JP2007196746A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】成形時のタイヤ幅方向への広がりを抑制しつつ、軽量化を図ることができる空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】複数の金属コード55を含む1層から形成され、トレッド部で分断する分断部53を有するカーカス5と、クロスプライベルト7と、カーカス5の金属コード55と平行あるいはほぼ平行な複数の金属コード92を含む1層から形成され、かつ分断部53を覆うカーカス補強層9と、を備える。このカーカス補強層9は、カーカス補強層9に含まれる金属コード92のタイヤ径方向における総断面積が、カーカス5が分断部53を有さない場合におけるこの分断部53に含まれる金属コード55のタイヤ径方向における総断面積よりも小さい。これにより、分断部53を有さないカーカス5のみを備える重荷重用空気入りタイヤと比較して、軽量化が図れ、カーカス補強層9により成形時におけるタイヤ幅方向への広がりを抑制する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、カーカスがトレッド部で分断されたカーカスを備える空気入りタイヤに関するものである。
従来の空気入りタイヤにおいては、通常複数の金属コードを含む1層以上から形成されたカーカスが空気入りタイヤの内周面に沿って備えられている。近年においては、空気入りタイヤのさらなる軽量化が要望されている。そこで、特許文献1,2に示すように、カーカスがトレッド部で分断された空気入りタイヤが提案されている。この特許文献1,2に示すような空気入りタイヤでは、カーカスに用いられる金属コードをトレッド部で分断された分断部に含まれる分だけ減少することができる。これにより、軽量化を図ることができるものである。
ところで、空気入りタイヤの成形工程の一部では、タイヤに圧力を加える場合がある。このとき、空気入りタイヤに加えられる圧力は、タイヤ径方向内側からタイヤ径方向外側に向かって加えられる。これにより、空気入りタイヤは、タイヤ径方向内側からタイヤ径方向外側に向かってリフトし、かつタイヤ幅方向に広がる。
特開平10−157408号公報 特開2001−347808号公報
しかしながら、上記特許文献1,2に示す従来の空気入りタイヤでは、カーカスがトレッド部で分断されているため、この分断部にはゴムのみが介在することとなる。従って、上記成形を行うと、分断部にカーカスが存在しないため、この分断部にカーカスが存在する場合と比較して、タイヤ幅方向への広がりに対する拘束力が低下する。これにより、従来の空気入りタイヤでは、成形時にタイヤ幅方向に広がりやすくなるという問題があった。
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、少なくとも成形時のタイヤ幅方向への広がりの抑制、あるいは軽量化のいずれか一方を図ることができる空気入りタイヤを提供することを目的とするものである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる空気入りタイヤは、複数の金属コードを含む1層から形成され、トレッド部で分断する分断部を有するカーカスと、少なくとも複数のベルトコードを含む2層以上から形成され、前記ベルトコードが隣り合う層におけるベルトコードと交差するクロスプライベルトと、少なくとも前記カーカスの金属コードと平行あるいはほぼ平行な複数の金属コードを含む1層から形成され、かつ前記分断部を覆うカーカス補強層と、を備え、前記カーカス補強層は、当該カーカス補強層に含まれる前記金属コードのタイヤ径方向における総断面積が、前記カーカスが前記分断部を有さない場合における当該分断部に含まれる当該金属コードのタイヤ径方向における総断面積よりも小さいことを特徴とする。
また、この発明では、上記空気入りタイヤにおいて、前記カーカス補強層における前記金属コードのエンド数は、前記カーカスにおける当該金属コードのエンド数よりも少ないことを特徴とする。
