JP2007197478A - 3波長蛍光体及び蛍光ランプ - Google Patents
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Abstract
【課題】軸方向各部の色味の均一化が図れる3波長蛍光体及びそれを蛍光体層に用いた蛍光ランプを提供する。
【解決手段】本発明の3波長蛍光体は、ガラス管1の内壁面に蛍光体層2が形成され、ガラス管の内部に放電媒体が封入され、ガラス管の両端部に電極4が配置された蛍光ランプにおいて、蛍光体層に用いる3波長蛍光体うちの赤色蛍光体はYVO4:Eu若しくはY(P,V)O4:EuとY2O3:Euとの単色若しくは2色混合蛍光体とし、緑色蛍光体はBaMgAl10O17:Eu,Mn若しくはLaPO4:Ce,Tbの単色若しくは2色混合蛍光体とし、青色蛍光体はBaMgAl10O17:Euの蛍光体とし、赤色蛍光体粒子のDf:Dm=1:1.0〜1.4、緑色蛍光体粒子のDf:Dm=1:1.3〜2.0、青色蛍光体粒子のDf:Dm=1:1.0〜1.7としたものである。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の3波長蛍光体は、ガラス管1の内壁面に蛍光体層2が形成され、ガラス管の内部に放電媒体が封入され、ガラス管の両端部に電極4が配置された蛍光ランプにおいて、蛍光体層に用いる3波長蛍光体うちの赤色蛍光体はYVO4:Eu若しくはY(P,V)O4:EuとY2O3:Euとの単色若しくは2色混合蛍光体とし、緑色蛍光体はBaMgAl10O17:Eu,Mn若しくはLaPO4:Ce,Tbの単色若しくは2色混合蛍光体とし、青色蛍光体はBaMgAl10O17:Euの蛍光体とし、赤色蛍光体粒子のDf:Dm=1:1.0〜1.4、緑色蛍光体粒子のDf:Dm=1:1.3〜2.0、青色蛍光体粒子のDf:Dm=1:1.0〜1.7としたものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、3波長蛍光体及びそれを蛍光体層に用いた蛍光ランプに関する。
例えば、液晶ディスプレイのバックライト光源として採用される冷陰極蛍光ランプは、一般に、図7に示す構造である。すなわち、ガラス管1の内壁面に蛍光体層2を形成し、ガラス管1の内部の放電空間3に希ガスと水銀との混合ガスを放電媒体として封入し、ガラス管1の両端部の内部に電極4を封着し、各電極4に一端の接続されている封着線5をガラス管1の端部から外部に導出した構造である。
そして蛍光体層2は、通常、3波長蛍光体を10〜30μmの厚さに塗布、乾燥させて形成したものである。この3波長蛍光体の素材には、赤色蛍光体としてY2O3:Eu、緑色蛍光体としてLaPO4:Ce,Tb、そして青色蛍光体としてBaMgAl10O17:Euそれぞれの蛍光体が用いられている。
ところが、現在主流として採用されている3波長蛍光ランプをバックライト光源とする液晶ディスプレイでは、蛍光体の発光波長の関係から、NTSC規格の受信信号から忠実な色再現を行うことができず、NTSC規格で定められる色範囲に対する対面積比で75%程度しか発色させることができない。
この演色範囲を拡大させるために、蛍光ランプに用いる蛍光体の組成を変え、発光波長を変更することで演色範囲の拡大が図られており、現在では、主に赤色蛍光体としてY(P,V)O4:Eu若しくはYVO4:Eu、緑色蛍光体としてBaMgAl10O17:Eu,Mn、青色蛍光体としてBaMgAl10O17:Euが用いられている。そしてこれらを溶媒中で混合してスラリーにし、ガラス管内に塗布し、乾燥させることで所定の厚みの蛍光体層を形成している。
しかしながら、このような3波長蛍光体では、各色蛍光体の粒子径、比重などの物理特性が異なるために、ガラス管の内壁面に塗布するための蛍光体スラリー液中で各色蛍光体の流動性に違いが生じ、その結果、塗布形成された蛍光体層の色度値が、ガラス管の軸方向の各位置において大きく異なるようになってしまう問題点があった。
