JP2007184314A - セラミック多層基板の製造方法およびセラミック多層基板 - Google Patents

セラミック多層基板の製造方法およびセラミック多層基板 Download PDF

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Abstract

【課題】セラミックグリーンシートの貫通孔に充填されたビアホール導体が脱落することを防止して、効率よく信頼性の高いセラミック多層基板を効率よく製造できるようにする。
【解決手段】セラミックグリーンシート1に、ビアホール導体4を形成した後、セラミックグリーンシート1の表面に、ビアホール導体4の端面4aの少なくとも一部から、セラミックグリーンシート1の表面の少なくとも一部に跨るように、欠落防止パターン5を形成し、該ビアホール導体4および欠落防止パターン5を備えたセラミックグリーンシート1を含む複数のセラミックグリーンシートを積層してグリーンシート積層体11を形成した後、該グリーンシート積層体を焼成して、グリーンシート積層体を焼結させる。
また、欠落防止パターン5を形成した後、セラミックグリーンシートの表面に、グリーンシート積層体において面内導体となる導体パターン6を形成する。
【選択図】図1

Description

本願発明は、セラミック多層基板の製造方法およびセラミック多層基板に関し、詳しくは、セラミック層間を導通させるためのビアホール導体を備えたセラミック多層基板の製造方法およびセラミック多層基板に関する。
近年、移動体通信端末機器などの電子装置においては、その小型化、高機能化が求められており、半導体デバイスを始めとする各種の実装部品などを搭載する回路基板についても小型化および高信頼化が望まれている。このような要望に応えるため、複数のセラミック層を積層することにより形成され、内部に必要な回路を構成する導体パターンが配設され、かつ、表面に各種の実装部品を実装することが可能で、高密度配線化、薄層化、高周波化などに対応することが可能なセラミック多層基板が広く用いられるに至っている。
一般に、セラミック多層基板は、以下に説明するような工程、すなわち、
(1)セラミックグリーンシート用スラリーを塗工して、セラミックグリーンシートを形成する工程、
(2)セラミックグリーンシートに、ビアホール導体形成用の貫通孔を形成する工程、
(3)ビアホール導体形成用の貫通孔に導電性ペーストを充填してビアホール導体を形成する工程、
(4)セラミックグリーンシートの表面に導電性ペーストを印刷して面内導体用導体パターンを形成する工程、
(5)セラミックグリーンシートを順次、積層することにより、未焼成のセラミック積層体を形成する工程、
(6)未焼成のセラミック積層体を焼成する工程
などを経て製造されている。
ところで、セラミックグリーンシートに形成したビアホール導体形成用の貫通孔に導電性ペーストを充填する場合、通常は、例えば、図15(a)に示すように、台Pの上に載置したセラミックグリーンシート51の貫通孔52にメタルマスク(あるいはスクリーンマスク)64などを介して導電性ペースト53を充填してビアホール導体54を形成した後、図15(b)に示すように、メタルマスク64及びセラミックグリーンシート51を台P上から持ち上げて、ビアホール導体54が形成されたセラミックグリーンシート51を取り出すようにしているが、このときにビアホール導体54がセラミックグリーンシート51の貫通孔52から脱落する場合がある。特に、セラミックグリーンシート51の厚みTが薄く、貫通孔52の径Dが大きくなるほど、すなわち、D/Tの値が大きくなるほど、ビアホール導体54の脱落が生じやすくなる。
さらに、近年、製品の小型、薄型化、実装強度の向上、搭載部品の大型化などに伴って、搭載ランドとしてビアホール導体が用いられることが多くなっており、このような目的で用いられるビアホール導体の場合、その目的から大きな寸法のものを形成することが必要になる場合が多く、また、薄型化も要求されることから、ビアホール導体の脱落の問題はさらに深刻なものとなっている。
なお、必要な箇所にビアホール導体が十分に充填されていないセラミックグリーンシート、すなわちビアホール導体の欠落したセラミックグリーンシートを用いてセラミック多層基板を製造した場合、所望の配線パターンを得ることができず、所望の特性を備えたセラミック多層基板を得ることができなくなるという問題点がある。
また、ビアホール導体54の貫通孔52からの脱落は、ビアホール導体54が形成されたセラミックグリーンシート51を搬送したり積層したりする取り扱いの際にも生じる場合がある。
そこで、このような問題点を解決するために、図16(a)に示すように、貫通孔52の形成されたセラミックグリーンシート51の下面側にバックテープ61を貼り付けた状態で、図16(b)に示すように、貫通孔52に導電性ペースト53を充填してビアホール導体54を形成した後、ビアホール導体54が脱落しないように、台Pからバックテープ61ごとセラミックグリーンシート51を持ち上げ、その後に、図16(c)に示すように、バックテープ61を取り外すことにより、ビアホール導体54の脱落を防止するようにしたビアホール導体の形成方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、特許文献1には、図17に示すように、セラミックグリーンシート51の下面にキャリアフィルム55が接合されたキャリアフィルム付きグリーンシート51aを用い、セラミックグリーンシート51とキャリアフィルム55の両方を貫通する貫通孔52aを設けるとともに、キャリアフィルム55の下面にバックテープ61を貼り付け(図17(a))、貫通孔52aに導電性ペースト53を充填してビアホール導体54を形成した後(図17(b))、スクリーン印刷などの方法により所定の回路パターン62をセラミックグリーンシート51の表面に印刷し(図17(c))、導電性ペースト53(ビアホール導体54)が乾燥した後、バックテープ61を剥離し(図17(d))、他のグリーンシート51を積層した後、キャリアフィルム55を除去する(図17(e))ようにした方法も提案されている。
しかしながら、特許文献1の方法の場合、ビアホール用の貫通孔を形成した後に、バックテープをセラミックグリーンシートに1枚ずつ貼り付ける必要があり、工数が大幅に増加するとともに、多量のバックテープが必要になるため、工数の増加、材料費の増加による製造コストの大幅な増大を招くという問題点がある。
また、特許文献1の方法の場合、導電性ペースト充填後の、セラミックグリーンシートのハンドリング時における導電性ペースト(ビアホール導体)の脱落は防止することができるが、図17(e)に示すように、キャリアフィルム付きグリーンシート51aに他のセラミックグリーンシート51を積層した後、キャリアフィルム55を剥離する際に、導電性ペースト53がキャリアフィルム55に同伴する(導電性ペースト53がキャリアフィルム55に取られる)現象が発生するという問題点がある。
この導電性ペースト53がキャリアフィルム55に取られる現象も、セラミックグリーンシート51の厚みTが薄く、貫通孔52aの径Dが大きくなるほど、すなわち、D/Tの値が大きくなるほど、発生しやすい傾向がある。
特開2001−111221号公報
