JP2007193921A - 光ピックアップ装置及び光ピックアップ装置を備えた光ディスクドライブ - Google Patents

光ピックアップ装置及び光ピックアップ装置を備えた光ディスクドライブ Download PDF

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Abstract

【課題】新しい半田を供給することなく、ショートランド部の短絡及び短絡解除を複数回繰り返すことができるようにする。
【解決手段】第2のランドSLGが、第1及び第2のランドSLP,SLG間の短絡及び短絡解除を複数回繰り返すことが可能な量の半田Hを溜める大きさであるため、ショートランド部に最初に供給した半田Hのうち、第1及び第2のランドSLP,SLG間を短絡している半田Hを第2のランドSLGへ移動させて溜めることで短絡解除することができる。そして、再度、ショートランド部を短絡するときには、第2のランドSLG上の半田Hを第1のランドSLP側に移動させることで、ショートランド部を短絡することができる。したがって、新しい半田Hを供給することなく、ショートランド部の短絡及び短絡解除を複数回繰り返すことができ、半田Hを節約することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、光ディスクの光ピックアップ装置及びこの光ピックアップ装置を備えた光ディスクドライブに関する。
従来より、所定の情報を記録し、或いは予め記録済みの情報を再生するための記憶媒体としてDVDやCD等のいわゆる光ディスクを用い、該光ディスクの記録或いは再生を行う光ディスクドライブがある。この光ディスクドライブは、光ピックアップユニットを備えており、この光ピックアップユニットが有するレーザーダイオードが光ディスクの記録面にレーザー光を照射し、該記録面に情報を書き込み記録するか、或いは該記録面より情報を読み込み再生する。
ところで、前記レーザーダイオードは静電気によって静電破壊されることがある。このようなレーザーダイオードの静電破壊を防止するために、光ピックアップユニットの回路基板にレーザーダイオードの電源供給端子と接地端子とを短絡させるためのショートランド部を設けることが一般的に行われている。この場合、前述の光ディスクドライブに光ピックアップユニットを組み込む際、例えば、半田により前記ショートランド部を短絡させることによって、レーザーダイオードの静電破壊を防止している(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−279670号公報(段落[0003]−[0007]、図11)
この種のショートランド部は、半田ごてを用いて半田による短絡と該短絡状態の解除が行われるが、具体的な手順について図8を参照して説明する。
図8は従来のショートランド部の拡大模式図であり、同図(a)はショートランド部の平面図、同図(b)、(c)は同図(a)のC−C線矢視断面図であって(b)は、(a)に示すショートランド部SL4が有する第1及び第2のランドSLP3,SLG3間が半田Hによって短絡している状態、(c)は(b)に示す短絡状態が解除された状態をそれぞれ示す。
図8に示すように、ショートランド部SL4は、回路基板641上に銅箔等で形成された回路パターンPW3にレジストSR3という絶縁性のインクの膜を施すことで任意の形状に形成される。尚、同図(b)、(c)に示すように、レジストSR3上に半田Hは付着しない。
そして、光ディスクドライブを組み立てる工程において、図8(b)に示すように半田Hにより短絡状態にあるショートランド部SL4上から、同図(c)に示すように、半田Hの一部を半田ごてで除去することでショートランド部SL4の短絡状態を解除している。次に、ショートランド部SL4を再び短絡する場合には、半田ごてによって新しい半田Hを供給しなければならない。
このように、従来構造のショートランド部の場合、短絡および短絡解除を複数回繰り返すには、ショートランド部SL4を短絡する度に新しい半田Hを供給しなければならず無駄であった。
