JP2007194551A - 算出方法、調整方法及び露光方法、並びに像形成状態調整システム及び露光装置 - Google Patents

算出方法、調整方法及び露光方法、並びに像形成状態調整システム及び露光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光学系の光学特性を高精度に調整する。
【解決手段】 制御装置が、エネルギビームの照射に伴う光学系の波面収差の変動情報を算出(ステップ222)、その算出された波面収差の変動情報と、パターンに関する情報とに基づいて、光学系の調整データを算出する(ステップ208〜216)。特に、現在の結像性能の演算に際しては、露光対象のパターン情報に応じたツェルニケ感度の情報が用いられる。これにより、像形成対象のパターンに関する情報に基づいた光学系の光学特性の調整データの算出が可能となる。従って、従来のように基準パターンについて行ったシミュレーション結果等に基づいて定められた予測演算式を用いて光学系の結像性能の照射変動の予測演算を行う場合に比べて、より精度の高い光学系の光学特性の調整データの算出、ひいては、光学系の光学特性の高精度な調整が可能になる。
【選択図】図4

Description

本発明は、算出方法、調整方法及び露光方法、並びに像形成状態調整システム及び露光装置に係り、詳しくは、エネルギビームによりパターンの像を形成する光学系の光学特性を調整する調整データを算出する算出方法、前記光学系の光学特性を調整する調整方法及び該調整方法を用いる露光方法、並びにエネルギビームにより光学系を介して形成されるパターンの像の形成状態を調整する像形成状態調整システム及び該システムを含む露光装置に関する。
半導体素子等を製造する場合には、異なる回路パターンをウエハ又はガラスプレート等の物体(以下、「ウエハ」と総称する)上に幾層にも積み重ねて形成する必要がある。この重ね合せを精度良く行うためには、その半導体素子等の製造に用いられる露光装置(いわゆるステッパやスキャニング・ステッパなど)の投影光学系の結像性能が所望の状態に調整されることが必要不可欠である。
かかる投影光学系の結像性能の調整には、例えば投影光学系を構成するレンズエレメントなどの光学素子の位置や傾きなどを調整する結像性能調整機構などが用いられる。しかるに、結像性能は、露光条件、例えば照明条件や使用するパターンなどにより変化する。
しかるに、露光中の照明光(露光光)の吸収により、投影光学系の結像性能(諸収差を含む)は、徐々に変化し、さらに長時間の露光によって、要求される仕様の範囲を超えてしまう。このため、従来においても、露光中の投影光学系の照明光の吸収による結像性能(例えばフォーカス、ディストーションなど)の変動(照射変動)の影響を軽減するため、レチクルに形成された計測マーク、例えばウエハ上での線幅(ハーフピッチ)150nmのラインアンドスペースパターン(以下、L/Sパターンと記述する)の空間像を計測し、この計測結果に基づいて投影光学系の結像性能の変化量を算出して、フォーカス誤差、ディストーション誤差などを調整していた(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、上記の計測マークとは線幅が異なる実際のデバイスパターン、例えば線幅が60nm,70nmなどのL/Sパターンの像を種々の照明条件、例えばダイポール照明条件下でウエハ上に形成する場合には、上述の調整を行った後でもフォーカス誤差、ディストーション誤差を小さくすることが困難であることが、最近になって判明した。
特開2003−218024号公報
本発明は、上述の事情の下になされたもので、第1の観点からすると、エネルギビームによりパターンの像を形成する光学系の光学特性を調整する調整データを算出する算出方法であって、前記エネルギビームの照射に伴う前記光学系の波面収差の変動情報を算出する工程と;算出された前記波面収差の変動情報と、前記パターンに関する情報とに基づいて、前記調整データを算出する工程と;を含む算出方法である。
これによれば、エネルギビームの照射に伴う光学系の波面収差の変動情報を算出し、その算出された波面収差の変動情報と、パターンに関する情報とに基づいて、光学系の調整データを算出することから、像形成対象のパターンに関する情報に基づいた光学系の光学特性の調整データの算出が可能となる。従って、従来のように計測マークを用いて光学系の結像性能の変化を求める場合に比べて、より精度の高い光学系の光学特性の調整データの算出が可能になり、ひいては、その算出された調整データを用いて光学系の光学特性を調整することで、高精度な光学特性の調整が可能になる。
本発明は、第2の観点からすると、エネルギビームによりパターンの像を形成する光学系の光学特性を調整する調整方法であって、前記エネルギビームの照射に伴う前記光学系の波面収差の変動情報を算出する工程と;算出された前記波面収差の変動情報と、前記パターンに関する情報とに基づいて、前記光学系の光学特性を調整する工程と;を含む調整方法である。
これによれば、像形成対象のパターンに関する情報に基づいて光学系の光学特性が調整されることから、従来の計測マークを用いて光学系の結像性能の変化を求める場合に比べて、高精度な光学特性の調整が可能になる。
本発明は、第3の観点からすると、本発明の調整方法を用いて前記光学系の光学特性を調整する工程と;その光学特性が調整された光学系を介してエネルギビームにより物体を露光し、前記物体上にパターンの像を形成する工程と;を含む露光方法である。
これによれば、パターンに応じて高精度に光学特性が調整された光学系を介してエネルギビームにより物体を露光し、その物体上にパターンの像を形成するので、物体上に精度良くパターンの像を形成することが可能になる。
本発明は、第4の観点からすると、エネルギビームにより光学系を介して形成されるパターンの像の形成状態を調整する像形成状態調整システムであって、前記エネルギビームの照射に伴う前記光学系の波面収差の変動情報を算出する第1算出装置と;算出された前記波面収差の変動情報と、前記パターンに関する情報とに基づいて、前記光学系の光学特性を調整する調整データを算出する第2算出装置と;を備える像形成状態調整システムである。
これによれば、第1算出装置により、エネルギビームの照射に伴う光学系の波面収差の変動情報が算出され、算出された波面収差の変動情報と、パターンに関する情報とに基づいて、第2算出装置により、光学系の光学特性を調整する調整データが算出される。このため、像形成対象のパターンに関する情報に基づいた光学系の光学特性の調整データを算出するが可能となり、従来の計測マークを用いて光学系の結像性能の変化を求める場合に比べて、より精度の高い光学系の光学特性の調整データの算出が可能になる。従って、この算出データを用いて光学系の光学特性を調整することで、高精度な光学特性の調整が可能になる。
本発明は、第5の観点からすると、エネルギビームにより光学系を介して物体上にパターンの像を形成する露光装置であって、前記光学系の光学特性を調整する本発明の像形成状態調整システムと;前記光学系を介してエネルギビームを照射して前記物体を露光するビーム源と;を備える露光装置である。
これによれば、像形成状態調整システムにより、光学系の光学特性が高精度に調整され、その光学系を介してビーム源からエネルギビームを照射して物体が露光される。従って、物体上に精度良くパターンの像を形成することが可能になる。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。図1には、一実施形態に係る露光装置10の概略的な構成が示されている。この露光装置10は、ステップ・アンド・スキャン方式の走査型投影露光装置、すなわちいわゆるスキャニング・ステッパ(スキャナとも呼ばれる。)である。
この露光装置10は、光源14及び照明光学系12を含む照明系、レチクルRを保持するレチクルステージRST、投影光学系PL、ウエハWを保持してXY平面内を自在に移動可能なウエハステージWST、及びこれらを制御する制御系等を備えている。また、図示は省略されているが、上記各構成部分のうち、光源14及び制御系以外の部分は、実際には、内部の温度、圧力等の環境条件が高精度に維持された不図示の環境制御チャンバ(エンバイロンメンタル・チャンバ)内に収容されている。
前記光源14としては、ここでは、一例として、波長193nmのレーザ光LBをパルス発光するArFエキシマレーザ光源が用いられているものとする。この光源14は、不図示の送光光学系を介して環境制御チャンバ内部の照明光学系12に接続されている。光源14は、主制御装置50によってそのレーザ発光のオンオフや、中心波長、スペクトル半値幅、繰り返し周波数などが制御される。
