JP2007186677A - ポリエステル組成物、およびポリエステルシート - Google Patents
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Abstract
【課題】 耐ピンホール性、柔軟性、耐衝撃性、色調性に優るポリエステル組成物およびシートを提供すること。
【解決手段】
構成成分として芳香族ジカルボン酸成分、炭素数2〜4のアルキレングリコール成分、ダイマー酸成分を含むポリエステル組成物であって、ダイマー酸をポリエステル組成物に対して10〜50重量%含有し、ポリエステル組成物のL値が80以上、a値が−2以下、ガラス転移点10℃以下、固有粘度0.6〜1.0、であるポリエステル組成物とする。
【選択図】 なし
【解決手段】
構成成分として芳香族ジカルボン酸成分、炭素数2〜4のアルキレングリコール成分、ダイマー酸成分を含むポリエステル組成物であって、ダイマー酸をポリエステル組成物に対して10〜50重量%含有し、ポリエステル組成物のL値が80以上、a値が−2以下、ガラス転移点10℃以下、固有粘度0.6〜1.0、であるポリエステル組成物とする。
【選択図】 なし
Description
本発明は柔軟性ポリエステル組成物、およびポリエステルシートに関するものである。特に、耐ピンホール特性、耐熱性、耐衝撃性、色調に優れる成形物を容易に形成し得るポリエステル組成物、およびポリエステルシートに関する。
ポリエステルは優れた物理的、化学的特性を有しており、フィルム、繊維、シートなどに広く使用されている。特に、ポリエステルフィルムは耐熱性、耐溶剤性、機械的特性において優れた性質を有するために、磁気記録材料、各種写真材料、包装材料、電気絶縁材料、一般工業材料等、多くの用途に用いられている。
しかしながら、低温や常温での柔軟性、耐衝撃性に欠けており、用途拡大に限界があった。このような欠点を改善するために、ポリエステルにソフトセグメントを共重合する方法が考えられている。
例えば、特許文献1には、テレフタル酸、脂肪族ジカルボン酸、1,4−ブタンジオール、エチレングリコールを共重合したポリエステル組成物について記載されているが(段落[0080])、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールを同時に仕込んでいるため飛散率が変動し、目的の組成物が得られず、不良品となるケースがある。また、二種のポリマーを二軸押出機にて混練する方法も例示されているが(段落[0084])、押出温度が260℃と高温であるため着色しやすく、特に相溶化剤としてオキサゾリンを使用した場合、エステルアミド結合により着色する可能性がある。さらに、相溶化剤を重縮合反応前に共重合ポリエステルに添加する方法が挙げられているが、オキサゾリンの場合は重縮合反応中に反応し、混練時には一部活性を失っている可能性があり、有機酸の場合は共重合ポリエステル中のリン化合物によって一部失活している可能性があり、効率的でない。
特許文献2にはダイマージオールを全グリコール成分に対し、5〜50モル%含有させた共重合ポリエステルについて記載されているが(請求項1、段落[0005]、[0008]、[0009])、酸成分として柔軟成分を含有させる処方に比べ、柔軟化の効率が悪く、ダイマージオールがダイマー酸を原料にして製造されていることからコスト面においても不利である。
特許文献3にはダイマー酸を5〜50mol%共重合したポリブチレンテレフタレートについて記載されている。しかし、具体例としてユニケマ・インターナショナル社の“PRIPOL”およびそのエステル形成性誘導体が挙げられているが(段落[0020])、これらの製品は脂環族、芳香族の化合物が多く含まれているため、得られるポリマーは赤味を帯びる。
特開2004−359945号公報
特開平6−128363号公報
特開平5−1133号公報