また、この発明では、上記空気入りタイヤにおいて、前記カーカス補強層における前記金属コードの径は、前記カーカスにおける当該金属コードの径よりも小さいことを特徴とする。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、複数の金属コードを含む1層から形成され、トレッド部で分断される分断部を有するカーカスと、少なくとも複数のベルトコードを含む2層以上から形成され、前記ベルトコードが隣り合う層におけるベルトコードと交差し、かつ前記分断部を覆うクロスプライベルトと、少なくとも前記カーカスの金属コードと平行あるいはほぼ平行な複数の有機繊維からなる繊維コードを含む1層から形成され、かつ前記カーカスと隣り合うカーカス補強層と、を備えることを特徴とする。
これらの発明によれば、カーカス補強層に含まれる金属コードのタイヤ径方向における総断面積は、カーカス補強層における金属コードのエンド数をカーカスにおける金属コードのエンド数よりも少なくしたり、カーカス補強層における金属コードの径をカーカスにおける金属コードの径よりも小さくしたりすることで、トレッド部で分断されたカーカスがこの分断部を有さない場合における分断部に含まれる金属コードのタイヤ径方向における総断面積よりも小さい。つまり、分断部を有するカーカスおよびカーカス補強層を備える空気入りタイヤは、分断部を有さないカーカスの備える空気入りタイヤよりも、空気入りタイヤに含まれる金属コードのタイヤ径方向における総断面積が小さくなる。従って、従来の分断部を有さないカーカスを備える空気入りタイヤと比較して、軽量化を図ることができる。
また、カーカスの分断部は、タイヤ径方向において複数の金属コードを含むカーカス補強層によって覆われる。従って、分断部は、カーカス補強層によって分断部を有さないカーカスと同様に、タイヤ幅方向への広がりに対する拘束力が発生する。これにより、分断部のみを有する従来の空気入りタイヤと比較して、成形時のタイヤ幅方向への広がりを抑制することができる。なお、ほぼ平行とは、カーカスに含まれる金属コードとカーカス補強層に含まれる金属コードとのなす角を±5度の範囲とする。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、複数の金属コードを含む1層から形成され、トレッド部で分断される分断部を有するカーカスと、少なくとも複数のベルトコードを含む2層以上から形成され、前記ベルトコードが隣り合う層におけるベルトコードと交差するクロスプライベルトと、少なくとも前記カーカスの金属コードと平行あるいはほぼ平行な複数の有機繊維からなる繊維コードを含む1層から形成され、かつ前記分断部を覆うカーカス補強層と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、カーカス補強層には、金属コードよりも著しく軽い有機繊維からなる繊維コードが含まれる。従って、従来の分断部を有さないカーカスを備える空気入りタイヤと比較して、軽量化を図ることができる。また、カーカスの分断部は、タイヤ径方向において複数の繊維コードを含むカーカス補強層によって覆われる。従って、分断部は、カーカス補強層によって分断部を有さないカーカスと同様に、タイヤ幅方向への広がりに対する拘束力が発生する。これにより、分断部のみを有する従来の空気入りタイヤと比較して、成形時のタイヤ幅方向への広がりを抑制することができる。なお、ほぼ平行とは、カーカスに含まれる金属コードとカーカス補強層に含まれる繊維コードとのなす角を±5度の範囲とする。
なお、上記空気入りタイヤにおいては、カーカスとカーカス補強層の端部とがタイヤ径方向において重なるラップ量Aは、10mm以上30mm以下であることが好ましい。
また、上記空気入りタイヤにおいては、分断部のタイヤ幅方向における分断幅Wがクロスプライベルトのタイヤ幅方向における最大幅BWの90%以下であることが好ましい。
また、上記空気入りタイヤにおいて、大型車両に装着される重荷重用空気入りタイヤであることが好ましい。
この発明にかかる空気入りタイヤは、分断部を有するカーカスとカーカス補強層とを備えるので、成形時のタイヤ幅方向への広がりを抑制しつつ、軽量化を図ることができるという効果を奏する。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明によりこの発明が限定されるものではない。また、以下の説明における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。なお、以下の説明では、空気入りタイヤとして、特に大型車両に装着される重荷重用空気入りタイヤについて説明するが、これに限定されるものではなく、乗用車に装着される空気入りタイヤに用いても良い。
