JP2007180259A - 固体電解コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の固体電解コンデンサ10は、弁金属からなる陽極11と、陽極11の表面が酸化されて形成された誘電体層12と、誘電体層12上に形成され、π共役系導電性高分子を含む固体電解質層13aを具備する陰極とを有し、誘電体層12の陰極13側の表面に高導電化剤12aが付着している。
【選択図】図1
Description
π共役系導電性高分子の膜の形成法としては、電解重合法(特許文献2参照)と化学酸化重合法(特許文献3参照)とが広く知られている。
しかし、電解重合法では、陽極表面にマンガン酸化物からなる導電層をあらかじめ形成しておく必要があり、非常に煩雑である上に、マンガン酸化物は導電性が低く、高導電性のπ共役系導電性高分子を使用する効果が薄れるという問題があった。
一方、化学酸化重合法では、重合時間が長く、また、膜の厚みを確保するために繰り返し重合しなければならず、固体電解コンデンサの生産効率が低かった上に、導電性も低かった。
そこで、特許文献4では、スルホ基、カルボキシル基等を持つポリアニオンを共存させながらアニリンを化学酸化重合して水溶性のポリアニリンを調製し、そのポリアニリン水溶液を塗布、乾燥して塗膜を形成する方法が提案されている。
本発明は、インピーダンスの低い固体電解コンデンサを提供することを目的とする。また、インピーダンスの低い固体電解コンデンサを簡便に製造できる固体電解コンデンサの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の固体電解コンデンサは、弁金属からなる陽極と、該陽極の表面が酸化されて形成された誘電体層と、該誘電体層上に形成され、π共役系導電性高分子を含む固体電解質層を具備する陰極とを有する固体電解コンデンサにおいて、
誘電体層の陰極側の表面に高導電化剤が付着していることを特徴とする。
本発明の固体電解コンデンサにおいては、陰極の固体電解質層が中和剤を含有することが好ましい。
本発明の固体電解コンデンサの製造方法は、弁金属からなる陽極の表面を酸化して誘電体層を形成する誘電体層形成工程と、
誘電体層の表面に高導電化剤を塗布する高導電化剤塗布工程と、
高導電化剤を塗布した誘電体層表面上に、π共役系導電性高分子を含む固体電解質層を形成する固体電解質層形成工程とを有することを特徴とする。
本発明の固体電解コンデンサの製造方法における固体電解質層形成工程では、高導電化剤を塗布した誘電体層表面上に、溶媒中にπ共役系導電性高分子が含まれる導電性高分子溶液を塗布することが好ましい。
本発明の固体電解コンデンサの製造方法においては、固体電解質層形成工程にて形成する固体電解質層が中和剤を含有することが好ましい。
固体電解質層が中和剤を含有する場合、固体電解質層形成工程では、高導電化剤を塗布した誘電体層表面上に、溶媒中にπ共役系導電性高分子および中和剤が含まれる導電性高分子溶液を塗布することが好ましい。
本発明のコンデンサの製造方法によれば、インピーダンスの低い固体電解コンデンサを簡便に製造できる。
(コンデンサ)
図1は、本実施形態例のコンデンサの構成を示す図である。このコンデンサ10は、弁金属からなる陽極11と、陽極11の表面が酸化されて形成された誘電体層12と、誘電体層12上に形成された陰極13とを有して概略構成されている。
陽極11をなす弁金属としては、例えば、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマス、アンチモンなどが挙げられる。これらのうち、アルミニウム、タンタル、ニオブが好適である。
陽極11の具体例としては、アルミニウム箔をエッチングして表面積を増加させた後、その表面を酸化処理したものや、タンタル粒子やニオブ粒子の焼結体表面を酸化処理して多孔質状ペレットにしたものが挙げられる。このように処理されたものは表面に凹凸が形成されている。
誘電体層12は、例えば、アジピン酸アンモニウム水溶液などの電解液中にて、陽極11の表面を陽極酸化することで形成されたものである。よって、図1に示すように、誘電体層12は陽極11表面の凹凸に沿って形成されている。
高導電化剤12aとしては、(a)アミド化合物、(b)窒素含有芳香環化合物、(c)2個以上のヒドロキシル基を有するヒドロキシル基含有芳香族性化合物、(d)グリシジル基を有する化合物、(e)アリル基、ビニルエーテル基、メタクリル基、アクリル基、メタクリルアミド基、アクリルアミド基から選ばれる1種とヒドロキシル基とを有する化合物、(f)高導電化有機溶剤が挙げられる。これらは、1種で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
