとも一方が形成されており、
    前記外周面は、周方向他方側から一方側に向かうにしたがって該外周面から前記正圧面側に後退する切欠面を有し、前記第一連通路は該切欠面と前記負圧面とを連通している羽根車。
  8. 請求項1からのいずれか一項に記載の羽根車と、
    前記羽根車を外周側から覆うケーシングと、
    を備える回転機械。
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