本発明の目的は、これら従来技術の欠点を解消せしめ、耐ピンホール性、柔軟性、耐衝撃性、色調に優れたポリエステル組成物、その製造方法、およびポリエステルシートを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明は、構成成分として芳香族ジカルボン酸成分、炭素数2〜4のアルキレングリコール成分、およびダイマー酸成分を含むポリエステル組成物であって、ダイマー酸をポリエステル組成物に対して10〜50重量%含有し、ポリエステル組成物のL値が80以上、a値が−2以下、ガラス転移点10℃以下、固有粘度0.6〜1.0、であるポリエステル組成物により達成される。
本発明によれば、耐ピンホール性、柔軟性、耐衝撃性、色調に優れ、包装材料、壁紙などの建材用途、鋼板貼り合わせ用途、保護フィルムやキャリアテープなどの工程フィルム用途、ワッペンなどのアパレル用途、シーリング材などに適し、特に少量多品種の製品を製造するのに好適なポリエステル組成物の製造方法を提供することができる。
本発明のポリエステル組成物は、構成成分として芳香族ジカルボン酸成分、炭素数2〜4のアルキレングリコール成分、およびダイマー酸成分を含むポリエステル組成物であって、ダイマー酸をポリエステル組成物に対して10〜50重量%含有し、ポリエステル組成物のL値が80以上、a値が−2以下、ガラス転移点10℃以下、固有粘度0.6〜1.0、である。
本発明のポリエステルとは芳香族ジカルボン酸、炭素数2〜4のアルキレングリコール成分、およびダイマー酸を含んでなる。
本発明の芳香族ジカルボン酸とは、テレフタル酸、イソフタル酸、5−スルホイソフタル酸ナトリウム、2,6−ナフタレンジカルボン酸などのジカルボン酸成分、及びそのエステル形成性誘導体を挙げることができ、押出成形性、柔軟性の点からテレフタル酸であることが好ましい。
炭素数2〜4のアルキレングリコール成分としては、エチレングリコール、1,3プロピレングリコール、1,4ブタンジオールなどを挙げることができ、結晶性の点から分岐鎖を持たない、直鎖状のアルキレングリコールであることが好ましい。
本発明におけるダイマー酸とは、炭素数16以上の不飽和脂肪族カルボン酸の二量体をいう。このダイマー酸は、例えば、大豆油や菜種油、牛脂、トール油などの非石油原料から抽出された炭素数16以上の不飽和カルボン酸(例えば、リノール酸やオレイン酸を主成分とする不飽和脂肪族カルボン酸)の混合物を粘土触媒を用い、二量体化して得ることができる。このような製法を用いてダイマー酸を得る場合には、不純物として、過剰に反応した三量体、未反応物である不飽和脂肪族カルボン酸が生成し、更に芳香環、脂肪環を有するダイマー酸と鎖状の環状構造を持たないダイマー酸の混合物となるのが通常である。未反応の不飽和脂肪酸、三量体、芳香環および脂肪環を有するダイマー酸は、ポリエステル組成物中には含まれないことが望ましいが、ダイマー酸の製造方法によっては上記したように不可避的に含まれてしまう。この場合、不飽和脂肪族カルボン酸、二量体、三量体の合計量を100重量%としたとき、不飽和脂肪族カルボン酸として1重量%未満、三量体として10重量%未満であることが好ましく、より好ましくは、三量体として5重量%未満であることが望ましい。不飽和脂肪族カルボン酸が1重量%以上含まれる場合、成形品の機械物性が低下したり、成形後にブリードアウトによる物性変化、白化が起こる可能性がある。また、三量体の含有量が10重量%以上の場合、ゲル化により、リサイクル時に著しく異物が発生することがある。
芳香環及び脂肪環を有するダイマー酸の生成量を抑制するためには原料の選択と、不飽和脂肪酸を十分に精製することで可能であるが、その程度は目的、用途に応じて適宜決定できる。
ダイマー酸は種々の方法で製造可能であり、例えば上記した製法を用いることができるが、その際の具体的な条件としては、例えば、230〜250℃の範囲で粘土触媒、助触媒としてのリチウム塩の存在下で1〜3時間反応を行った後、リン酸水溶液を加えて触媒をリン酸塩とし、濾過によりリン酸金属塩を除去、回転薄膜式蒸留によって不飽和脂肪族カルボン酸を分離することによって製造することができる。
ダイマー酸の色調は、ガードナー色差計での値で、1.0以下であることが好ましい。ガードナー色差計で1.0を超えるとポリエステル組成物のb値(黄味)が高くなり、外観が損なわれる可能性がある。ガードナー色差計で1.0以下のダイマー酸を得るには上記した様に原料を選択したり、不飽和脂肪酸を精製することで可能であるが、更に低くしたい場合には、合成時の反応を緩やかに行ったり(反応温度を下げ時間をかける)、蒸留条件を厳しくすることで得ることができる。
