以下本発明を実施形態により説明する。
図2はシステム全体の概要を示す図であり、図3はシステム全体のブロック図を示している。本実施形態のシステムは、外部に設けられる管理会社Xに設置されるセンターサーバ1と、管理会社Xと契約関係を持つ集合住宅M内に設けられたイーサネット(登録商標)を用いたローカルネットワーク(以下LANと略す)40との間をインターネット網2で接続し、センターサーバ1で当該集合住宅Mにおいて必要とする各種サービスを提供するようになっている。
ここで、集合住宅Mに設置される設備としては、集中制御型のシステムに属する設備と、イーサネット(登録商標)を用いたLAN40に接続された設備とが存在し、これら設備は更には各住戸H内用の住宅用機器と、共用部分Kの設備とに分けられる。
まず集中制御型のシステムに属する設備中、各住戸H内に設けられる住宅用機器としては、カメラ付きドアホン子器3や後述するカメラ付きのロビーインターホン4からの来訪者の映像を映すモニタ5を備えるとともに、ドアホン子器3,ロビーインターホン4、更には後述する管理人室の監視盤10に付設されているインターホンとの間で通話がインターホン機能と、住戸H内に設置された防災、防犯等の各種センサ6の検知信号や、小電力無線を用いたワイヤレス非常押釦装置7からの発信信号を受信する受信器8の出力信号に基づいた警報情報を監視盤10へ送信する警報発信機能とを備えた住宅情報盤9がある。
一方共用部分Kの設備としては、上述したロビーインターホン4と、監視盤10があり、ロビーインターホン4は来訪者が訪問先の住戸Hを呼び出す操作部と、来訪者を映す撮像カメラと、通話用のインターホン機能とを備えてある。
監視盤10は、ロビーインターホン4と、住戸Hの住宅情報盤9との間を映像信号や、通話音声信号、警報信号などを伝送する信号線と集中監視制御のための伝送信号線とからなる線路11で接続され、ロビーインターホン4からの呼び出し先住戸Hとロビーインターホン4との間の映像信号伝送路及び通話路確立の制御や、住戸Hの住宅情報盤9からの呼び出しに応じて住宅情報盤9と監視盤10のインターホンとの間の通話路の確立の制御、住戸Hの住宅情報盤9からの警報信号の受信と発報処理とを行う監視制御手段である監視制御部10aを備えている。この監視制御部10aはリモート用コンピュータ41Aの制御の下で、伝送信号の送受信を行うインターフェース部10bから監視/制御を行うために時分割多重伝送信号を各住戸Hの住宅情報盤9及びロビーインターホン4へ送信してこれらを順次アクセスし、このアクセス時に制御データを機器側に送信したり、時分割多重伝送信号に設けられたタイムスロットにおいて機器側からの警報情報や呼び出し操作情報などを返信させたりするようになっている。
また監視盤10のリモート用コンピュータ42Aには外部からの情報を授受するためのRS232CやRS485のシリアル通信用の通信ポート42aを備えており、この通信ポート42aを、LAN40と集中制御型のシステムとの間のプロトコル変換のためのゲートウェイ12に接続してある。
一方LAN40側の共用部分Kの基本設備として、スイッチングハブ部20aとルータ部20bとを備え、ルータ部20bのWAN側には外部のインターネット網2が、またLAN40側にはスイッチングハブ部20aを介してインターネット対応の設備が接続されるルータ装置20を設けてある。
ここで共用部分Kのインターネット対応設備としては、住人の鍵の貸し出し、預かりを行う収納ボックスの出し入れ管理を行う鍵収納装置21、鍵収納装置21の操作者を撮像する撮像カメラ22の映像データを取り込み、この映像データを圧縮して所定のIPにより管理会社Xのセンターサーバ1へ送り出す動画サーバ23,更にはロビーインターホン4に併設して来訪者を撮像し、JPEG形式などのファイルに圧縮して所定のIPにより管理会社Xのセンターサーバ1へ送信するネットワークカメラ(Webカメラ)24Aや来訪者の通話音声を集音して音声データをセンターサーバ1へ送信する音声入力装置24Bは前記のゲートウェイ12とともに夫々LANケーブル40…を用いてルータ装置20のスイッチングハブ部20aに接続される。
ゲートウェイ12は図4に示すようにルータ装置20内のスイッチングハブ部20aに接続されたネットワークインターフェース部120と、監視盤10内の通信ポート42との間で通信するRS232CやRS485等のシリアル通信用のインターフェイス部121と、LAN側からのIPをシリアル通信用のプロトコルに変換したり、逆にシリアル通信のプロトコルをIPに変換するプロトコル変換処理を行うCPU部122,このCPU部122のファームウェア等を格納したフラッシュメモリ123、更にはワークエリアやデータの一時格納に使うRAM124、そして時刻を計時するための時計IC125と、更には初期設定やファームウェア等の更新時の操作時のツールを接続するためのインターフェイス部(図示せず)が備わっている。
また住戸Hのインターネット対応設備としては、住戸H内の電気機器27(空調設備27a、照明負荷27b)を制御するとともに人の行動を監視するセンサ26の情報を取り込み、インターネット網2を通じて外部から電気機器の操作を行ったり、住戸H内での人の動きを監視することを可能とする監視制御手段たる信号入出モジュール装置25,更には室内の様子を撮像してJPEG形式などのファイルに圧縮してインターネット網2上へ送信する機能を備えているネットワークカメラ装置28や、更にはパーソナルコンピュータなどのインターネット端末が設けられる。
