JP2007187326A - 空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【課題】浮遊物センサーを容易に清掃でき、正常な状態に維持された浮遊物センサーによる適切な制御で室内を清浄な状態に維持できると共に、在室者の近くの浮遊物濃度を検知でき、より適切な浮遊物除去運転の制御ができる空気調和機を提供する。
【解決手段】空気調和機のリモコンに、検知部の清掃用開口と、上部及び下部に検知部と連通する空気導入口及び空気排出口と、を有し空気中の浮遊物を検知する浮遊物センサーと、該空気導入口及び空気排出口に対向する該リモコンの外殻に上部通気口及び下部通気口と、該清掃用開口に対向する該リモコンの外殻に外殻開口とを備え、前記清掃用開口を遮蔽するように取付けられた検知部蓋と、前記浮遊物センサーと、前記外殻開口と、を前記浮遊物センサーを前記リモコンから取外すことなく前記検知部の清掃が可能なように配置されている。
【選択図】図6
【解決手段】空気調和機のリモコンに、検知部の清掃用開口と、上部及び下部に検知部と連通する空気導入口及び空気排出口と、を有し空気中の浮遊物を検知する浮遊物センサーと、該空気導入口及び空気排出口に対向する該リモコンの外殻に上部通気口及び下部通気口と、該清掃用開口に対向する該リモコンの外殻に外殻開口とを備え、前記清掃用開口を遮蔽するように取付けられた検知部蓋と、前記浮遊物センサーと、前記外殻開口と、を前記浮遊物センサーを前記リモコンから取外すことなく前記検知部の清掃が可能なように配置されている。
【選択図】図6
Description
本発明は空気調和機にかかり、特に空気清浄機能の充実に関する。
近年、杉花粉の大量飛散に伴ない花粉症にかかる人が増えている。花粉症は花粉をアレルゲンとしたアレルギー反応によって引き起こされ、くしゃみ、鼻水、目のかゆみなどの症状を現す。花粉症のアレルゲンとしては第一に杉花粉が挙げられるが、この他にも、杉花粉と性状が似ている檜の花粉も挙げられていて、花粉の飛ぶ時期が違うため、花粉症の要注意期間が長くなっている。花粉症自体は生命に重大な影響を及ぼすわけでは無いが、上記の症状により仕事に身の入らない状態が続き、その経済的損失は莫大なものとなる。
また、花粉以外にも室内には生活に伴うハウスダスト、煙草の煙、室内でのペットの飼育や冷暖房機器の普及に伴う室内環境の通年快適化によりダニの繁殖が進むことによる有害微細動物の増加などで、室内の空気が汚染され、これらも、アレルゲンの一つとして喘息の発作を引起したり、他のアレルギー反応の発作を助長している。さらに、室内で発生する浮遊物以外にも、例えば、黄砂、強風による砂塵、噴火などによる火山灰、自動車の排ガス、工場排気ガス、排煙等、これらの室外で発生した浮遊物が自然換気、人為的、機械的換気、または、人の衣服への付着などにより室内に入り込み、室内の人を不快にさせると共に、他のアレルギー反応の発作も助長している。
このような、室内環境を改善するため、空気調和機、空気清浄機に浮遊物センサーを設け、室内空気を必要な時に、速やかに清浄にする種々の工夫がなされている。しかし、一般に浮遊物センサーは空気中に含まれる物質の微妙な変化を捕らえて出力するため、検知部に空気中の物質が付着するとその影響で出力が変化し正しい値を示さなくなる。
これを補うために、特許第3404223号、実用新案登録第2503062号、特許第3093433号のような技術が提案されている。これらは、ソフト的に浮遊物センサーの劣化を補償するだけであり、劣化した浮遊物センサーの回復を図ったものではなく、劣化が累積すると当初に想定した劣化度合いを逸脱してしまう恐れが多分に有る。また、空気調和機本体は部屋の高所に取付けられることが多く、空気調和機本体に浮遊物センサーを設けると在室者がいる空間と浮遊物センサーの取付け位置との間に少なからぬ距離ができる。また、リモコンに浮遊物センサーを設けた空気清浄機も提案されている。この種の従来技術として、特開2003−279115号(特許文献1)、特開2000−88323号(特許文献2)、特開平11−193944号(特許文献3)、特開平11−319451号(特許文献4)が知られている。
特許文献1はリモコンに塵埃センサーを設け、ファンの回転数を設定し、計測された塵埃量を表示するファンフィルター装置のリモコンユニットについて述べている。
特許文献2はリモコンに清浄化必要レベル検知のための汚れセンサー、人体センサーを設け、検知レベルが前回送信のレベルを越えた時に送信し、越えない時には所定時間の間は送信しない空気清浄機について述べている。
特許文献3はリモコンに塵埃センサーを設け、計測された塵埃量を表示して、本体の造る清浄空間の範囲を確認する。又、使用点が清浄空間になるよう自動運転する局所清浄型空気清浄機および局所清浄化方法について述べている。
特許文献4は複数種の空気の汚れをリモコンで検出し、汚れ検出信号に応答し、汚れの表示を汚れの種類に応じて切り替える表示手段を備える空気清浄機について述べている。
屋外で発生する主な浮遊物としては前述のように黄砂、強風による砂塵、噴火などによる火山灰、自動車の排ガス、工場排気ガス、排煙、花粉等がある。この中で自動車の排ガス、工場排気、排煙等は人為的なものであり、大気汚染防止法などによる規制により改善が図られている。また、黄砂、強風による砂塵、噴火などによる火山灰等は自然現象によって引起されるもので減少させたり、規制することはできないが、これらの無機的な浮遊物は他のアレルゲンによるアレルギー反応を助長することはあるがこれ自体がアレルギー反応を引起すことは少ない。
屋外で発生する浮遊物の中で唯一、発生の規制が不可で、強いアレルギー反応を引起す浮遊物である花粉に対しては今後も自然環境保護の観点から共存関係を維持して行かなければならないが、一方では、花粉に過敏な人が居て、花粉症の発作の起こらない環境への強い要望もある。このように、花粉の飛散の少ない品種への改良、切換えが効を奏するまでの間においても、花粉に過敏な人が憂鬱な花粉症の時期を平常に過ごすことができる方策が強く望まれている。
このため、前述のように空気調和機、空気清浄機に浮遊物センサーを設け、室内空気を必要な時に、速やかに清浄にする必要が有る。一般に浮遊物センサーは空気中に含まれる物質の微妙な変化を捕らえて出力するため、検知部に空気中の物質が付着するとその影響で出力が変化し正しい値を示さなくなるので、定期的に浮遊物センサーの検知部を掃除する必要が有る。
一方、空気調和機本体は多くの場合(床置形を除いた大部分)部屋の高所に取付けられている。浮遊物センサーの掃除は特殊な場合を除き使用者に任せられており、浮遊物センサーが空気調和機本体に取付けられている場合、掃除の時には脚立等を使用して空気調和機本体に近づき、脚立などに乗った不安定な姿勢で浮遊物センサーの小さな検知部の掃除をしなければならず、手軽に掃除できるという状況ではない。このため、掃除がいい加減になったり、定期的な掃除そのものが省かれたりして、浮遊物センサーを有効に使用できなくなる恐れが多い。
また、専門業者が掃除する特殊な場合とは高い天井面での作業や、天井裏に登っての作業や、作業自体が複雑な場合などであり、通常このような作業では、ルーバー、フィルター、熱交換器などの清掃と併せて、有料のメンテナンス契約を結ばなければならず、何れも使用者に負担を強いているものである。
特許文献1では塵埃センサーに必要な検知部の清掃についての記述はなく、清掃に好適な形態への言及もない。また、外気の取り入れについての記載はなく、換気装置との連携制御についての言及もない。また、リモコン内蔵電池の消耗抑制についての工夫もない。
特許文献2では汚れセンサーに必要な検知部の清掃についての記述はなく、清掃に好適な形態への言及もない。また、外気の取り入れについての記載はなく、換気装置との連携制御についての言及もない。