図8、図9は、従来の高演色型蛍光ランプの管端色差特性を測定したグラフである。これらのグラフはガラス管の軸方向の中間部と各測定ポイントの色度値の差を示している。一般的に、色度x値、色度y値が同方向に同値程度の変化量を示す場合、ランプは見た目の色味が均一となる。しかしながら、従来の蛍光ランプの場合、色度偏差x値はプラス方向に推移しているのに対して、色度偏差y値はほぼ0となっている。この結果、蛍光ランプの製造時に排気側にあった部分は赤っぽく発色し、ランプの軸方向の色味が不均一となる。この現象は、色度偏差x値が色度偏差y値に対して高くなるほどに顕著に現われる。
そこで、蛍光ランプの色味をランプ軸方向で均一に見せるためには、色度偏差x値Δxと、色度偏差y値Δyとの間で、|Δx−Δy|≦0.003が望ましい。加えて、色度偏差x値、y値が同方向に同値程度の変化量を示すとしても、ガラス管の中央部とガラス管の端部との色度差が0.010以上になるとランプの軸方向の色味が不均一になることが避けられない。
液晶ディスプレイのバックライト光源に用いられる演色範囲拡大型の冷陰極蛍光ランプは、3波長蛍光体として主に赤色蛍光体にはY(P,V)O4:Eu若しくはYVO4:Eu、緑色蛍光体にはBaMgAl10O17:Eu,Mn、青色蛍光体にはBaMgAl10O17:Euが用いられている。青色蛍光体、緑色蛍光体は蛍光体母体金属組成が同じことから比重も3.83と同値であるが、赤色蛍光体は比重が、例えば、YVO4:Euでは4.29と大きい。このため、蛍光体塗布時の流動性が青色蛍光体、緑色蛍光体と赤色蛍光体とで大きく異なり、塗布工程時に赤色蛍光体の流れ落ち方に差が生じ、ランプの軸方向で赤色蛍光体の残留する量が異なってくる。その結果、ランプの軸方向での色度値が大きく異なり、色味の不均一性が起こっていた。
特開平6−52831号公報
特開平6−338257号公報
特開2000−340180号公報
特開2003−129046号公報
特開2004−207073号公報
本発明は、このような従来の技術的課題に鑑みてなされたもので、3波長蛍光体を構成する赤色蛍光体、青色蛍光体及び緑色蛍光体の組成物の比重の違いに起因する蛍光体層の塗布工程での流動性の違いを蛍光体粒子の粒子径を制御することで吸収し、スラリーにしてガラス管の内壁面に塗布する工程での流動性を揃えることで蛍光体層中の各色蛍光体の組成比を所期の組成比に一致させ、軸方向各部の色味の均一化が図れる3波長蛍光体及びそれを蛍光体層に用いた蛍光ランプを提供することを目的とする。
請求項1の発明の3波長蛍光体は、ガラス管の内壁面に蛍光体層が形成され、前記ガラス管の内部に放電媒体が封入され、前記ガラス管の両端部に電極が配置された蛍光ランプにおいて、前記蛍光体層に用いる3波長蛍光体であって、前記3波長蛍光体のうちの赤色蛍光体はYVO4:Eu若しくはY(P,V)O4:EuとY2O3:Euとの単色若しくは2色混合蛍光体で成り、緑色蛍光体はBaMgAl10O17:Eu,Mn若しくはLaPO4:Ce,Tbの単色若しくは2色混合蛍光体で成り、青色蛍光体はBaMgAl10O17:Euの蛍光体で成り、かつ、前記赤色蛍光体、緑色蛍光体及び青色蛍光体の平均粒径について、前記赤色蛍光体に含まれるYVO4:Eu若しくはY(P,V)O4:Euの蛍光体の平均粒子径(一次粒子径)r_Df値とその凝集体から形成される二次粒子径の平均値r_Dm値との比が、r_Df:r_Dm=1:1.0〜1.4であり、又は/及び、前記緑色蛍光体に含まれるBaMgAl10O17:Eu,Mnの蛍光体の平均粒子径(一次粒子径)g_Df値とその凝集体から形成される二次粒子径の平均値g_Dm値との比が、g_Df:g_Dm=1:1.3〜2.0であり、又は/及び、前記青色蛍光体のBaMgAl10O17:Euの蛍光体の平均粒子径(一次粒子径)b_Df値とその凝集体から形成される二次粒子径の平均値b_Dm値との比が、b_Df:b_Dm=1:1.0〜1.7であることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の3波長蛍光体において、前記赤色蛍光体に含まれるYVO4:Eu若しくはY(P,V)O