JP2009009997A - コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高容量化を実現でき、かつ、ESRが低いコンデンサを提供する。
【解決手段】本発明のコンデンサは、弁金属からなり、表面に凹凸が形成された陽極と、該陽極の表面が酸化されて形成された誘電体層と、該誘電体層の表面に形成され、π共役系導電性高分子及びポリアニオンを含む固体電解質層を備える陰極とを有するコンデンサにおいて、誘電体層の陰極側の表面の一部または全部が、誘電体層に付着可能な化合物(A)で処理されている。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルミニウム電解コンデンサ、タンタル電解コンデンサ、ニオブ電解コンデンサなどのコンデンサ及びその製造方法に関する。
近年、電子機器のデジタル化に伴い、電子機器に用いられるコンデンサは高周波領域におけるインピーダンス(等価直列抵抗:ESR)を低下させることが要求されている。従来から、この要求に対応すべく、アルミニウム、タンタル、ニオブなどの弁金属の酸化皮膜を誘電体とし、この表面に、ポリピロールやポリチオフェンなどのπ共役系導電性高分子の膜を形成して陰極としたコンデンサが使用されている。
このコンデンサの構造は、特許文献1に示されるように、弁金属からなり、表面に凹凸が形成された陽極と、陽極の表面を酸化して形成した誘電体層と、誘電体層に固体電解質層、陰極導電層を積層した陰極とを有するものが一般的である。
π共役系導電性高分子の膜の形成法としては、電解重合法(特許文献2参照)と化学酸化重合法(特許文献3参照)とが広く知られている。
しかし、電解重合法では、陽極表面にマンガン酸化物からなる電解用導電層をあらかじめ形成しておく必要があり、非常に煩雑である上に、マンガン酸化物は導電性が低く、高導電性のπ共役系導電性高分子を使用する効果が薄れるという問題があった。
一方、化学酸化重合法では、重合時間が長く、また、膜の厚みを確保するために繰り返し重合しなければならず、コンデンサの生産効率が低かった上に、導電性も低かった。
そこで、特許文献4では、スルホ基、カルボキシ基等を持つポリアニオンを共存させながらアニリンを化学酸化重合して水溶性のポリアニリンを調製し、そのポリアニリン水溶液を塗布、乾燥して塗膜を形成する方法が提案されている。
特開2003−37024号公報 特開昭63−158829号公報 特開昭63−173313号公報 特開平7−105718号公報
一般に、コンデンサとしては、小型で静電容量が高いものが求められる。しかし、特許文献4に記載のポリアニリン溶液の塗膜を固体電解質層としたコンデンサでは、高容量化が困難であった。また、コンデンサにおいては、より一層のESRの低下が求められている。
本発明は、高容量化を実現でき、かつ、ESRが低いコンデンサを提供することを目的とする。また、高容量化を実現でき、かつ、ESRが低いコンデンサを高い生産性で製造できるコンデンサの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らが調べた結果、π共役系導電性高分子及びポリアニオンを含む溶液を塗布した場合に高い静電容量が得られないのは、分子量の大きいπ共役系導電性高分子及びポリアニオンを含む水溶液が誘電体層内部の奥深くまで浸透しにくいことが原因であると推定された。このことから、誘電体層表面におけるπ共役系導電性高分子及びポリアニオンに対する親和性が高くなる方法について検討した結果、以下のコンデンサ及びその製造方法を発明した。
すなわち、本発明は以下の態様を包含する。
[1] 弁金属からなり、表面に凹凸が形成された陽極と、該陽極の表面が酸化されて形成された誘電体層と、該誘電体層の表面に形成され、π共役系導電性高分子及びポリアニオンを含む固体電解質層を備える陰極とを有するコンデンサにおいて、
誘電体層の陰極側の表面の一部または全部が、誘電体層に付着可能な化合物(A)で処理されていることを特徴とするコンデンサ。
[2] 前記化合物(A)が、誘電体層を構成する弁金属に配位可能な化合物である[1]に記載のコンデンサ。
[3] 前記化合物(A)が、窒素(N),酸素(O),硫黄(S),リン(P)よりなる群から選ばれる1種以上の元素を分子内に有する化合物である[1]または[2]に記載のコンデンサ。
[4] 前記化合物(A)が、下記(a)〜(h)よりなる群から選ばれる1種以上の化学構造を有する[1]〜[3]のいずれかに記載のコンデンサ。
(下記R〜Rは、各々独立して、水素原子または任意の置換基を表す。)
Figure 2009009997
[5] 誘電体層の陰極側の表面の処理に用いた化合物(A)に高導電化剤が添加されている[1]〜[4]のいずれかに記載のコンデンサ。
[6] 弁金属からなり、表面に凹凸が形成された陽極の表面を酸化して誘電体層を形成する誘電体層形成工程と、
誘電体層の表面を、誘電体層に付着可能な化合物(A)を含有する処理液で処理する処理工程と、
化合物(A)で処理した誘電体層表面上に、π共役系導電性高分子、ポリアニオン及び溶媒を含む導電性高分子溶液を塗布して、固体電解質層を形成する固体電解質層形成工程とを有することを特徴とするコンデンサの製造方法。
[7] 前記化合物(A)が、誘電体層を構成する弁金属に配位可能な化合物である[6]に記載のコンデンサの製造方法。
[8] 前記化合物(A)が、窒素(N),酸素(O),硫黄(S),リン(P)よりなる群から選ばれる1種以上の元素を分子内に有する化合物である[6]または[7]に記載のコンデンサの製造方法。
[9] 前記化合物(A)が、下記(a)〜(h)よりなる群から選ばれる1種以上の化学構造を分子内に有する[6]〜[8]のいずれかに記載のコンデンサの製造方法。
(下記R〜Rは、各々独立して、水素原子または任意の置換基を表す。)
Figure 2009009997
[10] 前記処理液が高導電化剤をさらに含む[6]〜[9]のいずれかに記載のコンデンサの製造方法。
[11] 前記処理液の25℃におけるpHが3〜12である[6]〜[10]のいずれかに記載のコンデンサの製造方法。
本発明のコンデンサは、高容量化を実現でき、かつ、ESRが低いものである。
本発明のコンデンサの製造方法によれば、高容量化を実現でき、かつ、ESRが低いコンデンサを高い生産性で製造できる。
「コンデンサ」
以下、本発明のコンデンサの一実施形態例について説明する。
図1は、本実施形態例のコンデンサの構成を示す図である。このコンデンサ10は、弁金属からなる陽極11と、陽極11の表面が酸化されて形成された誘電体層12と、誘電体層12上に形成された陰極13とを有して概略構成されている。
<陽極>
陽極11をなす弁金属としては、例えば、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマス、アンチモンなどが挙げられる。これらのうち、アルミニウム、タンタル、ニオブが好適である。
陽極11の具体例としては、アルミニウム箔をエッチングして表面積を増加させた後、その表面を酸化処理したものや、タンタル粒子やニオブ粒子の焼結体表面を酸化処理して多孔質状ペレットにしたものが挙げられる。このように処理された陽極11は表面に凹凸が形成されている。
<誘電体層>
誘電体層12は、例えば、アジピン酸アンモニウム水溶液などの電解液中にて、陽極11の表面を陽極酸化することで形成されたものである。よって、図1に示すように、誘電体層12は陽極11表面の凹凸に沿って形成されている。
本実施形態例では、誘電体層12の陰極13側の表面は、化合物(A)で処理されている。したがって、誘電体層12の陰極13側の表面には化合物(A)14が存在している。
また、誘電体層12の陰極13側の表面の処理に用いた化合物(A)には、コンデンサ10のESRをより低くできることから、後述する高導電化剤が添加されていることが好ましい。化合物(A)に高導電化剤を添加した場合には、誘電体層12の陰極13側の表面には高導電化剤も存在する。
(化合物(A))
化合物(A)は、誘電体層12を構成する弁金属に付着可能な化合物である。ここで、付着とは、異なる物質同士が接触した際に相互の分子間力または吸着力によって互いにくっつくことをいう。
化合物(A)としては、弁金属または弁金属の酸化物に対する付着性が高いことから、誘電体層12を構成する弁金属に配位可能な化合物であることが好ましく、窒素(N),酸素(O),硫黄(S),リン(P)よりなる群から選ばれる1種以上の元素を分子内に有する化合物であることがより好ましく、上記(a)〜(h)よりなる群から選ばれる1種以上の化学構造を分子内に有するものであることが特に好ましい。
ここで配位とは、1本の結合にあずかる2個の原子価電子が一方の原子のみから提供されていることをいう。
上記R〜Rは、各々独立して、水素原子または任意の置換基を表す。
ここで、任意の置換基としては、例えば、有機基(例えば、アルキル基、アルケニル基、アリール基等)、窒素含有基(例えば、アミノ基、イミド基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、硫黄含有基(例えば、メルカプト基等)などが挙げられる。
(a)の化学構造を有する化合物としては、例えば、エーテル化合物などが挙げられる。
エーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、グリセリンエーテル、ポリエチレンオキシド、ポリエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどが挙げられる。
(b)の化学構造を有する化合物としては、例えばケトン化合物、エステル化合物、カルボン酸化合物、アクリル化合物、アミド化合物、イミド化合物などが挙げられる。
カルボン酸化合物としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロパン酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、マロン酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、トリフェニル酢酸、イタコン酸、シトラコン酸、マロン酸、1,4−ブタンジカルボン酸、コハク酸、酒石酸、アジピン酸、D−グルカル酸、グルタコン酸、安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、5−スルホイソフタル酸、5−ヒドロキシイソフタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、4,4’−オキシジフタル酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ジグリコール酸、オキシ二酪酸、チオ二酢酸、チオ二酪酸、イミノ二酢酸、イミノ酪酸、ポリアクリル酸などが挙げられる。
