JP2007181379A - モータ制御方法及びモータ制御装置 - Google Patents

モータ制御方法及びモータ制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 モータにより駆動される駆動対象を一定の範囲内でフィードバック制御するにあたり、駆動対象の滑らかな速度変化を維持しつつ、フィードバック制御器の設計負担を軽減する。
【解決手段】 減速制御が開始される減速制御開始タイミング(t=t2)からキャリッジが停止するまでの減速制御期間では、速度フィードバック制御における目標速度として、減速制御開始タイミングからの経過時間の減速関数f(t)から得られる減速指令が用いられる。減速関数f(t)は、減速制御開始タイミングにて目標定速速度Vtから連続的に減少していくと共に減速指令が0になるまで単調減少し、且つ、その導関数も単調関数となるような関数である。また、減速指令がVtから0になるまでの時間である減速指令時間(t=t2〜t3)は、加速制御期間長である加速時間τと同じである。
【選択図】 図4

Description

本発明は、モータにより駆動される駆動対象の速度が目標速度と一致するようにフィードバック制御を行うモータ制御方法及びモータ制御装置に 関する。
モータにより駆動される駆動対象は多種多様であり、例えばインクジェット記録方式のプリンタ(以下「インクジェットプリンタ」という)等に 代表されるシリアルタイプのプリンタにおいて、記録ヘッドを搭載したキャリッジもその一つである。インクジェットプリンタでは、記録ヘッドの ノズルから吐出されるインクの着弾誤差を低減するために、往復駆動されるキャリッジの定速駆動中にのみ印字を行うのが一般的である。
キャリッジをモータにより駆動させる際は、停止状態のキャリッジを加速させ、記録用紙へ印字すべき領域においては定速駆動させ、その後減速 させて目標停止位置に停止させる必要がある。そして、このようにキャリッジを駆動させる際の制御方法として、位置フィードバック制御と速度フ ィードバック制御を併用してモータを制御する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このような、位置フィードバック制御と速度フィードバック制御を併用したモータ制御装置の具体的構成について、図16に基づいて説明する。 図16に示すように、従来のモータ制御装置100は、制御対象(キャリッジ)107の現在位置Xnと予め設定された目標停止位置Xtとを比較 し、両者を一致させるべく位置フィードバック制御を行ってその両者の差に応じた速度指令vを出力する位置フィードバック(FB)制御部101 と、位置フィードバック制御部101からの速度指令v(即ち目標速度)と制御対象107の実際の移動速度Vnとを比較し、両者を一致させるべ く速度フィードバック制御を行って制御対象107へ与えるべき操作量uを生成する速度フィードバック制御部105とを備えている。
なお、位置フィードバック制御部101から出力された速度指令vは、そのまま速度フィードバック制御部105へ入力されるのではなく、速度 指令補正部103にてその上限値が目標速度Vtに制限された、速度指令vfとして入力される。つまり、位置フィードバック制御部101からの 速度指令vが目標速度Vt以下のときはその速度指令vの値がそのまま速度フィードバック制御部105へ入力され、速度指令vが目標速度Vtを 超えている間は常時目標速度Vtが速度フィードバック制御部105へ入力される。
このように、図16のモータ制御装置100は、2種類のフィードバックループからなるカスケード制御にて構成されており、より具体的にいえ ば、位置情報をメジャーフィードバック、速度情報をマイナーフィードバックに持つカスケード制御系で構成されている。そのため、目標停止位置 Xtへの高い停止精度が実現される。
ところで、インクジェットプリンタを小型化するためには、キャリッジが駆動される全領域(主走査方向;記録用紙の幅方向)のうち加速及び減 速が行われる領域の距離をできるだけ短くする必要がある。そのため、従来は、加速時は目標とする定速領域での速度まで速やかに上昇させ、定速 領域終了後は急減速させて速やかに停止させるようにしていた。
一方、インクジェットプリンタに求められているのは小型化だけではなく、印字速度の高速化もある。そしてこれを実現するためには、小型化の 場合とは逆に、加・減速距離を長くとらざるを得ず、そうなると装置筐体が大型化してしまう。そこで、装置の小型化と印字速度の高速化を共に実 現するための一手法として、加速中及び減速中にも印字を行うことが考えられる(例えば、特許文献2参照。)。なお、加・減速中に印字を行う場 合、実際には、ある一定速度まで上昇したときに印字を開始し、減速中にその一定速度を下回ったときに印字を停止するのが一般的である。
特開2002−345277号公報 特開2003−136713号公報
加・減速中にも精度良く印字が行われるようにするためには、加・減速中(少なくとも印字が実行される速度域)のキャリッジの速度変動ができ るだけ滑らかになるよう、キャリッジ駆動を制御する必要がある。具体的には、印字中におけるキャリッジの速度変動波形にオーバーシュート等の 高周波成分ができるだけ含まれないようにする必要がある。
そのためには、速度フィードバック制御部105において、位置フィードバック制御部101からの速度指令vに従って速度フィードバック制御 を行うにあたり、加・減速中のキャリッジの実際の速度(以下「実速度」)が滑らかに変化するように、その速度フィードバック制御部105内部 のチューニング(制御パラメータの設定等)を行う必要がある。
これに加え、位置フィードバック制御部101においても、停止精度の確保(緩やかな減速が必要)と駆動時間の短縮(速やかな減速が必要)の トレードオフを図りつつ、できる限り変動(高周波成分)の少ない速度指令vを速度フィードバック制御部105へ入力できるよう、その位置フィ ードバック制御部101内部のチューニングを行う必要がある。
しかもそのチューニングは、加速時・定速時・減速時のそれぞれにおいて別個に行い、各々最適な制御パラメータを設定する必要がある。そのた め、モータ制御装置100の設計が面倒・煩雑であり、その負担が大きかった。
特に、位置フィードバック制御部101が生成する速度指令vは、速度フィードバック制御部105にて速度フィードバック制御を行うための目 標速度であるため、この速度指令vが適切に生成されないと、いかに速度フィードバック制御部105のチューニングを適切に行ったとしてもキャ リッジの実速度が滑らかに変化しなかったり停止精度が悪くなったりするおそれがあり、ひいては印字精度の悪化・印字速度の低下を招くおそれが ある。そのため、位置フィードバック制御部101の設計にかかる負担は相対的に大きかった。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、モータにより駆動される駆動対象を一定の範囲内でフィードバック制御するにあたり、駆動対象の 滑らかな速度変化を維持しつつ、フィードバック制御器の設計負担を軽減することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、モータにより駆動される駆動対象の速度が目標速度と一致するようにモータの速度フ ィードバック制御を行うモータ制御方法であって、停止中の駆動対象が加速を開始して定速状態に移行しその後減速して再び停止するまでの駆動期 間のうち、加速中の期間である加速制御期間及び定速状態の期間である定速制御期間では、目標速度として、予め設定された一定の目標定速速度に 基づいて速度フィードバック制御を行う。その際、加速制御期間の期間長である加速時間を計測しておく。
そして、減速が開始される減速制御開始タイミングから停止するまでの減速制御期間では、目標速度として、減速制御開始タイミングからの経過 時間の関数である減速関数を用いてその経過時間に応じた減速指令を生成し、その生成した減速指令に基づいて速度フィードバック制御を行う。減 速関数は、目標定速速度から連続的に減少し、減速制御開始タイミングから減速指令がゼロになるまでの減速指令時間が加速時間と同じであり、減 速制御開始タイミングから減速指令がゼロになるまで単調減少し、且つ、その導関数(時間で微分した関数)が単調減少、単調増加、若しくは定数 となるような関数である。
即ち、駆動開始から定速状態が終了するまでは、目標速度として、一定値である目標定速速度が用いられ、定速状態終了後(減速開始後)は、目 標速度として、上記のような減速指令が用いられるのである。この減速指令は、駆動対象の目標位置と現在位置との差に応じた位置フィードバック 制御によって生成されるのではなく、単に、減速制御開始タイミングからの経過時間の関数(減速関数)として演算により生成される。
そして、その減速関数は、減速制御開始タイミングから減速指令がゼロになるまでの時間が加速時の実際の加速時間と同じになるように導出され る。つまり、加速時の実際の加速時間を用いて減速関数が生成されるのである。また、この関数は単調減少関数であり、その導関数も単調関数若し くは定数となる。
ここでいう単調減少・単調増加は、広義の意味である。つまり、増加或いは減少の過程で一定となる部分を含む場合も含まれる。但し、導関数が 単調関数若しくは定数となることが減速関数の一つの条件であるため、減速関数自体には、必然的に、単調減少する過程で減速指令が一定となるよ うな期間は存在しないことになる。