本願発明は、上記課題を解決するものであり、キャリアフィルムに裏打ちされたセラミックグリーンシートの貫通孔に充填されたビアホール導体が、セラミックグリーンシートの取り扱いの際や、キャリアフィルムを剥離する際などに脱落することなどを防止して、ビアホール導体の脱落のない信頼性の高いセラミック多層基板を製造することが可能なセラミック多層基板の製造方法およびビアホール導体の脱落のない信頼性の高いセラミック多層基板を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願請求項1のセラミック多層基板の製造方法は、
セラミックグリーンシートにビアホール導体を形成する工程と、
前記セラミックグリーンシートの表面に、前記ビアホール導体の端面の少なくとも一部から、前記セラミックグリーンシートの表面の少なくとも一部に跨るように、前記セラミックグリーンシートから前記ビアホール導体が欠落することを防止するための欠落防止パターンを形成する工程と、
前記ビアホール導体および前記欠落防止パターンを備えたセラミックグリーンシートを含む複数のセラミックグリーンシートを積層してグリーンシート積層体を形成する工程と、
前記グリーンシート積層体を焼成して、前記グリーンシート積層体を焼結させる工程と
を具備することを特徴としている。
また、請求項2のセラミック多層基板の製造方法は、請求項1の発明の構成において、前記セラミックグリーンシートはキャリアフィルムによって裏打ちされており、前記セラミックグリーンシートと前記キャリアフィルムの両方を貫通するビアホール導体充填用の貫通孔を形成し、該貫通孔に導電性ペーストを充填することにより前記ビアホール導体を形成することを特徴としている。
また、請求項3のセラミック多層基板の製造方法は、請求項1または2の発明の構成において、前記欠落防止パターンを形成した後、前記セラミックグリーンシートの表面に、前記グリーンシート積層体において面内導体となる導体パターンを形成する工程を備えることを特徴としている。
また、請求項4のセラミック多層基板の製造方法は、請求項1〜3のいずれかの発明の構成において、前記欠落防止パターンを、前記グリーンシート積層体と同時に焼成されるセラミックおよび/またはガラスを主成分とする絶縁性材料によって、前記ビアホール導体の端面の少なくとも一部が露出するような態様で形成することを特徴としている。
また、請求項5のセラミック多層基板の製造方法は、請求項4の発明の構成において、前記欠落防止パターンを、前記ビアホール導体の端面の外周全体を覆うように形成することを特徴としている。
また、請求項6のセラミック多層基板の製造方法は、請求項4の発明の構成において、前記欠落防止パターンを、前記ビアホール導体の端面の外周の要部を覆い、かつ、少なくとも外周の一部を覆わないような態様で形成することを特徴としている。
また、請求項7のセラミック多層基板の製造方法は、請求項6の発明の構成において、前記面内導体が、前記ビアホール導体の端面の前記露出した部分を覆うように形成される導体接続部と、前記導体接続部に接続される引き出し部とを備えており、前記引き出し部と前記導体接続部との接続部が、前記ビアホール導体の端面の外周の、前記欠落防止パターンにより覆われていない部分に形成されることを特徴としている。
また、請求項8のセラミック多層基板の製造方法は、請求項1〜3のいずれかの発明の構成において、前記欠落防止パターンを、前記グリーンシート積層体を焼成する工程で消失する樹脂により形成することを特徴としている。
また、請求項9のセラミック多層基板の製造方法は、請求項8の発明の構成において、前記欠落防止パターンを、前記ビアホール導体の端面全体を覆うように形成することを特徴としている。
また、請求項10のセラミック多層基板の製造方法は、請求項9の発明の構成において、前記欠落防止パターンを、前記ビアホール導体が形成された前記セラミックグリーンシートの表面全体を覆うように形成することを特徴としている。
また、請求項11のセラミック多層基板の製造方法は、請求項1〜3のいずれかの発明の構成において、前記欠落防止パターンを、前記グリーンシート積層体の焼成温度では実質的に焼結しない難焼結性セラミックを主成分とする絶縁性材料により、前記ビアホール導体の端面の少なくとも一部が露出するように形成することを特徴としている。
また、請求項12のセラミック多層基板の製造方法は、請求項11の発明の構成において、難焼結性セラミックを主成分とする絶縁性材料よりなる前記欠落防止パターンの厚みを1〜20μmとするとともに、前記欠落防止パターンを前記ビアホール導体の端面の前記露出した部分を除く前記セラミックグリーンシートの表面全体を覆うように形成することを特徴としている。
また、請求項13のセラミック多層基板の製造方法は、請求項1〜12の発明の構成において、前記セラミックグリーンシートがAg系導体材料またはCu系導体材料と同時に焼成することが可能な低温焼結セラミック材料を主成分とするものであり、前記ビアホール導体はAg系導体材料またはCu系導体材料を主成分とするものであることを特徴としている。
また、本願請求項14のセラミック多層基板の発明は、
複数のセラミック層を積層してなるセラミック積層体と、前記セラミック積層体を構成する前記セラミック層の層間に配設された面内導体と、前記セラミック層の層間を接続するためのビアホール導体とを備えたセラミック多層基板であって、
前記ビアホール導体の端面の少なくとも一部から、前記ビアホール導体の端面と同一面となる前記セラミック層の表面の少なくとも一部に跨るように、かつ、前記ビアホール導体の端面の少なくとも一部が露出するような態様で絶縁性パターンが設けられていること、を特徴としている。
また、請求項15のセラミック多層基板の発明は、請求項14の発明の構成において、前記絶縁性パターンが、前記セラミック積層体と同時に焼結されるセラミックおよび/またはガラスを主成分とするものであることを特徴としている。
また、請求項16のセラミック多層基板の発明は、請求項14の発明の構成において、前記絶縁性パターンが、前記セラミック層の焼成温度では実質的に焼結しない難焼結性セラミックを主成分とし、厚みが1〜20μmのものであることを特徴としている。
また、請求項17のセラミック多層基板の発明は、請求項14〜16のいずれかの発明の構成において、前記ビアホール導体の端面が、前記セラミック積層体の最上層および/または最下層に露出していることを特徴としている。
また、請求項18のセラミック多層基板の発明は、請求項14〜17のいずれかの発明の構成において、前記セラミック層が、Ag系導体材料またはCu系導体材料と同時焼成可能な低温焼結セラミック材料を主成分とするものであり、前記ビアホール導体はAg系導体材料またはCu系導体材料を主成分とするものであることを特徴としている。
本願請求項1のセラミック多層基板の製造方法は、セラミックグリーンシートにビアホール導体を形成する工程と、セラミックグリーンシートの表面に、ビアホール導体の端面の少なくとも一部から、セラミックグリーンシートの表面の少なくとも一部に跨るように、セラミックグリーンシートからビアホール導体が欠落することを防止するための欠落防止パターンを形成する工程と、ビアホール導体および欠落防止パターンを備えたセラミックグリーンシートを含む複数のセラミックグリーンシートを積層してグリーンシート積層体を形成する工程と、グリーンシート積層体を焼成して、グリーンシート積層体を焼結させる工程とを具備しているので、欠落防止パターンによりビアホール導体をセラミックグリーンシートにつなぎ止め、外力によりビアホール導体が欠落することを抑制、防止して、所望の特性を備えた信頼性の高いセラミック多層基板を効率よく製造することが可能になる。