ケトン化合物としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、アセトニトリルケトン、ホロン、イソホロン、アセトフェノン、ケトン樹脂などが挙げられる。
エステル化合物としては、例えば、ギ酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸ブチル、乳酸メチル、安息香酸エチル、フタル酸ジエチル、エステル樹脂などが挙げられる。
アクリル化合物としては、メタクリル基、アクリル基を有する化合物及びその高分子をいう。例えば、アクリル酸、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、メトキシアクリレート、ジペンタエリストリトールモノヒドロキシペンタアクリレートなどが挙げられる。
アミド化合物としては、例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルピロリドン、アセトアミド、マロンアミド、スクシンアミド、マレアミド、フマルアミド、ベンズアミド、ナフトアミド、フタルアミド、イソフタルアミド、テレフタルアミド、ニコチンアミド、イソニコチンアミド、2−フルアミド、ホルムアミド、プロピオンアミド、プロピオルアミド、ブチルアミド、イソブチルアミド、メタクリルアミド、パルミトアミド、ステアリルアミド、オレアミド、オキサミド、グルタルアミド、アジプアミド、シンナムアミド、グリコールアミド、ラクトアミド、グリセルアミド、タルタルアミド、シトルアミド、グリオキシルアミド、ピルボアミド、アセトアセトアミド、ベンジルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、ジメチルアクリルアミドなどが挙げられる。
イミド化合物としては、例えば、1,8−ナフチルイミド、フタルイミド、3−アミノフタルイミド、4−アミノフタルイミド、シクロヘキサン−1,2−ジカルボキシイミド、グルタルイミド、スクシンイミド、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−ヒドロキシマレイミドなどが挙げられる。
(c)の化学構造を有する化合物としては、例えば、スルホニル基を有する化合物、スルホキシド化合物などが挙げられる。
スルホニル基を有する化合物としては、例えば、エチルスルホン、3−アミノフェニルスルホン、アリルフェニルスルホン、p−アミノベンゼンスルホンアミド、ジ−p−トルエンスルホンアミド、ジメチルスルホンなどが挙げられる。
スルホキシド化合物としては、例えば、ジメチルスルホキシド、n−ブチルスルホキシド、n−プロピルスルホキシド、フェニルスルホキシドなどが挙げられる。
(d)の化学構造を有する化合物としては、例えば、アルコール化合物、ヒドロキシアルキルアクリル化合物、フェノール化合物などが挙げられる。
アルコール化合物としては、例えば、メタノール、エタノール、ブタノール、エチレングルコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリストリトール、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、メトキシアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、フェノール、クレゾール、キシレノール、ヒドロキノン、トリヒドロキシベンゼン、ガーリック酸、ガーリック酸メチル、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。
(e)の化学構造を有する化合物としては、例えば、アセトニトリル、ベンゾニトリル、テトラシアノエチレン、2−シアノアセトアミド、3−シアノ安息香酸、テトラシアノエチレンオキサイド、テトラシアノベンゼン、ジクロロジシアノベンゾキノン、テトラシアノキノジメタン、テトラシアノアザナフタレン、ポリアクリロニトリル等が挙げられる。
(f)の化学構造を有する化合物としては、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン、環状アミンなどが挙げられる。
脂肪族アミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、ステアリルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジデシルアミン、ジウンデシルアミン、ジドデシルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリデシルアミン、トリウンデシルアミン、トリドデシルアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジエチルエタノールアミンなどが挙げられる。
芳香族アミンとしては、例えば、イミダゾール、N−メチル−イミダゾール、N−エチル−イミダゾール、N−プロピル−イミダゾール、N−ブチル−イミダゾール、N−ペンチル−イミダゾール、N−ヘキシル−イミダゾール、N−ヘプチル−イミダゾール、N−オクチル−イミダゾール、N−デシル−イミダゾール、N−ウンデシル−イミダゾール、N−ドデシル−イミダゾール、2−ヘプチル−イミダゾール、ピリジン、アニリン、ベンジルジアミンなどが挙げられる。
環状アミンとしては、例えば、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミンなどが挙げられる。
(g)の化学構造を有する化合物としては、例えば、ジメチルホスフィン酸、リン酸トリエチル、リン酸トリブチル、リン酸トリフェニルなどが挙げられる。
(h)の化学構造を有する化合物としては、例えば、トリイソオクチルホスファイト、トリエチルホスフィン、トリエチルホスファイト、トリメチルホスファイトなどが挙げられる。
誘電体層12の表面への化合物(A)の付着量は特に限定されず、誘電体層12の表面の一部に付着されていればよいが、化合物(A)の付着量が多すぎると、ESRの低下を招くため、50μm以下の厚みであることが好ましい。
<陰極>
陰極13は、固体電解質層13aと、固体電解質層13a上に形成されたカーボン、銀、アルミニウムなどからなる陰極導電層13bとを具備するものである。
(固体電解質層)
固体電解質層13aは、π共役系導電性高分子及びポリアニオンを含む層であり、誘電体層12の陰極13側に形成されている。
[π共役系導電性高分子]
π共役系導電性高分子は、主鎖がπ共役系で構成されている有機高分子であれば使用できる。例えば、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、及びこれらの共重合体等が挙げられる。
このようなπ共役系導電性高分子の具体例としては、ポリピロール、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−メチルピロール)、ポリ(3−エチルピロール)、ポリ(3−n−プロピルピロール)、ポリ(3−ブチルピロール)、ポリ(3−オクチルピロール)、ポリ(3−デシルピロール)、ポリ(3−ドデシルピロール)、ポリ(3,4−ジメチルピロール)、ポリ(3,4−ジブチルピロール)、ポリ(3−カルボキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルピロール)、ポリ(3−ヒドロキシピロール)、ポリ(3−メトキシピロール)、ポリ(3−エトキシピロール)、ポリ(3−ブトキシピロール)、ポリ(3−ヘキシルオキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール)、ポリチオフェン、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−エチルチオフェン)、ポリ(3−プロピルチオフェン)、ポリ(3−ブチルチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルチオフェン)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(3−デシルチオフェン)、ポリ(3−ドデシルチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルチオフェン)、ポリ(3−ブロモチオフェン)、ポリ(3−クロロチオフェン)、ポリ(3−ヨードチオフェン)、ポリ(3−シアノチオフェン)、ポリ(3−フェニルチオフェン)、ポリ(3,4−ジメチルチオフェン)、ポリ(3,4−ジブチルチオフェン)、ポリ(3−ヒドロキシチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3−エトキシチオフェン)、ポリ(3−ブトキシチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクチルオキシチオフェン)、ポリ(3−デシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ドデシルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヒドロキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジメトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジエトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジプロポキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジブトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヘキシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヘプチルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジオクチルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジドデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−プロピレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ブテンジオキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−メトキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−エトキシチオフェン)、ポリ(3−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルチオフェン)、ポリアニリン、ポリ(2−メチルアニリン)、ポリ(3−イソブチルアニリン)、ポリ(2−アニリンスルホン酸)、ポリ(3−アニリンスルホン酸)等が挙げられる。