このように、本発明(請求項1)のモータ制御方法は、少なくとも減速制御期間については位置フィードバック制御は用いず、単に、加速時の情 報(加速時間)を用いて得られる減速関数に従って、減速制御期間の開始時点からの経過時間に応じた減速指令を得ている。そして、その減速関数 に従った減速指令に基づいて速度フィードバック制御を行うのである。しかも、その減速関数は単調減少関数であり、その導関数も単調関数若しく は定数である。また、加速及び定速時は、目標速度として単に一定の目標定速速度を用いる。
そのため、速度フィードバック制御を適切に行うことで駆動対象をその駆動領域全体で滑らかな速度変化をもって駆動させることができ、且つ、 フィードバック制御のための設計負担を軽減することが可能となる。具体的には、速度フィードバック制御のための目標速度を、従来技術で説明し たような位置フィードバック制御によって生成する必要がなくなり、その分の設計負担が軽減される。
上記請求項1記載のモータ制御方法は、具体的には、例えば請求項2に記載したモータ制御装置によって実現できる。即ち、請求項2記載のモー タ制御装置は、モータにより駆動される駆動対象が停止状態から加速して定速状態に移行し、その後減速して再び停止するようにモータを制御する モータ制御装置であって、駆動対象の速度を検出する速度検出手段と、入力される目標速度と速度検出手段により検出された速度とを比較し、両者 を一致させるべくモータの速度フィードバック制御を行う速度フィードバック制御手段と、加速中の期間である加速制御期間及び定速状態の期間で ある定速制御期間に、目標速度として、予め設定された一定の目標定速速度を速度フィードバック制御手段へ入力する第1目標速度入力手段と、加 速制御期間の期間長である加速時間を計測する加速時間計測手段と、減速が開始される減速制御開始タイミングから停止するまでの減速制御期間に 、目標速度として、減速制御開始タイミングからの経過時間の関数である減速関数を用いてその経過時間に応じた減速指令を生成し、速度フィード バック制御手段へ入力するする第2目標速度入力手段と、加速制御期間の終了後、減速制御開始タイミングまでに、加速時間計測手段により計測さ れた加速時間を用いて減速関数を導出する減速関数導出手段とを備える。
そして、減速関数は、目標定速速度から連続的に減少し、減速制御開始タイミングから減速指令がゼロになるまでの減速指令時間が加速時間と同 じであり、減速制御開始タイミングから減速指令がゼロになるまで単調減少し、且つ、その導関数が単調減少、単調増加、若しくは定数となるよう な関数である。
このように構成されたモータ制御装置によれば、加速制御期間及び定速制御期間中においては第1目標速度入力手段による目標定速速度に従って 速度フィードバック制御が行われ、減速制御期間中においては第2目標速度入力手段による減速指令に従って速度フィードバック制御が行われる。 そのため、上記請求項1と同様、駆動対象をその駆動領域全体で滑らかな速度変化をもって駆動させることができ、且つ、フィードバック制御のた めの設計負担(例えば、位置フィードバック制御手段の設計負担)を軽減することが可能となる。
ここで、駆動対象が駆動を開始すると、目標定速速度に向かって徐々に速度が上昇していくことになるが、速度フィードバック制御手段の構成( 設計)によっては、目標定速速度に漸近していてほぼ定速状態に入ったものと見なせるもののまだ厳密には目標定速速度に到達していない、という 状態が続いてしまうことも考えられる。そうなると、加速時間が必要以上に長く見積もられてしまうことになり、減速制御期間も長くなってしまう 。その結果、定速状態での駆動が短くなり、定速状態をできるだけ長く保持することが要求されているような場合は問題となるおそれがある。
そこで、例えば請求項3に記載のように、駆動対象の駆動開始時から、その速度が目標定速速度のn%(但し、nは90以上100未満)の値に 到達するまでの時間を加速時間とするとよい。つまり、目標定速速度まで完全に達していなくてもほぼそれに近い状態まで達した場合は、加速が終 わって定速状態に移行したと見なすわけである。このようにすることで、加速時間が不必要に長く計測されることがなくなり、結果、減速制御期間 が不必要に長く設定されるおそれがなく、定速制御期間を十分に確保することが可能となる。
ここで、減速指令を生成する元となる減速関数としては、例えば、上に凸の二次関数における極大値から右側(極大値から単調減少していく部分 )、単調減少する三次関数における変曲点から左側(変曲点に向かって単調減少していく部分)、更には余弦関数における原点から右側(単調減少 していく部分)など、種々のものが考えられるが、その中でも、例えば請求項4に記載のように、上に凸であって、減速制御開始タイミングにおけ る減速指令が当該減速関数の極大値となるような関数にすることができる。
その中でも特に、例えば請求項5記載のように二次関数とすれば、減速関数導出のための構成を簡素化することができ、且つ、その減速関数導出 にかかる負荷(演算負荷)を低く抑えることができる。
一方、減速指令として、例えば請求項6に記載のように、加速制御期間における駆動対象の実速度軌跡をそのまま利用することもできる。即ち、 請求項6記載のモータ制御装置は、請求項2記載のモータ制御装置と同じく、速度検出手段、速度フィードバック制御手段、及び第1目標速度入力 手段を備えている。そして更に、加速制御期間中、速度検出手段により検出された速度を一定周期で順次記憶する加速時速度記憶手段と、減速が開 始される減速制御開始タイミングから停止するまでの減速制御期間に、目標速度として、加速時速度記憶手段に記憶されている速度を、一定周期で 記憶順の新しい方から速度フィードバック制御手段へ順次入力する第2目標速度入力手段とを備えている。
つまり、加速時の実際の速度軌跡(速度上昇軌跡)をそのまま時間的に対称変換して速度が徐々に下降していく軌跡とし、それを、減速制御期間 における減速指令として用いるのである。このようにすることによっても、請求項2と同様の効果を得ることができる。
次に、請求項7記載の発明は、記録媒体を搬送させつつその記録媒体上に画像を形成する画像形成装置であって、搬送される記録媒体上をその搬 送方向と直交する方向に往復駆動され、その往復駆動の間に記録媒体へ画像を形成する画像形成手段と、画像形成手段を駆動対象として駆動するモ ータと、モータを制御するための、請求項2〜7いずれかに記載のモータ制御装置とを備えたことを特徴とする。
このように構成された画像形成装置によれば、請求項2〜7いずれかに記載のモータ制御装置によってモータが制御されるため、画像形成手段の 往復駆動を滑らかに行うことが可能となる。
そして、請求項8記載の発明は、請求項7記載の画像形成装置であって、画像形成手段は、往復駆動における片方向の駆動毎に、加速制御期間中 に画像の形成を開始して減速制御期間中に画像の形成を停止する。つまり、加速中のあるタイミングから画像形成を開始して、そのまま定速制御期 間中も画像形成を続け、減速中のあるタイミングにて画像形成を停止する。これが画像形成手段の片方向駆動毎に繰り返されるのである。
上述したように、本発明の画像形成装置は、駆動対象の駆動源であるモータの制御を、請求項2〜7いずれかに記載のモータ制御装置によって行 っている。そのため、加速制御期間中及び減速制御期間中の画像形成手段の速度変動が滑らかとなり、これらの期間中における画像形成の精度を良 好に維持することが可能となる。
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
(1)多機能装置の構成
本発明のモータ制御装置が適用された画像形成装置としての多機能装置(MFD:Multi Function Device)1の側断面図 である。
この多機能装置1は、プリンタ機能、コピー機能、スキャナ機能及びファクシミリ機能を有するものであり、図1に示すように、合成樹脂製のハ ウジング2の上部に、原稿の読み取りに用いられる画像読取装置12が設けられている。
画像読取装置12は、その左端部に設けられた図示しない枢軸を中心にハウジング2に対して上下開閉回動可能に構成されており、さらに、この 画像読取装置12の上面を覆う原稿カバー体13が、その後端部に設けられた枢軸12aを中心に画像読取装置12に対して上下開閉回動可能に装 着されている。
そして、画像読取装置12の上面には、原稿カバー体13を上側に開けて読み取り用の原稿を載置するための載置用ガラス板16が設けられ、そ の下側には、原稿読み取り用の密着型イメージセンサ(CIS:Contact Image Sensor)17が図1の紙面と直交する方向( 主走査方向、左右方向)に延びるガイドシャフト80に沿って往復移動可能に設けられている。
また、図1に示すように、画像読取装置12の前方には、入力操作を行うための複数の操作ボタンや各種情報を表示するための液晶表示部(LC D)を備えた操作パネル14が設けられている。
一方、ハウジング2の底部には、記録媒体(搬送対象物)としての記録用紙Pを給紙するための給紙部11が設けられている。この給紙部11に は、記録用紙Pを積載(堆積)した状態で収容する給紙カセット3が、ハウジング2の前側に形成された開口部2aを介して、ハウジング2に対し 前後方向に着脱可能に設けられている。本実施形態において、給紙カセット3は、A4サイズ、レターサイズ、リーガルサイズ、はがきサイズ等の 記録用紙Pをその短辺(幅)が給紙方向(副走査方向、前後方向、矢印A方向)と直交する方向(主走査方向、左右方向)に延びる向きで複数枚積 載(堆積)して収納可能に構成されている。