本発明は、新しい半田を供給することなく、ショートランド部の短絡及び短絡解除を複数回繰り返すことができるようにすることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の光ピックアップ装置は、回路基板にレーザーダイオードの静電破壊防止用のショートランド部が設けられ、前記ショートランド部は、半田によるランド間の短絡と該短絡状態の解除が行われる、少なくとも1つの第1のランドと、半田溜め用の第2のランドとを有し、前記第2のランドが、前記ランド間の短絡、該短絡状態の解除を複数回繰り返すことが可能な量の前記半田を溜める大きさであることを特徴としている(請求項1)。
また、請求項1に記載の光ピックアップ装置において、前記第2のランドが前記第1のランドよりも面積が大きいことを特徴としている(請求項2)。
つぎに、請求項1または2に記載の光ピックアップ装置において、前記第1のランドと前記第2のランドは、それぞれ対向する対向縁がほぼ同じ長さの平行な直線状をなしていることを特徴としている(請求項3)。
さらに、請求項3の光ピックアップ装置において、前記第1のランドが半円形状であって、前記第2のランドが少なくとも前記第1のランドに近い辺の長さが前記第1のランドの直径にほぼ等しい矩形状であることを特徴としている(請求項4)。
そして、請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載の光ピックアップ装置を備えた光ディスクドライブであることを特徴としている(請求項5)。
まず、請求項1の発明によれば、第2のランドが、第1及び第2のランド間の短絡、該短絡状態の解除を複数回繰り返すことが可能な量の半田を溜める大きさであるため、ショートランド部を最初に短絡するときに供給した半田のうち、ランド間を短絡している半田を第2のランドへ移動させて溜めることで短絡状態を解除することができる。そして、再度ショートランド部を短絡するときには、第2のランドに溜められた半田を利用することで、該ショートランド部を短絡することができる。したがって、従来のように、短絡の度に新しい半田を供給する必要がなく、ショートランド部に当初供給した半田のみでショートランド部の短絡及び短絡解除を複数回繰り返すことができ、半田を節約することができる。
また、請求項2の発明によれば、第2のランドが第1のランドよりも面積が大きいため、短絡解除の際に第2のランドに半田を溜めておくことができ、実用的な構成で請求項1の光ピックアップ装置を実現することができる。
さらに、請求項3の発明によれば、両ランドの対向縁の長さが等しく平行であるため、半田によるショートランド部の短絡及び短絡解除を容易かつ確実に行うことができる。
加えて、請求項4の発明によれば、ショートランド部の第1及び第2のランドを形成する回路基板の配線パターンを容易に作成することができ、しかも、両ランドの対向する辺の長さを等しくして第2のランドを第1のランドよりも大面積に構成できるため、極めて実用的な構成の光ピックアップ装置を提供することができる。
そして、請求項5の発明によれば、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の光ピックアップ装置を備えることにより、光ディスクドライブの組立て工程において、無駄な半田を使用せずに光ディスクドライブに光ピックアップユニットを組み込むことができる。
つぎに、本発明をより詳細に説明するため、その一実施形態について、図1乃至図7にしたがって詳述する。尚、本実施形態ではDVD、CD等の光ディスクの再生或いは記録再生を行う光ディスクドライブに本発明を適用して以下に説明するが、本発明がこれに限定されるものではないことを言及する。
図1及び図2は光ディスクドライブの天板(プレート)を取り外して上部を開放した状態を示しており、図1はトレイが内部に搬入した状態を示す光ディスクドライブの平面図であり、図2は図1のトレイを取り外した図であって、クランパの一部を切断した一部断面図である。
図3は光ディスクドライブの内部に組み付ける光ピックアップユニット(本発明の「光ピックアップ装置」に相当)単体を示す平面図であり、図4は図3の一点鎖線部を拡大した平面図である。また、図5はショートランド部の拡大模式図であり、図6は図5の本実施形態の光ピックアップユニットが有するショートランド部に対比されるショートランド部の拡大模式図であり、図7は光ピックアップユニットを光ディスクドライブに組み込む工程の一例を示すフローチャートである。