前記照明光学系12は、不図示のビームエキスパンダ、回折光学素子ユニット20、オプティカルインテグータ(本実施形態ではフライアイレンズ)22等を含む成形光学系24、リレー光学系28A,28B、レチクルブラインド30、ミラーM及びコンデンサレンズ32等を備えている。なお、オプティカルインテグレータとしては、ロッド型(内面反射型)インテグレータや、回折光学素子などを用いることもできる。
前記回折光学素子ユニット20は、照明光学系12の光軸IXに平行な所定の軸線回りに回転可能なターレット基板から成り、該ターレット基板上にほぼ等角度間隔で複数、例えば6つの回折光学素子18A〜18F(図1ではこのうちの2つの回折光学素子(18A,18Dが図示されている)が配置されている。回折光学素子18Aは、通常照明(円形照明)の回折光学素子であり、回折光学素子18Bは、輪帯照明用の回折光学素子であり、回折光学素子18Cは、4極照明用の回折光学素子であり、回折光学素子18Dは、X方向2極照明(ダイポールX照明)用の回折光学素子であり、回折光学素子18Eは、Y方向2極照明(ダイポールY照明)用の回折光学素子であり、残りの回折光学素子18Fは、いわゆる小σ用の回折光学素子である。この回折光学素子ユニット20は、主制御装置50により制御されるモータ等の駆動装置40により回転されるようになっており、これにより回折光学素子18A〜18Fから選択された所望の回折光学素子を照明光路中に位置決めすることができる。これにより、本実施形態では、所望の照明条件を実現できる。
前記成形光学系24の内部には、円錐アキシコン等がその内部光路中に配置された不図示のアフォーカルレンズ(リレー光学系)及びズームレンズ(変倍光学系)、並びにフライアイレンズ22が配置されている。アフォーカルレンズは、その前側焦点位置と光軸IX上に設置された回折光学素子の位置とがほぼ一致し、その後側焦点位置がズームレンズの前側焦点位置にほぼ一致するように設定されたアフォーカル系(無焦点光学系)である。従って、回折光学素子に入射したほぼ平行光束は、アフォーカルレンズの瞳面に設定された照明条件に応じた形状の光強度分布を形成した後、ほぼ平行光束となってアフォーカルレンズから射出され、ズームレンズ(変倍光学系)を介してフライアイレンズ22に入射する。この場合、フライアイレンズ22の入射面はズームレンズ22の後側焦点位置の近傍に配置されている。従って、フライアイレンズ22の入射面上には、アフォーカルレンズの瞳面と同様に、設定された照明条件に応じた形状の光強度分布の照野が形成される。ここで、照野の全体形状は、ズームレンズの焦点距離に依存して相似的に変化する。なお、ズームレンズの焦点距離の変化は、主制御装置50によって不図示の駆動系を介して制御される。
前記フライアイレンズ22は、レチクルRを均一な照度分布で照明するために多数の点光源(光源像)からなる面光源、即ち2次光源を形成する。この2次光源から射出されるレーザ光LBを本明細書においては、「照明光IL」とも呼ぶものとする。
本実施形態では、回折光学素子、円錐アキシコン及びズームレンズにより、照明光学系12の瞳面上での照明光の強度分布(即ち、2次光源の形状や大きさなど)を変更してレチクルRの照明条件を任意に設定可能な光学系が構成されている。また、図1では図示が省略されているが、位相子(例えばλ/4板、λ/2板、又はオプティカルローテータ(旋光子)など)、あるいは国際公開第2005/036619号パンフレットに開示される複数の楔状のプリズムを含み、照明条件の1つである照明光の偏光状態を任意に設定可能な光学ユニットも、前述の成形光学系の一部として、あるいはそれとは別に設けられている。
フライアイレンズ22から出た照明光ILの光路上に、反射率が小さく透過率の大きなビームスプリッタ26が配置され、更にこの後方の光路上に、レチクルブラインド30を介在させてリレー光学系(28A,28B)が配置されている。フライアイレンズ22の後側焦点面に形成された二次光源からの光束は、第1リレーレンズ28Aを介して照明視野絞りとしてのレチクルブラインド30を重畳的に照明する。
ここで、本実施形態のレチクルブラインド30は、レチクルR上で照明光ILが照射される照明領域IARをX軸方向に細長く延びるスリット状に規定するものであり、少なくとも照明領域IARのY軸方向の幅を規定する固定レチクルブラインド30Aと、レチクルRのパターン面に対する共役面に配置される可動レチクルブラインド30Bとを含む。この可動レチクルブラインド30Bは、開口部の形状が任意の矩形状に変更可能である。この可動レチクルブラインド30Bの駆動は、主制御装置50からの指示に基づいて動作するブラインド駆動系によって行われる。走査露光の開始時及び終了時にその可動レチクルブラインド30Bを駆動して照明領域IARを更に制限することで、不要な露光が防止される。また、本実施形態では、可動レチクルブラインド30Bは、後述する空間像計測の際の照明領域の設定にも用いられる。
前記レチクルブラインド30を介した光束は、第2リレーレンズ28Bを介して、ミラーMによって光路が垂直下方に折り曲げられた後、コンデンサレンズ32を経て、レチクルステージRST上に保持されたレチクルR上における、前述スリット状の照明領域IARを均一な照度分布で重畳的に照明する。
一方、前記照明光学系12内のビームスプリッタ26で反射された照明光ILの光路上には、集光レンズ44、及び遠紫外域で感度が良く、かつ光源14のパルス発光を検出するために高い応答周波数を有するPIN型フォトダイオード等の受光素子から成るインテグレータセンサ46が配置されている。このため、ビームスプリッタ26で反射された照明光ILは、集光レンズ44を介してインテグレータセンサ46で受光され、インテグレータセンサ46の光電変換信号が、不図示のホールド回路、例えばピークホールド回路及びA/D変換器を有する信号処理装置80を介して主制御装置50に供給される。
前記レチクルステージRST上には、レチクルRが、例えば真空吸着(又は静電吸着)により固定されている。レチクルステージRSTは、ここでは、リニアモータ等を含むレチクルステージ駆動系56Rにより、投影光学系PLの光軸AXに垂直なXY平面内で2次元的に(X軸方向及びこれに直交するY軸方向及びXY平面に直交するZ軸回りの回転方向(θz方向)に)微少駆動可能であるとともに、レチクルベースRBS上をY軸方向に指定された走査速度で駆動可能となっている。
レチクルステージRSTのレチクルRの+Y側には、基準面(本実施形態ではガラス基板の下面)を有するガラス基板よりなるレチクルフィデューシャルマーク板(以下、「レチクルマーク板」と略述する)RFMがX軸方向に延設されている。このレチクルマーク板RFMは、レチクルRと同材質のガラス素材、例えば合成石英やホタル石、フッ化リチウムその他のフッ化物結晶などから成り、レチクルステージRSTに固定されている。レチクルマーク板RFMの基準面は、設計上でレチクルRのパターン面と同じ高さに設定され、かつ前述のスリット状の照明領域IARとほぼ同一の大きさであり、その基準面には投影光学系PLのディストーション、像面湾曲等の結像性能や、波面収差などを計測するためのマークが形成されている。
レチクルマーク板RFMの基準面には、図示は省略されているが、例えば波面収差計測用マークとして、例えば周期方向の異なる、複数の線幅(ハーフピッチ)のL/Sパターンを含むパターンが配置されている。
レチクルステージRSTには、レチクルR及びレチクルマーク板RFMの下方に、照明光ILの通路となる開口がそれぞれ形成されている。また、レチクルベースRBSの投影光学系PLのほぼ真上の部分には、照明光ILの通路となる、照明領域IARより大きな長方形の開口が形成されている。
レチクルステージRST上には、レチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)54Rからのレーザビームを反射する移動鏡52Rが固定されており、レチクルステージRSTのXY面内の位置(Z軸回りの回転(θz回転)を含む)はレチクル干渉計54Rによって、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。なお、例えば、レチクルステージRSTの端面を鏡面加工して反射面(移動鏡52Rの反射面に相当)を形成しても良い。
レチクル干渉計54RからのレチクルステージRSTの位置情報は、ステージ制御装置70及びこれを介して主制御装置50に送られる。ステージ制御装置70は、主制御装置50の指示に応じてレチクルステージ駆動系56Rを介してレチクルステージRSTの移動を制御する。
前記投影光学系PLは、レチクルステージRSTの図1における下方に配置され、その光軸AXの方向がZ軸方向とされ、ここでは両側テレセントリックな縮小系であり、光軸AX方向に沿って所定間隔で配置された複数枚のレンズエレメント13から成る屈折光学系が使用されている。この投影光学系PLの投影倍率は、例えば1/4、1/5、あるいは1/8などとすることができる。