そして、給紙カセット3の奥側(後端部側)には、記録用紙分離用の傾斜分離板8が配置されている。この傾斜分離板8は、記録用紙Pの幅方向 (左右方向)中央部において突出し、記録用紙Pの幅方向左右両端部側へ向かうに従って後退するように平面視で凸湾曲状に形成されており、記録 用紙Pの幅方向中央部には、記録用紙Pの先端縁に当接して分離を促進するための鋸歯状の弾性分離パッドが設けられている。
また、給紙部11において、ハウジング2側には、給紙カセット3から記録用紙Pを給紙するための給紙アーム6aの基端部が上下方向に回動可 能に装着され、この給紙アーム6aの先端部に設けられた給紙ローラ6bには、給紙アーム6a内に設けられた歯車伝達機構6cにより、図示しな い搬送モータからの回転駆動力が伝達される。そして、この給紙ローラ6bと上述した傾斜分離板8の弾性分離パッドとにより、給紙カセット3に 堆積された記録用紙Pが1枚ずつ分離搬送される。
こうして給紙方向(矢印A方向)に沿って進むように分離された記録用紙Pは、第1搬送路体84と第2搬送路体83との間隙に形成された横向 きU字形状のパスを含む給送路9を介して、給紙カセット3の上方(高い位置)に設けられた記録部7に給送される。なお、この記録部7は、いわ ゆるプリンタ(画像形成装置)として機能する。
図2は、この記録部7の構成を表す斜視図である。同図に示すように、記録部7は、上向き開放の箱状に形成されたメインフレーム21(図1参 照)と、その左右一対の側板21aによって支持され左右方向(主走査方向)に延びる横長の板状の第1ガイド部材22及び第2ガイド部材23と の間に設けられており、下面からインクを吐出することで記録用紙Pに画像を記録するインクジェット式の記録ヘッド4(図1参照)と、この記録 ヘッド4が搭載されたキャリッジ5(本発明の駆動対象)とを備えている。
キャリッジ5は、排紙方向(矢印B方向)上流側の第1ガイド部材22及び下流側の第2ガイド部材23にまたがって摺動自在に支持されており 、左右方向に往復移動可能となっている。そして、排紙方向(矢印B方向)下流側に配置された第2ガイド部材23の上面には、キャリッジ5を往 復移動させるために、主走査方向(左右方向)に延びるようにタイミングベルト24が巻回されており、このタイミングベルト24を駆動(ひいて は駆動対象たるキャリッジ5を駆動)するCR(キャリッジ)モータ25が、第2ガイド部材23の下面に固定されている。
更に、このタイミングベルトの後方には、一定間隔(本実施形態においては、1/150inch=約0.17mm)ごとに一定幅のスリットを 形成したタイミングスリット18aが、タイミングベルトと平行に(即ち主走査方向に)設置されている。そして、キャリッジ5の下部には、タイ ミングスリット18aを挟んで発光素子と受光素子とが対面するように配置されたフォトインタラプタからなる検出部(図示されない)が備えられ ており、上述のタイミングスリット18aと共に、後述のリニアエンコーダ18(図5参照)を構成している。
このリニアエンコーダ18を構成する検出部は、図3に示すように、互いに一定周期(本実施形態においては、1/4周期)ズレた2種類のエン コーダ信号ENC1,ENC2を出力する。そして、キャリッジ5の移動方向がホームポジション(図2の左端位置)から右方向に向かう順方向で ある場合は、ENC1がENC2に対して位相が一定周期進み、右端側からホームポジションからホームポジションに向かう逆方向である場合は、 ENC1がENC2に対して位相が一定周期遅れるようにされている。
一方、記録部7において、キャリッジ5における記録ヘッド4の下面には、記録ヘッド4と対向して左右方向に延びる扁平状のプラテン26が、 上記両ガイド部材22,23の間にて、メインフレーム21に固定されている。
そして、プラテン26の排紙方向(矢印B方向)上流側には、記録用紙Pを記録ヘッド4の下面に搬送するための搬送ローラ81と、これに対向 して搬送ローラ81側に付勢されたニップローラ82(図1参照)とが設けられている。また、プラテン26の排紙方向(矢印B方向)下流側には 、記録部7を通過した記録用紙Pを排紙方向(矢印B方向)に沿って排紙部10に搬送するように駆動される排紙ローラ28と、これに対向して排 紙ローラ28側に付勢された拍車ローラ(図示せず)とが配置されている。
記録部7にて記録された記録用紙Pがその記録面を上向きにして排出される排紙部10は、給紙部11の上方に配置され、排紙口10aがハウジ ング2の前面の開口部2aと共通にして開口されている。そして、排紙部10から排紙方向(矢印B方向)に従って排出された記録用紙Pは、開口 部2aの内部側に位置する排紙トレイ10b上に堆積収容される。
なお、画像読取装置12によって覆われたハウジング2の前部右端位置には、図示しないインク貯蔵部が設けられている。このインク貯蔵部には 、フルカラー記録のための4色(ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y))のインクをそれぞれ収容した4つのインク カートリッジが、画像読取装置12を上方に開いた状態で着脱可能となるように装着されている。そして、各色のインクカートリッジと上述した記 録ヘッド4とは、可撓性を有する4本のインク供給管で連結されており、各インクカートリッジに収容されたインクは、各インク供給管を介して記 録ヘッド4へ供給される。
(2)キャリッジの速度フィードバック制御について
上記構成の多機能装置1において、キャリッジ5は、主走査方向を往復駆動されるわけだが、より詳しくは、速度フィードバック制御によりその 駆動が制御される。即ち、図4に示すように、印字処理が開始(即ちキャリッジ駆動が開始)されると(t=0)、停止状態から駆動を開始し、徐 々に加速していって所定の目標定速速度Vtに達する(t=t1)。その後、その目標定速速度Vtにて一定時間(t=t2まで)定速駆動し、定 速駆動終了後は減速駆動に入って停止し、片方向の駆動が終了する(t=t4)。
そして、駆動開始から目標定速速度Vtに達するまでの加速制御期間、及び、目標定速速度Vtにて駆動する定速制御期間では、速度フィードバ ック制御を行う速度フィードバック制御部75(後述する図6参照)における入力目標速度として、上記目標定速速度Vtが用いられる。つまり、 キャリッジ5の実速度が目標定速速度Vtに一致するように速度フィードバック制御がなされるのである。
一方、定速駆動後、減速制御が開始される減速制御開始タイミングからキャリッジ5が停止するまでの減速制御期間においては、速度フィードバ ック制御部75における入力目標速度として、減速制御開始タイミングからの経過時間の減速関数f(t)から得られる減速指令が用いられる。減 速関数f(t)は、減速制御開始タイミングにて目標定速速度Vtから連続的に減少していくと共に減速指令が0になるまで単調減少し、且つ、そ の導関数も単調関数若しくは定数となるような関数である。また、減速指令がVtから0になるまでの時間である減速指令時間(t=t2〜t3) は、加速制御期間の期間長である加速時間τと同じである。この減速関数f(t)の導出方法については後述する。
このように、本実施形態では、駆動開始から停止までの駆動期間全体に渡って、位置フィードバック制御(キャリッジ5の実際の位置と目標位置 との偏差に基づくフィードバック制御)は行われず、単に、一定値である目標定速速度Vt或いは単調減少する減速関数f(t)に基づく減速指令 を目標速度とする、速度フィードバック制御が行われるのである。
そして、この片方向の駆動において、加速中にキャリッジ5が所定の印字開始位置に到達したときに、その速度が予め設定した印字可能速度Vp 以上になっていることを条件として、記録ヘッド4による記録用紙Pへの画像記録が開始される。その後、所定の印字終了位置に到達するまで印字 が行われる。つまり、加速制御期間及び減速制御期間においても印字可能速度Vp以上のときは印字が行われるようにされており、逆に言えば、印 字開始位置に到達したときには加速制御期間中であるものの既に印字可能速度Vp以上となっており、且つ印字終了位置に到達したときには減速制 御期間中であるもののまだ印字可能速度Vp以上となっているように、キャリッジ5の速度フィードバック制御が行われるわけである。
なお、場合によっては、減速制御期間中にキャリッジ5の速度が印字可能速度Vpよりも低くなったにも拘わらずまだ片方向の印字が終了してい ない(印字終了位置に到達していない)ことも起こりうるが、その場合については後で述べる。
(3)キャリッジ制御装置の構成
次に、CRモータ25の駆動(ひいてはキャリッジ5の駆動)及び記録ヘッド4の駆動を制御するための駆動制御装置の構成について、図5に基 づいて説明する。多機能装置1には、図5に示すように、当該多機能装置1の制御を統括するCPU32、CRモータ25の回転速度や回転方向等 を制御するPWM信号の生成や記録ヘッド4の駆動制御を行うASIC(Application Specific Integrated Circuit)33、Hブリッジ回路に おける4基のFETをASIC33に生成されたPWM信号に基づいて制御することでCRモータ25を駆動するモータ駆動回路(CR駆動回路) 34、ASIC33で生成された制御信号に基づいて記録ヘッド4を駆動する記録ヘッド駆動回路46などからなる駆動制御装置30(本発明のモ ータ制御装置に相当)が内蔵されている。