4:Euの蛍光体の平均粒子径(一次粒子径)r_Df値とその凝集体から形成される二次粒子径の平均値r_Dm値との比が、r_Df:r_Dm=1:1.0〜1.4であり、かつ、前記平均粒子径r_Df値が2μm〜8μmの範囲にしたことを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1の3波長蛍光体において、前記緑色蛍光体に含まれるBaMgAl10O17:Eu,Mnの蛍光体の平均粒子径(一次粒子径)g_Df値とその凝集体から形成される二次粒子径の平均値g_Dm値との比が、g_Df:g_Dm=1:1.3〜2.0であり、かつ、前記平均粒子径g_Df値が2μm〜8μmの範囲にしたことを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1の3波長蛍光体において、前記青色蛍光体のBaMgAl10O17:Euの蛍光体の平均粒子径(一次粒子径)b_Df値とその凝集体から形成される二次粒子径の平均値b_Dm値との比が、b_Df:b_Dm=1:1.0〜1.7であり、かつ、前記平均粒子径b_Df値が2μm〜8μmの範囲にしたことを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項1の3波長蛍光体において、前記蛍光体の粒子表面を希土類の金属化合物でコートしたことを特徴とする請求項1に記載の蛍光ランプ用蛍光体。
請求項6の発明は、ガラス管の内壁面に蛍光体層が形成され、前記ガラス管の内部に放電媒体が封入され、前記ガラス管の両端部に電極が配置された蛍光ランプにおいて、前記蛍光体層のうちの赤色蛍光体はYVO4:Eu若しくはY(P,V)O4:EuとY2O3:Euとの単色若しくは2色混合蛍光体で成り、緑色蛍光体はBaMgAl10O17:Eu,Mn若しくはLaPO4:Ce,Tbの単色若しくは2色混合蛍光体で成り、青色蛍光体はBaMgAl10O17:Euの蛍光体で成り、かつ、前記赤色蛍光体、緑色蛍光体及び青色蛍光体の平均粒径について、前記赤色蛍光体に含まれるYVO4:Eu若しくはY(P,V)O4:Euの蛍光体の平均粒子径(一次粒子径)r_Df値とその凝集体から形成される二次粒子径の平均値r_Dm値との比が、r_Df:r_Dm=1:1.0〜1.4であり、又は/及び、前記緑色蛍光体に含まれるBaMgAl10O17:Eu,Mnの蛍光体の平均粒子径(一次粒子径)g_Df値とその凝集体から形成される二次粒子径の平均値g_Dm値との比が、g_Df:g_Dm=1:1.3〜2.0であり、又は/及び、前記青色蛍光体のBaMgAl10O17:Euの蛍光体の平均粒子径(一次粒子径)b_Df値とその凝集体から形成される二次粒子径の平均値b_Dm値との比が、b_Df:b_Dm=1:1.0〜1.7であり、前記蛍光体層は、前記赤色蛍光体、緑色蛍光体及び青色蛍光体は水溶性溶媒にてスラリーとし、前記ガラス管の内壁面に塗布し乾燥させることで形成したものであることを特徴とするものである。
請求項7の発明は、請求項6の蛍光ランプにおいて、前記蛍光体層の膜厚を10μm〜40μmの範囲にしたことを特徴とするものである。
請求項8の発明は、請求項6の蛍光ランプにおいて、前記蛍光体層の表面を希土類の金属化合物にてコートしたことを特徴とするものである。
本発明の3波長蛍光体によれば、3波長蛍光体を構成する赤色蛍光体、青色蛍光体及び緑色蛍光体の組成物の比重の違いに起因する蛍光体層の塗布工程での流動性の違いを蛍光体粒子の粒子径を制御することで吸収し、スラリーにしてガラス管の内壁面に塗布する工程での流動性を揃えることで蛍光体層中の各色蛍光体の組成比を所期の組成比に一致させ、軸方向各部の色味の均一化が図れ、軸方向各部の光の色味が均一な蛍光ランプが製造できる。
