JP2007181325A - 回転電機及びその調整方法 - Google Patents

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Hitoshi Shiobara
仁 塩原
Eimei Sato
栄明 佐藤
Hiromasa Ishimaki
宏将 石巻
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Abstract

【課題】回転電機の回転時の振動及び騒音を低減するとともに、調整作業を簡便かつ短時間に行う。
【解決手段】回転電機10はステータ12と、ロータ14と、該ロータ14を軸支するベアリング20とを有する。ベアリング20の内輪20bはロータ14の端部14aに圧入されており、外輪20aはケース24の端部の小径部24bに圧入されている。小径部24bの内面には雌ねじ部24fが設けられている。該雌ねじ部24fにはエンドプラグ28の雄ねじ部28bが螺着している。エンドプラグ28は六角形状部28dを工具で回すことにより軸方向に押し込まれ、環状突起24gが外輪20aの側面を押し出して、ベアリング20のアキシャル方向隙間が調整されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ステータ及びロータを備える回転電機、前記ロータを軸支する軸受、及び前記ステータが固定されるケースを有する回転電機及びその調整方法に関する。
回転電機におけるロータの回転軸はボール軸受等により軸支されていることが多い。このような軸受を設けることにより、回転軸は滑らかに回転することができる。
ところで、玉軸受単体には内輪と外輪との間にアキシャル方向及びラジアル方向のがたが存在するとともに、内輪とロータとの間及び外輪とケースとの間にがたが存在し、振動や騒音の発生要因となることがある。例えば、電動パワーステアリングに用いられる回転電機では、このような振動が運転者の手のひらに伝わり、又は音が聞こえる場合があり、一層の低振動及び低騒音の回転電機が望まれている。
このような背景から、軸受の内輪に軸方向の予圧を与えることにより玉及び外輪に対する予圧調整を行うことが提案されている。例えば、特許文献1に示される回転電機においては、ロータの下端に調整ねじがねじ込まれ、この調整ねじと内輪との間に押圧部材が挟持されている。この押圧部材はロータの軸方向に沿って内輪を押圧し、玉軸受に予圧を与えて調整ねじのねじ込み量を調整している。
特開平11−45501号公報
ところで、上記の特許文献1に示す回転電機のように、予圧を与えてアキシャル方向隙間を調整するためには、予圧が与えられる内輪が移動可能であることが前提となっており、ロータに対して多少のがたを設けておかなければならない。このようながたはラジアル方向隙間となって回転時の振動・騒音を十分に低減することができない。調整後に内輪とロータとを接着固定することによりがたをなくすことも考えられるが、ロータに対して同軸状に正確に固定することは困難であり、しかも接着剤塗布工程や接着剤の乾燥工程が必要となり手順が煩雑となる。
また、予圧バネ等の予圧調整用部品はそのまま製品に組み込まれるため、部品点数及び重量の増加、コストの高騰を招く。特に、予圧調整部品は内輪及びロータに対して固定されるため、回転体全体としての回転モーメントが大きくなり、加減速の応答性が低下する。さらに、接着剤による固定をしない場合には、予圧調整用部品を取り外した後には再調整が必要となる。
さらにまた、特許文献1の回転電機では、回転体を回転させている最中には調整ねじを操作することができず、停止時の調整と回転時の測定とを幾度か繰り返して行う必要があり、作業時間がかかる。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、振動及び騒音を低減し、調整作業を簡便かつ短時間に行うとともに、廉価に構成可能な回転電機及びその調整方法を提供することを目的とする。