ASIC33には、CRモータ25の制御に用いる各種パラメータを格納するレジスタ群35、リニアエンコーダ18から取り込んだエンコーダ 信号ENC1,ENC2によりキャリッジ5の位置や移動速度を算出するキャリッジ測位部36、減速開始タイミング以降の減速制御期間にモータ 制御部37が用いる目標速度としての減速指令f(tm)(tm:減速開始位置からの経過時間)を生成する減速指令生成部40、レジスタ群35に 格納された各種パラメータおよびキャリッジ測位部36からのデータに基づきCRモータ25の回転速度を制御するためのモータ制御信号を生成す るモータ制御部37、モータ制御部37が生成するモータ制御信号に応じたデューティ比のPWM信号を生成するPWM生成部38、キャリッジ5 の速度に応じて駆動モードを設定すると共にその駆動モードに応じて記録ヘッド4を制御(記録用紙Pへの印字を制御)する駆動モード制御部45 、エンコーダ信号ENC1,ENC2より十分に周期が短いクロック信号をASIC33内部の各部に供給するクロック生成部39などが備えられ ている。
これらのうち、レジスタ群35は、CRモータ25を起動するための起動設定レジスタ50、キャリッジ5を停止させるべき目標停止位置を設定 するための目標停止位置設定レジスタ51、キャリッジ5の減速を開始する減速開始位置(記録終了位置と同一;本発明の減速制御開始タイミング における駆動対象の位置に相当)を設定するための減速開始位置設定レジスタ52、加速制御期間及び定速制御期間の速度フィードバック制御にお けるキャリッジ5の目標速度である目標定速速度Vtを設定するための目標定速速度設定レジスタ53、モータ制御部37がCRモータ25を制御 する際の速度フィードバック演算に用いる速度制御ゲインなど、モータ制御部37にて用いられる各種パラメータを設定するための制御部パラメー タ設定レジスタ54、加速制御期間の期間長である加速時間τが記憶される加速時間記憶部55、駆動モードが設定される駆動モード設定レジスタ 56、キャリッジ5の片方向駆動毎に印字開始位置が設定される印字開始位置設定レジスタ57などにより構成されている。
駆動モード設定レジスタ56に設定される駆動モードは、キャリッジ5の実速度に応じて次の4種類のモードが設定される。即ち、印字可能速度 Vpに向けて加速中である「加速」モード、印字可能速度Vpを下回って減速中である「減速」モード、印字可能速度Vp以上である「print 」モード、停止状態である「停止」モードの4種類である。
また、キャリッジ測位部36は、リニアエンコーダ18からのエンコーダ信号ENC1,ENC2に基づいてエンコーダ信号ENC1の各周期の 開始/終了を表すエッジ検出信号(ここではENC2がハイレベルの時におけるENC1のエッジ)及びCRモータ25の回転方向(エッジ検出信 号がENC1の立ち下がりエッジであれば順方向、立ち上がりエッジであれば逆方向)を検出するエッジ検出部60、エッジ検出部60が検出した CRモータ25の回転方向(つまりキャリッジ5の移動方向)に応じてエッジ検出信号をカウントアップ(順方向のとき)またはカウントダウン( 逆方向のとき)することによりキャリッジ5がホームポジションから何番目のスリットに位置しているのかを検出する位置カウンタ61、エッジ検 出部60からのエッジ検出信号の発生間隔をクロック信号によりカウントする周期カウンタ63、タイミングスリット18aのスリット間の距離( 1/150inch)とエンコーダ信号ENC1の前周期で周期カウンタ63がカウントした値の保持値Cn-1 とから特定される時間tn-1 (=C n-1 ×クロック周期)とに基づいてキャリッジ5の移動速度を算出する速度変換部64、位置カウンタ61によるカウント値が目標停止位置設定レ ジスタ51にセットされている目標停止位置以上となった際に停止割込信号をCPU32へ出力する割込処理部65などにより構成されている。
エンコーダ信号ENC1及びENC2と、位置カウンタ61のカウント値と、周期カウンタ63のカウント値と、エッジ検出信号との関係は、図 3に例示する通りである。
また、モータ制御部37は、図6に示すように、目標定速速度設定レジスタ53に設定された目標定速速度Vt又は減速指令生成部40にて生成 された減速指令f(tm)の何れか一方を選択し、速度指令として速度フィードバック制御部75へ入力する速度指令選択部71と、この速度指令 選択部71から入力された速度指令(目標定速速度Vt又は減速指令f(tm)のいずれか)と速度変換部64により計算されたキャリッジ5の移 動速度(実速度)とを一致させるべく速度フィードバック制御を行って操作量uを生成する速度フィードバック制御部75などを備えている。
このモータ制御部37において、速度指令選択部71は、目標定速速度設定レジスタ53に設定された目標定速速度Vt又は減速指令生成部40 にて生成された減速指令f(tm)とをスイッチ73により切り替え可能に構成されている。このスイッチ73は、位置カウンタ61のカウント値 から定められるキャリッジ5の現在位置Xnが、減速開始位置設定レジスタ52に設定された減速開始位置より小さくなっているとき、つまりキャ リッジ5が減速開始位置に到達するまでの間は、目標定速速度Vt側へ切り替えた状態とし、キャリッジ5の現在位置Xnが、減速開始位置設定レ ジスタ52に設定された減速開始位置以上となっているとき、つまりキャリッジ5が減速開始位置に到達した減速開始タイミング以後は、減速指令 f(tm)側へ切り替えた状態とするように構成されている。
そして、速度フィードバック制御部75では、速度指令選択部71からの速度指令と速度変換部64からのキャリッジ5の移動速度Vnとの差が 加算器77によって演算され、その演算結果に基づいて、速度制御器78による制御演算が行われて操作量uが出力される。つまり、キャリッジ5 が減速開始位置に到達するまでは目標定速速度Vtに基づく速度フィードバック制御が行われ、キャリッジ5が減速開始位置に到達した以後は、減 速指令f(tm)に基づく速度フィードバック制御が行われるのである。
そして、速度フィードバック制御部75を構成する速度制御器78における制御側は、より具体的には、加速制御期間においてはIP制御、定速 制御期間及び減速制御期間においてはロバスト制御である。即ち、速度制御器78は、加速制御期間においては、速度変化にオーバーシュート等の 高周波成分が含まれないよう滑らかに速度上昇していくと共に連続的に目標定速速度Vtへ到達していくように設計・チューニング(IP制御にお ける各種制御パラメータの最適値設定等)され、定速制御期間及び減速制御期間においても、速度変化にオーバーシュート等の高周波成分が含まれ ないようにすると共に定速状態から減速状態への移行(速度変化)も連続的に変化(減少)していくように設計・チューニングされている。
また、ASIC33において減速指令f(tm)を生成する減速指令生成部40は、図5に示すように、減速指令を生成するための元になる減速 関数f(t)を導出する減速関数導出部41と、キャリッジ5が減速開始位置に到達してからの経過時間tmを計時する計時部(タイマ)42と、 減速関数f(t)を用いて経過時間tmにおける減速指令f(tm)を演算する減速指令演算部43とを備えている。
本実施形態の減速関数導出部41は、減速関数f(t)として図7に示すような上に凸の二次関数を導出するよう、予め設定されている。減速関 数f(t)の導出は、後述するようにキャリッジ5の1回の駆動毎、即ち主走査方向の往復駆動を片方ずつ繰り返す毎に逐一行われる。そして、そ の導出は、レジスタ群35に設定されている目標定速速度Vt及び加速時間τに基づいて行われる。
(4)減速関数f(t)の導出方法
減速関数導出部41にて行われる減速関数f(t)の導出方法について、図7を用いて概略説明する。図7のグラフは、横軸が減速制御開始タイ ミング(減速開始位置)に到達してからの経過時間、縦軸が減速指令f(tm)である。ここで、導出すべき減速関数f(t)(本例では上に凸の 二次関数)として、減速開始時(t=0)から時間τ(=加速時間τ)が経過したときの減速指令の値(f(τ))が0となるような波形を設定す る。なお、t=0でこの二次関数が極大値をとるようにする。
従って、この関数r(t)は、次式(1)のように表現できる。Aは比例定数である。
そして、この減速関数は点(τ,0)を通ることから、比例定数Aは次式(2)のように得られる。
よって、式(1)は次式(3)のように表せる。
一方、減速制御が開始される減速開始位置は、目標停止位置設定レジスタ51に設定された目標停止位置から減速距離xを減算することにより得 られる。つまり、目標停止位置よりも減速距離xだけ手前の位置が減速開始位置となる。減速距離xは、次式(4)、即ち減速関数f(t)をt= 0〜τの時間で積分することにより得られる。
このようにして得られた減速開始位置が、減速開始位置設定レジスタ52に設定されることになる。
そして、式(3)の減速関数f(t)は、減速開始タイミングにおいて目標定速速度Vtから連続的に減少(単調減少)していき、且つ、その導 関数であるdf(t)/dtも単調関数(単調増加減少)である。