また、例えば、従来の導体パターンの印刷工程などを利用して欠落防止パターンを形成するようにした場合、製造工程を特に複雑化させることなく欠落防止パターンを形成することが可能になり、大幅なコストの増大を抑制しつつ、信頼性の高いセラミック多層基板を効率よく製造することが可能になる。
また、請求項2のセラミック多層基板の製造方法のように、請求項1の発明の構成において、前記セラミックグリーンシートはキャリアフィルムによって裏打ちされており、セラミックグリーンシートとキャリアフィルムの両方を貫通するビアホール導体充填用の貫通孔を形成し、該貫通孔に導電性ペーストを充填することによりビアホール導体を形成するようにした場合にも、欠落防止パターンがビアホール導体をセラミックグリーンシートにつなぎ止める機能を果すため、キャリアフィルムを剥離する際の導電性ペーストの脱落を防止することが可能になり、本願発明をより実効あらしめることができる。
また、請求項3のセラミック多層基板の製造方法のように、請求項1または2の発明の構成において、欠落防止パターンを形成した後、前記セラミックグリーンシートの表面に、グリーンシート積層体において面内導体となる導体パターンを形成する工程を備えるようにした場合、セラミックグリーンシートの取り扱い工程でビアホール導体の欠落が確実に防止され、かつ、グリーンシート積層体において面内導体となる導体パターンとビアホール導体とを確実に導通するような態様で形成することが可能になり、有意義である。
また、請求項4のセラミック多層基板の製造方法のように、請求項1〜3のいずれかの発明の構成において、欠落防止パターンを、グリーンシート積層体と同時に焼成されるセラミックおよび/またはガラスを主成分とする絶縁性材料によって、ビアホール導体の端面の少なくとも一部が露出するような態様で形成するようにした場合、セラミックグリーンシートも欠落防止パターンもセラミックやガラスを含むことになり、ビアホール導体をセラミックグリーンシートにつなぎ止める機能を果す欠落防止パターンによる欠落防止効果を向上させることが可能になる。
また、請求項5のセラミック多層基板の製造方法のように、請求項4の発明の構成において、欠落防止パターンを、ビアホール導体の端面の外周全体を覆うように形成することにより、脱落の起点となりやすい端面の外周部をセラミックグリーンシートに確実につなぎ止めることが可能になり、本願発明をより実効あらしめることができる。
また、請求項6のセラミック多層基板の製造方法のように、請求項4の発明の構成において、欠落防止パターンを、ビアホール導体の端面の外周の要部を覆い、かつ、少なくとも外周の一部を覆わないような態様で形成するようにした場合、例えば、欠落防止パターンが形成されておらず段差のない領域を経て、ビアホール導体に接続されるべき面内導体を、確実にビアホール導体に接続することが可能になる。
なお、欠落防止パターンが形成された段差のある領域を経て、面内導体をビアホール導体に接続するようにした場合、段差部分で断線を生じる場合があり、段差のない領域から面内導体を引き出す場合に比べると信頼性が低くなることがある。
また、請求項7のセラミック多層基板の製造方法のように、請求項6の発明の構成において、面内導体が、ビアホール導体の端面の前記露出した部分を覆うように形成される導体接続部と、導体接続部に接続される引き出し部とを備えており、引き出し部と導体接続部との接続部が、ビアホール導体の端面の外周の、欠落防止パターンにより覆われていない部分に形成されるように構成した場合、ビアホール導体の露出部分において面内導体が確実にビアホール導体と導通し、かつ、欠落防止パターンの形成されていない、段差のない領域に、引き出し部と導体接続部とを接続する接続部を配設することが可能になり、引き出し部と導体接続部が前記接続部により確実に接続された接続信頼性の高いセラミック多層基板を効率よく製造することが可能になる。
また、請求項8のセラミック多層基板の製造方法のように、請求項1〜3のいずれかの発明の構成において、欠落防止パターンを、グリーンシート積層体を焼成する工程で消失する樹脂により形成するようにした場合、欠落防止パターンが焼成工程で消失し、配線パターンなどの導体パターンと、ビアホール導体との電気的接続が確保されるため、配線パターンなどの導体パターンと、ビアホール導体との電気的な接続を考慮することなく、製造工程におけるビアホール導体の脱落を防止するのに最適なパターンの欠落防止パターンを形成することが可能になり、ビアホール導体の脱落防止の信頼性を向上させることが可能になる。
また、請求項9のセラミック多層基板の製造方法のように、請求項8の発明の構成において、欠落防止パターンを、ビアホール導体の端面全体を覆うように形成するようにした場合、ビアホール導体の脱落防止の信頼性を向上させることが可能になり、有意義である。
また、請求項10のセラミック多層基板の製造方法のように、請求項9の発明の構成において、欠落防止パターンを、ビアホール導体が形成されたセラミックグリーンシートの表面全体を覆うように形成するようにした場合、例えば、所定の形状の欠落防止パターンを形成するために高精度な印刷マスクなどを用いたり、欠落防止パターンを所定の位置に形成するために光学センサーなどの設備を必要としたりすることなく、ビアホール導体の欠落を効率よく防止することが可能になり、製造工程を簡略化して、コストの低減を図ることが可能になる。
また、請求項11のセラミック多層基板の製造方法のように、請求項1〜3のいずれかの発明の構成において、欠落防止パターンを、グリーンシート積層体の焼成温度では実質的に焼結しない難焼結性セラミックを主成分とする絶縁性材料により、ビアホール導体の端面の少なくとも一部が露出するように形成するようにした場合、グリーンシート積層体の焼結時の収縮を抑制しつつ、ビアホール導体の欠落のない信頼性の高いセラミック多層基板を効率よく製造することが可能になる。
なお、欠落防止パターンを、グリーンシート積層体の焼成温度では実質的に焼結しない難焼結性セラミックを主成分とする絶縁性材料から形成した場合でも、例えば、セラミック材料として、ガラス成分を含有する低温同時焼成セラミック(LTCC)を用いた場合には、セラミック材料からのガラス成分の拡散により、難焼結性セラミックを主成分とする絶縁性材料層が緻密化するため、セラミック層間の接着性を確保して、実用性を備えたセラミック多層基板を得ることができる。
また、請求項12のセラミック多層基板の製造方法のように、請求項11の発明の構成において、難焼結性セラミックを主成分とする絶縁性材料を用いた欠落防止パターンの厚みを1〜20μmとし、かつ、欠落防止パターンをビアホール導体の端面の露出部分を除くセラミックグリーンシートの表面全体を覆うように形成するようにした場合、グリーンシート積層体の焼結時の、積層方向に直交する方向(平面方向)の収縮を確実に抑制することが可能になるとともに、所定のパターンを形成するために複雑なパターンの印刷マスクなどを用いたり、欠落防止パターンを所定の位置に形成するために高価な光学センサーなどの設備を必要としたりすることなく、欠落防止効果の大きい欠落防止パターンを形成することが可能になり、ビアホール導体の欠落を効率よく防止することが可能になる。その結果、製造工程を簡略化して、コストの低減を図ることが可能になる。
また、欠落防止パターンの厚みを1〜20μmとすることにより、上記絶縁性材料よりなる欠落防止パターンをビアホール導体の端面の露出部分を除くセラミックグリーンシートの表面全体を覆うように形成した場合にも、例えば、セラミック材料として、ガラス成分を添加した、低温同時焼成セラミック(LTCC)を用いた場合には、セラミック材料からのガラス成分の拡散により、セラミック層間の接着性を確保して、実用性を備えたセラミック多層基板を得ることができる。