アミド化合物の具体例としては、アセトアミド、マロンアミド、スクシンアミド、マレアミド、フマルアミド、ベンズアミド、ナフトアミド、フタルアミド、イソフタルアミド、テレフタルアミド、ニコチンアミド、イソニコチンアミド、2−フルアミド、ホルムアミド、プロピオンアミド、プロピオルアミド、ブチルアミド、イソブチルアミド、メタクリルアミド、パルミトアミド、ステアリルアミド、オレアミド、オキサミド、グルタルアミド、アジプアミド、シンナムアミド、グルコールアミド、ラクトアミド、グリセルアミド、タルタルアミド、シトルアミド、グリオキシルアミド、プルブアミド、アセトアセトアミド、ベンジルアミド、アントラニルアミド、エチレンジアミンテトラアセトアミド、ジアセトアミド、トリアセトアミド、ジベンズアミド、トリベンズアミド、ローダニン、尿素、1−アセチル−2−チオ尿素、ビウレット、ブチル尿素、ジブチル尿素、1,3−ジメチル尿素、1,3−ジエチル尿素及びこれらの誘導体等が挙げられる。
アミド化合物の分子量は46〜5,000であることが好ましく、46〜1,000であることがより好ましく、46〜500であることが特に好ましい。
さらに、脂肪族イミド化合物は、分子内の炭素間に不飽和結合を有する飽和脂肪族イミド化合物と、分子内の炭素間に不飽和結合を有する不飽和脂肪族イミド化合物とに分類される。
飽和脂肪族イミド化合物は、R1−CO−NH−CO−R2で表される化合物であり、R1,R2の両方が飽和炭化水素である化合物である。具体的には、シクロヘキサン−1,2−ジカルボキシイミド、アラントイン、ヒダントイン、バルビツル酸、アロキサン、グルタルイミド、スクシンイミド、5−ブチルヒダントイン酸、5,5−ジメチルヒダントイン、1−メチルヒダントイン、1,5,5−トリメチルヒダントイン、5−ヒダントイン酢酸、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、グルタルイミド、セミカルバジド、α,α−ジメチル−6−メチルスクシンイミド、ビス[2−(スクシンイミドオキシカルボニルオキシ)エチル]スルホン、α−メチル−α−プロピルスクシンイミド、シクロヘキシルイミドなどが挙げられる。
不飽和脂肪族イミド化合物は、R1−CO−NH−CO−R2で表される化合物であり、R1,R2の一方又は両方が1つ以上の不飽和結合である化合物である。具体例は、1,3−ジプロピレン尿素、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−ヒドロキシマレイミド、1,4−ビスマレイミドブタン、1,6−ビスマレイミドヘキサン、1,8−ビスマレイミドオクタン、N−カルボキシヘプチルマレイミドなどが挙げられる。
窒素含有芳香環化合物としては、窒素が芳香環に含まれる化合物であれば、芳香環に置換基が導入されていなくとも、置換されていても好適に使用することができる。また、芳香環にさらに芳香環が縮合された多環系芳香環も好適に使用することができる。前記置換基としては、アルキル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、フェニル基、フェノール基、エステル基、アルコキシル基、カルボニル基等が挙げられる。
2個以上のヒドロキシル基を有するヒドロキシル基含有芳香族性化合物は、芳香族環に、ヒドロキシル基が2個以上置換されているものである。例えば、1,4−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジヒドロキシベンゼン、2,3−ジヒドロキシ−1−ペンタデシルベンゼン、2,4−ジヒドロキシアセトフェノン、2,5−ジヒドロキシアセトフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,6−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,5−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、2,2’,5,5’−テトラヒドロキシジフェニルスルフォン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、ヒドロキシキノンカルボン酸及びその塩類、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、1,4−ヒドロキノンスルホン酸及びその塩類、4,5−ヒドロキシベンゼン−1,3−ジスルホン酸及びその塩類、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン−2,6−ジカルボン酸、1,6−ジヒドロキシナフタレン−2,5−ジカルボン酸、1,5−ジヒドロキシナフトエ酸、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、4,5−ジヒドロキシナフタレン−2,7−ジスルホン酸及びその塩類、1,8−ジヒドロキシ−3,6−ナフタレンジスルホン酸及びその塩類、6,7−ジヒドロキシ−2−ナフタレンスルホン酸及びその塩類、1,2,3−トリヒドロキシベンゼン(ピロガロール)、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン、5−メチル−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