投影光学系PLを構成する複数のレンズエレメントのうち、その一部の複数のレンズエレメント(以下、「可動レンズ」とも呼ぶ。)は、不図示の駆動素子(例えばピエゾ素子など)によって光軸AX方向及びXY面に対する傾斜方向に微小駆動可能に構成されている。本実施形態では、レチクル側の5つのレンズエレメント131,132,133,134、135が可動レンズであるものとする。各駆動素子の駆動電圧(駆動素子の駆動量)が主制御装置50からの指令に応じて結像性能補正コントローラ78により制御され、これによって、投影光学系PLの結像性能、例えば、像面湾曲、ディストーション、倍率、球面収差、非点収差及びコマ収差などが補正されるようになっている。
前記ウエハステージWSTは、XYステージ42と、該XYステージ42上に搭載されたZチルトステージ38とを含んで構成されている。
前記XYステージ42は、ウエハベース16の上面の上方に不図示のエアベアリングによって浮上支持され、ウエハステージ駆動系56Wを構成する不図示のリニアモータ等によって走査方向であるY軸方向及びこれに直交するX軸方向に2次元駆動可能に構成されている。このXYステージ42上にZチルトステージ38が搭載され、該Zチルトステージ38上にウエハホルダ25が載置されている。このウエハホルダ25によって、ウエハWが真空吸着等により保持されている。
Zチルトステージ38は、アクチュエータ(例えばボイスコイルモータなど)と、光学式又は静電容量式等のエンコーダとを、それぞれ含む、3つのZ位置駆動部(不図示)によってXYステージ42上に3点で支持されている。本実施形態では、上記3つのZ位置駆動部のアクチュエータによってZチルトステージ38が、光軸AX方向(Z軸方向)及び光軸に直交する面(XY面)に対する傾斜方向(X軸回りの回転方向であるθx方向、Y軸回りの回転方向であるθy方向)に駆動される。また、各エンコーダで計測されるそれぞれのアクチュエータによる各支持点のZ軸方向の駆動量(基準点からの変位量)は、ステージ制御装置70及びこれを介して主制御装置50に供給され、主制御装置50によってZチルトステージ38のZ軸方向の位置及びレベリング量(θx回転量、θy回転量)が算出される。なお、図1では、XYステージ42を駆動するリニアモータ等、及び3つのZ位置駆動部を含めてウエハステージ駆動系56Wとして示されている。
前記Zチルトステージ38上には、ウエハレーザ干渉計(以下、「ウエハ干渉計」という)54Wからのレーザビームを反射する移動鏡52Wが固定され、外部に配置されたウエハ干渉計54Wにより、Zチルトステージ38(ウエハステージWST)のX、Y位置、回転(ヨーイング(Z軸回りの回転であるθz回転)、ピッチング(X軸回りの回転であるθx回転)、ローリング(Y軸回りの回転であるθy回転))が例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出されている。なお、例えば、Zチルトステージ38の端面を鏡面加工して反射面(移動鏡52Wの反射面に相当)を形成しても良い。
Zチルトステージ38(ウエハステージWST)の位置情報(又は速度情報)は、ステージ制御装置70、及びこれを介して主制御装置50に供給されるようになっている。ステージ制御装置70は、主制御装置50の指示に応じてウエハステージ駆動系56Wを介してZチルトステージ38(ウエハステージWST)のXY面内の位置を制御する。
また、Zチルトステージ38の内部には、投影光学系PLの光学特性の計測に用いられる空間像計測装置59を構成する光学系の一部が配置されている。この空間像計測装置59は、Zチルトステージ38に設けられたステージ側構成部分(すなわちスリット板90、Zチルトステージ38の内部に配置された光学系(リレー光学系、光路折り曲げ用のミラー、送光レンズなど))と、ウエハステージWST外部に設けられたステージ外構成部分(ミラー96及び受光ユニット92等)とを備えている。
これを更に詳述すると、スリット板90は、図1に示されるように、ウエハステージWSTの一端部上面に設けられた上部が開口した突設部58に対し、その開口を塞ぐ状態で上方から嵌め込まれている。このスリット板90は、平面視(上方から見て)長方形の受光ガラス(合成石英、あるいはホタル石など)の上面に遮光膜を兼ねる反射膜が形成され、その反射膜の一部にスリット状の開口パターン(以下、「スリット」と呼ぶ)が複数パターンニングにより形成されている。
本実施形態では、9次を超える所定次数(例えば、第37次)までのツェルニケ多項式によって表される収差を計測するものとする。このためには、空間像として、方向及びピッチの異なる種々の周期マークの空間像を計測する必要がある。そのためには、スリット板90にも複数の方向に配列されたスリット(開口パターン)を形成しておく必要がある。
図2には、スリット板90に形成された複数のスリットの配置が示されている。この図2において、スリット板90上には、Y軸方向に伸びるスリット幅2Dで長さLのスリット122bと、このスリット122bを90°回転した形状のX軸方向に伸びるスリット122aとが形成されている。更に、スリット板90上には、それぞれ幅2Dで長さL1の4個のスリット9C,9D,9E,9Fが形成されている。4個のスリット9B〜9Fはほぼ正方形の4個の頂点の位置にあり、2本のスリット122a及び122bはほぼその正方形の隣り合う2辺を構成している。空間像計測に際し、これらのスリット122a,122b,9B〜9Fを通過した照明光は、光センサで受光される。この場合、スリット122a,122b,9B〜9Fを通過した照明光を個別に検出するために、例えばスリット板90の底面にスリット選択部材としての液晶パネルを設けて、選択された一つのスリットを通過した照明光のみが光センサに入射するようにしても良い。
一例として、各スリット像のスリット幅2Dは100〜150nm程度、スリット122a,122bの長さLは18μm、スリット9C,9D,9E,9Fの長さL1は3μmである。この場合、スリット122a及び122bは、ともにベストフォーカス位置のキャリブレーション及びマーク像の位置計測を行うために使用される。
また、スリット9C,9D,9E,9Fは、それぞれ波面収差計測を行うために使用される。本実施形態では、スリット122a及び122bはそれぞれ波面収差計測用のスリット9B及び9Aを兼ねている。このとき、スリット9A(122b)、スリット9E、スリット9C、スリット9B(122a)、スリット9D、及びスリット9Fの長手方向(配列方向)は、それぞれX軸に対して反時計回りに90°、120°、135°、0°、30°、及び45°で交差する方向であり、これらの配列方向は互いに異なっている。本実施形態では、空間像計測に際し、各スリット9A〜9Fは、対応する空間像に対してその長手方向に直交する方向(計測方向)に相対的に走査される。言い換えると、6個のスリット9A,9E,9C,9B,9D,及び9Fの計測方向は、それぞれX軸に対して反時計回りに0°、30°、45°、90°、120°、及び135°で交差している。
このように本実施形態の6個のスリット9A〜9F(開口パターン)を順次対応する計測方向に相対走査することによって、周期方向がそれぞれX軸に対して0°、30°、45°、90°、120°、及び135°で交差する6方向のL/Sパターンの空間像の光強度分布情報を計測することができる。
図1に戻り、前記送光レンズによってウエハステージWSTの外部に送り出される照明光ILは、ミラー96によって、ウエハステージWSTの外部に設けられた前記受光ユニット92に導かれる。この受光ユニット92は、送光レンズに比べて大径の受光レンズ、該受光レンズの上方に配置された光センサ(いずれも不図示)、これらを所定の位置関係を保って収納するケース93とを備え、該ケース93は取付け部材を介してベース16の上面に植設された支柱97の上端部近傍に固定されている。
前記光センサとしては、微弱な光を精度良く検出することが可能な光電変換素子(受光素子)、例えばフォト・マルチプライヤ・チューブ(PMT、光電子増倍管)などが用いられる。光センサからの光電変換信号Pは、図1の信号処理装置80を介して主制御装置50に送られるようになっている。
空間像計測装置59と同様の空間像計測装置の詳細な構成については、例えば国際公開第2004/0597101号パンフレットなどに開示されている。
図1に戻り、投影光学系PLの側面には、ウエハW上のアライメントマーク(位置合わせマーク)を検出するオフアクシス・アライメント系ALGが設けられている。本実施形態では、このアライメント系ALGとして、画像処理方式のアライメントセンサ、いわゆるFIA(Field Image Alignment)系が用いられている。このアライメント系ALGの検出信号は、主制御装置50に供給されるようになっている。