ダイマー酸のヨウ素価は30g/100g以下であることが好ましく、さらには15g/100gであることが好ましい。ヨウ素価が30g/100を超えると、ポリエステル組成物のb値が高くなったり、耐熱性が低下することがある。
また、ダイマー酸の粘度としては5000mPa・s以下であることが好ましい。
ダイマー酸の粘度は、三量体の含有量、鎖状脂肪族化合物の含有量に依存しており、粘度が低いほど三量体の含有量が少なく、鎖状脂肪族化合物の含有量が多いことを示す。この場合、鎖状脂肪族化合物とは環状の構造を持たないダイマー酸に相当する。
ダイマー酸の粘度は、三量体の含有量、鎖状脂肪族化合物の含有量に依存しており、粘度が低いほど三量体の含有量が少なく、鎖状脂肪族化合物の含有量が多いことを示す。この場合、鎖状脂肪族化合物とは環状の構造を持たないダイマー酸に相当する。
上記したダイマー酸は、水素添加していても構わないが、水素添加時には重金属である錫化合物を触媒として使用することが多いため、包装用など食品安全性を要求される用途においては水素添加をしていない(非水添である)ことが好ましい。
ダイマー酸の含有量はポリエステル組成物に対して10〜50重量%であることが必要であるが、10〜40重量%であることが耐熱性の点からは好ましい。ダイマー酸の含有量が10重量%未満である場合、十分な柔軟性が得られない可能性があり、50重量%を超えると、十分な機械強度が得られず、工程通過性が低下する可能性がある。
ポリエステル組成物のガラス転移点は10℃以下であることが柔軟性の点から必要であり、さらには−40〜0℃であることが好ましい。特に−30〜0℃とすると、室温で使用する場合に良好な柔軟性を示し、且つ成形加工性が良好となる。ガラス転移点が10℃を超えると十分な柔軟性が得られない。
ポリエステル組成物の固有粘度は0.6〜1.0であることが必要であり、さらには0.7〜0.9とすると他のポリエステルとの相溶性が良好となるため、好ましい。0.6未満では重合度が十分でないため、十分な機械強度、柔軟性、耐熱性が得られず、1.0を超えると、溶融粘度が高すぎて押出製膜時に厚みムラが発生するため、好ましくない。
上記した本発明のポリエステル組成物は、色調がL値80以上、a値−2以下であることが必要である。L値が80未満である場合、フィルムに成形した際の色調が低下し、また他のポリエステルと混合して使用する際には混合比が制限されることがある。より好ましい範囲としては90以上である。a値としては−2以下であることが必要であり、さらには−10〜−3であることが好ましい。−2を超えるとポリマーの赤味が目立ち、ダイマー酸の黄味との相乗効果で外観が暗い黄味を帯び、成形品の外観が損なわれるため好ましくない。
本発明のポリエステル組成物は通常のダイスから押出し、チップ化して用いても構わないが、直接未延伸シートとしてもよい。この際、キャスティングドラム上に、溶融した本発明のポリエステル組成物を押し出し、冷却固化したり、必要に応じて延伸や各種の熱処理を行ってポリエステルシートに成形することができる。このようにして得られたポリエステルシートは、各種の包装材料、壁紙などの建材用途、鋼板貼り合わせ用途、保護フィルムやキャリアテープなどの工程フィルム用途などに好適である。
以下本発明を実施例により、さらに詳細に説明する。なお、実施例中の特性は次のようにして測定した。
(A.固有粘度)
o−クロロフェノール溶媒を用い、25℃で測定した。
o−クロロフェノール溶媒を用い、25℃で測定した。
(B.熱特性の分析)
パーキンエルマー社製 DSC7型を用いて、以下の条件でガラス転移点、結 晶融解温度、降温結晶化温度の分析を行った。
パーキンエルマー社製 DSC7型を用いて、以下の条件でガラス転移点、結 晶融解温度、降温結晶化温度の分析を行った。
雰囲気 :窒素(30ml/min)
温度校正:高純度インジウム(Tm=156.61℃)
昇温速度:10℃/min
降温速度:10℃/min