これらの中でも、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)から選ばれる1種又は2種からなる(共)重合体が抵抗値、反応性の点から好適に用いられる。さらには、ポリピロール、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)は、導電性がより高い上に、耐熱性が向上する点から、より好ましい。
固体電解質層13a中のπ共役系導電性高分子の含有量は、コンデンサ10としての機能を充分に発揮できることから、1質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましい。
[ポリアニオン]
ポリアニオンは、置換若しくは未置換のポリアルキレン、置換若しくは未置換のポリアルケニレン、置換若しくは未置換のポリイミド、置換若しくは未置換のポリアミド、置換若しくは未置換のポリエステルから選ばれた単独重合体または共重合体であって、アニオン基を有する構成単位を有し、必要に応じてアニオン基を有さない構成単位を有するものである。
なお、ポリアニオンは、π共役系導電性高分子を溶媒に可溶化させるだけでなく、π共役系導電性高分子のドーパントとしても機能する。
ここで、ポリアルキレンとは、主鎖がメチレンの繰り返しで構成されているポリマーである。
ポリアルケニレンとは、主鎖に不飽和結合(ビニル基)が1個以上含まれる構成単位からなるポリマーである。これらの中でも、不飽和結合とπ共役系導電性高分子との相互作用があること、置換若しくは未置換のブタジエンを出発物質として合成しやすいことから、置換若しくは未置換のブテニレンが好ましい。
ポリイミドとしては、ピロメリット酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−テトラカルボキシジフェニルエーテル二無水物、2,2’−[4,4’−ジ(ジカルボキシフェニルオキシ)フェニル]プロパン二無水物等の無水物とオキシジアミン、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、ベンゾフェノンジアミン等のジアミンとからのポリイミドが挙げられる。
ポリアミドとしては、ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド6,10等が挙げられる。
ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
ポリアニオンが置換基を有する場合、その置換基としては、アルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、フェニル基、フェノール基、エステル基、アルコキシ基、カルボニル基等が挙げられる。溶媒への溶解性、耐熱性及び樹脂への相溶性等を考慮すると、アルキル基、ヒドロキシ基、フェノール基、エステル基が好ましい。
アルキル基は、極性溶媒又は非極性溶媒への溶解性及び分散性、樹脂への相溶性及び分散性等を高くすることができ、ヒドロキシ基は、他の水素原子等との水素結合を形成しやすくでき、有機溶剤への溶解性、樹脂への相溶性、分散性、接着性を高くすることができる。また、シアノ基及びヒドロキシフェニル基は、極性樹脂への相溶性、溶解性を高くすることができ、しかも、耐熱性も高くすることができる。
上記置換基の中では、アルキル基、ヒドロキシ基、エステル基、シアノ基が好ましい。
前記アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル等の鎖状アルキル基、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のシクロアルキル基が挙げられる。有機溶剤への溶解性、樹脂への分散性、立体障害等を考慮すると、炭素数1〜12のアルキル基がより好ましい。
前記ヒドロキシ基としては、ポリアニオンの主鎖に直接結合したヒドロキシ基又は他の官能基を介在して結合したヒドロキシ基が挙げられる。他の官能基としては、炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜7のアルケニル基、アミド基、イミド基等が挙げられる。ヒドロキシ基はこれらの官能基の末端又は中に置換されている。これらの中では樹脂への相溶及び有機溶剤への溶解性から、主鎖に結合した炭素数1〜6のアルキル基の末端に結合したヒドロキシ基がより好ましい。
前記エステル基としては、ポリアニオンの主鎖に直接結合したアルキル系エステル基、芳香族系エステル基、他の官能基を介在してなるアルキル系エステル基又は芳香族系エステル基が挙げられる。
シアノ基としては、ポリアニオンの主鎖に直接結合したシアノ基、ポリアニオンの主鎖に結合した炭素数1〜7のアルキル基の末端に結合したシアノ基、ポリアニオンの主鎖に結合した炭素数2〜7のアルケニル基の末端に結合したシアノ基等を挙げることができる。
ポリアニオンのアニオン基としては、π共役系導電性高分子への化学酸化ドープが起こりうる官能基であればよいが、中でも、製造の容易さ及び安定性の観点からは、一置換硫酸エステル基、一置換リン酸エステル基、リン酸基、カルボキシ基、スルホ基等が好ましい。さらに、官能基のπ共役系導電性高分子へのドープ効果の観点より、スルホ基、一置換硫酸エステル基がより好ましい。
ポリアニオンの具体例としては、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリルスルホン酸、ポリメタクリルスルホン酸、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)、ポリイソプレンスルホン酸、ポリアクリル酸等が挙げられる。これらの単独重合体であってもよいし、2種以上の共重合体であってもよい。
これらのうち、ポリアクリルスルホン酸、ポリメタクリルスルホン酸は、熱エネルギーを吸収して自ら分解することにより、π共役系導電性高分子の熱分解を緩和することができる。したがって、耐熱性、耐環境性に優れる。
[高導電化剤]
固体電解質層13aには、コンデンサ10のESRを低くできることから、π共役系導電性高分子に作用して固体電解質層13aの導電性を向上させる高導電化剤が含まれていることが好ましい。
高導電化剤としては、例えば、窒素含有芳香族性環式化合物、2個以上のヒドロキシ基を有する化合物、2個以上のカルボキシ基を有する化合物、1個以上のヒドロキシ基及び1個以上のカルボキシ基を有する化合物、アミド基を有する化合物、イミド基を有する化合物、ラクタム化合物、グリシジル基を有する化合物、アクリル化合物、水溶性有機溶媒などが挙げられる。
・窒素含有芳香族性環式化合物
窒素含有芳香族性環式化合物とは、少なくとも1個以上の窒素原子を含む芳香族性環を有し、芳香族性環中の窒素原子が芳香性環中の他の原子と共役関係を持つものである。共役関係となるためには、窒素原子と他の原子とが不飽和結合を形成している。あるいは、窒素原子が直接的に他の原子と不飽和結合を形成していなくても、不飽和結合を形成している他の原子に隣接していればよい。窒素原子上に存在している非共有電子対が、他の原子同士で形成されている不飽和結合と擬似的な共役関係を構成できるからである。
窒素含有芳香族性環式化合物においては、他の原子と共役関係を有する窒素原子と、不飽和結合を形成している他の原子に隣接している窒素原子を共に有することが好ましい。
このような窒素含有芳香族性環式化合物としては、例えば、一つの窒素原子を含有するピリジン類及びその誘導体、二つの窒素原子を含有するイミダゾール類及びその誘導体、ピリミジン類及びその誘導体、ピラジン類及びその誘導体、三つの窒素原子を含有するトリアジン類及びその誘導体等が挙げられる。溶媒溶解性等の観点からは、ピリジン類及びその誘導体、イミダゾール類及びその誘導体、ピリミジン類及びその誘導体が好ましい。
また、窒素含有芳香族性環式化合物は、アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、フェニル基、フェノール基、オキシカルボニル基、アルコキシ基、カルボニル基等の置換基が環に導入されたものでもよいし、導入されていないものでもよい。また、環は多環であってもよい。
ピリジン類及びその誘導体の具体的な例としては、ピリジン、2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−メチルピリジン、4−エチルピリジン、N−ビニルピリジン、2,4−ジメチルピリジン、2,4,6−トリメチルピリジン、3−シアノ−5−メチルピリジン、2−ピリジンカルボン酸、6−メチル−2−ピリジンカルボン酸、4−ピリジンカルボキシアルデヒド、4−アミノピリジン、2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノ−4−メチルピリジン、4−ヒドロキシピリジン、4−ピリジンメタノール、2,6−ジヒドロキシピリジン、2,6−ピリジンジメタノール、6−ヒドロキシニコチン酸メチル、2−ヒドロキシ−5−ピリジンメタノール、6−ヒドロキシニコチン酸エチル、4−ピリジンメタノール、4−ピリジンエタノール、2−フェニルピリジン、3−メチルキノリン、3−エチルキノリン、キノリノール、2,3−シクロペンテノピリジン、2,3−シクロヘキサノピリジン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)プロパン、2−ピリジンカルボキシアルデヒド、2−ピリジンカルボン酸、2−ピリジンカルボニトリル、2,3−ピリジンジカルボン酸、2,4−ピリジンジカルボン酸、2,5−ピリジンジカルボン酸、2,6−ピリジンジカルボン酸、3−ピリジンスルホン酸等が挙げられる。