減速関数導出部41にて上記式(3)の減速関数f(t)が導出されれば、後は、減速指令演算部43にて、この減速関数f(t)を用いた、経 過時間tmにおける減速指令f(tm)が演算される。そのため、減速開始位置に到達後、キャリッジ5の減速が開始されると、図7に示した減速 関数f(t)の波形に沿って減速指令f(tm)も減少していき、やがて0になる。
このように、目標定速速度Vt及び減速指令f(tm)に従ってキャリッジ5の速度フィードバック制御が行われたときの、実際の操作量uとキ ャリッジ5の実際の速度の軌跡を、図8に示す。図8(a)は時刻(駆動開始からの経過時間)に対する操作量uの軌跡、同図(b)はキャリッジ 5の位置に対する実速度の軌跡、同図(c)はキャリッジ5の駆動開始時からの経過時間に対する実速度の軌跡である。なお、図8の軌跡は、加速 時間τを、実速度が目標定速速度Vtのn%(本例では99%)に到達するまでの時間としている。
図示の如く、駆動開始直後や停止直前には不規則な速度変化がみられるものの、それ以外の速度域においては、ほぼ、高周波成分が抑制された滑 らかな速度変化となっている。また、加速時から定速への移行時、及び低速時から減速への移行時のいずれも、連続的な速度変化が実現されている 。そのため、記録用紙Pへの印字が行われる間(例えばキャリッジ速度が30[inch/sec]以上)はキャリッジ5の速度が滑らかに推移し、高精度 の印字を行うことが可能となる。
なお、時刻t=0.18[sec]を過ぎた辺りで、キャリッジ5の実速度は急激に低下している。これは、このタイミングで既に目標停止位置 に到達して後述する制動制御がなされたこと、及び、その制動制御にて完全に停止するまでの間の移動量が、リニアエンコーダ18では検出できな い程の僅かな量であったことによる。
(5)CPU及びASICにて実行される処理
以下に、CPU32が実行するCR走査処理の内容を、図9に基づいて説明する。
本処理が開始されると、まず、ASIC33に対する初期処理が実行される(S10)。この初期処理では、レジスタ群35を構成する各レジス タの設定等がなされる。この処理が終了すると、CPU32の動作により、CPU32からASIC33に対して停止割込み許可が発行される(S 20)。これにより、ASIC33は、停止割り込み信号を出力可能な状態になる。
尚、停止割込み許可を受けたASIC33は、目標停止位置設定レジスタ51に設定された目標停止位置にキャリッジ5が停止する毎に、その状 態を割込処理部65で検知して、停止割り込み信号をCPU32に入力する。
S20での処理が終了すると、CPU32によりASIC33に対して起動設定がなされる(S30)。即ち、S30では、CPU32による起 動設定レジスタ50の設定を契機として、ASIC33側で操作量uの演算等が開始され、CRモータ25の駆動、延いてはキャリッジ5の駆動が 開始される。尚、起動設定後に開始されるCRモータ25の制御は、基本的にASIC33により行われ、CPU32は、S40にて停止割込み信 号の待機を行う。
そして、ASIC33から停止割込み信号が出力されると、CPU32により停止割込みフラグがクリアされて、以後停止割込み信号が入ってこ ないよう、停止割込みについての割込みマスク処理が実行される(S50)。
ここで、図9のCR走査処理によってCPU32によりASIC33が起動された以降、ASIC33のモータ制御部37にて行われる速度フィ ードバック制御の具体的手順を図10に基づいて説明する。なお、モータ制御部37は、いわゆるハードウェア回路として以下の制御動作を実行す るように構成されたものであるが、ここでは理解を容易にするために、ハードウェア回路としてのキャリッジ駆動シーケンスをフローチャートに置 き換えて説明する。
まず、駆動モード設定レジスタ56に駆動モードとして「加速」モードが設定され(S110)、計時部(タイマ)42がリセットされる(S1 20)。そして、モータ制御部37内の速度指令選択部71により、速度フィードバック制御部75へ入力される目標速度として目標定速速度Vt が選択され(S130)、速度フィードバック制御部75による加速時の速度フィードバック制御の実行が開始される(S140)。
加速開始後、キャリッジ5の実速度が印字可能速度Vpへ到達したか否かが判断され(S150)、到達していないと判断された場合は更に現在 の速度が目標駆動速度Vtのn%以上であるか否かが判断される(S170)。
即ち、キャリッジ5が駆動開始から目標定速速度Vtに到達するまでの加速時間τを、実速度が厳密に目標定速速度Vtに達するまでの時間とは せず、目標定速速度Vtのn%(90≦n<100)に到達するまでの時間としている。つまり、実速度が目標定速速度Vtに漸近した状態で定速 状態に移行したと見なしている。そのため、加速時間τが不必要に長く計測されることがなくなり、結果、減速制御期間が不必要に長く設定される おそれがなく、定速制御期間を十分に確保することが可能となるのである。なお、nの具体的値は、速度制御器78の性能等に応じて、加速時間τ が不必要に長く見積もられてしまうことがないように適宜決めることができる。
キャリッジ5の実速度が目標定速速度Vtのn%以上になるまでは、タイマ42が更新されていく(S180)。その間、実速度が印字可能速度 Vpに到達すると(S150:YES)、駆動モード設定レジスタ56に駆動モードとして「print」モードが設定される(S160)。これ により、まだ加速中ではあるものの記録用紙Pへの印字が可能な程度の速度域に入ったことになる。
そして、キャリッジ5の実速度が目標定速速度Vtのn%以上になると(S170:YES)、加速時間記憶部設定レジスタ55へ、それまで更 新されてきたタイマ42の値が加速時間τとして記憶される(S190)。このように加速時間τが記憶されると、その記憶された加速時間τ及び 目標定速速度Vtに基づき、減速関数f(t)が導出される(S200)。この導出は、減速関数導出部41にて既述の通り行われる。
更に、導出された減速関数f(t)と加速時間τとから既述の式(3)により減速距離xが計算され(S210)、その計算された減速距離xと 目標停止位置とに基づき、既述の方法で減速開始位置が演算されて減速開始位置設定レジスタ52に記憶される(S220)。これにより、減速指 令を生成するための元となる減速関数f(t)及び減速が開始される減速開始位置が得られたことになる。
その後、目標定速速度Vtに定速制御される定速制御期間に入り、キャリッジ速度が目標定速速度Vtを維持するよう速度フィードバック制御が なされる(S230)。その間、キャリッジ5が減速開始位置に到達したか否かが判断され(S240)、到達した場合は(S240:YES)、 タイマ42がリセットされ(S250)、速度指令選択部71により減速指令f(tm)が選択され、減速制御期間が開始される(S260)。つ まり、この時点が減速開始タイミングである。
そして、キャリッジ速度が印字可能速度Vpを下回ったか否かが判断され(S270)、印字可能速度Vp以上である間は、減速関数f(t)を 用いてそのときのタイマ値tm(即ち、減速開始タイミングからの経過時間)に対応した減速指令f(tm)が演算される(S290)。この減速 指令f(tm)の値が、速度フィードバック制御部75へのリファレンス入力となり(つまり目標速度として入力され)、速度フィードバック制御 が実行される(S300)。
続いて、キャリッジ5が目標停止位置に到達したか否かが判断され(S310)、到達するまでの間はタイマ値tmを更新しつつ(S320)、 S270以下の処理を繰り返す。この間、キャリッジ5の実速度が印字可能速度Vpを下回った場合は(S270:YES)、駆動モード設定レジ スタ56に駆動モードとして「減速」モードが設定される(S280)。
その後、キャリッジ5が目標停止位置に到達すると(S310:YES)、たとえ減速指令f(tm)がまだ有限値であっても、減速指令生成部 40の動作を停止させると共に、速度フィードバック制御部75からキャリッジ5を停止させるための操作量(制動指令)が出力される(S330 )。つまり、キャリッジ5をすぐに停止させるための制動制御がなされるのである。そして、キャリッジ5が完全に停止した時点で(S330:Y ES)、駆動モード設定レジスタ56に駆動モードとして「停止」モードが設定され(S350)、このキャリッジ駆動シーケンスが一旦終了する 。
一方、このキャリッジ駆動シーケンスと並行して、図11に示す印字可否判断シーケンス、及び図12に示す印字終了判断シーケンスも実行され る。以下、これら各シーケンスについて説明する。なお、これら各シーケンスも実際にはハードウェア回路にて実行されるものであるが、理解を容 易にするためにフローチャートにて説明する。
図11に示す如く、印字可否判断シーケンスが開始されると、まず印字がまだ開始されていないか否かが判断され(S710)、既に開始されて いれば一旦このシーケンスが終了する。印字がまだ開始されていない場合は(S710:YES)、キャリッジ5の現在位置が印字開始位置である か否かが判断される(S720)。印字開始位置ではない場合に(S720:NO)、印字開始位置をまだ通過していない場合は(S750:NO )、そのままこのシーケンスを終了するが、印字開始位置を既に通過した後であるならば(S750:YES)、印字開始が失敗したものとして所 定の処理が行われ(S760)、このシーケンスが終了する。