試料量 :10mg
試料容器:アルミニウム製標準型容器
前熱処理:300℃で5min
(C.ポリエステル組成物の色調)
スガ試験機(株)製カラーマシンSM−Tを用いて測定した。
温度校正:高純度インジウム(Tm=156.61℃)
昇温速度:10℃/min
降温速度:10℃/min
試料量 :10mg
試料容器:アルミニウム製標準型容器
前熱処理:300℃で5min
(C.ポリエステル組成物の色調)
スガ試験機(株)製カラーマシンSM−Tを用いて測定した。
(D.ダイマー酸の分析)
高速液体クロマトグラフィーにより分析し、各成分のピーク面積より組成比を求めた。
高速液体クロマトグラフィーにより分析し、各成分のピーク面積より組成比を求めた。
測定条件は既知の方法で実施することができるが、以下に一例を示す。
カラム :Interstil ODS−3 2.0mmφ×250mm
移動相 :H3PO4水溶液/メタノール=80/20−(20min)
20/80−(40min)
流速 :0.4mL/min
カラム温度:45℃
検出器 :フォトダイオードアレイ(200〜400nm)
クロマトグラムは21512を使用
(E.ヨウ素価の測定)
ウィス法によりダイマー酸のヨウ素価を測定した。
移動相 :H3PO4水溶液/メタノール=80/20−(20min)
20/80−(40min)
流速 :0.4mL/min
カラム温度:45℃
検出器 :フォトダイオードアレイ(200〜400nm)
クロマトグラムは21512を使用
(E.ヨウ素価の測定)
ウィス法によりダイマー酸のヨウ素価を測定した。
(F.)ガードナー色数
JIS K0071−3 化学製品の色試験方法 第2部 ガードナー色数に記載の方法に従って測定を行った。
JIS K0071−3 化学製品の色試験方法 第2部 ガードナー色数に記載の方法に従って測定を行った。
なお、実施例中の1.0未満とは、ガードナー色数の測定下限1.0に達しておらず、測定できなかったことを示す。
(G.ポリエステルの組成分析)
ポリエステルをアルカリにより加水分解し、各成分をガスクロマトグラフィーあるいは高速液体クロマトグラフィーにより分析し、各成分のピーク面積より組成比を求めた。
ポリエステルをアルカリにより加水分解し、各成分をガスクロマトグラフィーあるいは高速液体クロマトグラフィーにより分析し、各成分のピーク面積より組成比を求めた。
ダイマー酸の定量は高速液体クロマトグラフィーによる分析することができ、 本実施例においては、上記Dの条件で行った。
その他のカルボン酸成分は、1mol/Lの濃度のナトリウムメチラート、及び酢酸メチルを加えて環流加熱で2時間処理した後、高速液体クロマトグラフィーにて測定を行った。測定条件は既知の方法で分析することができる。例えば以下に一例を示す。
装置:島津LC−10A
カラム:YMC−Pack ODS−A 150×4.6mm S−5μm
120A
カラム温度:40℃
流量:1.2ml/min
検出器:UV 240nm
グリコール成分の定量はガスクロマトグラフィーを用いて既知の方法で分析することができる。例えば以下に一例を示す。
カラム:YMC−Pack ODS−A 150×4.6mm S−5μm
120A
カラム温度:40℃
流量:1.2ml/min
検出器:UV 240nm
グリコール成分の定量はガスクロマトグラフィーを用いて既知の方法で分析することができる。例えば以下に一例を示す。
装置 :島津9A(島津製作所製)
カラム:SUPELCOWAX−10 キャピラリーカラム30m
カラム温度:140℃〜250℃(昇温速度5℃/min)
流量 :窒素 25ml/min
検出器:FID
その他のカルボン酸成分は高速液体クロマトグラフィーにて測定を行った。
カラム:SUPELCOWAX−10 キャピラリーカラム30m
カラム温度:140℃〜250℃(昇温速度5℃/min)
流量 :窒素 25ml/min
検出器:FID
その他のカルボン酸成分は高速液体クロマトグラフィーにて測定を行った。
(参考例1)
牛脂オレイン酸1000gを、触媒として3.0重量%のモンモリロナイトクレーを使用し、オートクレーブ中、攪拌しながら5kg/cm2の水蒸気圧、230℃で2分間、二量化した。