イミダゾール類及びその誘導体の具体的な例としては、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−プロピルイミダゾール、2−ウンデジルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、N−メチルイミダゾール、N−ビニルイミダゾール、N−アリルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾール(N−ヒドロキシエチルイミダゾール)、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、1−アセチルイミダゾール、4,5−イミダゾールジカルボン酸、4,5−イミダゾールジカルボン酸ジメチル、ベンズイミダゾール、2−アミノべンズイミダゾール、2−アミノべンズイミダゾール−2−スルホン酸、2−アミノ−1−メチルべンズイミダゾール、2−ヒドロキシべンズイミダゾール、2−(2−ピリジル)べンズイミダゾール等が挙げられる。
ピリミジン類及びその誘導体の具体的な例としては、2−アミノ−4−クロロ−6−メチルピリミジン、2−アミノ−6−クロロ−4−メトキシピリミジン、2−アミノ−4,6−ジクロロピリミジン、2−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノ−4,6−ジメチルピリミジン、2−アミノ−4,6−ジメトキシピリミジン、2−アミノピリミジン、2−アミノ−4−メチルピリミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2,4−ジヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸、2,4,6−トリアミノピリミジン、2,4−ジメトキシピリミジン、2,4,5−トリヒドロキシピリミジン、2,4−ピリミジンジオール等が挙げられる。
ピラジン類及びその誘導体の具体的な例としては、ピラジン、2−メチルピラジン、2,5−ジメチルピラジン、ピラジンカルボン酸、2,3−ピラジンジカルボン酸、5−メチルピラジンカルボン酸、ピラジンアミド、5−メチルピラジンアミド、2−シアノピラジン、アミノピラジン、3−アミノピラジン−2−カルボン酸、2−エチル−3−メチルピラジン、2,3−ジメチルピラジン、2,3−ジエチルピラジン等が挙げられる。
トリアジン類及びその誘導体の具体的な例としては、1,3,5−トリアジン、2−アミノ−1,3,5−トリアジン、3−アミノ−1,2,4−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリ−2−ピリジン−1,3,5−トリアジン、3−(2−ピリジン)−5,6−ビス(4−フェニルスルホン酸)−1,2,4―トリアジン二ナトリウム、3−(2−ピリジン)−5,6−ジフェニル−1,2,4−トリアジン、3−(2−ピリジン)−5,6−ジフェニル−1,2,4―トリアジン−ρ,ρ’−ジスルホン酸二ナトリウム、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
窒素含有芳香族性環式化合物における窒素原子には非共有電子対が存在しているため、窒素原子上には置換基又はプロトンが配位又は結合されやすい。窒素原子上に置換基又はプロトンが配位又は結合された場合には、窒素原子上にカチオン電荷を帯びる傾向がある。ここで、窒素原子と他の原子とは共役関係を有しているため、窒素原子上に置換基又はプロトンが配位又は結合されたことによって生じたカチオン電荷は窒素含有芳香族性環中に拡散されて、安定した形で存在するようになる。
このようなことから、窒素含有芳香族性環式化合物は、窒素原子に置換基が導入されて窒素含有芳香族性環式化合物カチオンを形成していてもよい。さらに、そのカチオンとアニオンとが組み合わされて塩が形成されていてもよい。塩であっても、カチオンでない窒素含有芳香族性環式化合物と同様の効果を発揮する。
窒素含有芳香族性環式化合物の窒素原子に導入される置換基としては、水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、フェニル基、フェノール基、オキシカルボニル基、アルコキシ基、カルボニル基等が挙げられる。置換基の種類は前記に示される置換基を導入することができる。
窒素含有芳香族性環式化合物の含有量は、ポリアニオンのアニオン基単位1モルに対して0.1〜100モルの範囲であることが好ましく、0.5〜30モルの範囲であることがより好ましく、固体電解質層13aの物性及び導電性の観点からは、1〜10モルの範囲が特に好ましい。窒素含有芳香族性環式化合物の含有率が0.1モルより少なくなると、窒素含有芳香族性環式化合物とポリアニオン及び共役系導電性高分子との相互作用が弱くなる傾向にあり、導電性が不足することがある。また、窒素含有芳香族性環式化合物が100モルを超えて含まれると共役系導電性高分子の含有量が少なくなり、やはり充分な導電性が得られにくく、固体電解質層13aの物性が変化することがある。
・2個以上のヒドロキシ基を有する化合物
2個以上のヒドロキシ基を有する化合物としては、例えば、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、D−グルコース、D−グルシトール、イソプレングリコール、ジメチロールプロピオン酸、ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、チオジエタノール、グルコース、酒石酸、D−グルカル酸、グルタコン酸等の多価脂肪族アルコール類;
ポリビニルアルコール、セルロース、多糖、糖アルコール等の高分子アルコール;
1,4−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジヒドロキシベンゼン、2,3−ジヒドロキシ−1−ペンタデシルベンゼン、2,4−ジヒドロキシアセトフェノン、2,5−ジヒドロキシアセトフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,6−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,5−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、2,2’,5,5’−テトラヒドロキシジフェニルスルフォン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、ヒドロキシキノンカルボン酸及びその塩類、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、1,4−ヒドロキノンスルホン酸及びその塩類、4,5−ヒドロキシベンゼン−1,3−ジスルホン酸及びその塩類、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン−2,6−ジカルボン酸、1,6−ジヒドロキシナフタレン−2,5−ジカルボン酸、1,5−ジヒドロキシナフトエ酸、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、4,5−ジヒドロキシナフタレン−2,7−ジスルホン酸及びその塩類、1,8−ジヒドロキシ−3,6−ナフタレンジスルホン酸及びその塩類、6,7−ジヒドロキシ−2−ナフタレンスルホン酸及びその塩類、1,2,3−トリヒドロキシベンゼン(ピロガロール)、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン、5−メチル−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、5−エチル−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、5−プロピル−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、トリヒドロキシ安息香酸、トリヒドロキシアセトフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾアルデヒド、トリヒドロキシアントラキノン、2,4,6−トリヒドロキシベンゼン、テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン、テトラヒドロキシアントラキノン、ガーリック酸メチル(没食子酸メチル)、ガーリック酸エチル(没食子酸エチル)等の芳香族化合物、ヒドロキノンスルホン酸カリウム等が挙げられる。
2個以上のヒドロキシ基を有する化合物の含有量は、ポリアニオンのアニオン基単位1モルに対して0.05〜50モルの範囲であることが好ましく、0.3〜10モルの範囲であることがより好ましい。2個以上のヒドロキシ基を有する化合物の含有量が、ポリアニオンのアニオン基単位1モルに対して0.05モルより少なくなると、導電性及び耐熱性が不足することがある。また、2個以上のヒドロキシ基を有する化合物の含有量が、ポリアニオンのアニオン基単位1モルに対して50モルより多くなると、固体電解質層13a中のπ共役系導電性高分子の含有量が少なくなり、やはり充分な導電性が得られにくく、固体電解質層13aの物性が変化することがある。
高導電化剤として2個以上のヒドロキシ基を有する化合物を含む場合には、以下の理由から、固体電解質層13aの導電性をより高くすることができる。
固体電解質層13a中のπ共役系導電性高分子は高度な酸化状態にあり、熱等によりその一部が酸化劣化しやすくなっている。そのため、ラジカルが発生し、ラジカル連鎖によって劣化が進行すると考えられる。ところが、2個以上のヒドロキシ基を有する化合物は、ヒドロキシ基のラジカル捕捉によって、ラジカル連鎖を遮断して、劣化の進行を抑制でき、その結果、導電性がより高くなるものと推測される。
・2個以上のカルボキシ基を有する化合物
2個以上のカルボキシ基を有する化合物としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、マロン酸、1,4−ブタンジカルボン酸、コハク酸、酒石酸、アジピン酸、D−グルカル酸、グルタコン酸、クエン酸等の脂肪族カルボン酸類化合物;
フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、5−スルホイソフタル酸、5−ヒドロキシイソフタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、4,4’−オキシジフタル酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の、芳香族性環に少なくとも一つ以上のカルボキシ基が結合している芳香族カルボン酸類化合物;ジグリコール酸、オキシ二酪酸、チオ二酢酸(チオジ酢酸)、チオ二酪酸、イミノ二酢酸、イミノ酪酸等が挙げられる。