なお、欠落防止パターンの厚みを1〜20μmとしているのは、厚みが1μm未満になると、収縮を抑制する効果が不十分になり、また厚みが20μmを超えると、セラミック材料からのガラス成分の欠落防止パターンへの拡散が十分にゆきわたらず、そのためセラミック層間の接着性が確保できなくなることがあることによる。
また、請求項13のセラミック多層基板の製造方法のように、セラミックグリーンシートとして、Ag系導体材料またはCu系導体材料と同時に焼成することが可能な低温焼結セラミック材料を主成分とするものを用い、ビアホール導体として、Ag系導体材料またはCu系導体材料を主成分とするものを用いることにより、セラミック材料と導体材料とを同時焼成して、欠落のないビアホール導体を備えたセラミック多層基板を効率よく製造することが可能になる。
また、本願請求項14のセラミック多層基板は、複数のセラミック層を積層してなるセラミック積層体と、セラミック積層体を構成するセラミック層の層間に配設された面内導体と、セラミック層の層間を接続するためのビアホール導体とを備えたセラミック多層基板であって、ビアホール導体の端面の少なくとも一部から、ビアホール導体の端面と同一面となるセラミック層の表面の少なくとも一部に跨るように、かつ、ビアホール導体の端面の少なくとも一部が露出するような態様で絶縁性パターンが設けられているので、ビアホール導体が、ビアホール導体の端面からセラミック層の表面の少なくとも一部に跨るように配設された絶縁性パターンにより確実に保持された、信頼性の高いセラミック多層基板を提供することが可能になる。
また、請求項15のセラミック多層基板のように、請求項14の発明の構成において、絶縁性パターンとして、セラミック積層体と同時に焼結されるセラミックおよび/またはガラスを主成分とするものを用いることにより、同時焼成により、ビアホールの欠落を防止するための絶縁性パターンを備え、信頼性が高く、かつ、焼成工程が簡潔で製造コストの低いセラミック多層基板を提供することが可能になる。
また、請求項16のセラミック多層基板の発明のように、請求項14の発明の構成において、絶縁性パターンを、厚みが1〜20μmの範囲にあり、セラミック層の焼成温度では実質的に焼結しない難焼結性セラミックを主成分とするものとした場合、焼成工程における収縮を抑制し、かつビアホール導体の欠落のない信頼性の高いセラミック多層基板を提供することが可能になる。
また、請求項17のセラミック多層基板のように、請求項14〜16のいずれかの発明の構成において、ビアホール導体の端面が、セラミック積層体の最上層および/または最下層に露出している構成の場合、露出したビアホール導体の端面を、実装基板上に搭載する際の搭載ランドとして利用することが可能になる。
また、請求項18のセラミック多層基板のように、請求項14〜17のいずれかの発明の構成において、セラミック層が、Ag系導体材料またはCu系導体材料と同時焼成可能な低温焼結セラミック材料を主成分とするものであり、ビアホール導体はAg系導体材料またはCu系導体材料を主成分とするものであるような構成とした場合、セラミック材料と導体材料とが同時焼成され、低コストで製造された、ビアホール導体の欠落がなく、信頼性の高い多層基板を提供することが可能になる。
以下に本願発明の実施例を示して、本願発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
図1〜8は本願発明の実施例1にかかるセラミック多層基板の製造方法を示す図である。以下、図1〜8を参照しつつ、本願発明の実施例1のセラミック多層基板の製造方法について説明する。
(1)まず、図1(a)に示すように、キャリアフィルム2に裏打ちされたセラミックグリーンシート1を用意する。
なお、この実施例では、セラミックグリーンシート1として、例えば、酸化バリウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化カルシウムおよび酸化ホウ素などを混合した低温焼結セラミック原料粉末に、ポリビニルブチラールなどの有機バインダ、ジ−n−ブチルフタレートなどの可塑剤、トルエンやイソプロピルアルコールなどの溶剤をそれぞれ添加、混合して調製したスラリーをドクターブレード法などの方法によってキャリアフィルム2上にシート状に成形したものを用いた。
なお、上記の低温焼結セラミック原料粉末は、1050?以下で焼成が可能であり、CuやAgなどと同時焼成が可能なセラミック原料粉末である。具体的には、アルミナなどのセラミックフィラーに非晶質ガラスや結晶化ガラスなどの助剤を含有したガラス複合系セラミック原料粉末、コージェライトなどの結晶を析出する結晶化ガラス系セラミック原料粉末、あるいは、焼成サイクル中に助剤となるガラスを生成する非ガラス系セラミック原料粉末などが例示される。
また、有機バインダ、可塑剤、溶剤などについては、公知の種々のものを用いることが可能である。さらに、分散剤などの添加物を添加することも可能である。
(2)次に、図1(b)に示すように、セラミックグリーンシート1にビアホール用の貫通孔3を形成する。なお、このとき、セラミックグリーンシート1とともに、キャリアフィルム2を貫通するように貫通孔3を形成する。
なお、ビアホール用の貫通孔3は、その直径が大きいほど、また、セラミックグリーンシート1の厚みが薄いほど、ビアホール導体4(図1(c))のビア脱落が発生し易い。特に、ビアホール用の貫通孔3の平面形状の最大寸法(例えば、貫通孔3の平面形状が円形の場合は直径、平面形状が方形の場合は対角線の長さ)をDとし、セラミックグリーンシート1とキャリアフィルム2の厚みを加算した厚さをtとしたとき、以下の式(1)を満たす場合、セラミックグリーンシートの取り扱い工程中におけるビアホール導体4(図1(c))の欠落が発生しやすいので、本願発明を適用することが、特に有意義である。
D/t>3.0 ……(1)
また、平面面積の大きなビアホール導体は、表面実装部品や、ICパッケージの搭載ランドとして、もしくは、セラミック多層基板のマザーボードヘの搭載ランドとして用いられることが多く、通常、セラミック多層基板の表裏面に形成されることが多い。なお、このようなビアホール導体を搭載ランドとして用いることにより、接合強度を向上させることが可能になる。
(3)それから、図1(c)に示すように、上述のようにして作製したセラミックグリーンシート1のビアホール用の貫通孔3に導電性ペーストを充填して、ビアホール導体4を形成する。
(4)次に、図1(d)および図4(a)に示すように、導電性ペーストを充填して形成したビアホール導体4のうち、所定のビアホール導体4について、ビアホール導体4の欠落を防止するための欠落防止パターン5を形成する。
なお、欠落防止パターン5は、すべてのビアホール用の貫通孔3について形成することも可能であるが、ビアホール導体の欠落の生じやすい、径の大きい貫通孔についてのみ欠落防止パターンを形成するようにしてもよい。
欠落防止パターン5を形成するために用いられる材料としては、例えば、以下に説明するような、樹脂ペースト、導電性ペースト、あるいはセラミックペーストなどが例示される。
<樹脂ペースト>
欠落防止パターン5を形成するためのペーストとして、例えば、ポリプロピレンなどの樹脂を主成分とする樹脂ペーストを用いることが可能である。このような樹脂ペーストを用いた場合、グリーンシート積層体の焼成時に欠落防止パターンが焼失するため、欠落防止パターンの形状を自由に選択することが可能になり、製造工程の自由度を向上させることが可能になる。