更に、本実施形態の露光装置10では、図1に示されるように、投影光学系PLの結像面に向けて多数のピンホール又はスリットの像を形成するための光束を、光軸AXに対して斜め方向より照射する照射系60aと、それらの光束のウエハW表面での反射光束を受光する受光系60bとから成る斜入射方式の多点焦点位置検出系が設けられている。なお、本実施形態の多点焦点位置検出系(60a、60b)と同様の多点焦点位置検出系の詳細な構成は、例えば特開平6−283403号公報等に開示されている。
主制御装置50では、走査露光時等に、受光系60bからの焦点ずれ信号(デフォーカス信号)、例えばSカーブ信号に基づいて焦点ずれが零となるように、ウエハステージ駆動部56Wを介してZチルトステージ38のZ軸方向への移動、及び2次元的な傾斜(すなわち、θx,θy方向の回転)を制御する、すなわち多点焦点位置検出系(60a、60b)の出力に基づいてステージ制御装置70及びウエハステージ駆動系56Wを介してZチルトステージ38を制御することにより、照明領域IARと共役な露光領域(照明光ILの照射領域)IA内で投影光学系PLの結像面とウエハWの表面とを実質的に合致させるフォーカス・レベリング制御を実行する。
前記制御系は、図1中、前記主制御装置50を中心として、その配下にあるステージ制御装置70等を含んで構成される。主制御装置50は、CPU(中央演算処理装置)、ROM(リード・オンリ・メモリ)、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)等からなるいわゆるワークステーション(又はマイクロコンピュータ)等から構成され、前述した種々の制御動作を行う他、装置全体を統括して制御する。
また、主制御装置50には、例えばハードディスクから成る記憶装置32、キーボード,マウス等のポインティングデバイス等を含んで構成される入力装置34,CRTディスプレイ(又は液晶ディスプレイ)等の表示装置36、及びCD(compact disc),DVD(digital versatile disc),MO(magneto-optical disc)あるいはFD(flexible disc)等の情報記録媒体のドライブ装置37が、外付けで接続されている。
前記情報記録媒体には、任意の目標とする露光条件下におけるパターンの投影像の物体上での形成状態を最適化する最適化プログラム及び該最適化プログラムに付属する第1データベース及び第2データベースが記録されている。
前記記憶装置32には、上記最適化プログラムがインストールされるとともに、上記第1データベース及び第2データベースがコピーされ、格納されている。
前記第1データベースは、露光装置10が備える投影光学系PLの波面収差変化表のデータベースである。ここで、波面収差変化表とは、投影光学系PLと実質的に等価なモデルを用いて、シミュレーションを行い、このシミュレーション結果として得られた、パターンの投影像の物体上での形成状態を最適化するのに使用できる調整パラメータの単位調整量の変化と、投影光学系PLの視野内の複数の計測点それぞれに対応する結像性能、具体的には波面のデータ、例えばツェルニケ多項式の第1項〜第37項の係数の変動量との関係を示すデータを所定の規則に従って並べたデータ群から成る変化表である。
本実施形態では、上記の調整パラメータとしては、可動レンズ131,132,133,134、135の3自由度方向の駆動量z1、θx1、θy1、z2、θx2、θy2、z3、θx3、θy3、z4、θx4、θy4、z5、θx5、θy5と、ウエハW表面(Zチルトステージ38)の3自由度方向の駆動量Wz、Wθx、Wθy、及び照明光ILの波長のシフト量Δλの合計19の調整パラメータ(PARA1〜PARA19)が用いられる。
本実施形態では、1つの調整パラメータPARA1について次式(1)に代表的に示されるような、19個の調整パラメータ毎の波面収差変化表が、第1データベースとして、記憶装置32の内部に格納されている。P1〜Pnは、n点(例えば33点)の計測点を意味する。なお、波面収差変化表の作成方法については、例えば国際公開第03/065428号パンフレットなどに詳細に開示されているので、ここではその説明を省略する。
Figure 2007194551
前記第2データベースは、それぞれ異なる露光条件、すなわち光学条件(露光波長、投影光学系の開口数N.A.(最大N.A.、露光時に設定されるN.A.など)、及び照明条件(照明N.A.(照明光学系の開口数N.A.)又は照明σ(コヒーレンスファクタ)、回折光学素子ユニット20の設定状態(照明光学系12の瞳面上での照明光の光量分布、すなわち2次光源の形状))など)、評価項目(マスク種、線幅、評価量、パターンの情報など)と、これら光学条件と評価項目との組み合わせにより定まる複数の露光条件の下でそれぞれ求めた、投影光学系の結像性能、例えば諸収差(あるいはその指標値)の、ツェルニケ多項式の各項、例えば第1項〜第37項それぞれにおける1λ当たりの変化量であるツェルニケ感度(Zernike Sensitivity)から成る表、すなわちツェルニケ感度表とを含むデータベースである。
なお、以下の説明ではツェルニケ感度をZernike SensitivityあるいはZSとも呼び、また、ツェルニケ感度表をZSファイルとも呼ぶ。
本実施形態では、各ツェルニケ感度表には、結像性能として次の12種類の収差、すなわち、X軸方向、Y軸方向のディストーションDisx、Disy、4種類のコマ収差の指標値である線幅異常値CMV、CMH、CMR、CML、4種類の像面湾曲であるCFV、CFH、CFR、CFL、2種類の球面収差であるSAV、SAHが、含まれている。
次に、本実施形態の露光装置10における、露光処理動作について、主制御装置50(内のCPU)の処理アルゴリズムを簡略化して示す、図3フローチャートに沿って、かつ適宜他の図面を参照しつつ説明する。
この図3のフローチャートがスタートするのは、レチクルステージRST上に回路パターンが形成されたレチクルRが、不図示のレチクルローダを介してロードされ、レチクルアライメント、ベースライン計測等の準備作業が終了したときである。また、前提として、ウエハ番号を示す不図示の第1カウンタのカウント値nが「1」に初期設定されているものとする。さらに、前述したレチクル基準板RFMと空間像計測装置59とを用いて、投影光学系PLの波面収差、例えばツェルニケ多項式の各項の係数、例えば第1項〜第37項までの係数Z1〜Z37が、高精度に計測され、その波面収差のデータが、メモリ(RAM)の所定領域内にテーブルデータの形式で格納されているものとする。なお、波面収差計測には、前述の国際公開第03/065428号パンフレットなどに開示されているシャック−ハルトマン(Shack-Hartman)方式の波面収差計測器を用いても良い。
まず、ステップ100では、現在の露光条件(最適化露光条件)に対応するZSファイルを第2データベースから検索し、メモリに読み込む。ここでは、現在の露光条件(最適化露光条件)に対応するZSファイルが第2データベースに存在するものとする。ここで、最適化露光条件とは、露光装置の現在の投影光学系のN.A.、照明条件(照明N.A.又は照明σ、開口絞りの種類など)、及び対象パターンの情報などを含む。この対象パターンの情報としては、パターンの種類、パターンの数、パターンの配列方向などを含む。パターンの種類としては、例えば抜きパターンか残しパターンかの種別、密集パターンか孤立パターンかの種別、密集線(ラインアンドスペースなど)の場合のピッチ、線幅、デューティ比、孤立線の場合の線幅、コンタクトホールの場合の縦幅、横幅、ホールパターン間の距離(ピッチなど)、位相シフトパターン(ハーフトーン型を含む)あるいは位相シフトレチクルか否か及びその種類(例えば空間周波数変調型、ハーフトーン型)などが挙げられる。
なお、そのZSファイルが第2データベースに存在しない場合には、所定の演算(例えば補間演算)で算出することが可能である。
次のステップ101では、第1データベース内の調整パラメータ毎の波面収差変化表と、ZSファイルとを用いて、調整パラメータ毎の結像性能変化表を作成する。これを式で示せば、次式(2)のようになる。
結像性能変化表=波面収差変化表・ZSファイル ……(2)
この式(2)の演算は、波面収差変化表(33行37列のマトリックス)とZSファイル(37行12列のマトリックス)との掛け算であるから、得られる結像性能変化表B1は、例えば次式(3)で示される33行12列のマトリックスとなる。
Figure 2007194551
かかる結像性能変化表を19個の調整パラメータ毎に算出する。この結果、それぞれが33行12列のマトリックスから成る19個の結像性能変化表B1〜B19が得られる。
次にステップ102において、上記ステップ101で作成した19個の調整パラメータ毎の結像性能変化表を2次元化する。ここで、結像性能変化表の2次元化とは、それぞれが33行12列のマトリックスである19種類の結像性能変化表を、1つの調整パラメータに対する各評価点(計測点)の結像性能変化を一列化して、396行19列に形式変換することを意味する。この2次元化後の結像性能変化表は例えば次式(4)で示されるBのようになる。