2個以上のカルボキシ基を有する化合物は、ポリアニオンのアニオン基単位1モルに対して0.1〜30モルの範囲であることが好ましく、0.3〜10モルの範囲であることがより好ましい。2個以上のカルボキシ基を有する化合物の含有量が、ポリアニオンのアニオン基単位1モルに対して0.1モルより少なくなると、導電性及び耐熱性が不足することがある。また2個以上のカルボキシ基を有する化合物の含有量が、ポリアニオンのアニオン基単位1モルに対して30モルより多くなると、固体電解質層13a中のπ共役系導電性高分子の含有量が少なくなり、やはり充分な導電性が得られにくく、固体電解質層13aの物性が変化することがある。
・1個以上のヒドロキシ基及び1個以上のカルボキシ基を有する化合物
1個以上のヒドロキシ基及び1個以上のカルボキシ基を有する化合物としては、酒石酸、グリセリン酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロールプロパン酸、D−グルカル酸、グルタコン酸等が挙げられる。
1個以上のヒドロキシ基及び1個以上のカルボキシ基を有する化合物の含有量は、ポリアニオンとπ共役系導電性高分子の合計100質量部に対して1〜5,000質量部であることが好ましく、50〜500質量部であることがより好ましい。1個以上のヒドロキシ基及び1個以上のカルボキシ基を有する化合物の含有量が1質量部より少なくなると、導電性及び耐熱性が不足することがある。また、1個以上のヒドロキシ基及び1個以上のカルボキシ基を有する化合物の含有量が5,000質量部より多くなると、固体電解質層13a中のπ共役系導電性高分子の含有量が少なくなり、やはり充分な導電性が得ることが難しい。
・アミド化合物
アミド基を有する化合物は、−CO−NH−(COの部分は二重結合)で表されるアミド結合を分子中に有する単分子化合物である。すなわち、アミド化合物としては、例えば、上記結合の両末端に官能基を有する化合物、上記結合の一方の末端に環状化合物が結合された化合物、上記両末端の官能基が水素である尿素及び尿素誘導体などが挙げられる。
アミド化合物の具体例としては、アセトアミド、マロンアミド、スクシンアミド、マレアミド、フマルアミド、ベンズアミド、ナフトアミド、フタルアミド、イソフタルアミド、テレフタルアミド、ニコチンアミド、イソニコチンアミド、2−フルアミド、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、プロピオンアミド、プロピオルアミド、ブチルアミド、イソブチルアミド、メタクリルアミド、パルミトアミド、ステアリルアミド、オレアミド、オキサミド、グルタルアミド、アジプアミド、シンナムアミド、グリコールアミド、ラクトアミド、グリセルアミド、タルタルアミド、シトルアミド、グリオキシルアミド、ピルボアミド、アセトアセトアミド、ジメチルアセトアミド、ベンジルアミド、アントラニルアミド、エチレンジアミンテトラアセトアミド、ジアセトアミド、トリアセトアミド、ジベンズアミド、トリベンズアミド、ローダニン、尿素、1−アセチル−2−チオ尿素、ビウレット、ブチル尿素、ジブチル尿素、1,3−ジメチル尿素、1,3−ジエチル尿素及びこれらの誘導体等が挙げられる。
また、アミド化合物として、アクリルアミドを使用することもできる。アクリルアミドとしては、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなどが挙げられる。
アミド化合物の分子量は46〜10,000であることが好ましく、46〜5,000であることがより好ましく、46〜1,000であることが特に好ましい。
アミド化合物の含有量は、ポリアニオンとπ共役系導電性高分子の合計100質量部に対して1〜5,000質量部であることが好ましく、50〜500質量部であることがより好ましい。アミド化合物の含有量が1質量部より少なくなると、導電性及び耐熱性が不足することがある。また、アミド化合物の含有量が5,000質量部より多くなると、固体電解質層13a中のπ共役系導電性高分子の含有量が少なくなり、やはり充分な導電性が得ることが難しい。
・イミド化合物
アミド化合物としては、導電性がより高くなることから、イミド結合を有する単分子化合物(以下、イミド化合物という。)が好ましい。イミド化合物としては、その骨格より、フタルイミド及びフタルイミド誘導体、スクシンイミド及びスクシンイミド誘導体、ベンズイミド及びベンズイミド誘導体、マレイミド及びマレイミド誘導体、ナフタルイミド及びナフタルイミド誘導体などが挙げられる。
また、イミド化合物は両末端の官能基の種類によって、脂肪族イミド、芳香族イミド等に分類されるが、溶解性の観点からは、脂肪族イミドが好ましい。
さらに、脂肪族イミド化合物は、分子内の炭素間に不飽和結合を有する飽和脂肪族イミド化合物と、分子内の炭素間に不飽和結合を有する不飽和脂肪族イミド化合物とに分類される。
飽和脂肪族イミド化合物は、R11−CO−NH−CO−R12で表される化合物であり、R11,R12の両方が飽和炭化水素である化合物である。具体的には、シクロヘキサン−1,2−ジカルボキシイミド、アラントイン、ヒダントイン、バルビツル酸、アロキサン、グルタルイミド、スクシンイミド、5−ブチルヒダントイン酸、5,5−ジメチルヒダントイン、1−メチルヒダントイン、1,5,5−トリメチルヒダントイン、5−ヒダントイン酢酸、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、セミカルバジド、α,α−ジメチル−6−メチルスクシンイミド、ビス[2−(スクシンイミドオキシカルボニルオキシ)エチル]スルホン、α−メチル−α−プロピルスクシンイミド、シクロヘキシルイミドなどが挙げられる。
不飽和脂肪族イミド化合物は、R11−CO−NH−CO−R12で表される化合物であり、R11,R12の一方又は両方が1つ以上の不飽和結合である化合物である。具体例は、1,3−ジプロピレン尿素、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−ヒドロキシマレイミド、1,4−ビスマレイミドブタン、1,6−ビスマレイミドヘキサン、1,8−ビスマレイミドオクタン、N−カルボキシヘプチルマレイミドなどが挙げられる。
イミド化合物の分子量は60〜5,000であることが好ましく、70〜1,000であることがより好ましく、80〜500であることが特に好ましい。
イミド化合物の含有量は、π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量部に対して10〜10,000質量部であることが好ましく、50〜5,000質量部であることがより好ましい。アミド化合物及びイミド化合物の添加量が前記下限値未満であると、アミド化合物及びイミド化合物添加による効果が低くなるため好ましくない。また、前記上限値を超えると、π共役系導電性高分子濃度の低下に起因する導電性の低下が起こるため好ましくない。
・ラクタム化合物
ラクタム化合物とは、アミノカルボン酸の分子内環状アミドであり、環の一部が−CO−NR−(Rは水素又は任意の置換基)である化合物である。ただし、環の一個以上の炭素原子が不飽和やヘテロ原子に置き換わっていてもよい。
ラクタム化合物としては、例えば、ペンタノ−4−ラクタム、4−ペンタンラクタム−5−メチル−2−ピロリドン、5−メチル−2−ピロリジノン、ヘキサノ−6−ラクタム、6−ヘキサンラクタム等が挙げられる。
ラクタム化合物の含有量は、π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量部に対して10〜10000質量部であることが好ましく、50〜5000質量部であることがより好ましい。ラクタム化合物の添加量が前記下限値未満であると、ラクタム化合物添加による効果が低くなるため好ましくない。また、前記上限値を超えると、π共役系導電性高分子濃度の低下に起因する導電性の低下が起こるため好ましくない。
・グリシジル基を有する化合物
グリシジル基を有する化合物としては、例えば、エチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、t−ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、グリシジルフェニルエーテル、ビスフェノールA、ジグリシジルエーテル、アクリル酸グリシジルエーテル、メタクリル酸グリシジルエーテル等のグリシジル化合物などが挙げられる。
グリシジル基を有する化合物の含有量は、π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量部に対して10〜10000質量部であることが好ましく、50〜5000質量部であることがより好ましい。グリシジル基を有する化合物の添加量が前記下限値未満であると、グリシジル基を有する化合物添加による効果が低くなるため好ましくない。また、前記上限値を超えると、π共役系導電性高分子濃度の低下に起因する導電性の低下が起こるため好ましくない。
・アクリル化合物
アクリル酸、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、n−ブトキシエチルメタクリレート、n−ブトキシエチレングリコールメタクリレート、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、n−ブトキシエチルアクリレート、n−ブトキシエチレングリコールアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート等の単官能(メタ)アクリレート化合物、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート等の二官能(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリシジルエーテル、トリプロピレングリシジルエーテル、ポリプロピレングリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸、グリシジルメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリアクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレートなどが挙げられる。
アクリル化合物の含有量は、π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量部に対して10〜100000質量部であることが好ましく、50〜10000質量部であることがより好ましい。アクリル化合物の添加量が前記下限値未満であると、アクリル化合物添加による効果が低くなるため好ましくない。また、前記上限値を超えると、π共役系導電性高分子濃度の低下に起因する導電性の低下が起こるため好ましくない。