例えば、樹脂ペーストを用いた場合、ビアホール導体4の端面4aを含むセラミックグリーンシート1の全面に欠落防止パターン5を配設することが可能であり、このとき欠落防止パターン5がビアホール導体4の端面4aの全体およびセラミックグリーンシート1の表面全体の広い領域と接しているため、ビアホール導体4の欠落防止効果をより大きくすることが可能になる。
<導電性ペースト>
欠落防止パターン5を形成するためのペーストとして、金属を主成分とする導電性ペーストを用いてもよい。この場合、配線パターンなどを構成する導体パターン6に使用している導電性ペーストと同系統の組成のものを用いることが焼結性の点から望ましい。
また、欠落防止パターン5を形成するのに導電性ペーストを用いた場合、欠落防止パターン5はビアホール導体4の端面4aの全体およびビアホール導体4の端面4aの周囲のセラミックグリーンシート1の表面を覆うように配設することができる。また、このとき、欠落防止パターン5はビアホール導体4の端面4a全体と接しており、さらに、ビアホール導体4との密着性にも優れるため、ビアホール導体4をより確実に保持し、大きな欠落防止効果を得ることができる。
また、欠落防止パターン5を形成するためのペーストとして、導電性ペーストを用いた場合、欠落防止パターン5の、ビアホール導体4の端面4aの外周部からセラミックグリーンシート1の表面への突出距離(例えば、図4(a),(c)、及び、図5(a),(b)の距離A)は、20〜200μmとすることが望ましく、50〜100μmとすることが最も望ましい。距離Aが20μm未満になると十分な欠落防止効果が得られず、また、200μmを超えると、小型化への障害となるため好ましくない。一方、距離Aを50〜100μmとすることにより、製品の小型化を妨げることなく、十分な欠落防止効果を確保することが可能になる。
<セラミックペースト>
欠落防止パターン5を形成するためのペーストとして、セラミックを主成分として含むセラミックペーストを用いてもよい。欠落防止パターン5を形成するのにセラミックペーストを用いる場合、セラミックグリーンシート1(すなわち、セラミック積層体21(図2))を構成するセラミックと同系統のセラミックを用いることが焼結性の点から望ましい。
また、欠落防止パターン5を形成するのにセラミックペーストを用いる場合、欠落防止パターン5は、ビアホール導体4の端面4aの少なくとも一部が露出するような態様でビアホール導体4の端面4aの外周部から、ビアホール導体4の端面4aの周囲のセラミックグリーンシート1の表面に跨るように配設することができる。また、セラミックペーストを用いた場合、絶縁体からなる欠落防止パターン5が形成されるため、導電性ペーストを用いる場合に比べて、ビアホール導体4の端面4aの面積、すなわち、電極面積が大きくなりすぎることを回避しつつ、ビアホール導体4の欠落を防止することが可能になる。
なお、欠落防止パターン5を形成するためのペーストとして、セラミックペーストを用いた場合も、欠落防止パターン5の、ビアホール導体4の端面4aの外周部からセラミックグリーンシート1の表面への突出距離(例えば、図5(a),(b)の距離A)は、20〜200μmとすることが望ましく、50〜100μmとすることが最も望ましい。距離Aが20μm未満になると十分な欠落防止効果が得られず、また、200μmを超えると、小型化への障害となるため好ましくない。ただし、セラミックペーストの場合は200μmを超えた場合でも、他のビアホール導体の全面を覆うことがなければ問題はない。一方、距離Aを50〜100μmとすることにより、製品の小型化を妨げることなく、十分な欠落防止効果を確保することが可能になる。
(5)それから、上記(4)で欠落防止パターンを形成した後、さらに導電性ペーストを印刷することにより、図1(e)および図4(b),(c)に示すように、表面導体6'、面内導体6''を構成する導体パターン6を構成する導体パターン6を形成する。なお、図3および図5(a),(b)に示すように、この実施例1では、端子電極6'''は、ビアホール導体4の端面4aによって形成されている。
面内導体を構成する導体パターン6は、欠落防止パターン5を乗り越えてビアホール導体4の端面4a上に達するように配設される導通接続部6aと、引き出し部6bと、前記導体接続部6aと引き出し部6bを接続する接続部6cとを含んでおり、引き出し部6b、接続部6c、導体接続部6aを介して、ビアホール導体4に接続されている。
また、端子電極を構成する導体パターン6は、欠落防止パターン5の上からビアホール導体4の端面4a上に至る領域に配設され、ビアホール導体4に確実に接続されている。
なお、ビアホール導体4に接続するように面内導体を構成する導体パターン6を形成するにあたっては、図6(a)に示すように、ビアホール導体4の端面4aの互いに対向する一対の辺側の外周部を覆うように導電性ペーストを印刷して欠落防止パターン5を形成してもよい。また、さらに図6(b)に示すように、その上から導電性ペーストを印刷することにより、ビアホール導体4の端面4aと導通する導体接続部6aと、引き出し部6bと、導体接続部6aと引き出し部6bを接続する接続部6cとを含む導体パターン6が形成されるように構成することも可能である。
図6(a),(b)に示すように、欠落防止パターン5を、外周の少なくとも一部を覆わないような態様で形成し、この欠落防止パターンの形成されていない、段差がなく平坦な領域を経て、導体パターン6をビアホール導体4と導通させるようにした場合、面内導体(配線パターン)を構成する導体パターンに断線が生じることを抑制、防止して、所望の特性を備えたセラミック多層基板を得ることが可能になる。
さらに、欠落防止パターン5は、例えば、図7(a),(b)に示すように、ビアホール導体4の端面4aの、各辺のうち一つの辺側だけが欠落防止パターン5に覆われないような構成とすることも可能であり、欠落防止パターン5の具体的な形状に特別の制約はない。
また、ビアホール用の貫通孔に充填するための導電性ペースト、導体パターンを形成するための導電性ペースト、および欠落防止パターンを導電性ペーストにより形成する場合の導電性ペーストとしては、同じ導電性ペーストを用いることが可能であり、また、種類の異なる導電性ペーストを用いることも可能である。
また、導電性ペーストとしては、例えば、Ag、Au、Cu、Ni、Ag/Pt、Ag/Pdなどの金属を主成分とする導体粉末に、所定量の有機ビヒクルを加えたものを、ライカイ機、3本ロールなどで攪拌、混練することによって得た導電性ペーストなどを用いることが可能である。導体粉末の平均粒径や粒子形状は特に限定されるものではないが、たとえば、平均粒径0.3・〜10・であって粗大粉や凝集粉を含んでいないことが望ましい。
また、ビアホール用の貫通孔に充填するための導電性ペーストについては、セラミックグリーンシートとの焼結収縮の整合性を図るため、ガラスフリットやセラミック原料粉末を70重量%以下の割合で含有してもよい。すなわち、導電性ペーストは、セラミックグリーンシートなどとの収縮率の整合性を図ること、抵抗率を調整すること、セラミックグリーンシートなどとの密着強度を調整することなどを目的として、種々の組成比のものを用いることが可能である。
(6)それから、図2(a),(b)に示すように、上述のようにして作製したセラミックグリーンシート1を所定の順序で積層し、グリーンシート積層体(未焼成セラミック積層体)11を形成する。セラミックグリーンシート1を積層するにあたっては、セラミックグリーンシート1をキャリアフィルム2から剥がし、必要に応じて、他のセラミックグリーンシートとともに、順次積層することにより、図2(b)に示すようなグリーンシート積層体(未焼成セラミック積層体)11を形成する。