キャリッジ5の現在位置が印字開始位置に到達した場合は(S720:YES)、駆動モードとして「print」モードが設定されているか否 かが判断され(S730)、「print」モードに設定されている場合は(S730:YES)、記録用紙Pへの印字処理が開始される(S74 0)。逆に「print」モードに設定されていない場合は(S730:NO)、印字開始位置に到達したにも拘わらずまだ印字可能速度Vpに達 していないということでS760の処理が実行される。
一方、印字処理が開始されると、図12に示す印字終了判断シーケンスが実行される。即ち、まず駆動モードが「減速」モードであるか否かが判 断され(S810)、キャリッジ速度がまだ印字可能速度Vp以上であって「print」モードであるならば(S810:YES)、続いて1パ ス分の印字が終了したか否かが判断される(S820)。そして、終了していなければS810に戻るが、終了した場合はそのままこのシーケンス を終了する。
1パス分の印字が終了していないにも拘わらず駆動モードが「減速」モードになった場合は(S810:YES)、印字途中にキャリッジ速度が 印字可能速度Vpを下回ったことになる。この場合、印字自体は続行されるが、次回のキャリッジ駆動時(印字処理時)には印字可能速度Vpを下 回る前に印字が終了するよう、必要な処理が行われる。具体的には、減速位置オフセットXoffとして、現在の減速位置オフセットXoffに不 足距離xd が加算される(S830)。
不足距離xdとは、駆動モードが「減速」モードへ切り替わった位置から印字終了見込み位置までの距離であり、言い換えれば、キャリッジ速度 が印字可能速度Vpを下回った位置から印字終了までにキャリッジ5が移動する距離である。この不足距離xdが、現在の減速位置オフセットXo ffに加算されて新たな減速位置オフセットXoffとなるのである。
そして、この減速位置オフセットXoffを次回のキャリッジ駆動時に反映させることができる。具体的には、減速関数f(t)を導出する際の 減速指令時間として、計測された加速時間τをそのまま用いるのではなく、計測された加速時間τに、上記減速位置オフセットXoffに相当する 時間を加味した新たな加速時間τmとし、このτmを減速制御時間として減速関数f(t)を導出するのである。
減速位置オフセットXoffが加味された新たな加速時間τmは、次式(5)の演算で得られるものである。
これにより、実際に計測された加速時間τよりも減速位置オフセットXoff分の時間だけ余分に見積もられた時間τmに基づいて減速関数f(t )が導出されるため、減速関数f(t)が0になるまでの時間も増大する。そのため、キャリッジ速度が印字可能速度Vpを下回るまでの時間も長 くなり、印字可能速度Vp以上の間での印字終了が可能となる。
S830にて減速位置オフセットXoffが演算された後は、S820と同様、1パス分の印字が終了したか否かが判断され(S840)、終了 するまでこのS840の判断処理が繰り返される。
(6)第1実施形態の効果等
以上説明した本実施形態の多機能装置1では、キャリッジ5の駆動制御において、目標位置と実際の位置との偏差に基づく位置フィードバック制 御は用いられず、単に、加速・定速時は目標速度として一定の目標定速速度Vtが与えられる。減速時についても、加速時の情報(加速時間τ)を 用いて減速関数f(t)を得ておき、その減速関数f(t)に基づいて減速制御開始タイミングからの経過時間tmに応じた減速指令f(tm)を 演算し、その減速指令f(tm)に基づいて速度フィードバック制御を行う。しかも、減速関数f(t)は単調減少関数であり、その導関数も単調 関数若しくは定数である。
つまり、速度フィードバック制御部75へ入力する速度指令を、従来のように位置フィードバック制御の結果として生成する必要がなく、単に上 記のように一定値Vt或いは減速関数f(t)に基づく値としているだけである。そのため、位置フィードバック制御(目標位置と現在位置との偏 差に基づく制御)が不要となり、そのための制御器設計が不要となって、キャリッジ5の駆動をフィードバック制御するための制御器の設計(チュ ーニング等)にかかる負担が軽減される。
しかも、加速・定速中は、一定の目標定速速度Vtに従ったIP制御によりオーバーシュートが生じないように速度フィードバック制御され、減 速中は、減速関数f(t)に基づく減速指令を目標速度とする制御(本実施形態ではロバスト制御)により速度フィードバック制御されるため、加 速及び減速中の速度変化が滑らかになると共に、加速から定速への移行時及び定速から減速への移行が連続的に行われ、全体として、速度変化が滑 らかとなって高周波成分が抑制される。その結果、記録ヘッド4のノズルから記録用紙Pへ吐出されるインクの着弾誤差が低減され、精度の良い印 字を行うことが可能となる。
また、本実施形態では、キャリッジ5が駆動開始から速度Vtの定速駆動状態となるまでの加速時間τを、実速度が厳密に目標定速速度Vtに達 するまでの時間とはせず、目標定速速度Vtのn%(90≦n<100)に到達するまでの時間としている。即ち、実速度が目標定速速度Vtに漸 近した状態で定速状態に移行したと見なしている。そのため、加速時間τが不必要に長く計測されることがなくなり、結果、減速指令時間(=加速 時間τ)が不必要に長く設定されるおそれがなく、定速制御期間を十分に確保することが可能となる。良好な印字精度を得るためには、どちらかと いえば、加・減速中の印字よりも定速駆動中の印字をできるだけ長く確保した方がよい。そのため、上記のように定速制御期間を十分に確保できる ことで、印字精度をより良好に維持することが可能となる。
更に、図12の印字終了判断シーケンスで説明したように、1パス分の印字がまだ終了していないにも拘わらず駆動モードが「減速」モードにな った(つまりキャリッジ速度が印字可能速度Vpを下回った)ときは、「減速」モードになってから印字終了までのキャリッジ5の移動距離(不足 距離xd)が、減速位置オフセットXoffとして次回のキャリッジ駆動制御時に反映される。そのため、印字可能速度Vp以上の範囲内での印字 が確実に行われるようになり、印字精度をより良好に維持することが可能となる。
また、本実施形態では、減速関数f(t)として、上に凸の二次関数を用いている。そのため、他の関数(高次関数や余弦関数等)を用いる場合 に比べ、減速関数f(t)導出のための構成を簡素化することができ、且つ、その減速関数導出にかかる負荷(演算負荷)を低く抑えることができ る。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素の対応関係を明らかにする。本実施形態において、減速関数導出部41は本発明の減速関数導 出手段に相当する。また、目標定速速度設定レジスタ53と速度指令選択部71とにより本発明の第1目標速度入力手段が構成され、減速指令演算 部43と速度指令選択部71とにより本発明(請求項2)の第2目標速度入力手段が構成され、リニアエンコーダ18とキャリッジ測位部36によ り本発明の速度検出手段が構成され、記録ヘッド4とキャリッジ5により本発明の画像形成手段が構成される。
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、減速制御期間における速度指令(減速指令)として、減速指令生成部40で生成される減速指令f(tm)を用いたが、 本実施形態では、減速指令として、加速制御期間におけるキャリッジ5の実速度データを用いる。その他の構成については第1実施形態と同様であ るため、第1実施形態と同様の構成についてはその詳細説明を省略する。以下、減速制御期間における減速指令の生成方法を中心に説明する。
(1)キャリッジ制御装置の構成
図13に、本実施形態の駆動制御装置90の概略構成を示す。図示の如く、第1実施形態の駆動制御装置30と異なるのは、レジスタ群87が加 速時間記憶部55を備えずにスタックメモリ58(本発明の加速時速度記憶手段に相当)を備えていること、及び、減速指令生成部88がこのスタ ックメモリ58に記憶されたデータに基づいて減速指令を生成することである。
スタックメモリ58は、加速制御期間におけるキャリッジ5の実速度データが一定周期tmで記憶される。
減速指令生成部88は、計時部(タイマ)42と、加速制御期間中にキャリッジ5の実速度を一定周期Tmでスタックメモリ58に順次記憶して いくスタックメモリ制御部92と、減速開始位置を演算する減速開始位置演算部91とを備える。
減速開始位置演算部91は、加速制御期間開始時のキャリッジ5の位置と、加速制御期間終了時のキャリッジ5の位置に基づいて加速制御期間の キャリッジ5の移動距離を求め、目標停止位置よりもその求めた移動距離だけ手前の位置を減速開始位置として減速開始位置設定レジスタ52へ設 定する。
そして、スタックメモリ制御部92は、キャリッジ5が減速開始位置に到達して減速制御期間へ移行した後、モータ制御部37へ入力すべき目標 速度として、スタックメモリ58に記憶されているデータ(加速時の実速度データ)を、記憶順の新しい方から(つまり実速度データの大きい方か ら)、上記一定周期Tmで減速指令fとして順次入力していくのである。
つまり、加速時のキャリッジ5の実速度を、そのまま、減速時の減速指令fとして用いるのである。そのため、加速時の実速度軌跡と減速時の減 速指令fの軌跡は対称的なものとなる。
(2)ASICにて実行される処理
以下に、本実施形態のキャリッジ駆動シーケンスを、図14及び図15に基づいて説明する。