図1及び図2で示すように、本実施形態の光ディスクドライブ1はDVD、CD等の光ディスクの再生或いは記録再生の機能を有し、上面が開放した合成樹脂の本体フレーム4内のシャーシ板3上には、例えば光ディスクドライブ1を内蔵した電子機器(図示省略)の外部からトレイ2により搬入された光ディスク(図示省略)を持ち上げて載置し回転するターンテーブル5と、該ターンテーブル5上の光ディスクの記録面にレーザー光を照射して前記光ディスクの記録或いは再生を行う光ピックアップユニット6と、該光ピックアップユニット6の左右側に設置する平行な一対のガイドシャフト7等とが配置されている。
そして、前述のターンテーブル5、光ピックアップユニット6、及びガイドシャフト7を主要部品としてシャーシ板3に取り付けてユニットとして構成したものを一般にトラバースユニットと称しており、該トラバースユニットは本体フレーム4の内部において、その一端を支点に揺動可能に組み付けられている。
すなわち、シャーシ板3は、周知のトラバースユニットを構成するシャーシと同様、鉄板等の金属板からなり、一端(後端)が本体フレーム4と連結し、その連結部分を支点として他端側(前端側)が上下に傾動可能であり、トレイ2が電子機器の外部に搬出される光ディスクの搬入(挿入)前においては、前述の連結部分を支点として前下がりに傾動し、光ディスクが電子機器の外部から前記トレイ2により本体フレーム4内の所定位置に搬入されると、前傾状態にあるシャーシ板3が本体フレーム4との連結部分を支点として水平状態に戻るように傾動する。
また、ターンテーブル5と対向する位置にクランパ(ディスククランパ)8が取り付けられている。このクランパ8は、前記シャーシ板3に取り付けられたターンテーブル5がシャーシ板3の傾動動作により上昇し、トレイ2上に載置された光ディスクを持ち上げた際に、このターンテーブル5とともに光ディスクを挟持するものであり、一般的なディスククランパと同様、回転自在であって、クランパ8の内部に収納される磁石とターンテーブルの磁性体との磁気的な吸引力によって回転中の光ディスクをターンテーブル上にクランプする。尚、クランパ8は、回転中に光ディスクの反り等に応じて微小な上下動も可能なように、上下方向の微小な隙間(遊び)を設けて本体フレーム4に取り付けてある。
このように、トレイ2が本体フレーム4内の所定位置に搬入されると、トレイ2に載置されている光ディスクがシャーシ板3の傾動動作に伴って上昇するターンテーブル5によって僅かに持ち上げられた状態となる。そして、シャーシ板3が水平状態にあるときは、光ディスクが回転可能な状態となって光ディスクの記録、再生動作が可能になる。
一方、両ガイドシャフト7は例えば金属製であり、前記光ピックアップユニット6を光デイスクの内周端から外周端の範囲内で光ディスクの径方向(前後方向)に往復直線移動するため、光ピックアップユニット6の左右両側に平行に配置され、図2に示すように、光ピックアップユニット6の左右の支持突起6a〜6cを貫通して光ピックアップユニット6をシャーシ板3から浮いた状態で摺動自在に支持する。
つぎに、光ピックアップユニット6の構成について図3乃至図5を参照して説明する。
図3に示すように、光ピックアップユニット6は、ベースシャーシ61に、レンズユニット62、レーザーダイオード基板63及び中継基板64等が配設されて構成されている。中継基板64はレンズユニット62とFFC(フレキシブル・フラット・ケーブル)を介して接続されており、レーザーダイオード基板63と電気的に接続されている。また、中継基板64にはコネクタ64aが設けられており、光ピックアップユニット調整治具、トラバースユニット調整治具、光ディスクドライブ1が有する制御基板とFFCを介して接続可能に構成されている。
また、レーザーダイオード基板63は、DVD用、CD用の少なくとも2つの波長のレーザー光を照射可能に構成されており、トレイ2に載置された光ディスクの種類に応じた複数波長のレーザー光を照射することができる。
また、図3の一点鎖線部を拡大した図4に示すように、中継基板64(本発明の「回路基板」に相当)には、レーザーダイオード基板63が備えるレーザーダイオード(図示省略)の静電破壊を防止するためのショートランド部SL1,SL2が設けられている。すなわち、ショートランド部SL1,SL2は、レーザーダイオードの電源供給端子と接地端子の短絡と、該短絡状態の解除とを行うことができるように構成されている。そして、ショートランド部SL1,SL2を短絡状態とすることでレーザーダイオードの静電破壊を防止することができる。