本発明の蛍光ランプによれば、軸方向各部の光の色味が均一な蛍光ランプが提供できる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。本発明の第1の実施の形態の蛍光ランプの構造は、図7に示した従来例と同様のものであり、ガラス管1の内壁面に蛍光体層2を形成し、ガラス管1の内部の放電空間3に希ガスと水銀との混合ガスを放電媒体として封入し、ガラス管1の両端部の内部に電極4を封着し、各電極4に一端の接続されている封着線5をガラス管1の端部から外部に導出した構造である。ただし、そのガラス管1の内壁面に形成されている蛍光体層2の組成は従来例とは異なっている。
本実施の形態の蛍光ランプにおいて、蛍光体層2の被膜の厚みは、10μm〜40μm、好ましくは、15μm〜30μmである。そして、この蛍光体膜2に用いた3波長蛍光体としては、赤色蛍光体にはYVO4:Eu若しくはY(P,V)O4:EuとY2O3:Euとの単色若しくは2色混合蛍光体を用い、緑色蛍光体にはBaMgAl10O17:Eu,Mn若しくはLaPO4:Ce,Tbの単色若しくは2色混合蛍光体を用い、青色蛍光体にはBaMgAl10O17:Euの蛍光体を用いる。
各色蛍光体のフィッシャー・サブーシーブ・サイザーで測定した平均粒子径(一次粒子径)r_Df,g_Df,b_Df値それぞれは、2μm〜8μmである。赤色蛍光体に含まれるYVO4:Eu若しくはY(P,V)O4:Euの蛍光体のフィッシャー・サブーシーブ・サイザーで測定した平均粒子径(一次粒子径)r_Df値とその凝集体から形成される二次粒子径の平均値r_Dm値との比は、r_Df:r_Dm=1:1.0〜1.4である。また、緑色蛍光体に含まれるBaMgAl10O17:Eu,Mnの蛍光体のフィッシャー・サブーシーブ・サイザーで測定した平均粒子径(一次粒子径)g_Df値とその凝集体から形成される二次粒子径の平均値g_Dm値との比は、g_Df:g_Dm=1:1.3〜2.0である。また、青色蛍光体のBaMgAl10O17:Euの蛍光体のフィッシャー・サブーシーブ・サイザーで測定した平均粒子径(一次粒子径)b_Df値とその凝集体から形成される二次粒子径の平均値b_Dm値との比は、b_Df:b_Dm=1:1.0〜1.7である。
このような特性の各色蛍光体を、例えば、酢酸ブチル溶媒のような水溶性溶媒で、硝化綿にて増粘された液中に投入して混合し、スラリーにしたものを浸漬、引上げ法にてガラス管1の内壁面に塗布し、乾燥させることで蛍光体膜2を形成する。
蛍光体層2の表面に希土類の金属化合物を0.1%〜5%コートすることができる。金属化合物としては、例えば、Al2O3、La2O3、MgO、CeO2、Y2O3、TiOを採用する。そして、被膜の含有量は、0.1%〜5%が適当である。これにより、蛍光体層2の発光を妨げず、かつ水銀の吸着、イオン衝撃から蛍光体母体を保護することにより、長寿命化が図れる。
さらに、蛍光体層2の表面を金属酸化物によりコートする代わりに、予め3波長蛍光体それぞれの蛍光体粒子の表面に金属酸化物がコートされた蛍光体粉末を用いて蛍光体層2を形成しても同様の効果がある。
図1には、緑色・青色蛍光体として、その一次、二次粒子径の粒子径比率Df,Dmを、緑色蛍光体ではg_Df:g_Dm=1:2.1、青色蛍光体ではb_Df:b_Dm=1:2.0にしたものを用い、赤色蛍光体として、そのフィッシャー・サブ−シーブ・サイザーで測定した一次粒子の平均粒子径r_Dfとその凝集体から形成される二次粒子の平均粒子径r_Dmとの大きさの比率を変化させた種々のものを用い、これらを混合した3波長蛍光体を扁平形ガラス管1の内壁面に塗布し、乾燥させて蛍光体層2を形成した扁平形冷陰極蛍光ランプについて、ランプ管端色差特性を測定した結果を示している。
図1に示したグラフから、赤色蛍光体については、そのDm/Dfの比率がDf:Dm=1:1.0〜1.4のときに、色度x値と色度y値の偏差は小さくなることがわかる。よって、赤色蛍光体はDf:Dm=1:1.0〜1.4のものを用いることが好ましい。
図2には、赤色・青色蛍光体として、その一次、二次粒子径の粒子径比率を、赤色蛍光体ではr_Df:r_Dm=1:1.5、青色蛍光体ではb_Df:b_Dm=1:2.0に設定し、緑色蛍光体のフィッシャー・サブ−シーブ・サイザーで測定した一次粒子の平均粒子径g_Dfとその凝集体から形成される二次粒子の平均粒子径g_Dmとの大きさの比率を変化させた種々のものを用い、これらの混合した3波長蛍光体を扁平形ガラス管1の内壁面に塗布、乾燥させて蛍光体層2を形成した扁平形冷陰極蛍光ランプについて、ランプ管端色差特性を測定した結果を示している。