、5−エチル−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、5−プロピル−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、トリヒドロキシ安息香酸、トリヒドロキシアセトフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾアルデヒド、トリヒドロキシアントラキノン、2,4,6−トリヒドロキシベンゼン、テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン、テトラヒドロキシアントラキノン等が挙げられる。
ヒドロキシル基含有芳香族性化合物の中でも、導電性の点からは、π共役系導電性高分子にドーピングしうる、アニオン基であるスルホ基及び/又はカルボキシル基を有する化合物がより好ましい。
グリシジル基を有する化合物としては、下記(d−1)〜(d−3)の化合物が挙げられる。
(d−1):グリシジル基と、アリル基、ビニルエーテル基、メタクリル基、アクリル基、メタクリルアミド基、アクリルアミド基から選ばれる1種とを有する化合物(以下、化合物(d−1)という。)。
(d−2):グリシジル基を2つ以上有する化合物(以下、化合物(d−2)という。)。
(d−3):グリシジル基を1つ有する化合物であって、化合物(d−1)以外の化合物(以下、化合物(d−3)という。)。
グリシジル基とアリル基を有する化合物として、アリルグリシジルエーテル、2−メチルアリルグリシジルエーテル、アリルフェノールグリシジルエーテル等が挙げられる。
グリシジル基とヒドロキシル基とを有する化合物として、1,4−ジヒドロキシメチルベンゼンジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル等が挙げられる。
グリシジル基とヒドロキシル基とアリル基とを有する化合物として、3−アリル−1,4−ジヒドロキシメチルベンゼンジグリシジルエーテル等が挙げられる。
アリル基、ビニルエーテル基、メタクリル基、アクリル基、メタクリルアミド基、アクリルアミド基から選ばれる1種と、ヒドロキシル基とを有する化合物のうち、例えば、ヒドロキシル基とビニルエーテル基とを有する化合物としては、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル等が挙げられる。
ヒドロキシル基とアクリル(メタクリル)基を有する化合物としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート(メタクリレート)、2−ヒドロキシプロピルアクリレート(メタクリレート)、4−ヒドロキシブチルアクリレート(メタクリレート)、エチル−α−ヒドロキシメチルアクリレート、ジペンタエリストリトールモノヒドロキシペンタアクリレート等が挙げられる。
ヒドロキシル基とアクリルアミド(メタクリルアミド)基を有する化合物としては、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルメタクリルアミドが挙げられる。
高導電化有機溶剤としては特に限定されず、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチレンホスホルトリアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等の極性溶媒、クレゾール、フェノール、キシレノール等のフェノール類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、D−グルコース、D−グルシトール、イソプレングリコール、ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール等の多価脂肪族アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素類、ギ酸、酢酸等のカルボン酸、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル化合物、エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等の鎖状エーテル類、3−メチル−2−オキサゾリジノン等の複素環化合物、アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル化合物等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いてもよいし、2種類以上の混合物としてもよいし、他の溶媒との混合物としてもよい。
陰極13は、固体電解質層13aと、固体電解質層13a上に形成されたカーボン、銀、アルミニウムなどからなる陰極導電層13bとを具備するものであり、固体電解質層13aは、π共役系導電性高分子を含有する層であり、誘電体層12側に形成されている。