また、レーザーダイオードのショートランド部SL1,SL2はそれぞれ、レーザーダイオードの電源供給端子と接続された半円状の第1のランドSLPと、レーザーダイオードの接地端子と接続された半田溜め用の矩形状の第2のランドSLGとを有している。また、第2のランドSLGの大きさは、第1及び第2のランドSLP,SLG間の短絡及び短絡解除を複数回繰り返し可能な量の半田Hを溜めることができるように設定されている。
つぎに、ショートランド部SL1,SL2の一例について図5を参照して説明する。
図5(a)はショートランド部の平面図、同図(b)、(c)は同図(a)のA−A線矢視断面図であって(b)は第1及び第2のランドSLP,SLG間が半田Hによって短絡している状態を示し、(c)は(b)に示す短絡状態が解除された状態を示す。
図4及び図5に示すように、ショートランド部SL1,SL2は、中継基板64上に銅箔等で形成された回路パターンPWにレジストSRという絶縁性のインクの膜を施すことで任意の形状に形成される。図5(b)に示すように、レジストSR上に半田Hは付着しない。
また、本実施形態では、図5に示すように、第1のランドSLPが半円形状であり、第2のランドSLGが矩形状(ここでは正方形状)に形成され、しかも第1のランドSLPと第2のランドSLGのそれぞれ対向する対向縁SLP1,SLG1はほぼ同じ長さの平行な直線状をなして形成されている。すなわち、第2のランドSLGの第1のランドSLPに近い辺SLG1の長さaが、第1のランドSLPの直径dにほぼ等しく構成されている。
つぎに、上記したように構成されたショートランド部SL1,SL2の半田Hによる短絡及び短絡解除を行う方法の一例について、図5を参照して説明する。
最初に、図5(b)に示すように、半田Hをショートランド部SL1,SL2に供給することで、ショートランド部SL1,SL2を短絡する。半田Hをショートランド部SL1,SL2に供給する方法としては、ショートランド部SL1,SL2に半田ペーストを塗った状態で加熱炉を通過させる、所謂リフローによって半田Hを供給してもよいし、作業者が半田ごてにより半田Hを供給してもよい。
続いて、図5(b)の状態のショートランド部SL1,SL2を作業者が半田ごてにより加熱することで半田Hを溶融し、溶融した半田Hを第2のランドSLG側へ移動させる。その結果、同図(c)に示すように、ショートランド部SL1,SL2を短絡していた半田Hの大部分が第2のランドSLGに溜まり、ショートランド部SL1,SL2の短絡状態が解除される。
このとき、ショートランド部SL1,SL2を短絡している半田Hが若干半田ごてに付着するが、第2のランドSLGが適切な大きさに形成されているため、第2のランドSLG上の半田Hの表面張力によって、ほとんど大部分の半田Hが第2のランドSLG上に溜まることとなる。
再度、ショートランド部SL1,SL2を短絡状態とするときは、図5(c)の状態のショートランド部SL1,SL2を作業者が半田ごてにより加熱することで半田Hを溶融し、第2のランドSLG上の半田Hを第1のランドSLP側へ移動させることで、第1及び第2のランドSLP,SLG間が半田Hにより橋絡されてショートランド部SL1,SL2は短絡状態となる。
ところで、図6に示すように、第2のランドSLG2の形状が第1のランドSLP2の直径を短辺とする長方形状であって、その面積が大きすぎる場合には第2のランドSLG2上の半田Hを利用してショートランド部SL3の短絡を上手く行えないことがある。同図(a)はショートランド部の平面図、同図(b)、(c)は同図(a)のB−B線矢視断面図であって(b)は第1及び第2のランドSLP2,SLG2間が半田Hによって短絡している状態、(c)は(b)に示す短絡状態が解除された状態をそれぞれ示す。また、図5と同一な構成については相当符号を付して、その構成の説明を省略する。
図6に示すように、ショートランド部SL3の第2のランドSLG2の面積が大きいため、第2のランドSLG2上には大量の半田Hが溜まっている。したがって、上記した方法と同様にして同図(c)に示す短絡解除状態から同図(b)に示す短絡状態とする際、第2のランドSLG2上の半田Hの表面張力が大きく、半田ごてによって半田Hを第2のランドSLG2から第1のランドSLP2へ上手く移動させることができないことがある。
そこで、第1及び第2のランドの形状、大きさ、ギャップとしては、実験によって、最適な形状、大きさ、ギャップを予め見つけておくのが望ましい。