そして信号入出モジュール装置25は電話回線の接続装置や、ルータ装置20のスイッチングハブ部20aに一端が接続されたLAN40のケーブルの他端を接続したハブ装置30を内蔵するマルチメディア用配線盤31内に配設され、盤内でハブ装置30を通じてLANに接続され、また他のインターネット端末は盤内のハブ装置30や電話回線の接続装置に接続された電話回線やLAN40のケーブルを接続した電話用モジュラコネクタ、LAN用モジュラコネクタ等を備えたマルチメディア用コンセント32のLAN用モジュラコンセントコネクタにLAN40のケーブルを用いて接続される。
尚信号入出モジュール装置25と電気機器27若しくはセンサ26との接続は信号線44…を用いて接続される。尚照明負荷27bのオン/オフ制御は信号入出モジュール装置25の制御信号でオン/オフされる住宅用分電盤29内のリレー装置(図示せず)を通じて行われるので、照明負荷27bと住宅用分電盤29内のリレー装置との間は電源線45により接続されている。
ここでルータ装置20は集合住宅内のインターネット端末にローカルなIPアドレスを動的に付与するためのDHCPサーバ機能を備えるとともに、ルータ装置20自身もインターネット網2にはADSL等でDHCP接続されているものとする。
また信号入出モジュール装置25は図5に示すようにLANに接続するための通信ポート42bと、日本電機工業界規格(JEMA)により定まった制御信号/動作信号の入出力用インターフェイス部251と、接点入出力によって外部機器に対する制御や動作状態の取り込みを行う接点入出力用インターフェイス部252と、RS232SCやRS485などの通信用インターフェイス部253とを備えるとともに、該信号入出モジュール装置25の信号処理を担うためのリモート用コンピュータ41Bを備え、ゲートウェイ12との間でLAN40と通信ポート42bを介して通信を行い、ゲートウェイ12からのプロトコル変換された送られてくる制御データに基づいて前記インターフェイス部251〜253の何れかに接続する電気機器27を制御する制御信号を出力したり、或いは取り込んだ電気機器27の動作状態信号やセンサ26の検知信号に基づいた監視データをゲートウェイ12へ送出する動作を行うようになっている。
管理会社Xに設置されるセンターサーバ1は、インターネット網2に接続するためのネットワークインターフェイス部(図示せず)や、公衆電話回線網13に接続される電話端末部(図示せず)、契約している集合住宅Mの各住戸Hの住人の個人情報を格納するデータベース52、各集合住宅Mのゲートウェイ12に提供するアプリケーションソフトや、住人の個別サービス提供のためのアプリケーションソフトを格納しているデータベース53,各住人に対して行う電話回線(公衆電話回線14a,移動体通信網14b、インターネット電話)を利用したサービスに要した回線使用の課金データを保存する課金データベース、集合住宅Mのロビーインターホンに併設された来訪者を撮像するインターネットカメラ24A及び来訪者の通話音声を集音する音声入力装置24Bからの映像データ及び音声データを保存記録するデータベース(図示せず)を備えるとともに、各種サービス提供のための処理、制御を統括する機能を備えた制御部等を備えたコンピュータシステムから構成されるもので、移動体通信網を通じてインターネット網2に接続された携帯電話機やPDA等の移動通信端末、或いはプロバイダーを介してインターネット網2に接続されるパーソナルコンピュータ等のクライアント用端末50からのアクセスにより、集合住宅M内の設備の監視データや集合住宅M内の設備の操作用のWebページを構築するWebサーバ機能を備え、IDやパスワードを予め与えられている住人のクライアント用端末50からWebページのURLへアクセスがあると、認証手続きを経た後、当該端末のWebブラウザにより住人の住戸H内の設備や共用部分Kの監視データ(動作情報)を閲覧可能に提示したり、或いは住宅用機器の操作画面を提示して該画面上からの操作を可能とし、その操作情報取得し、取得した操作情報をインターネット網2を通じて対応する集合住宅2のゲートウェイ12へ所定のIPで送ることができるようになっている。ここでセンターサーバ1では各集合住宅Mのルータ装置20のWAN側のIPアドレスと集合住宅M(集合住宅Mに対応付けたID)との関係のテーブルを持ち、ADSLなどでインターネット網2に対してルータ装置20をDHCP接続している環境でも、前記操作情報をゲートウェイ12に対して送る通信や後述するキープアライブ通信を可能としている。
そしてセンターサーバ1はクライアント用端末50に加え、各住戸Hに設けられる監視制御手段である監視盤10のリモート用コンピュータ41Aとで、また信号入出モジュール装置25のリモート用コンピュータ41Bとで、夫々ネットワーク接続のコンピュータシステムを構成する後述するホスト用コンピュータを構成する。