特許文献3では塵埃センサーに必要な検知部の清掃についての記述や、清掃に好適な形態への工夫はなく、リモコン内蔵電池の消耗抑制についての記載もない。また、外気の取り入れについての記載はなく、換気装置との連携制御についての言及もない。
特許文献4では汚れセンサーに必要な検知部の清掃についての記述はなく、清掃に好適な形態への言及もない。また、外気の取り入れや、換気装置との連携制御についての工夫はなく、リモコン内蔵電池の消耗抑制についての記載もない。
本発明が解決しようとする課題は、浮遊物センサーを容易に清掃でき、正常な状態に維持された浮遊物センサーによる適切な制御で室内を清浄な状態に維持できると共に、在室者の近くの浮遊物濃度を検知でき、より適切な浮遊物除去運転の制御ができる空気調和機を提供することにある。
一般に浮遊物はその大きさが大きいほど重力の影響で沈降し易く、また、気流の有無やその大小によっても、浮遊物の分布が影響を受けるため、同じ室内でも距離が離れると浮遊物の濃度にも差が出て来る。実施例ではリモコンに浮遊物センサーを備え、浮遊物センサーの検知部を隠蔽する着脱自在な検知部蓋を有し、浮遊物センサーをリモコンから取外すことなく検知部蓋が着脱できる構成とした。
このようにすることにより、手元に有るリモコンの検知部蓋を取外して浮遊物センサー内の検知部を手軽に清掃でき、常に浮遊物センサーを正常な状態に維持することができるので、室内を浮遊物センサーによる適切な制御で清浄な状態に維持できる。
また、浮遊物の濃度によって集塵運転を制御する場合、より在室者に近いリモコンに浮遊物センサーを設けることにより、より適切に在室者に配慮した室内空気の清浄化運転の制御ができる。
また、屋外に大量の花粉が飛散している時期には、自然換気や強制換気により家屋の隙間を通って室内にも多量の花粉が侵入する。このような時は電気集塵空清ユニットを運転し、室内に浮遊する花粉を除去すると共に、換気の経路を変えて、外気を室内に導入する時に外気に含まれている花粉を除去することで、室内の花粉を速やかに除去する。
本発明が解決しようとする課題は、空気調和機のリモコンに、検知部の清掃用開口と、上部及び下部に検知部と連通する空気導入口及び空気排出口と、を有し空気中の浮遊物を検知する浮遊物センサーと、該空気導入口及び空気排出口に対向する該リモコンの外殻に上部通気口及び下部通気口と、該清掃用開口に対向する該リモコンの外殻に外殻開口とを備え、前記清掃用開口を遮蔽するように取付けられた検知部蓋と、前記浮遊物センサーと、前記外殻開口と、を前記浮遊物センサーを前記リモコンから取外すことなく前記検知部の清掃が可能なように配置されていることにより達成される。
請求項2に記載の空気調和機は、前記リモコンが傾斜した表示部と、前記浮遊物センサーを覆う背壁とを備え、室内機への送信部と、前記上部通気口と、前記外殻開口とを該表示部より背壁側に設けるものである。
請求項3に記載の空気調和機は、誘電体フィルターを有する電気集塵空清ユニットと、外気の吸入が可能な換気装置と、その外気の吸入経路に設けた空清フィルターとを備え、前記浮遊物センサーが特定グループの浮遊物を検知した場合に、該電気集塵空清ユニットの運転と該換気装置の給気運転を行なうものである。
請求項4に記載の空気調和機は、前記浮遊物センサーが浮遊物の濃度を識別できる機能を有し、識別した濃度に応じて送風機の風速を切換えるものである。
請求項5に記載の空気調和機は、前記換気装置に排気運転機能を設け、前記浮遊物センサーが識別した浮遊物のグループに応じて、該換気装置の給気運転または排気運転と、前記電気集塵空清ユニットの運転と、を行なうものである。
請求項1によれば、浮遊物センサーを容易に清掃でき、正常な状態に維持された浮遊物センサーによる適切な制御で室内を清浄な状態に維持できると共に、在室者の近くの浮遊物濃度を検知でき、より適切な浮遊物除去運転の制御ができる。
請求項2によれば、空気調和機本体へのリモコンからの浮遊物濃度情報の伝達が確実になる。また、上下寸法の大きい浮遊物センサーをリモコン後端面に配置できる。また、バックライトが不要になり、電池の寿命が延ばせる。また、定期的な検知部の清掃を手軽に、且つ、容易に行うことができる。
請求項3によれば、屋外で発生し、アレルギー反応による発作の原因、または、発作の助長物質となる特定の浮遊物を検知し、適切な除塵運転で、室内を浮遊物の少ない状態に維持する。
請求項4によれば、浮遊物が多い時は急速に浮遊物を捕集して短時間に室内の浮遊物濃度を下げ、浮遊物が少ない時は低騒音運転で徐々に浮遊物濃度を下げ、室内を浮遊物の少ない状態にする。
請求項5によれば、浮遊物の種類に応じて電気集塵運転と、給気運転(発生元が室外の場合)または排気運転(発生元が室内の場合)とを組合せて室内環境を速やかに改善する。
以下、本発明の空気調和機の一実施例について図を用いて説明する。
まず、空気調和機の全体構成を、図1〜4を用いて説明する。図1は空気調和機の構成図である。図2は室内機の化粧パネルを外した内部構成説明図である。図3は室内機のA−A断面図である。図4は可動パネルの開閉状態を示した室内機斜視図である。
図1、図2において、符号1で総括的に示すのは空気調和機であり、室内機2と室外機6を接続配管8でつなぎ、室内を空気調和する。室内機2は筐体21に室内熱交換器33、送風ファン311、露受皿35等を取付け、化粧枠23で覆い、化粧枠23の前面に前面パネル25を取付けた構成になっている。化粧枠23には室内空気を吸い込む空気吸込み口27と、温湿度が調和された空気を吹き出す空気吹出し口29とが上下に設けられている。
また、前面パネル25の中央下部には運転状況を表示する表示部397と、別体のリモコン5からの赤外線の操作信号を受ける受光部396が配置されている。
筐体21には送風ファン311、フィルター231、室内熱交換器33、露受皿35、上下風向板291、左右風向板295等の基本的な内部構造体が取付けられる。そして、筐体21の内側に取付けられた送風ファン311等の基本的な内部構造体は、化粧枠23を取付けることにより室内機2内に包含される。
化粧枠23の下面に形成される空気吹出し口29は、前面パネル25との分割部に隣接して配置され、奥の吹出し風路290に連通している。上下風向板291は閉鎖状態で吹出し風路290をほぼ隠蔽して、室内機2の底面に連続した大きな曲面を形成する。そして、上下風向板291は両端部に設けた回動軸を支点にして、リモコン5からの指示に応じて、図示しない駆動モータにより、空気調和機1の運転時に所要の角度回動し空気吹出し口29を開き、その状態を保持する。空気調和機1の運転停止時には、空気吹出し口29を閉じるように制御される。
また、左右風向板295は下端部に設けた回動軸を支点にして、図示しない駆動モータにより回動可能に構成され、リモコン5からの指示の応じて回動してその状態を保持し、吹出し空気を左右の所望の方向に吹出させる。なお、リモコン5から指示することにより、空気調和機1の運転中に上下風向板291、左右風向板295を周期的に揺動させ、室内の広範囲に周期的に吹出し空気を送ることもできる。
また、前面パネル25に取付けられた可動パネル251は図示しない駆動モータを回転させることにより、下端部に設けた回動軸を支点として回動可能に構成され、空気調和機1の運転時に前側空気吸込部230bを開き、前側空気吸込部230bからも室内空気を室内機2内に吸引し、空気調和機1の停止時には、前側空気吸込部230bを閉じるように制御される。
そして、本実施例に係る室内機2によれば、停止時は空気吹出し風路290と前側空気吸込部230bを上下風向板291と可動パネル251で隠蔽してインテリアに調和させている。運転時には上下風向板291、左右風向板295をリモコン5からの指示に応じて回動させる。これと共に、可動パネル251を開いて前側空気吸込部230b及び上側空気吸込部230aから室内空気を吸込む。吸込んだ室内空気を内部の室内熱交換器33で冷風または温風にして前記空気吹出口29から吹き出すことができる。