このように、本実施形態では一例として、第2のランドSLGを第1のランドSLPの直径dとほぼ等しい一辺がaの正方形に形成している。このような構成とすれば、第2のランドSLGの面積を第1のランドSLPの面積よりも大きくして、両ランドSLP,SLG間の短絡及び短絡解除を複数回繰り返し可能な量の半田を第2のランドSLGに溜めておくことができる。
最も好ましい例として、ショートランド部SL1,SL2は、例えば第1のランドSLPの直径dが約2.0mm、第2のランドSLGの一辺aが約2.0mm、第1及び第2のランドSLP,SLGのギャップGが約0.45mmとなるように構成するとよい。
つぎに、上述した光ピックアップユニット6を光ディスクドライブ1に組み込む手順の一例について図7を参照して説明する。図7は光ピックアップユニット6を光ディスクドライブ1に組み込む工程の一例を示すフローチャートである。
まず、レーザーダイオードの静電破壊防止のために中継基板64のショートランドSL1,SL2を予め半田Hで短絡(ショート)しておき、中継基板64、レンズユニット62、レーザーダイオード基板63、ベースシャーシ61などの構成部品から光ピックアップユニット6を組み立てる(ステップS1)。そして、ステップS1において組み立てた光ピックアップユニット6を、光ピックアップユニット調整治具(図示省略)に取り付けて、光ピックアップユニット調整治具と中継基板64のコネクタ64aとをFFCで接続する(ステップS2)。
その後、中継基板64のショートランドSL1,SL2の短絡を解除し(ステップS3)、光ピックアップユニット6の調整を行う(ステップS4)。光ピックアップユニット6の調整作業終了後、中継基板64のショートランドSL1,SL2を再び短絡状態とする(ステップS5)。そして、光ピックアップ調整治具と中継基板64とを接続しているFFCをコネクタ64aから取り外して、光ピックアップユニット6を光ピックアップユニット調整治具から取り外す。
続いて、光ピックアップユニット6を含むトラバースユニットの組み立てを行う(ステップS6)。そして、ステップS6において組み立てたトラバースユニットを、トラバースユニット調整治具(図示省略)に取り付けて(ステップS7)、トラバースユニット調整治具と中継基板64のコネクタ64aとをFFCで接続する(ステップS8)。
そして、中継基板64のショートランドSL1,SL2の短絡を再び解除し(ステップS9)、トラバースユニットの調整を行う(ステップS10)。トラバースユニットの調整作業終了後、中継基板64のショートランドSL1,SL2を再度短絡状態とする(ステップS11)。その後、トラバースユニット調整治具と中継基板64とを接続しているFFCをコネクタ64aから取り外して(ステップS12)、トラバースユニットをトラバースユニット調整治具から取り外す(ステップS13)。
さらに、トラバースユニットを含む光ディスクドライブ1の組み立てを行う(ステップS14)。そして、光ディスクドライブが有する制御基板(図示省略)と中継基板64のコネクタ64aとをFFCで接続する(ステップS15)。最後に、中継基板64のショートランドSL1,SL2の短絡を再度を解除することで、光ピックアップユニット6の光ディスクドライブ1への組み込みが完了する(ステップS16)。
以上のように、本実施形態の場合、第2のランドSLGを、第1及び第2のランドSLP,SLG間の短絡及び短絡解除を複数回繰り返し可能な量の半田Hを溜めることができる大きさに形成したため、ショートランド部SL1,SL2を最初に短絡するときに供給した半田Hのうち、第1及び第2のランドSLP,SLG間を短絡している半田Hを第2のランドSLGへ移動させて溜めることで短絡解除することができる。そして、再度、ショートランド部SL1,SL2を短絡するときには、第2のランドSLGに溜められた半田Hを第1のランドSLP側に移動させることで、ショートランド部SL1,SL2を短絡することができる。したがって、従来のように短絡の度に新しい半田Hを供給する必要がなく、ショートランド部SL1,SL2に当初供給しておいた半田Hによりショートランド部SL1,SL2の短絡及び短絡解除を複数回繰り返すことができ、従来構造のショートランド部に比べて大幅に半田Hを節約することができる。
また、第2のランドSLGが第1のランドSLPよりも面積が大きいため、短絡解除の際にほとんどの半田Hを第2のランドSLGに溜めておくことができ、実用的な構成で光ピックアップユニットを実現することができる。