図1は、この発明にかかる重荷重用空気入りタイヤの構成例を示す図である。図2は、トレッド部の拡大断面図である。図3〜図6は、この発明にかかる重荷重用空気入りタイヤの他の構成例を示す図である。なお、図1および図2は、重荷重用空気入りタイヤ1をタイヤ赤道面で切った断面図である。図1に示すように、この発明にかかる空気入りタイヤである重荷重用空気入りタイヤ1は、トレッド部2と、このトレッド部2を挟んで対向するサイドウォール部3,3およびタイヤビード部4,4とにより構成されている。各部には、カーカス5が配置されており、このカーカス5は、対向するタイヤビード部4,4のビードコア6,6に、タイヤ幅方向外側からタイヤ幅方向内側に巻き返されている。
トレッド部2は、少なくともインナライナ8と、カーカス5と、クロスプライベルト7と、カーカス補強層9と、トレッドゴム21とにより構成されている。これらは、タイヤ径方向内側(同図下側)からタイヤ径方向外側(同図上側)に向かって、インナライナ8、カーカス5、カーカス補強層9、クロスプライベルト7、トレッドゴム21の順番で積層されている。このトレッド部2の外表面には、図示しない溝部と、この図示しない溝部により区画された図示しない陸部とによりトレッドパターンが形成されている。
ここで、クロスプライベルト7は、図示しない複数のベルトコード(例えば、金属あるいは有機繊維などにより構成されている)を含む2層以上、この実施例では4つの層71〜74から形成されている。また、クロスプライベルト7は、各層71〜74に含まれる図示しないベルトコードが隣り合う層におけるベルトコード交差するように、カーカス補強層9よりもタイヤ径方向外側に積層されている。なお、各層71〜74に含まれる複数の図示しないベルトコードは、通常そのピッチ、材質、径(断面積)などが同一である。
サイドウォール部3,3は、少なくともインナライナ8と、カーカス5と、サイドウォールゴム31とにより構成されている。これらは、タイヤ径方向内側からタイヤ径方向外側に向かって、インナライナ8、カーカス5、サイドウォールゴム31の順番で積層されている。
タイヤビード部4,4は、少なくともビードコア6と、カーカス5と、これらが埋設されたゴムとにより構成される。ここで、ビードコア6は、図示しない複数のビードワイヤを束ねることで形成されている。重荷重用空気入りタイヤ1におけるビードコア6は、通常タイヤ径方向における断面形状がほぼ6角形となるように形成されている。このビードワイヤは6、通常金属(例えばスチール)などにより構成されている。
カーカス5は、図1に示すように、トレッド部2で2つの分断カーカス51,52に分断する分断部53を有する。つまり、トレッド部2には、タイヤ周方向にカーカス5が存在しない部分が連続することとなる。
また、カーカス5、すなわち2つの分断カーカス51,52は、図2に示すように、1層の母材54と、例えばスチールなどの複数の金属コード55とによりそれぞれ構成されている。つまり、カーカス5は、複数の金属コード55を含む1層から形成されている。ここで、カーカス5は、複数の金属コード55が図示しないタイヤ周方向に対して平行あるいはほぼ平行(タイヤ周方向に対して±5度の範囲内)となるように、インナライナ8よりもタイヤ径方向外側に積層されている。なお、2つの分断カーカス51,52に含まれる複数の金属コード55は、そのピッチP1、材質、径(断面積)などが同一である。
分断カーカス51,52は、その一方の端部(タイヤ径方向外側の端部)がトレッド部2に位置する。また、他方の端部(タイヤ径方向内側の端部)は、ビードコア6に対してタイヤ幅方向外側からタイヤ幅方向内側に巻き返され、サイドウォール部3あるいはタイヤビード部4に位置する。
ここで、図1に示すように、分断部53のタイヤ幅方向における分断幅Wは、クロスプライベルト7のタイヤ幅方向における最大幅BW、この実施例ではベルト層72のタイヤ幅方向における幅の90%以下であることが好ましい。つまり、B/BW≦0.9であることが好ましい。B/BWを0.9以下とするのは、分断部53の分断幅Wがクロスプライベルト7の最大幅BWの90%を超えると、軽量化をさらに図ることができるが、インフレート時におけるタイヤ幅方向への広がりが著しくなるためである。つまり、カーカス5に分断部53を有する重荷重用空気入りタイヤ1は、カーカスに分断部を有さない従来の同一サイズの重荷重用空気入りタイヤと比較して、同一内圧を加えた際のタイヤ幅が著しく広くなるためである。なお、さらには、分断部53の分断幅Wは、クロスプライベルト7の最大幅BWの70%以下であることが好ましい。