この空気調和機1を運転する時には、電源(図示せず)に接続してリモコン5を操作し、所望の暖房、除湿、冷房等の運転を行う。
冷房等の運転の場合を図3、図4を用いて説明する。冷房等の運転の場合、送風機31の前方の部分の室内熱交換器33に室内空気を通すため、図4(b)の如く、前面パネル25の一部を構成する可動パネル251を回動させて開く。上側空気吸込部230a及び開いた可動パネル251の奥の化粧枠23の前側空気吸込部230bを通して室内熱交換器33に室内空気を流通させる。
室内機2は、内部の図示しない電装品ボックスに制御基板を備え、該制御基板にマイコンが設けられる。該マイコンは図示しない室内温度センサー、室内湿度センサー等の各種のセンサーからの信号を受け、リモコン5からの操作信号を受光部396で受けると共に、室内送風機31、可動パネル駆動モータ、上下風向板駆動モータ、左右風向板駆動モータ等を制御し、且つ、室外機との通信を司るなど、室内機2を統括して制御する。
室内機2は、運転停止状態で、図4(a)に示すように、可動パネル251及び上下風向板291が閉鎖された状態となっている。この状態で、リモコン5から運転操作の信号がなされると、図示しないマイコンは、リモコン5からの操作信号または自動運転が設定されていれば各種センサからの情報に基づいて冷房、または暖房等の運転モードを決定する。該決定に基づいて可動パネル251及び上下風向板291を動作させて、気流の通路を開放状態にする。このとき、空気吸込み口230bが開放されるが室内からの視線は可動パネル251でさえぎられて室内機2の内部までは届かず、インテリアの雰囲気を崩すことは無い。
つまり、マイコンは、図示しない駆動モータを動作させ、上下風向板291、左右風向板295をリモコン5からの指示に対応した吹き出し角度まで回動する。また、マイコンは、前記上下風向板291の動作に連動して可動パネル251を開く可動パネル駆動モータを動作させる。
次に、マイコンは室内送風機31を回転させ、上側及び前側の空気吸込部230a,230bから室内空気を吸込む。吸込んだ室内空気を室内熱交換器33で温風または冷風あるいは熱交換しないで上下風向板291、左右風向板295に沿って空気吹出口29から吹き出させるように制御する。一方、運転を停止する際は、室内送風機31を停止した後に、可動パネル251の駆動モータ及び上下風向板291の駆動モータを逆回転させる。このようにすることで開の状態から閉の状態に戻すように制御する。
フィルター231は室内熱交換器33の吸込側を覆うように配置され、吸い込まれた室内空気中に含まれる塵埃を取り除くためのものである。送風ファン311は横長の貫流ファンで構成され、室内空気を空気吸込み口27から吸い込んで空気吹出し口29から吹き出すように室内機2内の中央に配置されている。室内熱交換器33は送風ファン311の吸込側に配置され、略逆V字状に形成されている。
露受皿35は室内熱交換器33の前後両側の下端部下方に配置され、冷房運転時や除湿運転時に室内熱交換器33に発生する凝縮水を受けるために設けられている。受けて集められた凝縮水はドレン配管37を通して室外に排出される。これらによって、空調される室内空気を流す主風路が形成される。即ち、送風ファン311を運転することで、室内空気は空気吸込み口27から吸い込まれ、フィルター231を介し、室内熱交換器33にて熱交換された後、空気吹出し口29から室内に吹き出される。
換気装置32は、室内機2内の一側部に配置される。具体的には、換気装置32は、送風ファン311用の送風モータ313と反対側部に組み込まれている。換気装置32は、室内空気を吸い込む換気装置吸込み口325を上部に有している。この換気装置吸込み口325は、フィルター231の下流側に位置し、上側空気吸込部230aから吸い込まれた室内空気がフィルター231を介して吸い込まれる。
換気装置32は、室内空気を室外に排気すると共に新鮮な室外空気を取り込む換気装置給排気口327を後部に有している。そして、換気装置給排気口327には換気風路39が接続され、この換気風路39が室内機2と室外機6を接続する接続配管8と一緒に家屋の配管穴を貫通して室外に引き出され、換気風路39の先端が外気に開放され、接続配管8は室外機6に接続される。
換気装置32には給気運転および排気運転の2種類の運転モードと運転停止の状態がある。
また、特に説明しないが、それぞれの運転モードの切換えは、リモコンの操作部で行なうか、室内機2の操作部で行なう。また、図示しない制御装置からの指令により、周囲の環境条件や空気調和機1の運転経過などに応じて自動的に運転モードを切換えることもできる。
換気装置32の運転は室内機2の冷暖房運転と併用して運転することもできれば、換気装置32単独で運転することもできる。さらに、換気装置32にタイマーを設けて一定時間運転後、自動的に運転を停止させることも可能である。
換気装置32は図示しない切換ダンパーを操作することで、換気装置吸込み口325から吸込んだ室内空気を換気装置給排気口327に吐出して外気に排気する排気運転と、換気装置給排気口327から吸込んだ室外空気を換気装置吹出し口326に吐出し室内へ吹出して給気する給気運転とを切換えることができる。
給気運転の場合、吸込まれた外気は給気経路に設けられた給気プレフィルターと給気空清フィルターを通って室内に吹出す。先ず、給気プレフィルターの表面で空気中に含まれている塵埃を取り除かれた後に、粒径10μm以上の塵埃を99.9%に近い高効率で捕集することができ、更に、脱臭機能も有する給気空清フィルターを通ることで空気中に含まれている微小な塵埃と臭気を取り除かれ、清浄化されて室内に吹出す。
40は電気集塵空清ユニットであり、室内機2の機内を流れる空気流中で、プレフィルター231と室内熱交換器33との間に上側空気吸込み部230aと対向して置かれ、枠体内に針状の放電電極、帯状の放電対向電極、ハニカム状の格子をもった誘電体フィルター、網状の接地電極、脱臭フィルターを内蔵している。
誘電体フィルターを使用することによりフィルターに保持できる塵埃の量が増加し、また、フィルターを掃除する時には水洗いをすることで帯電が除去され簡単に塵埃を離脱させることができる。
次に、浮遊物センサー158について図5の浮遊物センサーの説明図を用いて説明する。図5において158で総括的に示すのは浮遊物センサーであり、本実施例の場合はリモコン5に搭載されている。浮遊物センサー158は室内の浮遊物を検知し、その濃度の情報をリモコン5の制御部を介して室内機2の制御部に出力する。浮遊物センサー158は外殻158a下部に被測定空気の導入口158c、外殻158a上部に被測定空気の排出口158dを有している。この外殻158aの内部に導入口158cと排出口158dに連通し、検知部となる測定室158eが有り、測定室158e内の導入口158cの近傍にヒーター158fを有し、ヒーター158fに通電して加熱による上昇気流を発生させる。
これにより導入口158cから排出口158dに向かう被測定空気の気流が生じ、測定室158eの測定スポット158gを被測定空気が通過する。この通過する被測定空気に発光ダイオード158hからの光を照射し、被測定空気に含まれる浮遊物により生じた散乱光を集光レンズ158iで集光して受光素子158jで受光する。室内機2の制御部はリモコン5から送信された受光データを解析して被測定空気に含まれる浮遊物の粒径と濃度を算出する。
尚、測定室158eを囲む外殻158aの適所に検知部である測定室158eの清掃用開口158bが設けられており、長時間の使用で測定室158e内に浮遊物が付着した時などに綿棒等で清掃できるようになっている。
勿論、浮遊物センサー158の使用時には、この清掃用開口158bを遮光性の蓋で覆い、室内光が検知部に入らないようにする必要がある。