図1は、クライアント用端末50と、信号入出モジュール装置25のリモート用コンピュータ41Bと、センターサーバ1からなるホスト用コンピュータ100とで構成されるネットワーク接続のコンピュータシステムBの主なソフトウェアとハードウェアの要素からなる概念構成を示しており、リモート用コンピュータ41Bとホスト用コンピュータ100は夫々に備えたイーサネット(登録商標)対応の通信ポート101、42によって、LAN40、インターネット網2からなるネットーワークを介して接続される。尚図1では、信号入出モジュール装置25のリモート用コンピュータ41Bの場合を示しているが、監視盤10内のリモート用コンピュータ10Aの場合には通信ポート42は、プロトコル変換用のゲートウェイ12を介してネットワークに接続され、ホスト用コンピュータ100と、クライアント用端末50とでネットワーク接続のコンピュータシステムBを構成する。
尚クライアント用端末50はイーサネット(登録商標)対応の通信ポート51を用いてホスト用コンピュータ100に対してネットワーク接続されている。
このような構成により、クライアント用端末50によりホスト用コンピュータ100を介して各監視制御手段のリモート用コンピュータ41B(又は41A)で夫々の監視制御手段が提供するサービスに遠隔地からアクセスすることができる。
監視制御手段のリモート用コンピュータ41B(又は41A)は、夫々の監視制御系で用いる所定信号形式で住宅用機器の監視制御のデータの送受信は夫々に対応するインターフェース部(251〜253又は10b)を介して行う。
リモート用コンピュータ41B(又は41A)に組み込みまれた組み込み型アプリケーションプログラム41aは、夫々の監視制御系のインターフェース部(251〜253又は10b)と直接データの授受を行う実行命令を有し、この実行命令によって夫々の監視制御系の信号によるデータの授受を行う。
また、リモート用コンピュータ41B(又は41A)はリモート用コンピュータ自身の特性及び能力についての基本情報を能力表T1として記憶部41bに記憶させている。この能力表T1は、ファイルとして記憶しても良く、又はアプリケーションプログラム41aとコンパイルされた状態のデータとして記憶しても良く、更にリモート用コンピュータ41B(又は41A)の外部の記憶装置(図示せず)に記憶しても良い。表1は、能力表T1の一例を示している。
表1に示すように、能力表T1では、(1A)によりリモート用コンピュータ41B(又は41A)がどんなインターフェース定義をサポートするかを示す、インターフェース定義のフィールドとその使用は十分に示す。能力表T1の(1B)はバイト配列形式の識別を示し、(1C)は特定のリモート用コンピュータ41B(又は41A)のために装置がどんなものであるかを示す装置識別を示し、(1D)は、リモート用コンピュータ41B(又は41A)にアドレスがある場合に書き込まれる装置アドレスである。またアプリケーションプログラム41a等の互換性を確保するために使用されるソフトウェアのバージョン番号(1E)を書き込んでも良い。同様に通信プロトコル・バージョンの番号(1F)を書き込んでも良い。また通信についての詳細も記憶してよく、(1G)で示す最大通信パケットサイズを書き込んでも良い。
この能力表T1は、ホスト用コンピュータ100の要求に応じてホスト用コンピュータ100側へ能力表T1のデータを転送し、ホスト用コンピュータ100側でリモート用コンピュータ41B(又は41A)の特性及び能力を確認することができるものである。
クライアント用端末50及びホスト用コンピュータ100又はその何れかで動作するアプリケーションプログラムによって、ユーザがリモート用コンピュータ41B(又は41A)により提供される監視制御系のサービス(住宅用機器の監視や制御)にアクセスしたい場合がある。
この監視や制御のサービスは、異なる機能、変数、イベント及びファイル又はその何れかを有する。例えば、ユーザは、特定の住宅用機器の状態監視や、制御等のサービスを望むことがあるが、このユーザがアクセスを必要とする可能性のあるサービスを本実施形態ではサービス表T2としてリストアップしてある。
このサービス表T2は、リモート用コンピュータ41B(又は41A)の記憶部41bに記憶されるが、この場合、サービス表T2をファイルとして記憶しても良いし、或いはアプリケーションプログラム41aとコンパイルされた静的データとして記憶部41bに記憶しても良いし、又は、リモート用コンピュータ41B(又は41A)の外部の記憶装置(図示せず)に記憶しても良い。
表2は、サービス表T2の一例を示す。
この表2に示すように、サービス表T2は、サービスの名称又は識別、サービスの種類(例えば、それが機能、変数、イベント又はファイルなどであるか否か)が書き込まれ、また必要に応じて入力パラメータの種類、リターンの種類、及びサービスのアドレスのような情報を含んでも良い。
ここで(2A)は、機能「Function」についての情報を示している、すなわち、それが機能であり、それが入力パラメータとしてワードを取り、それが何もリターンしない(無)、そのアドレスが&Functionで表されていることを示している。
また(2B)は、他の機能「FunctionB」についての情報を示している。また変数についての適切な情報は(2C),(2D)に示してある。
イベントについての情報は、(2E),(2F)に示してある。ここで示すイベントは、任意の種類のデータであっても良い。例えば、イベントは、変数、特定のレジスタ、割り込みなどとすることができる。またイベントは、非同期的に生じる品目について特に有用であり、非同期的な種類のイベントの例には住宅用機器の制御状態の変更などがある。特定のファイルについての情報は、(2G)と(2H)に示してある。