・水溶性有機溶媒
水溶性有機溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチレンホスホルトリアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等の極性溶媒、クレゾール、フェノール、キシレノール等のフェノール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、D−グルコース、D−グルシトール、イソプレングリコール、ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール等の多価脂肪族アルコール類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル化合物、ジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等の鎖状エーテル類、3−メチル−2−オキサゾリジノン等の複素環化合物、アセトニトリル、グルタロニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル化合物等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いてもよいし、2種類以上の混合物としてもよい。
[ドーパント]
固体電解質層13aには、π共役系導電性高分子の導電性を向上させるために、ポリアニオン以外のドーパントが含まれてもよい。
ドーパントとしては、ハロゲン化合物、ルイス酸、プロトン酸などが用いられ、具体的には、有機カルボン酸、有機スルホン酸等の有機酸、有機シアノ化合物、フラーレン、水素化フラーレン、水酸化フラーレン、カルボン酸化フラーレン、スルホン酸化フラーレンなどが挙げられる。
有機酸としては、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、アルキルナフタレンジスルホン酸、ナフタレンスルホン酸ホルマリン重縮合物、メラミンスルホン酸ホルマリン重縮合物、ナフタレンジスルホン酸、ナフタレントリスルホン酸、ジナフチルメタンジスルホン酸、アントラキノンスルホン酸、アントラキノンジスルホン酸、アントラセンスルホン酸、ピレンスルホン酸、酢酸、シュウ酸、安息香酸、フタル酸、マレイン酸、フマル酸、マロン酸などが挙げられる。また、これらの金属塩も使用できる。
有機シアノ化合物としては、共役結合に二つ以上のシアノ基を含む化合物が使用できる。例えば、テトラシアノエチレン、テトラシアノエチレンオキサイド、テトラシアノベンゼン、ジクロロジシアノベンゾキノン(DDQ)、テトラシアノキノジメタン、テトラシアノアザナフタレン等が挙げられる。
π共役系導電性高分子とドーパントとの割合は、モル比としてπ共役系導電性高分子:ドーパントが97:3〜10:90であることが好ましい。ドーパントがこれより多くても少なくても導電性が低下する傾向にある。
本発明における固体電解質層13a中には、必要に応じて、ポリマー成分、界面活性剤、分散剤、シランカップリング剤などが含まれてもよい。
(陰極導電層)
陰極13の陰極導電層13bは、例えば、カーボン、銀、アルミニウム等で構成することができる。カーボン、銀等で構成された陰極導電層13bは、カーボン、銀等の導電体を含む導電性ペーストから形成することができる。また、アルミニウムで構成された陰極導電層13bは、アルミニウム箔から形成することができる。
また、誘電体層12と陰極導電層13bとの間には、必要に応じて、セパレータを配置してもよい。
以上説明したコンデンサ10は、化合物(A)で処理されてπ共役系導電性高分子に対する親和性が高くなった誘電体層12表面に、固体電解質層13aが形成されたものである。このようなコンデンサ10では、誘電体層12の内部の奥深くまでπ共役系導電性高分子が入り込んでいるため、高容量化を実現できる。
また、化合物(A)を含む処理液で処理したことにより、誘電体層12と固体電解質層13aとの界面での接触面積を拡大できるため、コンデンサ10のESRを低くできる。
「コンデンサの製造方法」
次に、本発明のコンデンサの製造方法の一実施形態例について説明する。
<誘電体層形成工程>
本実施形態例のコンデンサ10の製造方法では、まず、誘電体層形成工程にて、弁金属からなる陽極11の表面を酸化して誘電体層12を形成する。
陽極11表面を酸化する方法としては、例えば、アジピン酸アンモニウム水溶液などの電解液中にて陽極11表面を陽極酸化する方法などが挙げられる。
<処理工程>
次いで、処理工程にて、誘電体層12の表面を、化合物(A)を含む処理液で処理する。誘電体層12の表面を、化合物(A)を含む処理液で処理する方法としては、誘電体層12の表面にコーティング、浸漬、スプレーなどの公知の塗布方法で処理液を塗布する方法を採ることができる。
(処理液)
処理液のpHは3〜12であることが好ましく、4〜10であることがより好ましい。処理液のpHが3未満であっても、12を超えても、誘電体層12あるいはコンデンサ10を構成する部材を腐食させることがある。処理液のpHは、公知の酸性化合物、アルカリ性化合物を適宜添加して調整すればよい。
処理液は、コンデンサ10のESRを低くできることから、上記高導電化剤をさらに含有することが好ましい。
処理液は化合物(A)のほかに溶媒を含んでもよい。処理液に含まれる溶媒は、化合物(A)を溶解するものが選択される。溶媒としては、水及び/又は有機溶剤が使用される。有機溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチレンホスホルトリアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等の極性溶媒、クレゾール、フェノール、キシレノール等のフェノール類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、D−グルコース、D−グルシトール、イソプレングリコール、ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール等の多価脂肪族アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素類、ギ酸、酢酸等のカルボン酸、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル化合物、エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等の鎖状エーテル類、3−メチル−2−オキサゾリジノン等の複素環化合物、アセトニトリル、グルタロニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル化合物等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いてもよいし、2種類以上の混合物としてもよいし、他の溶媒との混合物としてもよい。
これら溶媒の中でも、環境負荷が小さいことから、水またはアルコール系溶媒が好ましい。
なお、化合物(A)が液状化合物である場合には、溶媒を含まなくてもよい。すなわち、処理液が化合物(A)からなってもよい。
処理液に溶媒が含まれる場合の処理液の化合物(A)の濃度としては、0.1〜100質量%であることが好ましく、0.5〜90質量%であることがより好ましい。濃度が前記下限未満であると、高容量化が実現できないことがあり、前記上限を超えると塗布しにくくなったり、ESRが高くなったりする傾向にある。
[イオン伝導性化合物]
コンデンサ10のESRをより低くできることから、処理液が、電解質の存在下でイオン伝導性を示すイオン伝導性化合物をさらに含むことが好ましい。
イオン伝導性化合物としては、例えば、ポリエーテル骨格を有する化合物、1つ以上のヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル化合物、1つ以上のアルコキシ基を有する(メタ)アクリル化合物、1つ以上のエポキシ基を有する化合物などが挙げられる。これらの中でも、ESRを低下させる効果が大きいことから、ポリエーテル骨格を有する化合物、1つ以上のヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル化合物が好ましい。
なお、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルの総称である。
ポリエーテル骨格を有する化合物としては、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、オリゴエチレングリコール、トリエチレングリコールモノクロルヒドリン、ジエチレングリコールモノクロルヒドリン、オリゴエチレングリコールモノクロルヒドリン、トリエチレングリコールモノブロムヒドリン、ジエチレングリコールモノブロムヒドリン、オリゴエチレングリコールモノブロムヒドリン、ポリエチレングリコール、ポリエーテル、ポリエチレンオキシド、トリエチレングリコール・ジメチルエーテル、テトラエチレングリコール・ジメチルエーテル、ジエチレングリコール・ジメチルエーテル、ジエチレングリコール・ジエチルエーテル、ジエチレングリコール・ジブチルエーテル、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレンジオキシド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリアクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレートなどが挙げられる。
また、後述する1つ以上のヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル化合物、1つ以上のアルコキシ基を有する化合物、1つ以上のエポキシ基を有する化合物のうち、ポリエーテル骨格を有するものは、ポリエーテル骨格を有する化合物でもある。
1つ以上のヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
1つ以上のアルコキシ基を有する(メタ)アクリル化合物としては、例えば、n−ブトキシエチルメタクリレート、n−ブトキシエチレングリコールメタクリレート、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、n−ブトキシエチルアクリレート、n−ブトキシエチレングリコールアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレートなどが挙げられる。