(7)それから、グリーンシート積層体(未焼成セラミック積層体)11を所定の条件で焼成することにより、図2(c)に示すように、表面導体6'、面内導体6''などを構成する導体パターン6、ビアホール導体4、所定のビアホール導体4の端面4aにより形成された端子電極6'''などを備えたセラミック多層基板(セラミック積層体)21を得る。
なお、この実施例1では、図2(c)に示すように、セラミック多層基板(セラミック積層体)21の下面側に露出したビアホール導体4の下側の端面4aがセラミック多層基板の端子電極6'''となっている。
(8)その後、表面に露出した導体にめっきを施した後、半導体デバイス7、表面実装部品(例えば、チップコンデンサ)8などをリフローはんだ付けなどの方法により、はんだ10を介してセラミック多層基板21の表面に実装することにより、セラミック多層モジュール31を完成する(図2(c))。
なお、図3に示すように、さらに、セラミック多層モジュール31の上面側に金属ケース9を取り付けて、金属ケース付きセラミック多層モジュール31aとすることも可能である。
なお、図2(c),図3は、焼成後にも欠落防止パターン5が残留している例を示している。
また、一つの親基板を分割して、複数のセラミック多層基板が同時に得られるようにする、いわゆる多数個取りの方法の場合、前記(6)のセラミックグリーンシートを積層、圧着して、グリーンシート積層体(未焼成セラミック積層体)11を形成した時点で、ブレイクライン上に溝を形成しておき、前記(8)の工程で半導体デバイス7、表面実装部品(例えば、チップコンデンサ)8などをセラミック多層基板21の表面に実装した後、分割することにより、図2(c)に示すようなセラミック多層モジュール31を得ることができる。
上記実施例1のセラミック多層基板の製造方法においては、欠落防止パターン5がビアホール導体4とセラミックグリーンシート1をつなぎ止め、外力によりビアホール導体4が欠落することを抑制、防止する機能を果たすため、ビアホール導体4の欠落のない、所望の特性を備えた信頼性の高いセラミック多層基板21を効率よく製造することができる。
なお、上記実施例1では、ビアホール導体用の貫通孔が、セラミックグリーンシートを支持するキャリアフィルムにも形成されている場合を例にとって説明したが、図8に示すように、セラミックグリーンシート1にのみ貫通孔3が形成され、キャリアフィルム2には貫通孔が形成されていない場合にも、本願発明を適用することが可能であり、その場合にも、ビアホール導体4の欠落を防止する効果を得ることができる。
図9〜図12は本願発明の他の実施例(実施例2)にかかるセラミック多層基板の製造方法を示す図である。なお、図9〜図12において、図1〜8と同一符号を付した部分は同一または相当する部分を示している。
この実施例2では、欠落防止パターンの形成用材料として、樹脂ペーストを用い、セラミックグリーンシートの全面に欠落防止パターンを形成した。
以下、この実施例2のセラミック多層基板の製造方法について説明する。
(1)まず、図9(a)に示すように、キャリアフィルム2に裏打ちされたセラミックグリーンシート1を用意する。
(2)それから、図9(b)に示すように、セラミックグリーンシート1にビアホール用の貫通孔3を形成する。なお、このとき、セラミックグリーンシート1とともに、キャリアフィルム2を貫通するように貫通孔3を形成する。
(3)それから、図9(c)に示すように、上述のようにして作製したセラミックグリーンシート1のビアホール用の貫通孔3に導電性ペーストを充填して、ビアホール導体4を形成する。
(4)次に、図9(d)に示すように、ビアホール導体4の端面4aがセラミック多層基板21の表面に露出することになるような態様で用いられる、所定のセラミックグリーンシート1の上面全体に樹脂ペーストを塗布して、樹脂ペースト層からなる欠落防止パターン5(5a)を形成する。なお、この実施例2では、樹脂ペーストとして、ポリプロピレンなどを主成分とする樹脂ペーストを用いることができる。
(5)その後、図10(a)に示すように、上記(4)の工程で形成された、ビアホール導体4,欠落防止パターン5(5a)を備えたセラミックグリーンシート1と、導体パターン6を備え、欠落防止パターン5(5a)を備えていない他のセラミックグリーンシートとを、欠落防止パターン5(5a)を備えたセラミックグリーンシート1におけるビアホール導体4の端面4aが、セラミック多層基板21の表面(下面)に露出することになるように、所定の順序で積層し、グリーンシート積層体(未焼成セラミック積層体)を形成する。セラミックグリーンシート1を積層するにあたっては、セラミックグリーンシート1をキャリアフィルム2から剥がし、必要に応じて、他のセラミックグリーンシートとともに、順次積層することにより、図10(b)に示すようなグリーンシート積層体(未焼成セラミック積層体)11を形成する。
なお、上記実施例では焼結性の観点から、前記欠落防止パターンは積層体の最外層となる位置に配設するように積層しているが、場合によっては最外層以外のセラミックグリーンシートにも、樹脂ペースト層からなる欠落防止パターン5(5a)を設けるように構成することも可能である。
(6)それから、グリーンシート積層体(未焼成セラミック積層体)11を所定の条件で焼成することにより、樹脂ペーストを燃焼、分解させて、消失させるとともに、セラミックグリーンシートおよび導電性ペーストを焼結させることによ
り、図11(a)に示すような、ビアホール導体4が表面に露出した表面導体6'(4)、面内導体6''、ビアホール導体4の端面4aによって形成されている端子電極6'''(4a)などを構成する導体パターン6、ビアホール導体4などを備えたセラミック多層基板(セラミック積層体)21を得る。
(7)その後、表面に露出した導体にめっきを施した後、図11(b)に示すように、半導体デバイス7、表面実装部品(例えば、チップコンデンサ)8などをセラミック多層基板21の表面に実装することにより、セラミック多層モジュール31を完成する。
なお、図3に示すように、さらに、セラミック多層モジュール31の上面側に金属ケース9を取り付けて、金属ケース付きセラミック多層モジュール31aとすることも可能である。
上記実施例2のセラミック多層基板の製造方法においては、欠落防止パターン5(5a)に用いられている樹脂ペーストが焼成工程で消失するため、欠落防止パターン5(5a)の形状や構造を決定するにあたって、ビアホール導体4と、配線パターンなどを構成する導体パターン6との電気的な接続を確保するために欠落防止パターン5(5a)の形状や構造が制約されるようなことがなく、製造工程におけるビアホール導体4の脱落を防止するのに最適なパターンの欠落防止パターン5(5a)を形成することが可能になり、ビアホール導体4の脱落防止の信頼性を向上させることが可能になる。
なお、この実施例2では、セラミックグリーンシート1の表面全体に樹脂ペーストを塗布して、ビアホール導体4の欠落防止パターン5(5a)を形成するようにしているが、図12に示すように、ビアホール導体4の端面4a及びその周囲にのみ樹脂ペーストを塗布して、セラミックグリーンシート1の上面の所定の位置にのみ欠落防止パターン5(5a)を形成するように構成することも可能である。