さてリモート用コンピュータ41B(又は41A)の記憶部41bに監視制御手段としてのサービスについての情報をサービス表T2に記憶することによって、ホスト用コンピュータ100は、リモート用コンピュータ41B(又は41A)を通じてどのようなサービスが利用できるかを容易に確認することができる。
ここで、リモート用コンピュータ41B(又は41A)のアプリケーションプログラム41aは、サービスを定義し、サービス表T2は、特定のサービスについての情報を提供するように機能し、この情報はホスト用コンピュータ100に接続されたクライアント用端末50のユーザに有用となる。勿論ホスト用コンピュータ100のユーザ(管理者)にとっても有用なものとなる。
またリモート用コンピュータ41B(又は41A)に組み込んだソフトウェアとしてのインターフェースモジュール41cは、リモート用コンピュータ41B(又は41A)を通じて提供されるサービスと、ホスト用コンピュータ100(で動作するソフトウェア)との間でアクセスを行うもので、リモート用コンピュータ41B(又は41A)の所望サービスにアクセスするためにサービス表T2の情報を使用し、リモート用コンピュータ41B(又は41A)に組み込んだソフトウェアによって実現される通信モジュール41dと、ハードウェアの通信ポート42bとを介してホスト用コンピュータ100に対して通信を行う。インターフェースモジュール41c、通信モジュール41d及びアプリケーションプログラム41aは記憶手段に格納されているもので、記憶手段としては記憶部41bであっても、別の記憶素子であっても良い。
尚通信モジュール41dの代わりに、インターフェースモジュール41cがリモート用コンピュータ41B(又は41A)における通信ポート42と直接インターフェース接続するに必要な通信コードを有しても良い。通信モジュール41d又は通信コードは、通信ポート42へアクセスしてデータが適当な大きさでフォーマットされたデータ片により通信ポート42に与られ、且つ通信ポート42で受信したデータが正しく読み取られるということを保障するものである。
さてリモート用コンピュータ41B(又は41A)とネットワークコンピュータシステムBを構成するホスト用コンピュータ100は、リモート用コンピュータ41B(又は41A)の通信ポート42と通信をするハードウェアの通信ポート101と、通信ポート101を介してリモート用コンピュータ41B(又は41A)との間で通信を行うためのソフトウェアからなる通信モジュール100fとを有し、この通信モジュール100fはリモート用コンピュータ41B(又は41A)の通信モジュール41dと同様で、通信ポート101に対し書き込まれたり、読み出されたりするデータのフォーマットを正しく作成するためのものである。
更にホスト用コンピュータ100は、リモート用コンピュータ41B(又は41A)で提供されるサービスに対するアクセスを行うために、リモート用コンピュータ41B(又は41A)に対して記憶部41bに記憶されているサービス表T2のリスト要求を行って転送させ、サービス情報100dを作成する。このサービス情報100dは、監視制御系においてどんなサービスが利用できるか、及び、もしあるとすればどんなデータの種類が個々のサービスで使用されるかを示す。これにより、ホスト用コンピュータ100を介して、リモート用コンピュータ41B(又は41A)へのアクセスが容易になる。尚このサービス情報100dを作成させる処理はホスト用コンピュータ100の初期処理として実行され、この実行はホスト用コンピュータ100内のアクセスコントローラ100aにより指示される。アクセスコントローラ100aはホスト用コンピュータ100の処理動作を統括するものであり、対応するソフトウェアを実行されることで構成される。
ここでホスト用コンピュータ100はクライアント用端末50との間で通信を行い、クライアント用端末50に対してリモート用コンピュータ41B(又は41A)が提供するサービスへのアクセスが行えるようになっており、クライアント用端末50によるアクセスを容易にするため、ウェブサーバ100bを備えている。このウェブサーバ100bは、リモート用コンピュータ41B(又は41A)でのサービスに対しウェブインターフェースを提供するもので、例えば監視制御系の住宅用機器の状態の表示や、制御指示の入力を行うためのウェブページを提供する。つまりアクセスコントローラ100aは、リモート用コンピュータ41B(又は41A)で利用可能なサービスからウェブページを作成し、ウェブサーバ100bは作成されたウェブページ提示に対するクライアント用端末50の要求に対してサービスする。
またホスト用コンピュータ100は、リモート用コンピュータ41B(又は41A)のサービスに対するクライアントの要求にサービスするために、デバイスアクセスサーバ100cを備えており、このデバイスアクセスサーバ100cは、サービス情報100dにアクセスし、このサービス情報100dをクライアント用端末50のユーザが利用できるようにする。
パーソナルコンピュータにより構成されるクライアント用端末50は、ウェブブラウザからなるクライアントアプリケーション50aとネットワーク用の通信ポート4とを有し、通信ポート64は、リモート用コンピュータ41B(又は41A)のサービスにアクセスするためにホスト用コンピュータ100のデバイスアクセスサーバ100cと通信する。クライアントアプリケーション60aは、サービスに関する情報を得るために通信ポート64を使用し、ホスト用コンピュータ100に構築されたウェブサーバ100bからのデータにアクセスするようになっている。