さらに、両ランドSLP,SLGの対向する辺(対向縁)SLP1,SLG1の長さがほぼ等しいため、半田Hによるショートランド部SL1,SL2の短絡及び短絡解除を容易かつ確実に行うことができる。
加えて、ショートランド部SL1,SL2の第1及び第2のランドSLP,SLGを、それぞれ半円形状及び矩形状に形成しているため、中継基板64の配線パターンを容易に作成することができ、しかも、両ランドSLP,SLGの対向する辺SLP1,SLG1の長さを等しくして第2のランドSLGを第1のランドSLPよりも大面積に構成できるため、極めて実用的な構成の光ピックアップユニット6を提供することができる。
そして、上記したショートランド部SL1,SL2を有する光ピックアップユニット6を備えることにより、光ディスクドライブ1の組立て工程において、無駄な半田Hを使用せずに光ディスクドライブ1に光ピックアップユニット6を組み込むことができる。
尚、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であり、例えば、第1及び第2のランドSLP,SLGの形状や大きさ、ギャップGの大きさは種々の変更を加えることができる。
また、上記した実施形態では、レーザーダイオード基板63が備えるレーザーダイオードの各々に対応したショートランド部を中継基板64に形成したが、1つの第2のランドSLGを各レーザーダイオードの接地端子用のランドとして共通で使用し、第2のランドSLGの周辺にレーザーダイオード各々の電源供給端子に対応した第1のランドSLPを複数個配置する構成としてもよい。
そして、本発明は、電子機器に内蔵等される種々の光ディスクドライブの光ピックアップユニット6及び該光ピックアップユニット6を備えた光ディスクドライブに適用することができる。
本発明の一実施形態における光ディスクドライブの上部を開放した状態のトレイ搬入時の平面図である。 本発明の一実施形態における光ディスクドライブのトレイを取り外した図であって、クランパの一部を切断した一部断面図である。 本発明の一実施形態における光ディスクドライブの光ピックアップユニット単体を示す平面図である。 図3の一点鎖線部を拡大した平面図である。 ショートランド部の拡大模式図である。 図5に示す本発明の一実施形態たる光ピックアップユニットが有するショートランド部に対比されるショートランド部の拡大模式図である。 光ピックアップユニットを光ディスクドライブに組み込む工程の一例を示すフローチャートである。 従来のショートランド部の拡大模式図である。
符号の説明
1 光ディスクドライブ
6 光ピックアップユニット(光ピックアップ装置)
64 中継基板(回路基板)
SL1、SL2、SL3、SL4 ショートランド部
SLP 第1のランド
SLG 第2のランド
SLP1、SLG1 対向縁
H 半田

Claims (5)

  1. 回路基板にレーザーダイオードの静電破壊防止用のショートランド部が設けられ、前記ショートランド部は、半田によるランド間の短絡と該短絡状態の解除が行われる、少なくとも1つの第1のランドと、半田溜め用の第2のランドとを有し、前記第2のランドが、前記ランド間の短絡、該短絡状態の解除を複数回繰り返すことが可能な量の前記半田を溜める大きさであることを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 前記第2のランドが前記第1のランドよりも面積が大きいことを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
  3. 前記第1のランドと前記第2のランドは、それぞれ対向する対向縁がほぼ同じ長さの平行な直線状をなしていることを特徴とする請求項1または2に記載の光ピックアップ装置。
  4. 前記第1のランドが半円形状であって、前記第2のランドが少なくとも前記第1のランドに近い辺の長さが前記第1のランドの直径にほぼ等しい矩形状であることを特徴とする請求項3に記載の光ピックアップ装置。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の光ピックアップ装置を備えたことを特徴とする光ディスクドライブ。
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