図13および図14は本願発明のさらに他の実施例(実施例3)にかかるセラミック多層基板の製造方法を示す図である。なお、図13および図14において、図1〜8と同一符号を付した部分は同一または相当する部分を示している。
この実施例3では、グリーンシート積層体の焼成温度では実質的に焼結しない難焼結性セラミックを主成分とする材料からなる欠落防止パターンを形成することにより、欠落防止パターンがビアホール導体の脱落を防止する機能を果たすとともに、焼成工程において、グリーンシート積層体の積層方向に直交する方向(平面方向)の収縮を抑制する機能を果たすようにした。
以下、この実施例3のセラミック多層基板の製造方法について説明する。
(1)まず、図13(a)に示すように、キャリアフィルム2に裏打ちされたセラミックグリーンシート1を用意する。
(2)それから、図13(b)に示すように、セラミックグリーンシート1にビアホール用の貫通孔3を形成する。なお、このとき、セラミックグリーンシート1とともに、キャリアフィルム2を貫通するように貫通孔3を形成する。
(3)それから、図13(c)に示すように、上述のようにして作製したセラミックグリーンシート1のビアホール用の貫通孔3に導電性ペーストを充填して、ビアホール導体4を形成する。
(4)次に、図13(d)に示すように、ビアホール導体4の端面4aの中央部を除く、セラミックグリーンシート1の上面全体に、グリーンシート(グリーンシート積層体)の焼成温度では実質的に焼結しない難焼結性セラミックを主成分とし、焼成工程で、グリーンシート積層体の積層方向に直交する方向(平面方向)の収縮を抑制する機能を果たす収縮抑制層5bを、欠落防止パターン5として形成する。
なお、欠落防止パターン5(収縮抑制層5b)を形成するにあたっては、有機ビヒクル中にアルミナ粉末を分散させてスラリーを調製し、このスラリーをビアホール導体4の端面4aの中央部を除く、セラミックグリーンシート1の上面全体に塗布することにより、欠落防止パターン5(収縮抑制層5b)を形成する。
また、欠落防止パターン5(収縮抑制層5b)は、焼成後の厚みが1〜20μmとなるように、塗布厚みを調整する。これは、焼成後の厚みが1μm未満になると、収縮を抑制する効果が不十分になり、また厚みが20μmを超えると、セラミック材料からのガラス成分の欠落防止パターンへの拡散が十分にゆきわたらず、そのためセラミック層間の接着性が確保できなくなることがあることによる。
なお、難焼結性セラミックを主成分とする欠落防止パターン5(収縮抑制層5b)は、焼成工程における収縮がほとんどなく、焼成の前後においてその厚みに大きな変化が起こることはない。
(5)次に、図13(e)に示すように、セラミックグリーンシート1の上面の、ビアホール導体4の端面4aを含む領域に、導電性ペーストを印刷して導体パターン6を形成する。
(6)その後、図14(a)に示すように、上記(5)の工程で形成された、ビアホール導体4,欠落防止パターン5(5b)、導体パターン6などを備えたセラミックグリーンシート1を所定の順序で積層することにより、図14(b)に示すように、グリーンシート積層体(未焼成セラミック積層体)11を形成する。なお、セラミックグリーンシート1を積層するにあたっては、セラミックグリーンシート1をキャリアフィルム2から剥がし、必要に応じて、他のセラミックグリーンシートとともに、順次積層することにより、図14(b)に示すようなグリーンシート積層体(未焼成セラミック積層体)11を形成する。
(7)それから、グリーンシート積層体(未焼成セラミック積層体)11を所定の条件で焼成することにより、図14(c)に示すような、表面導体6'、面内導体6''、端子電極6'''などを構成する導体パターン6、ビアホール導体4などを備えたセラミック多層基板(セラミック積層体)21を得る。
なお、この実施例3では、欠落防止パターン5として、収縮抑制層5bが用いられているので、グリーンシート積層体11の焼成工程で、グリーンシート積層体11が積層方向には収縮するが、積層方向に直交する方向(平面方向)にはほとんど収縮しないようにすることが可能になり、所望の寸法精度、形状精度を備え、かつ、ビアホール導体4の欠落のない信頼性の高いセラミック多層基板を得ることができる。また、欠落防止パターンとしての収縮抑制層が、ビアホール導体とセラミックグリーンシートとの両者にまたがっているので、焼成時、それらの間に生じることのあるボイドの発生を防ぐことができる。
(8)その後、表面に露出した表面導体6'にめっきを施した後、図14(c)に示すように、半導体デバイス7、表面実装部品(例えば、チップコンデンサ)8などをセラミック多層基板21の表面に実装することにより、セラミック多層モジュール31を完成する。
なお、図3に示すように、さらに、セラミック多層モジュール31の上面側に金属ケース9を取り付けて、金属ケース付きセラミック多層モジュール31aとすることも可能である。
上記実施例3のセラミック多層基板の製造方法においては、欠落防止パターン5としても用いられている収縮抑制層5bが、ビアホール導体4の欠落を防止する機能を果たすとともに、焼成工程におけるグリーンシート積層体(焼成後のセラミック積層体)11の平面方向における収縮を抑制する機能を果たすため、平面的な寸法精度が高く、かつ、ビアホール導体4の欠落のない信頼性の高いセラミック多層基板21を得ることができる。
なお、本願発明は、上記の各実施例に限定されるものではなく、ビアホール導体を構成する材料の種類やビアホール導体の形状、セラミック多層基板へのビアホール導体の配設態様、欠落防止パターンの構成材料や具体的な形状などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
上述のように、本願発明によれば、ビアホール導体の欠落のない信頼性の高いセラミック多層基板を、効率よく、しかも、確実に製造することが可能になる。
したがって、本願発明は、セラミック多層基板やそれを用いたセラミック多層モジュールおよびそれらの製造技術の分野に広く適用することができる。
(a)〜(e)は本願発明の実施例1にかかるセラミック多層基板の製造方法を示す図である。 (a)〜(c)は本願発明の実施例1にかかるセラミック多層基板の製造方法を示す図である。 本願発明の実施例1にかかるセラミック多層基板を用いた金属ケース付きセラミック多層モジュールを示す図である。 本願発明の実施例1にかかるセラミック多層基板の製造方法の特徴を説明する図であり、(a)は欠落防止パターンを形成した状態を示す平面図,(b)は欠落防止パターンの上から面内導体となる導体パターンを形成した状態を示す平面図、(c)は(b)のc−c線断面図である。 本願発明の実施例1にかかるセラミック多層基板の製造方法の特徴を説明する図であり、(a)は端子電極の近傍を示す正面断面図、(b)は底面図である。 本願発明の実施例1にかかるセラミック多層基板の製造方法の変形例を説明する図であり、(a)は欠落防止パターンを形成した状態を示す図,(b)は欠落防止パターンの上から導体パターンを形成した状態を示す図である。 本願発明の実施例1にかかるセラミック多層基板の製造方法の他の変形例を説明する図であり、(a)は欠落防止パターンを形成した状態を示す図,(b)は欠落防止パターンの上から導体パターンを形成した状態を示す図である。 本願発明の実施例1にかかるセラミック多層基板の製造方法のさらに他の変形例を示す図である。 (a)〜(d)は本願発明の実施例2にかかるセラミック多層基板の製造方法を示す図である。 (a),(b)は本願発明の実施例2にかかるセラミック多層基板の製造方法を示す図である。 (a),(b)は本願発明の実施例2にかかるセラミック多層基板の製造方法を示す図である。 本願発明の実施例2にかかるセラミック多層基板の製造方法の変形例を示す図である。 (a)〜(e)は本願発明の実施例3にかかるセラミック多層基板の製造方法を示す図である。 (a)〜(c)は本願発明の実施例3にかかるセラミック多層基板の製造方法を示す図である。 (a)、(b)は、従来のセラミック多層基板の製造工程におけるビアホール導体の形成方法を示す図である。 (a)〜(c)は従来の他のビアホール導体の形成方法を示す図である。 (a)〜(e)は従来のさらに他のビアホール導体の形成方法を示す図である。