一方上述のホスト用コンピュータ100では転送されてきたサービス情報100dのカプセル化をソフトウェアオブジェクトの実行で行うようになっている。つまりホスト用コンピュータ100に格納されているソフトウェアオブジェクト(以下オブジェクトという)100eを実行することでサービス情報100dをカプセル化しており、このオブジェクト100eはリモート用コンピュータ41B(又は41A)を含む監視制御系の少なくとも一部のオブジェクト表現を提供し、オブジェクト100eの一部は主としてリモート用コンピュータ41B(又は41A)から提供されるサービスにアクセスするために用いられる。そしてオブジェクト100eをホスト用コンピュータ100上で実現することにより、監視制御手段のリモート用コンピュータ41B(又は41A)側のリモート用コンピュータ41B(又は41A)の資源を使用することなく、ソフトウェアの開発者はオブジェクト指向分析及び設計に係る利益が与えられることになる。
ここでオブジェクト100eは、データ構造で記述され、一つのオブジェクト100eは、データ及び機能又は何れかをカプセル化した抽象的なデータ形式であり、メンバーコンポーネント(機能、変数、データ等カプセル化しもの)がホスト用コンピュータ100上の記憶部(図示せず)に格納され、少なくとも一つのメンバーコンポーネントがリモート用コンピュータ41B(又は41A)に対して通信を行ってリモート用コンピュータ41B(又は41A)のデータをリトリーブしてリモート用コンピュータ41B(又は41A)上のデータを変更するかコードを実行させる。つまりオブジェクト100eは部分的にリモート用コンピュータ41B(又は41A)のデータ、機能及びイベント又はその何れかを担う用に機能する。
そして、リモート用コンピュータ41B(又は41A)側のサービス表T2及びホスト用コンピュータ100で作成されたサービス情報100dはオブジェクト100eがリモート用コンピュータ41B(又は41A)が提供するサービスを、ホスト用コンピュータ100で動作するソフトウェア及びクライアント用端末50で動作するソフトウェアの両方又は一方に関連付けることを可能とする。
このようにしてリモート用コンピュータ41B(又は41A)のデータ及び機能又はその何れかの一部がネットワークを通じて分散される。そして必要なデータのみがリモート用コンピュータ41B(又は41A)に格納され、またリモート用コンピュータ41B(又は41A)上に格納される必要がある実行可能コードのみがリモート用コンピュータ41B(又は41A)に格納される。これによりネットワークコンピュータシステムBを構成するリモート用コンピュータ41B(又は41A)とホスト用コンピュータ100との間でデータと機能とを分散してリモート用コンピュータ41B(又は41A)の資源を最小とし、オブジェクト100eが分散されたデータ及び機能をホスト用コンピュータ100でアクセス可能としている。
而して今動作制御系のリモートコンピュータ41B(あるいは41A)とネットワークコンピュータシステムBを構成するホスト用コンピュータ100で搭載されたソフトウェアを実行させるために、図6(a)のステップS1で示すようにユーザはホスト用コンピュータ10を立ち上げてアクセスコントローラ100a及び通信ポート101を起動させる。これによりリモート用コンピュータ41B(又は41A)のインターフェースモジュール41cをリセットさせる(ステップS2)。このリセットに応じてリモート用コンピュータ41B(又は41A)のインターフェースモジュール41cは、リセットしたことの確認をホスト用コンピュータ100のアクセスコントローラ100aへ返す。
またアクセスコントローラ100aは、性能表T1及びサービス表T2の転送を要求する(ステップS3、S4)。この要求に応じてインターフェースモジュール41cは記憶部41bからこれら表T1,T2をホスト用コンピュータ100へ転送する。これによりホスト用コンピュータ100で実行されたソフトウェアは、監視制御手段のリモート用コンピュータ41B(又は41A)のリモート用コンピュータ41B(又は41A)がどのような能力(インターフェース)を持っているかを知るとともに、リモート用コンピュータ41B(又は41A)によって提供される監視制御系でのサービスに関するサービス情報100dをオブジェクト100eによって作成して記憶手段(図示せず)に保持する(ステップS5)。そしてホスト用コンピュータ100のアクセスコントローラ100aはサービス情報100dをクライアント用端末50で提示させるためのウェブページを作成し、ウェブサーバ100bを介してクライアント用端末50のクライアントアプリケーション50aへ送出することを可能とする。そして上述のサービス情報100dはオブジェクト100eによってカプセル化される。またウェーブサーバ100b及びデバイスアクセスサーバ100cが起動することになる(ステップS6、S7)。以後ホスト用コンピュータ10上でソフトウェアが動作すると、受信した要求をサービスするように動作する(ステップS8)。