図2に示したグラフから、緑色蛍光体については、そのDm/Dfの比率が大きくなるほど色度x値と色度y値の偏差は小さくなることがわかる。よって、緑色蛍光体はDf:Dm=1:1.3〜2.0のものを用いることが好ましい。
図3には、赤色・緑色蛍光体として、その一次、二次粒子径比率を、赤色蛍光体ではr_Df:r_Dm=1:1.5、緑色蛍光体ではg_Df:g_Dm=1:2.1に設定し、青色蛍光体のフィッシャー・サブ−シーブ・サイザーで測定した一次粒子の平均粒子径b_Dfとその凝集体から形成される二次粒子の平均粒子径b_Dmとの大きさの比率を変化させた種々のものを用い、これらの混合した3波長蛍光体を扁平形ガラス管1の内壁に塗布し乾燥させて蛍光体層2を形成した扁平形冷陰極蛍光ランプについて、ランプ管端色差特性を測定した結果を示している。
図3に示したグラフから、青色蛍光体については、そのDm/Dfの比率が小さくなるほど色度x値と色度y値の偏差は小さくなることがわかる。よって、青色蛍光体はDf:Dm=1:1.0〜1.7のものを用いることが好ましい。
このように、3波長蛍光体を採用し、ガラス管1の内壁面に3波長蛍光体層2を形成した冷陰極蛍光ランプでは、特に赤色蛍光体のDm/Df値の制御が管端色差特性に大きく影響する。そのため、赤色蛍光体としてそのDm/Df値が小さなものを採用し、その後、緑色蛍光体、青色蛍光体としてそれぞれDm/Df値を制御することで蛍光ランプ全体として、その管端色差特性に大幅な改善が図れる。
これにより、本実施の形態の蛍光ランプ及びそれに用いる蛍光体によれば、3波長蛍光体を構成する赤色蛍光体、青色蛍光体及び緑色蛍光体の組成物の比重の違いに起因する蛍光体層の塗布工程での流動性の違いを、蛍光体粒子の粒子径を制御することで吸収し、スラリーにしてガラス管の内壁面に塗布する工程での流動性を揃えることができ、蛍光体層中の各色蛍光体の組成比を所期の組成比に一致させ、軸方向各部の色味の均一化が図れ、軸方向各部の光の色味が均一な蛍光ランプが製造できる。
本発明の実施例と従来の比較例とを比較した。実施例と比較例はともにガラス管内径:φ3.0mm、ランプ長:720mmであり、本発明の実施例ではガラス管の内壁面に赤色蛍光体としてYVO4:Eu、r_Dm/r_Df=1.2のもの、緑色蛍光体としてBaMgAl10O17:Eu,Mn、g_Dm/g_Df=1.7のもの、青色蛍光体としてBaMgAl10O17:Eu、b_Dm/b_Df=1.2のものの各色蛍光体を採用し、蛍光体層2の膜厚を17μmにした。そして、ランプ電流6mArmsの管電流を流してランプ軸方向の色度ずれ特性と全光束特性を評価した。
本発明の実施例の冷陰極ランプと従来の比較例の冷陰極ランプの全光束特性を図4の表に示し、管端色差特性を図5、図6に示す。本発明の実施例ではランプの全光束は従来例とほとんど変化していない。しかしながら、赤、緑、青色蛍光体の流動性をほぼ同じに改善することによって、ランプの軸方向の色度差は低減しており、ランプ軸方向の色みの均一化が可能となった。
1…ガラス管、2…蛍光体層、3…放電空間、4…電極、5…封着線。
Claims (8)
- ガラス管の内壁面に蛍光体層が形成され、前記ガラス管の内部に放電媒体が封入され、前記ガラス管の両端部に電極が配置された蛍光ランプにおいて、前記蛍光体層に用いる3波長蛍光体であって、
前記3波長蛍光体のうちの赤色蛍光体はYVO4:Eu若しくはY(P,V)O4:EuとY2O3:Euとの単色若しくは2色混合蛍光体で成り、緑色蛍光体はBaMgAl10O17:Eu,Mn若しくはLaPO4:Ce,Tbの単色若しくは2色混合蛍光体で成り、青色蛍光体はBaMgA10O17:Euの蛍光体で成り、かつ、
前記赤色蛍光体、緑色蛍光体及び青色蛍光体の平均粒径について、