本発明は、ステータ及びロータを備える回転電機、前記ロータを軸支する軸受、及び前記ステータが固定されるケースを有する回転電機であって、前記軸受の内輪は前記ロータの回転軸に圧入されているとともに、前記軸受の外輪は前記ケースに圧入されており、前記ケースの内面に設けられた雌ねじ部と、前記雌ねじ部に螺着して前記軸受の外輪の側面に当接する調整具とを備え、前記調整具を前記雌ねじ部に螺着して前記外輪を軸方向に押し込むことにより、前記軸受の軸方向隙間が調整されていることを特徴とする。
また、本発明は、ステータ及びロータを備える回転電機、前記ロータを軸支する軸受、及び前記ステータが固定されるケースを有する回転電機の調整方法であって、前記軸受の内輪を前記回転軸に圧入するとともに、前記軸受の外輪を前記ケースに圧入することにより回転電機を組み立てる工程と、前記回転軸を外回ししながら、トルクが規定範囲となるまで、前記調整具を前記雌ねじ部に螺着して前記外輪を軸方向に押し込み、前記軸受の軸方向隙間を調整する工程とを有することを特徴とする。
このように、内輪と外輪をそれぞれ圧入しておき、このうち外輪について調整具によって軸方向に押し込み、軸方向隙間を調整することにより、振動及び騒音を低減することができる。また、回転軸を回転させた状態でトルクを監視しながら調整を行うことが可能であり、調整作業が簡便で短時間に行うことができる。
この場合、前記軸方向隙間を調整する際には、前記調整具の軸方向の変位量を監視してもよい。
本発明に係る回転電機及びその調整方法によれば、内輪と外輪をそれぞれ圧入しておき、このうち外輪について調整具によって軸方向に押し込み、軸方向隙間を調整することにより、振動及び騒音を低減することができる。また、回転軸を回転させた状態でトルクを監視しながら調整を行うことが可能であり、調整作業が簡便で短時間に行うことができる。
さらに、調整具はケース端部を覆うカバーとして兼用可能であることから、実質的に部品点数は増加することなく、回転電機は簡便、軽量且つ廉価な構成となる。さらにまた、内輪及びロータに対して付加されるものがないことから、回転モーメントが増加することがなく、加減速の応答性が低下することがない。
以下、本発明に係る回転電機及びその調整方法について実施の形態を挙げ、添付の図1〜図7Cを参照しながら説明する。回転電機10は、例えば、車両の電動パワーステアリングに用いられ、ハンドル軸に接続される。
図1に示すように、本実施の形態に係る回転電機10は、ステータ12と、ロータ14と、ロータ14の回転位置を検出する回転センサ18とロータ14を軸支するラジアル軸受(アンギュラ玉型及び深溝玉型等)のベアリング20及び22と、ステータ12が固定される円筒段付き形状のケース24と、該ケース24の矢印A2方向に設けられて回転センサ18及びベアリング22が設けられたフランジ26と、ケース24の矢印A1方向の端部を塞ぐエンドプラグ(調整具)28とを有する。エンドプラグ28はケース24のカバーとして作用するとともに、ベアリング20のアキシャル方向隙間を調整する調整具としても作用する。
ベアリング20は外輪20aと、内輪20bと、複数の玉20cとを有し、ロータ14を矢印A1方向の端部14aで軸支している。ベアリング22は外輪22aと、内輪22bと、複数の玉22cとを有し、ロータ14を矢印A2方向の端部14b近傍で軸支している。
ケース24は、ステータ12が圧入されている大径部24aと、ベアリング20が圧入されるとともにエンドプラグ28が設けられた小径部24bとを有する。小径部24bは、大径部24aの略1/2の径であって、段部24cを介して大径部24aと接続されている。段部24cにおける小径部24bの周縁部には、アキシャル方向に緩やかに窪んだ環状溝24dが設けられている。小径部24bの内面には、最も開口側(矢印A1側)のやや径の大きい導入口24eと、該導入口24eから奥(矢印A2側)に向かって、雌ねじ部24fと、内径方向にやや突出した環状突起24gと、ベアリング圧入部24hとが設けられている。
図2に示すように、ベアリング圧入部24hの内周面には、アキシャル方向に延在する低いリブ30が90°の等間隔に4本設けられており、これらのリブ30に対してベアリング20の外輪20aが圧入されている。なお、ベアリング圧入部24hをリブ30(又は溝)のない通常の円筒面として、外輪20aの全周面がベアリング圧入部24hの内周面に当接するように圧入をしてもよい。