一方サービスを求めるユーザは、クライアントアプリケーション50a及びデバイスアクセスクライアント50b又はその何れかがクライアント用端末50上で起動させる。
図6(b)はリモート用コンピュータ41B(又は41A)からサービスのための変数値を獲得する手順の流れ図を示す。
まずクライアントアプリケーション50aが既にリモート用コンピュータ41B(又は41A)でのサービスを認識していない限り、クライアントアプリケーション50aはステップS10で利用可能なサービス表T2のリストを要求する。ウェブサーバ100b、デバイスアクセスサーバ100c、又は同様のサーバの何れかが要求を受信して、オブジェクト100eにより作成されたサービス情報100dを読み出す(ステップS11)。
続いてサーバ34又は35はサービス情報100dをクライアント用端末50に送る(ステップS13)。一度クライアント用端末50がリモート用コンピュータ41B(又は41A)でどのようなサービスが利用可能かを知ると、このクライアント用端末50はそのサービスに関するデータ及び動作又は何れかを要求する。つまりクライアント用端末50はそれらに対応する特定の変数値を要求する。(ステップS12)。ユーザはクライアント用端末50のクライアントアプリケーション50aを通して、リモート用コンピュータ41B(又は41A)でのイベントの状態又はデータの状態(住宅用機器の状態変化や現在の状態)を知るためにリモート用コンピュータ41B(又は41A)に特定の変数値を要求する(ステップS13)。
サーバ34又は35は特定の変数値に関する要求を受信し(ステップS14)、その変数値を適切なオブジェクト100eから要求する(ステップS15)。オブジェクト100eは、この要求を受信すると、この要求されている変数値に対応してリモート用コンピュータ41B(又は41A)に組み込まれているインターフェースモジュール41cにメッセージを送る(ステップS16)。このメッセージをステップS17で受信したリモート用コンピュータ41B(又は41A)のインターフェースモジュール41cは、変数にアクセスし、そこに含まれる値を読み取る(ステップS17)。インターフェースモジュール41cは読み取った変数値をホスト用コンピュータ10のオブジェクト100eにその通信路を通して送り返す(ステップS18)。オブジェクト100eはこの変数値を受け取ると、その変数値をサーバ34又は35に返す(ステップS19)。続いてサーバ34又は35はクライアント用端末50からの要求に応答し、その変数値をクライアント用端末50のクライアントアプリケーション50a又はデバイスクライアント41を構成するソフトウェアへ送る。
ここで、オブジェクトの能力を拡張するためにオブジェクト階層が使用されている場合、オブジェクト100eはデータをサーバ34又は35に戻す前にそのデータに対して更なる処理を加える。
かようにして本実施形態のシステムでは、クライアント用端末50からホスト用コンピュータ100を介して監視制御系のリモート用コンピュータ41B(又は41A)のリモート用コンピュータ41B(又は41A)に対して監視制御系の住宅用機器の状態のデータ、つまり監視データを要求したり、或いは所定の住宅用機器の制御を要求することで、遠隔地においても住宅用機器の監視と制御を可能とするものである。
そして本実施形態では、能力の限られた監視制御系のリモート用コンピュータ41B(又は41A)のリモート用コンピュータ41B(又は41A)のアプリケーションプログラム41a、インターフェースモジュール41cに関連するソフトウェア(通信モジュール13及び30に関連する)、及びクライアント用端末50のクライアントアプリケーション50aを夫々に組み込むことで、限られたリモート用コンピュータ41B(又は41A)の監視及び制御能力を強化するために監視制御系が提供するサービスをより大きなネットワークコンピュータシステムBを介して分散させ、例えば監視制御系に関連するデータの格納能力をホスト用コンピュータ100上に格納できるようにすることで増加させることや、リモート用コンピュータ41B(又は41A)とのインターフェース及び通信の容易さを増加させることを可能としている。監視制御系が提供するサービスの情報をホスト用コンピュータ100でカプセル化し、それをクライアント用端末50のクライアントアプリケーション50aに提示することで、リモート用コンピュータ41B(又は41A)を通じて監視制御系のサービスがより容易にアクセスすることができるのである。
尚図2中60はインターネット網2上のNTPサーバ、62はメールサーバである。また61は住人が所有する携帯電話機やPDAなどの移動体端末であって、移動体通信網14bを通じてインターネット網2に接続される。また携帯電話機の場合には公衆電話回線14aや移動体通信網14bに接続される電話端末や他の携帯電話機との間で音声による通話が行えるものである。
次に本実施形態の全体の動作を説明する。
まず集合住宅M内におけるシステムが構築されると、施工業者はゲートウェイ12に対してIPアドレスやデフォルトゲートウェアの設定を行った上で、当該集合住宅M内に構築されたシステムにおいて必要とするアプリケーションソフトや情報を管理会社Xのセンターサーバ1に対して要求するコマンドを所定のIPによりLANとルータ装置20、インターネット網2を通じて送る。