牛脂オレイン酸1000gを、触媒として3.0重量%のモンモリロナイトクレーを使用し、オートクレーブ中、攪拌しながら5kg/cm2の水蒸気圧、230℃で2分間、二量化した。
160℃まで冷却した後、生成物を0.25重量%の75%リン酸水溶液で一時間処理した。その後、減圧を取り去り、生成物を冷却し濾過した。
生成物を100Torr、150℃で乾燥し、その後、回転式薄膜蒸留装置を用い、0.1Torr、200℃で蒸留して未反応の脂肪酸を除去し、更に0.001Torr、240℃として三量体を除去し、ダイマー酸Aを得た。
(参考例2)
原料を植物性オレイン酸に変更し、蒸留操作を2回実施する以外は参考例1と同様にしてダイマー酸Bを得た。
原料を植物性オレイン酸に変更し、蒸留操作を2回実施する以外は参考例1と同様にしてダイマー酸Bを得た。
実施例1
テレフタル酸ジメチル55.9重量部、1,4−ブタンジオール46.7量部、テトラブチルチタネート0.04重量部、“IRGANOX1010FP”0.016重量部を仕込み、150℃から210℃まで昇温しながら常法に従いエステル交換反応せしめた後、トリメチルリン酸0.042重量部を添加し、その10分後にテトラブチルチタネートを0.055重量部、“IRGANOX1010FP”0.022重量部、あらかじめ50℃に加熱したダイマー酸A33.4重量部/1,4−ブタンジオール9.6重量部混合スラリーを添加した。缶内温度が210℃に復帰後、30分間攪拌してから重縮合反応釜へ移行し、常法に従って重縮合反応を行った。最終的には240℃、1Torr以下で重縮合反応を行い、ポリエステル組成物を得た。
テレフタル酸ジメチル55.9重量部、1,4−ブタンジオール46.7量部、テトラブチルチタネート0.04重量部、“IRGANOX1010FP”0.016重量部を仕込み、150℃から210℃まで昇温しながら常法に従いエステル交換反応せしめた後、トリメチルリン酸0.042重量部を添加し、その10分後にテトラブチルチタネートを0.055重量部、“IRGANOX1010FP”0.022重量部、あらかじめ50℃に加熱したダイマー酸A33.4重量部/1,4−ブタンジオール9.6重量部混合スラリーを添加した。缶内温度が210℃に復帰後、30分間攪拌してから重縮合反応釜へ移行し、常法に従って重縮合反応を行った。最終的には240℃、1Torr以下で重縮合反応を行い、ポリエステル組成物を得た。
該ポリエステル組成物80重量部、ポリエチレンテレフタレート20重量部を二軸押出機にギヤポンプ、Tダイを設置してシート化したところ、濁りのないポリエステルシートが得られ、ポリエチレンテレフタレートとの相溶性が良好であることを確認した。
実施例2〜3
ダイマー酸Aの含有量、固有粘度を変更する以外は実施例1と同様にしてポリエステル組成物を得た。
ダイマー酸Aの含有量、固有粘度を変更する以外は実施例1と同様にしてポリエステル組成物を得た。
実施例1と同様にシート化し、ポリエチレンテレフタレートとの相溶性は良好であることを確認した。
実施例4
グリコール成分をエチレングリコールと1,4ブタンジオールの二種類とし、モル比を35:65とする以外は実施例1と同様にしてポリエステル組成物を得た。
グリコール成分をエチレングリコールと1,4ブタンジオールの二種類とし、モル比を35:65とする以外は実施例1と同様にしてポリエステル組成物を得た。
実施例1と同様にシート化したところ、ポリマー供給部に融着するトラブルはあったが、ポリエチレンテレフタレートとの相溶性は良好であった。
実施例5
グリコール成分を1,3プロパンジオールに変更する以外は実施例1と同様にしてポリエステル組成物を得た。
グリコール成分を1,3プロパンジオールに変更する以外は実施例1と同様にしてポリエステル組成物を得た。
実施例1と同様にシート化したところ、キャスティングドラムに粘着するトラブルが発生したが、ポリエステルテレフタレートとの相溶性は良好であった。
実施例6