一般に気になる室内浮遊物の主なものは、煙いと感ずる煙草の煙を主とした煙、花粉症の原因となる杉花粉、桧花粉、喘息などの発作の引き金となるハウスダスト、埃っぽいと感ずる綿埃を主とした埃である。これらの浮遊物の大きさは 煙<ハウスダスト≒花粉<埃 の順になり、その大略の大きさは煙が0.01〜2μm、ハウスダストが0.8〜100μm、花粉が6〜100μm、特に花粉症の主原因となる杉花粉、桧花粉の大きさは20〜40μm、埃が100μm以上である。これらの粒径の違いから浮遊物を区分し適切に処理する。
本実施例で使用する浮遊物センサー158は散乱光の強度が浮遊物の粒径により変化することを利用して埃などの比較的大きい粒径の浮遊物のグループ(以下、大径浮遊物と言い、このグループの粒径の下限を上位径と名付ける。従って大径浮遊物とは、上位径より大きい浮遊物のことを言う。)と、花粉などの中くらいの粒径の浮遊物のグループ(以下、中径浮遊物と言い、このグループの粒径の下限を中位径と名付ける。従って中径浮遊物とは、上位径より小さく、中位径より大きい浮遊物のことを言う。)と、タバコの煙などの比較的小さい粒径の浮遊物のグループ(以下、小径浮遊物と言い、このグループの粒径の下限を下位径と名付ける。従って小径浮遊物とは、中位径より小さく、下位径より大きい浮遊物のことを言う。)を識別できる。
さらに、内部に制御装置を備え、直流電源を供給することにより、ヒーター158f、発光ダイオード158hへの通電、受光素子158jで受光する浮遊物の散乱光の強度の時間変化から上位径以上の浮遊物を検知した時間(%)と中位径以上の浮遊物を検知した時間(%)と下位径以上の浮遊物を検知した時間(%)を演算し出力する機能も有している。
埃などの大径浮遊物が測定スポット158gを通過するときには、浮遊物により散乱される光の強度は強く、受光素子158jには大きい電流が流れる。これに適切な閾値を設定することで埃などの粒径が上位径以上の大径浮遊物が測定スポット158gを通過するときにパルス波形を出力することができる。
同様に、花粉などの中径浮遊物が測定スポット158gを通過するときには、浮遊物により散乱される光の強度は中くらいとなり、受光素子158jには中くらいの電流が流れる。これに適切な閾値を設定することで花粉などの粒径が中位径以上の中径浮遊物が測定スポット158gを通過するときにパルス波形を出力することができる。
同様に、タバコの煙などの小径浮遊物が測定スポット158gを通過するときには、浮遊物により散乱される光の強度は弱く、受光素子158jには小さい電流が流れる。これに適切な閾値を設定することでタバコの煙などの粒径が下位径以上の小径浮遊物が測定スポット158gを通過するときにパルス波形の如く出力することができる。
1個の浮遊物が測定スポット158gを通過する間、散乱光が観測されるが前述したように測定スポット158gを集光レンズ158iで絞り込んだ狭い範囲とし、測定の周期を1msと十分短くすることにより、測定スポット158gを通過する浮遊物の個数が1測定周期中に1個以下となる測定が大半となるようにしているので、散乱光の強度により浮遊物の粒径を区分でき、、埃などの大径浮遊物と、花粉やハウスダストなどの中径浮遊物と、タバコの煙などの小径浮遊物とを識別できる。
このように、室内の浮遊物の中から花粉などの中径浮遊物を散乱光の強度が中くらいの特定のグループとして識別することができる。この場合、浮遊物の形状は必ずしも球形とは限らず、その粒径は定義の仕方によって異なってくる。実施例では浮遊物を便宜的に粒径で区分したが実用的には厳密に粒径を求めて、浮遊物を区分する必要は無く、実際にタバコの煙、花粉、埃を流した時に、散乱光の強さが濃度に対してどのように変化するかを観察して閾値を設定するのが良い。
また、実施例ではヒーター158fを用いて上昇気流を発生させているが、空気の加熱手段はヒーター158f以外でも良く、例えば、リモコンで使用する電子回路基板の発熱や、表示部の発熱などを利用しても良い。
尚、本実施例では浮遊物の散乱光の強度によって浮遊物を識別しているが、浮遊物の識別法としてはこの方法以外にも個々の浮遊物の形状を把握して認識する方法、レーザー光線を用いて散乱光の空間分布を把握して認識する方法など種々の方法が考えられるが、特定グループの識別には用途に応じて信頼性を確保してあれば、その方法は問わない。
また、実施例では浮遊物の濃度を散乱光強度が閾値以上の時間を積算して濃度を決定しているが、浮遊物の濃度を決定する方式としてはこの方式以外にも散乱光と標準光を比較する比色計式、測定スポットを広くして散乱光の強度を測定する光度計式、浮遊物の散乱光を計数する計数計式など種々の方式が考えられるが、濃度の決定には十分な信頼性を確保してあればどのような方法を用いても良い。
また、実施例では光電式の浮遊物センサー158を使用したが、光電式以外でも空気中の汚れ物質の化学的あるいは物理的性質を利用するものでも良い。このような方法を採用しても室内空気を検知部に流すための気流の生成方法として空気を加熱しての上昇気流を発生する方法を使用できるのは言うまでも無い。
一般に浮遊物センサーは空気中に含まれる物質の微妙な変化を捕らえて出力するため、検知部に空気中の物質が付着するとその影響で出力が変化し正しい値を示さなくなるので、定期的に浮遊物センサーの検知部を掃除する必要が有る。このため、掃除をいい加減にしたり、定期的な掃除を省いたりすると、浮遊物センサーを有効に使用できなくなる恐れが多い。
次に、リモコンに浮遊物センサーを搭載し、検知部の清掃を容易にしたリモコンについて図6〜図8を用いて説明する。図6はリモコンを背部から見た外観斜視図、図7はリモコンの扉を閉じた正面図である。図8はリモコンの扉を開いて内部操作ボタンを示した正面図である。図6で記号50で総括的に示すのはリモコンであり、図中に示すAの側が在室者側となり、背部であるBの側を室内機2に向けて操作することで、操作信号が送受信部54から室内機2に向かって送信され、空気調和機1に所望の運転を行なわせる。リモコン50は扉52に使用頻度の多い外部操作ボタン53が並んで外部操作面を形成し、扉52を開けると使用頻度の少ない内部操作ボタン55が並んで内部操作面を形成している。
両操作面はリモコン50を卓上に置いた時にほぼ水平になり、ボタンの操作の時にほぼ垂直方向の力だけがリモコン50に作用し、リモコン50を押さえていなくとも、リモコン50が横方向にすべることはない。また、このように外部の操作部の厚みをほぼ一様にしたことで、リモコン50を持って操作するときもリモコン50が持ちやすいので、手から滑って落下させてしまう恐れも少ない。
この操作面に隣接して、操作ボタン操作時に在室者が操作の確認をし易いように、背部に向かって先上がりに傾斜する面に表示部51を設けている。このため表示部を51を反射形液晶等にしてもバックライトが不要となり、電池の容量が小さくて済む。表示部51の先には空気調和機本体へ向けて、送信方向が前方斜め上方向になるように送受信部54を設け、部屋の壁上部に取付けられた空気調和機本体へのリモコンからの浮遊物濃度情報の伝達を確実にしている。
勿論、操作面と表示部51を平行にし、形状を簡略化しても良い。この場合、リモコン50の底面にすべり止めの部材を設けるなどして操作時にリモコン50が操作力で横滑りし無いように工夫すると良い。また、傾斜した表示部51に平行な底面51−1を設けて、リモコン50を持つ時の指掛け部として使用し、持ち易いように配慮すると良い。
表示部51の先には、更に、浮遊物センサー158の上部通気口504を設けている。上部通気口504の下部は浮遊物センサー158を収納した背柱506になっており、背壁56で浮遊物センサー158を覆っている。背壁56の中央部には浮遊物センサー158の清掃用開口158bと対向して外殻開口57を設け、更に、背壁56の下部に下部通気口505を設けている。このように、浮遊物センサー158を斜めに持上がる表示部51の先端部に配置したことで、ヒーターの加熱による上昇気流で検知気流を生成するため、上下寸法の大きい光電式浮遊物センサー158を使用しても、浮遊物センサー158がリモコン50に無理無く収納され、リモコン50の大型化を最小限に抑えることができる。