カーカス補強層9は、図2に示すように、1層の母材91と、複数の金属コード92とにより構成されている。つまり、カーカス補強層9は、少なくとも複数の金属コード92を含む1層、ここでは1層のみから形成されている。また、カーカス補強層9は、上記カーカス5の分断部53をタイヤ周方向に覆うとともに、複数の金属コード92がカーカス5の金属コード55と平行あるいはほぼ平行(金属コード55に対して±5度の範囲内)となるように、カーカス5よりもタイヤ径方向外側に積層されている。なお、カーカス補強層9の複数の金属コード92は、そのピッチP2、材質、径(断面積)などが同一である。
従って、ゴムのみが介在する分断部53は、タイヤ径方向においてカーカス補強層9によって覆われるので、分断部53を有さないカーカス5と同様に、タイヤ幅方向への広がりに対する拘束力が発生する。つまり、カーカス補強層9は、分断部53を有さないカーカス5における分断部53に位置するカーカスと同様の役割を持つ。これにより、分断部53のみを有する従来の重荷重用空気入りタイヤと比較して、成形時のタイヤ幅方向への広がりを抑制することができる。
ここで、カーカス補強層9は、このカーカス補強層9に含まれる金属コード92のタイヤ径方向における総断面積S1(図示略)が、カーカス5が分断部53を有さず、この分断部53に母材54´と金属コード55´(ピッチ、材質、径(断面積)などが金属コード55と同一)とが存在する場合(図2の二点鎖線)に、分断部53に含まれる金属コード55´のタイヤ径方向における総断面積S2(図示略)よりも小さくなるように形成されている。ここでは、カーカス補強層9には、材質、径(断面積)などが金属コード55と同一の金属コード92が用いられ、そのピッチP2が金属コード55のピッチP1よりも短くなるように母材91に配列することで、実現する。つまり、カーカス補強層9における金属コード91のエンド数は、カーカス5における金属コード55のエンド数よりも少なくすることで、総断面積S1を総断面積S2よりも小さくする。
従って、分断部53を有するカーカス5およびカーカス補強層9を備える空気入りタイヤであるこの重荷重用空気入りタイヤ1は、分断部53を有さないカーカスの備える同一サイズの重荷重用空気入りタイヤよりも、重荷重用空気入りタイヤに含まれる金属コードのタイヤ径方向における総断面積を小さくすることができる。これにより、従来の分断部53を有さないカーカス5を備える重荷重用空気入りタイヤと比較して、軽量化を図ることができる。
ここで、図1に示すように、分断されたカーカス、すなわち分断カーカス51,52とカーカス補強層9の両端部とがタイヤ幅方向においてそれぞれ重なるラップ量Aは、10mm以上30mm以下であることが好ましい。これは、ラップ量Aが10mm未満であると、カーカス補強層9による分断部53の覆いが不十分となり、分断部53のタイヤ幅方向への広がりに対する拘束力の発生が低下し、成形時のタイヤ幅方向への広がりを抑制し難くなるためである。また、ラップ量Aが30mm超であると、タイヤ幅方向において重なりすぎ、カーカス補強層9に含まれる金属コード92のタイヤ径方向における総断面積S1が増加し、軽量化を図り難くなるためである。
なお、上記実施例では、カーカス補強層9に含まれる金属コード92のピッチP2をカーカス5に含まれる金属コード55のピンチP1よりも小さくすることで、この金属コード92のタイヤ径方向における総断面積S1をこの金属コード55´のタイヤ径方向における総断面積S2よりも小さくするが、この発明はこれに限定されるものではない。例えば、図3に示すように、カーカス補強層9に、径が金属コード55の径よりも小さく、ピッチP3、材質などが金属コード55と同一のこの金属コード93を母材91に配列することで、実現しても良い。つまり、カーカス補強層9における金属コード93の径をカーカス5における金属コード55の径よりも小さくすることで、総断面積S1を総断面積S2よりも小さくしても良い。
また、図4に示すように、カーカス補強層9に、材質が金属コード55より軽い有機繊維、例えばナイロンからなり、そのピッチP4、径などが金属コード55と同一の繊維コード94を母材91に配列することで、実現しても良い。つまり、カーカス補強層9に含まれるコードを金属コード92,93の代わりに、金属コード55よりも軽い有機繊維からなる繊維コード94とすることで、総断面積S1を総断面積S2よりも小さくしても良い。