図1に戻り、ベアリング22の外輪22aはケース24に対して矢印A1方向に向かって圧入されている。ベアリング22の内輪22bはロータ14に対して圧入されており、矢印A1方向の側面がロータ14の段部14cに当接している。
ロータ14には、ベアリング20、22との間に複数のマグネット34が取り付けられている。ケース24の内周部にはステータ12が圧入されており、マグネット34に対して磁力が伝達される狭い間隙が形成されている。ステータ12に設けられたU、V、W相の各コイル36の導線端部は、フランジ26の端子台38を介して外部導線40に接続されている。このような構成により、外部導線40に三相交流を通電することにより回転電機10はモータとして回転し、また逆にロータ14を回転させることにより回転電機10は発電機として作用する。ロータ14の端部には、他の回転軸(例えば、車両のハンドル軸)との連結具42が設けられている。フランジ26には取り付け用の複数のボルト孔26aが設けられている。
図3に示すように、エンドプラグ28は略キャップ形状であって、矢印A2方向の先端側にいてアキシャル方向にやや突出した環状突起28aと、外面に設けられた雄ねじ部28bと、導入口24eに嵌合する径に設定された嵌合部28cと、矢印A1方向端部に設けられた六角形状部28dとを有する。嵌合部28cの外面に設けられた環状溝にはOリング28eが配設されており、導入口24eとの間をシールする。エンドプラグ28の内部は軽量化のために内腔部28fが設けられている。
環状突起28aの径は環状突起24gの内径よりはやや小径であって、外輪20aの矢印A1方向側面に当接する径に設定されている。六角形状部28dは所定の工具が係合する部分であり、該工具によってエンドプラグ28を回転させることにより、雄ねじ部28bが雌ねじ部24fに螺着し、エンドプラグ28を小径部24bに対してアキシャル方向に進出させることができる。エンドプラグ28の矢印A1方向の端面28gは滑らかな平面である。
次に、回転電機10の振動・騒音を低減するために調整を行う調整装置100について図4を参照しながら説明する。
図4に示すように、調整装置100は本体102と制御部104とを有する。本体102は、ベース板108上に構成されており、回転電機10を取り付ける取付板110と、回転電機10のロータ14を回転させるためのモータ112と、ロータ14が回転するフリクションのトルクを計測するトルクメータ114と、エンドプラグ28のねじ込み量を計測する変位測定器116とを有する。取付板110は鉛直方向に延在しており、回転電機10はロータ14が水平となる向きに複数のボルト118によって取付板110に取り付けられる。各ボルト118はボルト孔26aを介して取付板110に取り付けられる。
トルクメータ114の軸114aの一方と回転電機10の連結具42とはカップリング120によって接続され、軸114aの他方とモータ112の回転軸112aとはカップリング122によって接続されている。カップリング120及び122によれば、多少の芯ずれがある場合であっても軸114aや回転軸112aに過大な力がかかることがなく、滑らかな回転が可能であって、ロータ14の回転時のフリクションのトルクを正確に計測することができる。
変位測定器116は、本体部116aがブラケット124を介してベース板108の端部に固定されており、本体部116aの上端から延在するプローブ116bをエンドプラグ28の端面28gに当接させることによりエンドプラグ28の進退量を計測及び表示することができる。
制御部104は、モータ112を駆動する駆動部130と、トルクメータ114からトルク信号を受ける計測部132と、調整員が調整開始・停止等の操作を行う操作部134と、計測部132で得られたトルクデータを表示するモニタ136とを有する。計測部132は駆動部130と同期しており、ロータ14の回転角度に応じたトルク信号を計測可能である。また計測部132では、得られたトルク信号をモニタ136に表示するために所定のグラフ化の処理や、1回転当たり(又は所定時間あたり)のトルクの平均値Taを求める。