上部通気口504、下部通気口505は共に浮遊物センサー158の検知部に連通し、リモコン50近傍の室内空気を浮遊物センサー158の検知部に流通可能にしている。上部通気口504と下部通気口505の間の外殻開口57に検知部蓋507を着脱自在に設けて、この検知部蓋507を外して浮遊物センサー158の検知部を観察できるようにしてある。この検知部蓋507は、浮遊物センサー158をリモコン50から取外さなくとも着脱することができる。また、この検知部蓋507は浮遊物センサー158に取付けても、リモコン50に取付けても、両方に取付けて2重に蓋をしても良い。
このように、室内機2への送信部54、上部通気口504、外殻開口57を表示部51より先の背壁側にすることにより、表示部51の脇にこれらを設けた場合と較べて、リモコン50の幅を細くできリモコン50がスマートになり、且つ、手で持ち易く、更に、表示部51の大きさをリモコン50の幅一杯に使用できるようになって、表示の文字を大きくでき、表示が見易くなる。
しかして、前述のように浮遊物センサー158を長時間使用していると検知部のレンズや検知部の壁に室内空気中の塵埃が付着し浮遊物センサー158の感度が当初と異なってくる。これを回復させるため、浮遊物センサー158の検知部のレンズや壁を定期的に掃除をすることが必要になってくる。かかる時には、手元に有るリモコン50の着脱自在な検知部蓋507を外し、内部のレンズや壁を綿棒などで軽く拭いて清掃すれば良い。
このようにリモコン50に浮遊物センサー158と該浮遊物センサー158の検知部蓋507を設け、該検知部蓋507を着脱自在にしたことにより、室内機2に浮遊物センサー158を設けた場合の脚立に登っての不安定な姿勢での清掃に比べて格段に浮遊物センサー158の清掃が手軽で且つ容易にできるようになり、常に浮遊物センサー158を正常な状態に維持することができるので、室内を浮遊物センサー158による適切な制御で清浄な状態に維持できる。
また、より在室者に近いリモコン50に浮遊物センサー158を設けることにより、在室者付近の浮遊物の状態を正確に把握でき、よりきめこまかに集塵運転の要否を判断して空気調和機1を運転して、より適切に在室者に配慮した室内空気の清浄化運転の制御ができる。
次に、前述の浮遊物センサー158を使用した空気調和機1の浮遊物除去運転動作について図9〜図11、図12、図13、図14〜図16を用いて説明する。図9〜図11はエアコン運転制御要部フローである。図12、図13は浮遊物除去運転制御要部フローである。図14は浮遊物グループの風速切換閾値表である。図15は浮遊物グループの風速切換表である。図16は浮遊物グループと換気装置運転表である。
例えば、空気調和機1を設置した室内で、居住者が浮遊物の気配を感じて浮遊物除去の必要性を認めた場合、リモコン5を室内機2に向け、扉52を開いて空清運転ボタン55bを押下する。または、花粉の飛ぶ時期になったらリモコン5の見張り選択ボタン55kを押下し、空質見張り機能を選択して入/切ボタン55jを押下することで室内の空気質の見張りの設定を室内機2に指示する。尚、この空質見張り機能の設定は室内の空気質の悪化が予想される時に設定すると良い。
室内機2の制御装置(図示せず)は所定の周期でリモコン5からの信号の有無をステップ15(以下S15の如くステップをSと略す。)で監視しており、信号が有る場合は、S20に進みリモコン5からのデータを読込みS25に進む。S25で読込んだデータに空気調和機1の停止指示信号が有る場合は、S50に進み各種のフラグをオフし、S60で空気調和機1の停止処理を行い、リモコン5からの信号を監視するためS15に戻る。この場合、空質見張りフラグはオフせず、直前の設定のまま維持する。
S25でリモコン5からのデータに停止信号が無い場合は、S30に進みリモコン5からの指示信号に応じて各種の指示フラグをオンまたはオフに設定し、S40に進み室内外温度、湿度などの各種センサーからのデータを読込む。S15でリモコン5からの信号が無い場合は、直前の運転を継続するため直接S40に進み、前述のように各種センサーからのデータを読込む。S30での各種指示フラグの設定、及び、S40で読み込んだデータを空気調和機運転制御の基データとして記号(A)を介してS100に進み以降の制御を行う。
この場合リモコン5では各種の運転を選択して指示することができるが、その中で空気調和機1の構成上、択一にならざるをえないものがあり、本実施例で、自動運転指示、暖房運転指示、除湿運転指示、冷房運転指示は同一の冷凍サイクルの制御であるため、この内の何れか一つの指示しかできない。又同様に、給気運転指示、排気運転指示も同一の換気装置の制御であるため、いずれか一方の指示しかできない。又同様に、風速自動指示、風速強指示、風速弱指示、風速微指示、風速静指示も同一の送風機の制御であるため、この内の何れか一つの指示しかできない。
S100でリモコン5からの運転指示が自動運転の場合は、S30で自動運転指示フラグがオンになっているので、S100でこれを判定してS105に進む。S105で室内外の温湿度条件に応じて空気調和機1の運転種別を選定し、S115で選定種別が暖房の場合はS145に進む。S145で暖房運転制御を行い、S145の暖房運転制御により演算された風速をS150で風速フラグに設定し、S275に進む。
S115で選定種別が暖房で無い場合は、S120に進み選定種別が除湿の場合はS175に進む。S175で除湿運転制御を行い、S175の除湿運転制御により演算された風速をS180で風速フラグに設定し、S275に進む。
S120で選定種別が除湿で無い場合は、S125に進み選定種別が冷房の場合はS205に進む。S205で冷房運転制御を行い、S205の冷房運転制御により演算された風速をS210で風速フラグに設定し、S275に進む。
S125で選定種別が冷房で無い場合は記号(D)を介してS260に進む。ここでリモコン5からの指示が空気清浄運転も指示している場合は、S30で空気清浄運転指示フラグがオンになっているので、S260でこれを判定してS265に進む。S265で空気清浄運転制御を行い、S267に進み風速自動指示フラグの状態を確認する。
空気清浄運転時の風速自動は室内の浮遊物濃度に応じて送風機31の風速を変化させ、室内の浮遊物濃度が高い時は送風機の風速を速くして電気集塵空清ユニット40を通過する室内空気の量を増大させ、浮遊物の除去量を多くし室内をより速く浮遊物の少ない状態にし、浮遊物の濃度が低い時には送風機の風速を遅くして静粛な運転をさせるものである。
S267で風速自動指示フラグがオンの場合はS268に進み、この時点では室内の浮遊物の濃度が未確認であることから暫定的に風速フラグを静粛な運転となる静モードに設定し、S285に進んでサイクル・送風運転フラグをオフに設定し、(C)を介してS330に進む。
浮遊物除去運転では送風機31の風速はサイクル運転、空気清浄運転で設定される風速を優先して使用し、室内温度、湿度を安定させ快適性を損なわないようにする。このため、上述のように暖房、除湿、冷房の運転制御又はリモコン5からの指示で風速が決定されている場合はS275でサイクル・送風運転フラグをオンにし、暖房、除湿、冷房の運転制御が行なわれていない場合で、空気清浄運転が指示されていない場合又は空気清浄運転が風速自動で指示されている場合は、風速が停止モードか暫定風速になっているのでS285でサイクル・送風運転フラグをオフにする。
S267で風速自動指示フラグがオフの場合は、S30で風速が強モード、弱モード、微モード、静モードの何れかに指示されているので、S270に進みリモコン50からの指示に従い風速フラグを設定し、S275に進む。 S260で空気清浄運転指示フラグがオフと判定された場合は、S280に進み風速フラグを停止に設定し、S285に進み前述のように制御し、記号(C)を介してS330に進む。