また、上記実施例では、カーカス5の分断部53をタイヤ径方向外側から覆うように、カーカス補強層9をトレッド部2に積層したが、この発明はこれに限定されるものではない。例えば、図5に示すように、カーカス5の分断部53をタイヤ径方向内側から覆うようにカーカス補強層9をトレッド部2に積層しても良い。つまり、インナライナ8と、カーカス5との間に、カーカス補強層9を配置しても良い。また、図6に示すように、カーカス5の分断部53をタイヤ径方向内側およびタイヤ径方向外側から覆うように、2つのカーカス補強層9をトレッド部2に積層しても良い。つまり、カーカス5を挟むように、カーカス補強層9を配置しても良い。
以下に、従来例、この発明にかかる重荷重用空気入りタイヤ1との走行試験の実施結果について説明する。ここで、この走行試験に用いる各重荷重用空気入りタイヤは、そのタイヤサイズが275/70R22.5で共通である。また、上記サイズの各重荷重用空気入りタイヤをJATMAに規定されている適正リム(7.50×22.5インチ)にリム組みし、空気圧900kPaとし、大型車両に装着して実施した。
ここで、下記の表1におけるカーカス分割とは、カーカス5が分断部53を有するか否かを示すものである。また、分割部補強層とは、カーカス補強層9を有するか否かを示すものである。また、補強層の数とは、カーカス補強層9の数である。材質とは、カーカス補強層9に含まれるコードの材質、ここではスチールかナイロンか否かを示すものである。また、コード構成とは、カーカス補強層9に含まれるコードの径に影響を与える構成を示すものである。また、補強材エンドとは、カーカス補強層9の単位長さ、ここでは50mm当たりのコードの本数を示すものである。なお、各重荷重用空気入りタイヤのカーカス5は、その単位長さである50mm当たりの金属コード55の本数を50本とする。
また、A(ラップ量)は、分断されたカーカスである分断カーカス51,52とカーカス補強層9の両端部とがタイヤ幅方向においてそれぞれ重なる量(mm)を示すものである。B/BW(分断幅/最大幅)は、分断部53のタイヤ幅方向における分断幅Wとクロスプライベルト7のタイヤ幅方向における最大幅BWとの比を示すものである。
幅方向変化量とは、各重荷重用空気入りタイヤのインフレート時(同一内圧)におけるタイヤ幅方向の変化量(mm)を示すものである。つまり、幅方向変化量は、各重荷重用空気入りタイヤが成形時におけるタイヤ幅方向への広がり量に影響を受けるものである。なお、この変化量は、分断部53を有さないカーカス5を備える重荷重用空気入りタイヤを基準としたものである。ここで、この幅方向変化量は、同一内圧軽量化とは、各重荷重用空気入りタイヤの重量(g)を示すものである。なお、この軽量化は、分断部53を有さないカーカス5を備える重荷重用空気入りタイヤを基準としたものである。
Figure 2007196746
この表1から明らかなように、「実施例1」に示す重荷重用空気入りタイヤ1は、「従来例1」に示す重荷重用空気入りタイヤと比較して、分断部53を有するカーカス5(B/BW=0.8、A=20mm)および1層カーカス補強層9(材質スチール、コード構成3+9+15×0.17の金属コードを補強材エンド10本で配列)を備えるため、幅方向変化量を抑制(+0.4mm)しつつ、軽量化(−460g)を図ることができている。
また、「実施例2」に示す重荷重用空気入りタイヤ1は、「従来例1」と比較して、分断部53を有するカーカス5(B/BW=0.8、A=20mm)および1層カーカス補強層9(材質スチール、コード構成3+9+15×0.17の金属コードを補強材エンド6本で配列)を備えるため、幅方向変化量を抑制(+0.6mm)しつつ、軽量化(−640g)を図ることができている。なお、この「実施例2」は、「実施例1」と比較して、幅方向変化量の抑制は劣るが、軽量化をいっそう図ることができている。
また、「実施例3」に示す重荷重用空気入りタイヤ1は、「従来例1」と比較して、分断部53を有するカーカス5(B/BW=0.8、A=20mm)および2層カーカス補強層9(材質ナイロン、コード構成1400dtex/2の繊維コードを補強材エンド25本で配列)を備えるため、幅方向変化量を抑制(+0.87m)しつつ、軽量化(−600g)を図ることができている。なお、この「実施例3」は、「実施例1」と比較して、幅方向変化量の抑制は劣るが、軽量化をいっそう図ることができている。