図5に示すように、モニタ136の表示画面には、ロータ14の回転角度0°〜360°に応じて計測されたトルク値をグラフ形式で表示するグラフ領域136aと、トルクの平均値Taを表示する表示部136bが表される。これらのグラフや平均値Taはリアルタイムで表示される。グラフ領域136aでは、例えば、調整開始直後には、グラフ138aで示すように低いトルク値がの波形が表示され、調整を行うにしたがってグラフ138bで示すように次第に上昇し、その波形もやや変化する。
次に、このように構成される回転電機10を調整装置100を用いて調整する方法について図6を参照しながら説明する。
先ず、ステップS1において回転電機10を所定の手順により組み立てる。このとき、図7Aに示すように、ベアリング20の内輪20bをロータ14の端部14aに圧入するとともに、ベアリング20の外輪20aを小径部24bのベアリング圧入部24hに圧入する。外輪20aはベアリング圧入部24hの4本のリブ30に当接・支持され、環状突起24gに当接するまで圧入して位置決めされる。
図7Aから明らかなように、外輪20a及び内輪20bはアキシャル方向の位置がほぼ一致しており、アキシャル隙間Ga及びラジアル隙間Grが存在している。このようなアキシャル隙間Ga及ぶラジアル隙間Grが存在することによりロータ14を回転させる際の回転トルクは非常に小さい値となるが、その一方、回転時に振動や騒音の要因となりうる。ただし、外輪20a及び内輪20bとも圧入されていることから、ごく僅かに弾性変形をしており、がたのある組みつけ状態と比較してラジアル隙間Grはやや狭くなっている。
なお、エンドプラグ28については、環状突起28aがベアリング20の外輪20aに当接していない仮組み立ての状態としておく。
ステップS2において、回転電機10をボルト118により調整装置100に取り付ける。これにより、ロータ14は連結具42及びカップリング122を介してトルクメータ114に接続されることから、回転トルクを計測可能になるとともに、軸114a及びカップリング122を介してモータ112に接続され、回転可能になる。
ステップS3において、エンドプラグ28を手回し又は所定の工具を六角形状部28dに係合させながら回転させ、雄ねじ部28bと雌ねじ部24fとの螺着作用によって矢印A2方向に進出させて環状突起28aをベアリング20の外輪20aの矢印A1方向の側面に軽く当接させる。ベアリング20は小径部24bのベアリング圧入部24hに圧入されており、軽い力では移動することがないため、作業員は環状突起28aが外輪20aに当接したことを手の感覚で容易に認識することができる。
ステップS4において、変位測定器116の初期設定を行う。すなわち、プローブ116bを端面28gに当接させ、目盛りが0となるようにリセットする。
ステップS5において、制御部104の操作部134を操作することにより、調整装置100を動作させる。つまり、トルクメータ114により回転トルクを計測するとともに、モータ112を駆動してロータ14を回転させる。このロータ14を回転させる手段としては、モータ112のみを用いており、回転電機10自体のステータ12に通電することはなく、いわゆる外回しである。
計測した回転トルクは、モニタ136の画面におけるグラフ領域136aに回転角度に応じてグラフとして表示されるとともに、平均値Taを表示部136bに表示される。
ステップS6において、六角形状部28dに工具を係合させて回転させ、エンドプラグ28を矢印A2方向にゆっくり変位させる。このとき、外輪20aは小径部24bに対して圧入されているが、工具により適度に強い力でエンドプラグ28を回転させることにより外輪20aは環状突起28aにより押し出されて変位する。また、外輪20aは4本のリブ30によってバランス良く支持されながら圧入されていることから、アキシャル方向に安定して移動が可能である。
また、リブ30が設けられていることにより、ケース24側の熱(ステータ12のコイル36による発熱)のベアリング20への伝導を抑止し、回転電機10の過渡状態(高温状態)での運転隙間を安定にして、振動の圧下を防止することができる。
なお、外輪20aが矢印A2方向に移動することによってベアリング20全体にも矢印A2方向へ移動する力が作用するが、内輪20bはロータ14の段部14cに当接していることから移動せず、図7Bに示すように、外輪20aと内輪20bはアキシャル方向位置がずれることになる。これにより、アキシャル隙間Ga及びラジアル隙間Grが減少し、回転トルクが僅かに上昇する。