π共役系導電性高分子は、主鎖がπ共役系で構成されている有機高分子であれば使用できる。例えば、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、及びこれらの共重合体等が挙げられる。
また、π共役系導電性高分子が置換基を有し、置換基が炭素数6以上のアルキル基であれば、後述するポリアニオンを用いることなく溶剤溶解性を付与できるため好ましい。また、置換基がアニオン基を有する場合には、π共役系導電性高分子が水溶性になるため好ましい。
その際に使用される前駆体モノマーとしては、例えば、ピロール類及びその誘導体、チオフェン類及びその誘導体、アニリン類及びその誘導体等が挙げられる。
酸化剤としては、前記前駆体モノマーを酸化させてπ共役系導電性高分子を得ることができるものであればよく、例えば、ぺルオキソ二硫酸アンモニウム(過硫酸アンモニウム)、ぺルオキソ二硫酸ナトリウム(過硫酸ナトリウム)、ぺルオキソ二硫酸カリウム(過硫酸カリウム)等のぺルオキソ二硫酸塩、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、硝酸第二鉄、塩化第二銅等の遷移金属化合物、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウムなどの金属ハロゲン化合物、酸化銀、酸化セシウム等の金属酸化物、過酸化水素、オゾン等の過酸化物、過酸化ベンゾイル等の有機過酸化物、酸素等が挙げられる。
陰極13の固体電解質層13aには、誘電体層12の腐食を防止してコンデンサのインピーダンスをより低くできることから、中和剤が含まれていることが好ましい。
ここで、中和剤としては、アルカリが挙げられる。アルカリとしては特に限定されず、公知の無機アルカリや有機アルカリを使用できる。無機アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニアなどが挙げられる。また、有機アルカリとしては、例えば、エチルアミン、ジエチルアミン、メチルエチルアミン、トリエチルアミン等の脂肪族アミン、アニリン、ベンジルアミン、ピロール、ピリジン及びその誘導体、イミダゾール及びその誘導体、ピリミジン及びその誘導体、ピラジン及びその誘導体、トリアジン及びその誘導体などの芳香族アミンもしくはこれらの誘導体、N−メチル−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチレンホスホルトリアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等の窒素含有化合物、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等のナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、カルシウムアルコキシド等の金属アルコキシド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。
これらの中でも、弱塩基の脂肪族アミン、芳香族アミン、金属アルコキシドが好ましい。
なお、ピリジンの誘導体、イミダゾールの誘導体、ピリミジンの誘導体、ピラジンの誘導体、トリアジンの誘導体の具体例としては、高導電化剤として使用できるものと同じものが挙げられる。
また、固体電解質層13a中に中和剤を含む場合、中和剤の含有量は、0.01〜500質量%であることが好ましい。固体電解質層13a中の中和剤の含有量が0.01質量%以上であれば、インピーダンスがより向上する。ただし、500質量%を超えると、π共役系導電性高分子の含有量が不足するため、導電性が低下してインピーダンスが低下する傾向にある。
また、固体電解質層13aと陰極導電層13bとの間には、必要に応じて、セパレータを配置してもよい。
次に、本発明のコンデンサの製造方法の一実施形態例について説明する。
本実施形態例のコンデンサの製造方法では、まず、誘電体層形成工程にて、弁金属からなる陽極の表面を酸化して誘電体層を形成する。
陽極表面を酸化する方法としては、例えば、アジピン酸アンモニウム水溶液などの電解液中にて陽極表面を陽極酸化する方法などが挙げられる。
誘電体層表面に高導電化剤を塗布する方法としては、コーティング、浸漬、スプレーなどの公知の塗布方法を採ることができる。高導電化剤が固体である場合には、高導電化剤を溶媒で溶解して高導電化剤溶液を調製し、これを塗布すればよい。ただし、その場合には、高導電化剤溶液塗布後、溶媒を除去するために乾燥することが好ましい。
高導電化剤溶液の濃度としては、1〜80質量%であることが好ましく、5〜50質量%であることがより好ましい。高導電化剤濃度が前記下限未満であると、高導電化剤を塗布する効果が低くなる傾向にあり、前記上限を超えると塗布しにくくなったり、インピーダンスが低くなったりする傾向にある。
ここで、導電性高分子溶液は、例えば、溶媒及びポリアニオンの存在下でπ共役系導電性高分子の前駆体モノマーを重合することにより得られる。また、溶媒溶解性を有するπ共役系導電性高分子を溶媒に溶解することにより得られる。