なお、「従来例2」に示す従来の重荷重用空気入りタイヤは、分断部53を有するカーカス5を備えるので、軽量化(−900g)を著しく図ることができる。しかし、この「従来例2」は、カーカス補強層9を備えないため、幅方向変化量が「実施例1〜3」と比較して、著しく大きくなった。つまり、「実施例1〜3」は、「従来例2」と比較して、幅方向変化量の抑制と軽量化の両立を図ることができている。
以上のように、この発明にかかる空気入りタイヤは、重荷重用空気入りタイヤに有用であり、特に、少なくとも成形時のタイヤ幅方向への広がりの抑制、あるいは軽量化のいずれか一方を図るのに適している。
この発明にかかる重荷重用空気入りタイヤの構成例を示す図である。 トレッド部の拡大断面図である。 この発明にかかる重荷重用空気入りタイヤの他の構成例を示す図である。 この発明にかかる重荷重用空気入りタイヤの他の構成例を示す図である。 この発明にかかる重荷重用空気入りタイヤの他の構成例を示す図である。 この発明にかかる重荷重用空気入りタイヤの他の構成例を示す図である。
符号の説明
1 重荷重用空気入りタイヤ
2 トレッド部
21 トレッドゴム
3 サイドウォール部
31 サイドウォールゴム
4 タイヤビード部
5 カーカス
51,52 分断カーカス
53 分断部
54 母材
55 金属コード
6 ビードコア
7 クロスプライベルト
71〜74 ベルト層
8 インナライナ
9 カーカス補強層
91 母材
92,93 金属コード
94 繊維コード

Claims (7)

  1. 複数の金属コードを含む1層から形成され、トレッド部で分断する分断部を有するカーカスと、
    少なくとも複数のベルトコードを含む2層以上から形成され、前記ベルトコードが隣り合う層におけるベルトコードと交差するクロスプライベルトと、
    少なくとも前記カーカスの金属コードと平行あるいはほぼ平行な複数の金属コードを含む1層から形成され、かつ前記分断部を覆うカーカス補強層と、
    を備え、
    前記カーカス補強層は、当該カーカス補強層に含まれる前記金属コードのタイヤ径方向における総断面積が、前記カーカスが前記分断部を有さない場合における当該分断部に含まれる当該金属コードのタイヤ径方向における総断面積よりも小さいことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記カーカス補強層における前記金属コードのエンド数は、前記カーカスにおける当該金属コードのエンド数よりも少ないことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記カーカス補強層における前記金属コードの径は、前記カーカスにおける当該金属コードの径よりも小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 複数の金属コードを含む1層から形成され、トレッド部で分断される分断部を有するカーカスと、
    少なくとも複数のベルトコードを含む2層以上から形成され、前記ベルトコードが隣り合う層におけるベルトコードと交差するクロスプライベルトと、
    少なくとも前記カーカスの金属コードと平行あるいはほぼ平行な複数の有機繊維からなる繊維コードを含む1層から形成され、かつ前記分断部を覆うカーカス補強層と、
    を備えることを特徴とする空気入りタイヤ。
  5. 前記分断されたカーカスと前記カーカス補強層の両端部とがタイヤ幅方向においてそれぞれ重なるラップ量Aは、10mm以上30mm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記分断部のタイヤ幅方向における分断幅Wは、前記クロスプライベルトのタイヤ幅方向における最大幅BWの90%以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
  7. 大型車両に装着される重荷重用空気入りタイヤであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに1つに記載の空気入りタイヤ。
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