1つ以上のエポキシ基を有する化合物としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類、グリシジルメタクリレートなどが挙げられる。
また、イオン伝導性化合物として、例えば、グリセリン類(グリセリン、ジグリセリン等)、アクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリビニルアセトアミド、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミド酸や、ポリアクリロニトリル、ポリサイラミン、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノールなどを使用することもできる。
イオン伝導性化合物の含有量としては、π共役系導電性高分子とポリアニオンとの合計100質量部に対して1〜10,000質量部であることが好ましく、50〜1,500質量部であることがより好ましい。イオン伝導性化合物の含有量が1質量部未満であると、コンデンサ10のESRが低くならないことがあり、10,000質量部を超えると、固体電解質層13aの導電性が低くなり、コンデンサ10のESRが高くなる傾向にある。
[アルカリ性化合物]
コンデンサ10のESRを低くする点では、処理液がアルカリ性化合物を含有することが好ましい。
アルカリ性化合物としては、公知の無機アルカリ化合物や有機アルカリ化合物を使用できる。無機アルカリ化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニア等が挙げられる。
有機アルカリ化合物として、窒素含有芳香族性環式化合物(芳香族アミン)、脂肪族アミン、金属アルコキシド等を好適に用いることができる。
窒素含有芳香族性環式化合物としては、上述したものが挙げられる。
脂肪族アミン化合物としては、例えば、エチルアミン、n−オクチルアミン、ジエチルアミン、ジイソブチルアミン、メチルエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、アリルアミン、2−エチルアミノエタノール、2,2’−イミノジエタノール、N−エチルエチレンジアミン等が挙げられる。
金属アルコキシドとしては、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等のナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、カルシウムアルコキシド等が挙げられる。
<固体電解質形成工程>
次いで、固体電解質層形成工程にて、処理液で処理した誘電体層12の表面上に、導電性高分子溶液を塗布して、固体電解質層13aを形成する。
導電性高分子溶液を塗布する方法としては、例えば、誘電体層12の表面に導電性高分子溶液を公知の塗布装置により塗布する方法、誘電体層12の表面に導電性高分子溶液を公知の噴霧装置により噴霧する方法、誘電体層12を有する素子を導電性高分子溶液に浸漬させる方法などが挙げられる。また、塗布時、必要に応じて、減圧状態にしてもよい。
導電性高分子溶液の塗布後には、熱風乾燥など公知の乾燥方法により乾燥することが好ましい。
ここで、導電性高分子溶液は、例えば、ポリアニオンの存在下でπ共役系導電性高分子の前駆体モノマーを重合することにより得られる。
ポリアニオンの存在下でπ共役系導電性高分子の前駆体モノマーを重合する具体例としては、まず、ポリアニオンを、これを溶解可能な溶媒に溶解し、得られた溶液にπ共役系導電性高分子の前駆体モノマーを添加する。次いで、酸化剤を添加して前駆体モノマーを重合させた後、余剰の酸化剤や前駆体モノマーを分離、精製して導電性高分子溶液を得る。
このような重合によると、ポリアニオンと塩を形成するようにπ共役系導電性高分子が成長する。したがって、得られるπ共役系導電性高分子は、ポリアニオンと複合体を形成する。
π共役系導電性高分子の前駆体モノマーとしては、例えば、ピロール類及びその誘導体、チオフェン類及びその誘導体、アニリン類及びその誘導体等が挙げられる。
酸化剤としては、前記前駆体モノマーを酸化させてπ共役系導電性高分子を得ることができるものであればよく、例えば、ぺルオキソ二硫酸アンモニウム(過硫酸アンモニウム)、ぺルオキソ二硫酸ナトリウム(過硫酸ナトリウム)、ぺルオキソ二硫酸カリウム(過硫酸カリウム)等のぺルオキソ二硫酸塩、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、硝酸第二鉄、塩化第二銅等の遷移金属化合物、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウムなどの金属ハロゲン化合物、酸化銀、酸化セシウム等の金属酸化物、過酸化水素、オゾン等の過酸化物、過酸化ベンゾイル等の有機過酸化物、酸素等が挙げられる。
π共役系導電性高分子の製造で使用する溶媒としては特に制限されず、前記前駆体モノマーを溶解又は分散しうる溶媒であり、酸化剤の酸化力を維持させることができるものであればよく、例えば、処理液に含まれるものと同様のものが使用される。
上記のπ共役系導電性高分子の製造方法によると、得られるπ共役系導電性高分子の溶液のpHは酸性になるが、その場合には得られるコンデンサ10のESRが高くなる傾向にある。そのため、導電性高分子溶液にアルカリ性化合物を添加して、pHを3〜13にすることが好ましい。
アルカリ性化合物としては、処理液に含まれるものと同様のものが使用されるが、アルカリ性化合物の中でも、窒素含有芳香族性環式化合物が好ましい。アルカリ性化合物が窒素含有芳香族性環式化合物であれば、ポリアニオンのπ共役系導電性子分子からの脱ドープを特に防止できる上に、固体電解質層13aの導電性を向上させてESRをより低くすることができる。
<陰極導電層形成工程>
固体電解質層13aを形成した後には、必要に応じて電解液を浸透させ、次いで、カーボンペースト、銀ペーストを塗布して陰極導電層13bを形成する方法や、セパレータを介してアルミニウム箔などの陰極導電層13bを配置する方法により陰極13を形成して、コンデンサ10を得ることができる。
セパレータを用いる場合には、セパレータとして、セルロース繊維、ガラス繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維などの単一または混合不織布、これらを炭化した炭化不織布などが用いられる。
上述したコンデンサ10の製造方法では、誘電体層12の表面を、化合物(A)を含む処理液で処理することにより、誘電体層12の表面におけるπ共役系導電性高分子に対する親和性を向上させることができる。その結果、誘電体層12の表面に導電性高分子を塗布した際に、誘電体層12の内部の奥深くまでに導電性高分子溶液を浸透させることができる。したがって、固体電解質層13aを広い面積で形成できるため、コンデンサ10の高容量化を実現できる。
また、誘電体層12の表面を、化合物(A)を含む処理液で処理することにより、誘電体層12と固体電解質層13aとの界面での接触面積を拡大させることができるため、得られるコンデンサ10のESRを低くできる。
また、上述したコンデンサ10の製造方法では、π共役系導電性高分子を含む溶液により固体電解質層13aを形成する方法であるから、高い生産性でコンデンサ10を製造できる。
なお、本発明は、上述した実施形態例に限定されない。上述した実施形態例では、固体電解質層を形成した後に陰極導電層を設けることにより陰極を形成して、コンデンサを得たが、本発明では、陰極導電層を設けるタイミングはこれに限定されない。例えば、陰極導電層を誘電体層に対向するように配置した後に、誘電体層の表面を処理液で処理し、次いで、固体電解質層を形成してもよい。その場合には、陰極導電層と誘電体層との間にセパレータを配置することが好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
(1)導電性高分子溶液の調製
(調製例1)導電性高分子溶液(I)の調製
14.2gの3,4−エチレンジオキシチオフェンと、27.5gのポリスチレンスルホン酸(質量平均分子量;約150,000)を2000mlのイオン交換水に溶かした溶液とを20℃で混合した。
これにより得た混合溶液を20℃に保ち、掻き混ぜながら、200mlのイオン交換水に溶かした29.64gの過硫酸アンモニウムと8.0gの硫酸第二鉄の酸化触媒溶液とを添加し、3時間攪拌して反応させた。
得られた反応液を透析して、未反応モノマー、酸化剤を除去して約1.5質量%のポリスチレンスルホン酸ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)水溶液を得た。
上記ポリスチレンスルホン酸ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)水溶液10gに10gのポリエチレングリコール400を添加し、分散して、導電性高分子溶液(I)を得た。
(調製例2)導電性高分子溶液(II)の調製
110gの導電性高分子溶液(I)に0.5gのイミダゾールを添加して、pH9の導電性高分子溶液(II)を得た。
(2)処理液の調製
(調製例3)処理液(I)の調製
9.5gのイオン交換水に、0.5gのジメチルスルホキシドを混合させて、処理液(I)を調製した。
(調製例4)処理液(II)の調製
9.5gのイオン交換水に、0.5gのエチレングリコールを混合させて、処理液(II)を調製した。
(調製例5)処理液(III)の調製
9.5gのイオン交換水に、0.5gのヒドロキシエチルアクリルアミドを混合させて、処理液(III)を調製した。
(調製例6)処理液(IV)の調製
9.5gのイオン交換水に、0.5gのN−ビニルピロリドンを混合させて、処理液(IV)を調製した。
(調製例7)処理液(V)の調製
9.5gのイオン交換水に、0.5gのジメチルアクリルアミド、0.1gのビニルイミダゾールを混合させて、25℃におけるpHが9の処理液(V)を調製した。
(調製例8)処理液(VI)の調製
9.5gのブタノールに、0.5gのN−ビニルイミダゾールを混合させて、処理液(VI)を調製した。
(調製例9)処理液(VII)の調製
9.5gのエタノールに、0.5gのN−ビニルイミダゾールを混合させて、処理液(VII)を調製した。
(調製例10)処理液(VIII)の調製
9.5gのイソプロパノールに、0.5gのN−ビニルイミダゾールを混合させて、処理液(VIII)を調製した。
(調製例11)処理液(IX)の調製
9.5gのメチルエチルケトンに、0.5gのN−ビニルイミダゾールを混合させて、処理液(IX)を調製した。
(調製例12)処理液(X)の調製