ポリアニオンの存在下でπ共役系導電性高分子の前駆体モノマーを重合する具体例としては、まず、ポリアニオンを、これを溶解可能な溶媒に溶解し、得られた溶液にπ共役系導電性高分子の前駆体モノマーを添加する。次いで、酸化剤を添加して前駆体モノマーを重合させた後、余剰の酸化剤や前駆体モノマーを分離、精製して導電性高分子溶液を得る。
なお、ポリアニオンは、π共役系導電性高分子を溶媒に可溶化させるだけでなく、π共役系導電性高分子のドーパントとしても機能する。
ポリアルケニレンとは、主鎖に不飽和結合(ビニル基)が1個以上含まれる構成単位からなるポリマーである。これらの中でも、不飽和結合とπ共役系導電性高分子との相互作用があること、置換若しくは未置換のブタジエンを出発物質として合成しやすいことから、置換若しくは未置換のブテニレンが好ましい。
ポリアミドとしては、ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド6,10等が挙げられる。
ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
アルキル基は、極性溶媒又は非極性溶媒への溶解性及び分散性、樹脂への相溶性及び分散性等を高くすることができ、ヒドロキシル基は、他の水素原子等との水素結合を形成しやすくでき、有機溶剤への溶解性、樹脂への相溶性、分散性、接着性を高くすることができる。また、シアノ基及びヒドロキシフェニル基は、極性樹脂への相溶性、溶解性を高くすることができ、しかも、耐熱性も高くすることができる。
上記置換基の中では、アルキル基、ヒドロキシル基、エステル基、シアノ基が好ましい。
前記ヒドロキシル基としては、ポリアニオンの主鎖に直接結合したヒドロキシル基又は他の官能基を介在して結合したヒドロキシル基が挙げられる。他の官能基としては、炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜7のアルケニル基、アミド基、イミド基等が挙げられる。ヒドロキシル基はこれらの官能基の末端又は中に置換されている。これらの中では樹脂への相溶及び有機溶剤への溶解性から、主鎖に結合した炭素数1〜6のアルキル基の末端に結合したヒドロキシル基がより好ましい。
前記エステル基としては、ポリアニオンの主鎖に直接結合したアルキル系エステル基、芳香族系エステル基、他の官能基を介在してなるアルキル系エステル基又は芳香族系エステル基が挙げられる。
シアノ基としては、ポリアニオンの主鎖に直接結合したシアノ基、ポリアニオンの主鎖に結合した炭素数1〜7のアルキル基の末端に結合したシアノ基、ポリアニオンの主鎖に結合した炭素数2〜7のアルケニル基の末端に結合したシアノ基等を挙げることができる。
これらのうち、ポリアクリルスルホン酸、ポリメタクリルスルホン酸は、熱エネルギーを吸収して自ら分解することにより、π共役系導電性高分子の熱分解を緩和することができる。したがって、耐熱性、耐環境性に優れる。
ドーパントとしては、ハロゲン化合物、ルイス酸、プロトン酸などが用いられ、具体的には、有機カルボン酸、有機スルホン酸等の有機酸、有機シアノ化合物、フラーレン、水素化フラーレン、水酸化フラーレン、カルボン酸化フラーレン、スルホン酸化フラーレンなどが挙げられる。
有機シアノ化合物としては、共役結合に二つ以上のシアノ基を含む化合物が使用できる。例えば、テトラシアノエチレン、テトラシアノエチレンオキサイド、テトラシアノベンゼン、ジクロロジシアノベンゾキノン(DDQ)、テトラシアノキノジメタン、テトラシアノアザナフタレン等が挙げられる。
セパレータを用いる場合には、セパレータとして、セルロース繊維、ガラス繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維などの単一または混合不織布、これらを炭化した炭化不織布などが用いられる。
しかも、上記製造方法では、固体電解質層を導電性高分子溶液の塗布によって形成しているため、固体電解質層を簡便に形成できる上に、誘電体層と陰極との電気的親和性をより高くできる。
さらに、この製造方法により得られたコンデンサは、容量が高く、耐熱性に優れる
また、高導電化剤は誘電体層表面のみならず、陰極導電層の誘電体層側の表面や、セパレータにも塗布されていても構わない。さらには、高導電化剤と導電性高分子溶液を交互に塗布して誘電体層内部にも高導電化剤を存在させてもよい。
さらに、本発明は、弁金属からなる陽極に凹凸が形成されていない場合でも適用できる。
(実施例1)
(1)導電性高分子溶液の調製
14.2g(0.1mol)の3,4−エチレンジオキシチオフェンと、27.5g(0.15mol)のポリスチレンスルホン酸(分子量;約150,000)を2000mlのイオン交換水に溶かした溶液とを20℃で混合した。
これにより得られた混合溶液を20℃に保ち、掻き混ぜながら、200mlのイオン交換水に溶かした29.64g(0.13mol)の過硫酸アンモニウムと8.0g(0.02mol)の硫酸第二鉄の酸化触媒溶液とを添加し、3時間攪拌して反応させた。