Figure 2007194551
次のステップ103では、前述したように、レチクル基準板RFMと空間像計測装置59とを用いて、波面収差、ここでは偶関数収差(ツェルニケ多項式の所定の項の係数Z4,Z5,Z6,Z9,Z12,Z13,Z16,Z21,Z22,Z25,Z28,Z29,Z32,Z33,Z36,Z37)の計測を、次のようにして行う。
先ず、主制御装置50は、レチクル基準板RFMと空間像計測装置59とを用いて、周知のスリットスキャン方式により、特定のスリット(ここでは、スリット9Dを用いるものとする)を使用して、レチクル基準板RFMに形成された波面計測用のマーク(ここでは、X軸に対して反時計周りに30°で交差する方向に周期的に配列されたマーク(マークdとする)を計測するものとする)の空間像を計測し、この空間像に対応する光強度分布情報を取得する。
主制御装置50は、この光強度分布情報をフーリエ解析することによって、波面収差計測用のマークのウエハW上でのピッチを基準とする所定次数の空間周波数成分(ここでは1次の基本波成分)の振幅(コントラスト情報)、その3次の高調波成分の振幅、その5次の高調波成分の振幅を求める。
そして、波面収差計測用マークdの空間像の光強度分布を得る動作を、投影光学系PLの光軸方向(Z軸方向)に関して空間像計測装置59(スリット板)の位置を所定量ずつ変化させながら繰り返して実行する。この動作によって、主制御装置50は、その投影光学系PLに対するスリット9Dのフォーカス位置と、空間像計測装置59からの光源変換信号Pに基づく光強度分布に含まれるその所定次数の空間周波数成分のコントラスト、すなわち、1次の基本波成分のコントラスト、3次の高調波成分のコントラスト、5次の高調波成分のコントラストのそれぞれのコントラストカーブを求め、そのコントラストカーブの情報をメモリに記憶しておく。
この場合、投影光学系PLに偶関数収差がある場合には、1次の基本波成分のコントラストカーブが最大となるフォーカス位置と、3次の高調波成分のコントラストカーブが最大となるフォーカス位置との間には位置ずれ、いわゆるフォーカス差が生じる。
偶関数収差の収差量とそれらのベストフォーカス位置同士のフォーカス差とは、比例関係にあり、このフォーカス差を計測すれば、そのときの偶関数収差の収差量を求めることが可能となる。なお、このようなフォーカス差と偶関数収差の収差量との関係は、投影光学系PLの数学モデルを用いた空間像シミュレーションによって求められており、メモリに記憶されているものとする。
従って、主制御装置50は、1次の基本波成分のコントラストカーブと、3次の高調波成分のコントラストカーブとを求め、そしてこれらコントラストカーブからそれぞれのベストフォーカス位置を求め、ベストフォーカス位置のフォーカス差を求めた後、そのフォーカス差に対応する偶関数収差の収差量をメモリ51に記憶されたフォーカス差と偶関数収差の収差量との特性を参照して算出する。なお、フォーカス差は、符号付きで求められるので、この方法では、収差量の大きさとともにその極性も同時に求めることができる。
例えば、計測された偶関数収差の収差量からZ9までの低次の球面収差(Z9)とそれよりも高次の球面収差(Z16、Z25、Z36、Z37)とを分離するためには、ピッチの異なる複数のL/Sパターンの空間像を計測する必要がある。このため、本実施形態では、レチクルマーク板RFM上に、周期方向が異なる、異なるピッチ(ハーフピッチ)を有する複数の周期パターン(例えばそれぞれの空間像のピッチが0.5μm、0.7μm、及び1.0μmなどになるような複数のL/Sパターン)を含む波面収差計測用のマークが、3×11=33箇所に配置されている。
そして、33箇所のマークそれぞれについて、各L/Sパターン毎に前述のようにして空間像計測を行い、その計測結果に基づいて偶関数収差の収差量を算出する。
L/Sパターンのピッチによって、低次の球面収差と高次の球面収差とのフォーカス差に関する寄与度、即ちフォーカス差に対するツェルニケ感度(以下、「フォーカス差感度」とも言う)がそれぞれ異なる。そのため、低次の球面収差と高次の球面収差との分離が可能となる。
上述したフォーカス差感度は、投影光学系PLの数学モデルを用いた空間像シミュレーションによって求めることができる。例えば、5つの球面収差Z9、Z16、Z25、Z36、Z37を分離するためには、L/Sパターンのピッチ及び高調波の次数の組合せであって、少なくとも5種類の組合せについての基本波成分とその所定次数(3次又は5次)の高調波成分とのフォーカス差δFを算出し、そのフォーカス差δFと、下の表2に示されるその組合せでのツェルニケ感度を用いて連立方程式を作成し、それを解けば良い。なお、求められたフォーカス差の数が、求める球面収差の数よりも多い場合などには、最小二乗法を用いて、各偶関数収差の各々の収差量を求めるようにしても良い。また、デューティ50%のL/Sパターンには、基本的に偶数次の空間周波数成分が存在しないため、所定次数の空間周波数成分として、奇数次の空間周波数成分を用いるのが望ましい。
上で説明した方法を含む、空間像計測装置を用いた種々の波面収差の計測方法については、例えば国際公開第2004/0597101号パンフレットなどに詳細に開示されている。上記の方法に代えて、上記国際公開第2004/0597101号パンフレットに開示される他の方法を採用しても良い。
次のステップ104に進んで、計測結果に基づいて波面データを補正する。これにより、ツェルニケ多項式の第37項以下の偶関数収差、すなわち0θ成分(Z4,Z9,Z16,Z36,Z37)、2θ成分(Z5,Z6,Z12,Z13,Z21,Z22,Z32,Z33)及び4θ成分(Z17,Z18,Z28,Z29)が更新される。但し、奇関数収差は予め計測された収差量を基準とする後述するタイマー割り込み処理時に算出され更新された値のままとなる。
次のステップ106では、タイマー割り込みを許可する。これと同時に、後述するフラグFをリセットする(F←0)。これにより、この時点以後、Δtの間隔で、波面収差の照射変動量の予測演算を含むタイマー割り込み処理が繰り返し実行される。このタイマー割り込み処理については後述する。
次のステップ108では、不図示のウエハローダを介して、第n番目(ここでは第1番目)のウエハWをウエハステージWST上にロードする。次のステップ110では、例えば特開昭61−44429号公報などに詳細に開示されるEGA(エンハンスト・グローバル・アライメント)等のウエハアライメントを行い、ウエハW上の全てのショット領域(ここでは、M個のショット領域)の配列座標が求められる。なお、このウエハアライメントに際して、ウエハW上の複数のショット領域のうちの予め選択された所定の複数(少なくとも3個)のサンプルショットのウエハアライメントマークがアライメント系ALGを用いて計測される。
次のステップ112では、ウエハW上のショット番号を示す不図示の第2カウンタのカウント値mを「1」に初期化する(m←1)。
次のステップ114では、上記ステップ110で求めたウエハW上の各ショット領域の配列座標、及び予め求めたベースライン量に基づいて、ウエハ干渉計54W、レチクル干渉計54Rから送られる位置情報をモニタしつつ、ウエハステージWSTをウエハW上の第m番目(ここではm=1)のショット領域(ここでは、第1ショット領域)の露光のための走査開始位置(加速開始位置)に位置決めするとともに、レチクルステージRSTを走査開始位置に位置決めする。
そして、次のステップ116では、第m番目、ここでは第1ショット領域に対する走査露光を行い、レチクルRの回路パターンを投影光学系PLを介してウエハW上の第1ショット領域に縮小転写する。
この走査露光が終了すると、次のステップ118に進み、m≧M(M:全ショット数)となったかを判断することにより、ウエハW上の全ショット領域への露光が終了したか否かを判断する。ここでは、まだ第1ショット領域への露光が終了したのみであり、m=1であることからここでの判断は否定され、ステップ120に移行し、上記第2カウンタのカウント値mを1インクリメントした後、ステップ114に戻り、ステップ114→116→118→120のループの処理、判断を、ステップ118の判断が肯定されるまで繰り返す。そして、ウエハW上のM個のショット領域に対する露光が終了し、ステップ118における判断が肯定されると、ステップ122に進み、不図示のウエハアンローダを介して、第n枚目(ここでは第1枚目)のウエハWをウエハステージWST上からアンロードする。
次のステップ124では、第1カウンタのカウント値n=N(N:露光予定のウエハ枚数)である、及び露光終了の指示がオペレータによりなされた、のいずれかの条件を満足するか否かを判断することにより、露光終了か否かを判断する。ここでは、まだ1枚目のウエハに対する露光が終了しただけなので、このステップ124における判断は否定され、ステップ126に移行してタイマー割り込みを禁止する。これにより、Δtの間隔で、繰り返し実行されていたタイマー割り込み処理が行われなくなる。