次に、S100に戻って、リモコン5からの指示が自動運転以外の場合について述べる。リモコン5からの指示が暖房運転の場合は、S30で暖房運転指示フラグがオンになっているので、S140でこれを判定して、S145に進み前述のように制御してS275に進む。
リモコン5からの指示が除湿運転、冷房運転の場合も同様に、S170、S200でこれを判定して、S175、S205に進み前述のように制御してS275に進む。
次に、リモコン5からの指示が冷凍サイクルの運転を伴わない空気清浄運転を指示している場合は、S30で空気清浄運転指示フラグがオン、自動運転指示、暖房運転指示、除湿運転指示、冷房運転指示の各フラグがオフになっている。S100、S140、S170、S200、S260でこれを判定してS265に進み、前述のように制御してS275または、記号(C)を介してS330に進む。
S275で前述のサイクル・送風運転フラグをオンに設定し、記号(B)を介してS300に進む。
リモコン5からの指示が冷凍サイクルの運転を伴う空気清浄運転を指示している場合は、前述したように、S145、S175、S205の何れかのステップを通りS275に達する場合がある。この場合、S265を通らないので、リモコン5から指示された空気清浄運転が行われていない。
この不具合を解消するため、S300、S305でS260、S265と同様の制御を行い、S330に進む。この場合風速フラグは既にS150、S180、S210で設定されているので再度設定する必要はない。S300で空気清浄運転指示フラグがオフと判定された場合は、直接S330に進む。
次に、リモコン5からの指示に給気運転が含まれている場合は、S30で給気運転指示フラグがオンになっているので、S330でこれを判定して、S335に進み給気運転制御を行い、S340で給気運転フラグをオン、S345で排気運転フラグをオフしてS390に進む。
リモコン5からの指示に排気運転が含まれている場合は、S30で排気運転指示フラグがオン、給気運転指示フラグがオフになっているので、S330、S360でこれを判定して、S365に進み排気運転制御を行い、S370で排気運転フラグをオン、S375で給気運転フラグをオフしてS390に進む。
リモコン5からの指示に給気運転も排気運転も含まれていない場合は、S30で給気運転指示フラグ、排気運転指示フラグがともにオフになっているので、これをS330、S360で判定してS380に進み、S380で給気運転フラグをオフ、S385で排気運転フラグをオフしてS390に進む。
このように、電源スイッチは入っているが、冷凍サイクルが停止中で、且つ、浮遊物除去運転の時に駆動される電気集塵空清ユニット、送風機、換気装置が停止している状態を空気調和機の停止状態と言い、停止状態には自動運転の運転条件不成立状態や入りタイマーによる運転待ち状態も含んでいる。
S390は下位プログラムの浮遊物除去運転制御であり、次に説明する浮遊物除去運転制御を行う。S390で浮遊物除去運転制御を行った後、制御は記号(E)を介してS15に戻り、リモコン5からの指示を監視すると共に、空気調和機1の運転を制御し室内の快適な環境を維持し続ける。
次に浮遊物除去運転について図12、図13を用いて説明する。浮遊物除去運転はリモコン5で空質見張り機能が設定されていて且つ、室内の浮遊物の濃度が高い時か、リモコン5で空静運転ボタン55bが押下された時に行なわれる。
リモコン5で空静運転ボタン55bが押下されるか空質見張りが設定されると空気調和機運転制御はS30で空気清浄運転指示フラグ又は/及び空質見張りフラグをオンにし、前述したように、種々のステップを通りS390で下位プログラムである浮遊物除去運転制御に進む。この結果、下位プログラムである浮遊物除去運転制御がS400で開始する。
先ず、S405で空気清浄運転指示フラグがオンである場合は、S525に進み浮遊物センサー158からのデータを取込み、S527に進む。
S527では浮遊物センサー158から取込んだデータを使用して浮遊物の粒径区分毎に浮遊物濃度を演算しS530に進みサイクル・送風運転フラグの状態を確認する。この場合、実施例では浮遊物濃度を演算して以後の運転を制御するようにしているが、運転の制御には浮遊物濃度そのものが必要では無いので、浮遊物濃度を演算する代わりに浮遊物濃度に相関する量を演算し、その量で以後の運転を制御するようにしても良い。
S530でサイクル・送風運転フラグがオンの場合は、暖房、除湿、冷房の運転制御又はリモコン5からの指示で風速が決定されている。これは浮遊物除去運転では送風機31の風速はサイクル運転、空気清浄運転で設定される風速を優先して使用し、室内温度、湿度を安定させ快適性を損なわないようにしているためである。
従って、浮遊物濃度による風速制御は行わないのでS540に進んで演算風速フラグを現在の風速フラグの風速モードに設定し、記号(K)を介してS800に進み演算風速フラグの設定状態を確認する。
S530でサイクル・送風運転フラグがオフの場合は、浮遊物濃度による風速制御を行なうよう、S570に進み浮遊物の粒径区分毎の浮遊物濃度を勘案して総合的に演算風速フラグを設定し、記号(K)を介してS800に進み演算風速フラグの設定状態を確認する。
この場合、浮遊物センサー158での計測の結果、室内の浮遊物が単一の粒径区分のみに属する浮遊物である場合は、図14に示すような風速切換えの閾値濃度をメモリーに設定し、演算結果の浮遊物濃度と図14の閾値を比較して演算風速フラグを図15のように選定する。
浮遊物センサー158での計測の結果、室内の浮遊物が複数の粒径区分に属する浮遊物である場合は、各粒径区分で選定された演算風速フラグの中で最速の風速を示す演算風速フラグを選定するとか、各粒径区分で選定された演算風速フラグを適正に数値化してその合計値で演算風速フラグを選定する等の適切な方法で選定するのが良い。
実施例では上位径を70μm、中位径を5μm、下位径を1μmとし、ほぼ全ての花粉対象にして給気しながら浮遊物除去運転ができるようにし、且つ、煙草の煙の中に粒子の数としては少ないが必ず含まれている1μm以上の成分を検知するか、大きな埃を検知した時に排気しながら浮遊物除去運転ができるようにした。尚、杉花粉、桧花粉に的を絞って中位径を10μmとして、杉花粉、桧花粉だけは確実に捉えるようにすることもできる。この場合、室内の浮遊物濃度の低下が給気しながらの浮遊物除去運転に較べて僅かでは有るが速くなる。
また、粒径以外による浮遊物の識別法を併用して、下位径を0.01〜1μm範囲に選び、煙草の煙のより粒子数の多い粒径で確実に検知して浮遊物除去運転をできるようにしても良い。
S405で空気清浄運転指示フラグがオフの場合は、S410に進み空質見張りフラグの状態を確認し、空質見張りフラグがオンの場合は、S525に進み前述と同様の制御を行なう。
S410で空質見張りフラグがオフの場合は、S418に進み風速フラグに設定された風速で送風機を運転し、S422に進んでリモコン50からの指示に従って換気装置32運転し、S424で電気集塵空清ユニット40の運転を停止し、S990で上位プログラムに戻る。
次に、浮遊物除去運転時の換気装置32と電気集塵空静ユニット40の運転制御について図13、図16を用いて説明する。
S800で演算風速フラグが停止モードの場合は、浮遊物センサー158での室内浮遊物の濃度が浮遊物除去運転の必要が無い低レベルの状態であるので、浮遊物除去運転を停止するように制御する。先ず、S807に進み換気運転指示フラグの状態を確認する。
ここで換気運転指示フラグはリモコンからの給気運転指示フラグ又は、排気運転指示フラグがオンになっている場合はオンの状態になり、給気運転指示フラグ及び排気運転指示フラグがオフになっている場合はオフの状態になるものとする。