9.5gのアセトニトリルに、0.5gのN−ビニルイミダゾールを混合させて、処理液(X)を調製した。
(調製例13)処理液(XI)の調製
9.5gのイオン交換水に、0.5gのN−メチルピロリドンを混合させて、処理液(XI)を調製した。
(調製例14)処理液(XII)の調製
9.5gのイオン交換水に、0.5gのN−メチルピロリドン、0.5gのN−ビニルイミダゾールを混合させて、処理液(XII)を調製した。
(3)コンデンサの製造
(製造例1)
エッチドアルミニウム箔(陽極箔)に陽極リード端子を接続した後、アジピン酸アンモニウム10質量%水溶液中で100Vの電圧を印加し、化成(酸化処理)して、アルミニウム箔の両面に誘電体層を形成して陽極箔を得た。
次に、陽極箔の両面に、陰極リード端子を溶接させた対向アルミニウム陰極箔を、セルロース製のセパレータを介して積層し、これを円筒状に巻き取ってコンデンサ素子を得た。
(実施例1)
調製例3で調製した処理液(I)にコンデンサ素子を、減圧下で浸漬した後、120℃の熱風乾燥機により10分間乾燥した。続いて、調製例1で調製した導電性高分子溶液(I)に前記コンデンサ素子を減圧下で浸漬した後、120℃の熱風乾燥機で30分間乾燥した。さらに、導電性高分子溶液(I)への浸漬を3回繰り返して、誘電体層表面上に、π共役系導電性高分子及びポリアニオンを含む固体電解質層を形成させた。
次いで、アルミニウム製のケースに、固体電解質層が形成されたコンデンサ素子を装填し、封口ゴムで封止して、コンデンサを作製した。
作製したコンデンサについて、LCZメータ2345(エヌエフ回路設計ブロック社製)を用いて、120Hzでの静電容量、100kHzでのESRの初期値を測定した。その結果は表1に示す。なお、ESRはインピーダンスの指標となる。
(実施例2)
処理液(I)の代わりに、処理液(II)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(実施例3)
処理液(I)の代わりに、処理液(III)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(実施例4)
処理液(I)の代わりに、処理液(IV)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(実施例5)
処理液(I)の代わりに、処理液(V)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(実施例6)
処理液(I)の代わりに、処理液(VI)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(実施例7)
処理液(I)の代わりに、処理液(VII)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(実施例8)
処理液(I)の代わりに、処理液(VIII)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(実施例9)
処理液(I)の代わりに、処理液(IX)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(実施例10)
処理液(I)の代わりに、処理液(X)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(実施例11)
処理液(I)の代わりに、処理液(XI)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(実施例12)
処理液(I)の代わりに、処理液(XII)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(実施例13)
処理液(I)の代わりに、メタノールを用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(実施例14)
処理液(I)の代わりに、エタノールを用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(実施例15)
処理液(I)の代わりに、イソプロパノールを用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(実施例16)
処理液(I)の代わりに、ブタノールを用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(実施例17)
処理液(I)の代わりに、メチルエチルケトンを用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(実施例18)
処理液(I)の代わりに、アセトニトリルを用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(実施例19)
導電性高分子溶液(I)の代わりに、導電性高分子溶液(II)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(実施例20)
処理液(I)の代わりに、処理液(II)を用いたこと以外は実施例19と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(実施例21)
処理液(I)の代わりに、処理液(VI)を用いたこと以外は実施例19と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(実施例22)
処理液(I)の代わりに、処理液(IX)を用いたこと以外は実施例19と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(実施例23)
処理液(I)の代わりに、処理液(X)を用いたこと以外は実施例19と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(実施例24)
処理液(I)の代わりに、イソプロパノールを用いたこと以外は実施例19と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(実施例25)
処理液(I)の代わりに、アセトニトリルを用いたこと以外は実施例19と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1のコンデンサの作製において、処理液(I)にコンデンサ素子を浸漬しなかったこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例19のコンデンサの作製において、処理液(I)にコンデンサ素子を浸漬しなかったこと以外は実施例19と同様にして、コンデンサを作製した。また、実施例1と同様にして、静電容量及びESRを測定した。結果を表1に示す。
Figure 2009009997
誘電体層表面を、化合物(A)を含む処理液で処理して得た実施例1〜25のコンデンサは、高容量化が実現され、ESRが低かった。また、イミダゾールを含む導電性高分子溶液を用いて得た実施例19〜25のコンデンサは、ESRがより低かった。
これに対し、誘電体層表面を処理液で処理せずに得た比較例1,2のコンデンサは、静電容量が低かった。
本発明のコンデンサにおける一実施形態例を示す断面図である。
符号の説明
10 コンデンサ
11 陽極
12 誘電体層
13 陰極
13a 固体電解質層
13b 陰極導電層
14 化合物(A)

Claims (11)

  1. 弁金属からなり、表面に凹凸が形成された陽極と、該陽極の表面が酸化されて形成された誘電体層と、該誘電体層の表面に形成され、π共役系導電性高分子及びポリアニオンを含む固体電解質層を備える陰極とを有するコンデンサにおいて、
    誘電体層の陰極側の表面の一部または全部が、誘電体層に付着可能な化合物(A)で処理されていることを特徴とするコンデンサ。
  2. 前記化合物(A)が、誘電体層を構成する弁金属に配位可能な化合物であることを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ。
  3. 前記化合物(A)が、窒素(N),酸素(O),硫黄(S),リン(P)よりなる群から選ばれる1種以上の元素を分子内に有する化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載のコンデンサ。
  4. 前記化合物(A)が、下記(a)〜(h)よりなる群から選ばれる1種以上の化学構造を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコンデンサ。
    Figure 2009009997
    (上記R〜Rは、各々独立して、水素原子または任意の置換基を表す。)
  5. 誘電体層の陰極側の表面の処理で用いた化合物(A)に高導電化剤が添加されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のコンデンサ。
  6. 弁金属からなり、表面に凹凸が形成された陽極の表面を酸化して誘電体層を形成する誘電体層形成工程と、
    誘電体層の表面を、誘電体層に付着可能な化合物(A)を含有する処理液で処理する処理工程と、
    化合物(A)で処理した誘電体層表面上に、π共役系導電性高分子、ポリアニオン及び溶媒を含む導電性高分子溶液を塗布して、固体電解質層を形成する固体電解質層形成工程とを有することを特徴とするコンデンサの製造方法。
  7. 前記化合物(A)が、誘電体層を構成する弁金属に配位可能な化合物であることを特徴とする請求項6に記載のコンデンサの製造方法。
  8. 前記化合物(A)が、窒素(N),酸素(O),硫黄(S),リン(P)よりなる群から選ばれる1種以上の元素を分子内に有する化合物であることを特徴とする請求項6または7に記載のコンデンサの製造方法。
  9. 前記化合物(A)が、下記(a)〜(h)よりなる群から選ばれる1種以上の化学構造を分子内に有することを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のコンデンサの製造方法。
    Figure 2009009997
    (上記R〜Rは、各々独立して、水素原子または任意の置換基を表す。)
  10. 前記処理液が高導電化剤をさらに含むことを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載のコンデンサの製造方法。
  11. 前記処理液の25℃におけるpHが3〜12であることを特徴とする請求項6〜10のいずれかに記載のコンデンサの製造方法。
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