まず、計時部(タイマ)42がリセットされる(S410)。続いて、速度指令選択部71により、速度フィードバック制御部75へ入力される 目標速度として目標定速速度Vtが選択され(S420)、駆動モード設定レジスタ56に駆動モードとして「加速」モードが設定される(S43 0)。そして、速度フィードバック制御部75による加速時の速度フィードバック制御の実行が開始(キャリッジ5の駆動が開始)される(S44 0)。
キャリッジ5の駆動開始後、タイマ値が一定周期Tmの整数倍になったか否かが判断され(S450)、Tmの整数倍になっていない場合は、キ ャリッジ5の実速度が印字可能速度Vpへ到達したか否かが判断される(S470)。ここで、印字可能速度Vpに到達していないと判断された場 合は、更に現在の速度が目標駆動速度Vtのn%以上であるか否かが判断され(S490)、n%以上でない間は、タイマ値が更新されて(S50 0)、加速時の速度フィードバック制御が続行される(S440)。
この間、タイマ値が一定周期Tmの整数倍となったときは(S450:YES)、そのときのキャリッジ5の実速度がスタックメモリ58へPU SH(記憶)される(S460)。また、速度が上昇して印字可能速度Vpへ到達した場合は(S470:YES)、駆動モードが「print」 モードに設定される(S480)。
なお、一定周期Tmは、駆動制御装置90における制御周期Tsの整数倍(但しTm≧Ts)となるように予め決められている。そのため、仮に Tm=Tsとして設定されているならば、S450の処理では毎回肯定判断されてスタックメモリ58への実速度記憶がなされることになる。
そして、キャリッジ5の実速度が目標定速速度Vtのn%以上になると(S490:YES)、加速開始時及び加速終了時のキャリッジ5の位置 をもとに、加速制御期間中のキャリッジ5の移動距離が演算され、その移動距離と、目標停止位置設定レジスタ51に設定されている目標停止位置 とに基づいて、減速開始位置が演算される(S510)。その後、目標定速速度Vtに定速制御される定速制御期間に入り、キャリッジ速度が目標 定速速度Vtを維持するよう速度フィードバック制御がなされる(S520)。その間、キャリッジ5が減速開始位置に到達したか否かが判断され (S530)、到達した場合は(S530:YES)、速度指令選択部71により減速指令fが選択され、減速制御期間が開始される(S540) 。つまり、この時点が減速開始タイミングである。
そして、カウンター(図示略)が0にセットされ(S550)、キャリッジ速度が印字可能速度Vpを下回ったか否かの判断がなされる(S56 0)。ここで、印字可能速度Vp以上である間は、スタックメモリ58に実速度データが2つ以上残っているか否かが判断され(S580)、残っ ている場合は、スタックメモリ58から加速時の速度履歴(実速度)を記憶順の新しいものからM2,M1(M2>M1)の2つがPOP(取得) される。
そして、次式(6)により、減速指令fが演算される(S600)。
この演算は、実速度記憶の周期であるTmが制御周期Tsよりも大きい(複数倍)場合の内挿補完のためのものである。例えば、制御周期Tsが2 00μsec.で実速度の記憶周期Tmが400μsec.だとすると、減速開始タイミング以降、スタックメモリ58に記憶された実速度をそのまま減速 指令fとして順次入力できるのは、当然ながら400μsec.の周期となる。一方、制御周期は200μsec.であるため、減速指令fは200μsec. 毎に入力する必要がある。そのため、制御周期200μsec.が経過する毎に、スタックメモリ58のデータをそのまま入力できる場合とできない場 合とが交互に発生する。
そこで、スタックメモリ58のデータをそのまま入力できないタイミングにおいても、スタックメモリ58に記憶されたデータを用いて、上記式 (6)により減速指令fが生成されるようにしているのである。
具体的には、まずcounter=0の場合は、f=M2となり、記憶された実速度データがそのまま減速指令fとして速度フィードバック制御 部75へ入力され、速度フィードバック制御が実行される(S620)。続いて、キャリッジ5が目標停止位置に到達したか否かが判断され(S6 30)、到達していない場合は、counterの値がTm/Ts−1以上であるか否かが判断される(S640)。
このとき、counterの値がTm/Ts−1以上になっていれば、再びS550以下の処理に戻るが、まだTm/Ts−1以上になっていな い場合は、counterの値を一つインクリメントして(S650)、S600に戻る。そして、ここでcounter=1以上になっているな らば、上記式(6)により、M2とM1に基づく補間演算が行われ、その制御タイミングにおける減速指令fが得られる。なお、再びS590の処 理が行われる際にスタックメモリ58から新たに取得される実速度は、新たなM2としては、前回取得したM1が、新たなM1としては、前回取得 したM1よりも一つ古い(Tmだけ前の)実速度が、それぞれ取得される。
そして、キャリッジ5が目標停止位置に到達した後は(S630:YES)、第1実施形態の図10におけるS330〜S350と全く同様の処 理がなされる(S660〜S680)。
(3)第2実施形態の効果等
以上説明した本実施形態の多機能装置では、加速制御期間において、キャリッジ5の実速度が一定周期Tmで順次記憶される。そして、減速制御 開始タイミング以後は、その記憶された実速度が、記憶順の新しいものから順次、減速指令fとして速度フィードバック制御部75へ入力される。 記憶された周期Tmが制御周期Tsより大きい(整数倍)の場合は、実速度をそのまま減速指令fとして出力できない制御タイミングにおいては、 その前後の減速指令f(実速度)に基づく補間演算(上記式(6))によって得られる減速指令fが入力される。
これにより、本実施形態では、加速時の実際の速度軌跡(速度上昇軌跡)がそのまま時間的に対称変換されて速度が徐々に下降していく軌跡とな り、それが、減速制御期間における減速指令fとして用いられることになる。加速時の制御は、上記第1実施形態で述べたように、オーバーシュー ト等の高周波成分が含まれず目標定速速度Vtに向かって滑らかに速度上昇していくように制御器が設計されている。そのため、加速時の制御結果 である実速度をそのまま(但し時間的に対称変換して)減速指令fとして用いることができ、その結果、速度変化の滑らかな速度応答を得ることが できるのである。
よって、本実施形態においても、第1実施形態と同様、定速から減速への移行が連続的に行われると共に、減速中の速度変化も滑らかになって高 周波成分が抑制され、精度の良い印字を行うことが可能となる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施の形態は、上記各実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属 する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
例えば、第1実施形態において、キャリッジ5が目標定速速度Vtの定速駆動状態となるまでの加速時間τを、実速度が厳密に目標定速速度Vt に達するまでの時間とはせずに目標定速速度Vtのn%(90≦n<100)に到達するまでの時間としたが、これとは逆に、加速時間は厳密に計 測し、減速指令時間を適宜調整するようにしてもよい。即ち、加速時間τについては、キャリッジ5の実速度が目標定速速度Vtに完全に到達する までの時間とする。そして、減速指令時間については、そのまま加速時間τと同じにせず、加速時間τのk%(90≦k<100)とするのである 。
つまり、加速時間τが必要以上に長く見積もられるのを見越して、実際の加速時間τよりも短めの時間を減速指令時間として設定し、それを減速 関数f(t)の導出に用いるのである。このようにすることによっても、上記第1実施形態と同様、定速制御期間を十分に確保することが可能とな る。
なお、加速時間τを、目標定速速度Vtのn%に達するまでの時間とした上で、更に、減速指令時間を、その加速時間τのk%として設定するよ うにしてもよい。いずれにしても、速度制御器78の性能等に応じて、減速指令時間が必要以上に長く設定されず、実質的に加速状態であった時間 が減速指令時間として設定されればよい。
もちろん、制御系の遅れが非常に少なく、実際に目標定速速度Vtに到達するまでの時間をそのまま加速時間τとすることが不適切でないならば 、上記のように目標定速速度Vtのn%に到達するまでの時間ではなく、厳密に目標定速速度Vtに到達するまでの時間を加速時間τとしてもよい 。
但しその場合、その加速時間τをそのまま減速指令時間として減速関数f(t)の導出に用いてもよいが、減速制御時の制御系の遅れを考慮して 、加速時間τのk%(90≦k<100)を減速指令時間としてもよい。
また、速度フィードバック制御部75において、加速時の速度フィードバック制御をIP制御により行うようにしたが、IP制御はあくまでも一 例であり、例えばPID制御、或いはそれに準ずる制御方法であって、制御結果(実際の速度応答)にオーバーシュート等の高周波成分が含まれな いようにすることが可能な制御方法である限り、任意の制御方法を用いることができる。