S807で換気運転指示フラグがオンしている場合は、S808に進みリモコン5の指示に従って換気装置32の給気運転又は排気運転を継続し、S812に進み電気集塵空静ユニット40の運転を停止し、S815に進み送風機31を停止し、S990に進んで上位プログラムに戻る。
S807で換気運転指示フラグがオフしている場合は、S810に進んで換気装置32を停止し、更にS812に進み前述と同様の制御を行ない、S990に進んで上位プログラムに戻る。
S800で演算風速フラグが停止モード以外の場合は、浮遊物センサー158での室内浮遊物の濃度が浮遊物除去運転の必要が有る高いレベルの状態であるので、浮遊物除去運転するように制御する。
そこで、S900に進み送風機31を演算風速フラグに設定されている風速で運転し、S910に進む。S910で換気運転指示フラグがオンしている場合は、S915に進みリモコン5の指示に従って換気装置32の給気運転又は排気運転を継続し、S980に進み電気集塵空静ユニット40を運転し、室内の浮遊物も除去して室内を速やかに清浄な状態に回復を図り、S990に進んで上位プログラムに戻る。
S910で換気運転指示フラグがオフしている場合は、S920に進み空気清浄運転指示フラグの状態を確認する。S920で空気清浄運転指示フラグがオンしている場合は、S952に進み杉花粉、桧花粉の属する粒径が中位径〜上位径の浮遊物濃度n2(以下中径浮遊物濃度と言う。)と浮遊物除去運転の必要レベルd2とを比較する。
S952で中径浮遊物濃度n2が浮遊物除去運転の必要レベルd2より低い場合は、室内の花粉濃度が低く、タバコや埃の濃度が高いと判断し、S975に進み換気装置の排気運転を行ない汚れた室内の空気を室外に排出し、S980に進み前述のように制御し、S990に進んで上位プログラムに戻る。
S952で中径浮遊物濃度n2が浮遊物除去運転の必要レベルd2より高い場合は、換気装置の給気運転を行ない新鮮な外気を吸引し、給気通路に設けられた高性能な給気空清フィルター327−2で花粉などの浮遊物を除去して室内に供給する。更に、S980に進み前述のように制御し、S990に進んで上位プログラムに戻る。このように、清浄にした外気を給気することで、家屋の隙間からの侵入外気が抑制され、室内の花粉濃度が急速に低下する。
S920で空気清浄運転指示フラグがオフしている場合は、S950に進み空質見張りフラグの状態を確認する。S950で空質見張りフラグがオンの場合は、S952に進み前述のように制御し、S990に進んで上位プログラムに戻る。
S950で空質見張りフラグがオフの場合は、S810に進み前述のように制御し、S990に進んで上位プログラムに戻る。
このように、浮遊物センサーに1μm以上の浮遊物を検知して出力する第1の出力機能と、5μm以上の浮遊物を検知して出力する第2の出力機能と、70μm以上の浮遊物を検知して出力する第3の出力機能とを備え、第2の出力の結果を花粉の飛散時期に合せて指示、設定される空清運転ボタン、空質見張り機能で優先処理することで室内の花粉を識別し花粉除去運転を行うことができる。
つまり空清運転ボタン55bを押下することで電気集塵空清ユニット40の運転が始まり、浮遊物を埃と識別した場合、換気装置32を排気運転し、浮遊物を花粉と識別した場合、換気装置32を給気運転し、浮遊物を煙と識別した場合、換気装置32を排気運転する。
この場合、空清運転ボタン55b、空質見張り機能が指示、設定されていると大きめのハウスダストを感知した時も、給気と電気集塵を併用した花粉除去運転を始める。理想から言えばこれは室内で生じる浮遊物であるから電気集塵空清ユニット40を運転し、加えて換気装置32を排気運転して室内の浮遊物を減少させるのが効率的であるが、花粉除去運転でも電気集塵空清ユニット40を運転し、加えて換気装置32を給気運転して室内の浮遊物を減少させるので、電気集塵空清ユニット40の運転が多少長くなるが、室内の浮遊物はほぼ同じように除去されるので空気調和機1の使用者に不利益をもたらすことはほとんど無い。
花粉を含んだ2区分以上の浮遊物が混じっている場合は、花粉除去優先とし換気装置32を給気運転する。このようにすることにより、室内の浮遊物の区分に応じて、その浮遊物の除去に好適な運転を行い、急速に室内環境を改善し、室内を浮遊物の少ない状態に維持する。
また、空質見張りの設定をすることにより室内の浮遊物の濃度があがった時に、電気集塵空清ユニット40の運転が始まり、浮遊物を埃と識別した場合、換気装置32を排気運転し、浮遊物を花粉と識別した場合、換気装置32を給気運転し、浮遊物を煙と識別した場合、換気装置32を排気運転する。
この場合も、花粉を含んだ2区分以上の浮遊物が混じっている場合は、花粉除去優先とし換気装置32を給気運転する。このようにすることにより、室内の浮遊物の区分に応じて、その浮遊物の除去に好適な運転を行い、急速に室内環境を改善し、室内を浮遊物の少ない状態に維持する。
尚、実施例では煙草の煙や花粉、ハウスダスト、埃などアレルゲンとなる浮遊物の除去について述べているがアレルギー反応の助長物質の除去についても、その識別方法を確認して適用することにより本発明を有効に使用できるのは言うまでもない。
また、実施例では室外の浮遊物として花粉を取り上げてその除去について述べているが、花粉以外にも、自然界に発生する黄砂、砂塵、火山灰などは勿論のこと、人為的に発生する自動車排ガス、工場排気ガス、排煙などついてもその識別方法を工夫することで本発明を適用できる。
尚、実施例では浮遊物センサーへの被検知空気の導入をヒータの加熱による上昇気流で生ぜしめているが、ヒータによる方法以外にも、超小型のモータとファンを使用して気流を作る方法や磁歪素子、電歪素子などを使用したアクチュエータで気流を起こす方法等が考えられるので、乾電池の消耗や、騒音、振動等を考慮して適切な方法を選択するのが良い。
また、実施例ではリモコンとして乾電池で制御するワイヤレスリモコンを使用しているが、リモコンに燃料電池を使用し、長時間の駆動を可能にするのも良く、また、リモコンを室内機と有線で接続するようにしても良い。この場合、電力の供給を室内機から受けることができるので、ワイヤレスリモコンのように、乾電池の交換の必要が無くなり、使用者の負担を軽減することができる。
また、リモコンに小容量の蓄電池を搭載し、室内機との送受信はワイヤレスで行ない、非操作時は充電機能を備え、商用電源に接続したリモコン台に載せておくことにより、乾電池使用時のように乾電池の消耗を気にする必要が無くなり、また、乾電池切れによる制御不能の状態を回避することができる。
以上説明したように請求項1記載の発明によれば、空気調和機のリモコンに、検知部の清掃用開口と、上部及び下部に検知部と連通する空気導入口及び空気排出口と、を有し空気中の浮遊物を検知する浮遊物センサーと、該空気導入口及び空気排出口に対向する該リモコンの外殻に上部通気口及び下部通気口と、該清掃用開口に対向する該リモコンの外殻に外殻開口とを備え、前記清掃用開口を遮蔽するように取付けられた検知部蓋と、前記浮遊物センサーと、前記外殻開口と、を前記浮遊物センサーを前記リモコンから取外すことなく前記検知部の清掃が可能なように配置されている。
これにより、手元に有るリモコンの検知部蓋を取外して浮遊物センサー内の検知部を手軽に、容易に清掃でき、浮遊物センサーの感度の劣化を回復させ、常に浮遊物センサーを正常に維持でき、浮遊物センサーによる適切な制御で室内を清浄な状態に維持できる。また、浮遊物の濃度によって集塵運転を制御する場合、より在室者に近いリモコンに浮遊物センサーを設けることにより、在室者の近くの浮遊物濃度を検知でき、より適切に在室者に配慮した室内空気の浮遊物除去運転の制御を行なう空気調和機を得ることができる。
また、請求項2記載の発明によれば、前記リモコンが傾斜した表示部と、前記浮遊物センサーを覆う背壁とを備え、室内機への送信部と、前記上部通気口と、前記外殻開口とを該表示部より背壁側に設ける。