得られた反応液を透析して、未反応モノマー、酸化剤を除去して約1.5質量%のポリスチレンスルホン酸ドープポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)を含む導電性高分子溶液を得た。
(2)高導電化剤溶液の調製
蒸留水100mlに7.79gのイミダゾールを溶解させて、高導電化剤溶液であるイミダゾール溶液を得た。
エッチドアルミニウム箔(陽極箔)に陽極リード端子を接続した後、アジピン酸アンモニウム10質量%水溶液中で化成(酸化処理)して、アルミニウム箔の両面に誘電体層を形成して陽極箔を得た。
次に、陽極箔の両面に、陰極リード端子を溶接させた対向アルミニウム陰極箔を、セルロース製のセパレータを介して積層し、これを円筒状に巻き取ってコンデンサ素子を得た。
次いで、(2)で調製した高導電化剤溶液にコンデンサ素子を、減圧下で浸漬した後、120℃の熱風乾燥機により2分間乾燥し、続いて、(1)で調製した導電性高分子溶液にコンデンサ素子を減圧下で浸漬した後、150℃の熱風乾燥機で10分間乾燥した。そして、導電性高分子溶液への浸漬を5回繰り返して、誘電体層表面上に、π共役系導電性高分子を含む固体電解質層を形成させた。
次いで、アルミニウム製のケースに、固体電解質層が形成されたコンデンサ素子を装填し、封口ゴムで封止して、コンデンサを作製した。
作製したコンデンサについて、LCZメータ2345(エヌエフ回路設計ブロック社製)を用いて、120Hzでの静電容量、100kHzでの等価直列抵抗(ESR)の初期値、125℃、1000時間後のESRを測定した。なお、ESRはインピーダンスの指標となる。
高導電化剤溶液として、イミダゾール溶液の代わりに、メチルエチルケトン100mlに5gの1,2,3−トリヒドロキシベンゼンを溶解させて得た溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にしてコンデンサを得た。そして、実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
導電性高分子溶液に、中和剤である0.5gのジメチルアミンを添加したこと以外は実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
導電性高分子溶液に、2.5gのイミダゾールを添加したこと以外は実施例1と同様にしてコンデンサを得た。そして、実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
実施例1のコンデンサの作製において、高導電化剤溶液にコンデンサ素子を浸漬しなかったこと以外は実施例1と同様にしてコンデンサを作製した。そして、実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
これに対し、誘電体層表面に高導電化剤を塗布しなかった比較例1のコンデンサは、静電容量が低く、ESR(インピーダンス)が高かった。しかも、加熱後のESRが大幅に上昇しており、耐熱性が低かった。
11 陽極
12 誘電体層
12a 高導電化剤
13 陰極
13a 固体電解質層
13b 陰極導電層
Claims (6)
- 弁金属からなる陽極と、該陽極の表面が酸化されて形成された誘電体層と、該誘電体層上に形成され、π共役系導電性高分子を含む固体電解質層を具備する陰極とを有する固体電解コンデンサにおいて、
誘電体層の陰極側の表面に高導電化剤が付着していることを特徴とする固体電解コンデンサ。 - 陰極の固体電解質層が中和剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
- 弁金属からなる陽極の表面を酸化して誘電体層を形成する誘電体層形成工程と、
誘電体層の表面に高導電化剤を塗布する高導電化剤塗布工程と、
高導電化剤を塗布した誘電体層表面上に、π共役系導電性高分子を含む固体電解質層を形成する固体電解質層形成工程とを有することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。 - 固体電解質層形成工程では、高導電化剤を塗布した誘電体層表面上に、溶媒中にπ共役系導電性高分子が含まれる導電性高分子溶液を塗布することを特徴とする請求項3に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
- 固体電解質層形成工程にて形成する固体電解質層が中和剤を含有することを特徴とする請求項3に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
- 固体電解質層形成工程では、高導電化剤を塗布した誘電体層表面上に、溶媒中にπ共役系導電性高分子および中和剤が含まれる導電性高分子溶液を塗布することを特徴とする請求項5に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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