次のステップ128では、第1カウンタのカウント値nを1インクリメントした後、ステップ103に戻り、以後ステップ103以降の処理、判断を繰り返す。
これにより、第2枚目以降のウエハWに対して前述した第1枚目のウエハと同様の処理が行われ、このようにして、第N枚目のウエハ上の各ショット領域に対するステップ・アンド・スキャン方式でのレチクルRのパターン転写が終了する、あるいはその途中で露光終了の指示がオペレータによってなされる、のいずれかの条件が満足されると、ステップ124における判断が肯定され、本ルーチンの一連の処理を終了する。
次に、サンプリング時間Δtの間隔で行われる、上述のタイマー割り込み処理について説明する。図4には、この割り込み処理ルーチンのフローチャートが示されている。この場合、前述の如く、フラグFはリセットされている(F=0)。
この割り込み処理ルーチンでは、まず、ステップ200において、上記のフラグF=0であるか否かを判断することにより、第1回目の処理であるか否かを判断する。ここで、第1回目の処理の場合には、前述の如く、フラグF=0であるから、ここでの判断は肯定され、ステップ202に進んでフラグFを立てる(F←1)。その後、ステップ206において、前述のステップ104で更新された新しい波面のデータ(第1計測点〜第n計測点に対応する波面を展開したツェルニケ多項式の第1項の係数Z1〜第37項の係数Z37)及びそれに関連する必要情報、具体的には、その波面収差の算出時における調整量(調整パラメータ)の値、すなわち可動レンズ131〜135の3自由度方向の位置情報などの現在の値を取得する。
次にステップ210において、次式(5)に基づいて、現在の結像性能を演算する。
f=Wa・ZS ……(5)
ここで、fは、次式(6)で表される結像性能であり、ZSは、前述のステップ100で取得した次式(8)で示されるZSファイルのデータである。また、Waは前記ステップ206で取得した次式(7)で示される波面(波面収差)のデータである。
Figure 2007194551
Figure 2007194551
Figure 2007194551
式(6)において、fi,1(i=1〜33)は、i番目の計測点におけるDisx、fi,2はi番目の計測点におけるDisy、fi,3はi番目の計測点におけるCMV、fi,4はi番目の計測点におけるCMH、fi,5はi番目の計測点におけるCMR、fi,6はi番目の計測点におけるCML、fi,7はi番目の計測点におけるCFV、fi,8はi番目の計測点におけるCFH、fi,9はi番目の計測点におけるCFR、fi,10はi番目の計測点におけるCFL、fi,11はi番目の計測点におけるSAV、fi,12はi番目の計測点におけるSAHを、それぞれ示す。
また、式(7)において、Zi,jは、i番目の計測点における波面を展開したツェルニケ多項式の第j項(j=1〜37)の係数を示す。
また、式(8)において、bp,q(p=1〜37、q=1〜12)は、ZSファイルの各要素を示し、このうちbp,1は波面収差を展開したツェルニケ多項式の第p項の1λ当たりのDisxの変化、bp,2は第p項の1λ当たりのDisyの変化、bp,3は第p項の1λ当たりのCMVの変化、bp,4は第p項の1λ当たりのCMHの変化、bp,5は第p項の1λ当たりのCMRの変化、bp,6は第p項の1λ当たりのCMLの変化、bp,7は第p項の1λ当たりのCFVの変化、bp,8は第p項の1λ当たりのCFHの変化、bp,9は第p項の1λ当たりのCFRの変化、bp,10は第p項の1λ当たりのCFLの変化、bp,11は第p項の1λ当たりのSAVの変化、bp,12は第p項の1λ当たりのSAHの変化をそれぞれ示す。
次のステップ212では、ステップ210で算出した結像性能f及びそのターゲットftの一列化(1次元化)を行う。ターゲットftは、次式(9)のような33行12列のマトリックスで表される。通常、結像性能(収差)の目標値は零であることが望ましいので、この式(20)の右辺のマトリックスの各要素は、通常は全て0である。
Figure 2007194551
次のステップ216では、調整パラメータの変化量(調整量)を計算する。以下、このステップ216における処理を詳述する。前述の一列化後の結像性能のターゲットftと、一列化後の結像性能fと、前述の2次元化後の結像性能変化表Bと、調整パラメータの調整量dxとの間には、次式(10)の関係がある。
(ft−f)=B・dx ……(10)
ここで、dxは、各調整パラメータの調整量を要素とする次式(11)で示される19行1列のマトリックスである。また、(ft−f)は、次式(12)で示される396行1列のマトリックスである。
Figure 2007194551
Figure 2007194551
上式(10)を最小自乗法で解くと、次式のようになる。
dx=(BT・B)-1・BT・(ft−f) ……(13)
ここで、BTは、前述の結像性能変化表Bの転置行列であり、(BT・B)-1は、(BT・B)の逆行列である。
次のステップ218では、その求めた19個の調整パラメータの調整量に基づいて、各調整部(可動レンズ131〜135及びウエハWのZ位置及び傾斜、並びに照明光の波長シフト量の少なくとも一つ)を制御する。これにより、露光装置が最適化され、露光の際のレチクルパターンの投影像のウエハW上での形成状態が最適化されることとなる。
次のステップ220では、インテグレータセンサ46の出力DSと、該出力DSに基づいて、像面上の照明光ILの照射領域(露光領域)IAにおける照明光ILの単位面積当たりのパルスエネルギ(露光量)、すなわち像面におけるパルスエネルギ密度[mJ/cm2]を推定する相関係数αとを含む所定の演算式を用いて、投影光学系PLに照射される照明光のエネルギ(照射パワー)を算出する。なお、この照射パワーの算出方法は、例えば特開平11−258498号公報などに詳細に開示される照射量の算出方法と同様であるから、詳細説明は省略する。
次のステップ222では、その時点でメモリ内に記憶されている波面収差の値を基準とする、波面収差の照射変動量を算出し、メモリ内に保存する。具体的には、上記ステップ220で算出した照射パワーを、予めシミュレーション又は実験等によって取得した波面収差の照射変動の予測演算式に代入し、波面収差(第1計測点〜第n計測点に対応する波面を展開したツェルニケ多項式の第1項の係数Z1〜第37項の係数Z37)の照射変動量を算出する。ここで、上記波面収差の照射変動の予測演算式は、次のような形の式となる。
δX(t)=δX(t−Δt)・exp(−Δt/τ)
+C・W(t)・[1−exp(−Δt/τ)] ……(14)
ここで、上式(14)の左辺のδX(t)は、波面収差(ツェルニケ多項式の各項の係数)の照射変動量、右辺第1項は緩和項、右辺第2項は照射項であり、各変数の意味は以下の通りである。
τ:投影光学系の波面収差の変動の時定数であり、露光条件毎に予め求めてメモリ内にパラメータとして記憶されている定数である。ここで、露光条件とは、前述した光学条件(露光波長、投影光学系の開口数N.A.(最大N.A.、露光時に設定されるN.A.など)、及び照明条件(照明N.A.(照明光学系の開口数N.A.)又は照明σ(コヒーレンスファクタ)、照明光学系の瞳面上での照明光の光量分布、すなわち2次光源の形状)など)を含む。
C:投影光学系の波面収差の変動率であり、露光条件毎に予め求めてメモリ内にパラメータとして記憶されている定数である。
また、式(14)中の関数W(t)は、前述した照射パワーである。
上記の波面収差の照射変動量を算出した後、本割り込み処理ルーチンの処理を終了する。
この一方、第2回目以降の処理に際しては、フラグF=1となっているため、上記ステップ200における判断が否定され、ステップ208に移行して、その時点でメモリ内に格納されている、波面収差の照射変動量δX(t−Δt)の読み込みが行われるとともに、最新の波面のデータが算出された後、前述のステップ210〜220の処理が行われる。
以上説明したように、本実施形態に係る露光装置10によると、主制御装置50によって、前述の割り込み処理ルーチンの処理により、照明光ILの照射に伴う投影光学系PLの波面収差の変動情報(照射変動量)の算出(ステップ222)、及びその算出された波面収差の変動情報と現在の露光条件(最適化露光条件)に対応するZSファイル(パターンに関する情報)とに基づいて、照明光ILによりパターンの像を形成する投影光学系PLの光学特性を調整する調整データの算出(ステップ208〜216)が、時間Δtの間隔で繰り返し実行される。これにより、ZSファイル(又はZS)に基づいた投影光学系PLの光学特性の調整データ(調整量)の算出が可能となる。従って、従来のように計測マークを用いて光学系の結像性能の変化を求める場合に比べて、より精度の高い投影光学系PLの光学特性(より正確には投影光学系PLを介したパターンの像の形成状態)の調整データの算出が可能になる。