これにより、操作時に在室者が操作の確認をし易いように、背部に向かって先上がりに傾斜する面に表示部を設けているため表示部を反射形液晶等にしてもバックライトが不要になり、電池の消耗を抑制できる。また、部屋の壁上部に取付けられた空気調和機本体へ向けて、送信方向が前方斜め上方向になるように送受信部を設けることができる。このため、空気調和機本体へのリモコンからの浮遊物濃度情報の伝達が確実になる。
また、浮遊物センサーを斜めに持上がる表示部の先端部に配置したことで、ヒーターの加熱による上昇気流で検知気流を生成するため、上下寸法の大きい光電式浮遊物センサーを使用しても、浮遊物センサーがリモコン後端面に無理無く収納され、リモコンの大型化を最小限に抑えることができる。
また、上部通気口と下部通気口の間に検知部蓋を着脱自在に設けて、この検知部蓋を外して浮遊物センサーの検知部を観察できるようにしてある。検知部の清掃の時には、手元に有るリモコンの検知部蓋を外し、内部のレンズや壁を綿棒などで軽く拭いて清掃すれば良く、定期的な検知部の清掃を手軽に、且つ、容易に行って、極めて簡単に浮遊物センサーの感度を回復できる。
また、請求項3記載の発明によれば、誘電体フィルターを有する電気集塵空清ユニットと、外気の吸入が可能な換気装置と、その外気の吸入経路に設けた空清フィルターとを備え、前記浮遊物センサーが特定グループの浮遊物を検知した場合に、該電気集塵空清ユニットの運転と該換気装置の給気運転を行なう。
これにより、屋外で発生した浮遊物が大量に飛散し、自然換気、強制換気を問わず室内空気に必要とされる換気によって室内にも多量の屋外の浮遊物が侵入した時に、これがアレルギー反応による発作の原因または発作の助長物質となる特定グループの浮遊物であるか否かと浮遊物の濃度をリモコンに搭載した浮遊物センサーで検知する。浮遊物が特定グループの浮遊物でその濃度が所定の濃度以上になった時に、電気集塵空清ユニットを運転して浮遊物を誘電体フィルターで捕捉して除去する。
さらに、換気装置を給気運転して、外気を導入し、外気の吸入経路に設けた空清フィルターを通すことにより含まれている屋外浮遊物を除去する。上記換気装置で屋外浮遊物を除去した外気を給気することで家屋の隙間からの自然換気が抑制され、多量の屋外浮遊物を含んだ外気が室内に侵入してくるのを防ぐ。
このため、屋外で発生し、アレルギー反応による発作の原因、または、発作の助長物質となる特定の浮遊物を検知し、適切な除塵運転で、室内を浮遊物の少ない状態に維持する空気調和機を得ることができる。
また、請求項4記載の発明によれば、前記浮遊物センサーが浮遊物の濃度を識別できる機能を有し、識別した濃度に応じて送風機の風速を切換える。
これにより、検知した浮遊物が特定グループの浮遊物でその濃度が所定の濃度以上になった時に、電気集塵空清ユニットを運転して浮遊物を誘電体フィルターで捕捉して除去する。
このとき、室内の浮遊物の量が少ない時は送風機を低速運転し低騒音で室内の騒音環境を維持しながら徐々に浮遊物濃度を下げる。室内の浮遊物の量が多い場合は、多少室内騒音が大きくなるが送風機の回転数を浮遊物の濃度に応じて段々に上げて行き、送風機をより高速運転し電気集塵空清ユニットを通過する室内吸込み空気の量を増加させ、高率に浮遊物を捕集して急速に室内の浮遊物濃度を下げる。
また、請求項5記載の発明によれば、前記換気装置に排気運転機能を設け、前記浮遊物センサーが識別した浮遊物のグループに応じて、該換気装置の給気運転または排気運転と、前記電気集塵空清ユニットの運転と、を行なう。
これにより、浮遊物センサーが検知した浮遊物の特徴からその浮遊物が屋外が発生源のものか室内が発生源のものかを制御装置で区分し、浮遊物が屋外発生源のものと区分された場合は、換気装置を給気運転して、外気を導入し、外気の吸入経路に設けた空清フィルターを通すことにより含まれている屋外浮遊物を除去する。
上記換気装置で屋外浮遊物を除去した外気を給気することで家屋の隙間からの自然換気が抑制され、多量の屋外浮遊物を含んだ外気が室内に侵入してくるのを防ぐ。
また、浮遊物が室内発生源のものと区分された場合は、室内の空気を排気し、外気を導入するのが良い。この場合、換気装置を排気運転して、室内空気を屋外に排気することで家屋の隙間からの換気が促進され、浮遊物の少ない外気が室内に導入され浮遊物の濃度を低下させる。
このように、浮遊物の種類に応じて電気集塵運転と、給気運転(発生元が室外の場合)または排気運転(発生元が室内の場合)とを組合せて室内環境を速やかに改善する空気調和機を得ることができる。
1…空気調和機、2…室内機、5…リモコン、6…室外機、8…接続配管、21…筐体、23…化粧枠、25…前面パネル、27…空気吸込み口、29…空気吹出し口、31…送風装置、32…換気装置、33…室内熱交換器、35…露受皿、37…ドレン配管、39…換気風路、40…電気集塵空清ユニット、51…液晶表示部、51−1…平行底部、52…扉、53…外部操作ボタン、54…送受信部、55…内部操作ボタン、55b…空清運転ボタン、55j…入/切ボタン、55k…見張り選択ボタン、56…背壁、57…外殻開口、158…浮遊物センサー、158a…外殻、158b…清掃用開口、158c…空気の導入口、158d…空気の排出口、158e…測定室、158f…ヒーター、158g…測定スポット、158h…発光ダイオード、158i…集光レンズ、158j…受光素子、231…プレフィルター、230a…上側空気吸込み部、230b…前側空気吸込み部、251…可動パネル、290…吹出し風路、291…上下風向板、295…左右風向板、311…送風ファン、313…送風モータ、325…換気装置吸込み口、326…換気装置吹出し口、327…換気装置給排気口、327−2…給気空清フィルター、396…受光部、397…表示部、504…上部通気口、505…下部通気口、506…背柱、507…検知部蓋。
Claims (5)
- 空気調和機の運転を操作する為のリモコンが、空気中の浮遊物を検知する浮遊物センサーと、このセンサーを内蔵するリモコン外殻とを備え、前記センサーは、検知部の清掃用開口と、上部及び下部に検知部に連通する空気導入口及び空気排出口とを有し、上記リモコン外殻は、前記空気導入口及び空気排出口に連通するように設けられた上部通気口及び下部通気口と、前記清掃用開口に対向して設けられた外殻開口とを設けられ、前記清掃用開口を遮蔽するように取付けられた検知部蓋と、前記浮遊物センサーと、前記外殻開口とが、前記浮遊物センサーを前記リモコンから取外すことなく前記検知部の清掃が可能なように配置されていることを特徴とする空気調和機。
- 前記リモコンが傾斜した表示部と、前記浮遊物センサーを覆う背壁とを備え、室内機への送信部と、前記上部通気口と、前記外殻開口とを該表示部より背壁側に設けることを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
- 誘電体フィルターを有する電気集塵空清ユニットと、外気の吸入が可能な換気装置と、その外気の吸入経路に設けた空清フィルターとを備え、前記浮遊物センサーが特定グループの浮遊物を検知した場合に、該電気集塵空清ユニットの運転と該換気装置の給気運転を行なうことを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
- 前記浮遊物センサーが浮遊物の濃度を識別できる機能を有し、識別した濃度に応じて送風機の風速を切換えることを特徴とする請求項3記載の空気調和機。
- 前記換気装置に排気運転機能を設け、前記浮遊物センサーが識別した浮遊物のグループに応じて、該換気装置の給気運転または排気運転と、前記電気集塵空清ユニットの運転と、を行なうことを特徴とする請求項3記載の空気調和機。
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