これによりゲートウェイ12からの要求に応じてセンターサーバ1ではデータベース53から要求されたアプリケーションソフトのプログラムデータや情報を読み出して、ゲートウェイ12のIPアドレス宛に所定のIPにより送信する。
ゲートウェイ12のCPU部122はデフォルトゲートウェアの実行の下で送られてきたプログラムデータや情報をネットワークインターフェイス部120を通じて受信すると、フラッシュメモリROM123に書き込む処理を行い、書き込み処理が終了すると、ロードしたアプリケーションソフトを実行し、通常の稼働状態に移行する。
尚ゲートウェイ12とセンターサーバ1との間の通信は全てVPN通信で行い、秘匿性を確保しているものとする。
一方管理会社Xでは、アプリケーションソフトや情報を提供して管理対象となった集合住宅Mの住人との間で個人的なサービスを提供することに当たり、対象住人の個人の属性情報、サービス提供内容等を個人情報と、当該サービスに必要なアプリケーションソフトの関連付けをセンターサーバ1のデータベース52に記録する処理を行う。
さてセンターサーバ1は、集合住宅Mのゲートウェイ12が稼働すると、当該ゲートウェイ12に対して定期的なキープアライブ通信を開始し、当該集合住宅Mのゲートウェイ12との間通信状態を監視する動作に入り、インターネット網2で起こり得る通信異常の検知を早くし、その異常に対する対策を取るまでの時間を削減することで、インターネット通信で起き得る不確実性の解消を図っている。
またセンターサーバ1は定期的にインターネット網2上のNTPサーバ60にアクセスして時刻情報を参照し、この参照した時刻情報を各集合住宅Mのゲートウェイ12の要求に応じて転送するサービスを行っている、各集合住宅Mのゲートウェイ12では受け取った時刻情報に基づいて内蔵している時計IC125の時刻補正を行うとともに、各住戸Hの時計機能を持つ設備に対して時刻情報を転送する処理を行う。この場合集中監視制御系の設備に対しては監視盤10に時刻情報を渡し、監視盤10は住戸Hの時計機能を持つ設備、例えば住宅情報盤9に更には時刻情報を送って、住宅情報盤9に備わっている時計の時刻を補正させる。同様にLANに接続されているネットワーク系設備に対してLANを通じて時刻情報を転送する。
このようにして各設備の時計機能及びゲートウェイ12の時計IC125の時刻を精度良い時刻に同期補正することができ、時計IC125などの精度の高いクロック回路を不要とし、また設備で検知されたイベントの発生時刻が正確になり、時刻記録を行う場合にはその精度を向上させることができる。
さて稼働を介してした集合住宅M内のシステムでは、次のような動作が為されることになる。例えば来訪者がロビーインターホン4を通じて住戸Hの住宅情報盤9のインターホンを呼び出した場合、この呼び出しは監視盤10を通じてゲートウェイ12に通知され、ゲートウェイ12はロビーインターホン4に併設しているネットワークカメラ24A及び音声入力装置24Bをアクセスして夫々を起動させる。そして、ネットワークカメラ24Aの映像データを、音声入力装置24Bを集音した音声のデータは一旦にゲートウェイ12のRAM124で格納した上で、を所定のIPによってセンターサーバ1へ送信する。センターサーバ1では送られてきた映像データ、音声データを夫々データベース55に格納する来訪者録画、来訪者通話録音の処理を行う。尚来訪者と住人の通話の終了情報を監視盤10を通じて受け取ったゲートウェイ12は、ネットワークカメラ24A、音声入力装置24Bをアクセスして動作を停止させる。この処理は来訪者通話が開始した後、センターサーバ1からのアクセスによってネットワークカメラ24Aや音声入力装置24Bを起動させると、それまでの間に来訪者との通話が終了し、来訪者の姿を捉えることができない場合があるため、起動を早める処理である。
また一方住戸H内に設置されている防犯用のセンサ6が動作した場合、図7に示すように発報情報はまず住宅情報盤9に送られ、更には住宅情報盤9から監視盤10の監視制御部10aへ送られ、更には通信ポート42aを介してゲートウェイ12に住戸Hを特定する情報とともに発報発生コマンドを送る。ゲートウェイ12は当該住戸H内に設置しているネットワークカメラ28をアクセスして起動させるとともに、発報発生通知パケットをセンターサーバ1へ送信する。
さてネットワークカメラ28の映像データはゲートウェイ12に送られて、ゲートウェイ12内のRAM124に蓄積された上で、センターサーバ1へ所定IPにより転送される。この処理はセンサ6が起動し、更にはセンターサーバ1からのアクセスによってネットワークカメラ28を起動させると、それまでの間に侵入者が移動し、侵入者の姿を捉えることができない場合があるため起動を早める処理である。また映像データをゲートウェイ12で蓄積することで、インターネット網2がダウンしても集合住宅M内で防犯機能を完結させるようになっている。 尚ネットワークカメラ28へのアクセスができるのはゲートウェイ12からのみとしていることで、第3者が住戸H内を盗み見ることができないようにしている。