前記赤色蛍光体に含まれるYVO4:Eu若しくはY(P,V)O4:Euの蛍光体の平均粒子径(一次粒子径)r_Df値とその凝集体から形成される二次粒子径の平均値r_Dm値との比が、r_Df:r_Dm=1:1.0〜1.4であり、
又は/及び、
前記緑色蛍光体に含まれるBaMgAl10O17Eu,Mnの蛍光体の平均粒子径(一次粒子径)g_Df値とその凝集体から形成される二次粒子径の平均値g_Dm値との比が、g_Df:g_Dm=1:1.3〜2.0であり、
又は/及び、
前記青色蛍光体のBaMgAl10O17:Euの蛍光体の平均粒子径(一次粒子径)b_Df値とその凝集体から形成される二次粒子径の平均値b_Dm値との比が、b_Df:b_Dm=1:1.0〜1.7であることを特徴とする3波長蛍光体。 - 前記赤色蛍光体に含まれるYVO4:Eu若しくはY(P,V)O4:Euの蛍光体の平均粒子径(一次粒子径)r_Df値とその凝集体から形成される二次粒子径の平均値r_Dm値との比が、r_Df:r_Dm=1:1.0〜1.4であり、かつ、
前記平均粒子径r_Df値が2μm〜8μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の3波長蛍光体。 - 前記緑色蛍光体に含まれるBaMgAl10O17:Eu,Mnの蛍光体の平均粒子径(一次粒子径)g_Df値とその凝集体から形成される二次粒子径の平均値g_Dm値との比が、g_Df:g_Dm=1:1.3〜2.0であり、かつ、
前記平均粒子径g_Df値が2μm〜8μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の3波長蛍光体。 - 前記青色蛍光体のBaMgAl10O17:Euの蛍光体の平均粒子径(一次粒子径)b_Df値とその凝集体から形成される二次粒子径の平均値b_Dm値との比が、b_Df:b_Dm=1:1.0〜1.7であり、かつ、
前記平均粒子径b_Df値が2μm〜8μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の3波長蛍光体。 - 前記蛍光体は、その粒子表面が希土類の金属化合物でコートされていることを特徴とする請求項1に記載の3波長蛍光体。
- ガラス管の内壁面に蛍光体層が形成され、前記ガラス管の内部に放電媒体が封入され、前記ガラス管の両端部に電極が配置された蛍光ランプにおいて、
前記蛍光体層のうちの赤色蛍光体はYVO4:Eu若しくはY(P,V)O4:EuとY2O3:Euとの単色若しくは2色混合蛍光体で成り、緑色蛍光体はBaMgAl10O17:Eu,Mn若しくはLaPO4:Ce,Tbの単色若しくは2色混合蛍光体で成り、青色蛍光体はBaMgAl10O17:Euの蛍光体で成り、かつ、
前記赤色蛍光体、緑色蛍光体及び青色蛍光体の平均粒径について、
前記赤色蛍光体に含まれるYVO4:Eu若しくはY(P,V)O4:Euの蛍光体の平均粒子径(一次粒子径)r_Df値とその凝集体から形成される二次粒子径の平均値r_Dm値との比が、r_Df:r_Dm=1:1.0〜1.4であり、
又は/及び、
前記緑色蛍光体に含まれるBaMgAl10O17:Eu,Mnの蛍光体の平均粒子径(一次粒子径)g_Df値とその凝集体から形成される二次粒子径の平均値g_Dm値との比が、g_Df:g_Dm=1:1.3〜2.0であり、
又は/及び、
前記青色蛍光体のBaMgAl10O17:Euの蛍光体の平均粒子径(一次粒子径)b_Df値とその凝集体から形成される二次粒子径の平均値b_Dm値との比が、b_Df:b_Dm=1:1.0〜1.7であり、
前記蛍光体層は、前記赤色蛍光体、緑色蛍光体及び青色蛍光体を水溶性溶媒にてスラリーとし、前記ガラス管の内壁面に塗布し乾燥させることで形成したものであることを特徴とする蛍光ランプ。 - 前記蛍光体層の膜厚は、10μm〜40μmの範囲であることを特徴とする請求項6に記載の蛍光ランプ。
- 前記蛍光体層の表面を希土類の金属化合物にてコートしたことを特徴とする請求項6又は7に記載の蛍光ランプ。
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