ステップS7において、モニタ136の表示部136bの平均値Taを参照し、平均値Taが規定範囲内に入っているか否かを確認し、規定範囲内である場合には、ステップS9へ移り、未達であるときにはステップS8へ移る。
トルクの平均値Taが規定範囲内に入っている場合には、図7Cに示すように、外輪20aが矢印A2方向に適度に移動し、アキシャル隙間Ga及びラジアル隙間Grがほとんど存在しない状態となっている。
また、この場合の基準となる規定範囲の下限値は、アキシャル隙間Ga及びラジアル隙間Grがほとんどなく、ロータ14を回転させても振動や騒音がほとんど発生しない状態となる値として設定されている。一方、規定範囲の上限値は、システムに組み付けられた場合(例えば、車両のハンドル軸に接続された場合)に、ロータ14を回転させるのに抵抗が過度に大きくならずに適度に軽く動く状態となる値として設定されている。
ステップS8において、変位測定器116の示す変位値量を監視し、該変位量が規定値に達している場合には調整を中断する。この場合には、不測の事態によりエンドプラグ28が過度に押し出されている状態であることから、ベアリング20の組みつけ状態等を確認して所定の対応をした後に再度調整を行うとよい。これにより、調整が不正確に行われることを防止できる。なお、変位測定器116が設けられていない場合であっても、やがて雄ねじ部28bが環状突起24gに当接して移動が制限されることから、調整員は調整が不正確となっていることに気付いて適切な対応をとることができる。
一方、変位測定器116の示す変位量が規定値に対して未達である場合には、ステップS6へ戻りエンドプラグ28の押し出し移動処理を継続する。
また、変位測定器116の示す変位量は、押し出し量の制限のために参照するだけでなく、トルクの平均値Taが規定範囲となることに対する目安の値として参照するようにしてもよい。これにより、当初は変位測定器116の示す値を参照して粗調整を行い、その後表示部136bの値を参照しながら微調整を行うことも可能であり、調整時間の短縮を図ることができる。
なお、ステップS6〜S8の処理は、便宜上区別して説明をしているが、実際には、モータ112を一定速度で回転させたまま、表示部136bの平均トルク及び変位測定器116の示す変位量を確認しながら連続的に行うことができる。特に、エンドプラグ28は小径部24bの雌ねじ部24fに螺着して外輪20aに当接しているので、ロータ14の回転とは関係がなく、ロータ14が回転している最中であっても工具を係合させたままの調整が可能である。このように調整と計測とを同時並行的に行うことができるため、ロータ14の停止・回転を繰り返したりする必要がなく、調整を短時間で行うことができる。
ステップS9において終了処理を行う。つまり、操作部134の操作によりモータ112の駆動を終了させ、変位測定器116のプローブ116bを端面28gから取り外した後、回転電機10を取付板110から取り外す。これにより、回転電機10の調整が終了する。
なお、エンドプラグ28は調整具とエンドプラグの機能を兼ねていることから取り外す必要はなく、調整手順が簡便である。エンドプラグ28の雄ねじ部28bには、適当な弛め止め剤を塗布しておいてもよい。また、回転電機10には調整だけを目的とした部材はないことから、簡便構造であって軽量である。特に、ロータ14に対して付加的に取り付けられる部材がないことから、回転モーメントの増加がなく、加減速の応答性が低下することがない。
このように調整された回転電機10は、アキシャル隙間Gaやラジアル隙間Grがほとんどないことから、車両のハンドル軸等に組み付けられてロータ14が回転する際に騒音や振動がほとんど発生しない。また、エンドプラグ28は過度に押し出されることがないように表示部136bの値及び変位測定器116の示す変位量で制限をすることから、ロータ14及びハンドル軸等は適度に軽く回転可能である。したがって、車両の運転者はハンドルの回転に対して抵抗感や振動を感じることがなく、良好なフィーリングが得られる。