符号の説明
1 セラミックグリーンシート
2 キャリアフィルム
3 ビアホール用の貫通孔
4 ビアホール導体
4a ビアホール導体の端面
5(5a) 欠落防止パターン
5b 収縮抑制層
6 導体パターン
6' 表面導体
6'' 面内導体
6''' 端子電極
6a 導体接続部
6b 引き出し部
6c 接続部
7 半導体デバイス
8 表面実装部品
9 金属ケース
10 はんだ
11 グリーンシート積層体(未焼成セラミック積層体)
21 セラミック多層基板(セラミック積層体)
31 セラミック多層モジュール
31a 金属ケース付きセラミック多層モジュール
D ビアホール用の貫通孔の平面形状の最大寸法
t セラミックグリーンシートとキャリアフィルムの厚みを加算した厚さ

Claims (18)

  1. セラミックグリーンシートにビアホール導体を形成する工程と、
    前記セラミックグリーンシートの表面に、前記ビアホール導体の端面の少なくとも一部から、前記セラミックグリーンシートの表面の少なくとも一部に跨るように、前記セラミックグリーンシートから前記ビアホール導体が欠落することを防止するための欠落防止パターンを形成する工程と、
    前記ビアホール導体および前記欠落防止パターンを備えたセラミックグリーンシートを含む複数のセラミックグリーンシートを積層してグリーンシート積層体を形成する工程と、
    前記グリーンシート積層体を焼成して、前記グリーンシート積層体を焼結させる工程と
    を具備することを特徴とする、セラミック多層基板の製造方法。
  2. 前記セラミックグリーンシートはキャリアフィルムによって裏打ちされており、前記セラミックグリーンシートと前記キャリアフィルムの両方を貫通するビアホール導体充填用の貫通孔を形成し、該貫通孔に導電性ペーストを充填することにより前記ビアホール導体を形成することを特徴とする、請求項1記載のセラミック多層基板の製造方法。
  3. 前記欠落防止パターンを形成した後、前記セラミックグリーンシートの表面に、前記グリーンシート積層体において面内導体となる導体パターンを形成する工程を備えることを特徴とする、請求項1または2のセラミック多層基板の製造方法。
  4. 前記欠落防止パターンを、前記グリーンシート積層体と同時に焼成されるセラミックおよび/またはガラスを主成分とする絶縁性材料によって、前記ビアホール導体の端面の少なくとも一部が露出するような態様で形成することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のセラミック多層基板の製造方法。
  5. 前記欠落防止パターンを、前記ビアホール導体の端面の外周全体を覆うように形成することを特徴とする、請求項4記載のセラミック多層基板の製造方法。
  6. 前記欠落防止パターンを、前記ビアホール導体の端面の外周の要部を覆い、かつ、少なくとも外周の一部を覆わないような態様で形成することを特徴とする、請求項4記載のセラミック多層基板の製造方法。
  7. 前記面内導体が、前記ビアホール導体の端面の前記露出した部分を覆うように形成される導体接続部と、前記導体接続部に接続される引き出し部とを備えており、前記引き出し部と前記導体接続部との接続部が、前記ビアホール導体の端面の外周の、前記欠落防止パターンにより覆われていない部分に形成されることを特徴とする、請求項6記載のセラミック多層基板の製造方法。
  8. 前記欠落防止パターンを、前記グリーンシート積層体を焼成する工程で消失する樹脂により形成することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のセラミック多層基板の製造方法。
  9. 前記欠落防止パターンを、前記ビアホール導体の端面全体を覆うように形成することを特徴とする、請求項8記載のセラミック多層基板の製造方法。
  10. 前記欠落防止パターンを、前記ビアホール導体が形成された前記セラミックグリーンシートの表面全体を覆うように形成することを特徴とする、請求項9記載のセラミック多層基板の製造方法。
  11. 前記欠落防止パターンを、前記グリーンシート積層体の焼成温度では実質的に焼結しない難焼結性セラミックを主成分とする絶縁性材料により、前記ビアホール導体の端面の少なくとも一部が露出するように形成することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のセラミック多層基板の製造方法。
  12. 難焼結性セラミックを主成分とする絶縁性材料よりなる前記欠落防止パターンの厚みを1〜20μmとするとともに、前記欠落防止パターンを前記ビアホール導体の端面の前記露出した部分を除く前記セラミックグリーンシートの表面全体を覆うように形成することを特徴とする、請求項11記載のセラミック多層基板の製造方法。
  13. 前記セラミックグリーンシートがAg系導体材料またはCu系導体材料と同時に焼成することが可能な低温焼結セラミック材料を主成分とするものであり、前記ビアホール導体はAg系導体材料またはCu系導体材料を主成分とするものであることを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載のセラミック多層基板の製造方法。
  14. 複数のセラミック層を積層してなるセラミック積層体と、前記セラミック積層体を構成する前記セラミック層の層間に配設された面内導体と、前記セラミック層の層間を接続するためのビアホール導体とを備えたセラミック多層基板であって、
    前記ビアホール導体の端面の少なくとも一部から、前記ビアホール導体の端面と同一面となる前記セラミック層の表面の少なくとも一部に跨るように、かつ、前記ビアホール導体の端面の少なくとも一部が露出するような態様で絶縁性パターンが設けられていること、を特徴とするセラミック多層基板。
  15. 前記絶縁性パターンが、前記セラミック積層体と同時に焼結されるセラミックおよび/またはガラスを主成分とするものであることを特徴とする、請求項14記載のセラミック多層基板。
  16. 前記絶縁性パターンが、前記セラミック層の焼成温度では実質的に焼結しない難焼結性セラミックを主成分とし、厚みが1〜20μmのものであることを特徴とする、請求項14のセラミック多層基板。
  17. 前記ビアホール導体の端面が、前記セラミック積層体の最上層および/または最下層に露出していることを特徴とする、請求項14〜16のいずれかに記載のセラミック多層基板。
  18. 前記セラミック層が、Ag系導体材料またはCu系導体材料と同時焼成可能な低温焼結セラミック材料を主成分とするものであり、前記ビアホール導体はAg系導体材料またはCu系導体材料を主成分とするものであることを特徴とする、請求項14〜17のいずれかに記載のセラミック多層基板。
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