一方センターサーバ1では発報発生通知パケットを受け取ると、制御部56は当該住戸Hの住人の個人情報をデータベース52から読み出し、その個人情報内のメールアドレス宛に侵入者があることを知らせる電子メールをSMTPパケットにより送信する。 メールアドレスが住人の所有するクライアント用端末50に対応するものであればクライアント用端末50でメール着信が表示されることで、またパーソナルコンピュータ等を用いたメール受信端末の場合には実行されているメーラーによって着信が検知されると、住人はメールの受信操作を行う。これによりPOP要求パケットがメールサーバ62に送られる。これによりメールサーバ62からPOP返信パケットで電子メールがクライアント用端末50或いはその他のメール受信端末へ送られることになり、この電子メールを見ることで住人は侵入者があったことを知ることになる。
尚電子メールによる通知ではメッセージ受信端末を立ち挙げていなければ、住人の受け取りが遅れる場合があるため、センターサーバ1が提供するサービスとして電話回線を用いた音声通知を行うようにもなっている。
つまり、前記のように侵入者があったことを通知する必要がある場合、当該住人に対応して登録されている通知先電話番号に対して電話端末部51より公衆電話回線網14aを通じて発呼し、通話路確立時に前記通知内容を音声によって電話端末部51を介して発信する。同時に通知に要した電話回線使用に要する電話料金を積算し課金データベース54に保存し、後日この課金データに基づいて当該住人に請求を行うことができるである。この場合通知先電話番号が住人のクライアント用端末50の電話番号であれば、一層通知が確実に行えることになる。
さて本実施形態における信号入出モジュール装置25の使用について説明する。
まず住人は、適宜な操作手段、例えばクライアント用端末50やパーソナルコンピュータ等インターネット網2(或いは集合住宅M内のLAN)に接続されたインターネット端末を用い、センターサーバ1の上述のWebページにアクセスしてそのWebページの操作画面から操作入力して操作画面から操作情報として所定の電気機器27に対する制御要求パケット(或いは状態要求パケット(図8参照))をセンターサーバ1に送ると、センターサーバ1は制御要求パケット(或いは状態要求パケット(図8参照))を所定の集合住宅Mのルータ装置20を通じてゲートウェイ12に送る。これに呼応してゲートウェイ12は信号入出モジュール装置25に状態要求コマンドをLANを介して送る。信号入出モジュール装置25は要求コマンドに応じて対応する電気機器27に、接続しているインターフェス部251〜253を通じて制御信号若しくは状態要求信号を送る。これにより電気機器27はその動作が制御される。また動作状態を示す信号を信号入出力モジュール装置27へ送る。信号入出力モジュール装置27はこれに呼応してゲートウェイ12に状態返信コマンドを送り、ゲートウェイ12は状態返信パケットを所定のIPによりセンターサーバ1へ送り、更にはセンターサーバ1は住人のインターネット端末へ状態返信パケットを送る。これにより住人は電気機器27の動作状態を知ることができることなる。
また信号入出モジュール装置25に接続するセンサ26の検知信号を利用して老人などの行動監視のサービスをセンターサーバ1から提供することもできる。例えばセンターサーバ1から定期的にセンサ26の状態要求を行って、そのセンサ26の検知履歴を収集し、その検知履歴による住人の行動を判断し、その判断結果を住人の家族へ通知するようにしても良い。
また更には住宅分電盤32内に電力消費監視装置を設け、電力消費のモニタや、消し忘れの監視を信号入出モジュール装置25を通じて行うこともできる。
ところで本実施形態では信号入出モジュール装置25はネットワーク系設備として設けているが、集中監視制御系の端末として設けても良い。
尚センターサーバ1のサービスとして、次のようなサービスも行える。つまり予め集合住宅Mの住人に対応して登録してあるメールアドレスに、前記インターネット網2を通じて画像付き電子メールの着信があると、当該画像付き電子メールを、当該住人の個人情報として登録されている移動体通信端末(クライアント用端末50など)に適合したフォーマット形式に変換した後、前記移動体通信端末に対応するメールアドレス宛に前記インターネット網2上のメールサーバ62を通じて転送するメール処理サービスがある。これにより住人の所有する移動体通信端末の機種依存を解消するメール処理サービスが提供できる。
更には集合住宅Mの住人に対して侵入者有り等の音声により通知を行う際、予め登録してある当該住人に対応した電話番号に対して電話番号通知を伴う発呼を、1回の呼び出し信号の発信が終了するまでの間公衆電話回線網14aを介して電話端末部51により行うようにし、住人から通知した電話番号に対してコールバックがあると、電話端末部51を通じて所定の通知を音声による通知を発信するようにすれば、センターサーバ1側で課金データを保存する必要がなくなる。この場合住人側の電話端末には通知元電話番号を登録しておくことで、番号通知があると、相手が判ることになる。
また鍵の貸し出しや預け入れに用いる鍵収納装置21の収納ボックスの開閉操作に、ICカードに書き込まれているIDデータなど識別情報を読み取ることで行う場合にも個人情報を用いる。また更には個人情報を利用して住人の自宅への帰宅通知サービスなどにも利用できる。特に説明していないが本実施形態のシステムでは、センターサーバ1と、住人の所有するインターネット端末との間の通信を行う場合にはSSLによる暗号化通信を用いるのは言うまでもない。
尚上述の実施形態ではホスト用コンピュータ100を管理会社Xのセンターサーバ1に一体とした構成であるが、センターサーバ1とは別体にしてネットワーク上設置するようにしても良い。