また、本実施形態に係る露光装置10によると、前述の割り込み処理ルーチンの処理により、照明光ILの照射に伴う投影光学系PLの波面収差の変動情報(照射変動量)の算出(ステップ222)、及びその算出された波面収差の変動情報と、現在の露光条件(最適化露光条件)に対応するZSファイル(パターンに関する情報)とに基づく投影光学系PLの光学特性の調整(ステップ208〜216)が、時間Δtの間隔で繰り返し実行される。従って、像形成対象のパターンに関する情報に基づいて投影光学系PLの光学特性が調整されることから、高精度な投影光学系PLの光学特性の調整が可能になる。ここで、本実施形態では、投影光学系PLの光学特性の調整には、結像性能補正コントローラ78を介した可動レンズ131〜135の駆動による調整に加え、Zチルトステージ38の駆動による調整、及び照明光ILの波長のシフトによる調整を含むので、投影光学系PLの光学特性の調整は、厳密には、投影光学系PLにより形成されるパターン像の形成状態の調整を意味する。
また、本実施形態では、前述のステップ103において、偶関数収差(Z4,Z5,Z6,Z9,Z12,Z13,Z16,Z21,Z22,Z25,Z28,Z29,Z32,Z33,Z36,Z37)が計測され、ステップ104において更新される。そして、その後許可されるタイマー割り込み処理において、その更新後の新たな波面データが用いられるので、投影光学系PLの光学特性のうち、特定の成分、この場合偶関数収差を、他の成分(奇関数収差)に比べて、より精度良く調整するための調整データが算出される。
また、本実施形態の露光装置10によると、前述の割り込み処理ルーチンの処理により、像形成対象のパターン(レチクルR上のデバイスパターン)に応じて高精度に光学特性が調整された投影光学系PLを介して照明光ILによりウエハが露光され、そのウエハ上の各ショット領域にデバイスパターンの像が形成される(ステップ116参照)。従って、ウエハ上の各ショット領域に精度良くパターンの像を形成することが可能になる。
また、本実施形態では、前述の波面収差(ツェルニケ多項式の各項の係数)の照射変動量δX(t)の予測演算式中の時定数τは、露光条件毎に予め求められているので、照明条件、例えば照明光学系の瞳面上での照明光の光量分布、すなわち2次光源の形状などが変更されても、これに応じた投影光学系PLの波面収差の照射変動量を算出することができ、算出した波面収差の照射変動量と、変更後の照明条件に応じたZSファイルとを用いることで、照明条件の変更に影響を受けることなく、投影光学系PLの光学特性(より正確には投影光学系PLを介したパターンの像の形成状態)の調整データを精度良く算出することができる。
なお、上記実施形態では、パターンに関する情報として、ZSファイル又はZSを用いる場合について説明したが、これに限らず、実際の露光に用いられるレチクルR上に形成されたパターンの種類、パターンの数、パターンの配列方向の少なくとも1つを含む情報を、ZSファイル又はZSに代えて用いることとしても良い。かかる場合、上記実施形態と同様にして算出された波面収差の変動情報と、そのパターンに関する情報とに基づいて、投影光学系の光学特性を調整する調整データを算出することで、従来のように計測マークを用いる場合、換言すれば露光に用いられるパターン(像形成対象のパターン)を考慮しない場合に比べて、より精度の高い投影光学系の光学特性(又は投影光学系を介したパターンの像の形成状態)の調整データの算出が可能になる。
また、上記実施形態において、レチクルR上のパターン領域に複数種類のパターン、例えば線幅(ハーフピッチ)の異なる複数種類のL/Sパターンが形成されている場合、そのうちの1つのパターン(最適化対象パターン)の像の形成条件を、他のパターンの像の形成条件に比べてより最適化したい場合などには、その最適化対象パターンに対応したZSファイル又はZSを、前述の最適化演算(ステップ210〜216)で用いるように、予めオペレータが主制御装置50に対して入力装置34を介して指示できるように、処理アルゴリズム(ソフトウェアプログラム)を変更しておけば良い。このようにすることにより、前述の最適化演算の演算結果として、最適化対象パターンの像の形成条件を、他のパターンの像の形成条件に比べてより最適化できる投影光学系によるパターン像の形成状態の調整データを得ることができる。
また、上記の場合において、複数種類のパターンの像の全ての形成条件を同程度に最適化したい場合には、個々のパターンに対応したZSファイル又はZSを、前述の最適化演算(ステップ210〜216)で用いるように、予めオペレータが主制御装置50に対して入力装置34を介して指示できるように、処理アルゴリズム(ソフトウェアプログラム)を変更しておけば良い。
なお、上記実施形態では、ステップ103で、偶関数収差のみを計測し、ステップ104において偶関数収差のみを更新するものとしたが、これは次のような理由による。
すなわち、照射変動の影響では、像面がシフトするだけであり、結像性能には影響しないからである。また、そのため、照射変動による波面収差量が残っていても、ウエハ上の照射領域内の収差量が均一になるように、投影光学系PLの光学特性の調整データを算出しており、それで十分だからである。ここで、調整データとは、波面収差量が零になっていないが、照射領域内の収差量がほぼ均一になるようなデータ、すなわち、照射変動によってシフトした像面の位置を変化させるデータを含む。
なお、上記実施形態の露光装置において、前述の最適化演算に関する条件設定として、例えば国際公開第03/065428号パンフレットに開示されるように、投影光学系の光学特性(結像性能(収差など)を含む)の許容値、制約条件、光学特性(結像性能(収差など)を含む)のウエイトなどを設定できるようにしておいても良い。例えば、光学特性のウエイトを設定できるようにすることにより、投影光学系の光学特性のうち、特定の成分を、他の成分に比べて、より最適に調整する調整データを、前述の最適化演算で得ることができる。例えば、ディストーションDisx、Disyのウエイトを1より大きく、他の10種類の結像性能のウエイトを1とすることで、主としてディストーションを調整するための調整データを得ることができる。また、2種類の球面収差であるSAV、SAHのウエイトを1より大きく、他の10種類の結像性能のウエイトを1とすることで、主として球面収差及びデフォーカスを調整するための調整データを得ることができる。
この他、前述の式(8)の右辺のマトリックスの第1行、第2行の要素bp,1とbp.,2(p=1〜37)以外の要素が全て0である、ZSファイルを予め用意し、このZSファイルを最適化演算で使用することを、オペレータが外部から指示できるようにしておくことで、主としてディストーションを調整するための調整データを得ることができる。同様に、前述の式(8)の右辺のマトリックスの第11行、第12行の要素bp,11とbp.,12以外の要素が全て0である、ZSファイルを予め用意し、このZSファイルを最適化演算で使用することを、オペレータが外部から指示できるようにしておくことで、主として球面収差及びデフォーカスを調整するための調整データを得ることができる。
また、上記実施形態では、ステップ103において、空間像計測装置59を用いて波面収差を計測する場合について説明したが、これは、計測時間を必要以上に長くしないために、このようにしたものであって、計測にある程度の時間をかけても良いのであれば、前述したシャック−ハルトマン(Shack-Hartman)方式の波面収差計測器を用いて、投影光学系の波面収差を計測しても良い。この場合、ツェルニケ多項式の第37項以下の全ての係数(収差成分)を求め、ステップ104において、その計測結果に基づいて、Z1〜Z37の全てを更新しても良い。このようにすると、前述した実施形態に比べてもより高精度な投影光学系の光学特性の調整が可能になる。
また、上記実施形態では、各ウエハのロード直前に投影光学系の波面収差を計測して波面のデータを更新する、波面収差のキャリブレーションを行うものとしたが、これに限らず、所定枚数のウエハの露光が終了する度、あるいは所定の時間的インターバルで波面収差のキャリブレーションを行うようにしても良い。
また、ステップ103の計測によって、ツェルニケ多項式の第37項以下の偶関数収差のみならず、第37項までの奇関数収差をも求めても良いし、第37項以下の項のうち、一部の項の係数のみを求めても良い。この他、例えば第1項〜81項までの少なくとも一部の項の係数を求めても良いし、ツェルニケ多項式の任意のn項までの少なくとも一部の項の係数を求めても良い。いずれにしても、そのn項までに応じた計算式を用いて、投影光学系の光学特性を調整する調整データを算出することとすれば良い。