テレフタル酸ジメチル45.5重量部、1,4−ブタンジオール42.2量部、テトラブチルチタネート0.02重量部、“IRGANOX1010FP”0.008重量部を仕込み、150℃から210℃まで昇温しながら常法に従いエステル交換反応せしめた後、リン酸0.01重量部を添加し、その10分後にテトラブチルチタネートを0.075重量部、“IRGANOX1010FP”0.030重量部、あらかじめ50℃に加熱したダイマー酸A44.2重量部/1,4−ブタンジオール14.1重量部混合スラリーを添加した。缶内温度が210℃に復帰後、30分間攪拌してから重縮合反応釜へ移行し、常法に従って重縮合反応を行った。最終的には240℃、1Torr以下で重縮合反応を行い、ポリエステル組成物を得た。
該ポリエステル組成物80重量部、ポリエチレンテレフタレートイソフタレート(イソフタル酸15mol%共重合)20重量部を二軸押出機にギヤポンプ、Tダイを設置してシート化したところ、濁りのないポリエステルシートが得られ、ポリエチレンテレフタレートとの相溶性が良好であることを確認した。
テレフタル酸ジメチル45.5重量部、1,4−ブタンジオール42.2量部、テトラブチルチタネート0.02重量部、“IRGANOX1010FP”0.008重量部を仕込み、150℃から210℃まで昇温しながら常法に従いエステル交換反応せしめた後、リン酸0.01重量部を添加し、その10分後にテトラブチルチタネートを0.075重量部、“IRGANOX1010FP”0.030重量部、あらかじめ50℃に加熱したダイマー酸A44.2重量部/1,4−ブタンジオール14.1重量部混合スラリーを添加した。缶内温度が210℃に復帰後、30分間攪拌してから重縮合反応釜へ移行し、常法に従って重縮合反応を行った。最終的には240℃、1Torr以下で重縮合反応を行い、ポリエステル組成物を得た。
該ポリエステル組成物80重量部、ポリエチレンテレフタレートイソフタレート(イソフタル酸15mol%共重合)20重量部を二軸押出機にギヤポンプ、Tダイを設置してシート化したところ、濁りのないポリエステルシートが得られ、ポリエチレンテレフタレートとの相溶性が良好であることを確認した。
実施例7
ダイマー酸Aの代わりにダイマー酸Bを使用しする以外は実施例1と同様にしてポリエステル組成物を得た。
ダイマー酸Aの代わりにダイマー酸Bを使用しする以外は実施例1と同様にしてポリエステル組成物を得た。
比較例1
ダイマー酸を“PRIPOL1025”(ユニケマ社製)ダイマー酸に変更する以外は実施例1と同様にしてポリエステル組成物を得た。
ダイマー酸を“PRIPOL1025”(ユニケマ社製)ダイマー酸に変更する以外は実施例1と同様にしてポリエステル組成物を得た。
比較例2
ダイマー酸を“PRIPOL1013”(ユニケマ社製)ダイマー酸に変更する以外は実施例1と同様にしてポリエステル組成物を得た。
ダイマー酸を“PRIPOL1013”(ユニケマ社製)ダイマー酸に変更する以外は実施例1と同様にしてポリエステル組成物を得た。
Claims (5)
- 構成成分として芳香族ジカルボン酸成分、炭素数2〜4のアルキレングリコール成分、およびダイマー酸成分を含むポリエステル組成物であって、ダイマー酸をポリエステル組成物に対して10〜50重量%含有し、ポリエステル組成物のL値が80以上、a値が−2以下、ガラス転移点10℃以下、固有粘度0.6〜1.0、であるポリエステル組成物。
- ダイマー酸がヨウ素価30g/100g以下、ガードナー色差計の値が1.0以下、粘度5000mPa・s以下である請求項1のポリエステル組成物。
- 水素添加をしていないダイマー酸を含有する請求項1または2に記載のポリエステル組成物。
- 芳香族ジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、炭素数2〜4のアルキレングリコール成分がエチレングリコール、1,3−プロパンジオールおよび1,4−ブタンジオールからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリエステステル組成物。
- 請求項1または2に記載のポリエステル組成物を含むポリエステルシート。
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