また、エンドプラグ28により押し出された外輪20aは、小径部24bのベアリング圧入部24hに圧入されている状態であることから、調整を終了した後にはエンドプラグ28から押圧力(予圧)を受けることなくベアリング圧入部24hとの摩擦力によって固定されている。したがって、仮にエンドプラグ28を取り外しても外輪20aの位置は保持され、アキシャル隙間Gaやラジアル隙間Grがほとんどない状態が維持される。
換言すれば、ベアリング20の隙間調整は予圧に基づくものではないため、ラジアル方向の隙間またはがたを設けておく必要がなく、ラジアル隙間Grがない状態に調整することができる。また、外輪20a及び内輪20bは圧入されていることから、ベアリング圧入部24hやロータ14との間に接着剤等を塗布する必要がなく、組み立て、調整工程が簡便であって、しかも接着剤等の硬化のための加熱乾燥処理や、自然乾燥の待ち時間等が不要である。
また、組み立て時に接着剤等を塗布すると、該接着剤が硬化するまでに調整を終了させなければならないことから、組み立て工程と調整工程とを連続的に行わなければならず、工程設定の自由度がないが、回転電機10の調整では、組み立て工程と調整工程とを独立的に行うことができ、自由度が大きい。
さらに、予圧による移動を確実にするためには外輪20a及び内輪20bとベアリング圧入部24h及びロータ14との間に多少のがたを設けておく必要があり、精度が低下するが、回転電機10では外輪20a及び内輪20bは圧入されていてがたがなく、高精度である。
本発明に係る回転電機及びその調整方法は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成乃至工程を採り得ることはもちろんである。
本実施の形態に係る回転電機の断面側面図である。 ベアリングの圧入部を示す断面正面図である。 エンドプラグ、ベアリング、ロータの端部及びケースの端部の一部断面分解斜視図である。 調整装置の断面側面図である。 モニタの画面の表示を示す図である。 本実施の形態に係る回転電機の調整方法の手順を示すフローチャートである。 図7Aは、調整前のベアリングの一部拡大断面図であり、図7Bは、調整途中のベアリングの一部拡大断面図であり、図7Cは、調整後のベアリングの一部拡大断面図である。
符号の説明
10…回転電機 12…ステータ
14…ロータ 14c…段部
20、22…ベアリング 20a、22a…外輪
20b、22b…内輪 20c、22c…玉
24…ケース 24f…雌ネジ部
24h…ベアリング圧入部 28…エンドプラグ(調整具)
28a…環状突起 28b…雄ネジ部
28d…六角形状部 30…リブ
100…調整装置 102…本体
104…制御部 112…モータ
114…トルクメータ 116…変位測定器
136…モニタ 136a…グラフ領域
136b…表示部 138a、138b…グラフ

Claims (3)

  1. ステータ及びロータを備える回転電機、前記ロータを軸支する軸受、及び前記ステータが固定されるケースを有する回転電機であって、
    前記軸受の内輪は前記ロータの回転軸に圧入されているとともに、前記軸受の外輪は前記ケースに圧入されており、
    前記ケースの内面に設けられた雌ねじ部と、
    前記雌ねじ部に螺着して前記軸受の外輪の側面に当接する調整具と、
    を備え、
    前記調整具を前記雌ねじ部に螺着して前記外輪を軸方向に押し込むことにより、前記軸受の軸方向隙間が調整されていることを特徴とする回転電機。
  2. ステータ及びロータを備える回転電機、前記ロータを軸支する軸受、及び前記ステータが固定されるケースを有する回転電機の調整方法であって、
    前記軸受の内輪を前記回転軸に圧入するとともに、前記軸受の外輪を前記ケースに圧入することにより回転電機を組み立てる工程と、
    前記回転軸を外回ししながら、トルクが規定範囲となるまで、前記調整具を前記雌ねじ部に螺着して前記外輪を軸方向に押し込み、前記軸受の軸方向隙間を調整する工程と、
    を有することを特徴とする回転電機の調整方法。
  3. 請求項2記載の回転電機の調整方法において、
    前記軸方向隙間を調整する際に、前記調整具の軸方向の変位量を監視することを特徴とする回転電機の調整方法。
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