また、上記実施形態において、照明光として、例えばDFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテルビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い。
また、光源としては、ArFエキシマレーザ光源に限らず、波長248nmのレーザ光を発生するKrFエキシマレーザ光源や、波長157nmのF2レーザ光、波長146nmのKr2レーザ光、波長126nmのAr2レーザ光などの真空紫外光を発生する光源を使用しても良い。
また、投影光学系の倍率は縮小系のみならず等倍および拡大系のいずれでも良い。投影光学系は屈折系のみならず、反射系及び反射屈折系のいずれでも良いし、その投影像は倒立像及び正立像のいずれでも良い。
なお、上記実施形態では、本発明がステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置に適用された場合について説明したが、これに限らず、本発明は、ステップ・アンド・リピート方式の露光装置(いわゆるステッパ)あるいはステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも好適に適用することができる。
この他、例えば国際公開第2004/053955号パンフレットなどに開示される、投影光学系PLとウエハとの間に液体が満たされる液浸型露光装置などにも本発明を適用しても良い。
なお、上記実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスク(レチクル)を用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6,778,257号公報に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて、透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスク(可変成形マスク)を用いても良い。
また、露光装置の用途としては半導体製造用の露光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを転写する液晶用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン及びDNAチップなどを製造するための露光装置にも広く適用できる。また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。なお、露光対象となる物体はウエハに限られるものでなく、例えばガラスプレートなどでも良い。
また、例えば半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいてレチクルを製作するステップ、シリコン材料からウエハを製作するステップ、前述した実施形態の露光装置によりレチクルのパターンをウエハに転写するステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、及び検査ステップ等を経て製造される。
以上説明したように、本発明の算出方法及び調整方法は、光学系の光学特性を調整するのに適している。また、本発明の露光方法は、物体上にパターンの像を形成するのに適している。また、本発明の像形成状態調整システムは、パターンの像の形成状態を調整するのに適している。また、本発明の露光装置は、物体上にパターンの像を形成するのに適している。
一実施形態に係る露光装置の構成を概略的に示す図である。 スリット板に形成された複数のスリットの配置を示す図である。 露光処理動作についての主制御装置50の処理アルゴリズムを簡略化して示すフローチャートである。 割り込み処理ルーチンのフローチャートである。
符号の説明
10…露光装置、131〜135…可動レンズ、38…Z・チルトステージ、14…光源(ビーム源)、50…主制御装置、78…結像性能補正コントローラ、IL…照明光(エネルギビーム)、PL…投影光学系(光学系)、W…ウエハ(物体)。

Claims (17)

  1. エネルギビームによりパターンの像を形成する光学系の光学特性を調整する調整データを算出する算出方法であって、
    前記エネルギビームの照射に伴う前記光学系の波面収差の変動情報を算出する工程と;
    算出された前記波面収差の変動情報と、前記パターンに関する情報とに基づいて、前記調整データを算出する工程と;を含む算出方法。
  2. 前記変動情報は、前記パターンの形成時に、前記エネルギビームの照射により変動する前記光学系の波面収差の予測情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の算出方法。
  3. 前記パターンに関する情報は、パターンの種類、パターンの数、パターンの配列方向の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の算出方法。
  4. 前記パターンが複数種類あり、
    前記調整データは、前記複数のパターンのうち、第1パターンの像の形成条件に比べて第2パターンの像の形成条件を最適化するデータを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の算出方法。
  5. 前記調整データは、前記光学系の光学特性のうち、特定の成分を調整するデータであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の算出方法。
  6. 前記特定の成分は、ディストーション成分、フォーカス成分の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項5に記載の算出方法。
  7. エネルギビームによりパターンの像を形成する光学系の光学特性を調整する調整方法であって、
    前記エネルギビームの照射に伴う前記光学系の波面収差の変動情報を算出する工程と;
    算出された前記波面収差の変動情報と、前記パターンに関する情報とに基づいて、前記光学系の光学特性を調整する工程と;を含む調整方法。
  8. 請求項7に記載の調整方法を用いて前記光学系の光学特性を調整する工程と;
    その光学特性が調整された光学系を介してエネルギビームにより物体を露光し、前記物体上にパターンの像を形成する工程と;を含む露光方法。
  9. エネルギビームにより光学系を介して形成されるパターンの像の形成状態を調整する像形成状態調整システムであって、
    前記エネルギビームの照射に伴う前記光学系の波面収差の変動情報を算出する第1算出装置と;
    算出された前記波面収差の変動情報と、前記パターンに関する情報とに基づいて、前記光学系を介して形成されるパターンの像の形成状態を調整する調整データを算出する第2算出装置と;を備える像形成状態調整システム。
  10. 前記変動情報は、前記パターンの形成時に、前記エネルギビームの照射により変動する前記光学系の波面収差の予測情報を含むことを特徴とする請求項9に記載の像形成状態調整システム。
  11. 前記変動情報は、前記光学系の瞳面における前記エネルギビームの強度分布の変化を含むことを特徴とする請求項9又は10に記載の像形成状態調整システム。
  12. 前記パターンに関する情報は、パターンの種類、パターンの数、パターンの配列方向の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項9〜11のいずれか一項に記載の像形成状態調整システム。
  13. 前記パターンが複数種類あり、
    前記調整データは、前記複数のパターンのうち、第1パターンの像の形成条件に比べて第2パターンの像の形成条件を最適化するデータを含むことを特徴とする請求項9〜12のいずれか一項に記載の像形成状態調整システム。
  14. 前記調整データは、前記光学系の光学特性のうち、特定の成分を調整するデータであることを特徴とする請求項9〜13のいずれか一項に記載の像形成状態調整システム。
  15. 前記特定の成分は、ディストーション成分、フォーカス成分の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項14に記載の像形成状態調整システム。
  16. 算出された前記調整データに基づいて前記光学系の光学特性を調整する調整装置をさらに備える請求項9〜15のいずれか一項に記載の像形成状態調整システム。
  17. エネルギビームにより光学系を介して物体上にパターンの像を形成する露光装置であって、
    前記光学系の光学特性を調整する請求項9〜16のいずれか一項に記載の像形成状態調整システムと;
    前記光学系を介してエネルギビームを照射して前記物体を露光するビーム源と;を備える露光装置。
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