更に、第1実施形態では、減速指令を生成する元となる減速関数f(t)として、上に凸の二次関数を用いたが、これもあくまでも一例である。 例えば、単調減少する三次関数における変曲点から左側(変曲点に向かって単調減少していく部分)や、余弦関数における原点から右側(単調減少 していく部分)など、目標定速速度Vtから連続的に減少(単調減少)していき、且つその導関数が単調減少、単調増加、若しくは定数となるよう な関数である限り、種々の関数を減速関数f(t)として利用することが可能である。
但し、減速関数f(t)導出のための構成をできる限り簡素化することを考慮すると、上記第1実施形態のように上に凸の二次関数を用いるのが 、より適切な方法の一つであるといえる。
また、上記各実施形態では、画像形成装置として多機能装置1を例示したが、本発明の適用が多機能装置1に限定されないのはいうまでもなく、 駆動対象を一定目標速度まで加速させて一定期間その目標速度で定速駆動させ、その後減速させて停止させるような制御が必要であれば、適宜本発 明を適用できる。
本実施形態の多機能装置の側断面図である。 本実施形態の多機能装置における記録部の構成を表す斜視図である。 エンコーダ信号の出力パターンを表す説明図である。 キャリッジの速度変化を表すグラフである。 第1実施形態の駆動制御装置の構成を表すブロック図である。 駆動制御装置内のモータ制御部の構成を表すブロック図である。 上に凸の二次関数で表される減速関数f(t)を説明するための説明図である。 キャリッジの速度フィードバック制御が行われたときの、実際の操作量uと速度軌跡を表すグラフである。 CPUにて実行されるキャリッジ走査処理を表すフローチャートである。 第1実施形態のASICにて行われるキャリッジ駆動シーケンスの手順を表すフローチャートである。 ASICにて行われる印字可否判断シーケンスの手順を表すフローチャートである。 ASICにて行われる印字終了判断シーケンスの手順を表すフローチャートである。 第2実施形態の駆動制御装置の構成を表すブロック図である。 第2実施形態のASICにて行われるキャリッジ駆動シーケンスの手順(前半)を表すフローチャートである。 第2実施形態のASICにて行われるキャリッジ駆動シーケンスの手順(後半)を表すフローチャートである。 従来のモータ制御装置を表すブロック図である。
符号の説明
1…多機能装置、3…給紙カセット、4…記録ヘッド、5…キャリッジ、7…記録部、12…画像読取装置、18…リニアエンコーダ、18a…タ イミングスリット、25…CRモータ、30,90…駆動制御装置、32…CPU、33,86…ASIC、35,87…レジスタ群、36…キャ リッジ測位部、37…モータ制御部、38…PWM生成部、39…クロック生成部、40,88…減速指令生成部、41…減速関数導出部、42… タイマ、43…減速指令演算部、45…駆動モード制御部、46…記録ヘッド駆動回路、50…起動設定レジスタ、51…目標停止位置設定レジス タ、52…減速開始位置設定レジスタ、53…目標定速速度設定レジスタ、54…制御部パラメータ設定レジスタ、55…加速時間記憶部、56… 駆動モード設定レジスタ、57…印字開始位置設定レジスタ、58…スタックメモリ、60…エッジ検出部、61…位置カウンタ、63…周期カウ ンタ、64…速度変換部、71…速度指令選択部、73…スイッチ、75…速度フィードバック制御部、77…加算器、78…速度制御器、91… 減速開始位置演算部、92…スタックメモリ制御部、100…モータ制御装置、101…位置フィードバック制御部、103…速度指令補正部、1 05…速度フィードバック制御部、107…制御対象

Claims (8)

  1. モータにより駆動される駆動対象の速度が目標速度と一致するように前記モータの速度フィードバック制御を行うモータ制御方法であって、
    停止中の前記駆動対象が加速を開始して定速状態に移行しその後減速して再び停止するまでの駆動期間のうち、加速中の期間である加速制御期間及び定速状態の期間である定速制御期間では、前記目標速度として、予め設定された一定の目標定速速度に基づいて前記速度フィードバック制御を行い、その際、前記加速制御期間の期間長である加速時間を計測しておき、
    減速が開始される減速制御開始タイミングから停止するまでの減速制御期間では、前記目標速度として、前記減速制御開始タイミングからの経過時間の関数である減速関数を用いてその経過時間に応じた減速指令を生成し、その生成した減速指令に基づいて前記速度フィードバック制御を行い、
    前記減速関数として、前記目標定速速度から連続的に減少し、前記減速制御開始タイミングから前記減速指令がゼロになるまでの減速指令時間が前記加速時間と同じであり、前記減速制御開始タイミングから前記減速指令がゼロになるまで単調減少し、且つ、その導関数が単調減少、単調増加、若しくは定数となるような関数を用いる
    ことを特徴とするモータ制御方法。
  2. モータにより駆動される駆動対象が停止状態から加速して定速状態に移行し、その後減速して再び停止するように前記モータを制御するモータ制御装置であって、
    前記駆動対象の速度を検出する速度検出手段と、
    入力される目標速度と前記速度検出手段により検出された速度とを比較し、両者を一致させるべく前記モータの速度フィードバック制御を行う速度フィードバック制御手段と、
    加速中の期間である加速制御期間及び定速状態の期間である定速制御期間に、前記目標速度として、予め設定された一定の目標定速速度を前記速度フィードバック制御手段へ入力する第1目標速度入力手段と、
    前記加速制御期間の期間長である加速時間を計測する加速時間計測手段と、
    減速が開始される減速制御開始タイミングから停止するまでの減速制御期間に、前記目標速度として、前記減速制御開始タイミングからの経過時間の関数である減速関数を用いてその経過時間に応じた減速指令を生成し、前記速度フィードバック制御手段へ入力するする第2目標速度入力手段と、
    前記加速制御期間の終了後、前記減速制御開始タイミングまでに、前記加速時間計測手段により計測された前記加速時間を用いて前記減速関数を導出する減速関数導出手段と、
    を備え、
    前記減速関数は、前記目標定速速度から連続的に減少し、前記減速制御開始タイミングから前記減速指令がゼロになるまでの減速指令時間が前記加速時間と同じであり、前記減速制御開始タイミングから前記減速指令がゼロになるまで単調減少し、且つ、その導関数が単調減少、単調増加、若しくは定数となるような関数である
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  3. 請求項2記載のモータ制御装置であって、
    前記加速時間は、前記駆動対象の駆動開始時から、その速度が前記目標定速速度のn%(但し、nは90以上100未満)の値に到達するまでの時間である
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  4. 請求項2又は3記載のモータ制御装置であって、
    前記減速関数は、上に凸であって、前記減速制御開始タイミングにおける減速指令が当該減速関数の極大値となるような関数である
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  5. 請求項4記載のモータ制御装置であって、
    前記減速関数は二次関数であることを特徴とするモータ制御装置。
  6. モータにより駆動される駆動対象が停止状態から加速して定速状態に移行し、その後減速して再び停止するように前記モータを制御するモータ制御装置であって、
    前記駆動対象の速度を検出する速度検出手段と、
    入力される目標速度と前記速度検出手段により検出された速度とを比較し、両者を一致させるべく前記モータの速度フィードバック制御を行う速度フィードバック制御手段と、 加速中の期間である加速制御期間及び定速状態の期間である定速制御期間に、前記目標速度として、予め設定された一定の目標定速速度を前記速度フィードバック制御手段へ入力する第1目標速度入力手段と、
    前記加速制御期間中、前記速度検出手段により検出された速度を一定周期で順次記憶する加速時速度記憶手段と、
    減速が開始される減速制御開始タイミングから停止するまでの前記減速制御期間に、前記目標速度として、前記加速時速度記憶手段に記憶されている速度を、前記一定周期で記憶順の新しい方から前記速度フィードバック制御手段へ順次入力する第2目標速度入力手段と、
    を備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  7. 記録媒体を搬送させつつその記録媒体上に画像を形成する画像形成装置であって、
    搬送される前記記録媒体上をその搬送方向と直交する方向に往復駆動され、その往復駆動の間に前記記録媒体へ画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段を駆動対象として駆動するモータと、
    前記モータを制御するための、請求項2〜7いずれかに記載のモータ制御装置と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項7記載の画像形成装置であって、
    前記画像形成手段は、前記往復駆動における片方向の駆動毎に、前記加速制御期間中に画像の形成を開始して前記減速制御期間中に前記画像の形成を停止する
    ことを特徴とするモータ制御装置。
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